図1は、本発明を適用したPDAの正面の構成例を表す図である。
図1に示されるように、PDA1は、中央のヒンジ部12を境に、表示部11と本体部13とに分けられており、ヒンジ部12を介して折り畳み可能に形成されている。
換言すると、表示部11は、後述する図3に示されるように、軸12−1(仮想的なもの)を中心として回動して本体部13に対して開閉自在とされている。さらに、表示部11は、軸12−1に対して略垂直な軸11−6(仮想的なもの)を中心として本体部13に対して回動自在とされている。即ち、表示部11は、ヒンジ部12と対向する面11−3(LCD28が設けられている面11−1と垂直な図3中下方の面)と平行に、回動されるようになされている。
図1に戻り、表示部11の面11−1のほぼ全面には、LCD(Liquid Crystal Display)28、および、LCD28の表面上に積層された透明な感圧式のタッチパネル36が設けられている。即ち、タッチペン35が、LCD28上の任意の位置に配置されると、その座標がタッチパネル36により検出され、検出された座標に対応する所定の処理が行われる。
また、タッチパネル36の所定の領域(LCD28の図中下方の領域)には、文字を入力するための文字入力エリア29が設けられており、文字入力エリア29には、種々のソフトボタンや文字入力エリア等が表示される。ユーザが、タッチペン35を操作して、その文字入力エリア上にそれらの特殊文字を書くと、その特殊文字が入力される。即ち、タッチペン35が移動した軌跡がタッチパネル36により検知され、その軌跡に対応する文字が入力される。
さらに、ユーザが、タッチペン35を操作してソフトボタン43を押下すると、文字入力エリア29には、キーボードのキー配列を表示したGUI(Graphical User Interface)であるソフトキーボードが表示される。ユーザが、タッチペン35を操作して、ソフトキーボード上の任意のキーを押下すると、その押下されたキーに対応する文字(または記号等)が入力される。即ち、タッチペン35が配置されている座標がタッチパネル36により検知され、その座標に対応するキーが認識され、認識されたキーに割り当てられている文字(または記号等)が入力される。
このように、ユーザは、タッチペン35、および、ソフトウエアとしての文字入力エリア29を利用して、容易、かつ迅速に文字を入力することができる。なお、LCD28の表示面上全体に渡ってタッチパネル36が積層されているので、文字入力エリア29のLCD28に対する位置は、図1に示される位置に限定されず、例えば、後述するように、表示された画像の上下左右が反転されると、文字入力エリア29は、図1中上方に配置され、上下逆に表示される。このような場合においても、ユーザは、上述した例と同様に、文字を入力することができる。
ヒンジ部12には、図中右方に、PDA1の電源をオンまたはオフ状態にする電源ボタン31が、その左隣に、PDA1に内蔵されているバッテリ(図示せず)が充電中の場合には点灯し、充電が終了すると消灯するLED(Light Emitting Diode)30が、さらにその左隣に、CCD(Charge Coupled Device)よりなるカメラ部22が、左端には、カメラ部22で被写体を撮像するとき操作されるメカキャプチャボタン23が、それぞれ設けられている。カメラ部22は、ヒンジ部12の、表示部11とともに本体部13に対して回動する部分に固定されており、後述するように、ユーザは、表示部11を本体部13に対して開閉させることにより、カメラ部22を回動させることができる。
即ち、ユーザは、被写体を撮像する場合、メカキャプチャボタン23を1回押下して、カメラ機能(被写体をカメラ部22により撮像し、その撮像された被写体の画像を記録する機能)を有するアプリケーションソフトウェアを起動させ、カメラ部22の撮像方向を被写体に向けるように表示部11を回動させる。このとき、LCD28には、後述するように、カメラ部22が撮像している画像(被写体の画像)が表示されるので、ユーザは、LCD28を確認しながらカメラ部22の位置を確定し、さらに、各種の設定処理を行った後、シャッタボタンとして動作するメカキャプチャボタン23を再度押下する。これにより、メカキャプチャボタン23が押下された時点のカメラ部22により撮像された画像が、PDA1のメモリ(後述する図8のRAM133等)に記憶される。
なお、メカキャプチャボタン23には、押下の方法として、ストロークの最後まで押下する「全押し」と、ストロークの途中である所定の位置まで押下する「半押し」とがある。例えば、ユーザがメカキャプチャボタン23を「半押し」すると、PDA1はカメラ部22において撮影される画像のAF処理やAE処理等を行い、その状態から、ユーザがメカキャプチャボタン23を「全押し」すると、PDA1はカメラ部22より取り込まれた画像をキャプチャする。このように、メカキャプチャボタン23は、押下の方法(深さ)によって、対応する処理を変えるようにすることができる。
なお、ユーザがメカキャプチャボタン23を押下していない状態から「全押し」した場合は、PDA1は「半押し」に対応する処理を行った後、「全押し」に対応する処理を実行する。即ち、上述したような場合、ユーザが「全押し」すると、PDA1はカメラ部22において撮影される画像のAF処理やAE処理等を行った後、カメラ部22より取り込まれた画像をキャプチャする。
本体部13の折り畳んだとき表示部11に対向する面13−1には、図中上方に、PDA1にインストールされているアプリケーションソフトウェアのそれぞれを表すシンボルが印刷されたボタン32が設けられており、ユーザがその指でボタン32を押下すると、それに対応するアプリケーションソフトウェアが起動される。
また、面13−1のボタン32が配置されている領域の中央部には、LCD28に表示されている画像をスクロールするためのスクロールボタン33が設けられている。さらに、面13−1のボタン32の下方には、文字(記号等を含む)を入力するためのキーボード34が設けられている。
本体部13の面13−1と垂直な面(側面)13−2の、図中上方には、リモートコントローラ、または、外部のヘッドホンと接続し、接続したそれらに音声を出力するためのヘッドホンジャック24が設けられており、その下方には、押下および回転自在なジョグダイヤル25が面13−2から僅かに突出した状態で設けられており、その下方には、直前の操作を取り消したりするためのバックボタン26が設けられており、さらにその下方には、誤って他のボタンが押下された場合、それに対応する機能の実行を禁止するためのホールドスイッチ27が設けられている。
本体部13の面13−1に垂直な面(図中下側の端面)13−4の、中央部には、付属機器を接続するためのコネクタ67が設けられている。
図2は、PDA1の裏面の構成例を表している。図2に示されるように、ヒンジ部12の図中左側上部には、抜き差し自在な所定のメモリカードや機能拡張モジュールが装着されるスロット64、メモリカード内のデータが読み書きされている場合に点灯するランプ63、および、赤外線で他の装置と通信するための赤外線ポート62が設けられている。
メモリカードは、例えば、小型薄型形状のプラスチックケース内に電気的に書き換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものであり、画像や音声、音楽等の各種情報(データ)の書き込みおよび読み出しが可能となっている。
またメモリカードは、大容量化等による内蔵フラッシュメモリの仕様変更に対しても、使用する機器で互換性を確保することができる独自のシリアルプロトコルを採用し、最大書込速度1.5[MB/S] 、最大読出速度2.45[MB/S]の高速性能を実現していると共に、誤消去防止スイッチを設けて高い信頼性を確保しているようにしてもよい。
従って、PDA1は、このようなメモリカードを挿着することができるために、メモリカードを介して他の装置との間でデータの共有化を図ることができる。
本体部13の面13−1の反対側の面13−3の中央部の図中左側には、PDA1をリセットするためのリセットボタン65が設けられており、その下方には、音声を出力するためのスピーカ66が設けられている。
本体部13の面13−1,13−3に垂直な面(図中下側の端面)13−4の、中央部には、上述したように、コネクタ67が設けられており、その図中左方には、タッチペン35を収納する収納口68が設けられている。
次に、表示部11の開閉および回動の操作について、図面を参照して、以下、詳しく説明する。
図3に示されるように、ユーザは、表示部11を、軸11−6を中心として回動させることができる。さらに、図4に示されるように、ユーザは、表示部11を、軸11−6を中心として略180度回動させた後、軸12−1を中心として回動させ、図5に示されるように、本体部13に対して閉じることができる。即ち、ユーザは、図1に示される状態のみならず、図5に示されるような状態で、PDA1を利用することができる。
例えば、いま、LCD28には、図3に示されるような文字「F」が表示されているものとする。即ち、文字「F」の上方向は、表示部の面11−4側(図3中上方向)に表示されているものとする。
このとき、PDA1は、表示部11が所定の基準位置から回動された場合、表示部11の軸11−6を中心とする回動角度を検出し、その回動角度が、表示部11が回動可能な範囲(この例では、図1に示されるように表示部11が配置された場合の回動角度が0度とされると、0度以上180度以下の範囲)のうちの所定の範囲(この例では、0度以上180度未満)に含まれる場合、画像(文字「F」)の上方向を面11−4側とするように、文字「F」をLCD28に表示させる。
一方、PDA1は、その回動角度が、その範囲から外れると(この例では、180度になると)、文字「F」の上方向を、面(端面)11−4の反対側の面(端面)11−3側とするように、文字「F」をLCD28に表示させる。換言すると、PDA1は、表示部11の回動角度が所定の範囲から外れた場合、回動角度がその範囲に含まれる場合の画像(例えば、上方向が面11−4側となる文字「F」)に対して、上下左右を反転させた画像(例えば、上方向が面11−3と反対側の面11−3側となる文字「F」)を、LCD28に表示させる。
具体的には、図3に示される状態の場合、表示部11の回動角度は180度未満であるので(上述した所定の範囲に含まれるので)、文字「F」は、その上方向が面11−4側(図3中上方向)とされるようにLCD28に表示される。
一方、図4と図5に示される状態の場合、表示部11の回動角度は180度であるので(上述した所定の範囲から外れるので)、文字「F」は、その上方向が面11−4の反対側の面11−3側(図4中下方向)とされるようにLCD28に表示される。
このように、PDA1は、その表示部11の回動および開閉状態によらず、ユーザにとって自然な方向に画像を表示させることが可能になる。
さらに、ユーザは、PDA1が図4に示される状態のみならず、図1に示される状態の場合も、表示部11を、軸12−1を中心として回動させ、本体部13に対して閉じることができる。即ち、ユーザは、図示は省略するが、PDA1を持ち運びする場合等に、PDA1を図5に示されるようなLCD28が外側に露出した状態にしないことで、PDA1(特にLCD28)を保護することができる。
また、以上のように表示部11を回動させることにより、ユーザは、カメラ部22の向き、即ち、撮影方向を変更することができる。
例えば、図6に示されるように、PDA1のユーザと反対側に位置する他人101を被写体とする場合(PDA1から見てユーザと反対の方向を撮影する場合)、ユーザは、PDA1を図5に示される状態(表示部11を本体部13に対して閉じた状態)にすることにより、LCD28をユーザに向けたまま、カメラ部22の撮影方向をPDA1のユーザと反対側(即ち、被写体である他人101の方向に)に向けることができる。これにより、ユーザは、PDA1のLCD28に表示されたカメラ部22より取り込まれた取り込み画像を確認しながら、PDA1の反対側に位置する被写体である他人101を撮像することができる。
一方、図7に示されるように、PDA1のユーザ102が自分自身を被写体とする場合(PDA1から見てユーザ102の方向を撮影する場合)、ユーザ102は、PDA1を図1に示される状態(表示部11を本体部13に対して開いた状態)にすることにより、LCD28をユーザ102に向けたまま、カメラ部22の撮影方向もユーザ102の方向(即ち、被写体である自分自身の方向に)に向けることができる。これにより、ユーザ102は、PDA1のLCD28に表示されたカメラ部22より取り込まれた取り込み画像を確認しながら、PDA1の同じ側に位置する被写体である自分自身を撮像することができる。
以上のようにして、ユーザは、PDA1に対するカメラ部22の方向、即ち、撮影方向を設定することができ、常に、LCD28に表示された取り込み画像を確認し、タッチパネル36を用いて調整作業を行いながら、撮影作業を行うことができる。
図8は、PDA1の内部の構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)131は、ROM(Read Only Memory)132に記憶されているプログラム、または記憶部139からRAM(Random Access Memory)133にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM133にはまた、CPU131が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU131、ROM132、およびRAM133は、バス134を介して相互に接続されている。このバス134にはまた、LCD28に表示させる画像を制御する表示制御部136が接続されている。
表示制御部136には、CPU131の制御に基づいて、上述したカメラ部22、および、LCD28の他、VRAM138が接続されている。表示制御部136は、カメラ部22により撮像された画像を、VRAM138に記憶させ、そのVRAM138に記憶されている画像や、他のメモリ(RAM133、記憶部139、スロット64に接続されたメモリカード143)に記憶されている画像を、LCD28に表示させる。
バス134にはさらにまた、入出力インタフェース135も接続されている。
入出力インタフェース135には、上述したキーボード34、各種ボタン22,32,33、および、ジョグダイヤル25等からなる入力部137、タッチパネル36、赤外線通信ポート62、メモリカード143若しくは機能拡張モジュール121が装着されるスロット64、PDA1が内蔵するバッテリ(図示せず)を充電させるとともに、他の外部装置152との通信の中継装置となるクレードル91等が接続されるコネクタ67、並びに、リモートコントローラ101若しくはヘッドホン153と接続される音声出力部としてのヘッドホンジャック24が接続されている。
なお、タッチパネル36により検出された座標は、入出力インタフェース135、バス134を介してCPU131に提供され、CPU131は、提供されたその座標に対応する所定の情報を取得する。
例えば、後述するように、撮影時に、ユーザが、LCD28に表示された取り込み画像上の任意の位置をタップすると、タッチパネル36は、そのユーザがタップした位置の座標を検出し、その座標情報を入出力インタフェース135、バス134を介してCPU131に提供する。CPU131は、その提供された座標情報より、取り込み画像上の位置であることを確認すると、その位置に所定のサイズのAF枠を移動させるなど、各部を制御して対応する処理を実行する。
入出力インタフェース135にはまた、必要に応じて、EEPROMまたはハードディスクなどより構成される記憶部139が接続される。外部装置152に適宜装着される磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどから読み出されたコンピュータプログラムは、赤外線ポート62を介する無線通信、無線LANモジュール(機能拡張モジュール)121を介する無線通信、または、クレードル91を介する有線通信等の手段により、必要に応じてPDA1に対して供給され、記憶部139にインストールされる。または、スロット64に適宜装着されるメモリカード143から読み出されたコンピュータプログラムも、必要に応じて記憶部139にインストールされる。
入出力インタフェース135にはさらにまた、表示部11が本体部13に対して閉状態の場合、オン状態となり、かつ、表示部11が本体部13に対して開状態の場合、オフ状態となるLCD開閉スイッチ144、および、表示部11が所定の回動角度以上回動された場合にオン状態となるLCD回転スイッチ145が設けられている。
即ち、この例においては、CPU131は、LCD開閉スイッチ144と、LCD回転スイッチ145の、それぞれのオン状態またはオフ状態に基づいて、表示部11の本体部13に対する開閉の状態(以下、LCD開閉状態と称する)、および回動状態を認識する。
カメラ部22は、図9に示されるように構成される。図示せぬ被写体からの光はレンズ部201を介して、前面にイエロー(Ye)、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、およびグリーン(G)のカラーフィルタがモザイク状に配列された補色系フィルタが装着された、CCD(Charge Coupled Device)等を用いた撮像素子により構成されるCCD202に入射され、光電変換される。
CCD202は、受光部において光電変換した映像信号を出力し、AGC(Automatic Gain Control)回路203に供給する。AGC回路203は、映像信号のゲインを調整し、そのゲインが調整された映像信号をCDS回路(Correlated Double Sampling circuit)204に供給する。CDS回路204は、入力された映像信号に相関二重サンプリングを施してノイズを除去した後、A/D(Analog / Digital)変換回路205に供給する。
A/D変換回路205は、入力されたアナログ信号を所定のサンプリング周波数でデジタル信号に変換し、取り込まれた画像データを処理するDSP(Digital Signal Processor)206に供給する。
DSP206は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read only Memory)207にインストールされたプログラムやデータを用いて、内蔵するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリにより構成される内蔵RAM206Aを用いて、供給された映像信号を保持して所定のフォーマットの画像データを生成し、さらに、生成された画像データに、画質調整や、圧縮処理等の各種のデジタル処理を施す。そして、DSP206は、生成された画像データを図8の表示制御部136に供給する。
また、DSP206は、画像データのデジタル処理の際に、レンズ部201乃至A/D変換回路205を制御するための情報をカメラ制御部210に供給する。
カメラ制御部210は、DSP206より供給された情報、および図8のCPU131より供給された制御情報に基づいて、レンズ部駆動回路211を介してレンズ部201のレンズ位置、絞り、またはメカシャッタを制御したり、CCD駆動回路212を介して、CCD202の電気的動作を制御したりするとともに、AGC回路203、CDS回路204、およびA/D変換回路205の動作タイミング等を制御する。
レンズ部駆動回路211は、モータ等により構成され、カメラ制御部210より供給された制御信号に基づいて、レンズ部201のレンズ位置を移動させて焦点位置を調整したり、絞りやメカシャッタの開閉を調整して露光量を調整したりする。CCD駆動回路212は、カメラ制御部210より供給されたタイミング信号等に基づいて、CCD202を駆動させる信号を生成し、画像の取り込みタイミング等を調整する。
例えば、カメラ制御部210は、CPU131より供給された制御信号に基づいてTTL(Through The Lens)コントラスト検出方式によるオートフォーカス処理を行う。CPU131よりAF領域を指定されると、カメラ制御部210は、DSP206より供給される取り込み画像の信号より、撮影画枠内の、指定されたAF領域のコントラストを検出し、レンズ部駆動回路211を介して、レンズ201のレンズを移動させ、その領域に存在する被写体に焦点が合うように(コントラストが最も高くなるように)、レンズ位置を調整する。
ユーザがカメラアプリケーションを起動すると、カメラアプリケーションを実行したCPU131により各部が制御され、カメラ部22を用いた静止画撮像を行うための静止画撮影モードに移行する。その際、CPU131は、LCD28に図10に示されるようなGUIを表示させる。
図10において、メイン画面220は、静止画撮影モード時の各種の操作を受け付けるためのGUIであり、取り込み画像やキャプチャされた撮影画像を表示するEVFエリア221、動画像撮影モード用アプリケーションを起動する動画像撮影用アプリケーション呼び出しボタン222、各種のアイコンを表示するアイコンエリア223、各種の設定を行うためのGUIである設定画面を表示させる設定画面呼び出しボタン224、撮影される画像のサイズや画質に関するGUIを表示させるサイズ・画質切り替えボタン225、撮影される画像の露光量を調整するEV(Exposure Value)補正スライダ226、CCD202より静止画像をキャプチャするソフトキャプチャボタン227、撮像して得られた画像データの保存先フォルダを選択するアルバムカテゴリ選択欄228、設定画面において設定された機能を実行するカスタムボタン229、フラッシュのモードを切り替えるフラッシュモード切り替えボタン230、撮影された画像のズームを調整するズームボタン231、撮像して得られた画像データのサムネイル画像を表示する簡易ビューエリア232乃至234、EVFエリア221に表示されている撮影画像の表示を90度ずつ回転させる回転ボタン235、撮像して得られた画像データを削除する削除ボタン236、並びに、画像データのタイトル等、各種の文字データを表示するタイトルバーエリア237により構成されている。
図11は、図10のEVFエリア221の詳細な表示例を示す図である。図11に示されるように、EVFエリア221には取り込み画像に重畳して、各種の情報を表示するアイコン群が表示される。フラッシュモードアイコン251は、必要に応じて、現在設定されているフラッシュのモードを表示し、手ブレ警告アイコン252は、撮影時に手ブレが発生した場合、点灯して警告し、バッテリアイコン253は、バッテリの残容量が少なくなり、充電が必要である場合、点灯して通知し、AF・AEロックインジケータ254は、点灯したり点滅したりすることで、AFやAEの状態を表示し、撮影不可通知アイコン255は、撮影画像データを記録するメモリの空き容量が足りない場合等に点灯し、新たな画像のキャプチャが行えないことを通知し、撮影状況モードアイコン256は、夜景モード、屋内モード、遠景モード、または接写モード等のような、状況に応じた撮影処理に関するモードの、現在設定されているモードに応じて点灯し、シャッタスピードアイコン257は、マニュアル設定時に点灯し、現在設定されているシャッタスピードを表示する。
また、EVFエリア221には、その他にも、焦点距離を手動で設定する際に表示されるマニュアルフォーカス用ゲージ258、現在の焦点距離を示すポインタであるマニュアルフォーカス用ゲージポインタ259が、マニュアルフォーカス時に表示される。
さらに、EVFエリア221には、スポット測光時に測光される領域の中心を示すスポット測光用ポインタ260、および、AF領域の範囲を示すAF枠261が表示される。撮影を行うユーザは、AFのモードによって、このEVFエリア221上をタップすることにより、AF枠261やスポット測光用ポインタ260の位置を移動させることができる。
なお、これらのアイコンは、ユーザが設定を行うことにより、表示・非表示を切り替えることができる。
以上のようなPDA1において、フォーカスのモードは後述するように3つ用意されており、ユーザは、図10のメイン画面220において、設定画面呼び出しボタン224を操作して(LCD28の設定画面呼び出しボタン224上をタップする等して)、図12に示されるような設定画面を呼び出して、複数用意されたこのフォーカスモードの切り替えを行う。
図12は、LCD28に表示される設定画面301の構成例を示す図である。図12において、設定画面301は、各種の設定項目およびそれらの現在の状態を示す設定一覧表示エリア302、設定一覧表示エリア302に一度に表示できない項目を表示するために、設定一覧表示エリア302の表示内容をスクロールするスクロールバー303、設定一覧表示エリア302に表示されている項目を図中下側の方向にスクロールさせる下スクロールボタン304、設定一覧表示エリア302に表示されている項目を図中上側の方向にスクロールさせる上スクロールボタン305、LCD28に表示されている画面をメイン画面220に戻す、戻るボタン306、設定画面301において、設定が反映された取り込み画像を表示し、ユーザがその効果を確認するためのEVFエリア311により構成されている。
設定一覧表示エリア302には、例えば、撮影モード、ホワイトバランス、サイズ・クオリティ、スポット測光、記録先、セルフタイマー、およびフォーカスモード等の撮影に関する様々な項目が表示される。ユーザは、スクロールバー303、下スクロールボタン304、若しくは上スクロールボタン305を操作したり、または、ジョグダイヤル25を回転させたりするなどして、設定したい項目を設定一覧表示エリア302に表示させる。そして、項目が表示されている部分をタップするか、ジョグダイヤル25を回転させる等して、設定したい項目にアンカーを移動させる。
そして、ユーザは、アンカーが位置する項目の右側の設定内容が表示されている部分をタップするか、ジョグダイヤル25を押下するなどして、アンカーが位置する項目の変更を指示する。例えば、図12において、アンカーは、フォーカスモードに位置しており、この状態で、「常時AF」と表示されている部分をタップするか、ジョグダイヤル25を押下すると、ユーザは、フォーカスモードの設定を変更することができる。
ユーザが、図12に示されるように、アンカーをフォーカスモードに位置させて指定すると、LCD28には、図12に示される設定画面301に重畳して、図13に示されるような、設定内容選択画面が表示される。
図13において、設定画面301の設定一覧表示エリア302の、ユーザが選択した項目フォーカスモード以外の項目は、暗く表示される。ユーザが選択した項目321の右側には、対応する設定の一覧が表示された設定内容選択画面322が表示される。図13において、設定内容選択画面322には、フォーカスモードに対応する設定として、「マニュアルフォーカス」、「常時AF」、および「ワンショットAF」の3つのモードが表示されており、現在設定されているモード(図13の場合、「常時AF」)には、マークが表示されている。また、設定内容選択画面322において、現在選択されているモード(図13の場合、「ワンショットAF」)には、アンカーが表示されている。
ユーザは、図13に示される設定内容選択画面322に表示されている一覧の中から、選択するモードの部分をタップしたり、ジョグダイヤル25を回転させてアンカーを移動させ、押下することで選択するモードを指示したりして、モードの設定を行う。
次に、フォーカスの「マニュアルフォーカスモード」、「常時AFモード」、および「ワンショットAFモード」の各モードについて説明する。
マニュアルフォーカスモードはユーザが焦点距離を手動で設定するモードである。このとき、図11に示されるように、EVFエリア221には、マニュアルフォーカス用ゲージ258およびマニュアルフォーカス用ゲージポインタ259が表示される。ユーザは、マニュアルフォーカス用ゲージ258に従って、目的の距離の部分を1回タップするか、ジョグダイヤル25を回転させることによって、マニュアルフォーカス用ゲージポインタ259を、マニュアルフォーカス用ゲージ258上の所望の位置に移動させて、焦点距離を設定する。
図9のカメラ制御部210は、図8のCPU131より供給された制御信号に基づいて、ユーザが指定した焦点距離に合焦するように、レンズ部駆動回路211を介してレンズ部201のレンズ位置を制御する。
なお、マニュアルフォーカス用ゲージポインタ259を初期値(ユーザがマニュアルフォーカス用ゲージポインタ259を移動させる前の最初の位置)に戻したい場合、ユーザは、LCD28を、所定の短い時間の間に2回連続でタップ(以下、ダブルタップと称する)する。CPU131は、タッチパネル36よりユーザがダブルタップしたことを示す情報を取得すると、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているマニュアルフォーカス用ゲージポインタ259を初期値に戻す。
常時AFモードは、AF領域内の被写体に対して、カメラ部22がTTLコントラスト検出方式によりAF処理を行うモードである。常時AFモードにおいては、AF領域の位置は、撮影画枠内においてユーザにより任意に決定される。また、AF処理は、ユーザがAF領域を移動させた時、ユーザがメイン画面220のソフトキャプチャボタン227上をタップした時、または、ユーザが図1のメカキャプチャボタン23を「半押し」した時に実行される。さらに常時AFモードにおいては、図14Aに示されるように、EVFエリア221には、AF領域の範囲を示すAF枠261が表示される。
初期状態(ユーザがAF領域の位置を移動させていない状態)において、AF枠261の中心は、EVFエリア221の中央に配置される。このとき、AF枠261に示されるAF領域は、撮影画枠の中心からずれた被写体が、AF領域から外れてしまう、いわゆる「中抜け」を抑制するために、例えば、図14Aに示されるように、EVFエリア221の大きさが320ドット×240ドットであるのに対して、108ドット×60ドットと比較的広く設定されている。
このとき、ユーザが図10のソフトキャプチャボタン227を操作したり、メカキャプチャボタン23を押下(全押し)したりすると、カメラ制御部210は、CPU131より供給されたAF枠261の位置情報に基づいて、AF枠261が囲むAF領域を対象として、TTLコントラスト検出方式によるAF処理等の調整処理を行った後、画像のキャプチャ処理を行う。なお、メカキャプチャボタン23を半押しした場合は、AF処理等の調整処理のみを行う。これによりユーザは、被写体をEVFエリア221の中央付近に位置させるようにPDA1を移動させ、ソフトキャプチャボタン227またはメカキャプチャボタン23を操作するだけで、被写体に焦点の合った画像を得ることができる。
また、このAF枠261の位置は、EVFエリア221内であれば、ユーザが任意に指定することができる。すなわち、ユーザが、図14Bに示されるように、タッチペン35等を用いて、EVFエリア221上を1回タップすると、CPU131は、タッチパネル36より供給された位置情報に基づいて、ユーザがタップした位置がAF領域の中心となるように、AF枠261を移動させる。
この場合、ユーザは、通常、焦点を合わせたい被写体をタップするので、いわゆる「中抜け」の現象が発生する可能性は低い。逆に、不必要にAF領域が広いと、AF領域内のユーザが指定した被写体と異なる被写体に焦点が合う可能性が大きくなってしまう。従って、このように、ユーザがAF枠261の位置を指定した場合、AF領域は、図14Bに示されるように、図14Aに示される場合(ユーザがAF枠261の位置を指定していない場合)のAF領域(108ドット×60ドット)より狭い範囲(30ドット×30ドット)に設定される。
このとき、カメラ制御部210は、CPU131より供給されたAF枠261の位置情報に基づいて、AF枠261が囲むAF領域を対象として、TTLコントラスト検出方式によるAF処理を行う。合焦すると、CPU131は、ユーザに通知するために、図14Cに示されるように、EVFエリア221に表示されているAF枠261を所定の時間点滅させる。
そして、ユーザが図10のソフトキャプチャボタン227を操作したり、メカキャプチャボタン23を押下(全押し)したりすると、カメラ制御部210は、CPU131より供給されたAF枠261の位置情報に基づいて、AF枠261が囲む領域を対象として、TTLコントラスト検出方式によるオートフォーカス処理を行った後、画像のキャプチャ処理を行う。なお、メカキャプチャボタン23を半分押下する「半押し」した場合は、オートフォーカス処理のみを行う。以上のようにして、ユーザは、被写体がEVFエリア221のどこに位置していても、その被写体に焦点を合わせた画像を容易に得ることができる。
AF枠261(AF領域)を初期状態(図14Aに示される状態)に戻したい場合、ユーザは、EVFエリア221上において、ダブルタップを行う。CPU131は、タッチパネル36より供給された、ユーザがダブルタップを行ったことを示す情報に基づいて、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261を初期状態に戻し、カメラ制御部210を制御して、AF処理を実行させる。
なお、図14Dに示されるように、EVFエリア221に縦方向および横方向の複数のグリッド線を設け、AF枠261の中心の座標は、それらのグリッド線の交点に位置させるようにしてもよい。図14Dにおいては、EVFエリア221には、所定の間隔で、図中縦方向のグリッド線331乃至338、並びに、図中横方向のグリッド線341乃至345が設定されている。ユーザが、EVFエリア221上を1回タップすると、CPU131は、ユーザがタップした位置の位置情報をタッチパネル36より取得し、最も近い位置のグリッド線の交点を算出し、その交点の座標がAF領域の中心となるようにAF枠261を移動させ、カメラ制御部210にAF処理を実行させる。
このようにすることにより、AF枠261の位置をある程度限定することが出来るので、ユーザは、より正確に同じ位置にAF枠261を移動させることができるようになる。
図14Dに示される例においては、EVFエリア221に、8本の図中縦方向のグリッド線と5本の図中横方向のグリッド線を設けるように説明したが、EVFエリア221に設けるグリッド線の本数は何本であってもよい。また、各グリッド線の間隔は、一定であってもよいし、グリッド線毎に異なるようにしてもよい。さらに、各グリッド線は、LCD28に表示しないようにしてもよい。
なお、以上において、EVFエリア221のサイズは、320ドット×240ドットであり、初期状態のAF領域(AF枠261)のサイズは、108ドット×60ドットであり、ユーザがAF領域(AF枠261)の位置を指定した場合のAF領域(AF枠261)のサイズは、30ドット×30ドットであるように説明したが、これらのサイズは、これに限るものではなく、どのようなサイズであってもよい。
また、AF領域の範囲を示すAF枠261は、通常時、LCD28に表示されないようにし、AF処理が行われた後の合焦を示す際に、図14Cに示されるように、設定された位置で所定の時間点滅するようにしてもよい。
さらに、合焦の通知は、図14Cに示されるようなAF枠261の点滅によって行われるように説明したが、これに限らず、例えば、図11のAF・AEロックインジケータ254のような別のインジケータによって行われるようにしてもよい。
ワンショットAFモードは、常時AFモードと同様に、AF領域内の被写体に対して、カメラ部22がTTLコントラスト検出方式によりAF処理を行うモードである。ワンショットAFモードにおいても、図14Aに示されるように、EVFエリア221には、AF領域の範囲を示すAF枠261が表示され、そのAF領域(AF枠261)の位置は、撮影画枠内においてユーザにより任意に決定される。
ただし、ワンショットAFモードにおいて、AF処理は、ユーザがAF領域を移動させた時にのみ行われ、ユーザがメイン画面220のソフトキャプチャボタン227上をタップした時、または、ユーザが図1のメカキャプチャボタン23を「半押し」した時には実行されない。すなわち、ワンショットAFモードにおいては、ユーザがメカキャプチャボタン23およびソフトキャプチャボタン227のいずれを操作しても、キャプチャ処理の指示のみが入力されるだけで、AF等の調整処理の指示は入力されないように、CPU131は各部を制御する。
AF枠261のサイズや位置等の構成および動作、またはAF枠261の制御方法等は上述した常時AFモードと同様であるので、その説明は省略する。
従来においては、AF処理後の焦点距離を固定したまま撮影する、いわゆる「置きピン」の撮影をする場合、ユーザは、シャッタボタンを半押ししてAF処理を行った後、その半押しの状態を維持し、撮影タイミングになった時に、その状態からシャッタボタンを全押ししてキャプチャを指示するなど、煩雑な作業が必要であったが、以上のようなワンショットAFモードにすることで、キャプチャ直前のAF処理を省略することができるので、ユーザは、容易に、「置きピン」の撮影を行うことができる。
次に、上述した常時AFモードにおける撮影に関する処理について、具体的に説明する。
ユーザがPDA1を操作して、静止画撮影モードを指示すると、PDA1は、静止画撮影モードに移行し、撮像処理を開始する。図15のフローチャートを参照して、撮像処理を説明する。
最初に、PDA1のCPU131は、カメラ部22のカメラ制御部210を制御して、カメラ部22を起動し、カメラ部22の初期化処理を行い、ステップS2において、RAM133や記憶部139等に記憶されているカメラ部22に関する設定情報を読み込み、読み込んだ設定情報をカメラ部22のカメラ制御部210に供給し、カメラ部22の設定処理を行う。さらにCPU131は、ステップS3において、表示制御部136を制御して、図10に示されるメイン画面220のような静止画撮影モード用のGUIをLCD28に表示させる。
ステップS4において、カメラ部22のDSP206は、レンズ部201より入射され、CCD202において取り込まれた取り込み画像のデータを表示制御部136に供給し、表示制御部136は、その取り込み画像をLCD28に表示させる。
ステップS5において、CPU131は、タッチパネル36や入力部137の各ボタンを制御して、ユーザより設定に関する新たな入力が行われ、現在の設定が変更されたか否かを判定する。設定が変更されたと判定した場合、CPU131は、その新たな設定をRAM133や記憶部139等に保存し、処理をステップS7に進める。
ステップS5において、設定が変更されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS6の処理を省略し、ステップS7に処理を進める。
ステップS7において、CPU131は、タッチパネル36や入力部137を監視し、ユーザにより静止画像のキャプチャが指示されたか否かを判定する。指示されたと判定した場合、CPU131は、カメラ部22のカメラ制御部210に画像のキャプチャを指示し、カメラ制御部210は、その指示に基づいて、カメラ部22の各部を制御して、静止画像をキャプチャする。
そして、DSP206は、キャプチャした画像の画像データを、画像処理を施した後、表示制御部136に供給し、表示制御部136は、ステップS9において、そのキャプチャした画像をGUIのEVFエリア221に合成し、LCD28に表示させる。キャプチャした画像が表示されるとCPU131は、処理をステップS10に進める。
また、ステップS7において、キャプチャが指示されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS8およびS9の処理を省略し、ステップS10に処理を進める。
ステップS10において、CPU131は、静止画撮影モードを終了するか否かを判定し、終了すると判定した場合、撮像処理を終了する。
また、静止画撮影モードを終了しないと判定した場合、CPU131は、処理をステップS4に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
以上のようにして、PDA1は、静止画撮影モードにおいて撮像処理を実行する。
次に、図16および図17のフローチャートを参照して、常時AFモードにおけるAF処理である常時AF処理について説明する。図14Aを参照して上述したように、常時AFモードの初期状態(ユーザがAF枠261の位置を指定していない状態)において、EVFエリア221には、広めのAF領域の範囲を示す第1のサイズのAF枠261が、その中心がEVFエリア221の中心に位置するように、設けられている。
CPU131は、ステップS21において、タッチパネル36を制御し、図14Bに示されるように、ユーザによりAF枠261の位置が指定されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上を1回タップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその位置情報を供給する。
タッチパネル36よりタップされた位置の位置情報が供給され、AF枠261の位置が指定されたと判定した場合、CPU131は、ステップS22に処理を進め、供給された位置情報に基づいて、第1のサイズより小さい第2のサイズのAF枠を指定された位置に配置する。
そして、CPU131は、ステップS23において、AF枠261の位置情報をカメラ部22のカメラ制御部210に供給する。カメラ制御部210は、その位置情報に基づいて、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整する。
そして、フォーカス調整処理により合焦すると、CPU131は、処理をステップS24に進め、AF枠の位置、およびフォーカス処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理をステップS25に進める。
ステップS21において、タッチパネル36より位置情報が供給されておらず、AF枠261の位置が指定されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS22乃至S24の処理を省略し、ステップS25に処理を進める。
ステップS25において、タッチパネル36を制御し、ユーザによりAF枠261の初期化が指示されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上をダブルタップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその情報を供給する。
タッチパネル36よりダブルタップの情報が供給され、AF枠261の初期化が指示されたと判定した場合、CPU131は、ステップS26に処理を進め、第1のサイズのAF枠を初期の位置に配置する。すなわち、CPU131は、AF領域の中心がEVFエリア221の中心にくるような位置に、AF枠261を配置する。
そして、CPU131は、ステップS27において、AF枠261の位置情報をカメラ部22のカメラ制御部210に供給する。カメラ制御部210は、その位置情報に基づいて、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整する。
そして、フォーカス調整処理により合焦すると、CPU131は、処理をステップS28に進め、AF枠の位置、およびフォーカス処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理を図17のステップS29に進める。
ステップS25において、ユーザにより、AF枠261の初期化が指示されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS26乃至S28の処理を省略し、図17のステップS29に処理を進める。
ステップS29において、CPU131は、タッチパネル36および入力部137を監視し、ユーザにより、メカキャプチャボタン23が半押し操作された、若しくは、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れたかを判定する。
メカキャプチャボタン23が半押し操作された、若しくは、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れたと判定した場合、CPU131は、ステップS30において、AF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整する。
そして、フォーカス調整処理により合焦すると、CPU131は、処理をステップS31に進め、AF枠の位置、およびフォーカス処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理をステップS32に進める。
ステップS29において、メカキャプチャボタン23が半押し操作されておらず、かつ、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れていないと判定した場合、CPU131は、ステップS30およびS31の処理を省略し、ステップS32に処理を進める。
ステップS32において、CPU131は、ユーザの指示等に基づいて、フォーカス処理を終了するか否かを判定する。終了しないと判定した場合、CPU131は、処理を図16のステップS21に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS32において、フォーカス処理を終了すると判定した場合、CPU131は、ステップS33において終了処理を行った後、常時AF処理を終了する。
以上のような常時AFモードにより、どのような画像構成であっても、ユーザは、容易に、より好適なAF処理を行った静止画像を得ることができる。
次に、図18および図19のフローチャートを参照して、ワンショットAFモードにおけるAF処理であるワンショットAF処理について説明する。上述したように、ワンショットAFモードの初期状態(ユーザがAF枠261の位置を指定していない状態)においても、常時AFモードの場合と同様に、図14Aに示されるように、EVFエリア221には、広めのAF領域の範囲を示す第1のサイズのAF枠261が、その中心がEVFエリア221の中心に位置するように、設けられている。
CPU131は、ステップS61において、タッチパネル36を制御し、図14Bに示されるように、ユーザによりAF枠261の位置が指定されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上を1回タップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその位置情報を供給する。
タッチパネル36よりタップされた位置の位置情報が供給され、AF枠261の位置が指定されたと判定した場合、CPU131は、ステップS62に処理を進め、供給された位置情報に基づいて、第1のサイズより小さい第2のサイズのAF枠を指定された位置に配置する。
そして、CPU131は、ステップS63において、AF枠261の位置情報をカメラ部22のカメラ制御部210に供給し、カメラ制御部210は、その位置情報に基づいて、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整する。
そして、フォーカス調整処理により合焦すると、CPU131は、処理をステップS64に進め、AF枠の位置、およびフォーカス処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261を所定の時間点滅させる。
CPU131は、ステップS65において、合焦した時点で、カメラ制御部210を制御して、レンズ部201のレンズ位置を固定させ、ステップS66において、メカキャプチャボタン23およびソフトキャプチャボタン227の操作による半押し処理を無効にする。
すなわち、CPU131は、ユーザがメカキャプチャボタン23を半押し操作してもフォーカスの調整処理が行われないようにし、ユーザがメカキャプチャボタン23を全押し操作した場合、および、ユーザがソフトキャプチャボタン227を操作した場合、フォーカスの調整処理を行わずに、静止画像のキャプチャのみを行うようにする。
半押し処理を無効にしたCPU131は、処理を図19のステップS67に進める。
図18のステップS61において、タッチパネル36より位置情報が供給されておらず、AF枠261の位置が指定されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS62乃至S66の処理を省略し、図19のステップS67に処理を進める。
図19のステップS67において、CPU131は、タッチパネル36を制御し、ユーザによりAF枠261の初期化が指示されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上をダブルタップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその情報を供給する。
タッチパネル36よりダブルタップの情報が供給され、AF枠261の初期化が指示されたと判定した場合、CPU131は、ステップS68に処理を進め、第1のサイズのAF枠を初期の位置に配置する。すなわち、CPU131は、AF領域の中心がEVFエリア221の中心にくるような位置に、AF枠261を配置する。
そして、ステップS69において、カメラ制御部210は、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整する。
そして、フォーカス調整処理により合焦すると、CPU131は、処理をステップS70に進め、AF枠の位置、およびフォーカス処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261を所定の時間点滅させる。
CPU131は、ステップS65およびS66の場合と同様に、ステップS71において、合焦した時点で、カメラ制御部210を制御して、レンズ部201のレンズ位置を固定させ、ステップS72において、メカキャプチャボタン23およびソフトキャプチャボタン227の操作による半押し処理を無効にする。そして、CPU131は、処理をステップS73に進める。
ステップS67において、ユーザにより、AF枠261の初期化が指示されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS68乃至S72の処理を省略し、ステップS73に処理を進める。
ステップS73において、CPU131は、ユーザの指示等に基づいて、フォーカス処理を終了するか否かを判定する。終了しないと判定した場合、CPU131は、処理を図18のステップS61に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS73において、フォーカス処理を終了すると判定した場合、CPU131は、ステップS74において終了処理を行った後、ワンショットAF処理を終了する。
以上のようなワンショットAFモードにより、いわゆる「置きピン」の撮影においても、ユーザは、容易に、より好適なAF処理を行った静止画像を得ることができる。
以上においては、AF処理について説明したが、露光調整(AE処理)時に、狭い領域に対して測光処理を行うスポット測光の際に、撮影画枠の中心だけでなく、上述したAF領域のようにユーザがその位置を指定することができるようにしてもよい。
ユーザが、図12に示される設定画面301において、アンカーをスポット測光に位置させて指定すると、LCD28には、図12に示される設定画面301に重畳して、図20に示されるような、設定内容選択画面が表示される。
図20において、設定画面301の設定一覧表示エリア302の、ユーザが選択した項目スポット測光以外の項目は、暗く表示される。ユーザが選択した項目351の右側には、対応する設定の一覧が表示された設定内容選択画面352が表示され、スポット測光に対応する設定として、「切」および「入」の2つのモードが表示される。現在設定されている「切」には、マークが表示されており、現在選択されている「入」には、アンカーが表示されている。
ユーザは、図20に示される設定内容選択画面352に表示されている一覧の中から、「入」の部分をタップしたり、ジョグダイヤル25を回転させてアンカーを移動させ、押下したりすることで、スポット測光モードを指示することができる。
通常のAE処理は、図21Aに示されるように、EVFエリア221(撮影画枠)のほぼ全域であるAE領域361を対象として行われる。図20において、ユーザがスポット測光モードを設定すると、AE領域361は、図21Bに示されるように、図21Aの場合より狭くなり、AE領域の中心を示すAE処理は、この狭いAE領域361を対象として行われる。
また、スポット測光モード時は、EVFエリア221に、AE領域361の中心を示すスポット測光用ポインタ260が表示される。
なお、この初期状態の場合(ユーザがAE領域361の位置を指定していない場合)、AE領域361は、その中心がEVFエリア221(撮影画枠)の中心に位置するように配置される。
このとき、ユーザが図10のソフトキャプチャボタン227を操作したり、メカキャプチャボタン23を押下(全押し)したりすると、カメラ制御部210は、このAE領域を対象として、AE処理等の調整処理を行った後、画像のキャプチャ処理を行う。なお、メカキャプチャボタン23を半押しした場合は、AE処理等の調整処理のみを行う。また、AE処理が完了した時点で、スポット測光用ポインタ260が点滅するようにしてもよいし、所定の確認音が鳴るようにしてもよい。
これによりユーザは、ソフトキャプチャボタン227またはメカキャプチャボタン23を操作するだけで、撮影画枠の中心付近のみで露光量が調整された画像(例えば、中央の被写体を浮き上がらせるなどの効果を施した画像)を得ることができる。
また、このAE枠361の位置は、EVFエリア221内であれば、ユーザが任意に指定することができる。すなわち、ユーザが、図21Cに示されるように、タッチペン35等を用いて、EVFエリア221上を1回タップすると、CPU131は、タッチパネル36より供給された位置情報に基づいて、ユーザがタップした位置がAE領域361の中心となるように、スポット測光用ポインタ260を移動させ、そのAE領域361を対象としたAE処理をカメラ部22に実行させる。
AE領域361を初期状態(図21Aに示される状態)に戻したい場合、ユーザは、EVFエリア221上において、ダブルタップを行う。CPU131は、タッチパネル36より供給された、ユーザがダブルタップを行ったことを示す情報に基づいて、AE領域を初期化するとともに、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているスポット測光用ポインタ260を初期状態に戻し、カメラ制御部210を制御して、AE処理を実行させる。
なお、図21Dに示されるように、上述した常時AFモードまたはワンショットAFモードにおいて、ユーザがAF枠261を移動させた際に、スポット測光用ポインタ260がAF領域の中心に位置するように、AE領域361も同様に移動させるようにしてもよい。
さらに、図示は省略するが、図14Dの場合と同様に、EVFエリア221に所定の間隔で、複数のグリッド線を設定しておき、ユーザが、EVFエリア221上を1回タップすると、CPU131が、ユーザがタップした位置の位置情報をタッチパネル36より取得し、最も近い位置のグリッド線の交点を算出し、その交点の座標がAE領域361の中心となるようにスポット測光用ポインタ260を移動させ、カメラ制御部210にAE処理を実行させるようにしてもよい。
なお、以上において、AE領域361の範囲の広さは、通常時のAE領域361の広さが、スポット測光時の広さよりも広ければ、どのような広さであってもよい。また、AE領域361およびスポット測光用ポインタ260は、EVFエリア221に表示するようにしてもよいし、表示しないようにしてもよい。
次に、上述したスポット測光モードにおけるAE処理について、具体的に説明する。ユーザが、図20の設定画面301において、スポット測光項目351で「入」を選択すると、スポット測光モードに移行し、AE領域が、図21Aの状態から、図21Bの状態に変化する。そして、PDA1は、スポットAE処理を開始する。
図22および図23のフローチャートを参照して、スポット測光モードにおけるスポットAE処理について説明する。図21Bを参照して上述したように、スポット測光モードの初期状態(ユーザがAE領域361の位置を指定していない状態)において、EVFエリア221には、狭い範囲のAE領域が、その中心がEVFエリア221の中心に位置するように、設定されており、EVFエリア221の中心にスポット測光用ポインタ260が表示されている。
CPU131は、ステップS91において、タッチパネル36を制御し、図21Cに示されるように、ユーザによりAE領域の位置が指定されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上を1回タップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその位置情報を供給する。
タッチパネル36よりタップされた位置の位置情報が供給され、AE領域361の位置が指定されたと判定した場合、CPU131は、ステップS92に処理を進め、供給された位置情報に基づいて、スポット測光用ポインタ260を指定された位置に配置する。すなわち、CPU131は、AE領域361を、ユーザに指定された位置が中心となるように設定する。
そして、ステップS93において、カメラ制御部210は、CPU131より供給されたAE領域の位置情報に基づいて、設定されたAE領域361について露出を調整し、AE処理を行う。
そして、AE処理が完了すると、CPU131は、処理をステップS94に進め、スポット測光用ポインタ260の位置、およびAE処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理をステップS95に進める。
ステップS91において、タッチパネル36より位置情報が供給されておらず、AE領域361の位置が指定されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS92乃至S94の処理を省略し、ステップS95に処理を進める。
ステップS95において、タッチパネル36を制御し、ユーザによりAE領域361の初期化が指示されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上をダブルタップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその情報を供給する。
タッチパネル36よりダブルタップの情報が供給され、AE領域361の初期化が指示されたと判定した場合、CPU131は、ステップS96に処理を進め、スポット測光用ポインタ260を初期の位置に配置する。すなわち、CPU131は、AE領域の中心がEVFエリア221の中心にくるような位置に、スポット測光用ポインタ260を配置する。
そして、ステップS97において、カメラ制御部210は、CPU131に供給されたAE領域361の位置情報に基づいて、設定されたAE領域361について露出を調整し、AE処理を行う。
そして、AE処理が終了すると、CPU131は、処理をステップS98に進め、スポット測光用ポインタの位置、およびAE処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理を図23のステップS99に進める。
ステップS95において、ユーザにより、AE領域361の初期化が指示されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS96乃至S98の処理を省略し、図23のステップS99に処理を進める。
図23のステップS99において、CPU131は、タッチパネル36および入力部137を監視し、ユーザにより、メカキャプチャボタン23が半押し操作された、若しくは、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れたかを判定する。
メカキャプチャボタン23が半押し操作された、若しくは、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れたと判定した場合、CPU131は、ステップS100において、AE領域361について、AE処理を実行する。
そして、AE処理が終了すると、CPU131は、処理をステップS101に進め、スポット測光用ポインタ260の位置、およびAE処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理をステップS102に進める。
ステップS99において、メカキャプチャボタン23が半押し操作されておらず、かつ、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れていないと判定した場合、CPU131は、ステップS100およびS101の処理を省略し、ステップS102に処理を進める。
ステップS102において、CPU131は、ユーザの指示等に基づいて、スポットAE処理を終了するか否かを判定する。終了しないと判定した場合、CPU131は、処理を図22のステップS91に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS102において、スポットAE処理を終了すると判定した場合、CPU131は、ステップS103において終了処理を行った後、スポットAE処理を終了する。
以上のようなスポット測光モードにより、ユーザは、容易に、撮影画枠内の任意の位置を対象とするスポットAE処理を行った静止画像を得ることができる。
次に、図21Dに示されるように、スポット測光用ポインタ260を、常にAE枠261の中心に位置させるように配置する場合のAF処理およびAE処理について説明する。
最初に、上述した場合の、常時AFモードにおいて実行される常時AF処理について、図24および図25のフローチャートを参照して説明する。この場合も、上述した常時AFモードの場合と同様に、初期状態(ユーザがAF枠261の位置を指定していない状態)において、EVFエリア221には、広めのAF領域の範囲を示す第1のサイズのAF枠261が、その中心がEVFエリア221の中心に位置するように配置されている。また、スポット測光モードである場合、図21Bに示されるように、EVFエリア221の中心にスポット測光用ポインタ260が配置されている。
CPU131は、ステップS121において、タッチパネル36を制御し、図21Dに示されるように、ユーザによりAF枠261の位置が指定されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上を1回タップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその位置情報を供給する。
タッチパネル36よりタップされた位置の位置情報が供給され、AF枠261の位置が指定されたと判定した場合、CPU131は、ステップS122に処理を進め、供給された位置情報に基づいて、第1のサイズより小さい第2のサイズのAF枠を指定された位置に配置する。
そして、ステップS123において、CPU131は、AEのモードがスポット測光モードであるか否かを判定し、スポット測光モードであると判定した場合、ステップS124において、AE領域361の中心がAF領域の中心と同じ位置になるように、スポット測光用ポインタ260を配置する。スポット測光用ポインタ260を配置したCPU131は、処理をステップS125に進める。
また、ステップS123において、スポット測光モードではないと判定した場合、CPU131は、ステップS124の処理を省略し、ステップS125に処理を進める。
ステップS125において、カメラ制御部210は、CPU131より供給されたAF領域およびAE領域361の位置情報に基づいて、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整するとともに、配置されたAE領域361を対象として露出を調整する。
そして、フォーカス調整および露出調整が終了すると、CPU131は、処理をステップS126に進め、AF枠261およびスポット測光用ポインタ260の位置、並びに調整処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261およびスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理をステップS127に進める。
ステップS121において、タッチパネル36より位置情報が供給されておらず、AF枠261の位置が指定されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS122乃至S126の処理を省略し、ステップS127に処理を進める。
ステップS127において、CPU131は、タッチパネル36を制御し、ユーザによりAF枠261の初期化が指示されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上をダブルタップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその情報を供給する。
タッチパネル36よりダブルタップの情報が供給され、AF枠261の初期化が指示されたと判定した場合、CPU131は、ステップS128に処理を進め、第1のサイズのAF枠261を初期の位置に配置する。
そして、CPU131は、ステップS129において、AEのモードがスポット測光モードであるか否かを判定し、スポット測光モードであると判定した場合、ステップS130において、AE領域361の中心がAF領域の中心と同じ位置になるように、スポット測光用ポインタ260を配置する。スポット測光用ポインタ260を配置したCPU131は、処理をステップS131に進める。
また、ステップS129において、スポット測光モードではないと判定した場合、CPU131は、ステップS130の処理を省略し、ステップS131に処理を進める。
ステップS131において、カメラ制御部210は、CPU131より供給されたAF枠261およびスポット測光用ポインタ260の位置情報に基づいて、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整するとともに、AE領域361を対象とした露出の調整を行う。
そして、それらの調整処理が終了すると、CPU131は、処理をステップS132に進め、AF枠261およびスポット測光用ポインタ260の位置、並びに調整処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261およびスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理を図25のステップS133に進める。
ステップS127において、ユーザにより、AF枠261の初期化が指示されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS128乃至S132の処理を省略し、図25のステップS133に処理を進める。
図25のステップS133において、CPU131は、タッチパネル36および入力部137を監視し、ユーザにより、メカキャプチャボタン23が半押し操作された、若しくは、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れたかを判定する。
メカキャプチャボタン23が半押し操作された、若しくは、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れたと判定した場合、CPU131は、ステップS134において、AF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整するとともに、AE領域361を対象とした露出の調整を行う。
そして、調整処理が終了すると、CPU131は、処理をステップS135に進め、AF枠261およびスポット測光用ポインタ260の位置、並びに調整処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261およびスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。点滅が終了するとCPU131は、処理をステップS136に進める。
ステップS133において、メカキャプチャボタン23が半押し操作されておらず、かつ、メイン画面220上のソフトキャプチャボタン227が操作れていないと判定した場合、CPU131は、ステップS134およびS135の処理を省略し、ステップS136に処理を進める。
ステップS136において、CPU131は、ユーザの指示等に基づいて、フォーカス処理を終了するか否かを判定する。終了しないと判定した場合、CPU131は、処理を図24のステップS121に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS136において、フォーカス処理を終了すると判定した場合、CPU131は、ステップS137において終了処理を行った後、常時AF処理を終了する。
以上のような常時AFモードにより、どのような画像構成であっても、ユーザは、容易に、より好適なAF処理、および、より効果的なAE処理を行った静止画像を得ることができる。
次に、図26および図27のフローチャートを参照して、上述したような場合の、ワンショットAFモードにおけるAF処理であるワンショットAF処理について説明する。上述したように、ワンショットAFモードの初期状態(ユーザがAF枠261の位置を指定していない状態)においても、常時AFモードの場合と同様に、図21Bに示されるように、EVFエリア221には、広めのAF領域の範囲を示す第1のサイズのAF枠261が、その中心がEVFエリア221の中心に位置するように、設けられている。また、スポット測光モードである場合、図21Bに示されるように、EVFエリア221の中心にスポット測光用ポインタ260が配置されている。
CPU131は、ステップS151において、タッチパネル36を制御し、図21Dに示されるように、ユーザによりAF枠261の位置が指定されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上を1回タップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその位置情報を供給する。
タッチパネル36よりタップされた位置の位置情報が供給され、AF枠261の位置が指定されたと判定した場合、CPU131は、ステップS152に処理を進め、供給された位置情報に基づいて、第1のサイズより小さい第2のサイズのAF枠を指定された位置に配置する。
ステップS153において、CPU131は、AEのモードがスポット測光モードであるか否かを判定し、スポット測光モードであると判定した場合、ステップS154において、AE領域361の中心がAF領域の中心と同じ位置になるように、スポット測光用ポインタ260を配置する。スポット測光用ポインタ260を配置したCPU131は、処理をステップS155に進める。
また、ステップS153において、スポット測光モードではないと判定した場合、CPU131は、ステップS154の処理を省略し、ステップS155に処理を進める。
ステップS155において、CPU133は、AF枠261の位置情報をカメラ部22のカメラ制御部210に供給し、カメラ制御部210は、その位置情報に基づいて、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整するとともに、AE領域361を対象としてAE処理を行い、露出の調整を行う。
そして、調整処理が終了すると、CPU131は、処理をステップS156に進め、AF枠261およびスポット測光用ポインタ260の位置、および調整処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261およびスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。
CPU131は、ステップS157において、調整処理が終了した時点で、カメラ制御部210を制御して、レンズ部201の絞りおよびレンズ位置を固定させ、露出およびフォーカスを固定する。さらにCPU131は、ステップS158において、メカキャプチャボタン23およびソフトキャプチャボタン227の操作による半押し処理を無効にする。
半押し処理を無効にしたCPU131は、処理を図27のステップS159に進める。
図26のステップS151において、タッチパネル36より位置情報が供給されておらず、AF枠261の位置が指定されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS152乃至S158の処理を省略し、図27のステップS159に処理を進める。
図27のステップS159において、CPU131は、タッチパネル36を制御し、ユーザによりAF枠261の初期化が指示されたか否かを判定する。ユーザがLCD28のEVFエリア221上をダブルタップすると、タッチパネル36は、それを検出し、CPU131にその情報を供給する。
タッチパネル36よりダブルタップの情報が供給され、AF枠261の初期化が指示されたと判定した場合、CPU131は、ステップS160に処理を進め、第1のサイズのAF枠を初期の位置に配置する。
CPU131は、ステップS161において、AEのモードがスポット測光モードであるか否かを判定し、スポット測光モードであると判定した場合、ステップS162において、AE領域361の中心がAF領域の中心と同じ位置になるように、スポット測光用ポインタ260を配置する。スポット測光用ポインタ260を配置したCPU131は、処理をステップS163に進める。
また、ステップS161において、スポット測光モードではないと判定した場合、CPU131は、ステップS162の処理を省略し、ステップS163に処理を進める。
そして、ステップS163において、カメラ制御部210は、配置されたAF枠261に囲まれたAF領域について、TTLコントラスト検出方式により、フォーカスを調整するとともに、AE領域361を対象としてAE処理を行い、露出を調整する。
調整処理が終了すると、CPU131は、処理をステップS164に進め、AF枠261およびスポット測光用ポインタ260の位置、および調整処理の終了を通知するように、表示制御部136を制御して、LCD28に表示されているAF枠261およびスポット測光用ポインタ260を所定の時間点滅させる。
CPU131は、ステップS157およびS158の場合と同様に、ステップS165において、調整処理が終了した時点で、カメラ制御部210を制御して、レンズ部201の絞りおよびレンズ位置を固定させ、露出およびフォーカス位置を固定し、ステップS166において、メカキャプチャボタン23およびソフトキャプチャボタン227の操作による半押し処理を無効にする。そして、CPU131は、処理をステップS167に進める。
ステップS159において、ユーザにより、AF枠261の初期化が指示されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS160乃至S166の処理を省略し、ステップS167に処理を進める。
ステップS167において、CPU131は、ユーザの指示等に基づいて、フォーカス処理を終了するか否かを判定する。終了しないと判定した場合、CPU131は、処理を図26のステップS151に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS167において、フォーカス処理を終了すると判定した場合、CPU131は、ステップS168において終了処理を行った後、ワンショットAF処理を終了する。
以上のようなワンショットAFモードにより、いわゆる「置きピン」の撮影においても、ユーザは、容易に、より好適なAF処理、および、より効果的なAE処理を行った静止画像を得ることができる。
以上において、AF処理は、TTLコントラスト検出方式を用いて行うように説明したが、AF処理の方法はこれ以外であってもよく、例えば、赤外線や超音波を出力することにより被写体までの距離を測定する各種のアクティブ方式や、撮影レンズを通った光を二つに分け、そのズレの量と方向を検出してピント位置を検出するTTL位相差検出方式等であってもよい。
また、AF処理およびAE処理等の調整処理の終了を、AF枠261およびスポット測光用ポインタ260を点滅させることでユーザに通知するように説明したが、これに限らず、他のインジケータを用いるようにしてもよいし、確認音を出力するようにしてもよいし、さらに、複数の方法を組み合わせるようにしてもよい。
さらに、確認音は、例えば、フォーカスモードが切り替えられた時や静止画像がキャプチャされた時などのように、その他の処理が行われる毎に出力されるようにしてもよい。その際、確認音が対応する処理によって確認音の内容を変更するようにしてもよい。
なお、ユーザによるAF領域やAE領域の位置の指定は、各領域の中心であるように説明したが、これに限らず、例えば、領域の右上端の座標等、領域のどの位置を指定するようにしてもよい。さらに、ユーザが指定した座標が領域の外に位置するように、AF領域やAE領域を移動するようにしてもよい。
また、ユーザによるAF領域やAE領域の位置の指定は、ユーザがEVFエリア221上をダブルタップした場合に、初期化されるように説明したが、これに限らず、ユーザが、所定の時間より長時間EVFエリア221上をタップした場合に初期化されるようにしてもよいし、静止画像がキャプチャされた場合に初期化されるようにしてもよいし、これらのうち、いずれかの場合に初期化されるようにしてもよい。
以上においては、撮像機能付きPDAを用いて説明したが、これに限らず、例えば、デジタルスチルカメラや撮像機能を有する携帯型電話機等のように、AF機能およびAE機能を含む撮像機能を備え、さらに、得られた画像を表示するディスプレイを備える電子機器であれば何でもよい。
従って、上述した例のように、ディスプレイにタッチパネルが重畳されていなくても、例えば、十字キー等のような、AF枠261やスポット測光用ポインタの位置を自在に移動させることのできる入力部を備えた電子機器であればよいが、特に、ディスプレイにタッチパネルが重畳された、撮像機能を有するPDAやノート型パーソナルコンピュータ等の場合、AF枠261やスポット測光用ポインタの操作をより容易に行うことができる。
また、以上においては、カメラ22やLCD28等は、1台のPDAとして構成されるように説明したが、これに限らず、上述したPDA1の各部が別体で構成されるようにしてもよい。
また、上述した例においては、スロット64に装着されるメモリは、メモリカード143であったが、スロット64が対応できる記録媒体であれば限定されない。例えば、図示はしないが、その他の半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、または光磁気ディスク等でもよい。
なお、以上の処理は、ハードウェアにより実行することができるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムがPDA1に、ネットワークや記録媒体からインストールされる。ただし、記録媒体は、PDA1に直接装着される場合のみならず、必要に応じて他の装置に装着される場合もある。この場合、他の装置とPDA1が相互に通信を行うことで、プログラムがPDA1にインストールされる。
この記録媒体は、図8に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを供給するために配布される、プログラムが記憶されているメモリスティック143といった半導体メモリのみならず、図示はしないが、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、もしくは光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)などよりなるパッケージメディアにより構成されることができる。さらに、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに供給される、プログラムが記憶されているROM132や、EEPROMやハードディスクとしての記憶部139などで構成される。
なお、以上においては、各フローチャートに示される処理は、図8のCPU131がソフトウェアにより実行するようにしたが、各処理を実行するハードウェアを用意するようにして、ハードウェアにより実行されるようにすることも、もちろん可能である。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。