JP5771919B2 - 転がり軸受を用いたターボチャージャ - Google Patents
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Description
以下、排気タービン過給機を単に「ターボチャージャ」と呼ぶ。
またダンパ部材の軸方向移動を防止するために、ダンパ部材の軸方向端面に密着し、ハウジングに固定された蓋部材が用いられる。
また、上述した特許文献3のターボチャージャでは、ダンパ抑え機能とオイルシール機能の両方を備えているが、オイルシール性能が低く、タービン側又はコンプレッサ側にオイルが漏れ出す可能性があった。
該回転軸を支持する1対の転がり軸受と、
該転がり軸受を内側に支持し外面が油膜を介してハウジングに内嵌されたダンパ部材と、
前記ハウジングに固定された蓋部材とを備え、
前記蓋部材は、前記ダンパ部材の軸方向端面に密着するダンパ抑え部と、前記回転軸の表面に沿ってオイルが軸方向外方に流出するのを防止するオイルシール部とを有し、
前記ダンパ抑え部とオイルシール部は上部及び側面で一体に連結され、その間に軸方向に間隔を隔てたオイル分離空間を有し、該オイル分離空間は下方で軸方向内方に開放されており、
前記ダンパ抑え部は、転がり軸受の端面から間隔G1を隔て下方に延びかつ前記間隔G1がベアリングハウジング内の前記ダンパ部材が挿入される部分の下端部と前記軸方向に重ならない仕切り部を有し、該仕切り部は下方で軸方向内方に開放されている、ことを特徴とする転がり軸受を用いたターボチャージャが提供される。
前記オイルシール部は、その中間部を前記回転軸が貫通し、貫通部にシールリングを有している。
この図において、本発明のターボチャージャ10は、回転軸12、コンプレッサインペラ14、およびハウジングを備える。ハウジングは、この例では、ベアリングハウジング16、タービンハウジング18、及びコンプレッサハウジング20からなる。
なお、この例において、回転軸12のコンプレッサ側には中空円筒形の軸スリーブ13が液密に嵌めこまれており、一体的に回転するようになっている。以下、特に区別しない限り、軸スリーブ13を含めて回転軸12と呼ぶ。
なお、回転軸12とコンプレッサインペラ14の連結の形態は、この例に限定されず、軸端ナット15を使用しない形態であってもよい。
モータロータ22は、電動機の回転子であり、モータステータ24は、電動機の固定子である。モータロータ22とモータステータ24によりブラシレスの交流電動機が構成される。
転がり軸受17は、この例ではボールベアリングであるが、その他の形式の転がり軸受であってもよい。
図2及び図3に示すように、蓋部材34は、ダンパ抑え部35とオイルシール部36とからなり、ダンパ抑え部35とオイルシール部36は上部及び側面で一体に連結されている。
また、ダンパ抑え部35は、転がり軸受17の端面(この例では右端面)から間隔G1を隔て下方に延びる仕切り部35aを有する。この仕切り部35aは下方で軸方向内方に開放されており、その中間部を回転軸12(及び軸スリーブ13)が貫通している。
この構成により、オイルがオイル分離空間37に流入した場合でも、回転軸12(又は軸スリーブ13)の表面に沿って軸方向外方に流出するオイルを遠心力で回転軸12から分離し、下方で軸方向内方に移動させることができる。
シールリング38は、この例では2連のスナップリングであり、オイルシール部36の貫通孔内面36aに外方に付勢して取り付けられている。
すなわち、本発明の適用対象は、電動機付過給機(モータロータ22とモータステータ24を備えるもの)には限定されず、電動機を備えていない通常の過給機を含む。
また、上述した電動機付過給機の場合、オイルシール部36の外面形状は先細りになっているが、これはモータの巻き線部分の空間を確保するためであり、通常の過給機の場合は、そのような形状にする必要が無いので、図4のようになっている。
その他の構成は、図1〜図3と同様である。
また、仕切り部35aを通してオイルがオイル分離空間37に流入した場合でも、回転軸12(又は軸スリーブ13)の表面に沿って軸方向外方に流出するオイルを遠心力で回転軸12から分離し、下方で軸方向内方に移動させることができる。
さらに、オイルシール部36により、オイル分離空間37を通してオイルがオイルシール部36に流入した場合でも、回転軸12(又は軸スリーブ13)の表面に沿ってオイルが軸方向外方に流出するのシールリング38で防止することができる。
12 回転軸、13 軸スリーブ、13a 円周溝、13b 凹溝、
14 コンプレッサインペラ、15 軸端ナット、
16 ベアリングハウジング、17 転がり軸受、
18 タービンハウジング、20 コンプレッサハウジング、
22 モータロータ、24 モータステータ、
31 ボルト、32 ダンパ部材、34 蓋部材、
35 ダンパ抑え部、35a 仕切り部、
36 オイルシール部、36a 貫通孔内面、
37 オイル分離空間、38 シールリング
Claims (2)
- タービンインペラとコンプレッサインペラを連結する回転軸と、
該回転軸を支持する1対の転がり軸受と、
該転がり軸受を内側に支持し外面が油膜を介してハウジングに内嵌されたダンパ部材と、
前記ハウジングに固定された蓋部材とを備え、
前記蓋部材は、前記ダンパ部材の軸方向端面に密着するダンパ抑え部と、前記回転軸の表面に沿ってオイルが軸方向外方に流出するのを防止するオイルシール部とを有し、
前記ダンパ抑え部とオイルシール部は上部及び側面で一体に連結され、その間に軸方向に間隔を隔てたオイル分離空間を有し、該オイル分離空間は下方で軸方向内方に開放されており、
前記ダンパ抑え部は、転がり軸受の端面から間隔G1を隔て下方に延びかつ前記間隔G1がベアリングハウジング内の前記ダンパ部材が挿入される部分の下端部と前記軸方向に重ならない仕切り部を有し、該仕切り部は下方で軸方向内方に開放されている、ことを特徴とする転がり軸受を用いたターボチャージャ。 - 前記仕切り部の中間部を前記回転軸が貫通しており、
前記オイルシール部は、その中間部を前記回転軸が貫通し、貫通部にシールリングを有している、ことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受を用いたターボチャージャ。
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