JP5751604B2 - ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法 - Google Patents
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すなわち、本発明は、触媒としてチタン化合物をエステル化反応率95〜98%の状態にあるエステル化反応槽に添加し、続いて予備重縮合反応槽にも追添加して、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールから連続的にポリブチレンテレフタレート樹脂を製造する方法であって、チタン化合物を1,4−ブタンジオールに20重量%以下に希釈した溶液を、0.3m/s以上1.0m/s以下の流速で添加し、該溶液がビスヒドロキシブチルテレフタレートおよびその低重合物を含む液相に到達するまでの、減圧、加熱下の工程内における1,4−ブタンジオールの揮発率を80重量%以下として、
前記チタン化合物を、エステル化反応槽および予備重縮合反応槽にそれぞれTi原子換算
でポリマー総重量に対して25〜75ppm添加することを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法である。
(R1O)nTi(OR2)4−n
(ただし、R1、R2は炭素数1〜10の脂肪族、脂環族または芳香族の炭化水素基、nは0〜4の数字(小数含む)である。)で表されるチタン酸エステルおよび縮合物で代表される。
反射法によりスガ試験機社製カラーテスターSC−3−CH型を用いて、JIS Z 8730の参考1に記載されるLab表色系におけるハンターの色差式の色座標b値を測定した。測定は電源投入後4時間以上放置し、予め装置を十分安定させた後、内径60mm、深さ30mm、受光部が石英ガラス製である測定セルに試料ペレットをすり切り位置まで充填し、測定セルの向きを90度ずつ4方向変えて測定し、その平均値をもって値とした。
ウベローデ型粘度計とo−クロロフェノールを用い、25℃において、ポリブチレンテレフタレートの濃度1.0g/dl、0.5g/dl及び0.25g/dlの溶液粘度を測定し、粘度数を濃度0に外挿し求めた。
チップを150℃で4時間乾燥後、富士フィルター製フジメルトスピニングテスター(MST−C400)で温度255℃〜265℃、濾過面積2.0cm2の10μm焼結繊維フィルター、吐出量6.8g/minの条件下測定し、4時間濾過圧力の上昇速度を測定し、1時間あたりの圧力上昇速度に換算した。
試料ポリマー5.4gをフェノール/四塩化エタン(60:40wt%)の混合溶媒40mlに100℃で2時間加熱溶解し、この溶液を光路長30mmのセルに入れて積分式ヘーズメーター(スガ試験機:HZ−2)でヘイズと全光線透過率を測定した。
反応率(%)=(ケン化価−酸価)/ケン化価×100で算出した。酸価は、オリゴマー0.4gをo−クレゾール/クロロホルム(3:2)溶液を50ml加え、90℃で1時間溶解した後、30分間放冷した。その後、クロロホルムを30ml加え、さらに13%塩化リチウムメタノール溶液を5ml加え、N/25エタノール性水酸化ナトリウム溶液で平沼社製COM−450を用いて滴定した。ケン化価は、オリゴマー0.4gをN/2水酸化カリウム20mlでアルカリ加水分解し、100℃で1時間還流加熱し、それを指示薬を使用してN/2硫酸溶液で逆滴定して求めた。
濾過試験終了後のポリマーが付着した焼結繊維フィルターを取り出し、O−クロロフェノール20ml、100℃で2時間撹拌・溶解させ、それを50μmのミリポア社製テフロン(登録商標)メンブレンフィルターで濾過した。更にその濾液を5μmのミリポア社製のテフロン(登録商標)メンブレンフィルターで再濾過し、それらを50℃で一晩真空乾燥した後、重量を測定し、フィルター濾上物の重量を濾過したポリマー量で割ることで異物含有量を算出した。また、異物の大きさについては、上記単離した異物をキーエンス社製SEM(VE−8800)を用いて観察し、得られた画像をイメージアナライザーを用いて画像処理し、異物の粒径の分布を測定した。
単離した異物を、KBr錠剤法にて赤外分光測定器を用いて透過法にて異物の特定吸収波長を観察した。
チップ2.0gをo−クレゾール/クロロホルム(3:2)溶液を50ml加え、90℃で1時間溶解した後、30分間放冷した。その後、クロロホルムを30ml加え、さらに13%塩化リチウムメタノール溶液を5ml加え、N/25エタノール性水酸化ナトリウム溶液で平沼社製COM−450を用いて滴定した。
チップ1gを300℃、2.5時間、大気下で加熱後、OCP50mlで150℃で1時間溶解後、3G3のガラスフィルターで濾過して濾上物を塩化メチレンで洗浄する。線上後フィルターを50℃で一晩真空乾燥機で乾燥後、重量を測って、チップ1g中のフィルター残存物量の重量比をゲル化率とした。
副生するテトラヒドロフラン量については、各工程から発生する1時間当たりのテトラヒドロフランの生成量(g)を島津製ガスクロマトグラフGC−17Aを用いて内標を入れて測定し、単位時間当たりに生成するポリマー量(kg)で除することで求めた。
予め反応率96%のPBTオリゴマーを充填した完全混合槽型エステル化反応器に、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとをテレフタル酸に対する1,4−ブタンジオールのモル比が1.8になるようにスラリー状にして連続的に供給した。また同時に、テトラブトキシチタネートを、10%の濃度に1,4−ブタンジオールで希釈し、流速0.43m/sで、生成するポリマー(PBT)に対して0.04wt%(Ti:56ppm)添加した。触媒の希釈に用いた1,4−ブタンジオールの揮発率は5%であった。エステル化反応器は温度230℃、圧力79kPa、反応時間(平均滞留時間)2時間でエステル化反応を行い反応率96%のPBTオリゴマーを得た。エステル化反応時のテトラヒドロフラン(THF)の発生量は95g/kgポリマーであった。そのエステル化反応器で得たPBTオリゴマーを連続的に取り出し、予め反応率98%のPBTオリゴマーを充填した予備重縮合反応器に供給した。予備重縮合反応器は、反応温度240℃、反応時間(平均滞留時間)2時間、真空度2.7kPaで反応を行いながら、エステル化反応器と同様にテトラブトキシチタネートを10%の濃度に1,4−ブタンジオールに希釈し、流速0.43m/sで生成するポリマー(PBT)に対して0.04wt%(Ti:56ppm)添加した。触媒の希釈に用いた1,4−ブタンジオールの揮発率は10%であった。その後、最終重合器に連続的に送液し、重合温度240℃、反応時間1.5時間、0.3kPaの真空度で重合反応を行いPBTを得た。得られたPBTは、固有粘度1.0dl/g、末端カルボキシル基濃度10eq/t、ヘイズ3%、全光線透過率95%、b値5、チタンカルボン酸塩を含有する異物(粒径10μm、100μmにピークを有する)含有量5ppm、濾過圧力上昇速度0.5kg/cm2/hr、ゲル化率0.2%と成型品やフィルムに適したポリマーであった。その結果を表1に示す。
触媒添加濃度を20wt%に変更した以外は実施例1と同様の方法で行った。触媒濃度を高くした結果、触媒希釈溶媒の揮発率が高くなり、異物量が若干増えたものの使用できる範囲のものであった。その結果を表1に示す。
触媒添加流速を0.3m/sに変更した以外は実施例1と同様の方法で行った。触媒添加流速を遅くした結果、触媒希釈溶媒の揮発率が高くなり、濾過圧力上昇速度が高くなったが使用できる範囲のものであった。その結果を表1に示す。
触媒添加流速を0.1m/sと遅くした以外は実施例1と同様の方法で行った。触媒添加流速を遅くした結果、触媒希釈用の1,4−ブタンジオールの揮発率が90、96%と著しく高くなった結果、有機チタン化合物が異物化し、ヘイズや濾過圧力上昇速度、ゲル化率等品質の著しい悪化を招いた。結果を表1に示す。
触媒濃度を80%とした以外は実施例1と同様の方法で行った。触媒濃度を高くした結果、添加配管内の熱負荷によって1,4−ブタンジオールと反応を起こし、異物化した結果、品質の悪化を招いた。結果を表1に示す。
エステル化反応時間を3時間に長くした以外は実施例1と同様の方法で行った。エステル化反応時間を長くした結果、エステル化反応率が高くなり、その結果、ヘイズが高くなった。結果を表1に示す。
触媒添加量を0.01wt%(Ti:14ppm)にした以外は実施例1と同様の方法で行った。触媒添加量を少なくした結果、エステル化反応時間および重合時間も長くなり、ポリマーの高温下で長時間滞留したためゲル化率等が高くなり品質の悪化を招いた。結果を表1に示す。
Claims (1)
- 触媒としてチタン化合物をエステル化反応率95〜98%の状態にあるエステル化反応槽に添加し、続いて予備重縮合反応槽にも追添加して、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールから連続的にポリブチレンテレフタレート樹脂を製造する方法であって、チタン化合物を1,4−ブタンジオールに20重量%以下に希釈した溶液を、0.3m/s以上1.0m/s以下の流速で添加し、該溶液がビスヒドロキシブチルテレフタレートおよびその低重合物を含む液相に到達するまでの、減圧、加熱下の工程内における1,4−ブタンジオールの揮発率を80重量%以下として、
前記チタン化合物を、エステル化反応槽および予備重縮合反応槽にそれぞれTi原子換算
でポリマー総重量に対して25〜75ppm添加することを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法。
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