JP5704691B2 - 重合可能なダイヤモンド及びこれを含有する樹脂組成物 - Google Patents
重合可能なダイヤモンド及びこれを含有する樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5704691B2 JP5704691B2 JP2010258778A JP2010258778A JP5704691B2 JP 5704691 B2 JP5704691 B2 JP 5704691B2 JP 2010258778 A JP2010258778 A JP 2010258778A JP 2010258778 A JP2010258778 A JP 2010258778A JP 5704691 B2 JP5704691 B2 JP 5704691B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- acid
- diamond
- meth
- acrylate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
(1)表面に水酸基、アミノ基又はカルボキシル基から選ばれる1種以上の極性基を有する、平均粒子径100nm以下のダイヤモンド粒子(a)と該極性基と反応する官能基及び重合可能な官能基を有する化合物(b)(以下、単に「表面修飾剤」ということがある。)を反応させ得られた表面修飾ダイヤモンド、
(2)ダイヤモンド粒子(a)の表面極性基と反応する化合物(b)の官能基がイソシアネート基である上記(1)記載のダイヤモンド、
(3)化合物(b)の重合可能な官能基がビニル基、(メタ)アクリレート基、グリシジル基、イソシアネート基、アミン基、カルボキシル基又はシラノール基である上記(1)または上記(2)記載のダイヤモンド、
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載のダイヤモンドを含有する光および/又は熱硬化性樹脂組成物
(5)(4)記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物
(6)(5)記載の硬化物からなるフィルム
本発明で用いられるダイヤモンド粒子は、酸素欠如型爆薬を爆発する爆轟法により得られた回収煤を硝酸や硫酸などによって化学的に精製された一次粒子径が3〜5nmの親水性のダイヤモンド粒子を原料とする。
使用できる表面修飾剤の具体例としては、2−イソシアナトメチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトブチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトプロポキシプロピル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトフェニル(メタ)アクリレート、1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸2−(0−[1'メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、モノメチルトリイソシアネートシラン、テトライソシアネートシラン、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
作製したナノダイヤモンド分散体の平均粒子径は、100nm以下、好ましくは3〜100nm、より好ましくは3〜50nm、特に好ましくは3〜40nmである。平均粒子径が100nm以上になると、表面修飾剤のイソシアネート基と反応する該表面極性基が凝集により阻害されることがある。
なお、本発明においては、光反応開始剤は単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。上記光反応開始剤の配合量としては、上記硬化性化合物100重量部に対して0.01〜10重量部であり、好ましくは0.1〜5重量部である。0.01重量部未満であると、光重合を開始する能力が不足して効果が得られないことがあり、10重量部を超えると、急激な光重合反応により、硬化時の内部応力によって、接着強度の低下等を引き起こすことがある。
で示されるフェノール性水酸基含有ポリアミドーポリブタジエン―アクリロニトリル共重合体や下記式2に示される
で示されるフェノール性水酸基含有ポリアミド等が挙げられる。
CTBNとして市販されており、これらを前記のフェノール性水酸基含有ポリアミドとブロック化するために使用することができる。
種々の合成繊維、天然繊維、ガラス繊維、金属繊維等の織布、不織布の中から適宜選択して用いることができる。
また、本実施例における実施項目およびその試験方法は以下のとおりである。
示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA6200、エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)を用い、窒素気流下(流速200ml/min)において温度範囲40〜700℃、昇温速度10℃/minの条件下で測定を行った。
赤外分光光度計(FT/IR−6300V型、日本分光社製)を用い、133Pa下、150℃で測定を行った。
熱分解GC−MS測定はキュリーポイントパイロライザー(日本分析工業製)、GC−MS(TRACE GC−TRACE DSQ、THERMO
FISHER SIENTIFIC製)を用い、590℃下にて測定を行った。
撹拌装置、加熱装置、還流装置および滴下装置を備えた4つ口の300mlガラス製反応器に、予めN−メチル−2−ピロリドンに分散させておいた0.5%ナノダイヤモンド分散液120mlをはかり取った。なお、0.5%ナノダイヤモンド/N−メチル−2−ピロリドンを動的光散乱法粒度分布測定装置(ナノトラック粒度分析計UPA−EX、日機装(株)製)を用いて粒度分布を測定した結果、平均粒子径は8.5nmであった。
撹拌装置、加熱装置、還流装置および滴下装置を備えた4つ口の300mlガラス製反応器に、予めN−メチル−2−ピロリドンに分散させておいた0.5%ナノダイヤモンド分散液120mlをはかり取った。この中に、撹拌を行いながら表面修飾剤であるイソホロンジイソシアネート(以下、IPDI)を4.77g加え、窒素ガスを反応液に30ml/minの流速で送り込みながら、150℃においてナノダイヤモンド粒子表面に修飾反応を行った。反応時間は5時間であった。
実施例1で作製した表面修飾ダイヤモンドを1.6重量部、モノマーとしてKAYARAD OPP−1(日本化薬(株))を74重量部、KAYARAD R−551(日本化薬(株)製)を24重量部をn−プロパノール中で混合し、エバポレータでn−プロパノールを除去後、開始剤としてイルガキア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.5重量部混合し、コンポジット硬化物を得た。得られた硬化物の光透過性を測定した所、73.8%であり、ポリマーとの馴染みが向上し、透明性を維持していた。
実施例3で表面修飾ダイヤモンドを修飾前ダイヤモンドに変更した以外は同様の操作を行った。光透過性を測定した所、12.7%であり、ポリマーとの馴染みが十分で無いため、透明性を維持できなかった。
Claims (4)
- 表面に水酸基、アミノ基又はカルボキシル基から選ばれる1種以上の極性基を有する、平均粒子径100nm以下のダイヤモンド粒子(a)と該極性基と反応するイソシアネート基及び重合可能な官能基であるビニル基、(メタ)アクリレート基、グリシジル基、アミノ基、カルボキシル基又はシラノール基の少なくとも1つを有する化合物(b)を反応させ得られた表面修飾ダイヤモンド。
- 請求項1に記載のダイヤモンドを含有し、かつ不飽和二重結合、エポキシ基、環状エーテルを有する樹脂を含む光および/又は熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項2記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
- 請求項3記載の硬化物からなるフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010258778A JP5704691B2 (ja) | 2009-11-26 | 2010-11-19 | 重合可能なダイヤモンド及びこれを含有する樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009268547 | 2009-11-26 | ||
JP2009268547 | 2009-11-26 | ||
JP2010258778A JP5704691B2 (ja) | 2009-11-26 | 2010-11-19 | 重合可能なダイヤモンド及びこれを含有する樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011132117A JP2011132117A (ja) | 2011-07-07 |
JP5704691B2 true JP5704691B2 (ja) | 2015-04-22 |
Family
ID=44345284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010258778A Active JP5704691B2 (ja) | 2009-11-26 | 2010-11-19 | 重合可能なダイヤモンド及びこれを含有する樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5704691B2 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5174867B2 (ja) * | 2010-08-09 | 2013-04-03 | ビジョン開発株式会社 | ダイヤモンド微粒子を含むハードコートフィルム |
JP5174871B2 (ja) * | 2010-08-27 | 2013-04-03 | ビジョン開発株式会社 | 透明プラスチック複合体 |
JP6193541B2 (ja) * | 2012-02-10 | 2017-09-06 | ビジョン開発株式会社 | ナノダイヤモンド複合体を含有する透明光拡散体及びその製造方法 |
JP6295184B2 (ja) * | 2014-11-06 | 2018-03-14 | 富士フイルム株式会社 | 分散物、フィルム、及びフィルムの製造方法 |
EP3345972B1 (en) * | 2015-09-01 | 2024-06-19 | Daicel Corporation | Resin composition |
JP2017048294A (ja) * | 2015-09-01 | 2017-03-09 | 株式会社ダイセル | 硬化性樹脂組成物および硬化樹脂体 |
JP6802967B2 (ja) * | 2016-01-21 | 2020-12-23 | 株式会社ダイセル | 表面修飾ナノダイヤモンドおよびナノダイヤモンド分散液 |
JP6962907B2 (ja) * | 2016-03-18 | 2021-11-05 | 株式会社ダイセル | 硬化性樹脂組成物および光学部材 |
JP6798128B2 (ja) * | 2016-03-25 | 2020-12-09 | 日本製鉄株式会社 | 分子濃度の連続測定装置及び分子濃度の連続測定方法 |
JP6824086B2 (ja) * | 2016-04-01 | 2021-02-03 | 株式会社ダイセル | 表面修飾ナノダイヤモンドの製造方法 |
JP6770469B2 (ja) * | 2016-04-01 | 2020-10-14 | 株式会社ダイセル | 表面修飾ナノダイヤモンド、及びその有機溶媒分散体 |
WO2017203763A1 (ja) * | 2016-05-23 | 2017-11-30 | 株式会社ダイセル | ナノダイヤモンド有機溶媒分散液製造方法およびナノダイヤモンド有機溶媒分散液 |
WO2019049578A1 (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 株式会社ダイセル | 反射防止フィルム |
JP6636069B2 (ja) * | 2017-09-08 | 2020-01-29 | 株式会社ダイセル | 反射防止フィルム |
KR102591595B1 (ko) * | 2018-07-30 | 2023-10-20 | 가톨릭대학교 산학협력단 | 알킬화합물 및 생분해성 고분자가 결합된 나노 다이아몬드 및 이의 제조 방법 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3460594B2 (ja) * | 1997-10-09 | 2003-10-27 | 三菱マテリアル株式会社 | 人工ダイヤモンド膜形成面に対する付着性のすぐれた種ダイヤモンド粉末 |
JP2006225208A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Hiroshi Ishizuka | 高分散性の単結晶質ダイヤモンド微粉及びその製造方法 |
JP2008119802A (ja) * | 2006-11-15 | 2008-05-29 | Hiroshi Ishizuka | 半導体研磨用板状樹脂材及びその製造方法 |
-
2010
- 2010-11-19 JP JP2010258778A patent/JP5704691B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011132117A (ja) | 2011-07-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5704691B2 (ja) | 重合可能なダイヤモンド及びこれを含有する樹脂組成物 | |
KR102459496B1 (ko) | 수지 조성물, 수지 시트, 다층 프린트 배선판, 및 반도체 장치 | |
WO2016072356A1 (ja) | 光硬化性組成物、光硬化性組成物から形成される硬化体、及び該硬化体の製造方法 | |
JP2010138393A (ja) | 光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその硬化物 | |
WO2018088543A1 (ja) | ポリイミドフィルムとハードコート層とを含む積層体 | |
EP3290453B1 (en) | Epoxy resin composition, thermoconductive material precursor, b-stage sheet, prepreg, heat-dissipating material, laminated plate, metal substrate, and printed circuit board | |
TWI630457B (zh) | 光固化及熱固化樹脂組成物以及抗焊乾膜 | |
WO2017115824A1 (ja) | ポリイミドフィルム積層体 | |
JP2008168480A (ja) | ナノインプリント用組成物 | |
JP4857758B2 (ja) | 液晶ディスプレイパネル構造体及びその製造方法並びにディスプレイ装置 | |
CN111253855A (zh) | 树脂组合物 | |
JP2007204697A (ja) | 樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグ及び積層板 | |
CN114901468A (zh) | 层叠体和其制造方法以及汽车用外饰材料 | |
JP7115491B2 (ja) | 樹脂組成物、およびこれを用いた立体造形物の製造方法、ならびに立体造形物 | |
JP2009155593A (ja) | カーボンナノチューブ含有組成物および硬化物 | |
JP2011132362A (ja) | 導電性樹脂組成物 | |
JP2022147236A (ja) | 接着シート及びこれを用いた硬化物、積層体並びに自動車用外装材 | |
JP7163956B2 (ja) | 樹脂組成物、およびこれを用いた立体造形物の製造方法、ならびに立体造形物 | |
JP2011033875A (ja) | 光学レンズ用エネルギー線硬化型樹脂組成物及び光学レンズ | |
JP2018158535A (ja) | ポリイミドフィルムとハードコート層とを含む積層体 | |
KR20240043114A (ko) | 수지 조성물 | |
JP7163958B2 (ja) | 重合性組成物及び立体造形物の製造方法 | |
Çakmakçi | POSS—Thermosetting polymer nanocomposites | |
JP7351201B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JPWO2020230662A1 (ja) | 繊維強化成形材料及びそれを用いた成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130516 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140123 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140402 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141120 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150220 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5704691 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |