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JP5782812B2 - 有機エレクトロルミネッセンス装置および有機エレクトロルミネッセンス素子用対向基板 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス装置および有機エレクトロルミネッセンス素子用対向基板 Download PDF

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JP5782812B2 JP2011097447A JP2011097447A JP5782812B2 JP 5782812 B2 JP5782812 B2 JP 5782812B2 JP 2011097447 A JP2011097447 A JP 2011097447A JP 2011097447 A JP2011097447 A JP 2011097447A JP 5782812 B2 JP5782812 B2 JP 5782812B2
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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス装置および有機エレクトロルミネッセンス素子用対向基板に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと略す。)装置は、自己発色により視認性が高いこと、液晶表示装置と異なり全固体ディスプレイであるため耐衝撃性に優れていること、応答速度が速いこと、温度変化による影響が少ないこと、および視野角が大きいこと等の利点を有することから注目を集めている。
一般的に、有機EL装置の光取り出し効率は低いとされている。これは、有機EL素子の発光が有機EL装置内を伝播する際、基板、電極、有機層、空気等の屈折率の異なる媒質の界面で反射や屈折を生じることで、光損失となるからである。例えば、有機EL素子の発光のうち、媒質の屈折率によって決まる臨界角以上の入射角を有する光は、屈折率の異なる媒質の界面で全反射し、層内部に閉じ込められて、多重反射を繰り返した後、端部から放出されるか減衰して消失する。
光取り出し効率を向上させる手法としては、例えば、透明基板と空気の界面での全反射を抑制するために、透明基板の光取り出し面側に低屈折率層を形成することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2007−207655号公報
ところで、有機EL装置には、ボトムエミッション型とトップエミッション型とがある。トップエミッション型は、有機EL素子が形成された基板とは反対側から光を取り出すので、有機EL素子が形成された基板にTFT等の回路が形成されている場合であっても、回路によって発光領域が制限されないという利点を有する。
また、有機EL装置の封止には、中空封止、固体封止、膜封止等がある。中空封止では、プロセスによる有機EL素子の有機層へのダメージを極力低減することができるという利点を有する。
中空封止のトップエミッション型の有機EL装置において、基板上に有機EL素子が形成された有機EL素子基板と、透明基板を有する対向基板との間には空間が存在し、空間は不活性ガスで充填されるか真空とされる。この対向基板には、カラーフィルタ層等が形成される場合もある。このような有機EL装置においては、有機EL素子基板および対向基板間の空間に存在する媒質の屈折率と対向基板を構成する透明基板やカラーフィルタ層等の屈折率とが異なるので、有機EL素子からの発光の一部は、透明基板やカラーフィルタ層等の表面で反射され、光損失となる。
なお、特許文献1に記載されているような透明基板の光取り出し面側に形成された低屈折率層は、透明基板と空気との界面での全反射による光の閉じ込めを抑制するものであり、上記のような中空封止の有機EL装置における透明基板やカラーフィルタ層表面での有機EL素子からの発光の反射を抑制するものではない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、中空封止の有機EL装置において、対向基板を構成する透明基板やカラーフィルタ層等の表面での有機EL素子からの発光の反射を抑制して光取り出し効率を向上させることが可能な有機EL装置およびそれに用いられる有機EL素子用対向基板を提供することを主目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、基板上に有機EL素子が形成された有機EL素子基板と、透明基板上に平坦な反射防止層が形成された対向基板とを有し、上記有機EL素子基板と上記対向基板とが、上記有機EL素子および上記反射防止層が対向するように間隙をおいて配置されていることを特徴とする有機EL装置を提供する。
本発明によれば、対向基板において透明基板上に反射防止層が形成されているので、発光層からの発光が透明基板表面で反射するのを抑制することができ、光取り出し効率を高めることが可能である。
上記発明においては、上記透明基板と上記反射防止層との間に、カラーフィルタ層および色変換層の少なくともいずれかの調色層が形成されていてもよい。この場合には、調色層上に反射防止層が形成されていることにより、発光層からの発光が調色層表面で反射するのを抑制することができ、光取り出し効率を高めることが可能となる。
また本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された平坦な反射防止層とを有し、上記透明基板の外周の少なくとも一部に上記反射防止層が形成されていない接着用領域が配置されていることを特徴とする有機EL素子用対向基板を提供する。
本発明によれば、透明基板上に反射防止層が形成されているので、有機EL装置に用いた場合には、有機EL素子の発光層からの発光が透明基板表面で反射するのを抑制することができ、光取り出し効率を高めることが可能である。
さらに本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された、カラーフィルタ層および色変換層の少なくともいずれかの調色層と、上記調色層上に形成された平坦な反射防止層とを有することを特徴とする有機EL素子用対向基板を提供する。
本発明によれば、調色層上に反射防止層が形成されているので、有機EL装置に用いた場合には、有機EL素子の発光層からの発光が調色層表面で反射するのを抑制することができ、光取り出し効率を高めることが可能である。
本発明は、反射防止層が形成されていることにより、発光層からの発光が透明基板や調色層の表面で反射するのを抑制することができ、光取り出し効率を高めることができるという効果を奏する。
本発明の有機EL装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL素子用対向基板の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL素子用対向基板の他の例を示す概略断面図である。 実施例1および比較例1の対向基板における赤色カラーフィルタ層形成領域の反射率を示すグラフである。 実施例1および比較例1の対向基板における緑色カラーフィルタ層形成領域の反射率を示すグラフである。
以下、本発明の有機EL装置および有機EL素子用対向基板について詳細に説明する。
A.有機EL装置
まず、本発明の有機EL装置について説明する。
本発明の有機EL装置は、基板上に有機EL素子が形成された有機EL素子基板と、透明基板上に平坦な反射防止層が形成された対向基板とを有し、上記有機EL素子基板と上記対向基板とが、上記有機EL素子および上記反射防止層が対向するように間隙をおいて配置されていることを特徴とするものである。
本発明の有機EL装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の有機EL装置の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、有機EL装置1は、基板2上に有機EL素子6が形成された有機EL素子基板10と、透明基板11上に反射防止層12が形成された対向基板20とを有しており、有機EL素子基板10と対向基板20とが、有機EL素子6および反射防止層12が対向するように間隙をおいて配置され、シール材21によって接着されている。有機EL素子6は、基板2上に形成された背面電極層3と、背面電極層3上に形成され、赤色発光層4R、緑色発光層4Gおよび青色発光層4Bが配列された発光層4と、発光層4上に形成された透明電極層5とを有している。この有機EL装置1は、対向基板20側から光Lを取り出すトップエミッション型であり、有機EL素子基板10と対向基板20との間に空間Sが存在する中空封止となっている。
図2は、本発明の有機EL装置の他の例を示す概略断面図である。図2に示すように、有機EL装置1は、基板2上に有機EL素子6が形成された有機EL素子基板10と、透明基板11上に遮光部14がパターン状に形成され、透明基板11上の遮光部14の開口部に赤色カラーフィルタ層13R、緑色カラーフィルタ層13Gおよび青色カラーフィルタ層13Bが配列されたカラーフィルタ層13(調色層)が形成され、カラーフィルタ層13(調色層)上に反射防止層12が形成された対向基板20とを有しており、有機EL素子基板10と対向基板20とが、有機EL素子6および反射防止層12が対向するように間隙をおいて配置され、シール材21によって接着されている。有機EL素子6は、基板2上に形成された背面電極層3と、背面電極層3上に形成され、赤色発光層4R、緑色発光層4Gおよび青色発光層4Bが配列された発光層4と、発光層4上に形成された透明電極層5とを有している。この有機EL装置1は、対向基板20側から光Lを取り出すトップエミッション型であり、有機EL素子基板10と対向基板20との間に空間Sが存在する中空封止となっている。
有機EL素子基板および対向基板間の空間は、通常、不活性ガスで充填されるか真空とされる。一般に、対向基板を構成する透明基板やカラーフィルタ層等の調色層の屈折率は高く約1.5であり、有機EL素子基板および対向基板間の空間の屈折率は低く約1.0であることから、反射防止層が形成されていない場合には、有機EL素子基板および対向基板間の空間と透明基板や調色層との界面で発光層からの発光が反射されてしまうという不具合が生じる。
これに対し本発明においては、対向基板を構成する透明基板や調色層の上に反射防止層が形成され、対向基板が反射防止層が有機EL素子と対向するように配置されているので、発光層からの発光が透明基板や調色層の表面で反射するのを抑制することができ、光取り出し効率を高めることが可能である。
一方、上記のような中空封止の有機EL装置において、対向基板を構成する透明基板の光取り出し側に反射防止層が形成されている場合には、透明基板と外部の空気との界面での発光層からの発光の反射を抑制することはできても、有機EL素子基板および対向基板間の空間と透明基板や調色層との界面での発光層からの発光の反射を抑制することは困難である。
また、固体封止の有機EL装置においては、有機EL素子基板および対向基板間は樹脂等の充填材で満たされており、有機EL素子基板および対向基板間に空間は存在しないため、上記の中空封止の有機EL装置のような不具合は生じない。さらに、所望の屈折率を有する充填材を選択することも容易である。
これに対し、中空封止の有機EL装置においては、上述のように有機EL素子基板および対向基板間の空間は不活性ガスで充填されるか真空とされており、空間の屈折率を透明基板の屈折率に近づけることは極めて困難である。
また、ボトムエミッション型の有機EL装置においては、有機EL素子基板側から光を取り出すものであり、有機EL素子と有機EL素子が形成される基板との間に空間は存在しないため、上記の中空封止のトップエミッション型の有機EL装置のような不具合は生じない。
本発明においては、上記の構成とすることにより、中空封止のトップエミッション型の有機EL装置において、対向基板を構成する透明基板や調色層の表面での発光層からの発光の反射を抑制し、光取り出し効率を向上させることができるのである。
以下、本発明の有機EL装置における各構成について説明する。
1.対向基板
本発明に用いられる対向基板は、透明基板上に平坦な反射防止層が形成されたものである。
対向基板は、透明基板上に反射防止層が形成されたものであればよく、例えば、透明基板と、透明基板上に形成された反射防止層とを有するものや、透明基板と、透明基板上に形成されたカラーフィルタ層および色変換層の少なくともいずれかの調色層と、調色層上に形成された反射防止層とを有するものとすることができる。
以下、対向基板の各構成について説明する。
(1)反射防止層
本発明に用いられる反射防止層は、透明基板上に形成されるものである。本発明における反射防止層は、平坦なものであり、材料の屈折率によって反射防止機能を発現するものである。そのため、本発明における反射防止層には、凹凸等の形状によって反射防止機能を発現するものは含まれない。
反射防止層の平坦性としては、凹凸等の形状によって反射防止機能が発現されない程度の平坦性であればよいが、具体的には、平均表面粗さ(Ra)が100Å以下であることが好ましく、20Å以下であることがより好ましい。
なお、平均表面粗さ(Ra)は、デジタルインスツルメンツ製 走査型プローブ顕微鏡(Nano Scope)を用い、スキャン範囲4μmの条件下で測定した値である。
反射防止層の屈折率としては、透明基板または調色層の屈折率と、有機EL素子基板および対向基板間の空間の屈折率との間の屈折率であることが好ましい。一般に、透明基板および調色層の屈折率は高く、有機EL素子基板および対向基板間の空間の屈折率は低いことから、反射防止層の屈折率は、透明基板および調色層の屈折率よりも低く、有機EL素子基板および対向基板間の空間の屈折率よりも高いことが好ましい。例えば、ガラス基板や樹脂基板の屈折率およびカラーフィルタ層や色変換層に用いられる樹脂の屈折率は約1.5であることから、反射防止層の屈折率は1.5よりも小さいことが好ましく、1.35よりも小さいことがより好ましい。また、有機EL素子基板および対向基板間の空間は不活性ガスで充填されるか真空とされるものであり、不活性ガスや真空の屈折率は約1.0であることから、反射防止層の屈折率は1.0よりも大きいことが好ましい。これにより、透明基板や調色層の表面での発光層からの発光の反射を低減することができる。
なお、屈折率は、屈折率および消衰係数の波長分散を測定することができるとともに、膜の光学特性を十分に把握できる点から、分光エリプソメトリーを用いて測定した値を用いることとする。
反射防止層の厚みとしては、可視光の波長の1/4よりも小さいことが好ましく、具体的には80nm〜150nmの範囲内であることが好ましい。
なお、反射防止層の厚みとは、透明基板上にパターン状に形成された調色層上に反射防止層が形成されている場合には、調色層上に位置する反射防止層の厚みをいう。反射防止層の厚みは、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いた電子顕微鏡観察により測定することができる。
反射防止層としては、平坦であり、かつ、上述の屈折率を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上述の屈折率を有する材料を含有するもの、屈折率の異なる複数の層が積層されたもの等とすることができる。上述の屈折率を有する材料を含有する反射防止層は、屈折率の異なる複数の層が積層されたものと比較して層構成が単純であるので、生産性やコスト面で優れているという利点を有する。また、屈折率の異なる複数の層が積層された反射防止層は、層構成を組み合わせて反射防止性能を向上させることが可能であり、上述の屈折率を有する材料を含有するものと比較して高性能化を図り易いという利点を有する。
上述の屈折率を有する材料としては、光透過性を有し、かつ所望の屈折率を有するものであれば特に限定されるものではなく、任意の材料が使用可能である。例えば、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等のフッ素樹脂を用いることができる。また、含フッ素ビニルモノマー重合単位および側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合単位を含む共重合体を用いることもできる。なお、上記共重合体については、特開2005−43749号公報に詳しく記載されている。
また、上記反射防止層中に中空ビーズ等の中空フィラーを分散させてもよい。中空フィラーの内部は空気等で充填されており、反射防止層の屈折率をより低くすることができる。
所定の屈折率を有する材料を含有する反射防止層の形成方法としては、薄膜を形成することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、上述の材料を溶剤に希釈した塗工液を用いて、スピンコート法、ロールコート法、印刷法等により塗布する塗布法や、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法等の気相法を挙げることができる。また、成膜後は、乾燥させて、熱や紫外線等により硬化させてもよい。
また、屈折率の異なる複数の層が積層された反射防止層としては、低屈折率層および高屈折率層が交互に積層されたもの等が挙げられる。低屈折率層および高屈折率層が交互に積層されていることにより、反射防止層の屈折率を調整することができる。
低屈折率層に用いられる材料としては、所望の屈折率に応じて適宜選択されるものであり、例えば、LiF、NaF、MgF2、CaF2、AlF3、3NaF・AlF3、Na3AlF6、SiO2等の無機材料、これらの無機材料からなる微粒子を含有するアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等の樹脂、および、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂等の有機材料を挙げることができる。
高屈折率層に用いられる材料としては、所望の屈折率に応じて適宜選択されるものであり、例えば、高屈折率を有する樹脂、高屈折率を有する微粒子を含有する樹脂を挙げることができる。
高屈折率層に用いられる樹脂としては、光透過性を有するものであれば特に限定されるものではなく、任意の樹脂が使用可能であり、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、光硬化型樹脂等を用いることができる。熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂には、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えることができる。
高屈折率を有する微粒子としては、例えば、ZnO、TiO2、CeO2、アンチモンがドープされたSnO2、ITO、Al23、La23、ZrO2、Y23等の微粒子を挙げることができる。これらの微粒子は単独で用いてもよく混合して用いてもよい。微粒子の平均粒径としては、例えば10nm〜100nm程度とすることができる。また、分散性の点から、微粒子を有機溶剤または水に分散したコロイド状になったものが好ましく用いられる。
低屈折率層および高屈折率層の厚みは、反射防止層の厚みが上述の範囲内となるように適宜調整される。
低屈折率層および高屈折率層の積層数としては、反射防止層の厚みが上述の範囲内となり、所望の反射防止機能が得られるように適宜調整される。
低屈折率層および高屈折率層の形成方法としては、薄膜を形成することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、上述の所定の屈折率を有する材料を含有する反射防止層の形成方法と同様とすることができる。
また、反射防止層12は、図1および図2に例示するように透明基板11上に一様に形成されていてもよく、図3に例示するように透明基板11上にパターン状に形成されていてもよい。反射防止層がパターン状に形成されている場合には、図3に例示するように有機EL素子6の発光層4の発光領域に対応して反射防止層12が配置される。有機EL装置が表示装置である場合には、画素に対応して反射防止層が配置される。反射防止層が発光領域に対応してパターン状に形成されている場合には、図3に例示するように、反射防止層12が形成されている領域では発光層4からの発光が透明基板11表面で反射されるのが抑制されるのに対して、反射防止層12が形成されていない領域では発光層4からの発光が透明基板11表面で反射されることから、混色を抑制することができ、また発光領域どうしの境界でのコントラストを高めることができる。
(2)調色層
本発明においては、透明基板と反射防止層との間に、カラーフィルタ層および色変換層の少なくともいずれかの調色層が形成されていてもよい。調色層は、カラーフィルタ層であってもよく、色変換層であってもよく、カラーフィルタ層および色変換層が積層されたものであってもよい。カラーフィルタ層および色変換層の両方が形成される場合には、透明基板上にカラーフィルタ層が形成され、カラーフィルタ層上に色変換層が形成される。
以下、カラーフィルタ層および色変換層について説明する。
(a)カラーフィルタ層
本発明に用いられるカラーフィルタ層は、透明基板上に形成されるものであり、発光層からの光を色補正する層である。
カラーフィルタ層の構成としては、有機EL素子の発光層の構成に応じて適宜選択される。例えば、図2に示すように、有機EL素子6の発光層4が赤色発光層4R、緑色発光層4Gおよび青色発光層4Bを有する場合、カラーフィルタ層13は赤色カラーフィルタ層13R、緑色カラーフィルタ層13Gおよび青色カラーフィルタ層13Bの3色のカラーフィルタ層を有するものとすることができる。また、図示しないが、有機EL素子の発光層が白色発光層である場合にも、カラーフィルタ層は赤色カラーフィルタ層、緑色カラーフィルタ層および青色カラーフィルタ層の3色のカラーフィルタ層を有するものとすることができる。
カラーフィルタ層は、有機EL素子の発光層の発光領域に対応して配置される。有機EL装置が表示装置である場合には、カラーフィルタ層は画素に対応して規則的に配列される。カラーフィルタ層のパターンの配列としては、カラーフィルタ層が巨視的に見て平均的に配列されていれば特に限定されるものではなく、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができる。
カラーフィルタ層は、通常、顔料や染料等の着色剤と樹脂とを含有するものである。カラーフィルタ層に用いられる着色剤および樹脂としては、カラーフィルタに用いられる一般的な材料を使用することができる。
カラーフィルタ層の膜厚としては、発光層からの光を色補正することができる厚みであれば特に限定されるものではなく、使用する材料やその濃度等を考慮して適宜設定される。
カラーフィルタ層の形成方法としては、一般的なカラーフィルタ層の形成方法と同様とすることができ、例えばフォトリソグラフィー法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
(b)色変換層
本発明に用いられる色変換層は、透明基板上に形成されるものであり、発光層からの光を吸収し、可視光領域蛍光を発光する層である。
色変換層の構成としては、有機EL素子の発光層の構成に応じて適宜選択される。例えば、有機EL素子の発光層が青色発光層である場合、色変換層は、青色の光を吸収して赤色の蛍光を発光する赤色変換層、青色の光を吸収して緑色の蛍光を発光する緑色変換層および青色発光層からの光をそのまま透過する透過部を有するものとすることができる。
色変換層は、有機EL素子の発光層の発光領域に対応して配置される。有機EL装置が表示装置である場合には、色変換層は画素に対応して規則的に配列される。色変換層のパターンの配列としては、色変換層が巨視的に見て平均的に配列されていれば特に限定されるものではなく、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができる。
色変換層は、通常、発光層からの光を吸収し、蛍光を発光する蛍光色素と樹脂とを含有するものである。色変換層に用いられる蛍光色素および樹脂としては、色変換層に用いられる一般的な材料を使用することができる。
色変換層の膜厚としては、発光層からの光を十分に吸収して蛍光を発することができる厚みであれば特に限定されるものではなく、使用する蛍光色素、蛍光色素の濃度等を考慮して適宜設定される。
色変換層の形成方法としては、一般的な色変換層の形成方法と同様とすることができ、例えばフォトリソグラフィー法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
(3)透明基板
本発明に用いられる透明基板は、上記反射防止層および調色層を形成可能であり、可視光に対して透明な基板であれば特に限定されるものではなく、光学フィルタに用いられる一般的な透明基板と同様とすることができる。
具体的には、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材等が挙げられる。また、透明樹脂フィルムにバリア層が形成されたものを用いてもよい。
また、透明基板の形状としては、図1および図2に例示するように透明基板11が平板状であってもよく、図3に例示するように透明基板11が外周に凸部を有するものであってもよい。
(4)オーバーコート層
本発明においては、調色層上にオーバーコート層が形成されていてもよい。オーバーコート層は、調色層を保護するとともに、調色層の表面をならして平坦な面とし、さらにはパターン状に形成された調色層および遮光部による段差を解消して平坦化を図るために設けられるものである。図4に例示するように、カラーフィルタ層13(調色層)上にオーバーコート層15が形成されている場合には、オーバーコート層15上に反射防止層12が形成されることから、反射防止層12を均一な厚みで形成することができ、反射防止層12の光学特性を均一にすることが可能である。
オーバーコート層の材料としては、オーバーコート層に用いられる一般的な材料を使用することができる。
オーバーコート層の厚みとしては、平坦化が可能な厚みであれば特に限定されるものではなく、一般的なオーバーコート層の膜厚と同様とすることができる。
オーバーコート層の形成方法としては、一般的なオーバーコート層の形成方法と同様とすることができる。
(5)遮光部
本発明においては、カラーフィルタ層や色変換層のパターンを区画するように、透明基板上にパターン状に遮光部が形成されていてもよい。遮光部は、発光領域を区画するとともに、発光領域どうしの境界における外光の反射を防止し、画像のコントラストを高めるために設けられるものである。有機EL装置が表示装置である場合には、遮光部は、画素を区画するとともに、画素どうしの境界における外光の反射を防止し、画像のコントラストを高めるために設けられる。
遮光部の材料、厚み、形成方法については、一般的な遮光部と同様とすることができる。
2.有機EL素子基板
本発明に用いられる有機EL素子基板は、基板上に有機EL素子が形成されたものである。
有機EL素子基板は、基板上に有機EL素子が形成されたものであればよく、例えば、基板と、基板上に形成された背面電極層、背面電極層上に形成され、少なくとも発光層を含む有機EL層、有機EL層上に形成された透明電極層を有する有機EL素子とを備えることができる。
以下、有機EL素子基板の各構成について説明する。
(1)基板
本発明における有機EL素子基板に用いられる基板としては、後述する有機EL素子等を支持することができるものであればよく、有機EL素子に一般的に用いられるものを使用することができる。
本発明においては対向基板側から光が取り出されるため、基板は光透過性を有していていてもよく有さなくてもよい。
基板としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のないリジッド材、あるいは、樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材等を用いることができる。また、樹脂フィルムにバリア層が形成されたものを用いてもよい。
(2)有機EL素子
本発明に用いられる有機EL素子は、基板上に形成された背面電極層と、背面電極層上に形成され、少なくとも発光層を含む有機EL層と、有機EL層上に形成された透明電極層とを有するものとすることができる。以下、有機EL素子の各構成について説明する。
(a)有機EL層
有機EL層は、少なくとも発光層を含む1層もしくは複数層の有機層を有するものである。有機EL層を構成する層としては、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等が挙げられる。
発光層の発光は、単色であってもよく、複数色であってもよい。発光層は、例えば、白色発光する白色発光層であってもよく、青色発光する青色発光層であってもよく、三原色をそれぞれ発光する赤色発光層、緑色発光層および青色発光層を有する発光層であってもよく。
有機EL層としては、有機EL素子に用いられる一般的な有機EL層と同様とすることができる。
(b)透明電極層および背面電極層
透明電極層および背面電極層としては、有機EL素子に一般的に用いられるものを使用することができる。
また、透明電極層および背面電極層は、基板上に一様に形成されていてもよくパターン状に形成されていてもよく、本発明の有機EL装置の用途や駆動方法に応じて適宜選択される。
(c)絶縁層
本発明においては、基板上にパターン状に形成された背面電極層の開口部に絶縁層が形成されていてもよい。絶縁層は、透明電極層と背面電極層とが直接接触することを防ぐために設けられるものである。
絶縁層としては、有機EL素子に一般的に用いられるものを使用することができる。
(3)TFT
本発明における有機EL素子基板には、TFTが形成されていてもよい。本発明の有機EL装置はトップエミッション型であるので、有機EL素子基板にTFTが形成されていても、TFTによって発光領域が制限されることはない。
TFTとしては、有機EL素子に一般的に用いられるものを使用することができる。
3.シール材
本発明においては、通常、対向基板および有機EL素子基板の間であって、対向基板および有機EL素子基板の外周に、シール材が配置される。シール材は、対向基板および有機EL素子基板を接着し、有機EL素子を封止するために設けられるものである。
シール材に用いられる材料としては、対向基板および有機EL素子基板を接着し、有機EL素子が大気中の水分等と接触するのを抑制することができるものであればよく、有機EL素子に一般的に用いられるものを使用することができる。
4.その他の構成
本発明においては、有機EL素子基板と対向基板とが間隙をおいて配置される。なお、有機EL素子基板と対向基板とが間隙をおいて配置されているとは、有機EL素子基板および対向基板が直に接触しておらず、有機EL素子基板および対向基板間に空間が存在している状態をいう。
有機EL素子基板および対向基板の間隔としては、中空封止の有機EL装置における一般的な間隔とすることができ、具体的には1μm〜500μm程度とすることができ、好ましくは5μm〜200μmの範囲内、さらに好ましくは10μm〜100μmの範囲内である。
なお、有機EL素子基板および対向基板の間隔とは、有機EL素子基板の有機EL素子側面における有機EL素子が形成されている部分の最表面と、対向基板の反射防止層側面における有機EL素子と対向する部分の最表面との間隔をいう。
有機EL素子基板および対向基板間の空間は不活性ガスで充填されていてもよい。不活性ガスとしては、有機EL素子に用いられる一般的なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスが挙げられる。また、有機EL素子基板および対向基板間の空間は真空とされていてもよい。
5.用途
本発明の有機EL装置は、例えば、表示装置、照明装置等に用いることができる。中でも、表示装置に好適であり、特に携帯機器に好ましく使用される。
また、本発明の有機EL装置のカラー表示は、フルカラー、エリアカラー、モノカラーのいずれであってもよい。
本発明の有機EL装置の駆動方法としては、パッシブマトリクスおよびアクティブマトリクスのいずれも適用することができる。
B.有機EL素子用対向基板
次に、本発明の有機EL素子用対向基板について説明する。本発明の有機EL素子用対向基板は、その構成により2つの実施態様に分けられる。以下、各実施態様について説明する。
1.第1実施態様
本実施態様の有機EL素子用対向基板(以下、単に対向基板と称する場合がある。)は、透明基板と、上記透明基板上に形成された平坦な反射防止層とを有し、上記透明基板の外周の少なくとも一部に上記反射防止層が形成されていない接着用領域が配置されていることを特徴とするものである。
図5は、本実施態様の対向基板の一例を示す概略断面図である。図5に示すように、対向基板20は、透明基板11と、透明基板11上に形成された反射防止層12とを有しており、透明基板11の外周に反射防止層12が形成されていない接着用領域16が配置されている。
有機EL装置においては、有機EL素子基板と対向基板とを接着する際、気密性を高めるために、有機EL素子基板を構成する基板と対向基板を構成する透明基板とをシール材を介して直に接着することが好ましい。本実施態様においては、透明基板の外周に反射防止層が形成されていない接着用領域が配置されており、接着用領域では通常、透明基板が露出していることから、透明基板上に直にシール材を配置することができる。そのため、本実施態様の対向基板を有機EL装置に用いる場合には、図1に示すように、対向基板20の接着用領域にシール材21を配置し、有機EL素子基板10を構成する基板2と対向基板20を構成する透明基板11とをシール材21を介して直に接着することができる。
このように本実施態様の対向基板は、有機EL装置に用いる場合には、反射防止層が有機EL素子に対向するように配置されるものである。したがって本実施態様においては、透明基板上に反射防止層が形成されているので、有機EL装置に用いた場合には、有機EL素子の発光層からの発光が透明基板表面で反射するのを抑制し、光取り出し効率を向上させることが可能である。
なお、透明基板および反射防止層については、上記「A.有機EL装置 1.対向基板」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。以下、本実施態様の有機EL素子用対向基板における他の構成について説明する。
(1)接着用領域
本実施態様における接着用領域は、透明基板の外周の少なくとも一部に配置されるものであり、反射防止層が形成されていない領域である。本実施態様の対向基板を有機EL装置に用いる場合には、接着用領域にシール剤が配置される。
接着用領域の配置としては、接着用領域が透明基板の外周の少なくとも一部に配置されていれば特に限定されるものではないが、通常、透明基板の外周の全てに接着用領域が配置される。
図3に例示するように、透明基板11が外周に凸部を有する場合には、通常、凸部が形成されている領域が接着用領域となる。
接着用領域の幅としては、有機EL素子基板および対向基板をシール材を介して接着することができれば特に限定されるものではなく、本実施態様の対向基板が用いられる有機EL装置の大きさや用途等に応じて適宜選択される。
(2)その他の構成
本実施態様においては、透明基板と反射防止層との間に調色層が形成されていてもよい。また、カラーフィルタ層や色変換層のパターンを区画するように、透明基板上にパターン状に遮光部が形成されていてもよい。さらに、調色層上にオーバーコート層が形成されていてもよい。なお、調色層、遮光部、オーバーコート層については、上記「A.有機EL装置 1.対向基板」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
2.第2実施態様
本実施態様の有機EL素子用対向基板は、透明基板と、上記透明基板上に形成された、カラーフィルタ層および色変換層の少なくともいずれかの調色層と、上記調色層上に形成された平坦な反射防止層とを有することを特徴とするものである。
図6は、本実施態様の対向基板の一例を示す概略断面図である。図6に示すように、対向基板20は、透明基板11と、透明基板11上にパターン状に形成された遮光部14と、透明基板11上の遮光部14の開口部に形成され、赤色カラーフィルタ層13R、緑色カラーフィルタ層13Gおよび青色カラーフィルタ層13Bを有するカラーフィルタ層13と、カラーフィルタ層13上に形成された反射防止層12とを有している。この対向基板20を有機EL装置に用いた場合には、図2に示すように、対向基板20および有機EL素子基板10は、反射防止層12と有機EL素子6とが対向するように配置される。
本実施態様においては、調色層上に反射防止層が形成されているので、有機EL装置に用いた場合には、有機EL素子の発光層からの発光が調色層表面で反射するのを抑制し、光取り出し効率を向上させることが可能である。
なお、透明基板、調色層および反射防止層については、上記「A.有機EL装置 1.対向基板」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
本実施態様においては、カラーフィルタ層や色変換層のパターンを区画するように、透明基板上にパターン状に遮光部が形成されていてもよい。また、調色層上にオーバーコート層が形成されていてもよい。なお、遮光部、オーバーコート層については、上記「A.有機EL装置 1.対向基板」の項に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
(対向基板の作製)
まず、ガラス基板上に遮光部および3色のカラーフィルタ層(赤色カラーフィルタ層、緑色カラーフィルタ層、青色カラーフィルタ層)が形成された光学フィルタを準備した。次に、光学フィルタのカラーフィルタ層上にフッ素樹脂を含む塗工液を塗布し、減圧乾燥を施し、低圧水銀ランプを用いて塗膜を露光した。これによって、0.1μmの厚さの反射防止層を形成した。
[比較例1]
実施例1と同様の光学フィルタを準備し、対向基板とした。この対向基板は反射防止層を有さないものである。
[評価]
実施例1および比較例1の対向基板について、測色機にて反射率を測定した。図7に赤色カラーフィルタ層が形成されている領域の反射率、図8に緑色カラーフィルタ層が形成されている領域の反射率をそれぞれ示す。図7および図8中、参考として光学フィルタを構成するガラス基板の反射率を示した。
比較例1に対して実施例1の対向基板では、反射率をおよそ半減させることができた。
[実施例2]
(有機EL素子基板の作製)
スイッチング素子としてのTFTを有する厚さ1.7mmの無アルカリガラス基板を準備した。その無アルカリガラス基板上に、ITO(20nm)/Ag(100nm)/ITO(20nm)の積層構造からなる厚さ140nmの反射型陽極を所定のパターンで形成した。
次いで、パターン状の反射型陽極が形成された基板上に隔壁を各発光層の区分けのために形成した。
続いて、隔壁間の反射型陽極上に、ビス(N−(1−ナフチル−N−フェニル)ベンジジン)(α−NPD)とMoO3の共蒸着膜(MoO3の体積濃度:20%)からなる厚さ40nmの正孔注入層と、α−NPDからなる厚さ20nmの正孔輸送層とを順に形成した。
次に、正孔輸送層上に、所定のパターンからなる3色の発光層(赤色発光層、緑色発光層、青色発光層)を順に形成した。まず、赤色発光層用のホスト材料として4,4−N,N′−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)を用いると共に、ゲスト材料としてトリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム(III)錯体(Ir(piq)3)を用い、厚さ40nmの赤色発光層を所定のパターンで形成した。次いで、緑色発光層用のホスト材料として4,4−N,N′−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)を用いると共に、ゲスト材料としてトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)錯体(Ir(ppy)3)を用い、厚さ40nmの緑色発光層を所定のパターンで形成した。次いで、青色発光層用のホスト材料として9,10−ジ−2−ナフチルアントラセン(DNA)を用いると共に、ゲスト材料として1−tert−ブチル−ペリレン(TBP)を用い、厚さ40nmの青色発光層を所定のパターンで形成した。
次いで、各発光層上に、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)からなる厚さ20nmの電子輸送層と、LiFからなる厚さ0.5nmの電子注入層とを順に形成した。
次に、電子注入層上に、MgAgからなる厚さ10nmの透明陰極と、SiONからなる厚さ100nmの保護膜とを順に形成した。
(有機EL装置の作製)
実施例1の対向基板と上記有機EL素子基板とを貼り合わせて、有機EL装置を作製した。
[比較例2]
比較例1の対向基板を用いたこと以外は、実施例2と同様にして有機EL装置を作製した。
[評価]
実施例2および比較例2の有機EL装置について輝度を測定したところ、比較例2に対して実施例2は輝度が高くなった。
1 … 有機EL装置
2 … 基板
3 … 背面電極層
4 … 発光層
5 … 透明電極層
6 … 有機EL素子
10 … 有機EL素子基板
11 … 透明基板
12 … 反射防止層
13… カラーフィルタ層
14 … 遮光部
15 … オーバーコート層
16 … 接着用領域
20 … 対向基板
21 … シール材
L … 光
S … 有機EL素子基板および対向基板間の空間

Claims (4)

  1. 基板上に発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子が形成された有機エレクトロルミネッセンス素子基板と、透明基板上に光透過性を有する平坦な反射防止層が前記発光層の発光領域に対応してパターン状に形成された対向基板とを有し、
    前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板と前記対向基板とが、前記有機エレクトロルミネッセンス素子および前記反射防止層が対向するように間隙をおいて配置されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス装置。
  2. 前記透明基板と前記反射防止層との間に、カラーフィルタ層および色変換層の少なくともいずれかの調色層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  3. 発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子基板と対向する有機エレクトロルミネッセンス素子用対向基板であって、
    透明基板と、前記透明基板上に前記発光層の発光領域に対応してパターン状に形成された光透過性を有する平坦な反射防止層と、を有し、
    前記透明基板の外周の少なくとも一部に前記反射防止層が形成されていない接着用領域が配置されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用対向基板。
  4. 発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子基板と対向する有機エレクトロルミネッセンス素子用対向基板であって、
    透明基板と、前記透明基板上に形成された、カラーフィルタ層および色変換層の少なくともいずれかの調色層と、前記調色層上に前記発光層の発光領域に対応してパターン状に形成された光透過性を有する平坦な反射防止層とを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用対向基板。
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