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JP5763101B2 - 回転前進式カテーテル挿入システム - Google Patents

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JP5763101B2 JP2012548209A JP2012548209A JP5763101B2 JP 5763101 B2 JP5763101 B2 JP 5763101B2 JP 2012548209 A JP2012548209 A JP 2012548209A JP 2012548209 A JP2012548209 A JP 2012548209A JP 5763101 B2 JP5763101 B2 JP 5763101B2
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Description

本特許出願は、
(i)フラッシカ,ジェームズ・ジェイによって2010年10月5日に出願された係属中の先行の米国特許出願第12/924,807号「回転前進式カテーテル挿入システム」(代理人事件番号:FA−63 CIP CON 4)の一部継続出願であり、
(ii)フラッシカ,ジェームズ・ジェイによって2005年5月4日に出願された係属中の先行の米国特許出願第11/121,751号「回転前進式カテーテル挿入システム」(代理人事件番号:FA−70 CON)の一部継続出願であり、
(iii)フラッシカ,ジェームズ・ジェイらによって2006年2月28日に出願された係属中の先行の米国特許出願第11/363,990号「回転前進式カテーテル挿入システム」(代理人事件番号:FA−71)の一部継続出願であり、
(iv)フラッシカ,ジェームズ・ジェイらによって2010年8月24日に出願された係属中の先行の米国特許出願第12/806,905号「回転前進式カテーテル挿入システム」(代理人事件番号:FA−72 CON)の一部継続出願であり、
(v)フラッシカ,ジェームズ・ジェイらによって2008年5月19日に出願された係属中の先行の米国特許出願第12/152,926号「回転前進式カテーテル挿入システム」(代理人事件番号:FA−75)の一部継続出願であり、
(vi)フラッシカ,ジェームズ・ジェイらによって2009年5月18日に出願された係属中の先行の米国特許出願第12/467,907号「回転前進式カテーテル挿入システム」(代理人事件番号:FA−78)の一部継続出願であり、
(vii)フラッシカ,ジェームズ・ジェイらによって2010年1月9日に出願された係属中の先行の米国特許仮出願第61/335,558号「回転前進式カテーテル挿入システム」(代理人事件番号:FA−83 PROV)の利益を主張する。
上述の7つの特許出願は、参照としてここに組み込まれる。
本発明は、哺乳動物の泌尿生殖器系通路及び消化器系通路のカテーテル挿入及び関連する治療のための器械及び方法に関する。特に、本発明は、基端側に推進され、哺乳動物の泌尿生殖器系通路及び消化器系通路内の前進及び制御に向けられたカテーテル、拡張器、オクルーダ、ステント、恥骨上カテーテル、カメラ導入器及び関連する医療装置に関する。
ほとんどの哺乳動物では、粘膜は、身体内部を外部と連通させる全てのこれら通路の内側を覆って、体表のさまざまな開口部で皮膚に続いている。粘膜は、柔らかく滑らかで、非常に脈管が多く、粘膜の表面は、身体に進入してきて粘膜に接触する異物から粘膜を保護する働きをする、粘膜自身の分泌物である粘り気のある粘液で覆われている。
粘膜は、2つの主要な哺乳動物の体内管道、即ち、泌尿生殖器系及び消化器系の管道を覆うものと表現されており、全て又はほとんど全ての粘膜が、これらの内の一方又は他方の管道に属するもの及びそれに続いているものとして分類されることができる。
これらの体内通路のいずれかに対するカテーテル挿入は、場合により、有用又は必要とされうる。
排尿の問題は、おそらく、人間の歴史と同じだけの長きにわたり付きまとってきた。歴史には、古代中国人が急性尿閉の人々の苦痛を緩和するのに玉ねぎの茎を使用していたことが記されている。文献は、このような問題が、遥か2000年以上も前の紀元前206年に遡ることに触れている。古代ローマ人はカテーテルを使用していたことが知られており、カテーテルは、紀元前3世紀のギリシャ人医師Erasistratusによって最初に発明されたと考えられている。ローマ時代のカテーテルは、青銅で作られた細い管であった。ローマ人の婦人科医Soranusは、どのようにカテーテルを使えば、石を進路から押し出して膀胱腔へ戻し、尿の流れを回復させることができるかを説明している。ポンペイの発掘では、数点の青銅カテーテルが出土した。これらの器具は、巧く作られているが、比較的単純であり、カテーテルの設計が西暦79年の時期から西暦1700年頃までほとんど変わっていないことが分かった。
しかしながら、18世紀及び19世紀中に、カテーテルの構造はより複雑になっていき、可撓性と非刺激性と機能性を同時に併せ持つ適切な材料を得るための熾烈な探求が起こった。イギリス、フランス及びアメリカの全てが、この時期、個人、企業を問わず、尿道カテーテルに深く関わっていった。多くの変型が生み出されたが、それらは全て、それらの剛性の高い装置が尿道に押し込まれるときに患者に相当なストレスを引き起こした。最初の実用的な躍進は、弾性ゴムのカテーテル、即ち、尿道の流路内で曲がり易く、処理中に粘膜をそれほど擦らないカテーテルを使用して、フランス人によってもたらされた。
チャールズ・グッドイヤーは、天然ゴムの硫化に成功すると、フランス人が生み出したものに改良を加えた。尿道を押し通して膀胱の中まで進めることができるだけの剛性を有し、しかも、経路を巧く通り抜けることができるだけの可撓性を有する器具を製造するという課題は、欠点はあるものの、終に実用化が見える地点まで辿り着いた。当時、そして今日でさえ、機能的な尿道カテーテルとは、尿道の曲がりを巧く通り抜けることができるだけの可撓性を有し、尿道の通路の長さを通して押し進めるだけの安定性を有するものと定義されることが多い。
フランス人の泌尿器科医J.J.Cazenaveは、自国がカテーテルの分野でリーダーシップを取り戻すことを願い、可撓性と耐久性を有するカテーテルの改良に彼の人生の25年から30年を捧げた。この努力は1800年代末期であり、脱灰された象牙質で作られたCazenareのカテーテルは時代遅れの装置であるが、それにもかかわらず、尿道の通路にカテーテルを押し込み膀胱に向けて同通路を巧く通り抜けさせるという、最新技術との一致を示している。
過去300年間ほどの間、専門家としての誇り、国家の威信、及び金銭的な見返りに鼓舞されて、カテーテル開発努力が激化した。これらの努力によって、寸法変更、湾曲形状、構造の材料、滑らかさ、潤滑剤、被膜材、材料の組み合わせ、物理的属性、化学的属性、その他のような多くの改良が生まれたが、これらの改良全ては、外から押して前進させるカテーテル配備の基本原理に組するものであった。
先行技術のカテーテルは、一般に、大きく堅くて、処置が難しく不快であり、長期着用するのは不快である。カテーテルの装着を行う医療従事者には、一定の技量、寛容及び忍耐が求められ、習得のための訓練と実践に多くの時間が掛かる。先行技術の方法と器械の難しさ、不快感、傷害及び感染の危険性、抑圧性、及び不便さのせいで、多くの患者は、病気に冒されていない人々のように働き、遊び、旅行する自由を奪われてしまう。
成人男性の尿路の解剖は、図1に示されるように、膀胱4があり、尿は、尿道6を介して身体から出る前に、ここに集められる。膀胱4は、膀胱頚部5と呼ばれる筋肉質の出口の所で尿道6に収束している。おおよそ、尿道6の最初の1インチは、栗粒大の腺である前立腺7内に位置している。尿道の次のおおよそ半インチは、尿の放出を制御する筋肉質の流量弁である外括約筋8を貫いて走っている。尿道6の残り6インチは、海綿体帯域内に位置し、尿道口9の所で身体から出る。
膀胱を空にする正常なプロセスは、2つの原因によって妨げられうる。1つは、膀胱出口部閉塞であり、もう1つは、膀胱と脳をつないでいる神経の機能不全である。男性の膀胱出口部閉塞で最も多い原因は、前立腺の肥大又は肥厚化による肥大化である。高齢男性では、前立腺の肥大化が進んで前立腺部尿道を狭窄するのは珍しくない。良性前立腺肥大症(BPH)として知られているこの病態は、尿が出にくい、排尿に努力を要する、尿線が細く勢いが悪い、といったさまざまな閉塞症状を引き起こし、極端な症例になると、完全尿閉を来し腎不全に至る恐れがある。
BPHの最も一般的な外科的介入処置である経尿道的前立腺切除、即ち、TURPは、回復期間が一年に達する程の長期に及び、手術によって性的機能障害のような合併症を発症する危険性が高い。そのような手術を受けた中で、軽度から中度の腹圧性尿失禁が残った人は10%に達する。業界筋によれば、1994年には、米国でおおよそ40万人の患者、世界中でおおよそ50万人の患者が、TURP又は代替処手術が当然とされる程重度のBPH又は癌誘発性膀胱出口部閉塞と診断された。
TURPに伴う高い費用、医学的危険性、及びクオリティ・オブ・ライフが危うくなる、ということが理由で、新しい技術が、重度のBPHに対する標準的治療としてのTURPの地位に挑み始めた。近年、米国の食品医薬品局(FDA)は、BPHを治療する2つの薬物、テラゾシン塩酸塩(tera zosin hydrochloride)とrinasterideを認可した。しかしながら、これらの薬物では、概ね、治療開始後6〜9か月間は症状が改善されず、しかも副作用がないわけではない。
尿道狭窄は、出口部閉塞のもう一つの原因であり、カテーテル又は膀胱鏡に対する反応によって、又は傷害、先天性の欠陥又は疾病によって、生じる線維組織の増殖に起因する場合が多く、通常は、尿道拡張、カテーテル挿入、又は手術による治療が行われる。尿道狭窄の男性も、限られた排尿能力を体験しており、それによって極度な不快感が引き起こされることもあり、治療せずに放置した場合、合併症を引き起こしカテーテル挿入が余儀なくされる可能性もある。業界筋によれば、1994年には、米国でおおよそ5万人の患者が、再発性尿道狭窄と診断された。世界的には、さらにおおよそ7万5千人の患者が診断されたと推定される。
女性は、尿失禁(UI)を患う場合が男性よりも遥かに多くしかもより若くして患うが、それは、妊娠及び出産に伴うストレス、女性の尿道がより短いこと、及び前立腺がないことが主な原因である。米国の保健社会福祉省(HHS)では、不随意な尿の漏れは、おおよそ1千万人のアメリカ人に影響を与えており、その内の850万人は女性であると推定している。これらの女性の内の700万人は、施設に収容されている人々ではなく、即ち、地域社会で暮らしている人々である。
15歳から64歳の間の女性では、尿失禁の有病率は人口の10パーセントから25パーセントに及ぶと推定される。施設に収容されていない60歳より上の人では、尿失禁の有病率は15〜30パーセントに及び、女性の有病率は男性の2倍になっている。
不随意な尿の漏れは、さまざまな解剖学的及び生理学的要因によって引き起こされ得る。尿失禁の種類と原因は、どのように病態を治療及び管理するかという上で重要である。尿失禁を2つに大別すれば、切迫性失禁と腹圧性失禁がある。中には、腹圧性失禁と切迫性失禁の組み合わせである混合型失禁と呼ばれる尿失禁を患っている人もいる。
切迫性失禁は、不意の強い尿意を伴う不随意な尿の漏れである。ほとんどの場合、切迫性失禁は、不随意な排尿筋(膀胱壁の平滑筋)の収縮又は過活動によって引き起こされる。多くの人では、切迫性失禁は、医薬品で満足のいく管理が行える。
より多発する腹圧性失禁は、腹圧を高める運動又は活動によって引き起こされる不随意な尿の漏れである。腹圧性失禁に最も多くみられる原因は、力を出したときの尿道と膀胱頚部の過可動又は著しい変位である。腹圧性失禁の原因としては、あまり多くはないが、内因性尿道括約筋不全(ISD)、即ち、括約筋が尿を膀胱内に維持するに足る抵抗力を発生させることができない病態がある。
女性、及び良性前立腺過形成の病態を持たない男性にも、膀胱と脳をつなぐ神経が原因で、膀胱を空にすることができない状態になる可能性がある。この病態は、神経因性膀胱として知られており、脊椎披裂、多発性硬化症、脊椎の傷害、椎間板脱出、及び糖尿病を含む多種多様な病態に起こる。上記及び他の問題によって、膀胱が有効に尿を制御できなくなった場合には、数多くの治療選択肢がある。それらは、カテーテル、拡張器、オクルーダ及びステントである。
留置用フォーリー型カテーテル
継続的なカテーテル挿入の間、留置カテーテルは、水が充填されたバルーンによって膀胱内に維持される。留置カテーテルは、尿を膀胱から脚又はベッドに取り付けられている袋に継続的に排出する。袋には、間を置いて尿を空けることができるように栓が設けられている。カテーテルは、通常、医師又は看護師によって挿入され、約4〜6週間毎に交換される。しかし、この設計には設置の難しさが常に付きまとっていた。これは、比較的剛性の高い厚肉のカテーテルに傷つき易い粘膜で覆われた尿道を横断させる必要のある従来型の「押し出し前進式」技術のせいである。
カテーテルのフレンチ(測定の単位)サイズは、尿を通すのに必要な管腔サイズではなく、挿入のための剛性の必要性によって決められることが多い。フォーリーカテーテルは、14フレンチ又はそれより小さいサイズのものは、カテーテルを尿道の全長に沿って膀胱の中まで押し進めるのに必要な座屈強度を欠くため、めったに使用されない。
それより大きいフレンチサイズのフォーリーカテーテルは、設置するのに痛みが伴い、留置中は不快感があり、挿入には非常に熟練した患者管理を行える者を必要とする。
間欠式カテーテル
間欠式カテーテル挿入では、プラスチック、ゴム、又は金属製の単純なカテーテルが、患者又は介助人によって、ちょうど膀胱を完全に空にできるだけの期間、即ち、通常は約1分間挿入される。これらの一時的なカテーテルは、大抵、同じサイズの留置用カテーテルよりも直径が小さくてより堅い。男性では尿道が長く前立腺内に急な曲がりを有するため、この堅さはカテーテル挿入を困難にすることがある。さらに、外括約筋に到達したとき、括約筋の筋肉が収縮して通過を困難にする。ほとんどの患者は、自分達でカテーテル挿入を習得し、高い自立性を獲得する。このプロセスは、日中は約3時間乃至4時間毎に繰り返され、夜間は必要に応じて繰り返される場合もある。
間欠式カテーテル挿入は、主に、神経因性膀胱が原因で失禁のある人に使用される。間欠式カテーテル挿入は、膀胱の筋肉が弱く適切に収縮しないため、膀胱を空にすることができない人に使用されることもある。
恥骨上カテーテル
一部の患者で長期の膀胱排出を維持するのに使用される代わりの器械と方法として、恥骨上管の使用がある。
膀胱の恥骨上カテーテル挿入は、トロカール導入器と恥骨上カテーテルを案内するのに超音波又は蛍光透視を使用して、恥骨弓上方に進入し膀胱の中へ向かわせる経腹壁的穿刺により行われる。膀胱内にカテーテルが適切に設置されたことが確認されたら、その時点でトロカール導入器は抜去され、排出カテーテルはその場に留置される。
長期排出には、機械的固定、感染対策、及び皮膚適合性の問題に対処した標準的な粘着剤ベースの界面要素を使用してカテーテルを皮膚に固定する必要があるかもしれない。カテーテルの先端は、一般に、膨らませたバルーンによって、又は膀胱内で拡張するウイング形状の先端構造によって、又は補強ワイヤをカテーテルのルーメンから抜去すると元のJ字形状に丸まる予め成形された湾曲状のカテーテル先端部によって、膀胱内に閉じ込められている。
膀胱壁を貫くこの形式の先端挿置法に伴う問題は、それが一方向に限定されることであり、即ち、この方法では、不注意によりカテーテルの先端が膀胱の壁から引っ張り出されることに抵抗するだけで、カテーテルは膀胱のさらに奥まで自由に進んだり又は閉じ込め構造の地点まで後退したりすることは許容される。膀胱穿刺位置でのこのような連続したカテーテルの前進後退運動は、組織を刺激し、膀胱とカテーテルの界面に感染又は他の問題を引き起こす可能性がある。尿は、特に、尿路の外側の人体のほとんどの部分に対して刺激性がある。
拡張器
拡張は、連続的に大きいサイズの尿道拡張管を尿道を通って押し込んで尿道管腔のサイズを広げることによって達成されており、患者にとっては苦痛で外傷を被る手法である。狭窄の外科的治療には、外科的な危険性のみならず、感染、出血、及び再狭窄を含む合併症が伴い、再狭窄の場合にはさらなる治療が必要になることが多い。
概して、最先端技術の拡張器も、時を経てもほとんど変化していない。大きくなってゆくテーパ、球頭状の構造、又は大きくなった端部を有するシャフトが、道具を前進させる通り道のない状態で、狭くなっている通路に押し通され、長手方向に圧力を加えることにより、強制的に通路の壁を外側に広げる。この押し出し前進方式は、従来型のカテーテルと全く同じ制限を有する堅いシャフトを必要とする。カテーテルは、この拡張機能の程度については、本質的に、カテーテルを収容できる程度に通路が開存される範囲までは提供する。
オクルーダ
オクルーダは、一部の症例で、失禁を制御するのに使用される。先行技術のオクルーダは、上で説明したカテーテル及び拡張器と同じ押し出し前進式の概念を当てはめて作られており、従って、同じ不都合に悩んでいる。基本的なオクルーダは、尿道内に挿入して尿道を通る尿の正常な流れを停止又は阻止するか、又は遥か膀胱の中まで操って、例えば、膀胱からの尿の流出を阻止するための栓として尿道頚部に着座させる、シャフト上の球頭部又は栓である。
ステント
ステントは、尿の流れが許容されるように狭窄部を開存支持するために植え込まれる管状の金属メッシュ装置である。ステント本体は、解剖学的構造に応じて3.5cmから6.5cmの長さであり、所定の場所に固定されるように設計によって拡張可能になっている。ステントは、メッシュであるため、孔があり、それら孔により壁を通って組織が増殖することができるため、抜去が難しくなり、かさぶたができて尿の流れを減少させる。
尿道内弁付きカテーテル
尿道内弁付きカテーテルは、遠隔的に作動させる一体型の弁によって尿の流れを制御するために植え込まれる装置である。全カテーテル長さが尿道内に在るため、外部感染の可能性は低減する。現在の設計の固定機構は、バルーン又はカテーテルからの「花弁状」突起体で達成されている。上述の設計の両方が、装着が複雑で、抜去が難しく、弁が失陥すれば、患者は痛みを伴う危険な状況に置かれることになる。
先行技術の特許
押し出し前進式の方法論の不満を表明する先行技術の特許活動があった。カテーテルは、押し込み式装置の明らかに残された課題である外傷と苦痛を和らげることを意図したものと記載されている多種多様な螺旋状及びねじの切られた造形で飾り立てられてきた。Alvordの米国特許第207,932号、Peyretの仏国特許第564,832号、Hayesの米国特許第1,644,919号、及びJacobyの米国特許第1,888,349号は、これらの代表である。どの場合も、これらの開示は、基本的な押し出し前進式技法には根本的に欠陥があり、放棄すべきであることを認識し損い、押し出し前進方式に代わる回転前進に必要な構造の重要な特徴を解明し損っている。
他に、異なる目的で螺旋状の造形の使用を明かした技術もある。例えば、Spinosaの米国特許第3,815,608号は、尿がカテーテルの外側周囲を流れることができるように尿道壁をシャフトから離して保持するよう考案されたねじを有するカテーテルを開示している。そのような開示では、同じように、螺旋状の造形に顧慮すること無く、押し込み方式への依存、即ち、そのような構造は引っ張り出せばよいという前提が明らかで、またもや、回転を押し出し式に代わる実行可能な代替法として認識し損い、効果的な回転前進に必要な構造の重要な特徴を解明し損っている。
さらに、従来型の押し込み方式に対する有効な改良を提供することに先行技術が失敗していることを示すものとして、これらの螺旋状の飾りを付けられた装置のいずれかが臨床的に有望であることが実証されたことを明白に示すものは、市販されている製品にも、出願人が知っている医療行為の中にもない。
消化器内視鏡
GI(消化器)管の視診及び治療に使用される現在の装置は、可撓性内視鏡である。この装置は、装置が1960年代初頭に発明されてから変わらない基本的な押し出し前進式設計のせいで、使用には高度な技量を要し、操作が難しく、患者にとっては非常に苦痛である。内視鏡の先端部は、通常は、以下の部分、即ち、
1.吸引及び補助的器具を通すためのチャネル開口部と、
2.光ファイバ束から光を分配して視界を照らす導光レンズと、
3.粘膜の画像を、光ファイバ画像束の面に合焦させて、接眼レンズに送り返されるようにする対物レンズと、
4、観察される器官を膨らませる空気と結像(即ち、対物)レンズを洗浄する水とを供給する空気/水噴射と、を有する。
所謂「曲がり区分」は、管の先端のおおよそ8〜15cmの長さに亘る部分であり、内視鏡を内部へ向けて押してゆく際に操舵できるよう関節運動を行わせることができ、基端側ハンドル上の制御ノブに接続されているケーブル機構によって制御される。
所謂「挿入管」は、内視鏡の残りの60〜150cmの長さを構成しているが、これは制御可能に撓ませることができない。それは、内視鏡の設計において最重要とされる特注仕様の曲げ可撓性及びトルク伝達性を有する。ほとんどの器具は、2段階の曲げ剛性を有しており、即ち、挿入管の先端部分は基端部分よりも撓み易くなっている。挿入管の各部分の可撓性は、内視鏡が容易に取り扱えて患者の不快感が最小限になることを確実にするため、広範な臨床試験を要する。
結腸は、盲腸の右下四分の一区分から直腸まで走っている管状の器官である。それは、盲腸と上行結腸の中の最も幅広の部分であり、直腸に近付くにつれ徐々に細くなっていく。結腸は、以下の区分、即ち、
a.盲腸と、
b.頭方向(頭部に向かって)に盲腸から肝湾曲部まで走っている上行結腸と、
c.肝湾曲部の上四分の一区分から脾湾曲部の左上四分の一区分まで走っている横行結腸と、
d.尾方向(足部に向かって)脾湾曲部から左下四分の一区分まで走っている下行結腸と、
e.左下四分の一区分からS状結腸移行部まで走っているS状結腸と、
f.肛門管まで下方向に伸びている直腸と、に分けられる。
結腸全体に亘って環状筋の内側の層が存在している。結腸の壁の外側縦走筋は、融合して3つの帯、即ち結腸ひもを形成している。これらの帯は、虫垂底から始まり、結腸の壁を下方に直腸まで走り、そこで筋層に広がっている。3つの結腸ひもにより、結腸は、内視鏡で見ると三角形の様相を呈しており、これは、上行結腸及び横行結腸で特に顕著である。膨起は、襞によって区分けされる結腸の外向きに突き出た袋状部分である。下行結腸は、内視鏡で見ると管状の様相を呈していることが多い。
ほとんどの熟練した結腸内視鏡施術者は、類似の内視鏡技法を使用する。空気を導入して結腸を膨らませるが、過膨張しないようにできる限り少量に抑える。内視鏡に加えられる押圧は、直腸壁又は腸間膜(直腸を扇状に保持する結合組織)が引き伸ばされて、痛み、迷走神経症状の露呈、又は穿孔が生じることのないように、緩やかである。ルーメンは、常に視野の中に維持されており、結腸内視鏡施術者は傷つき易い組織に堅い器具を押し通しているのであるから、盲目的に行われる診査はほとんどあるいは一切ない。
結腸鏡ができる限り輪にならないようにしながら、結腸鏡上に結腸を「アコーディオンのように短縮させる」のにさまざまな前進後退操作が使用される。困難を伴う結腸では、鋭い角度を成しているS状結腸/下行結腸移行部を通過するのに、S状結腸内でアルファ形状の輪を作成するというような特別な操作が使用される。この操作には、蛍光透視法による誘導と技法的な訓練が必要になる。
結腸鏡は、直視下に盲腸まで進められる。粘膜の詳細な診査は、通常、結腸鏡を盲腸からゆっくり抜去する際に行われる。
大腸の全長を調べるには、高度な技術を有する施術者が必要であり、そのため処置費用が高くつく。しかしなお、同処置は患者にとっては非常に苦痛であり、鎮静が必要になる。これは、「押し出し前進式」設計に付きものの欠点のせいである。
小腸(small intestine)とも呼ばれる小腸(small bowel)は、腹腔の中心に位置する長く巻いている器官である。小腸は、長さが約6メートルあり、胃の幽門括約筋から回盲弁まで伸び、そこで結腸、即ち大腸に合流している。
小腸は、以下の区分、即ち、
a.十二指腸と、
b.空腸と、
c.回腸と、
に分けられる。
小腸の壁は、上で説明した結腸のような消化管の他の部分を形成している壁と概ね同様である、とはいえ、それらよりも多少傷つき易い。小腸の壁は、内層で構成されており、それは、十二指腸では平滑であるが、その後には襞と小突起を有し、それにより、栄養の吸収を高めるために必要な広い表面積を作り出している。
小腸は、大腸よりも遥かに長い(通常は、4倍から5倍長い)が、直径は大腸より遥かに小さい。平均して、成人の小腸の直径は、測定するとおおよそ2.5cmから3cmであるのに対し、大腸の直径は、一般に、測定すると約7.6cmである。
小腸と大腸では直径と長さ共に大きな差があるために、大腸の用途に使用される従来型の内視鏡と方法は、小腸を調べるには理想的でない。これは、小腸の場合は内視鏡上に手繰り寄せる(即ち、襞を付ける)必要があり、それを従来型の内視鏡を使用して行うのは難しいからである。上記に加えて、先に説明したように、より細い小腸は、非常に傷つき易い壁内層を有することもあって、結腸の内層より外傷を被り易い。
小腸にアクセスするための現在の手法では、小腸へ、そしてその中に進められ、その後膨らまされるバルーン装置が一般に使用されている。装置は、膨らまされると、装置の上へ或る長さ分の小腸を手繰り寄せるために基端方向に引かれ、次いで萎められる。装置は、次に、小腸のさらに奥に進められ、このプロセスは小腸の全長を横断するのに必要なだけ繰り返される。このプロセスは、処置を行う医師と、それを受ける患者の双方にとって非常に時間を食う。装置上に手繰り寄せる又は「襞を付ける」小腸組織が長いほど、組織損傷又は組織壊死の可能性が高まるため、処置の時間をできる限り短く維持することは重要である。同様に、処置が長引くほど、麻酔に関係する合併症の危険性が高まる。
以上を鑑みて、従来型の「押し出し前進式」内視鏡設計及び方法は、小腸の用途には理想的とは言えず、而して、小腸を内視鏡的に調べるための新規な手法が必要とされている。
先行技術の問題点の要約
要約すれば、現在の押し込み式のカテーテル、拡張器、及びオクルーダにおいては、貫入させるのに十分な剛性を有すると共に、押し込み時に通路の壁に不当な外傷を負わせる危険が無く回転させられるだけの可撓性を有し、いったん装着されると長期にわたって着用できるだけの快適性を有するものを製作するには課題がある。ステントのかさぶた形成と抜去に伴う問題はよく知られている。先行技術の短所全てによって、自己管理が妨げられている。さらに、未熟な又は誤った技法によって、傷害、感染、及び不快感が生じることもある。結腸鏡に伴う問題は、これまでに説明した通りである。
押し込み式カテーテル/拡張器及びオクルーダの長い歴史は、カテーテルとは多少回転させ易くはなっているものの主として体内の通路に押し通すものであるという業界全体に亘る自己永続的な基本的前提に、徐々に明確化されていった。この「事実」は、市販製品及び医療行為においては、当技術での独創的な考え方が抑圧される程に広く継承普及している。痛み、外傷、破裂の危険性、及び処置の失敗、中止、又は未完遂という短所がたっぷり記録されているというのに、また、熟練した施術者並びに付きまとう問題に対処するための監視と安全対策のための特別な機材が必要であるというのに、である。
添付している特許請求の範囲を含め、本開示に使用する場合に限り、「先端の」、「先端方向に」、及び「先端」という用語は、ここに説明されている装置及び方法に関係する場合、同装置又は方法を被術者に適用している施術者から、より遠い又は離れる方向の装置の端を指す。別の言い方をすれば、上記用語は、被術者の内部により近いか又はこれに向かう方向の装置の端を指す。
「基端の」、「基端方向に」、及び「基端」という用語は、ここに説明されている装置及び方法に関係する場合、被術者にではなく、同装置又は方法を適用している施術者に、より近いか又はこれに向かう方向の装置の端部を指す。
本発明の目的は、カテーテル、プローブ、オクルーダ、ステント、及び拡張器を、尿道、尿管、食道、及び卵管のような泌尿生殖器系及び消化器系の通路の中へ回転前進させて固定するため、及び膀胱のような泌尿生殖器系の器官の排出用の恥骨上カテーテルを挿置するための、スクリューを基本にした手段であって、これによって、対象の装置は天然の身体開口部又は外科的に作成された開口部を通して適用し、装置を回転させながら通路又は器官の壁上で螺旋部を長手方向に引くことによって通路から引き出せるようになる、手段を提供及び採用することを含んでいる。さらに、本発明の目的は、体内通路(小腸など)をねじに基づく手段に集め、あるいは「襞状に」し、ねじに基づく手段の体内通路に対する移動を容易にすることを含んでいる。
この技術は、先に論じた、4000年の間続いている従来型の「押し出し前進式」の方法論からの抜本的な脱却である。
留置及び間欠式カテーテル
この回転前進式の挿置形式によって可能になる可撓性を有する薄壁の留置及び間欠式カテーテルと関連装置及び送達用スタイレットは、外傷性が低く、医療施術者又は患者にとって使用がより簡単である。本発明のカテーテルは、螺旋又は回転技術を使用して、制御された挿入と尿道を巧く通り抜けるための可撓性を提供することによって、従来型の装置の問題を解消する。螺旋設計は、括約筋を弛緩させて、痙攣を軽減又は抑える安定した速度で通路の事前拡張を達成する。装置は、設置後、螺旋の半径方向変位と密なピッチによって固定され、身体運動又は流体の流れによって長手方向に移動しないようにされる。
他の実施形態では、螺旋は、シャフトのフォーリー型バルーンの下方に位置し、バルーンが膨らむと見えなくなる。可撓性を有する補強されたシャフトは、従来のフォーリーカテーテルの約半分の壁肉厚しか必要とせず、これは、外径(OD)がより小さいカテーテルが使用できるようになることを意味する。螺旋は、シャフトを前進させ、カテーテルが挿入されるにつれて尿道を拡張してゆく。膀胱に到達すると、バルーンが滅菌水で膨らまされ、螺旋はバルーンに包みこまれる。次に、プロセスを逆にしてカテーテルを抜去する。この技術は、特許配慮のための費用削減、臨床的成果の改善、及び患者のクオリティ・オブ・ライフの向上を助成する。
弁を備えた禁制カテーテル
膀胱出口部閉塞の治療に適用される本発明の禁制カテーテルは、TURPを受けることができないか又は受けないことを選択するBPH患者に使用することを意図している。本発明のこの実施形態は、前立腺の区域内の尿道を開存維持することができる。このカテーテルの基端(外側)端には、膀胱を空にするために押圧するか又は別の方法で開けることができる流量弁を設けてもよい。カテーテルは、一度使用されたら必要に応じて取り換えることができる無菌の一回限定使用の使い捨て式の品目として製造してもよい。
本発明のカテーテルの同じ実施形態は、女性の腹圧性尿失禁(UI)で苦しむ人に、同状態を管理することを意図した吸収性製品を遥かに凌ぐ生活様式の恩恵をもたらす。
患者は、カテーテルを尿道口に挿入し、シャフトを回転させてカテーテルを膀胱の中へ進めるだけでよい。これは、朝、自宅で手軽に行える。ユーザは、排尿が必要になると、可撓性シャフトの弁端を衣類から露出させ、弁を開けて、膀胱を空にすることができる。装置は排尿の都度取り出して再挿入することはないので、感染の危険性が減る。一日の終わりに、カテーテルは簡単に抜去され廃棄される。
尿道内弁付きカテーテル
本発明の男性又は女性用尿道内弁付きカテーテルは、膀胱制御の治療に適用される。本発明のこの実施形態は、カテーテル内に在る弁機構によって尿の流れを制御できるようにしている。この弁は、直接的にスタイレットのような道具の挿入によって作動させてもよいし、遠隔的に磁界装置を使用することによって作動させてもよい。
尿道内装置は、細菌汚染の進入経路になり得る外側配管を省くことにより、感染の可能性を減らしている。これらのカテーテルは、解剖学的構造に応じて、通常は、3.5センチメートルから6.5センチメートルの長さであり、本体の外径上に本発明の螺旋要素を有する。螺旋のねじ高さは、装置の前進及び保持特徴を支援するものとして、自身の長さに亘って変化していてもよい。カテーテルの側壁は、収縮圧力による押し潰しに耐えるように補強してもよい。このカテーテルは、蛍光透視下に、カテーテルの基端に非回転嵌め合い式にキー係合する取り外し可能な可撓性スタイレットを使用して尿道に挿入してもよいし、外来患者の処置では局所麻酔を使って挿入してもよい。
ステント
膀胱出口部閉塞の治療に適用される本発明のステントは、尿道の狭窄区域を開存維持する。ステント本体は、解剖学的構造に応じて3.5cmから6.5cmの長さであり、ステントを前進させて保持するために、本体の外径上に螺旋要素を有する。ステントの側壁は、前立腺の圧力によって押し潰されないように補強手段を有していてもよい。ステントは、蛍光透視下に、ステント本体の基端にキー係合する取り外し可能な可撓性スタイレットを使用して尿道に挿入することができ、外来患者の処置では局所麻酔を使って挿入してもよい。
本発明のステントは、回転が妨げられるように尿道粘膜に取り込まれる状況に陥ることはなく、これにより、長期間挿置し、その後、同じ回転技法を用いて抜去することができる。本ステントは、さらに、膀胱鏡に対応できるだけの大きさの内径又はルーメンを有していてもよく、これにより、ステントを抜去すること無く膀胱の診査が行える。
拡張器とオクルーダ
本発明の螺旋形に改造された拡張器とオクルーダは、同様に、回転式に前進後退させるものであって、螺旋要素が或る程度までの引き延ばし機能を果たす。それぞれに直径を一回り大きくした拡張器を使用して、段階的に効果が強くなっていくようにしてもよい。
これらの装置のいずれかにおいては、回転前進手段に押し出し前進式の方法論を組み合わせてもよい。拡張器では、例えば、装置の球頭部分の、先端方向に伸びる螺旋状に装備された先導シャフトが、回転式に装置を進め、螺旋が通路の内部端から見えなくなる地点まで来ると、先導シャフトの残り部分がガイドワイヤとなって、拡張器が基端から押されたときに球頭部を導いて通路の残り部分を通過させる。
恥骨上カテーテル
本発明を、膀胱又は他の泌尿生殖器系器官の排出のための古典的な経腹壁穿刺に使用される恥骨上カテーテルに適応させて改造したものでは、カテーテルの先端の螺旋部を、器官の壁に、螺旋状の羽根が器官壁の両側から伸びるように十分奥に挿置できるようになるため、カテーテルの器官に対する長手方向の滑動前進後退運動は螺旋状の羽根によって阻止される。これにより、器官壁進入点における刺激及びそれに伴う合併症の発生源が低減する。
螺旋状に改造された恥骨上カテーテルは、設置状況を視覚化する超音波又は蛍光透視を使用し、器官まで先導するガイドワイヤ越しにカテーテルを回しながら進めることによって器官内に設置してもよく、この場合、ガイドワイヤは、カニューレ及びトロカールを使用し器官に到達することによって作成された管状アクセスを通して装着済みであり、トロカールとカニューレは続いて抜去されている。
一般構造
本発明の実施形態はいずれも、蛍光透視法を使用して、装置の挿置又は抜去を、あるいは装置の回転方向及び回転運動さえも、監視できるように、X線不透過性であってもよいし、X線不透過性の造形、マーカー、又は、他の構成要素を設けてもよい。
ねじ要素は、中実、中空、又は流体充填型であってもよい。それは、前進と固定を最適化するために、さまざまな場所で高さにテーパが付いていてもよい。本発明の実施形態又は要素は、毒性のない非腐食性の材料で製作するか、モールド成形するか、巻き付けるか、押出成形するか、又は別の方法で作ってもよいし、あるいは体液に対する耐性を有する、及び/又は体内に植え込まれても耐久性がある材料の組み合わせ、例えば、複合構造に作ってもよい。そのような材料には、限定するわけではないが、ポリウレタン、医用等級のステンレス鋼、シリコーン、バイカーボン、ポリテトラフルオロエチレン、タンタル、チタン、又はニッケル−チタン合金が挙げられる。反対に、抜去の必要性が無くなるように、生体吸収性である材料を特定的に選定してもよい。
本発明の装置は、以下の被膜材、即ち、水性親水性物質、ニトロフラゾンのような抗菌性被膜材、銀のような静菌性被膜材、又は、それらの臨床的性能をさらに高める他の薬剤、の内の1つ又はその組み合わせを使って増強してもよい。
ねじ付きカメラ導入器
ねじ付きカメラ導入器システムは、簡単に言えば、視覚化センサ及び他の用具を例えば結腸などの体内通路に導入しその全長を挿通させるための新規な手段を提示している(説明の目的のために、ねじ付きカメラ導入器システムが、以下では結腸の文脈において結腸を具体的に参照して説明されることがあるが、ねじ付きカメラ導入器システムが、例えば小腸などの他の体内通路における使用にも応用可能であり、用途の限定を意味するものではないことを理解すべきである)。導入器の基本構造は、本発明の、回転前進式の構造と方法論に一致しており、基端の回転力を結腸壁に対する牽引作用に変換する柔らかく柔軟性のある螺旋状のねじを備えた、大きく柔らかい可撓性を有するウォーム状の管状装置である。
中空のコア又は中央ルーメンが、管の先端と基端をつないでいる。カメラヘッド又は他の視覚センサを装置の中に導入し、先端の球頭先端部の中心から前方を「観察できる」ように配置することができる。カメラに接続されている光束又はワイヤは、中央ルーメンを通って装置の基端から外に出て適切な制御及び視認器械につながれている。
装置の先端は、螺旋部を係合させることができるほど奥まで直腸の中へ緩やかに押し進められる。装置は、進入点のすぐ外側から回転を掛けられ、ゆっくりと結腸に入り、結腸の全長さを通過して盲腸まで進められる。螺旋状のねじは、装置を、内部結腸壁に沿って緩やかに引っ張り、このとき、装置の可撓性のおかげで、装置は結腸の主要な曲がり角を容易に通り抜けることができる。先端の大きい方のねじは最大の把持又は牽引を提供し、基端に近い側の小さい方のねじは、それより程度の小さい把持又は牽引に貢献する。装置は、同じ方法を逆に使用して抜去される。
図示されるように、光束又はケーブルは、装置を回転させながら前進させたり引き出したりするのに必要な捩り強さを提供するか又はこれに寄与する可撓性を有するトルク管又はアセンブリに封入されていてもよい。
主管状装置又は導入器の内部壁は、トルク管又は背骨を非回転式に収納するように構成し、導入器の外部壁の任意の場所に加えられたトルクがトルク管に伝わり、従って、装置の全長さに行き渡るようにしてもよい。
さまざまな実施形態と強化策は、全て本発明の範囲内で可能であり、即ち、
1.装置の長さ方向に伸びている螺旋ねじ又は渦巻き部は、
a)流体を結腸/通路に運ぶため、
b)カメラ又は内視鏡が装置の中へ進み易くなるように通路自体に対して又は装置内に減圧を提供するため、
c)特定の目的のために光束又は電気ワイヤを搬送するため、及び/又は、
d)施術者が体内での装置の大まかな位置を判定するのを支援する深さマーカーを提供するため、
を含めた補助的な目的に使用することができ、
2.渦巻き部は、さらに、進入時に、完全なねじの形を得てカテーテルをカメラ要素に回転式に把持又は固定できるように流体で膨らませ、その後、結腸を通して装置を引くことによって装置を非回転式に抜去できるように萎ませてもよく、
3.回転式カメラ導入器を前進させる際にそれを通して見える映像画面又は画面上の画像は、処置を施術管理している人にとって都合のよいように非回転静止方式で画像が保持されるように電子的に処理してもよく、
4.装置の先端部分は、結腸/通路の経路に沿った追跡性を高めるために、相対的により高い可撓性を持たせてもよく、
5.装置は、直腸の全長さにおいて内部支持無しに装置の先端部分を回転させることができるだけの、基端から先端へのトルク伝達能力を有してもよく、
6.先端部又は帯域は、結腸壁を把持し、装置を身体の中へ進めて曲がり角を通り抜けさせる一次的な「牽引力」を提供するだけのねじ高さを有し、一方では、引きずりのない回転式前進を支援し、結腸壁が束ねられたり手繰り寄せられたりしないようにするには、装置の残り部分に沿っては、多少低目のねじ高さが適切であり、
7.この160cm長の器具を収納し、確実に、施術野内に留まるように制御するには、少なくとも3つの方法、即ち、
a)図34に示されている小出し装置、
b)真っ直ぐな管状の構成要素、又は
c)助手による保持、
があり、
8.構造の材料は、
a)本体は、ポリ塩化ビニル(PVC)プラスチックで作られ、ワイヤ又は布で補強されていてもよく、
b)螺旋部は、PVCで作られ、ワイヤなどで補強されていてもよく、
c)先端の窓は、PVC、ポリカーボネート、又はアクリル系プラスチックから作られた平坦で光学的に透明なプラスチックレンズであってもよく、
9.代わりの使用法としては、
a)本発明の範囲内での導入器装置に対する変型では、全長管を含んでいてもよいし、あるいは、損傷を負った結腸又は関係のある腹部の傷害又は病態の修復を、結腸又は結腸の一部に補助的なライニング及び/又は成形品を提供することによって支援する場合のような一時的な目的では、尿道ステントに似た短尺区分を本発明の回転式構造と技法によって結腸に挿置してもよく、
10.トルク制御臍帯を有するカメラとしては、
a)カメラと光源の両方を収納するカメラ本体は、ステンレス鋼で作られていてもよいし、ポリカーボネートのような寸法的に安定しているプラスチックでモールド成形されていてもよく、
b)トルク制御臍帯を形成している背骨は、高強度熱可塑性プラスチック又はステンレス鋼若しくはベリリウム銅のような金属で作られていてもよい。
本発明を用いれば、結腸全体は、従来の結腸鏡又は内視鏡無しに、そして専門的知識を備えた付き人、苦痛、薬剤、処置後の回復期間、及び費用無しに、診査することができる。本発明の手段及び方法は、訓練が少なくて済み、従来の道具及び処置に比べ、盲腸(結腸の一番端)に到達できる可能性が遥かに高い。
他の体腔及び通路を同様に診査してもよい。
とりわけ、ねじ付きカメラ導入器システムを、体内通路(小腸など)をねじ付きカメラ導入器システムに集め、あるいは「襞状に」し、ねじ付きカメラ導入器システムの体内通路に対する移動を容易にすることで、視覚化及び/又は治療の処置を容易にするために使用することができる。
カメラ導入器カテーテルは、4つの異なるモードで使用することができ、即ち、
1.「導入器」として使用することができ、その場合は、以下の特徴及び利点、即ち、
a)それは、カメラアセンブリを結腸全体に沿って搬送し、患者のポリープ、病変部、癌の様子、及び他の病弊を映し出せるようにする、
b)従来の結腸鏡/内視鏡の必要性無しに、結腸全体を診査することができる、
c)結腸の総体的診査は、操縦技法、苦痛、薬剤、及び処置後の回復期間を著しく軽減しながら首尾よく行えるようになる、
d)訓練が少なくて済み、盲腸到達の成功率が高い、
e)一回限定使用の使い捨て式の装置として、トルク制御用臍帯付きの高価なカメラを、連鎖的な感染の危険無しに繰り返し使用できるようになる、
f)当該処置は、従来の内視鏡の洗浄及び修理費並びに高価な映像処理ユニットの減価償却費と比べ、安価である、
g)当該処置は、専門知識の少ない、費用のあまり掛からない個人によって首尾よく行うことができる、
h)「導入器」は、滅菌された状態で供給され、すぐに使用できる状態になっている、
という特徴と利点を含んでおり、
2.さらに「従来的な様式の内視鏡」−従来型の内視鏡を本発明の構造及び方法に合わせて改造することによってもたらされるもの−として使用することができ、その場合、本発明の利点は、以下の従来の機能、即ち、
a)先端関節運動、
b)空気と水の送達、
c)流体の吸引、
d)通路の照明、
e)撮像能力、
f)薬物送達、及び
g)補助器具(例えば、作業道具)
と結び付けられ、
3.より一層「従来的な様式の内視鏡」及び/又は「導入器」の機能と特徴の幾つかを有し、処置が特化された用途で使用される装置に組み立てられた「ハイブリッド型カテーテル」として使用することができ、その場合、さらに、従来型の内視鏡装置及び補助器具と併用することも、独立して使用することもでき、
4.従来の内視鏡を直腸又は他の通路のどのような場所へも送達する「搬送器」又は「導入器」として使用することもでき、−これは、
a)内視鏡のための流体密封式のエンベロプを設けること、及び
b)内視鏡で普段通り行われる診断/治療処置を行うために、内視鏡を「導入器」の先端から外に出すための手段を提供すること、
によって起こしてもよい。
従って、本発明の一形態では、従来型の内視鏡は、外部に螺旋ねじを備えた概ね管状の構造を有する導入器の中に配置して、これにより、導入器を回転させると、導入器が、ひいては内視鏡が体内通路内を長手方向に動かされるようにしてもよい。本発明の1つの好ましい形態では、内視鏡は、回転式連結を使って導入器に連結し、導入器を回転させているときに内視鏡が回転から切り離された状態に置かれるようにすることで、導入器を回転させている間の内視鏡画像の安定を図ってもよい。
本発明の他の形態では、従来型の内視鏡に、内視鏡の外部側壁の一部又は全体に沿って螺旋状のねじが設けられるように修正を加え、内視鏡を回転させたときに螺旋ねじが内視鏡を通路内で長手方向に動くようにしてもよい。
動力駆動装置
本発明のシステムは、手動で(例えば、外科医がカテーテルを手で回転させることによって)回転させることもでき、又は代わりの方法として、システムは動力駆動することもできるものと理解されることができる。本発明の好ましい形態では、より容易に且つより正確に、カテーテルを体内通路の中へ前進させ又はカテーテルを体内通路から後退させられるように、カテーテルを回転させるのに動力駆動装置を使用してもよい。
洗浄システム
本発明の好ましい一形態では、カテーテルの前方部からカスを一掃するための、洗浄システムが設けられることができる。多くの状況では、カテーテルを受け入れる体内通路はカスで覆い隠されているため、同システムは、内視鏡を体内通路に通して進める際に解剖学的構造が鮮明に見えるようにするのに役立つ。洗浄システムは、内視鏡挿入中に、流体を使って体腔通路からカスを洗い流すために設けてもよい。一例として、洗浄システムは、糞便を砕いて結腸から除去するのに使用してもよく、そうすれば、結腸を通してカテーテルを進める際に、解剖学的構造がさらに鮮明に見えるようになる。
本発明の幾つかの好ましい形態
本発明の好ましい一形態では、遠隔位置にある体内の通路の内部を視覚化するための方法が提供され、そのような方法が、
前記体内の通路に配置される視覚化システムであって、
内視鏡と、
使い捨ての駆動管と、
前記使い捨ての駆動管を前記内視鏡の回転可能な駆動カラーに着脱可能に固定するための取り付け部と
を備えており、
前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーは、前記内視鏡に対して相対回転するように構成され、
前記使い捨ての駆動管は、外面に螺旋ねじが配置された細長い管を備えており、細長い管は、前記内視鏡と同軸に配置されるように構成されており、
前記螺旋ねじは、螺旋ねじが前記体内の通路の内部側壁に係合するように前記使い捨ての駆動管が体内の通路に配置されたときに、使い捨ての駆動管の回転によって使い捨ての駆動管と前記体内の通路の側壁との間に相対移動が生じるように、充分な構造的完全性及び充分な表面形状を有する、視覚化システムを用意することと、
前記使い捨ての駆動管を、使い捨ての駆動管が前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに固定されるように、前記内視鏡に同軸に取り付けることと、
前記視覚化システムを、視覚化すべき部位から離れた位置にて、前記体内の通路に挿入することと、
前記使い捨ての駆動管を回転させて、前記視覚化すべき部位と前記視覚化装置とを近付けることと、
前記視覚化装置を使用して、前記体内の通路の内部を視覚化することと、
の各ステップを含んでいる。
本発明の別の好ましい形態においては、組織の視覚化のための装置が提供され、そのような装置が、
内視鏡と、
使い捨ての駆動管と、
前記使い捨ての駆動管を前記内視鏡の回転可能な駆動カラーに着脱可能に固定するための取り付け部と
を備えており、
前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーは、前記内視鏡に対して相対回転するように構成され、
前記使い捨ての駆動管は、外面に螺旋ねじが配置された細長い管を備えており、細長い管が、前記内視鏡と同軸に配置されるように構成されており、
前記螺旋ねじは、螺旋ねじが前記体内の通路の内部側壁に係合するように前記使い捨ての駆動管が体内の通路に配置されたときに、使い捨ての駆動管の回転によって使い捨ての駆動管と前記体内の通路の側壁との間に相対移動が生じるように、充分な構造的完全性及び充分な表面形状を有しており、
前記使い捨ての駆動管は、使い捨ての駆動管が前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに固定されるように、前記内視鏡に同軸に取り付けられる。
本発明の別の好ましい形態においては、回転可能に構成された駆動カラーを有する内視鏡と、内視鏡が配置された体内の通路の側壁との間に、相対移動を生じさせるための装置が提供され、そのような装置が、
螺旋ねじが外面に配置された細長い管を備えており、細長い管は、前記内視鏡に同軸に配置されるように構成されている使い捨ての駆動管と、
前記使い捨ての駆動管を前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに着脱可能に固定するための手段と
を備えており、
前記螺旋ねじは、螺旋ねじが前記体内の通路の内部側壁に係合するように前記使い捨ての駆動管が体内の通路に配置されたときに、使い捨ての駆動管の回転によって使い捨ての駆動管と前記体内の通路の側壁との間に相対移動が生じるように、充分な構造的完全性及び充分な表面形状を有しており、
前記使い捨ての駆動管は、使い捨ての駆動管が前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに固定されるように、前記内視鏡に同軸に取り付けられる。
本発明のさらに他の目的、特徴及び利点は、当業者には以下の詳細な説明から容易に明白になるであろうし、以下には、本発明の好ましい実施形態並びに他の実施形態を、本発明を実施するに当たり考えられる最良の形態を例示することにより示し説明している。理解頂けるように、本発明は、その他及び異なる実施形態でも実現可能であり、その幾つかの詳細事項には、全て本発明から逸脱すること無く、明白な種々の点について修正を加えることができる。
図1は、図2のカテーテルのねじ付き部分が膀胱の中へ伸びた状態の、男性被術者の下腹部の解剖学的構造の例示である。 図2は、男性用のねじ付きカテーテルの斜視図である。 図3は、図2のカテーテルのねじ付き部分の断面図である。 図4は、尿道に係合させた図1のカテーテルのねじ付き端部の例示である。 図5は、女性用のねじ付きカテーテルの斜視図である。 図6は、図5のカテーテルのねじ付き部分の断面図である。 図7は、ねじ付きカテーテルと、これを装着するのに使用される可撓性シャフトを有するスタイレットの斜視図である。 図8は、図7のカテーテルの先端部の断面図であり、図7のスタイレットの先端部を受け入れる非回転式嵌め合い部を示している。 図9は、図8の嵌め合い部に挿入することのできる、図7のスタイレットの先端部の斜視図である。 図10は、ねじ付きバルーンカテーテルの長手方向概略断面図であり、ねじ要素が膨らまされたバルーンの内側に入っていることを示しており、ルーメンは破線で示されている。 図11は、図10のカテーテルのシャフトの断面図であり、中央の排出ルーメンと、それより小さい膨張ルーメンを示している。 図12は、図10のカテーテルの先端の長手方向断面図であり、バルーンが螺旋要素の周りに収縮した状態を示している。 図13は、ねじ付き拡張器の側面図である。 図14は、ねじ付きオクルーダの側面図である。 図15は、ねじ付きオクルーダのもう1つの変型の側面図である。 図16は、ねじ付きステントの斜視図であって、内部側壁補強部材とブッシングは六角形の駆動ソケットと共に破線で示されている。 図17は、図16のステントの断面図である。 図18は、図16のステントの基端面図であり、中心に六角形の駆動用ソケットが見える。 図19は、スタイレットの斜視図であり、基端には把持部、先端には六角形の駆動先端部を有する。 図20は、図19のスタイレットの六角形の駆動先端部の斜視図である。 図21は、先端に螺旋要素を有するステントフォロアの斜視図である。 図22は、図21のステントフォロアの先端の拡大断面図であり、ブッシングの隠れた部分を示しており、六角形駆動用アパーチャは破線で示されている。 図23は、流れ制御部を備えた尿道内カテーテルの断面図であり、チェック弁のボールに対するばねの役目を果たすコイル状の壁補強部材を示している。 図24は、図23の尿道内カテーテルのチェック弁を働かせるためのスタイレット先端部の拡大斜視図である。 図25は、腹部を通して挿置される恥骨上カテーテルの概略図であり、先端は、螺旋ねじによって膀胱壁に固定されている。 図26は、螺旋ねじによって膀胱壁の穴の中に固定されている、図25の恥骨上カテーテルの螺旋ねじの部分側面斜視図である。 図27は、膀胱壁の穴の中に固定されている、図25及び図26の恥骨上カテーテルの部分前方斜視図であり、穴は、カテーテルの管とねじの周りにきつく嵌るように伸ばされ変形している。 図28は、図25の恥骨上カテーテルを装着するのに使用されるトロカール、カニューレ、及びガイドワイヤの概略図である。 図29は、図21の恥骨上カテーテルの先端面図であり、回転方向マーカーを示している。 図30は、横行結腸区域の中へ進められているねじ付きカメラ導入器カテーテルの前方斜視図である。 図31Aは、図30のカテーテルの先端の部分側面図であり、カテーテルの長さの先端区域のねじの大きい方のねじ高さを示している。 図31Bは、図30のカテーテルの中間区分の部分側面図であり、カテーテルの長さの先端区域以外のねじの小さい方のねじ高さを示している。 図32は、電気ケーブル及び/又は光束が中を走る可撓性を有するトルク管又はアセンブリに取り付けられたビデオカメラ又は視覚センサヘッドを有するカメラアセンブリの斜視図である。 図33は、図31Aの好ましい実施形態の先端の部分断面図であり、図32のカメラアセンブリが使用に際し取り付けられている。 図34は、患者への適用中に、図30のカテーテルを管理及び統制できるようにする回転式容器兼小出し装置である。 図35は、回転結合部を有するカメラ導入器のさまざまな構造を示す概略図である。 図36は、回転結合部を有するカメラ導入器のさまざまな構造を示す概略図である。 図37は、回転結合部を有するカメラ導入器のさまざまな構造を示す概略図である。 図38は、回転結合部を有するカメラ導入器のさまざまな構造を示す概略図である。 図39は、回転結合部を有するカメラ導入器のさまざまな構造を示す概略図である。 図39Aは、回転結合部を有するカメラ導入器の別の構造を示す概略図である。 図39Bは、回転結合部を有するカメラ導入器の別の構造を示す概略図である。 図39Cは、回転結合部を有するカメラ導入器の別の構造を示す概略図である。 図39Dは、回転結合部を有するカメラ導入器の別の構造を示す概略図である。 図39Eは、螺旋状ねじ山を外部側壁に形成した従来型の内視鏡を示す概略図である。 図40は、本発明に従って形成された導管継手の概略図である。 図41は、本発明に従って形成されたアクセス装置の概略図である。 図42は、本発明に従って形成されたアクセス装置の概略図である。 図43は、本発明に従って形成されたアクセス装置の概略図である。 図44は、本発明に従って形成された動力駆動カテーテルシステムの概略図である。 図45は、本発明に従って形成された洗浄機構を有するカテーテル挿入のシステムの概略図である。 図46は、好ましい前立腺ステント構造を例示している。 図47は、好ましい卵管カテーテル構造を例示している。 図48は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図49は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図50は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図51は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図52は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図53は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図54は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図55は、螺旋ねじ構造の各種好ましい構成を示している。 図56は、本発明により小腸を診査しているカメラ導入器システムを示している。 図57は、本発明により小腸を診査しているカメラ導入器システムを示している。 図58は、本発明により小腸を診査しているカメラ導入器システムを示している。 図59は、本発明により小腸を診査しているカメラ導入器システムを示している。 図60は、本発明により小腸を診査しているカメラ導入器システムを示している。 図61は、本発明により小腸を診査しているカメラ導入器システムを示している。 図62は、本発明により小腸を診査しているカメラ導入器システムを示している。 図63は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図64は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図65は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図66は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図67は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図68は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図69は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図70は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図71は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図72は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図73は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図74は、動力式の螺旋駆動装置を備えたカメラ導入器システムを示している。 図75は、本発明に従って形成された新規な視覚化システムを示す概略図である。 図76は、図75と同様の図であるが、選択された部分が断面にて示されている。 図77は、図75の新規な視覚化システムの内視鏡を示す概略図である。 図78は、図77に示した内視鏡の一部分の拡大図である。 図79は、図77に示した内視鏡の一部分の拡大断面図である。 図80は、図77に示した内視鏡の一部分の別の拡大断面図である。 図81は、図80の線81−81に沿って得た図である。 図82は、図81に示した構造の一部分の拡大図である。 図83は、図75の新規な視覚化システムの使い捨ての駆動管を示す概略図である。 図84は、図83に示した使い捨ての駆動管の部分断面図である。 図85は、図75の新規な視覚化システムの一部分の拡大図である。 図86は、使い捨ての駆動管を内視鏡に着脱可能に固定するために使用されるバヨネット式の取り付け部を示す概略図である。 図87は、使い捨ての駆動管を内視鏡に着脱可能に固定するために使用されるバヨネット式の取り付け部を示す概略図である。
当業者にとって、本発明は、器械と方法論において多くの変型及び呼称を受け入れる余地がある。例えば、本発明によれば、体内通路に貫入させる場合に、これまでは押し出し前進式の技法に全面的又は実質的に頼っていた或る範囲の医療装置に適用することのできる、回転前進式の構造と方法論が提供されている。そのような装置には、それらに関係付けられる通常の用途において哺乳動物の尿道又は尿管のような泌尿生殖器系又は消化器系の通路に使用されるもので、通路の壁又は膜の切開又は穿刺を意図していない、カテーテル、拡張器、及びオクルーダが含まれる。
カテーテル
これより図1、図2並びに図3を参照してゆくが、男性用のねじ付きカテーテル101は、流れ制御装置104に取り付け可能な、雄ねじ103の付いた管102で構成されている。管102は、ポリウレタン材料から押出成形されており、0.06インチの内径及び0.125インチの外径103dを有し、おおよそ13インチの長さがある。デュロメータ硬度は、管の滑らかな外壁で測定してショアA硬度85である。先端105は閉鎖しており、その先端は約0.06インチの均一半径に丸められている。管102の基端106は、直角に切り落とされ、流れ制御装置104に取り付けられている。管102は、その長さの大部分が尿道内に入っているときに、尿道の外の管の下端部に指の力で加えられるトルクに耐えて、そのトルクをねじに伝達できるだけの強度を有する。
図2並びに図3に示すように、雄ねじ103は、幅103aが0.05インチで高さ103bが0.032インチの矩形断面を有するポリウレタン材料の条片で形成され、先端105から0.2インチから始まり基端106に向けて時計回りに、0.25インチの均一ピッチ103cで管102を完全に4周するように延び、長さ約1インチの巻き数4のねじ又は螺旋が形成されるように、その長さに亘り途切れなく管102に取り付けられている。
カテーテル101のねじ高さ103bは、ねじ直径103dの20パーセント(20%)より大きいことが、図2並びに図3の寸法から容易に分かる。尿道の縦走襞を広げ、そこにねじによる有効な把持を実現できるだけの深さまで貫入するには、この相対高さが望ましい。
カテーテル101のねじ103によって形成されている螺旋の直径は、ねじ直径103dと呼ばれ、2つ分のねじ高さ103bにカテーテル管102の外径102dを足したものに等しく、本事例では2×0.032インチ+0.125インチ、即ち、おおよそ0.19インチである。ねじ30により形成されている螺旋の円周Cは、ねじ直径103dのΠ(パイ)倍と計算され、即ち、本事例では3.14×0.19、即ち、おおよそ0.6インチである。
C=p×ねじ直径103d
0.25インチのねじピッチ103c対0.6インチのねじ直径103dの円周の比であるRは、1対1より遥かに小さく、その結果、1/1より大きい比の場合に比べ、回転を長手方向の牽引力に変換するスクリューねじの梃子比が上がる。
R=ねじピッチ103c/C
ねじ103の肩部は、0.015インチの半径を有する。数量が少ない場合、ねじ103は、細い中空管を使って、テトラヒドロフラン(THF)溶剤をねじの下に吸い上げることにより、管102に取り付けてもよい。大量の場合、カテーテル101は、ねじ103が成形構造の一体部分になるようにモールド成形してもよい。
図4に示すように、ルーメン108につながっている2つの排出ポート107は、形状が楕円であり、楕円の長軸は管102の軸に平行で短軸の約1.5倍あり、これは、ルーメンの直径とほぼ等しい。2つのポートは、半径方向に180度離間するように構成されており、ねじ103の巻きと巻きの間に嵌るように長手方向に間隔を開けて配置されている。
ねじ103の両端は、螺旋の2分の1巻きでゼロから全高までテーパが付けられ、カテーテル101を尿道の中へ前進させる場合には時計回りにそして後退させる場合には反時計回りに回転させるときに、ねじ103が尿道壁2を緩やかに徐々に変位させ易いようになっている。図3に示されているねじ高さ103bとピッチ103cの差は、尿道壁2が、ねじ103の隣接する巻きと巻きの間を架橋するのではなく、むしろ尿道壁をねじ103の断面にぴったり沿わせるように変位させて、カテーテルを前進後退させる際の尿道壁2に対する長手方向の把持を提供できるだけの差になっている。
図1に示すように、カテーテル101は、尿道6を通して進められ、最終的に螺旋が尿道を通過して膀胱に入った状態で、膀胱4の排出にとって正しい位置に置かれていることが分かる。
図1に示されている解剖図からは、ねじ103が括約筋8よりも上のどこかの点まで前進できる長さが制限されているはずであり、よって、括約筋が管102の滑らかで丸みのある外表面に直接収縮することができ、これにより管の周りの漏出を防止し、さらに、カテーテル101が膀胱内の尿の圧力によって尿道から移動して出るか又は押し出されることのないようにカテーテルを拘束していることが明らかである。図1に示されている解剖図からは、さらに、カテーテル上のねじ103の長さは、カテーテルが括約筋8より上の位置へ、ねじピッチの最適範囲内での巻き数6程度を超えては前進せず、なお且つ干渉無しに膀胱4内に嵌っていられるように制限されていることが明らかである。さらに、ねじ103の長さが制限されていることにより、牽引力の区域がカテーテル101の上端部に局在化するため、確実に、カテーテルの従動長さは、通路を押し通されるのではなく引き通されることになる。
カテーテル101の或る有用な代わりの実施形態は、回転前進のための前述の雄ねじ103を組み込んでいるが、ほとんどの基本的な従来型カテーテル同様に、中央ルーメンを、カテーテルの先端部の直通しているか又は軸方向に整列している排出ポートにつなげるか又はそこで終端させることを考慮している。このことは、排出にとっては同様に有用であり、これにより特定の処置で必要になった場合にガイドワイヤ又は他の装置を挿入又は通すことができるようにもなる。
図5並びに図6を参照すると、女性用のねじ付きカテーテル111は、男性用のカテーテル101と同様に、流れ制御装置114に取り付け可能な、ねじ113の付いた管112で構成されている。管112は、ポリウレタン材料から押出成形されており、0.063インチの内径及び0.125インチの外径112dを有し、おおよそ7インチの長さがある。デュロメータ硬度は、管の滑らかな外壁で測定してショアA硬度85である。先端115は閉じており、その先端は約0.06インチの均一半径に丸められている。管112の基端116は、直角に切り落とされ、流れ制御装置114に取り付けられている。管112は、その長さの大部分が尿道内に入っているときに、尿道の外側の管の下端部に指の力で加えられるトルクに耐えて、そのトルクをねじ又は螺旋に伝達できるだけの強度を有する。
図5並びに図6に示すように、カテーテル111のねじ113は、幅113aが0.05インチで高さ113bが0.10インチの矩形断面を有するポリウレタン材料の条片から形成され、先端115から0.2インチから始まり基端116に向けて時計回りに、0.25インチの均一ピッチ113cで管112を完全に4周するように延び、長さ約1インチの巻き数4のねじ又は螺旋が形成されるように、管112に取り付けられている。
カテーテル111の0.10インチのねじ高さ113bは、0.125インチの管直径112dの20パーセント(20%)より遥かに大きいことが、図5並びに図6から容易に分かる。女性の尿道の縦走襞を広げ、そこにねじによる有効な把持を実現できるだけの深さまで貫入するためには、この相対ねじ高さが望ましい。
ねじ付きカテーテル101の説明と同様に、ねじ113によって形成されている螺旋の直径113dは、2つ分のねじ高さ113bに直径112dを足したものに等しく、本事例では2×0.10+0.125、即ち、おおよそ0.33インチである。ねじ113により形成されている螺旋の円周Cは、ねじ直径113dのΠ(パイ)倍と計算され、即ち、本事例では3.14×0.33、即ち、おおよそ1.0インチである。0.25インチのねじピッチ113c対1.0インチの円周Cの比であるRは、ここでも1対1より遥かに小さく、その結果、大きい比の場合に比べ、回転を長手方向の牽引力に変換するねじの梃子比が上がる。
ねじ113の肩部は、0.015インチの半径を有する。カテーテル111は、カテーテル101と同じ手段によって、形成又は製作してもよい。
図5に示すように、ルーメン118につながっている2つの側方排出ポート117は、形状が楕円であり、楕円の長軸は管112の軸に平行で短軸の約1.5倍であり、これは、ルーメンの直径とほぼ等しい。2つの側方ポート117は、半径方向に180度離間するように構成されており、ねじの巻きと巻きの間に嵌るように長手方向に間隔を開けて配置されている。
図5並びに図6に示すように、ねじ113の両端は、螺旋の4分の3巻きでゼロから全高までテーパが付けられ、カテーテルを尿道の中へ前進させる場合には時計回りにそして後退させる場合には反時計回りに回転させるときに、ねじが緩やかに徐々に尿道壁を変位させ易いようになっている。幅113aとピッチ113cの差は、図2並びに図3のカテーテル101のねじの場合と同方式に、尿道壁が隣接する巻きと巻きを架橋するのではなく、むしろ尿道壁をねじの輪郭にぴったり沿わせるように変位させて、カテーテルを前進後退させる際の尿道壁に対する長手方向の把持を提供できるだけの差になっている。
女性の被術者の膀胱の排出にとって最適なねじ付きカテーテル111の位置は、それが尿道を通して進められ、最終的にねじが尿道を通過して膀胱に入った位置であり、カテーテル101が図1に例示されている状態と同様であるが、今回は対象が女性である。
該当する各々のねじ付きカテーテル101若しくは111又は類似のねじ付き装置を自己処置する場合の詳細な方法をこれより説明してゆく。
先ず、ユーザは、滅菌が施されたねじ付きカテーテル101又は111と、尿、石鹸、及び水用の容器と、水溶性潤滑剤(カテーテルに事前に潤滑剤が塗布されていない場合)と、鏡(女性の場合)と、ティッシュとを含む器材を組み立てる。ユーザは、次いで、石鹸と水を使って手と尿道口を洗い、少量の潤滑剤を清潔なティッシュに絞り出し、カテーテルの先端部を潤滑剤に浸け、手を使ってカテーテルの先端部を尿道口の中に入れる(鏡は、女性の場合に尿道口の場所確認の支援に役立つであろう)。
ユーザは、次いで、カテーテルを緩やかに押し回しながら、ねじのほぼ1巻分が尿道と係合できるだけの深さまで入れ、その後、カテーテルの管を、望ましくは時計周りのねじの方向に緩やかに回転させながら尿道の中へ進めてゆくと、最終的に尿が管の中に見える。そこで、ユーザは、膀胱の排出を一次停止して容器の中へ導尿し、次いで、カテーテルの回転を再開し進めてゆくと、最終的には回転によってそれ以上進めない状態になるが、これが、カテーテルのねじが膀胱の中まで通りカテーテルが正しい位置に入ったことの印である。
ユーザは、次に、流れ制御装置を、カテーテルの基端に設置して、必要に応じて周期的に膀胱を空にする。カテーテルは、適切な場合、清潔と閉じ込めに対する同じ予防策を講じながら、カテーテルを挿入方向とは反対の方向、おそらくは反時計回りに回すことによって抜去される。
次に図7、図8並びに図9を参照すると、本発明のもう1つの実施形態がカテーテル121によって例示されており、同カテーテルは、ねじ123が螺旋の形で設けられている管122で構成され、可撓性シャフトを有するスタイレット131を挿入及び後退道具として利用している。スタイレット131は、その基端に、装置を回すための把持部133を有する。管122は、その先端125付近に非回転式嵌め合い部124(図8)を備えた構成であり、スタイレット131を管の基端126に挿通し、管122のルーメン128の中を通してゆくと、スタイレット131の先端部134が嵌め合い部124と係合するが、このとき、把持部133を一方の方向に回せばカテーテル121が回転して尿道の中へ前進し、他方の方向に回せば後退するように、係合する。
スタイレット131の可撓性シャフト132は、完全にカテーテル121に挿入されたときに、シャフト132が、尿道の外側のイボ付き把持部133に指の力で加えられたトルクに耐えて、そのトルクをねじ123へ伝達することができるだけの強度を有する。スタイレット131は、カテーテル121が装着された後に抜去され、必要に応じカテーテルを後退させる場合に再挿入される。
嵌め合い部124は、複数の面を持つ内部壁を備えた細長いカラーであり、管122内にしっかりと固定され、先端134を非回転式の関係に受け入れるように構成されている。先端部134は、嵌め合い部124に容易に進入できるように、一致する細長く複数の面を持つ外形と丸みの付いた端を有する構成である。スタイレットの先端部134と嵌め合い部124は、他の構成を採ることもでき、非滑動式且つ非回転式の接続を提供するさまざまな手段によって接続することができる。
次に、図10、図11並びに図12を参照すると、本発明のねじ付きフォーリー型カテーテル141は、ポリウレタン材料で作られている。カテーテル141は可撓性の管142を備えており、同管には軸方向排出ルーメン148が排出ポート149から管の基端146aまで走っており、管の先端145近くの外表面には、ねじ143が、先に説明したねじ付きカテーテルの方式で設けられている。カテーテル141は、螺旋ねじ143を包み込み、ねじ143の上方と下方(即ち、ねじより先端側と基端側)で管142にシールされている、薄壁の膨張可能な弾性バルーン150を有する。バルーン150から上方(又は先端側)には排出ポート149が位置している。管142内では、細い方の膨張ルーメン151が、膨張ポート152(バルーン150のエンベロプ内)とカテーテルの先端146bの間を連絡している。ルーメン148と151は、図11並びに図12に表示されているように互いから隔てられている。
バルーン150は、膨らまされていないとき、普通は図12に示されているように螺旋要素143の周りに密に収縮していて、ルーメン151を通して流体をバルーン空洞部153に注入することによって図10のように膨張させてもよい。可撓性の管142は、管142の基端に加えられた指の回転力に耐えて、それをねじ143に伝達することができるだけの捩り強さを有する。
拡張器とオクルーダ
次に図13、図14並びに図15に示すように、拡張器201とオクルーダ211及び221は、可撓性シャフト202の上端部205を、その先端付近に先細の球頭部204が設けられているように構成し、その表面に1つ又は2つのねじ区分203を配置した同様の構造である。これらのねじは、図2並びに図3のカテーテル101のねじ103と同様であり、ねじの高さは、シャフト202の直径の少なくとも20パーセント(20%)であり、ねじピッチ対ねじ直径の円周の比は球頭部又はシャフト上のいずれの所与の位置でも1対1(1/1)より小さい。ここでも、ねじ203の両端は、図2並びに図3のねじ付きカテーテルと同様に、前進後退を容易にするため先細になっている。
図13の拡張器201は、複数の巻き数のねじ203が先細の球頭部204の両端に亘って伸びている構成であり、通路の閉塞した区域の中を、本発明のねじ付きカテーテルと同じ様式で回転させながら前進後退させることによって、狭窄した通路を拡張するのに使用される。
図14のオクルーダ211は、ねじ203区分が2か所に設けられ、先細球頭部204の中間区分又は球頭状部分が均一な咬合面を提供するために滑らかで丸みを持ったまま残された構成である。このオクルーダは、通路の内部の或る地点に栓をするか又はそこを狭窄するのに使用され、前記地点から、本発明のねじ付きカテーテルと同じ様式で回転させながら前進後退させる。
図15のオクルーダ221は、ねじ区分203が2か所に設けられ、下側又は基端のねじ203はシャフト202の先細球頭部204より下に配置され、球頭部204の先細になっている下端部が均一な咬合面を提供するために滑らかで丸みを持ったまま残された構成である。このオクルーダは、通路の内部の端の頚部又は入口部に栓をするのに使用され、オクルーダは、下側のねじを通路に係合させたままにして先細の球頭部全体が通路に通されるまで回転前進させ、次いで、回転後退させて、先細の球頭部を通路の頚部に押し当てて着座させる。オクルーダは、その後、適切な場合は回転後退させる。
ステント及び尿道内弁カテーテル
次に、図16乃至図18に示すように、ポリウレタン材料で作られたねじ付き尿道ステント301は、均一ピッチの外ねじ303を備えた管302を有する。ねじ303は、図2並びに図3のカテーテル101のねじ103と同様であり、ねじの高さは、シャフト302の直径の少なくとも20パーセント(20%)であり、ねじピッチ対ねじ直径の円周の比は、1対1(1/1)より小さい。ねじ303の両端は、通路を通して容易に前進後退が行えるよう先細になっている。ステントの先端305には、内部肩部304(図17)があり、内部肩部304より基端側には、比較的硬い材料のブッシング307(図17)が配置されている。ブッシング307は、ブッシングの一端の全径から正六角形アパーチャ309まで伸びる先細の内部壁308を有する。コイル状の側壁補強部材310が、ステント301内のブッシング307と内部肩部304の間に取り付けられている。代わりの実施形態では、ねじの区分は、前立腺又は括約筋のような筋肉組織の帯域によって把持される「くびれ」を提供できるように、より低い高さ又はゼロ高さまでテーパが付いていてもよい。補強部材310は、管302の側壁と一体的に構成又はモールド成形することもできる。
次に、図19並びに図20に示すように、スタイレット331は、図7のスタイレット131に類似していて、基端には、回転を与えるための把持部333を備え、先端には、本発明の方法によってステントを挿置するのに、ステント301のアパーチャ309の中へ非回転式に密に嵌め合わされる硬質の六角形の先端部334を備えた、可撓性を有するシャフト332を有する。スタイレットの可撓性シャフト332は、先端部334がアパーチャ309内に挿入されたときに、シャフトが、把持部333の指の回転力によって印加されるトルクに耐えて、そのトルクをねじ303に伝達できるだけの強度を有する。
次に、図21並びに図22に示すように、ねじ付きステントフォロア341は、可撓性の管342を有しており、そのルーメン347(図22)は、図19のスタイレット331の先端334とシャフト332を容易に挿入できるような大きさに作られている。管342は、その基端346に加えられる指の回転力を受け、それを先端345に伝達することができるだけの捩り強さがある。ピッチが均一で巻き数が6を超えないねじ343が、先端345付近の管342の外表面に設けられている。ねじ343は、上で説明した図2並びに図3のねじ103と同じねじの高さ対管直径の20パーセント(20%)「規則」と、1対1(1/1)未満のねじピッチ対ねじ円周比に従っているのが望ましい。ねじ343の両端は、容易に前進後退できるように先細になっている。
図17並びに図22に示すように、ブッシング351(図22)は、ステント301のブッシング307のアパーチャ309と同じサイズである正六角形アパーチャ352と、その基端の全径からアパーチャ352まで伸ばされた先細の内部壁353と、を有する。ブッシング351は、さらに、その先端に、外側先細先端部354を有する。ブッシング351は、管342の先端345内に固着されており、先端部354は突き出ているので、ステントフォロア341とステント301をおおよそ軸方向に整列させて接触させると、ステントフォロア341の先端345が自動心出作用によってステント301の基端と嵌り合う。ステントフォロア341とステント301がこうして嵌り合うと、スタイレット331の先端部334(図19)が、アパーチャ352(図22)を通りアパーチャ309(図17)の中まで伸ばされ、それによりステント301とステントフォロア341が固定回転関係に係止され得る。この状態で、スタイレット331の基端とステントフォロア341を回転させると、回転前進か回転後退かを問わず、ステント301が同時に回転する。スタイレット331を引き出し、ステントフォロア341を回転後退させれば、ステント301を搬入路内のどの地点であっても有用な地点に残留させることができる。
次に図23を参照すると、流れ制御のための手段を組み込んだねじ付き尿道内カテーテル361が断面図で示されている。カテーテルは、押出成形されたポリウレタン配管材料の一区分から作られた管362を有し、管の外表面には、ピッチが均一で巻き数が6を超えないねじ363が設けられている。ねじ363は、上で説明した図2並びに図3のねじ103と同じねじの高さ対管直径の20パーセント(20%)「規則」と、1対1(1/1)未満のねじピッチ対ねじ円周比に従っているのが望ましい。
代わりの実施形態では、ねじ区分は、前立腺又は括約筋のような筋肉組織の帯域によって把持される「くびれ」を提供できるように、より低い高さ又はゼロ高さにテーパを付けてもよい。また、補強部材370の一部は、管362の側壁と一体的に構成又はモールド成形することもできる。
カテーテル361の先端365には、内部肩部364があり、内部肩部304の基端側には、比較的硬い材料のブッシング367が配置されている。ブッシング367は、ブッシングの一端の全径から正六角形アパーチャ369まで伸びる先細の内部壁368を有する。
コイル状の側壁補強部材370とチェックボール371が、内部肩部364とブッシング367の間に取り付けられており、コイル状部材370が、チェック弁の方式でボール371をブッシング367の上(基端)端に押し付けて圧迫状態に保持し、それによって、ステントのルーメン372を通る外向き(基端方向へ)の流れを防止している。コイル状部材370は、ボール371を上方に動かして圧縮させることができ、そうするとチェック弁が開いて流れが可能になる。
次に図19、図21、図23並びに図24に示すように、スタイレット331の代わりの六角形先端部384は、わずかに凹んだ基端385と溝386を有する。カテーテル361のチェック弁を作動させるためにステントフォロア341と共に使用される場合、先端部384は、カテーテル361のアパーチャ369に挿通され、ボール371を上向きにコイル部材370に当てて押し、これによりチェック弁機能を開き、流体が溝386とアパーチャ369を通って外に流れステントフォロア341に入ってこれを通過することを許容するように構成されている。
恥骨上
次に図25乃至図29を参照していくが、図25並びに図26のねじ付き恥骨上カテーテル401は、可撓性の管402で作られ、ルーメン408が基端と先端の軸方向のポートを接続し、先端には均一ピッチの外ねじ403が設けられている。先に図2並びに図3のカテーテル101について説明したように、ねじピッチ403c対ねじ直径403dの円周の比は、1対1(1/1)より遥かに小さい。管402は、基端で加えられる指の回転力を受容し、それを先端に伝達できるだけの捩り強さを有する。ねじ403の両端は、カテーテルを腹部に通して膀胱壁の中へ容易に前進及び後退させることができるように先細になっている。
図26並びに図27に示すように、相対的なねじ高さ403bは、管直径402dの比率で言えば図2並びに図3のカテーテル101の場合より大きく、50パーセント(50%)より大きいのが望ましい。これは、恥骨上カテーテル401が内層に覆われていない経路に沿って腹部の中をねじ403の回転によって進められ、器官の壁31の面を通過している管402にねじ403を足したものを包含しているはずの器官の壁31の中に突き通された穴にねじ403のピッチ403cを係合させることによって、長手方向の変位に抗するよう固定されるからである。この点が、図4のカテーテル101の場合のように内層に覆われた通路内で利用できる長尺の把持面とは違っている。
図28に示すように、恥骨上カテーテル401を配備する方法は、トロカール421とカニューレ422を超音波又は蛍光透視法と共に使用して、腹壁21を通り膀胱器官31の中へ至る経路を作成し、トロカール421を抜去し、次いで、腹壁21の外側から膀胱器官31の内部へ伸びているカニューレ422に、ガイドワイヤ423を一時的に挿通する、という段階までは従来通りである。次いで、カニューレ422が引き出されると、ガイドワイヤ423が身体の外から腹壁21を通り膀胱器官31の中まで伸びる接続経路として残る。
次に、恥骨上カテーテル401が、ガイドワイヤ423の基端に外挿してねじ込まれ、約1回転ずつ回転運動させながら緩やかに腹壁21の中へ送りみが開始されると、最終的にねじ403がしっかりと係合する。カテーテルは、次いで、内層に覆われていない経路の中を、超音波、蛍光透視法、又は同等の手段で確認しながら、ガイドワイヤに沿って本発明の他のねじ付き装置と同じ方法で回転式に進められ、最終的にねじ403が器官31の壁に約1巻き分貫入される。次いで、カテーテル401の先端が、従来型の接着剤手段又は同等の手段を使って非回転様式で腹壁21に固定され、それにより、カテーテルの先端のねじ403は器官の壁31の所定位置に係止される。次いで、ガイドワイヤ423が引き出される。こうして、ねじ付き恥骨上カテーテル401は利用可能になる。
図29に示すように、ねじ403の周囲に沿って配置されている選択点に埋め込まれた放射線不透過性マーカー411は、カテーテルの先端の向きと運動を外から(蛍光透視法又は他の手段を介して)検知及び監視することができるようにしている。
ねじ付きカメラ導入器
次に図30、図31A並びに図31Bを参照すると、平均的サイズの成人の結腸又は他の体内通路に適したねじ付きカメラ導入器カテーテル500は、長さ約5フィートで管直径502dが1インチの柔らかい可撓性の管502につながっている球頭状の先端部501からなる。ルーメン508は、先端部501の先端の窓511の内部面から先端部501と管502を通り管502の基端まで伸びている。
さらに図30、図31A並びに図31Bに示すように、下部GI(消化器系)用途では、望ましくは1.75インチの均一ピッチ503cを有する外ねじ503は、窓511の縁から始まりゼロから約0.5インチの高さまでテーパが付けられ、管502に沿って基端方向に約8インチ以上続いている。
導入器500の或る代替実施形態では、比較的小さい先端部を有していてもよいが、外ねじについては、高さと合計円周は前記と等しいか又はそれ以上が維持される。導入器500のもう1つの変型では、導入器の先端だけにねじ503を設けてもよく、ねじは、数回巻いた後に終端させ、例えば図2のカテーテル101と同じようにおおよそ8インチ又はそれ以下にしてもよい。
ねじの外径は、0.5インチから2.5インチの範囲、より望ましくは1インチから2インチの範囲にあり、これは、本発明の回転前進式の技術に基づくねじによって成人の腸管の結腸の壁を広げて、同方式で有用な把持を実現できるだけの深さに係合させるのに望ましい外径である。他の体内通路においては、他のねじ外径を使用することが可能である。所望に応じ、螺旋ねじの従動部分は、ねじの高さがもっと低くてもよい。連続するねじのねじ高さについて、比較的低いねじ高さを採用すれば、先端に不当な前向きの圧力を働かせること無く、装置の従動長さの回転前進を支援することができる。
さらに、本発明の技法、構造、及び方法論と一致して、ねじピッチ503cは、基端の回転作用力を、結腸又は他の体内通路の壁に対する摩擦よりも大きい前向きの力に変換するのに必要な梃子比を生み出すように設計されていることを明らかにしてゆく。この結果は簡単なベクトル分析で確かめられる。
図32に示すように、カメラアセンブリ520は、可撓性を有する中空の関節接合型背骨部531に取り付けられた照明レンズ522と撮像レンズ523を有するカメラ521からなる。カメラ521に接続されているケーブルハーネス541は、背骨部531の中を通り基端の外まで伸び、必要な電源、制御、及び表示用の機材につながっている。背骨部531は、可撓性と捩り強さを合体させた自在継手でつなぎ合わされた椎骨体532の鎖で作られている。
図33では、カメラアセンブリ520はカメラ導入器カテーテル501内に装着された状態が示されており、カメラ521は、窓を通して前方が見えるように、止めねじ512によって先端部501内に固定されている。カメラアセンブリとカテーテルは、ここでは、カメラ導入器システムとして組み合わされている。
次に図34に示すように、回転式容器兼小出しシステム550は、軸方向の開口部552を有するドラム551からなり、開口部の周りにハンドル553が回転可能に取り付けられて構成されている。カテーテル501は、適用時、ハンドル553を保持してドラム551を回すことによって回転式に小出しされながら、目標の結腸又は他の体内通路の中を回転式に進められる。
理解頂けるように、本発明は、その他及び異なる実施形態が可能であり、その幾つかの詳細事項は、全て本発明から逸脱すること無く、明白な種々の点について修正を加えることができる。本発明の目的及び利点は、さらに、特許請求の範囲に具体的に指摘されている手段及び組み合わせによって実現及び獲得することもできる。従って、図面及び記述は、事実上、説明を目的としたものであって、限定を課すものではないと考えられるべきである。
回転結合部を備えたねじ付きカメラ導入器
図30乃至図34には、カメラアセンブリ520を例えば結腸などの体内通路内に配置するのに使用することができるねじ付きカメラ導入器カテーテル500が示されている。螺旋型カメラ導入器の利点は、他にもあるが中でも特に大きな利点として、体内通路内の視覚化器械(例えば、内視鏡)を安定させて視覚化診断の成果を高める能力である。例えば、螺旋型カメラ導入器は、内視鏡が粘膜に覆われている結腸の曲がり付近を引かれている間、内視鏡が安定するように助けることができるので、重大な病変が見逃される恐れが減少する。
しかしながら、(i)ねじ付きカメラ導入器カテーテル500と(ii)カメラアセンブリ520とによる上記アセンブリでは、カメラアセンブリ520は、長手方向にも回転方向にも、例えば、止めねじ512(図33)によって、ねじ付きカメラ導入器カテーテル500に固定されている。而して、カメラアセンブリ520を結腸又は他の体内通路において前進させるためにねじ付きカメラ導入器カテーテル500を回転させると、カメラアセンブリ520も回転する。これは2つの問題を提起する。
先ず、例えば結腸などの体内通路に通している最中にカメラアセンブリ520を回転させると、医療施術者が(ビデオモニタ上かアイピースを通してかのいずれかによって)観察する画像も回転することになる。この回転は、結腸通過中にカメラアセンブリが提供する視覚化物を医療施術者が効果的に使用するのを困難にする恐れがある。ごく稀に、この回転は、医療施術者が、配備中に方向感覚(即ち、上/下/左/右)を保つのを難しくする。この後者の点は、医療施術者が下部GI管道のような蛇行した通路内を操縦する場合、自分達の空間方向の感覚を頼りにすることが多いことから重大である。この画像を電子的に安定させるには、ただでさえ高価な内視鏡及び画像プロセッサシステムの中に追加の複雑な回路及び/又はコンピュータソフトウェアが必要になる。
第2に、直腸に通している最中にカメラアセンブリ520を回転させると、カメラアセンブリの臍帯接続(例えば、光、電気、流体など)が複雑になる。限定ではなく一例として、そのような状況では、内視鏡の先端への水の接続部は、防漏出シールなどを使って、内視鏡の軸周りに自由に回転するように設計されなくてはならない。またしても、そのせいで、ただでさえ高価で複雑な内視鏡システムに、多大な費用と複雑さが加わることになる。
上記の問題は、先端及び/又は基端(及び、必要なら、1つ又は複数の中間場所)に導入器の本体に対して回転自在の回転結合部を有する、新しいねじ付きカメラ導入器カテーテルによって解決が図られている。この新しいカメラ導入器カテーテルは、内視鏡の先端の上に被せ、内視鏡の先端及び/又は基端(及び、必要なら、1つ又は複数の中間部分)を回転結合部に固定して装着される。内視鏡は、回転結合部によってカメラ導入器カテーテルに取り付けられているために、カメラ導入器カテーテルは、内視鏡の回転を静止させたまま、カテーテルの軸周りに自由に回転させることができる。
この新しい装置は、カメラ導入器カテーテルをその長手方向軸周りに回転できるようにし、それによって導入器(ひいては内視鏡)を例えば結腸などの体内通路において前進又は後退させことができるようにするが、但し同時に、カメラ導入器カテーテルの回転を内視鏡に伝達させないために、内視鏡(ひいては、その関係付けられる全ての入力及び出力接続)は、回転を静止させた状態に維持される。結果として、新しいカメラ導入器カテーテルは、医療施術者が、内視鏡の基端を慣習的な方法、即ち、回転固定状態に維持しながら、さらに内視鏡を本発明の回転前進式の方法論を使って配備できるようにする。これは、当技術における大きな進歩である。
次に、図35並びに図36を見ると、カメラアセンブリ又は内視鏡700を結腸又は他の体内通路に配置するのに使用されることができるねじ付きカメラ導入器カテーテル600が示されている。
本発明の一形態では、カメラ導入器カテーテル600は、好ましくは、以下でさらに詳しく論じてゆくが、少なくとも1つの回転結合部605を設けたこととその使用法以外は、上で説明したカメラ導入器カテーテル500と実質的に同じである。特に、カメラ導入器カテーテル600は、一般的に管610を備え、その上に螺旋ねじ615が形成されている。管610は、管の基端に加えられた回転が管の先端に伝達されるだけの剛性を有し、同時に、管610は、管が結腸の湾曲部付近で曲がるだけの可撓性も有する。さらに、螺旋ねじ615は、カメラ導入器カテーテル600を結腸内に配置するとき、カテーテルの基端を回転させると、螺旋ねじ615がカメラ導入器カテーテル600を本発明の回転前進様式で結腸に沿って引いてゆける幾何学形状を有する。
上で言及したように、カメラ導入器カテーテル600は、少なくとも1つの回転結合部605を含んでいる。本発明の好ましい一形態では、回転結合部605は、管610の先端に回転可能に取り付けられるので、回転結合部は、管に長手方向に固定されている間も、管の軸周りに自由に回転することができる。管610と内視鏡700の長さに沿って追加の回転結合部605を配置してもよい。
好ましくは、カメラ導入器カテーテル600は、管610を回転させるときの回転結合部605と管610の間の摩擦ができる限り小さくなるように構成されている。例えば、低摩擦ブッシング若しくは支承部を使用してもよいし、並びに/又は、適切な潤滑剤及び/若しくは被膜材を接触面に塗布してもよい。
管610及び/又は内視鏡700及び/又は回転結合部605の間の結合は、流体が侵入しないようにシールされることができる。これは、流体の進入に最も曝される部分である構造の先端では特に重要である。この特徴に対処した設計として、迷い路、点接触、及びワイパーの構成が挙げられる。例えば、図36を見ると、ここでは1対のOリングシール620、625が、構造体を流体の浸透に対してシールしている。
カメラアセンブリ又は内視鏡700は、内視鏡が、カメラ導入器カテーテル600に長手方向に固定されるが、カメラ導入器カテーテルに対しては自由に回転できるように、回転結合部605に取り付けることを意図している。限定ではなく一例として、カメラアセンブリ又は内視鏡700は、保護用リングライナ635を内視鏡700に結着式に係合させる止めねじ630によって、回転結合部605に装着されることができる。止めねじ630へのアクセスは、管610の開口部640を介してもよい。
以上の構造の結果、カメラアセンブリ又は内視鏡700が、カメラ導入器カテーテル600の少なくとも1つの回転結合部605に取り付けられることができるので、その後にカメラ導入器カテーテル600を結腸内に設置し、カテーテルの管610の基端を回したときに、管610の先端が回転し、その結果、螺旋ねじ615がカテーテル(及び、ひいては内視鏡700)を結腸に沿って先端方向に引いてゆく。しかしながら、同時に、回転結合部605は管610に対して自由に回転することができるので、内視鏡700は、回転しているカテーテルに対して回転を静止したままである。このように、内視鏡700は、内視鏡自体を何ら対応して回転させる必要無しに、本発明の回転前進式の技法を使って結腸内を進めることができる。結果として、医療施術者は、内視鏡を結腸内で前進させる(又は逆に回転させて後退させる)ときに、結腸の有効な視覚化を維持することができるようになる。さらに、内視鏡自体は回転しないので、内視鏡の臍帯接続(例えば、光、電気、流体など)は大幅に簡略化される。
所望に応じ、ねじ付きカメラ導入器カテーテル600には、複数の回転結合部を設けてもよく、その場合、追加の回転結合部はカテーテル600の長さに沿った任意の場所に配置される。限定ではなく一例として、ここで図35を見ると、比較的短尺の導入器カテーテル600は、カテーテルの先端に1つ(即ち、605)とカテーテルの基端に1つ(即ち、605A)の1対の回転結合部を利用してもよく、また、長尺の導入器カテーテル600なら、追加の回転結合部(即ち、605B)を2つの端部の回転結合部の間に配置して、数個の追加的な回転結合部を含むようにしてもよい。これに関して、回転結合部605は、それらの構造次第で長さを変化させてもよいものと理解されることができる。而して、本発明の1つの形態では、単一の回転結合部605が管610の実質的に全長に沿って伸びていてもよい。
また、所望に応じ、ねじ付き導入器カテーテル600は、その管610の曲げ剛性を最小化しながら同管の捩り剛性を最大化することを意図した設計上の特徴を含んでいてもよい。限定ではなく一例として、ここで図37を見ると、管610は、内側が渦巻き状又は波形になっている管645を備えた複合構造に形成してもよく、その場合、編組繊維層650の有無、及び可撓性の外側層655の有無は問わない。用語「波形管」は、複数の平行なリングを凹んだ谷底によって互いに接続して構成された管を指そうとする意図である。用語「渦巻き管」は、螺旋の構成にて管の全長に亘って延びる連続的な山頂及び谷底によって構成された管を指そうとする意図である。波形又は渦巻き状の管の捩り及び曲げ特性は、装置の長さに沿って幾何学形状及び/又は材料を変化させることによって最適化してもよい。そのような構造を使用した場合、内視鏡(図37に図示せず)との面接触が減るように、1つ又は複数の低摩擦支承部660(図37)をカテーテルの内部ルーメン内に配置してもよく、ここでは、支承部660は、渦巻き状又は波形管645の螺旋状の谷の中へ載るようになっている突起665を含んでいる。代わりの方法として、次に図38を見ると、1つ又は複数の低摩擦支承部670を設けてもよく、ここでは、支承部670は、渦巻き状又は波形管645の螺旋の頂部を受け入れるための窪み675を含んでいる。もう1つの実施形態では、視覚化装置又は器具を管内に配置するときの摩擦が低減するように、波形管645の内径内に配置された滑らかなライナを使用している。このライナは、キンク無しに曲げられるように、低摩擦層を支持する弾性層のような複数の層で構成されていてもよい。ライナは、摩擦による引きずりを低減する被膜材を採用していてもよいし、潤滑剤を配合したコンパウンドで構成されていてもよい。限定ではなく一例として、1つのそのようなコンパウンドは、水和させるとライナ表面に潤滑性の膜が形成されるポリエチレンオキシドであってもよい。
ねじ付きカメラ導入器カテーテル600は、さらに、カテーテル600を体内に配備するときに、回転結合部605を内視鏡から切り離すための機構を含んでいてもよい。この切り離しは、流体、機械、電気、又は他による手段を介して行ってもよい。例えば、図39を見ると、内視鏡700を回転結合部605に対し結着と解放をそれぞれ選択的に行えるように膀胱685を膨張させる及び萎せまるのに、流体ライン680が使用されている。
ねじ付き導入器カテーテル600は、内視鏡700以外の被導入物を配備するのにも使えるものと理解されることができる。例えば、導入器カテーテル600は、他の視覚化装置(例えば、超音波装置)、及びそれらに付属している臍帯物、例えば、流体分注器械、減圧スネア、外科用器具などを有する他の被導入物、を配備するのに使用してもよい。
次に、図39A、図39B、図39C並びに図39Dを見ると、中にライナ720が設けられ表面にハンドル725が配置された波形管715を有するねじ付きカメラ導入器システム710が示されている。波形管715の先端にはノーズコーン730が配置されており、そこから螺旋ねじ735が伸びている。ノーズコーン730は、波形管715の先端に固定されており、螺旋ねじ735は、波形管715の外壁に固定されている。複数の可撓性コレットフィンガ745を有するコレット740は、波形管715の基端に回転可能に取り付けられている。特に、コレット740は、複数の可撓性スナップ式係止フィンガ750を備えており、同フィンガは、(i)波形管715のコレット本体の中への長手方向前進を受け入れるように撓むが、そこからの引き出しは防止し、(ii)波形管715がコレット本体に対して回転できるようにしている。コレットフィンガ745にはナット755が螺合している。ナット755は、環状の傾斜面760を含んでいるので、(i)ナット755を先端方向にねじ込むと、コレットフィンガ745が半径方向内向きに締まり、ナット755を基端方向にねじ戻していくと、コレットフィンガ745が半径方向外向きに緩む。コレットフィンガ745の内側には弾性リング765が配置されている。この構造の結果、ノーズコーン730が内視鏡770の周辺の周りに滑動シールを提供している状態で内視鏡770は波形管715内へ挿入されてもよい。次いで、ナット755が先端方向にねじ込まれると、コレットフィンガ745、ひいては弾性リング765が閉まり、内視鏡770としっかり係合した状態になる。その後、ハンドル725を回して螺旋ねじ735を回転させると、システム710を体内通路内で動かすことができるようになる。この波形管715の回転が起こる際、内視鏡770は、自身がライナ720内で回転できる能力を有することと、コレット740が波形管715の先端に対して自由に回転できるおかげで、回転を静止させたままの状態でいることができる。而して、この構造では、ライナ720とコレット740は、波形管715が回転してシステムを体内通路内で進める際にも内視鏡770を回転が静止したままの状態に維持することのできる回転結合部を効果的に提供している。後に内視鏡770を波形管715から解放することが求められた場合は、ナット755を基端方向にねじ戻して、コレットフィンガ745、ひいては弾性リング765を緩めて、内視鏡770との把持係合を解く。
内視鏡770は、その先端が波形管715の先端から突出し、内視鏡の角度の付いている部分が波形管715の先端より先に露出するように、波形管715内に固定してもよいものと理解されるべきである。代わって、内視鏡770は、内視鏡の先端が実質的に波形管715の先端より先に(例えば、6インチ以上)突出するように、波形管715内に固定してもよい。
螺旋ねじを備えた従来型の内視鏡
本発明の他の一形態として、次に、図39Eを見ると、回転前進式の内視鏡780が示されており、同内視鏡は、内視鏡の外部側壁795の一部又は全部に沿って螺旋状のねじ山790を有する従来型の内視鏡785を備え、内視鏡を回すと、螺旋ねじが体内通路内で内視鏡を長手方向に動かすようになっている。換言すると、本発明のこの形態においては、螺旋状のねじ山790が内視鏡そのものの外面に配置されている。
近接照射療法と化学療法のための器械
癌性増殖の近接照射療法による治療は多くの文献に記されている。1つの手法に、放射線源を目標組織にできるだけ近付けて配置することを目的に、放射性物質を癌性増殖部に外科的に植え込む方法がある。そのような移植は、難しく、効果が発揮されるのに時間を要することがある。さらに、後に放射線の線量を修正したり被爆を短期間だけに限定したりする必要が生じた場合、植え込みプロセスを逆行させることは難しいことがある。
従って、本発明によれば、近接照射療法の効果を発揮させるための、つまり、放射性物質を体内の目標部位へ向かわせ、さらに植え込みと抜去も容易にする、新規な器械が提供されている。
このような新規な近接照射療法器械は、狙い撃ちされる解剖学的構造に応じ、カニューレ式又は非カニューレ式であることができる。
限定ではなく一例として、新規な近接照射療法器械の1つの好ましい用途として、装置は、冒されている前立腺の領域に放射性物質を送達せねばならない前立腺癌の治療に使用してもよい。この場合には、一般に、放射性物質の送達を達成するために本発明のカニューレ形式を使用するのが望ましい。
特に、この場合には、新規な近接照射療法器械は、図16乃至図18に示されているステント301のようなステント、及びこれと共に、図21並びに図22に示されている関係付けられたねじ付きステントフォロア341、並びに図19並びに図20に示されている関係付けられたスタイレット331を備えていてもよく、但し、ステントには放射性物質RM(図17)がその構造内に組み込まれていることだけが異なる。結果として、近接照射療法ステント301を目標の前立腺腫瘍に隣接して尿道内に挿置すると、近接照射療法ステントが、所望の近接照射療法の効果がもたらされるように腫瘍を照射することができる。
限定ではなく別の例として、新規な近接照射療法器械のもう1つの好ましい用途としては、装置は、治療用放射線を乳房に送達させねばならない乳癌の治療に使用してもよい。この症例では、本発明の非カニューレ形式を使用するのが望ましい。
特に、この症例では、新規な近接照射療法器械は、図13に示されている拡張器201のようなねじ付きの中実要素を備えていてもよく、但し、拡張器には放射性物質RM(図13)が構造に組み込まれていてもよいことだけが異なる。結果として、近接照射療法拡張器201を(乳首の開口部を通してアクセスされる)乳房の道を通して乳房の内部へ進め、それにより目標の腫瘍に隣接して置くことができ、近接照射療法拡張器が腫瘍を照射することができる。
さらに、前述の近接照射療法ステント301及び/又は前述の近接照射療法拡張器201の放射性物質RMを、送達装置の壁から滲出させて目標の腫瘍へ送達させることのできる治療剤に置き換えることも考えられる。また、治療剤は、送達装置の壁に塗って目標の領域に送達させるようにしてもよい。
導管継手
次に、図40を見ると、動脈又は静脈などの体内導管への迅速且つ効果的なアクセスを提供するのに使用できる導管継手800が示されている。
導管継手800は、一般的に、本体805と栓塞子810を有する。本体805は、その先端に形成されている螺旋ねじ815と、本体805の螺旋ねじ815より基端側に形成されている拡大フランジ820とを有する。中央ルーメン825が本体805の長さを伸びている。ルーメン825を選択的に閉じることができるように、1つ又は複数の変形可能なシールの形態であるのが望ましい流体弁830が装置の先端に配置されている。
栓塞子810は、本体805のルーメン825内に嵌ってルーメンを閉鎖するサイズに作られている。さらに、栓塞子810は、本体805に駆動係合するようになっており、それにより栓塞子810の回転が本体805の対応する回転に変換され得る。限定ではなく一例として、栓塞子810は、栓塞子ピン835を一対の本体耳部840に係合させることによって、本体805に駆動接続してもよい。
考えられる1つの使用方法では、先ず、小さい穴が体内導管、例えば血管に作成される。次いで、栓塞子810を所定の位置に同伴した状態で、本体805の先端が穴の中へ挿入される。次に、栓塞子810が回され本体805が回転すると、ねじ815が本体805の先端を血管の内部に引いてゆく。フランジ820と血管の外表面が係合すると、本体805はそれ以上血管の中へ入っていけなくなる。フランジ820の係合は、血管の漏出に対するシール効果にも支援を提供することができる。このために、フランジ820は、追従性の良いシールを備えてもよいし、及び/又は、血栓形成剤を備えていてもよい。次いで、栓塞子810が抜去されるが、しかし、血液は、流体弁830が在るせいで本体805の基端から流れ出ない。その後、本体805を使って器具又は同様のものを血管の中へ導入する際は、流体弁830とルーメン825を通して器具又は同様のものを押し出すことができる。
血管へのアクセスがもはや必要無くなれば、本体805は、例えば、栓塞子810を本体805内の中へ再度挿入して栓塞子ピン835を本体耳部840に係合させ、次に栓塞子の先端を適度に回転させて本体805を血管の壁からねじ外すことによって、血管から抜き出すことができる。
本体805は、本体の中への組織の内成長があると、その後の抜去がより困難になることから、そのような内成長を最小限にするために目打ちされていないのが望ましい。さらに、本体805への組織の内成長を最小限にするのに各種材料及び/又は被膜材を使用してもよい。
アクセス装置
大腸の目視検査(結腸鏡)は、結腸鏡を腸の全長に逆行式に通す方法で、直腸から開始して盲腸まで前進させることにより行われる。
標準的な実施法は、結腸鏡の挿入に先立ち、結腸鏡と入口部位(即ち、肛門括約筋)に潤滑剤を塗り、その後、押し出しと4分の1回転捻りを組み合わせた運動で結腸鏡を挿入する。
この挿入は、患者が力を抜かず括約筋がきつく閉じたままの状態である場合は特に難しいことがある。また、痔疾があると、器具を肛門括約筋の中へ進めるときに不快感を引き起こすことがある。また、内視鏡を配備するのに螺旋ねじが付いている導入器(上で説明したねじ付き導入器カテーテル500など)を使用するという点で、導入器の螺旋ねじの存在により、結腸鏡の直腸への挿入がより難しさを増す恐れがある。
これに対処するため、次に、図41乃至図43を見ると、新規なアクセス装置900が提供されている。アクセス装置900は、中央ルーメン907を有するライナ905と、ルーメン907を選択的に閉鎖するサイズに作られている栓塞子910の、2つの主要な要素を有する。
使用時は、最初に栓塞子910がライナ905のルーメン907内に配置され、次にアセンブリが直腸の中へ挿入される。アクセス装置900が直腸に挿入されてしまったら、栓塞子910は抜去され、その結果、直腸内への管状のアクセスが得られる。こうして、結腸鏡を(必要なら、関係付けられているねじ付き導入器カテーテル500共々)直腸の中へ自由に通すことができるようになる。
ライナ905は、ライナを直腸の中へ進ませるのを支援するか又はライナをその場に維持するのを支援するための螺旋ねじ又は他の表面幾何学形状を、管の外部表面に有していてもよいし、そうでなくてもよい。さらに、ライナ905は、結腸鏡が直腸に入ってしまえば、処置部位から容易に抜去できるようライナが割けるようにする特徴を持たせた設計にしてもよい。
動力駆動装置
本発明の好ましい一形態として、次に、図44を見ると、ねじ付きカテーテル1005と動力駆動装置1010を備えたカテーテル挿入のシステム1000が示されている。ねじ付きカテーテル1005は、器具、例えば、内視鏡1013を、中に受け入れるための中央ルーメン1012を有する。動力駆動装置1010は、ねじ付きカテーテル1005を回し、それによりねじ付きカテーテル1005を体内通路に沿って前進させるのに使用することができる。
動力駆動装置1010は、ねじ付きカテーテル1005を体内通路の中へ最初に挿入する前か後のいずれかの時期に、ねじ付きカテーテル1005に取り外し可能に取り付けることができる。さらに、動力駆動装置1010は、ねじ付きカテーテル1005の長さに沿ったどの場所に設置してもよい。本発明の好ましい一形態では、動力駆動装置は、ねじ付きカテーテルの基端に設置されている。
動力駆動装置1010に対するエネルギ入力は、1つの供給源であってもよいし、複数の供給源の組み合わせであってもよい。限定ではなく一例として、例えば、エネルギ源は、電気、油圧、空気圧、超音波、磁気、及び/又は他のエネルギ源を備えていてもよい。これらのエネルギ源は、カテーテル挿入のシステム1000の長さに沿ったどの場所に配置してもよいし、遠隔場所に位置付けてもよいものと理解されることができる。(単数又は複数の)エネルギ源からのエネルギは、永久的か又は取り外し可能な連結機構を介して、回転する螺旋に伝達してもよい。この連結機構は、上で開示した回転支承機構と併用するのが望ましい。
動力駆動装置1010は、装置を横断させる身体開口部に収容できるようにその外側サイズが最小化される構成に作ってもよい。さらに、動力駆動装置1010には、道具、流体、光学機器などを、ねじ付きカテーテルを通して外科処置部位へ通すためのルーメンを提供し得る「コアレスモータ」又は「コアレス駆動機構」を含めることができる。
本発明のある好ましい実施形態では、動力駆動装置1010は、医師が、ユーザ制御部1015(図44を参照)を使用することによって、直接、制御するようになっていてもよい。そのようなユーザ制御部1015は、切替装置がもはや係合状態でなくなると、動力駆動装置1010へのパワーを切断する瞬時切替のような切替装置を備えていてもよい。代わりに、ユーザ制御1015は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を備えていてもよい。
意義深いことには、上述の切替装置はまた、体内通路内での回転導入器の前進後退を制御するために、カテーテルの回転方向を入れ換える(即ち、時計回り対反時計回り)ように設計されることができる。
本発明の他の好ましい一実施形態では、上述の切替装置は、さらに、ユーザが、カテーテルの回転速度を変えられるようにするための「絞り弁」機構、並びに、装置を体内通路の中へ進める際に遭遇する抵抗の量を医師に知らせる力のフィードバック出力も組み入れることができる。このような機構は、不注意にも高い回転力がねじ付きカテーテルに印加されることを防止して患者が傷害を負う危険性を最小限に抑え得る安全手段を構成することができる。
本発明の使用中に、動力駆動装置1010の一部(又は、さらに動力駆動装置1010全体)を体内通路の中へ進めることが必要な場合は、小直径の動力駆動装置1010を使用するのがよいものと理解されることができる。
動力駆動装置1010は、洗浄可能で再使用可能であるように設計されてもよいし、あるいは動力駆動装置1010は、使い捨て可能に設計されることもできる。
動力駆動装置1010は、(以上及び/又は以下に説明しているように)空気/水/吸引及び道具用の通路として、ねじ付きカテーテルを通って伸びる導管を追加的に備えたシステムで使用してもよいものと理解されることができる。
動力駆動装置1010は、光ファイバケーブル又は電気信号を介し、カテーテルシャフトを通してデータを届ける画像化装置と共に使用してもよいものと理解されることができる。代わりに、画像信号がカテーテルの先端から遠隔の受信器に送信されるようにすれば、電気接続の必要が無くなる。同様に、動力駆動装置1010は、無線接続を介して遠隔制御されるようにしてもよい。
本発明の他の一実施形態では、捩り剛性を有するスプラインの必要性が無くなるように、反対方向に回転する2つの反対に巻いている螺旋区分を使用することもできる。この実施形態は、一体型電力供給駆動機構と、遠隔的に制御される(即ち、無線である)機械化された外科処置道具と、無線画像送信器と共に組み立てて、非係留式の器具を実現してもよい。この器具なら、駆動させて体内管腔の中へ入れれば、診断又は治療処置は全て無線(例えば、遠隔)制御を介して行えるようになる。
哺乳類の管路、胆管、又は可撓性を有するシャフトでの進入法が有利である体内の他の区域のような、他の体内通路にアクセスするには、小直径の螺旋カテーテル1005を使用してもよい。
洗浄システム
下部消化器官の病態を適切に診査及び治療するのに、通常、患者は糞便を除去するために瀉下処置を受ける。この処置が首尾よく行われないと、体内通路を鮮明に映し出すのは一般に非常に難しくなる。このことは、解剖学的異常が内視鏡から隠れてしまう可能性があることから、非常に望ましくない。
現在の処置では、患者の前処理には、液体とクエン酸マグネシウムのような瀉下剤を大量に飲み干すことが伴う。これにより要求されている洗腸が引き起こされるが、それは飲み干した後何時間にも及ぶ不快な痙攣を伴う。患者は、これが可撓性内視鏡を受ける場合の最もいやな事項の1つであることを訴えている。実際、患者の中には、この不快な処置のせいで結腸内視鏡を受けることを思いとどまる者もいる。代替法である結腸の浣腸は、内視鏡に先立ち管腔の中を空けるには一般に適切でないことも指摘しておく。
以上の欠点を克服するため、洗浄システムを組み込んだねじ付きカテーテル1105を有する回転前進式カテーテルシステム1100(図45)が、体内通路で内視鏡の前方からカスを取り除くために開発された。本発明の1つの形態では、洗浄システムは、回転前進式カテーテル1105を通って伸びる2本以上のルーメン1110を有する。一方のルーメン1110Aは、流体源1115からの流体を内視鏡1120前方の領域に搬送し、糞便1123を砕いて、内視鏡の前方から流し去られるようにする。第2のルーメン1110Bは、例えば、吸引源1125により供給される吸引を介して、体内通路から流体(及び糞便カス)を抜き出す。
本発明の一実施形態では、結腸洗浄プロセスを支援するため、体内通路に進入させる流体の速度が上がるように、ねじ付きカテーテルの留置先端部に噴射を設けてもよい。さらに、これらの噴射が吸引ルーメンの中へ戻るように狙いを付ければ、糞便を除去するための吸引性を高めることができる。
以上に説明した洗浄システムは、以上に説明したカメラ導入器と併用することもできるし、及び/又は、体腔に外科用器械を挿入することを必要とする処置で、体腔を洗浄するのが有利である処置に使用することができるものと理解されることができる。
好ましい泌尿器ステント
次に、図46を見ると、本発明に従って形成された1つの好ましい泌尿器ステントの構造が示されている。
本発明の好ましい一形態では、泌尿器ステント1200は、(i)インプラント構成要素1205(即ち、ステント)と、(ii)送達要素1210(即ち、インプラント構成要素を所定の位置に送達する要素)と、(iii)接続/切断要素1215(即ち、送達及び/又は回収要素がステントとインターフェースできるようにする要素)と、(iv)回収要素1220(即ち、ステントの体内からの抜去を可能にする要素)とを有する。
本発明のステントインプラントは、ステントが配備後に下流に移動する(即ち、膀胱から離れる)のを防止するため、膀胱の中へ広がる、事前に付形された「J」字部、バルーン、及び/又は突起1225を、ステントの先端に備えてもよい(図46にはバルーン1225が示されている)。ステントの先端には、加えて、他の突起1230が設けられているのが望ましい。これらの追加的な突起は、好ましくは、フィンガ、ファイバ、フラップ、ディスクなどの形態で、ステントが膀胱に向けて移動するのを食い止めるように外向きに伸びている。これらの追加的な突起1230は、通常、ステントが適切な場所に送達された後、膨潤(例えば、液体吸収)、熱、蓄積エネルギ、電気/電気信号、アブレーション、及び/又は当技術で既知の他の方法によって、広げられるか又は露出するように構成されている。
送達は、ステントに、ステント及び従動の送達システムを適切な場所まで前進させる螺旋1235を設けることで容易になる。適切な場所は、尿の流れにより確認することができ、即ち、いったんステントが膀胱まで伸びたら尿が流れるはずである。代わりに、従来の画像化方法を使用して、場所を確認することもできる(例えば、X線、超音波など)。ステントは、尿道内で前立腺に隣接して外括約筋の膀胱側に適切に位置付けられたら、送達要素1210から切り離される。
ステント1200の送達要素1210及び/又は回収要素1220に対する接続と切断は、無線信号、ワイヤ又はケーブルを押す/引く、バルーン又は膀胱を膨らませる/萎ませる、螺合要素を締める/緩める、熱膨張/熱収縮、膨潤/収縮、オン/オフ先細要素、磁化/消磁、巻き付け/巻き付け解除要素、貼着/剥離、握る/放す、及び/又は本開示に鑑みて当業者に自明になるであろう他の方法を介して行うことができる。なお、これに関し、接続/切断要素1215の形状は、一般に非円形であり、六角形、方形、三角形、スロット付き、星形、戻り止め付きの穴などであってもよい。
なお、使用中、金属又は非金属の係留紐1240は、送達時はその場に維持され、その後、必要に応じ、ステント1200を抜去する場合に回収要素1220をステントに接続するためのガイドとして機能させることができる。回収要素1220は、回収要素1220の先に立ってステントまで進められるガイドワイヤによって、ステント1200まで案内される。
本発明の好ましい一形態では、ステントは、抜去の前に2つ以上の部品片に分解又は分離されてもよい。
好ましい卵管カテーテル構造
次に、図47を見ると、本発明に従って形成された1つの好ましい卵管カテーテル1300が示されている。
本発明の好ましい一形態では、卵管カテーテル1300は、表面に螺旋ねじ1310が形成されている本体1305を有する。本体1305と螺旋ねじ1310とは、卵管内に配置できるサイズに作られている。
小腸に適用するためのねじ付きカメラ導入器システム
次に、図56乃至図62を見ると、小腸にアクセスして、小腸内に内視鏡770Aを配置するのに使用される螺旋ねじ付きカメラ導入器システム710Aが示されている。上で論じたように、螺旋形のカメラ導入器710Aの大きな利点は、視覚化及び診断の成果を改善するのみならず療法のための安定したプラットホームを提供することを目的として、視覚化器械(例えば、内視鏡770A)を体内通路(即ち、小腸)内で制御(縦方向と回転方向の両方に)できるようになっていることにある。一例として、これに限られるわけではないが、螺旋形のカメラ導入器システム710Aは、小腸の蛇行して傷つき易い解剖学的構造の中へ挿入する間、及びそこから引き出す間、内視鏡が安定するように助力することができる。
カメラ導入器システム710Aは、以下でさらに詳しく論じるように、順行式又は逆行式のいずれかの様相で小腸の用途に使用されるように特に構成されている点を除き、上で論じたカメラ導入器710に概ね類似している。
特に、カメラ導入器システム710Aの螺旋ねじには、好ましくは半卵形断面ねじ輪郭、即ち、図57に示す「郵便受け」の形状が設けられている。螺旋ねじ735Aをこのような半卵形の「郵便受け」の形状を有するように成形することで、小腸への及び小腸を通る前進をより容易で外傷の少ないものにすることができる。螺旋ねじ735Aは、所望の機能特性を最適化するために、代わりの幾何学形状の輪郭を持たせてもよいものと理解されることができる。限定ではなく一例として、カメラ導入器システム710Aには、(i)非対称断面を有する螺旋ねじ、又は(ii)螺旋の長さに沿って輪郭が変化している螺旋ねじなどを設けてもよい。
さらに、必要なら、螺旋ねじは、組織に係合したときに部分的に変形できるように形成してもよく、そうすれば、例えば、回転前進処置又は回転襞付け処置時に、組織により沿わせ易く外傷性のより低い係合を提供できるようになる。換言すると、螺旋ねじは、組織に係合したときに多少変形することで、組織により沿わせ易く外傷性のより低い係合が生まれるように作ってもよい。無論、螺旋ねじは、部分的に変形可能であるとしても、カメラ導入器システムを解剖学的構造を通して前進させるか(回転前進処置の場合)又は小腸組織を波形管上に襞付けする(回転襞付け処置の場合)ことができるだけの構造的完全性をなお保持していなくてはならない。限定ではなく一例として、この「部分的に変形可能な」ねじの特性は、螺旋ねじに中空構造を持たせるよう成形することによって提供してもよい。図57参照。
上記に加え、カメラ導入器システム710Aを逆行式進入法ではなくて順行式進入法を使って前進させてもよいことから、カメラ導入器システムの基端は、適用するのにより適切で患者に対する外傷が少なくなるように特別に構成されている。特に、患者の喉への外傷を低減するために、カメラ導入器システムの基端の処置中に喉に触れる場所に、無外傷性ジャケットを被せてもよい。
使用時、順行性の小腸の処置において、カメラ導入器システム710Aは、食道を下って胃を通り小腸の中に進められる。図56並びに図58を参照。これは、内視鏡770Aを波形管内に、内視鏡の先端が実質的に波形管の先端よりも先に(例えば、6インチ程度)突き出るように固定した状態で行われるのが望ましい。
小腸の中に入ったら、次に図59乃至図62に示すように、カメラ導入器システム710Aが回転させられて進められるにつれ、小腸組織が螺旋ねじ735Aの外表面上に手繰り寄せ始められる。小腸の結合組織、即ち、腸間膜は、非常に可動性が高く、組織は前進するカメラ導入器システム710Aのシャフト上に容易に手繰り寄せられ、実質的に「襞が付いてゆく」。
小腸の組織をカメラ導入器システム710A上に襞状に手繰り寄せることによって、医師には、従来の小腸内視鏡送達システムを用いては実行不可能とされていた、おおよそ6mの小腸をより効率的に横断することが可能になる。
いったんカメラ導入器システムが小腸内の所望の場所又は小腸内のアクセス可能な最遠点まで進められると、ナット755Aを基端方向に緩めて外すことができるようになる。これにより、コレットフィンガ745A、ひいては弾性リング765Aが開き、その結果、内視鏡770Aが波形管715Aから自由になる。内視鏡770Aは、その後、波形管715Aの外に伸ばされてさらに小腸に進められ得る。カメラ導入器システム710Aに伸ばせる内視鏡という特徴を備えたことは、小腸のような体腔を横断する場合の難しさを考えると、特に有利であり得る。
カメラ導入器システム710Aは、医師が小腸にアクセスし、これを横断するのに要る時間を大幅に短縮する。小腸組織が螺旋ねじ735Aに沿って襞が付くように手繰り寄せられることによって、外科医は、従来の装置と方法が要する時間の半分より少ない時間で小腸を通って装置を前進させることができる。これは、処置時間短縮のおかげで(i)傷つき易い小腸組織が襞状に折り重ねられている(そして、その結果、損傷又は壊死を生じる恐れのある)時間の長さが短くなり、(ii)患者に麻酔を掛けておく必要のある合計時間の長さが短くなり、及び(iii)医師はこれらの処置を、それを必要とする他の患者で多くこなせるようになる。
動力螺旋駆動装置を全長の途中に有するねじ付きカメラ導入器システム
以上の説明においては、回転前進式カテーテル挿入システムが、螺旋ねじが表面に配置された細長い管を概ね備えており、管の実質的に全長が、所望の回転前進作用を達成するために回転させられる。ここで図63に目を向けると、例として、これに限られるわけではないが、ねじ付きカメラ導入器システム710Aが、螺旋ねじ735Aが表面に配置された管715Aを概ね備えており、管715Aの実質的に全長が、所望の回転前進作用を達成するために回転させられる。
次に図64に目を向けると、本発明の別の形態において、動力螺旋駆動装置を備えて形成され、そのような動力螺旋駆動装置がねじ付きカメラ導入器システムの全長の途中に位置している点を除き、上述したねじ付きカメラ導入器システム710Aと概ね同様の新規なねじ付きカメラ導入器システム710Bが示されている。
より詳しくは、本発明のこの形態においては、新規なねじ付きカメラ導入器システム710Bが、好ましくは3つの領域、即ち非回転先端領域S1と、回転可能な中間領域S2と、非回転の基端領域S3とを備えたシャフトSを有する。内視鏡770Bが、図64に示されている様相で、好ましくは非回転の先端領域S1の先端を過ぎて或る程度の距離だけ延びている。回転可能な中間領域S2が、螺旋ねじ735Bを保持している。回転可能な中間領域S2を回転させる動力は、ねじ付きカメラ導入器システム710Bの基端から、非回転の基端領域S3を介して、回転可能な中間領域S2に伝えられる。これに限られるわけではないが、例として、動力を、非回転の基端領域S3の内側に同軸に配置された中空の回転可能な管を介して、回転可能な中間領域S2に伝達することができる。あるいは、上述したように、カテーテル挿入システムの全長のどこかに位置する種々の動力源によって、回転可能な中間領域S2に動力を伝えることができる。
使用時、ねじ付きカメラ導入器システム710Bは、ねじ付きカメラ導入器システム710Aと同じ方法で、小腸(又は、他の体内の通路)に進められる。ひとたびねじ付きカメラ導入器システム710Bが小腸(又は、他の体内の通路)に進められると、回転可能な中間領域S2が回転させられ、螺旋ねじ735Bによって小腸(又は、他の体内の通路)の組織が非回転の基端領域S3に集められ、襞状にされる。集められて襞状にされた小腸(又は、他の体内の通路)の組織を非回転の基端領域S3から解放したい場合には、回転可能な中間領域S2を、単純に反対の回転によって回転させることができる。
所望であれば、非回転の先端領域S1を比較的短くなるように形成でき、非回転の基端領域S3を比較的長くなるように形成することができる。
あるいは、所望であれば、非回転の先端領域S1を完全に省略してもよく、その場合には、シャフトSは、回転可能な先端領域及び非回転の基端領域という2つの領域だけを備えた。
所望であれば、組織を保護するために、トルクリミッターを設けることもできる。
さらに、所望であれば、シャフトの全長において、2つ以上の回転可能な中間領域S2を、好ましくは非回転のシャフトの領域によって隔てて備えたことができる。
上述のように、ひとたびねじ付きカメラ導入器システム710Bが小腸(又は、他の体内の通路)に進められると、回転可能な中間領域S2が回転させられ、螺旋ねじ735Bによって小腸(又は、他の体内の通路)の組織が非回転の基端領域S3に集められ、襞状にされる。対照的に、伝統的なワンピースのねじ付きカメラ導入器システム710(例えば、図63)が小腸(又は、他の体内の通路)を通って進められるときには、ねじ付きカメラ導入器の全長が回転させられ、ねじ付きカメラ導入器の全長において螺旋ねじによって小腸(又は、他の体内の通路)の組織が集められ、襞状にされる。ねじ付きカメラ導入器の全長が回転しているため、ねじ付きカメラ導入器システムに組織がどんどん襞状にされるにつれて、ねじ付きカメラ導入器システムと襞状にされた組織との間の摩擦が高まる可能性がある。この摩擦が、最終的に、ねじ付きカメラ導入器システムに襞状にすることができる小腸(又は、他の体内の通路)の組織の量を制限し、小腸(又は、他の体内の通路)の曲がりくねった経路を通っての操縦及び前進を、次第に困難にする可能性がある。ねじ付きカメラ導入器システムを、回転可能な中間領域S2並びに非回転の先端領域S1及び非回転の基端領域S3で構成することによって、小腸(又は、他の体内の通路)を、ねじ付きカメラ導入器システムが前進させられるときに、組織と組織を受け止める非回転の基端領域S3との間の摩擦が次第に増加するのを避けながら、非回転の基端領域S3に集めることができる。
さらに、上述の構成を、内視鏡そのものの設計に統合できることも、理解すべきである。より詳しくは、ここで図65乃至図73に目を向けると、細長いシャフト1505を備えた新規な内視鏡1500が示されている。次いで、細長いシャフト1505が、非回転の先端領域1510、回転可能な中間領域1515、及び非回転の基端領域1520という3つの領域を有する。回転可能な中間領域1515が、螺旋ねじ1525を保持している。回転可能な中間領域1515を回転させる動力は、内視鏡1500の基端から、非回転の基端領域1520を介して、回転可能な中間領域1515に伝えられる。これに限られるわけではないが、例として、動力を、非回転の基端領域1520の内側に同軸に配置された中空の回転可能な管を介して、回転可能な中間領域1515に伝達することができる。あるいは、上述したように、カテーテル挿入システムの全長のどこかに位置する種々の動力源によって、回転可能な中間領域1515に動力を伝えることができる。
ここで、図74に目を向けると、本発明の好ましい一形態において、回転可能な中間領域1515を回転させるために歯車駆動シャフトアセンブリ1530を使用できることを、見て取ることができる。より詳しくは、歯車駆動シャフトアセンブリ1530が、大まかには、基端側の非回転領域1520の先端に回転運動を届けるための可撓性駆動シャフト1535と、螺旋ねじ1525を表面に保持したジャケット1545の内面に固定された周状の歯車1540と、可撓性駆動シャフト1535と周状の歯車1540との間で運動を伝達する1対の伝達歯車1550とを有する。この構成の結果として、可撓性駆動シャフト1535の回転がジャケット1545を回転させ、結果として螺旋ねじ1525を回転させる。
実務においては、内視鏡1500が曲がりくねった体内の通路においてかなりの長さを通過し、従って内視鏡の細長いシャフト1505が多数のねじり及び旋回を被らなければならない場合に、内視鏡の曲がりに起因するケーブル長の変化に対応するために、可撓性駆動シャフト1535においてスプライン接続部を設けることが望ましく、あるいは必須である可能性が、明らかになるかもしれない。
使用時、内視鏡1500は、ねじ付きカメラ導入器システム710Aと同じ方法で、小腸(又は、他の体内の通路)に進められる。ひとたび内視鏡1500が小腸(又は、他の体内の通路)に進められると、回転可能な中間領域1515が回転させられ、螺旋ねじ1525によって小腸(又は、他の体内の通路)の組織が非回転の基端領域1520に集められ、襞状にされる。集められて襞状にされた小腸(又は、他の体内の通路)の組織を非回転の基端領域1520から解放したい場合には、回転可能な中間領域1515を、単純に反対の回転によって回転させることができる。
やはり所望であれば、非回転の先端領域1510を完全に省略してもよく、その場合には、シャフト1505は、回転可能な先端領域1515及び非回転の基端領域1520という2つの領域だけを備えた。
次に、図75乃至図87に目を向けると、本発明の好ましい一形態においては、本発明に従って形成された新規な視覚化システム1600が提供される。新規な視覚化システム1600を、体内の通路(例えば、大腸、小腸、など)に位置し、あるいは体内の通路(例えば、大腸、小腸、など)を介してアクセスされる組織の検査、診断、及び/又は治療に使用することができる。新規な視覚化システム1600は、小腸内に位置し、あるいは小腸を介してアクセスされる組織について、奥深い部位へのアクセスを容易にするために小腸を新規な視覚化システムの外面に襞状に集めつつ、且つ/又は襞状に集めた状態で、検査、診断、及び/又は治療を行うことに、特段の用途を有すると考えられる。
さらに図75乃至図87に目を向けると、新規な視覚化システム1600は、大まかには、内視鏡1605及び使い捨ての駆動管1610を有する。より詳しくは、内視鏡1605が回転可能な駆動カラー1615を備え、使い捨ての駆動管1610が1つ又は複数の螺旋ねじ1620を備え、使い捨ての駆動管1610が回転可能な駆動カラー1615に着脱可能に取り付けられることで、内視鏡1605が使い捨ての駆動管1610を回転させ、螺旋ねじ1620によって通路の組織と内視鏡との間に相対移動を生じさせることができる。このようにして、内視鏡1605が、奥深い部位の組織にアクセスすることができる。
より詳しくは、内視鏡1605が、駆動管の先端に回転運動をもたらすための可撓性駆動シャフト1625を含んでいる。1対の伝達歯車1630、1635が、可撓性駆動シャフト1625と回転可能な駆動カラー1615との間で運動を伝達する。この構成の結果として、回転可能な駆動カラー1615を、可撓性駆動シャフト1625の基端に適切な回転運動を加えることによって、時計方向又は反時計方向のいずれかに駆動して回転させることができる。
使い捨ての駆動管1610は、1つ又は複数の螺旋ねじ1620が外面に配置された細長い管1640を有する。螺旋ねじ1620は、既に述べた種類の螺旋ねじであり、即ち螺旋ねじ1620が体内の通路(例えば、小腸、大腸、など)の内壁に係合したとき、螺旋ねじ1620の回転運動によって通路の組織と駆動管(従って、内視鏡)との間に相対移動が生じる。このようにして、使い捨ての駆動管1610の回転によって、内視鏡1605を体内の通路に沿って前進又は後退させることができ、さらには/あるいは通路の組織を内視鏡に沿って移動させる(組織を内視鏡に集めてしわ状及び/又は襞状にするために)ことができる。
使い捨ての駆動管1610は、内視鏡1605の回転可能な駆動カラー1615に着脱可能に取り付けられるように意図されている。本発明の好ましい一形態においては、使い捨ての駆動管1610が、バヨネット式の取り付け部によって回転可能な駆動カラー1615に着脱可能に取り付けられる。さらに詳しくは、本発明のこの形態においては、使い捨ての駆動管1610が、半径方向に延びるピン1650が取り付けられた延長部1641を含んでいる。段部1651が、半径方向に延びるピン1650の先端側に形成されている。圧縮ばね1655が、リング1645を段部1651から遠ざかるように基端側に付勢している。対応して、回転可能な駆動カラー1615が、リング1645に対向する段部1659と、ピン1650を受け入れるためのC字形のスロット1660とを有する。より詳しくは、C字形のスロット1660が、基端方向に延びている第1の部位1665と、周方向に延びている第2の部位1670と、先端方向に延びている第3の部位1675とを有する。この構成に照らし、使い捨ての駆動管1610を回転可能な駆動カラー1615に取り付ける場合に、使い捨ての駆動管1610の基端が、内視鏡1605の先端を越えて滑り込まされ、半径方向に延びるピン1650が段部1659に係合するまで基端方向に動かされる。次いで、基端方向への圧力を使い捨ての駆動管1610に加えた状態で、使い捨ての駆動管が、ピン1650がC字形のスロット1660の基端方向に延びている第1の部位1665に滑り込み、リング1645が段部1659に係合するまで、周方向に回転させられる。次いで、圧縮ばね1655の力に打ち勝ち、半径方向に延びるピン1650がC字形のスロット1660の基端方向に延びている第1の部位1665に沿って移動するよう、基端方向へのさらなる圧力が加えられる。次いで、基端方向への圧力を保ちつつ、使い捨ての駆動管1610が、ピン1650が周方向に延びている第2の部位1670に沿って移動して、先端方向に延びている第3の部位1675に整列するように、周方向に回転させられる。その後に、使い捨ての駆動管1610への基端方向の圧力が緩められ、圧縮ばね1655が使い捨ての駆動管1610を先端方向に移動させ、ピン1650が先端方向に延びている第3の部位1675を下方へ移動し、使い捨ての駆動管1610が回転可能な駆動カラー1615に固定される。使い捨ての駆動管1610の内視鏡1605からの取り外しは、対応する方法で行うことができ、即ち使い捨ての駆動管1610を基端方向に押し、使い捨ての駆動管1610を周方向に回転させ、使い捨ての駆動管1610への基端方向の圧力を緩め、ピン1650をC字形のスロット1660から出すことによって行うことができる。
所望であれば、正反対に向かい合う1対のピン1650及び対応する1対の反対向きのC字形のスロット1660を、より確実なバヨネット式の取り付け部を生み出すために設けることができる。
使用時、使い捨ての駆動管1610が内視鏡1605に取り付けられ、内視鏡が体内の通路に導入され、可撓性駆動シャフト1625が、回転可能な駆動カラー1615を回転させ、従って使い捨ての駆動管1610を回転させるために、第1の方向に回転させられる。結果として、通路の組織と使い捨ての駆動管(従って、内視鏡)との間に相対移動が生み出され、即ち体内の通路に沿った内視鏡1605の前進(又は、後退)及び/又は通路の組織の内視鏡への(又は、内視鏡からの)移動が生じる。内視鏡1605の先端が遠方の部位に達したとき、内視鏡を、体内の通路内に位置し、あるいは体内の通路を介してアクセスされる組織を検査、診断、及び/又は治療するために、技術的に周知の方法で使用することができる。その後に、内視鏡を、可撓性駆動シャフト1625を第2の反対の方向に回転させることによって遠方の部位から後退させることができる。装置を体内から引き出した後で、使い捨ての駆動管1610を内視鏡1605から取り外し、廃棄することができる。
好ましい螺旋ねじ構造
本発明の以上の好ましい実施形態は、回転前進式カテーテル挿入のシステムの有効性を向上させることができる数多くの追加設計を含んでいる。これらの追加設計は、螺旋ねじ構造に関係があり得る。
上で指摘したように、螺旋のねじ高さは、装置の前進後退特性に対する支援策として、その長さに亘って変化していてもよいし(例えば、図48のシャフト1405に配置されている螺旋1400)、前進と固定が最適化されるようにさまざまな場所の高さにテーパを付けてもよい(例えば、図49参照)。さらに、本発明の別の実施形態によれば、螺旋は、所望の前進及び固定機能が発揮されるように、間抜きねじ又は一連のねじ区分を設けた構造でもよい(例えば、図50参照)。ねじ要素は、管に取り付けてもよいし、管状装置の表面に配置される管状部材の直径部と一体にモールド成形してもよい。管状部材又は部材の諸区分は、いったん装置上に配置されたら半径方向の圧迫を提供し、使用中に保持機能を発揮するサイズに作ってもよい。代わりに、ねじは、管状装置の上に直にオーバーモールドで成形してもよい。
好ましい可変ピッチ螺旋構造
本発明の別の実施形態によれば、螺旋は、装置に対する組織(又は材料)の動き方が異なるように、装置の長さに沿って少なくとも2つの異なるねじピッチを持たせた構造にしてもよい(例えば、図51のシャフト1405上に配置されている螺旋1400を参照)。一例として、可変ピッチ螺旋構造は、冗長な結腸を内視鏡の上に手繰り寄せたり、又は結腸内の廃棄物を除去し易くしたりする上で有利である。また、可変ピッチ螺旋構造は、解剖学的構造内での装置の固定を最適化するのに使用することもできる。
好ましいねじ表面幾何学形状
本発明のもう1つの好ましい実施形態では、螺旋のねじ面は、装置の前進又は固定が向上するように、表面に突起及び/又は窪みを持たせた構造でもよい(例えば、螺旋1400上の突起1410を示している図52並びに図53を参照)。
必要なら、この幾何学形状部は、体内挿入後に表面の幾何学形状が変化するように、生体分解吸収性又は一時的な材料の中に封入してもよい。例えば、吸収性材料1415と非吸収性材料1420とから形成されている螺旋1400が示されている図54並びに図55参照。
ねじ断面は、さらに、体内管腔内での前進又は固定を増強するため、垂直方向中心線に対し非対称であってもよい。当該形状は、性能が向上するように有益な方法でねじを撓ませられるよう設計してもよい。
ねじ材料の属性
上で指摘したように、ねじ要素は、中実、中空であってもよいし、及び/又は流体が充填されていてもよい。ねじは、剛性を有する材料、弾性を有する材料、又は双方の材料の組み合わせで作られていてもよい。例として、これらに限られるわけではないが、ねじ要素は、PVC、ポリウレタン、TPE、シリコーン、TFE、医用等級ステンレス鋼、タンタル、チタン、ニッケル−チタン合金などから形成してもよい。反対に、材料は、螺旋のねじ要素の抜去の必要性が無くなるように、特に生体吸収性のものを選定してもよい。代わりに、ねじ要素は、所望の複合的な属性、例えば、硬度、摩擦力、整合性、及び/又は放射線不透過性などが得られるように、少なくとも2つの異なる属性を有する材料から作ってもよい。
螺旋装置内蔵用センサ
本発明のもう1つの好ましい実施形態では、螺旋装置は、温度、圧力、放射能、位置、及び/又は処置中の診断的又は療法的処置についてのその他の状況のような状態を表示させるために1つ又は複数のセンサを備えていてもよい。
回転結合式設計
本発明のもう1つの実施形態では、結合部は、内視鏡又は装置に、さまざまな方法で固定してもよい。取り付けのための力は、例えば、機械力、油圧、空気圧、磁力、及び/又は接着力であってもよい。あるいは、半径方向の力を利用した設計を用いるなら、変形可能な要素を利用して摩擦式クランプを作り出し、これを逆にすると結合が外れるようにしてもよい。結合は、単一方向への回転(即ち、時計回り限定か反時計回り限定)を許容する一方向クラッチを組み入れたものを提供してもよい。1つの実施形態では、クラッチ方向は、一方向に前進させ反対方向に回して引き出すのがやり易くなるように、施術者によって変更されてもよい。もう1つの実施形態として、一方向オーバーライドクラッチは、左巻きに巻き付けられたばねを使用してもよい。これは、装置を前進させることを許容し、引き出す際は、ばねをわずかに巻き戻せばクラッチが外れてIDが広がり把持が阻止されるようにしている。他の一般に知られているクラッチ設計を結合部内に一体化することもできる。
回転支援具
カテーテルシステムの長さには、螺旋装置を容易に回転できるようにするため、人間工学に基づく単数又は複数の把持部を組み込んでもよい。これらの把持部は、永久的であってもよいし、剥ぎ取り式のような一時的なものにして、処置中に取り外し又は位置直しが行えるようにしてもよい。把持部は、弾性であっても剛性であってもよく、また、手にしっくり馴染むサイズに作られていてもよい。それらは、把持部内の動力駆動装置と一体化されていてもよい。
さらなる構造
当業者には本開示に鑑みて本発明のさらに別の実施形態が自明になるであろうと考えられる。本発明は、決して、ここに開示され及び/又は図面に示されている特定の構造に限定されるものではなく、本発明の範囲内のあらゆる修正又は等価物をも備えたものであると理解されることができる。
出願当初の明細書に記載された発明を以下に付記する。
[1]遠隔位置にある体内の通路の内部を視覚化するための方法であって、前記体内の通路に配置される視覚化システムであって、体内の通路に配置するための視覚化システムを用意する工程であって、前記視覚化システムは、内視鏡と、使い捨ての駆動管と、前記使い捨ての駆動管を前記内視鏡の回転可能な駆動カラーに着脱可能に固定するための取り付け部とを具備し、前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーは、前記内視鏡に対して相対回転するように構成され、前記使い捨ての駆動管は、外面に螺旋ねじが配置された細長い管を備えており、前記細長い管は、前記内視鏡と同軸に配置されるように構成されており、前記螺旋ねじは、この螺旋ねじが前記体内の通路の内部側壁に係合するように前記使い捨ての駆動管が前記体内の通路に配置されたときに、前記使い捨ての駆動管の回転によって前記使い捨ての駆動管と前記体内の通路の側壁との間に相対移動が生じるように、充分な構造的完全性及び充分な表面形状を有する、視覚化システムを用意する工程と、前記使い捨ての駆動管を、前記使い捨ての駆動管が前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに固定されるように、前記内視鏡に同軸に取り付ける工程と、前記視覚化システムを、視覚化すべき部位から離れた位置にて、前記体内の通路に挿入する工程と、前記使い捨ての駆動管を回転させて、前記視覚化すべき部位と前記視覚化装置とを近付ける工程と、前記視覚化装置を使用して、前記体内の通路の内部を視覚化する工程とを具備する方法。
[2]前記視覚化システムは、前記回転可能な駆動カラーを回転させるための可撓性駆動シャフトを有し、前記可撓性駆動シャフトは、前記内視鏡の基端と前記回転可能な駆動カラーとの間に延びている[1]に記載の方法。
[3]前記可撓性駆動シャフトは、前記内視鏡の内部に配置される[2]に記載の方法。
[4]前記視覚化システムは、前記可撓性駆動シャフトを回転させるためのモータを有する[2]に記載の方法。
[5]前記内視鏡の先端は、前記使い捨ての駆動管が前記回転可能な駆動カラーに固定に取り付けられたときに、前記使い捨ての駆動管から突出する[1]に記載の方法。
[6]前記取り付け部は、バヨネット式の取り付け部を有する[1]に記載の方法。
[7]前記バヨネット式の取り付け部は、前記使い捨ての駆動管及び前記回転可能な駆動カラーの一方に位置するピンと、前記使い捨ての駆動管及び前記回転可能な駆動カラーの他方に位置するスロットとを有する[6]に記載の方法。
[8]前記体内の通路は、消化管を含んでいる[1]に記載の方法。
[9]前記視覚化システムは、小腸に挿入される[8]に記載の方法。
[10]前記体内の通路は、小腸、結腸、尿生殖路及び人工の通路からなるグループからの1つを含んでいる[8]に記載の方法。
[11]前記視覚化システムは、順行性の方法で挿入される[8]に記載の方法。
[12]前記視覚化システムは、逆行性の方法で挿入される[8]に記載の方法。
[13]前記使い捨ての駆動管の回転により、前記体内の通路の一部分が前記視覚化システムに引き寄せられる[1]に記載の方法。
[14]前記使い捨ての駆動管の回転により、前記視覚化システムが前記体内の通路に沿って前進する[1]に記載の方法。
[15]組織の視覚化のための装置であって、内視鏡と、使い捨ての駆動管と、前記使い捨ての駆動管を前記内視鏡の回転可能な駆動カラーに着脱可能に固定するための取り付け部とを備えており、前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーは、前記内視鏡に対して相対回転するように構成され、前記使い捨ての駆動管は、外面に螺旋ねじが配置された細長い管を備えており、前記細長い管は、前記内視鏡と同軸に配置されるように構成されており、前記螺旋ねじは、前記螺旋ねじが前記体内の通路の内部側壁に係合するように前記使い捨ての駆動管が前記体内の通路に配置されたときに、前記使い捨ての駆動管の回転によって前記使い捨ての駆動管と前記体内の通路の側壁との間に相対移動が生じるように、充分な構造的完全性及び充分な表面形状を有しており、前記使い捨ての駆動管は、前記使い捨ての駆動管が前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに固定されるように、前記内視鏡に同軸に取り付けられる装置。
[16]前記回転可能な駆動カラーを回転させるための可撓性駆動シャフトを有し、前記可撓性駆動シャフトは、前記内視鏡の基端と前記回転可能な駆動カラーとの間に延びている[15]に記載の装置。
[17]前記可撓性駆動シャフトは、前記内視鏡の内部に配置されている[16]に記載の装置。
[18]前記視覚化システムは、前記可撓性駆動シャフトを回転させるためのモータを有する[16]に記載の装置。
[19]前記内視鏡の先端は、前記使い捨ての駆動管が前記回転可能な駆動カラーに固定に取り付けられたときに、前記使い捨ての駆動管から突出している[15]に記載の装置。
[20]前記取り付け部は、バヨネット式の取り付け部を有する[15]に記載の装置。
[21]前記バヨネット式の取り付け部は、前記使い捨ての駆動管及び前記回転可能な駆動カラーの一方に位置するピンと、前記使い捨ての駆動管及び前記回転可能な駆動カラーの他方に位置するスロットとを有する[20]に記載の装置。
[22]前記螺旋ねじは、中空構造を有する[15]に記載の装置。
[23]前記螺旋ねじは、半卵形の断面のねじ外形を有する[15]に記載の装置。
[24]前記螺旋ねじは、非対称な断面を有する[15]に記載の装置。
[25]前記螺旋ねじは、前記螺旋の全長において変化する外形を有する[15]に記載の装置。
[26]回転可能に構成された駆動カラーを有する内視鏡と、前記内視鏡が配置された体内の通路の側壁との間に、相対移動を生じさせるための装置であって、螺旋ねじが外面に配置された細長い管を備えており、前記細長い管は、前記内視鏡に同軸に配置されるように構成されている使い捨ての駆動管と、前記使い捨ての駆動管を前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに着脱可能に固定するための手段とを具備し、前記螺旋ねじは、前記螺旋ねじが前記体内の通路の内部側壁に係合するように前記使い捨ての駆動管が前記体内の通路に配置されたときに、前記使い捨ての駆動管の回転によって前記使い捨ての駆動管と前記体内の通路の側壁との間に相対移動が生じるように、充分な構造的完全性及び充分な表面形状を有しており、前記使い捨ての駆動管は、前記使い捨ての駆動管が前記内視鏡の前記回転可能な駆動カラーに固定されるように、前記内視鏡に同軸に取り付けられる装置。

Claims (19)

  1. 回転駆動される駆動カラーを備えた内視鏡と、
    前記内視鏡を同軸に配置可能な細長い管からなる使い捨て可能な駆動管と、
    前記使い捨て可能な駆動管を前記内視鏡の回転可能な駆動カラーに着脱可能に固定するための取り付け部と
    前記駆動管の外周面に螺旋状に配置され、前記駆動カラーの駆動によって前記使い捨て可能な駆動管と共に前記内視鏡に対して回転するとともに、部分的に変形可能で体内の通路の内部側壁に係合可能な高さを備えた螺旋ねじと、からなる、組織の視覚化のための装置。
  2. 前記内視鏡の基端側から前記駆動カラーに対して回転力を伝達するための可撓性駆動シャフトを有ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記可撓性駆動シャフトは、前記内視鏡の内部に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記可撓性駆動シャフトによって伝達される回転力を発生させるためのモータを有する請求項2に記載の装置。
  5. 前記内視鏡の先端は、前記使い捨て可能な駆動管が前記回転可能な駆動カラーに固定に取り付けられたときに、前記使い捨ての駆動管から突出していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 前記取り付け部は、バヨネット式の取り付け部からなることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  7. 前記バヨネット式の取り付け部は、
    前記使い捨ての駆動管及び前記回転可能な駆動カラーの一方に配置されたピンと、
    前記使い捨ての駆動管及び前記回転可能な駆動カラーの他方に設けられたスロットとを有する請求項6に記載の装置。
  8. 前記螺旋ねじは、中空構造を有する請求項1に記載の装置。
  9. 前記螺旋ねじは、半卵形の断面のねじ外形を有する請求項1に記載の装置。
  10. 前記螺旋ねじは、非対称な断面を有する請求項1に記載の装置。
  11. 前記螺旋ねじは、前記螺旋の全長において変化する外形を有する請求項1に記載の装置。
  12. 内視鏡と、前記内視鏡が配置された体内の通路の側壁との間に、相対移動を生じさせるための装置であって、
    前記内視鏡の一部を構成し、回転駆動される駆動カラーと、
    前記内視鏡を同軸に配置可能な細長い管からなる使い捨て可能な駆動管と、
    前記使い捨て可能な駆動管を前記駆動カラー固定するための手段と
    前記駆動管の外周面に螺旋状に配置され、前記駆動カラーの駆動によって前記使い捨て可能な駆動管と共に前記内視鏡に対して回転するとともに、部分的に変形可能で体内の通路の内部側壁に係合可能な高さを備えた螺旋ねじと、からなる装置。
  13. 前記内視鏡の基端側から前記駆動カラーに対して回転力を伝達する可撓性駆動シャフトを有することを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 前記可撓性駆動シャフトは、前記内視鏡の内部に配置されていることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 前記可撓性駆動シャフトによって伝達される回転力を発生させるためのモータを有する請求項13に記載の装置。
  16. 前記内視鏡の先端は、前記使い捨て可能な駆動管が前記駆動カラーに固定に取り付けられたときに、前記使い捨て可能な駆動管から突出していることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  17. 前記手段は、バヨネット式の取り付け部からなることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  18. 前記バヨネット式の取り付け部は、
    前記使い捨て可能な駆動管及び前記駆動カラーの一方に配置されたピンと、
    前記使い捨て可能な駆動管及び前記駆動カラーの他方に取り付けられたスロットとを有する請求項17に記載の装置。
  19. 前記螺旋ねじは、中空構造を有する請求項12に記載の装置。
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