JP5702749B2 - ガスタービン翼、燃焼器、シュラウド及びこれらを用いたガスタービン - Google Patents
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Description
例えば、特開平9−78258号公報(特許文献2)では、耐熱性に優れた多孔質の遮熱層の表面に、耐エロージョン性を向上する目的で緻密な保護層を設けることが開示されている。ガスタービンでは、従来、燃焼性や腐食防止の観点から、燃料として液化天然ガス(LNG)や灯油、軽油等、腐食因子となる不純物の少ない、比較的高品位の燃料が用いられてきた。これらの燃料では硫黄(S)や灰分等、腐食因子の含有量は非常に少なく、概ね、Sは0.01質量%以下、灰分はほとんど含まれず、高温部品に腐食損傷が生じることは少ない。しかし、近年、燃料価格高騰や省資源の観点から、ガスタービンでも重油等の低品位燃料の使用が増加している。低品位燃料では、硫黄、アルカリ金属、バナジウムなどの腐食因子となる元素を含み、燃焼ガス中で、相互に、あるいは、燃焼空気中の酸素(O)や海塩粒子(NaCl等)等と複雑に反応し、高温腐食の原因となる化合物を生成する。これらの化合物はTBC、特にジルコニア層部分に損傷を引き起こす。このような、高温腐食によるTBCの損傷に対し、特開2011−12287号公報(特許文献3)では、多孔質セラミックTBCにシリカ系の環境遮蔽層を設けたTBCが開示されている。しかし、低品位燃料でも高効率が求められ、より高温燃焼ガスによる腐食環境下に耐えるTBCが必要となってきている。多孔質TBCよりも高温燃焼ガス環境で耐久性に優れたTBCとして、例えば、特開2005−180257号公報(特許文献4)等に開示されている、縦クラックを有するTBCが知られている。しかし、縦クラックを有するTBCは、熱応力緩和のために皮膜厚さをほぼ貫通する縦クラックが存在するため、溶融塩等の腐食因子が、縦クラックを通じて容易にTBC内に侵入してしまうため、腐食環境での耐久性低下が著しいという問題があった。
具体的には、Ni、CoまたはFeを主成分とする合金基材と、結合層を介して前記基材の表面に形成された遮熱コーティングを有し、当該遮熱コーティングは、セラミックスからなる縦クラックを有する遮熱層と耐食性の環境遮蔽層を有するものであって、環境遮蔽層の一部が遮熱層の縦クラック内の少なくとも一部に含浸されている。これにより、環境遮蔽層が溶融塩と遮熱層の接触を妨げ、遮熱層の溶融塩腐食を防止すると同時に、環境遮蔽層の一部が遮熱層の縦クラック内の少なくとも一部に含浸していることから、遮熱層との高い密着性が得られる。上記の構成に対応する具体例としては、Ni、CoまたはFeを主成分とする合金よりなる基材と、基材上に形成されたMCrAlY合金またはMCrAl合金よりなる合金層(MはFe、Ni及びCoの少なくともいずれか1種)と、合金層上に形成された部分安定化ジルコニアよりなる縦クラックを有するセラミックス層と、セラミックス層上に形成されたシリカを主成分とする緻密質のガラス層とを有する耐熱部材であって、セラミックス層の縦クラック内の少なくとも一部に、ガラス層が含浸された状態で一体化されているものである。
クラックが生じると、クラックを通じた環境遮蔽性の低下や、環境遮蔽層の剥離を生じやすくなる。環境遮蔽層は、粘度を調整したスラリーや、ゾルゲル法を使用して生成させる。環境遮蔽層としては、溶融塩と反応しにくいシリカ(SiO2)を主成分とする材料を用いるのが好ましい。例えば、硫黄を含む燃料を使用した場合、同時に存在する他の化合物や雰囲気の環境にも影響をうけるが、主としてアルカリ金属の硫酸塩(例えば、Na2SO4、K2SO4等)が高温部品の表面に付着、凝縮しやすい。これらは酸性塩としての性質を有するため、アルミナやクロミアといった両性酸化物、ジルコニアやイットリアといった塩基性酸化物と反応し、溶解することで溶融塩腐食が生じやすい。純度の高いシリカは酸性酸化物のため溶融塩との反応が生じ難く、溶融塩腐食に対し優れた耐久性を示す。シリカよりなる環境遮蔽層にはシリカ以外の添加物を加えてもよいが、ジルコニアやアルミナなどの硫黄やバナジウムに対して耐性のない成分は添加しないようにする。なお、環境遮蔽層は、シリカの純度が低いと不純物等の影響によって溶融塩腐食に対する耐食性が低下する場合がある。従って特に、シリカの純度が90%以上の石英ガラス質の材料が望ましい。
11 結合層
12 遮熱層
13 環境遮蔽層
14 含浸層
15 溶射粒子
16 気孔
21、31 翼部
22 プラットフォーム部
23 シャンク部
24 シールフィン
25 チップポケット
26 ダブテイル
32 エンドウォール
40 燃焼器
41 燃焼器ノズル
42 燃焼器ライナ
43 トランジションピース
44 タービン
45 タービン動翼
46 タービン静翼
47 タービンシュラウド
48 タービンケーシング
49 タービンロータ
50 圧縮機
Claims (12)
- Ni、CoまたはFeを含む合金よりなる基材と、基材上に設けられ、合金よりなる結合層と、結合層上に設けられた遮熱コーティングを有するガスタービン翼であって、
前記遮熱コーティングは、皮膜の厚さ方向に延びる複数の縦クラックを有する遮熱層と、シリカを含む環境遮蔽層とを有し、さらに、遮熱層の縦クラック内の少なくとも一部にシリカを含む物質が含浸されていることを特徴とするガスタービン翼。 - 請求項1において、低品位燃料を用いた溶融塩腐食環境下で使用されることを特徴とするガスタービン翼。
- 請求項1または2において、
前記遮熱層はジルコニアよりなることを特徴とするガスタービン翼。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記環境遮蔽層は、厚さが0.05〜0.2mmであり、気孔率が5%以下であることを特徴とするガスタービン翼。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記遮熱層は、厚さが0.1〜1mmであり、気孔率が10%以下であることを特徴とするガスタービン翼。 - 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記遮熱層の縦クラック内に充填されたシリカを含む物質は、使用温度で軟化する特性を有することを特徴とするガスタービン翼。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記環境遮蔽層は、シリカ前駆体を含む溶液を用いて形成された層であることを特徴とするガスタービン翼。 - 請求項1乃至7のいずれかにおいて、前記結合層がMCrAlY合金またはMCrAl合金(MはFe、Ni及びCoの少なくとも1種)であり、前記遮熱層のセラミックスが部分安定化ジルコニアであることを特徴とするガスタービン翼。
- 請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記ガスタービン翼が、ガスタービン動翼及び/またはガスタービン静翼であることを特徴とするガスタービン翼。
- Ni、CoまたはFeを含む合金よりなる基材と、基材上に設けられ、合金よりなる結合層と、結合層上に設けられた遮熱コーティングを有するガスタービン用燃焼器であって、
前記遮熱コーティングは、皮膜の厚さ方向に延びる複数の縦クラックを有する遮熱層と、シリカを含む環境遮蔽層とからなり、さらに、遮熱層の縦クラック内の少なくとも一部にシリカを含む物質が含浸されていることを特徴とするガスタービン用燃焼器。 - Ni、CoまたはFeを含む合金よりなる基材と、基材上に設けられ、合金よりなる結合層と、結合層上に設けられた遮熱コーティングを有するガスタービン用シュラウドであって、
前記遮熱コーティングは、皮膜の厚さ方向に延びる複数の縦クラックを有する遮熱層と、シリカを含む環境遮蔽層とからなり、さらに、遮熱層の縦クラック内の少なくとも一部にシリカを含む物質が含浸されていることを特徴とするガスタービン用シュラウド。 - 請求項1、10または11のいずれかを備えることを特徴とするガスタービン。
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