JP5761107B2 - 蓄電装置及び吸気ダクト - Google Patents
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Description
本発明は、二次電池等の電池パックの冷却構造に関し、より詳細には、電池パック内に熱交換媒体を供給する吸気ダクトに関する。
特許文献1に記載のバッテリ装置は、一定の方向に複数並んで配置される単電池に対して、遠心ファンから供給される冷却媒体を送風ダクトを介して供給している。
車室内に配置される電池パックは、車両のラゲッジスペースやシート下などの限られた配置スペースに設けられることから電池パックの小型化、薄型化が望まれるとともに、電池パック内に冷却媒体を導く吸気ダクトも限られた車室内のスペースに対して小型化、薄型化が望まれる。
しかしながら、吸気ダクトは、電池パックを構成する周辺部品(例えば、複数の単電池を拘束する部材等)との干渉を回避するため、電池パックの周辺部品との干渉を回避するような形状にせざるを得ないことがある。この場合、例えば、干渉を回避するような吸気ダクトの形状によって吸気ダクト内の冷却媒体の流れが阻害されてしまい、複数の単電池間又は1つの単電池の部位間で均一な冷却を行うことができず、電池パック内の各単電池の電池温度にバラツキが生じるおそれがある。
本願第1の発明である蓄電装置は、所定の方向に並んで配置される複数の蓄電素子と、所定の方向において複数の蓄電素子を挟む一対のエンドプレートと、所定の方向に延び、両端が一対のエンドプレートに接続される連結部材と、で構成される蓄電モジュール(例えば組電池)がケース内に収容されており、ケースに接続されてケース内に蓄電素子を冷却するための熱交換媒体を供給する吸気ダクトを備える。吸気ダクトには、連結部材又はエンドプレートと連結部材との連結部の形状に対応して熱交換媒体が流れる空間に対して突出して設けられる干渉回避部と、干渉回避部に向かって空間を流れる熱交換媒体を整流する整流部と、が設けられている。
本願第1の発明によれば、連結部材又はエンドプレートと連結部材との連結部の形状に対応して設けられる干渉回避部によって連結部材との干渉を回避した吸気ダクトの配設を行うことができるとともに、整流部によって吸気ダクト内を流れる熱交換媒体の流れが干渉回避部によって阻害されることを抑制できるので、蓄電モジュールの冷却性能を向上させることができる。
整流部は、干渉回避部よりも熱交換媒体が流れる上流側に位置する1つの頂部から熱交換媒体が流れる下流側に延びる少なくとも2つのガイド面を有するように構成することができる。また、干渉回避部及び整流部は、一体に形成することができる。
熱交換媒体が流れる吸気ダクト内の空間における干渉回避部と吸気ダクト上部との間に、仕切り部材を設けるように構成することができる。
干渉回避部は、連結部材又は連結部と接触するように構成することができ、また、干渉回避部に連結部材又は連結部が当接する当接部材を設けるようにすることができる。
干渉回避部に連結部材又は連結部が位置した状態で、吸気ダクトの少なくとも一部がエンドプレート上に配置されるように構成することができる。
本願第2の発明である吸気ダクトは、所定の方向に並んで配置される複数の蓄電素子が一対のエンドプレートで挟まれ、所定の方向に延びる連結部材が一対のエンドプレートに接続される蓄電モジュールを備えた蓄電装置の吸気ダクトである。吸気ダクトは、蓄電モジュールを収容するケースに接続され、ケース内に供給される蓄電素子を冷却するための熱交換媒体が流通する空間を形成する。吸気ダクトには、連結部材又はエンドプレートと連結部材との連結部の形状に対応して熱交換媒体が流れる空間に対して突出して設けられる干渉回避部と、干渉回避部に向かって空間を流れる熱交換媒体を整流する整流部と、が設けられている。本願第2の発明も、上記本願第1の発明と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1である電池パック(蓄電装置に相当する)について、図1から図6を参照して説明する。図1は、本実施例である電池パック1の外観図である。図1から図6において、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する軸である。本実施例では、鉛直方向に相当する軸を、Z軸としている。
本発明の実施例1である電池パック(蓄電装置に相当する)について、図1から図6を参照して説明する。図1は、本実施例である電池パック1の外観図である。図1から図6において、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する軸である。本実施例では、鉛直方向に相当する軸を、Z軸としている。
本実施例の電池パック1は、車両に搭載することができる。車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車では、車両を走行させるための動力源として、電池パック1の他に、燃料電池や内燃機関を備えた車両である。電気自動車は、動力源として、電池パック1だけを備えた車両である。モータ・ジェネレータを用いて、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギに変換すれば、電気エネルギを電池パック1に蓄えることができる。
電池パック1は、複数の単電池(蓄電素子に相当する)11を電気的に接続した組電池(蓄電モジュールに相当する)10と、組電池10を収容する電池ケース2と、を含んで構成される。電池ケース2には、吸気ダクト3及び排気ダクト4が設けられ、電池ケース2内に収容される組電池10は、吸気ダクト3から供給される冷却媒体(熱交換媒体)によって冷却され、電池ケース2内を流れた冷却媒体は、排気ダクト4から電池ケース2外に排気される。
図2は、吸気ダクト3が設けられた電池パック1のY方向断面視であり、図3は、組電池10に対して吸気ダクト3が取り付けられた状態を示す図である。
組電池10は、Y方向に並んで配置される複数の単電池11を電気的に接続して構成することができる。Y方向における複数の単電池11の両端には、一対のエンドプレート12が配置されている。一対のエンドプレート12には、Y方向に延びる拘束ロッド(連結部材に相当する)13が接続されている。拘束ロッド13の両端を一対のエンドプレート12に固定することにより、組電池10を構成する複数の単電池11に対して拘束力を与えることができる。拘束力とは、Y方向において単電池11を挟む力である。
エンドプレート12の上下方向(Z方向)端面には、拘束ロッド13が固定される固定部(連結部に相当する)14が設けられている。固定部14は、拘束ロッド13が挿通する挿通孔14aを有し、挿通孔14aに挿通された拘束ロッド13をボルト等の締結部材で固定部14に締結することで、拘束ロッド13がエンドプレート12に固定される。
図2に示すように、本実施例では、電池パック1の上面に、2つの拘束ロッド13が配置され、電池パック1の下面にも、2つの拘束ロッド13が配置されている。そして、一対のエンドプレート12の上下方向端面それぞれに、電池パック1の上面に配置される2つの拘束ロッド13に対応する2つの固定部14と、電池パック1の下面に配置される2つの拘束ロッド13に対応する2つの固定部14とが設けられている。
なお、拘束ロッド13の数やその断面形状、固定部14の数は、適宜設定することができる。拘束ロッド13の断面形状とは、拘束ロッド13の長手方向と直交する断面における形状である。拘束ロッド13は、一対のエンドプレート12に接続されることにより、拘束力を発生させることができればよい。
単電池11としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることができる。組電池10を構成する単電池11の数は、適宜設定することができる。
X方向(単電池11の長さ方向)における単電池11の両側面には、正極端子11aおよび負極端子11bがそれぞれ設けられている。正極端子11aは、単電池11の外装を構成するケース内に収容された発電要素の正極と接続されており、負極端子11bは、発電要素の負極と接続されている。
発電要素は、充放電を行う要素であり、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されるセパレータとを有することができる。正極板は、集電板と、集電板の表面に形成された正極活物質層とを有する。負極板は、集電板と、集電板の表面に形成された負極活物質層とを有する。正極活物質層は、正極活物質や導電剤などを含んでおり、負極活物質層は、負極活物質や導電剤などを含んでいる。
単電池11として例えば、リチウムイオン二次電池を用いるときには、正極板の集電板をアルミニウムで形成し、負極板の集電板を銅で形成することができる。また、正極活物質としては、例えば、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2を用い、負極活物質としては、例えば、カーボンを用いることができる。セパレータ、正極活物質層および負極活物質層には、電解液がしみ込んでいる。電解液を用いる代わりに、正極板および負極板の間に、固体電解質層を配置することもできる。
Y方向で隣り合う2つの単電池11において、一方の単電池11の正極端子11aは、バスバー15aを介して、他方の単電池11の負極端子11bと電気的に接続される。Y方向に並んで配置された複数の単電池11は、バスバー15aによって電気的に直列に接続される。
本実施例では、Y方向における組電池10の両端には、バスバーモジュール15がそれぞれ配置されている。バスバーモジュール15は、複数のバスバー15aと、これらのバスバー15aを支持するプレートとを有することができる。プレートは、樹脂といった絶縁性材料で形成することができる。バスバーモジュール15を用いることにより、複数のバスバー15aを複数の単電池11に対して容易に取り付けることができる。なお、本実施例では、すべての単電池11を電気的に直列に接続しているが、これに限るものではない。具体的には、電気的に並列に接続された複数の単電池11が含まれていてもよい。
このように構成された組電池10は、図1に示すように、電池ケース2内に収容され、例えば、電池ケース2の下部や側部などに固定配置される。そして、電池ケース2に収容された組電池10の上面と電池ケース2の上部との間には、第1流通経路(吸気経路)S1が形成され、組電池10の下面と電池ケース2の下部との間には、第2流通経路(排気経路)S2が形成されている。
吸気ダクト3は、電池ケース2のY方向における側面2aに設けられる。電池ケース2の側面2aには、吸気ダクト3が接続される接続口2bが形成されるとともに、排気ダクト4が接続される接続口2cが形成されている。接続口2bは、第1流通経路(吸気経路)S1に対応して電池ケース2の側面2aのZ方向上側に設けられ、吸気ダクト3と第1流通経路S1がY方向において連通するように吸気ダクト3が設けられる。
接続口2cは、第2流通経路(吸気経路)S2に対応して電池ケース2の側面2aのZ方向下側に設けられ、側面2aにおいて吸気ダクト3の接続口2bよりもZ方向下側に設けられる。排気ダクト4と第2流通経路S2がY方向において連通するように排気ダクト4が設けられている。
なお、本実施例では、吸気ダクト3及び排気ダクト4が電池ケース2のY方向における1つの側面に集約されて配置され、吸気ダクト3から電池ケース2内に供給された冷却媒体が組電池10の周囲及びY方向に並ぶ単電池11間を流れて、吸気ダクト3が設けられた同じ側面2aの排気ダクト4から電池ケース2外に排気される一例を示しているが、これに限るものではない。例えば、吸気ダクト3及び排気ダクト4を電池ケース2のY方向における各側面2a、2dそれぞれに設けて、側面2aに設けられた吸気ダクト3から電池ケース2内に供給された冷却媒体が組電池10の周囲及びY方向に並ぶ単電池11間を流れて、Y方向における他方の側面2dに設けられる排気ダクト4から電池ケース2外に排気されるようにしてもよい。
また、本実施例では、接続口2b、2cが形成される電池ケース2の側面2aにおいて、Z方向上方に接続口2b(吸気ダクト3)を、Z方向下方に接続口2c(排気ダクト4)をそれぞれ設けているが、これに限るものではなく、例えば、Z方向上方に接続口2c(排気ダクト4)を設け、その下方に接続口2b(吸気ダクト3)を設けるようにしてもよい。吸気ダクト3及び排気ダクト4を電池ケース2のY方向における各側面2a、2bそれぞれに設ける場合も同様である。
本実施例の吸気ダクト3は、組電池10の上面側に位置する底部31と、電池ケース2の上部側に位置する上部32と、底部31及び上部32のX方向側面を形成する側部33と、を含んで構成され、底部31、上部32及び側部33によって送風機5から供給される冷却媒体が流通する空間Sが形成されている。吸気ダクト3は、例えば、樹脂等で形成することができ、送風機5は、例えば、ブロア等を用いることができる。
吸気ダクト3は、送風機5から供給される冷却媒体を空間Sに連通する第1流通経路S1に導くダクトである。第1流通経路S1と連通する吸気ダクト3の組電池10側の開口3aは、単電池11のX方向の長さと同じかそれよりも小さい幅を有し、送風機の送風口5aと連通する吸気ダクト3の送風機5側の開口3bは、開口3aよりもX方向における幅が小さくなっている。本実施例の吸気ダクト3の空間Sは、Y方向において冷却媒体の上流側から下流側にかけて幅広となるように形成されている(図4参照)。また、下流側の開口3aのZ方向における高さは、上流側の開口3bの高さよりも低く形成され、下流側の開口3aのX方向における幅さは、上流側の開口3bの幅よりも広く形成されている。
空間Sの下流側(組電池10)側に位置する開口3aの開口面は、Z方向と略平行であり、組電池10の複数の単電池11が並んで配置されるY方向に略垂直に面し、電池ケース2内の第1流通経路S1とY方向において面している。
そして、本実施例の吸気ダクト3は、接続口2bから吸気ダクト3の一部が電池ケース2内に位置するように設けられ、電池ケース2内に収容される組電池10の上面側に吸気ダクト3が位置するとともに、吸気ダクト3の開口3aの開口面が電池ケース2内に位置している。本実施例では、開口3aの開口面は、組電池10のエンドプレート12の上下方向の端面に位置するとともに、Y方向においてエンドプレート12の端面の縁部に位置し、吸気ダクト3の底部31がY方向において組電池10の上面と重なるように配置される。
このとき、吸気ダクト3の底部31をY方向において組電池10の上面と重なるように配置すると、例えば、エンドプレート12の上下方向の端面上に位置する拘束ロッド13及び/又は固定部14と吸気ダクト3の底部31とが干渉(接触)するので、本実施例では、吸気ダクト3の底部31と組電池10の上面に位置する拘束ロッド13や固定部14との干渉を避けるための干渉回避部34が、開口3a側の底部31に形成されている。
本実施例の干渉回避部34は、吸気ダクト3に対して組電池10の上面に位置する(第1流通経路S1に突出して配置される)拘束ロッド13や固定部14が入り込むスペースS3を形成する凸部であり、拘束ロッド13や固定部14の形状に対応して冷却媒体が流れる吸気ダクト3内の空間Sに対して突出した形状に形成されている。
干渉回避部34は、吸気ダクト3の開口3aにおける底部31の一部を、組電池10の上面に位置する拘束ロッド13や固定部14の形状に応じて空間Sの内側に向かって隆起させることで形成することができる。つまり、底部31の外面(組電池10の上面と向かい合う底部31の下面)を空間S内に向かって凹ませて、底部31においてZ方向上方に突出した凸部を形成することで、吸気ダクト3に干渉回避部34を設けることができる。この底部31の下面(組電池10と向かい合う面)において凹んだ空間が、吸気ダクト3に対して組電池10の上面に位置する拘束ロッド13や固定部14が入り込むスペースS3となる。
図2及び図3に示すように、干渉回避部34によって形成されるスペースS3により、拘束ロッド13や固定部14がスペースS3に入り込むことができ、組電池10の上面と向かい合う底部31の下面が拘束ロッド13や固定部14と干渉することなく、スペースS3内に拘束ロッド13や固定部14が位置して、組電池10の上面(エンドプレート12の上面)に吸気ダクト3を配置することができる。
したがって、吸気ダクト3は、例えば、底部31と拘束ロッド13や固定部14との干渉を避けるために、Z方向において固定部14の上側に配置する必要はなく、吸気ダクト3の底部31の下面を組電池10の上面により近い位置、例えば、組電池10を構成するエンドプレートの上面に干渉回避部34以外の底部31が当接するように吸気ダクト3を組電池10に対して配置することができる。このため、冷却媒体の供給量に対して吸気ダクト3の空間Sの大きさを十分に保ったまま、吸気ダクト3のZ方向における高さを低くすることができ、吸気ダクト3を薄型化することができる。
次に、図4から図6を参照して、吸気ダクト3の干渉回避部34と吸気ダクト3内を流れる冷却媒体について詳細に説明する。図4は、組電池10に設けられた吸気ダクト3内を流れる冷却媒体の一例を示す図である。図5は、図4を上面から見た図であり、吸気ダクト3のX−Y断面視した図である。図6は、図2のA−A断面図である。
本実施例の干渉回避部34は、底部31の開口3a側の端部の一部をZ方向に隆起させて凸状に形成することで、吸気ダクト3に設けることができる。このとき、干渉回避部34は、空間Sを流通する冷却媒体の妨げとなる。つまり、底部31、側部32及び上部33によって形成される冷却媒体が流通する空間Sに、突起状の干渉回避部34が設けられることになるため、干渉回避部34に冷却媒体が衝突等して冷却媒体の流れを妨げたり、X方向において干渉回避部34両側で冷却媒体の流量が不均一となることがある。
図4に示すように、吸気ダクト3内を流通する冷却媒体は、開口3aに向かって流れる際、開口3a側の底部31から突出した2つの干渉回避部34によって3つの経路に分岐し、各経路から組電池10に流れ込む。ここで、干渉回避部34が冷却媒体の流れの妨げとなると、分岐される各経路それぞれに流れる冷却媒体の流量が不均一となってしまう。例えば、干渉回避部34の開口3bに面する形状が、X方向に壁のようになっていると、Y方向に流れる冷却媒体の妨げとなり、干渉回避部34によってX方向に分岐される冷却媒体の流量は、分岐された各経路間でバラツキが生じおそれがある。
このため、分岐される各経路それぞれに流れる冷却媒体の流量が不均一になると、X方向及びY方向において組電池10の冷却効率にバラツキが生じ、組電池10全体の冷却性能にバラツキが生じるとともに、組電池10を構成する各単電池11の冷却性能にもバラツキが生じる。組電池10の冷却性能のバラツキは、充放電を行う組電池10(単電池11)の電池温度のバラツキとなるので、干渉回避部34によって分岐される各経路それぞれに流れる冷却媒体の流量を均一にして、組電池10の冷却性能のバラツキを抑制することが好ましい。
そこで、本実施例では、干渉回避部34に冷却媒体の流れを整流する整流部35を設け、干渉回避部34によって分岐される各経路それぞれに対する冷却媒体の流れを整流して冷却媒体の流量が不均一になることを抑制する。
整流部35は、干渉回避部34に向かって流れる冷却媒体を干渉回避部34によって区画される経路a1、a2、a3それぞれにガイドするガイト面36a、36bを有している。本実施例の整流部35は、干渉回避部34の空間S内に位置する凸面を開口3bから開口3aに向かう冷却媒体の上流側から下流側に延びるガイド面36a、36bとして干渉回避部34に設けられる。
ガイド面36aは、上流側から下流側に向かってY方向と略平行に形成されており、ガイド面36bは、Y方向に対してX方向に所定角度傾斜して形成されている。本実施例では、例えば、干渉回避部34よりもY方向において上流側の所定の位置(頂部36c)から干渉回避部34の凸面に2つのガイド面36a、36bそれぞれが開口3aに向かって延びるように設けられている。整流部35を構成する2つのガイド面36a、36bは、冷却媒体が流れる方向に対して頂部36cで鋭角に連結しており、ガイド面36aは頂部36cからY方向と略平行に延びて冷却媒体を経路a1にガイドし、ガイド面36bは、頂部36cからY方向に対してX方向に所定角度傾斜して冷却媒体を経路a2又は経路a3にガイドする。
また、干渉回避部34によって形成されるスペースS3は、開口断面が底部31の開口3a側の端部からY方向において開口3bに向かうにつれて小さくなるように形成されている(図6参照)。すなわち、空間S内の所定の位置(頂部36c)から底部31の開口3a側の端部に向かうにつれてスペースS3の開口断面が大きくなるように、干渉回避部34が形成されている。このため、干渉回避部34の凸面に形成されるガイド面36a、36bは、底部31の頂部36cから開口3aに向かうにつれてZ方向の高さが高くなるように形成され、本実施例では、ガイド面36a、36bは、底部31が隆起した凸面に一体的に形成されている。
なお、本実施例では、整流部35を干渉回避部34と一体的に設けているが、これに限るものではない。例えば、底部31の凸部である干渉回避部34に対して、個別にガイド部材を設けることで整流部35を干渉回避部34に設けることができる。また、ガイド面36a、36bは、干渉回避部34の凸面のようにZ方向に対して曲率を有しなくてもよい。例えば、干渉回避部34の凸面とは個別に、底部31に対してZ方向に鉛直に形成された平面状のガイド部材を、ガイド面36a、36bとして干渉回避部34に設けるようにしてもよい。
図5に示すように、例えば、2つの干渉回避部34それぞれにおいて、左側の干渉回避部34のガイド面36aは、経路a1に面するように設けられており、ガイド面36bは、経路a2に面するように設けられている。一方、右側の干渉回避部のガイド面36aは、経路a1に面するように設けられており、ガイド面36bは、経路a3に面するように設けられている。
言い換えれば、吸気ダクト3は、拘束ロッド13や固定部14に対応した間隔でX方向に並んで設けられる左右の2つの干渉回避部34のそれぞれのガイド面36a間の経路a1と、左側の干渉回避部34のガイト面36bと吸気ダクト3の側部33の間の経路a2と、右側の干渉回避部34のガイト面36bと吸気ダクト3の側部33の間の経路a3と、が形成され、2つの干渉回避部34に向かって流れる冷却媒体が、整流されて各経路a1、a2、a3それぞれから組電池10に流れ込む。
このように整流部35として設けられるガイド面36a、36bによって、干渉回避部34に向かって流れる冷却媒体は、ガイド面36a、36bに沿って各経路a1、a2及びa3それぞれに整流されるので、例えば、干渉回避部34に冷却媒体が衝突して、分岐される各経路a1、a2、a3それぞれに流れる冷却媒体の流量が偏ったり、冷却媒体が流れ難くなることを抑制できる。
図6は、本実施例の干渉回避部34の断面図である。図6に示すように、干渉回避部34は、底部31を開口3aの端部を内側に突出させることで、拘束ロッド13や固定部14が入り込むスペースS3が形成され、スペースS3は、開口3aの端部から内側に向かって狭くなるように形成されている。つまり、開口3bの冷却媒体の上流側から開口3aの下流側に向かってZ方向に干渉回避部34の凸面が高くなるように、凸面が傾斜して形成されている。
また、本実施例では、干渉回避部34の凹面に、すなわち、スペースS3内に拘束ロッド13や固定部14と当接するリブ(当接部材に相当する)38を設けることができる。リブ38は、位置決め部材であり、吸気ダクト3に対して組電池10の上面に位置する拘束ロッド13や固定部14がスペース3に入り込んだ際に、リブ38によって拘束ロッド13や固定部14と当接し、組電池10に対して吸気ダクト3が位置決めされる。リブ38は、干渉回避部34の凹面の一部をスペースS3に対して突出させて形成したり、干渉回避部34の凹面に別途に構成されたリブ38を設けることができる。
なお、干渉回避部34の凹面と拘束ロッド13や固定部14が直接当接するように、干渉回避部34のスペースS3の凹面の形状を拘束ロッド13や固定部14の形状に合わせて形成することで、リブ38を設けなくても干渉回避部34自体が位置決め部材として構成することができ、組電池10に対して吸気ダクト3を位置決めして配置することができる。
さらに本実施例では、空間Sにおいて干渉回避部34の凸状の先端部と吸気ダクト3の上部32との間に、仕切り部材39を設けることができる。仕切り部材39を設けることで各経路間でX方向に冷却媒体が流れないようにし、分岐される各経路a1、a2、a3それぞれに流れる冷却媒体の流量の偏りをさらに抑制することができる。
このように本実施例の吸気ダクト3は、吸気ダクト3に対して組電池10を構成する周辺部品である拘束ロッド13や固定部14が入り込むスペースS3によって拘束ロッド13との干渉を回避しながら吸気ダクト3を組電池10に設けることができ、冷却媒体の供給量に対して吸気ダクト3の空間Sの大きさを十分に保ったまま、吸気ダクト3のZ方向における高さを低くすることができ、吸気ダクト3を薄型化することができる。
そして、吸気ダクト3内に突出する干渉回避部34に整流部(ガイド面36a、36b)が設けられているので、干渉回避部34に向かって流れる冷却媒体が整流されて吸気ダクト3から第1流通経路S1に流れるので、吸気ダクト3内に突出する干渉回避部34によって分岐される各経路a1、a2、a3それぞれに流れる冷却媒体の流量の偏りを抑制することができ、組電池10の冷却性能を向上させることができる。
特に、本実施例では、電池パック1の吸気経路である第1流通経路に周辺部品である拘束ロッド13や固定部14が突出して位置する組電池10に対して、吸気ダクト3の底部31を拘束ロッド13や固定部14の形状に対応して凸状に形成するとともに、凸状の凸面を冷却媒体を整流するガイド面に形成する簡単な方法で、電池パック1全体をZ方向において薄型化しつつ組電池10の冷却性能のバラツキを抑制することができ、別途の部材や吸気ダクト3を複雑に成形する必要がなく、コストを低減することができる。
また、干渉回避部34によって組電池10に対して吸気ダクト3を容易に位置決めして配置することができるので、電池パック1に接続される吸気ダクト3の組み付け作業の負担が軽減されるとともに、組み付け精度を向上させることができる。
1 :電池パック
10:組電池
11:単電池
12:エンドプレート
13:拘束部材(連結部材)
14:固定部(連結部)
15:バスバーモジュール
15a:バスバー
2 :電池ケース
2b:吸気口
2c:排気口
3 :吸気ダクト
31:底部
32:上部
33:側部
34:干渉回避部
35:整流部
36a、36b:ガイド面
38:リブ(当接部材)
39:仕切り部材
4 :排気ダクト
5 :送風機
10:組電池
11:単電池
12:エンドプレート
13:拘束部材(連結部材)
14:固定部(連結部)
15:バスバーモジュール
15a:バスバー
2 :電池ケース
2b:吸気口
2c:排気口
3 :吸気ダクト
31:底部
32:上部
33:側部
34:干渉回避部
35:整流部
36a、36b:ガイド面
38:リブ(当接部材)
39:仕切り部材
4 :排気ダクト
5 :送風機
Claims (8)
- 所定の方向に並んで配置される複数の蓄電素子と、
前記所定の方向において、前記複数の蓄電素子を挟む一対のエンドプレートと、
前記所定の方向に延び、両端が前記一対のエンドプレートに接続される連結部材と、
前記複数の蓄電素子を収容するケースと、
前記ケースに接続され、前記ケース内に前記蓄電素子を冷却するための熱交換媒体を供給する吸気ダクトと、を含み、
前記吸気ダクトには、前記連結部材又は前記エンドプレートと前記連結部材との連結部の形状に対応して前記熱交換媒体が流れる空間に対して突出して設けられる干渉回避部と、前記干渉回避部に向かって前記空間を流れる前記熱交換媒体を整流する整流部と、が設けられていることを特徴とする蓄電装置。 - 前記整流部は、前記干渉回避部よりも前記熱交換媒体が流れる上流側に位置する1つの頂部から前記熱交換媒体が流れる下流側に延びる少なくとも2つのガイド面を有することを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
- 前記干渉回避部及び前記整流部は、一体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電装置。
- 前記空間における前記干渉回避部と前記吸気ダクトの上部との間に、仕切り部材が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の蓄電装置。
- 前記干渉回避部は、前記連結部材又は前記連結部と接触していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の蓄電装置。
- 前記干渉回避部に前記連結部材又は前記連結部が当接する当接部材が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の蓄電装置。
- 前記干渉回避部に前記連結部材又は前記連結部が位置した状態で、前記吸気ダクトの少なくとも一部が前記エンドプレート上に配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の蓄電装置。
- 所定の方向に並んで配置される複数の蓄電素子が一対のエンドプレートで挟まれ、前記所定の方向に延びる連結部材が前記一対のエンドプレートに接続される蓄電モジュールを備えた蓄電装置の吸気ダクトであって、
前記吸気ダクトは、前記蓄電モジュールを収容するケースに接続され、前記ケース内に供給される前記蓄電モジュールを冷却するための熱交換媒体が流通する空間を形成するとともに、
前記連結部材又は前記エンドプレートと前記連結部材との連結部の形状に対応して前記熱交換媒体が流れる空間に対して突出して設けられる干渉回避部と、前記干渉回避部に向かって前記空間を流れる前記熱交換媒体を整流する整流部と、が設けられていることを特徴とする吸気ダクト。
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