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JP5762795B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP5762795B2
JP5762795B2 JP2011078048A JP2011078048A JP5762795B2 JP 5762795 B2 JP5762795 B2 JP 5762795B2 JP 2011078048 A JP2011078048 A JP 2011078048A JP 2011078048 A JP2011078048 A JP 2011078048A JP 5762795 B2 JP5762795 B2 JP 5762795B2
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Description

本発明は、記録媒体を搬送してその搬送方向と直交する方向に複数のインク吐出ヘッドを配列したヘッドユニットからインクを吐出して記録動作をおこなうインクジェット記録装置に関するものである。
インクジェット記録方式は、インクジェット記録ヘッドのインク吐出口から微小なインクを記録媒体に対して吐出して印字や画像記録をおこなうもので、記録媒体から離間した状態で記録動作をおこなうことができることから、様々な材質の記録媒体や物品に記録することが可能で、幅広い用途に使用されている。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドを主走査方向に移動させて走査ラインに沿って記録媒体に記録動作をおこない副走査方向に記録媒体を搬送して順次記録をおこなうシリアルタイプと、複数の記録ヘッドを記録媒体の搬送方向と直交する方向にライン状に配列しておき記録媒体を搬送しながら記録をおこなうラインタイプとが用途に応じて開発されている。
こうしたインクジェット記録装置では、液状のインクを使用するためインク吐出口の目詰まりや、キャビテーションによるエア詰まりが発生しやすくなり、目詰まりやエア詰まりによるインクの吐出不良が発生すると画質劣化の大きな要因となる。そのため、インクの目詰まりやエア詰まりが発生しないように記録ヘッドに対するメンテナンスをおこなう必要がある。
記録ヘッドのメンテナンスのやり方としては、例えば、特許文献1では、複数の記録ヘッドに対してメンテナンスステーションを記録ヘッドの間に設置し、メンテナンスステーションを移動して記録ヘッドに対向させてメンテナンス処理をおこなう点が記載されている。
また、本出願人においても、特許文献2のような、記録動作をおこなう記録ヘッド部、記録媒体を搬送方向Yに搬送する搬送部、記録ヘッド部の吐出回復動作時の吐出インクを処理する吐出インク処理部、記録ヘッド部を搬送方向と直交する方向Xに移動させるヘッド移動部を備えたインクジェット記録装置を提案している。
特開2005−169989号公報 特開2009−208408号公報
上述したインクジェット記録装置では、高精細の画像記録をおこなうためには高密度記録を正確におこなう必要があるが、特許文献1に記載されたように、複数の記録ヘッドが離間されて配置され、各記録ヘッドが移動するようになっていると、各記録ヘッドの位置誤差が生じやすくなり、高密度記録を正確におこなうことは難しい。また、記録ヘッドのメンテナンスを搬送機構の上方でおこなうと、インク垂れ等のトラブルが生じやすい欠点がある。
また、特許文献2に記載されたように、ネジ棒部材の一方の端部には従動プーリが取り付けられており、従動プーリはタイミングベルトを介して駆動モータと連結している(特許文献2の段落[0027]および図1)と、1つの駆動モータでキャリッジを移動させているため、キャリッジ両側は同じ移動量でしか移動できない。よって、ロストモーションや部品の精度差や磨耗、あるいはタイミングベルトの伸びなど様々な要因により、キャリッジに傾きが生じた場合、そのつどキャリッジとネジ棒部材を締結しているボルトを外して調整しなければならず、多くの時間と手間を必要とする。
そこで、本発明は、キャリッジの微小な傾きであっても迅速的確に修正することが可能であり、長年の使用においても高いプリント精度を維持することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、搬送方向と直交する方向に複数のインク吐出ヘッドを配列したヘッドユニットが搬送方向に色毎に複数配列して構成される記録ヘッド部と、前記記録ヘッド部の記録領域外に設置されて前記記録ヘッド部のメンテナンスをおこなうヘッドメンテナンス部と、前記搬送部に対向する記録位置又は前記ヘッドメンテナンス部に対向するメンテナンス位置に前記記録ヘッド部を移動させるヘッド移動部とを備え、搬送される記録媒体に対して記録ヘッド部を移動させることなくヘッドユニットからインクを吐出して記録動作をおこなうインクジェット記録装置において、前記ヘッド移動部は、前記記録ヘッド部の両側に搬送方向と直交する方向に沿って一対で配置されており、それぞれが個別に制御可能に設けられていることを特徴とするものである。
また、前記ヘッド移動部は、一対のガイドレールと、一対のネジ棒部材と、前記ヘッドユニットが取り付けられたキャリッジを支持する一対の支持部材と、一対の駆動モータとを備えていることが好ましい。
本発明によれば、キャリッジの微小な傾きであっても迅速的確に修正することが可能であり、長年の使用においても高いプリント精度を維持することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置に関する概略構成図である。 インクジェット記録装置の制御に関する概略ブロック構成図である。 キャリッジの傾き補正に関する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、インクジェット記録装置の概略構成を示す上面図である。インクジェット記録装置1は、記録動作をおこなう記録ヘッド部2、記録媒体Sを所定の搬送方向(図1ではY方向)に搬送する搬送部3、記録ヘッド部2のメンテナンスをおこなうヘッドメンテナンス部4、及び、記録ヘッド部2を搬送方向と直交する方向(図1ではX方向)に移動させるヘッド移動部5を備えている。この例では、紫外線硬化型インクを用いて記録動作をおこなうため搬送部3の搬送方向下流側に紫外線照射部6が設けられている。
記録ヘッド部2は、X方向に複数のインク吐出ヘッド200〜240を配列して構成されたヘッドユニット20〜24が矩形状のキャリッジ25に取り付けられて支持されている。各ヘッドユニットは、それぞれ異なる色のインクがインク吐出ヘッドから吐出されるようになっており、最初の色のヘッドユニット20により記録媒体に記録動作が行われた後、記録媒体Sが搬送されて次の色のヘッドユニット21により記録媒体に異なる色の記録動作が行われ、順次ヘッドユニット22、23及び24により重ねて記録をおこなうことで5色のフルカラー記録が行われる。
各ヘッドユニットは、搬送部3のX方向の幅とほぼ同じ長さの全長に設定されており、そのため、各ヘッドユニットは記録媒体Sの全幅にわたって記録動作をおこなうことができ、記録ヘッド部2は、移動することなく記録動作をおこなうようになっている。
インク吐出ヘッドは、公知のオンデマンドタイプのインク吐出方式のヘッドを用いればよいが、オンデマンドタイプ以外のインク吐出方式を用いてもよい。また、記録媒体を搬送しながら記録動作をおこなう記録方式であれば、上述した記録方式以外の方式を用いてもよい。
各インク吐出ヘッドは、インクを吐出する複数のノズル孔を備えており、これらのノズル孔はX方向に直線状に一列に配置されていてもよく、あるいは複数個のノズル孔例えば32個、64個、128個のノズル孔を1ブロックとし、ブロック毎に直線状、千鳥形状、階段形状等で配列してもよいし、これらの組み合わせ形状で配列してもよい。
搬送部3は、駆動ロール31及び従動ロール32の間に搬送ベルト30がほぼ水平に張架されており、駆動ロール31を駆動モータM1により回転駆動することで搬送ベルト30がY方向に搬送動作をおこなうようになっている。搬送ベルト30の搬送面は上方の記録ヘッド部2に対向配置されており、搬送ベルト30により搬送される記録媒体Sの上面に記録ヘッド部2のインク吐出ヘッドからインクが吐出されて記録動作が行なわれる。搬送ベルト30の幅は、記録媒体Sよりも広幅に形成されており、記録媒体Sを図示せぬ吸引手段により搬送面に吸着させて搬送するようになっている。搬送ベルト30には、搬送面に多数の吸着孔を穿設して吸着効率を向上させるようにしてもよい。
ヘッドメンテナンス部4は、搬送ベルト30の側部において記録ヘッド部2の記録領域に隣接するように設置されている。図1においては、ヘッドメンテナンス部4として、吐出回復動作時の吐出インクを処理する吐出インク処理部とした例を示している。ヘッドユニット20〜24に対応して吐出インク受け部40〜44が設けられている。吐出インク受け部40〜44は、対応するヘッドユニットの吐出面全体を覆うような形状に形成されており、インク吐出ヘッドの吐出回復動作時に各ヘッドユニットに対向配置して排出されるインクを受けるようになっている。そして、各吐出インク受け部に排出されたインクは、吸引されて色毎に回収され再生処理されるようになっている。
搬送ベルト30と各吐出インク受け部との間には、各ヘッドユニットに対応して清掃処理部45〜49が設けられている。清掃処理部45〜49は、吐出回復処理されたインク吐出ヘッドに付着した残留インクをクリーニングするもので、吐出面に摺接して残留インクを拭き取るブレード及びインク吐出ヘッドの凹部やヘッド及びヘッド支持部材の間に残留したインクを回収するための吸引ノズルを備えている。そして、吸引ノズルには吸引ポンプが接続されて残留インクが吸引されるとともにブレードに付着したインクについても吸引ポンプにより吸引されて回収される。
また、各清掃処理部は、上下動可能に設けられており、通常は下降した退避位置に設定されてクリーニングが必要な場合に上昇した作動位置に設定されインク吐出ヘッドの吐出面に当接してクリーニングをおこなうようになっている。なお、ヘッドメンテナンス部4として、図1では吐出インク処理部を例に説明したが、これ以外にも、ヘッドユニット20〜24の交換をおこなうヘッドユニット交換部、ヘッドユニット20〜24の各ノズル孔からインクが正常に吐出されているかをチェックするノズルチェック部、あるいは、長期間インクジェット記録をおこなわない時など、ヘッドユニット20〜24のノズル内のインクの乾燥を防ぐためにヘッドをキャッピングするヘッドキャッピング部、などとすることも出来る。
ヘッド移動部5は、記録ヘッド部2の両側にそれぞれX方向に沿って配置された一対のガイドレール50及び一対のネジ棒部材51を備えている。そして、ガイドレール50にはそれぞれキャリッジ25を支持する支持部材52が摺動自在に取り付けられている。また、支持部材52にはネジ穴が穿設されてネジ棒部材51に螺合しており、ネジ棒部材51が回転することで支持部材52はX方向に沿って移動し所定の位置に位置決めされる。

一対のネジ棒部材51はそれぞれ一方の端部において駆動モータM2、M3と連結している。したがって、駆動モータM2を回転駆動すると、一方のネジ棒部材51が回転して一方の支持部材52がX方向に移動し、また、駆動モータM3を回転駆動すると、他方のネジ棒部材51が回転し他方の支持部材52がX方向に移動する。つまり、左右の支持部材52をそれぞれ独立して移動させることが可能となる。そして、支持部材52の移動により記録ヘッド部2を移動させて搬送ベルト30に対向する記録位置又はヘッドメンテナンス部4に対向するメンテナンス位置に位置決めする。
紫外線照射部6は、紫外線ランプを備えており、記録媒体Sに記録されたインクに紫外線を照射して硬化させる。
なお記録媒体Sとしては、用紙、フィルム、皮革、布帛、プラスチック、金属、ガラス、セラミック、セメント、陶器、磁器といった多様な材質の記録媒体に対して幅広く使用することができる。
図2は、インクジェット記録装置の制御に関する概略ブロック構成図である。制御部10は、装置全体の制御をおこなう。そして、制御部10は、記録データ管理装置11から送信された記録データに基づいて記録ヘッド部2の記録動作を制御する記録制御部10a、搬送部3の搬送制御をおこなう搬送制御部10b、一対のヘッド移動部5をそれぞれ個別に制御して記録ヘッド部2全体を移動させる移動制御部10c及び紫外照射装置6を照射制御する照射制御部10dを備えている。また、インク吐出ヘッドのメンテナンスをおこなうヘッドメンテナンス制御部10eを備えており、ヘッドメンテナンス制御部10eは、ヘッド移動部5を制御して記録ヘッド部2をメンテナンス位置に移動させるとともに、記録ヘッド部2のメンテナンス動作をおこなう。
ここで、キャリッジ25の左右両側で傾きが生じた場合の補正方法について図3を用いて説明する。記録位置において、キャリッジ25の左右両側で傾きが生じていると、記録媒体Sに対して正確な位置へのプリントが出来ず、高いプリント精度が維持できなくなるため、そのつど、キャリッジ25の傾きを補正することが必要である。図3に示すノズル1とノズル2は、キャリッジ25の左右両側に傾きが生じなければ、本来、X方向の座標は同じである。つまり、ノズル1から吐出されたインクドットとノズル1の下流に位置(記録媒体Sの搬送方向のY方向)するノズル2から吐出されたインクドットは、記録媒体S上では同じ位置に着弾する(図3の下図 補正後)。しかしながら、キャリッジ25の左右両側で傾きが生ずると、ノズル1から吐出されたインクドットとノズル2から吐出されたインクドットの着弾位置にずれが生ずる(図3の上図 補正前)。
その着弾位置ずれ量をa1、ノズル1とノズル2の距離をb1、左右のネジ棒部材51の距離をb2とすると、求むべき補正値aは次式となる。
補正値a=a1×b2/b1
つまり、図3の場合、右側(記録媒体Sの搬送方向下流側)の支持部材52を補正値a分だけX(−)方向に移動することで、キャリッジ25の傾きを補正することができ、正常な位置に調整することができる。
また、上記では、ヘッド移動部5について、一対の、ガイドレール50、ネジ棒部材51、支持部材52、駆動モータM2、M3を備えた例にて説明した。この他、ネジ棒部材51をラック・ピニオン機構のものとしたり、ネジ棒部材51と駆動モータM2、M3をリニアモータ機構のものとしてもよい。
1 インクジェット記録装置
2 記録ヘッド部
25 キャリッジ
3 搬送部
4 ヘッドメンテナンス部
5 ヘッド移動部
51 ネジ棒部材
52 支持部材
M2、M3 駆動モータ
6 紫外線照射部

Claims (2)

  1. 記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、搬送方向と直交する方向に複数のインク吐出ヘッドを配列したヘッドユニットが搬送方向に色毎に複数配列して構成される記録ヘッド部と、前記記録ヘッド部の記録領域外に設置されて前記記録ヘッド部のメンテナンスをおこなうヘッドメンテナンス部と、前記搬送部に対向する記録位置又は前記ヘッドメンテナンス部に対向するメンテナンス位置に前記記録ヘッド部を移動させるヘッド移動部とを備え、搬送される記録媒体に対して記録ヘッド部を移動させることなくヘッドユニットからインクを吐出して記録動作をおこなうインクジェット記録装置において、前記ヘッド移動部は、前記記録ヘッド部の両側に搬送方向と直交する方向に沿って一対で配置されており、それぞれが個別に制御可能に設けられていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ヘッド移動部は、一対のガイドレールと、一対のネジ棒部材と、前記ヘッドユニットが取り付けられたキャリッジを支持する一対の支持部材と、一対の駆動モータとを備えていることを特徴とする請求項1 に記載のインクジェット記録装置。
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