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JP5762686B2 - 微粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インプリントプロセスを利用してサイズおよび形状の制御された微粒子を製造する方法関する。
サブミクロンからナノメーターサイズの微粒子は、様々な機能性デバイスを作製するための出発材料として、近年その重要性が増してきている。微粒子が示す様々な特性は、微粒子のサイズや形状に依存して変化することから、微粒子の特性を最適化するためには、サイズおよび形状が制御された、サイズ均一性に優れた微粒子を作製することが求められる。
微粒子の作製手法としては、液相法、気相法など様々な手法が報告されてきているが、サイズおよび形状が制御された微粒子を作製することは容易でない。ポリスチレン微粒子やシリカ微粒子のように、サイズが制御された単分散微粒子が形成可能な場合においても、得られる微粒子の形状は球形状である場合が多く、幾何学形状を制御した微粒子の作製は困難である。金属微粒子のように、結晶の成長を利用した微粒子合成手法によれば、シリンダー形状等の微粒子を得ることも可能であるが、この場合には、サイズを均一にそろえることが困難である。
サイズおよび形状が高度に制御された微粒子の作製手法として、鋳型プロセスが提案されている。鋳型プロセスでは、アルミニウムを酸性浴中で陽極酸化することによって得られる陽極酸化ポーラスアルミナ等のナノ規則構造材料が鋳型として用いられるが、これらの細孔内にポリマーや金属、金属酸化物など所望の物質を充填することで、サイズおよび形状が制御された微粒子を形成することが可能となる(非特許文献1)。しかしながら、細孔内に形成された微粒子を回収するためには鋳型を溶解除去する必要があることから、鋳型の繰り返し利用ができず、効率良く微粒子の作製を行うことは困難である。また、フォトリソグラフィーを用いて二層レジストに描画を行いドットパターンを形成した後、底部のレジスト層のみ選択的に溶解除去することでサイズ均一性に優れた微粒子の形成が可能であることが報告されている(非特許文献2)。しかしながら、フォトリソグラフィーでは、大面積のパターンを高スループットで得ることが難しく、微粒子を効率良く作製することは困難であることに加え、適用可能な材料がフォトレジストとして使用可能な材料に限定されるといった問題点があった。
M. T. Tierney and C. R. Martin, J. Phys. Chem., 93, 2878 (1989) J. H. Moon, A. J. Kim, J. C. Crocker, and S. Yang, Adv. Mater., 19, 2508 (2007)
上述したように、液相法、気相法に代表される、既存の微粒子作製プロセスでは、サイズおよび形状が制御された単分散微粒子を効率良く作製することは困難である。一方で、鋳型プロセスを用いれば、サイズおよび幾何学形状が制御された微粒子の作製が可能であることに加え、広範な材料に適用可能であるといった特徴を有する。しかしながら、鋳型プロセスを用いて形成した微粒子の回収を行うためには鋳型を溶解除去する必要があるため、スループットが低いといった問題点があった。
そこで本発明の課題は、従来の鋳型法の問題点を解決し、サイズおよび形状が制御された微粒子を高効率に製造することを目的に、出発構造となる鋳型が繰り返し利用可能なインプリントプロセスを利用することにより、高スループットでサイズおよび形状が制御された微粒子を効率良く製造できる方法提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、サイズおよび形状が制御された微粒子を高スループットに作製するための方法について鋭意検討を行った結果なされたものである。すなわち、本発明に係る微粒子の製造方法は、インプリントプロセスにより凹凸パターンが形成された基材表面に高分子を含む溶液を塗布し、塗布膜を乾燥後、剥離することにより基材表面から凹凸パターンの突起部のみを微粒子として選択的に剥離し、塗布膜を溶解することにより微粒子を回収することを特徴とする方法からなる。なお、本発明におけるサイズおよび形状が制御された微粒子の形状には、円筒形状、円柱形状、コーン形状、角筒形状、角柱形状、部分中空形状等の粒体状のものに加え、細長比の比較的大きいファイバー形態のものまで含まれ、実質的にあらゆる形状のものを含むことが可能である。
この本発明に係る方法では、サブミクロンからナノスケールの微細なパターンを有するモールドを用いたインプリントプロセスにより、一旦基材表面に規則的な凹凸パターンを形成し、その後、形成された凹凸パターンの突起部のみを選択的に剥離し微粒子として回収することにより、サイズおよび形状が制御された微粒子の作製を行うことができる。
インプリントプロセスでは、熱可塑性樹脂に加温条件下でモールドを押し付け微細パターンの転写を行う熱インプリント法や、光硬化性樹脂を用いた光インプリント法を用いることができる。また、シリカや酸化チタンをはじめとする金属酸化物の前駆体にインプリントを行う手法も用いることができる。本発明によれば微粒子として、直径が500nm以下のサイズ均一性に優れた微粒子の作製を行うことができる。
インプリントプロセスにより形成した凹凸パターンの突起部のみを選択的に剥離るためには、スクレーパー等により機械的に削り取る手法や、インプリントプロセスにおけるインプリント用モールドを、該モールドの窪み内に充填された凹凸パターンの突起部形成用物質とともに基材から剥離し、剥離したモールドの窪み内から、該窪み内に充填されていた物質を微粒子として取り出す手法も考えられるが、本発明では、特に、次に述べる手法を採用する。
上記手法として、上記凹凸パターンが形成された基材表面に高分子を含む溶液を塗布し、塗布膜を乾燥後、剥離することにより基材表面から凹凸パターンの突起部のみを微粒子として選択的に剥離し、塗布膜を溶解することにより微粒子を回収することができる。例えば、インプリント後の基材表面に後処理で溶解可能な犠牲層を付与し、これが固化した後剥離するようにした手法も用いることができる。犠牲層を剥離する際に、その中に埋め込まれた凹凸パターンの突起部のみ基材から選択的に剥離することができる。また、剥離した犠牲層を後処理により溶解すれば、剥離を行った微粒子を回収することが可能となる。微粒子を剥離するための犠牲層には、高分子やエラストマーを用いることができ、これらが溶解した溶液を基材表面に塗布乾燥することで簡便に犠牲層を形成できる。また、本発明で用いる犠牲層には、後処理で微粒子のみ選択的に回収できるように、微粒子材料が不溶の溶媒に選択的に溶解可能な材料を用いる必要がある。例えば、光硬化性樹脂を用いて作製した微粒子は、アセトン等の有機溶剤には不溶であるためアセトンに溶解可能な材料であれば犠牲層として用いることが可能である。
ナノインプリントプロセスでは、樹脂等からなる微粒子だけでなく、金属酸化物や金属からなる微粒子の作製を行うことも可能である。つまり、凹凸パターンの突起部の材質が樹脂または金属酸化物あるいは金属の少なくとも何れか一つを含むものとして、微粒子の作製を行うのである。これらの材料を用いて、微細パターンを形成したのち、犠牲層を用いて同様に剥離回収操作を行うことで、金属酸化物や金属等からなる微粒子を得ることも可能である。
また、インプリントにより凹凸パターンを形成する材料に二種類以上の材料を用いることで、容易にサイズ及び形状の制御された複合微粒子を作製することができる。つまり、凹凸パターンの突起部の材質が二種類以上の物質からなり,該突起部を基材表面から剥離することにより複合微粒子を作製する。例えば、金属微粒子が分散したモノマーを用いて光インプリントによりピラーアレーを形成し、ピラー部分を選択的に剥離することにより、サイズおよび形状が制御された金属微粒子/ポリマー複合微粒子を得ることができる。また、インプリントによる凹凸パターン形成を、層状に異なるポリマーを積層させた薄膜に行うことで、層状構造を有する微粒子の形成や、後処理により選択的に溶解可能な物質を複合させて微粒子を形成し、溶解可能な物質を後処理により溶解することで多孔質の微粒子を形成することも可能である。
また、インプリント処理に用いるモールドには、各種リソグラフィー技術で作製したモールドを用いることも可能であるが、アルミニウムを酸性浴中で陽極酸化することによって得られる陽極酸化ポーラスアルミナも用いることができる。陽極酸化ポーラスアルミナは、陽極酸化条件を変化させることで、細孔径、細孔深さをナノスケールで高精度に制御することが可能であるため、これを用いて微粒子の形成を行えば、サイズおよび形状がナノスケールで高度に制御された微粒子の形成が可能となる。つまり、インプリントプロセスにおけるインプリント用モールドとして陽極酸化ポーラスアルミナまたはそれを鋳型として作製したポジ型モールドを用いる方法を適用するのである。さらには、陽極酸化ポーラスアルミナは、大面積化も可能であるため、本発明を大面積で実施することも可能となり、微粒子をより効率的に作製することも可能となる。
また、陽極酸化ポーラスアルミナの作製に際し、硫酸電解液を用い、化成電圧10Vから120Vの条件下で、シュウ酸電解液を用い化成電圧30Vから130Vの条件下で、リン酸電解液を用いて化成電圧180Vから220Vの条件下で陽極酸化を行えば、サイズの均一な細孔が規則的に配列したポーラスアルミナの作製が可能となることから、これらのポーラスアルミナをナノインプリント用モールドとして採用することで、サイズおよび形状が高度に制御された微粒子の作製も可能となる。
また、定電圧条件下で陽極酸化を施した後、一旦酸化皮膜を溶解除去し、再度同一の条件下で陽極酸化を行う手法で得られた陽極酸化ポーラスアルミナや、陽極酸化に先立ち、アルミニウムの表面に微細な窪みを形成し、これを陽極酸化時の細孔発生の開始点として陽極酸化することで得られる高規則性ポーラスアルミナを用いることで、得られる微粒子のサイズおよび形状をより高精度に制御することもできる。また、陽極酸化に先立ちアルミニウムに窪み形成を行う手法では、窪みの配列パターンを制御することにより、三角開口や四角開口のポーラスアルミナを得ることもできる。これらのポーラスアルミナを用いることで、断面幾何学形状を制御した微粒子も形成できる。また、ポーラスアルミナの作製時に、陽極酸化とウェットエッチングを複数回繰り返す手法を採用すれば、テーパー形状の細孔を有する試料も得ることができる。これらをモールドとして使用すれば、コーン形状の微粒子が得られるなど、断面幾何学形状のほかに長さ方向に形状を制御した微粒子を得ることもできる。
さらには、ロール状のアルミニウムの表面に形成した陽極酸化ポーラスアルミナ、またはそれを鋳型として作製したロール状モールドを、連続インプリント用モールドとして用いることもできる。例えば、アルミニウム丸棒を陽極酸化すれば、表面に規則的なホールアレーパターンが形成されたロール形状のナノインプリント用モールドの作製が可能であり、これを回転させながらインプリントを行えば、より高スループットにナノピラーアレーパターンの形成が可能となる。こうして得られたナノパターンに連続的に犠牲相の付与と剥離を行うことで、より高スループットに微粒子の形成を行うことが可能となる。
本発明におけるサイズおよび形状の制御された微粒子は、上記のようなインプリントプロセスを利用した方法により製造されたものである。
このように、本発明によれば、出発構造となる鋳型が繰り返し利用可能なインプリントプロセスを利用し、インプリントプロセスで形成された凹凸パターンの突起部を選択的に剥離させて微粒子を形成することにより、サイズおよび形状が制御された所望の微粒子を高スループットで効率良く製造できるようになる。
インプリントプロセスに基づく本発明に係る微粒子の製造方法の基本的概念を示す模式図である。 本発明の参考例としての機械的に削り取る手法による微粒子の剥離プロセスの模式図である。 本発明の参考例としての粘着テープによる微粒子の剥離プロセスの模式図である。 本発明の参考例としてのモールドとともに充填物質を基材から剥離した後微粒子を剥離するプロセスの模式図である。 本発明における犠牲層による微粒子の剥離プロセスの模式図である。 本発明における陽極酸化ポーラスアルミナを用いた微粒子作製を犠牲層プロセスで模式的に示した図である 本発明におけるテーパー形状の細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを用いたコーン形状微粒子の作製を犠牲層プロセスで模式的に示した図である 本発明における複合微粒子の製造プロセスの模式図である。 本発明における多層レジストにインプリントを行う手法を用いた複合微粒子の製造プロセスを模式的に示した図である 本発明における中空部を有する微粒子の製造プロセスを模式的に示した図である 実施例1で得られたファイバー状ポリマー微粒子の電子顕微鏡による観察結果を示す図である。 実施例2で得られたコーン形状ポリマー微粒子の電子顕微鏡による観察結果を示す図である。 実施例3で得られたコーン形状ポリマー微粒子の電子顕微鏡による観察結果を示す図である。
以下に、図面を参照して、本発明の微粒子製造法の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、ナノインプリントプロセスに基づく本発明の微粒子作製法の基本的な概念を模式的に示したものである。図1において、1はインプリント用モールドを示しており、インプリント用モールド1を用いたインプリントプロセスにより、基材2の表面に凹凸パターン3が形成される。この凹凸パターン3の突起部4のみが、選択的に微粒子として単離され、単離後に、サイズおよび形状が制御された微粒子5が得られる。
図2は、本発明の参考例として、図1に示したようにインプリント用モールド1を用いて基材2の表面に形成された凹凸パターン3の突起部4を、機械的に削り取ることにより微粒子5として剥離させる手法を模式的に示したものである。図示例では、機械的な削り取りに、スクレイパー6が用いられている。
図3は、本発明の参考例として、図1に示したようにインプリント用モールド1を用いて基材2の表面に形成された凹凸パターン3の突起部4を、粘着テープ7を用いて剥離することにより微粒子5として剥離させる手法を模式的に示したものである。
図4は、本発明の参考例として、図1に示したのと同様の窪み1aを有するインプリント用モールド1を用いて、基材2の表面の凹凸パターン形成用の層2aに凹凸パターン3を形成し、インプリント用モールド1を、モールド1の窪み1a内に充填された凹凸パターン3の突起部形成用物質4aとともに基材2から剥離し、剥離したモールド1の窪み1a内から、該窪み1a内に充填され、微粒子形状に形成された物質4aを、サイズおよび形状が制御された所望の微粒子5として取り出すことにより、微粒子5を剥離させる手法を模式的に示したものである。
図5は、図1に示したようにインプリント用モールド1を用いて基材2の表面に形成された突起部4を有する凹凸パターン3上に、溶解可能な犠牲層8を塗布し、犠牲層8を乾燥、固化後に、犠牲層8を突起部4とともに剥離し、その後に犠牲層8を溶解して、剥離された微粒子5を得る手法を模式的に示したものである。
図6は、インプリント用モールドとして、サイズ、形状が制御された細孔9が高規則性をもって配列された陽極酸化ポーラスアルミナ10を用い、基材2の表面に形成された突起部4を有する凹凸パターン3が形成される。インプリント用モールドとしての陽極酸化ポーラスアルミナ10を除去後、この凹凸パターン3上に、図4に示したのと同様に、溶解可能な犠牲層8を塗布し、犠牲層8を乾燥、固化後に、犠牲層8を突起部4とともに剥離し、その後に犠牲層8を溶解して、剥離された微粒子5を得る手法を模式的に示したものである。
図7は、図6に示した形態に比べ、インプリント用モールドとして、テーパー形状の細孔11を有する陽極酸化ポーラスアルミナ12を用い、基材2の表面に、テーパー形状の細孔11を有する陽極酸化ポーラスアルミナ12の構造転写層として、コーン状の突起部14を有する凹凸パターン13が形成される。インプリント用モールドとしての陽極酸化ポーラスアルミナ12を除去後、この凹凸パターン13上に、図5に示したのと同様に、溶解可能な犠牲層15を塗布し、犠牲層15を乾燥、固化後に、犠牲層15を突起部14とともに剥離し、その後に犠牲層15を溶解して、剥離されたコーン状の微粒子16を得る。
図8は、複合微粒子の形成プロセスの一例を模式的に示したものである。基材2上に、物質A(21)と物質B(22)の複合材料層23を設け、この複合材料層23の表面に、図1に示したのと同様に、インプリント用モールド1を用いたインプリントプロセスにより、凹凸パターン3が形成される。この凹凸パターン3の突起部4のみが、選択的に微粒子として剥離され、剥離後に、サイズおよび形状が制御され、物質A(21)中に物質B(22)が混在された複合微粒子24が得られる。
図9は、多層レジスト31に対し、例えば陽極酸化ポーラスアルミナ32を用いてインプリントを行い、多層レジスト31の構成を残存させた突起部33を有する凹凸パターン34を形成し、その後、突起部33を微粒子として剥離させることで多層構造を有する微粒子35を作製するプロセスを模式的に示したものである。
図10は、例えば陽極酸化ポーラスアルミナ41を用いてインプリントを行い、粒子42を含む突起部43を有する凹凸パターン44を形成し、粒子42を含む突起部43を剥離して粒子42を含む微粒子45を作製し、後処理により内部に含有されている粒子42を溶解除去することにより中空部46を形成した微粒子47(中空部を有する微粒子)の作製を行うプロセスを模式的に示したものである。
実施例1〔光インプリントプロセスによる単離ポリマーファイバーの形成〕
純度99.99%のアルミニウム板表面に、500 nm周期で突起が規則的に配列した構造を持つSiC製モールドを押し付け、表面に微細な凹凸パターンを形成した。テクスチャリング処理を施したアルミニウム板を、0.1 Mの濃度に調整したリン酸水溶液中で、浴温0℃において直流200Vの条件下で5分間、10分間、30分間陽極酸化を行った。その後、10重量%リン酸水溶液に60分間浸漬し、細孔の孔径拡大処理を施した。作製した陽極酸化ポーラスアルミナを、フルオロアルキルシラン溶液に浸漬し、表面の離型処理を行った。作製した陽極酸化ポーラスアルミナをモールドとして光硬化性樹脂に光インプリントを行い、基材表面にナノファイバーアレーの形成を行った。ナノインプリントにより形成した基材の表面にエラストマーが溶解したトルエン溶液を塗布し乾燥固化させたのち、エラストマー層を剥離しナノファイバーの剥離を行った。剥離したエラストマー膜をトルエン中に浸漬し、溶解除去したのち、トルエン中に分散したポリマーファイバー微粒子をフィルター状にろ過することで回収した。走査型電子顕微鏡による観察から、得られた剥離ポリマーファイバーの直径は250nmであり、長さはそれぞれ2μm、4μm、6μmであることが確認された。得られたポリマーファイバー(ファイバー状ポリマー微粒子)の電子顕微鏡による観察結果をそれぞれ図11に示す。
実施例2〔コーン形状ポリマー微粒子の作製〕
純度99.99%のアルミニウム板表面に、500 nm周期で突起が規則的に配列した構造を持つSiC製モールドを押し付け、表面に微細な凹凸パターンを形成した。テクスチャリング処理を施したアルミニウム板を、0.1 Mの濃度に調整したリン酸水溶液中で、浴温0℃において直流200Vの条件下で3分間陽極酸化したのち、10重量%リン酸水溶液、浴温30℃に25分浸漬する操作を5回繰り返すことで、テーパー状細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得た。作製した陽極酸化ポーラスアルミナを、フルオロアルキルシラン溶液に浸漬し、表面の離型処理を行った。作製した陽極酸化ポーラスアルミナをモールドとして光硬化性樹脂に光インプリントを行い、基材表面にテーパー状ピラーアレーの形成を行った。ナノインプリントにより形成した基材の表面にエラストマーが溶解したトルエン溶液を塗布し乾燥固化させたのち、エラストマー層を剥離しコーン形状ポリマー微粒子の剥離を行った。剥離したエラストマー膜をトルエン中に浸漬し、溶解除去したのち、トルエン中に分散したコーン形状ポリマー微粒子をフィルター状にろ過することで回収した。得られたコーン形状ポリマー微粒子の電子顕微鏡による観察結果を図12に示す。
実施例3〔連続インプリントプロセスで作製したポリマーパターンからの微粒子形成〕
直径75mm、長さ90mmのアルミニウムロールを0.3Mシュウ酸浴、浴温17℃、化成電圧40Vの条件下で3時間陽極酸化したのち、試料をクロム酸リン酸混合溶液に浸漬し、酸化皮膜のみ選択的に溶解除去し、同一条件下で再度25秒間陽極酸化を行った後、5重量%リン酸水溶液中で7分間エッチングを行う操作を5回繰り返すことでテーパー状細孔を有するポーラスアルミナを形成した。作製したポーラスアルミナの表面をフルオロアルキルシラン溶液に浸漬し、表面の離型処理を行いロール状モールドとした。得られたロール状モールドを回転させながら光硬化性樹脂にインプリントを行うことで、連続的に直径70nm、突起高さ200nmのテーパー状ポリマーピラーアレーの形成を行った。作製したナノパターンの表面にエラストマーが溶解したトルエン溶液を塗布し乾燥固化させたのち、エラストマー層を剥離しコーン形状ポリマー微粒子の剥離を行った。剥離したエラストマー膜をトルエン中に浸漬し、溶解除去したのち、トルエン中に分散したコーン形状ポリマー微粒子をフィルター状にろ過することで回収した。得られたコーン形状ポリマー微粒子の電子顕微鏡による観察結果を図13に示す。
本発明により得られるサイズおよび形状の制御された微粒子は、高スループットで効率良く製造できるので、工業的にサイズ均一性に優れた微粒子が要求されるあらゆる用途に適用できる。
1 インプリント用モールド
1a モールドの窪み
2 基材
2a 凹凸パターン形成用の層
3、13、34、44 凹凸パターン
4、14、33、43 突起部
4a 突起部形成用物質
5、16 微粒子
6 スクレイパー
7 粘着テープ
8、15 犠牲層
9、11 細孔
10、12、32、41 陽極酸化ポーラスアルミナ
21 物質A
22 物質B
23 複合材料層
24 複合微粒子
31 多層レジスト
35 多層構造を有する微粒子
42 粒子
45 粒子を含む微粒子
46 中空部
47 中空部を有する微粒子

Claims (11)

  1. インプリントプロセスにより凹凸パターンが形成された基材表面に高分子を含む溶液を塗布し、塗布膜を乾燥後、剥離することにより基材表面から凹凸パターンの突起部のみを微粒子として選択的に剥離し、塗布膜を溶解することにより微粒子を回収することを特徴とする、微粒子の製造方法。
  2. 微粒子の直径が500nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の微粒子の製造方法。
  3. 前記凹凸パターンの突起部の材質が樹脂または金属酸化物の少なくとも何れか一つを含むものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の微粒子の製造方法。
  4. 前記凹凸パターンの突起部の材質が二種類以上の物質からなり,該突起部を基材表面から剥離することにより複合微粒子を作製することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の微粒子の製造方法。
  5. インプリントプロセスにおけるインプリント用モールドとして陽極酸化ポーラスアルミナまたはそれを鋳型として作製したポジ型モールドを用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の微粒子の製造方法。
  6. 硫酸を電解液として用い、化成電圧10V〜120Vにおいて作製した細孔が規則的に配列した陽極酸化ポーラスアルミナを用いることを特徴とする、請求項5に記載の微粒子の製造方法。
  7. シュウ酸を電解液として用い、化成電圧30V 〜130Vにおいて作製した細孔が規則的に配列した陽極酸化ポーラスアルミナを用いることを特徴とする、請求項5に記載の微粒子の製造方法。
  8. リン酸を電解液として用い、化成電圧180V〜220Vにおいて作製した細孔が規則的に配列した陽極酸化ポーラスアルミナを用いることを特徴とする、請求項5に記載の微粒子の製造方法。
  9. 定電圧で陽極酸化を施した後、一旦酸化皮膜を溶解除去し、再び同一条件下で陽極酸化を施すことで作製した細孔が表面側から規則的に配列した陽極酸化ポーラスアルミナを用いることを特徴とする、請求項5〜8のいずれかに記載の微粒子の製造方法。
  10. 陽極酸化に先立ち、アルミニウムの表面に微細な窪みを形成し、これを陽極酸化時の細孔発生の開始点として作製した陽極酸化ポーラスアルミナを用いることを特徴とする、請求項5〜9のいずれかに記載の微粒子の製造方法。
  11. ロール状のアルミニウムの表面に形成した陽極酸化ポーラスアルミナ、またはそれを鋳型として作製したロール状モールドを、連続インプリント用モールドとして用いることを特徴とする、請求項5〜10のいずれかに記載の微粒子の製造方法。
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