JP5747672B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
このような回転電機においては、巻線部と磁石体との間に隙間が形成されるため、この隙間に砂や小石等の異物が入り込み、巻線部又は磁石体が損傷したり、円滑な回転を阻害するおそれがある。そこで、特許文献1に開示されているような、巻線部及び磁石体の全面を覆うカバーを配する構造を採用することにより、異物の入り込みを防止することができる。
巻線ユニットに対して相対的に回転すると共に、上記巻線部に対向配置された磁石体を有する磁石体ユニットとを備えており、
上記巻線部は、磁性体からなるコアと、該コアの周囲に巻き付けられたコイルと、上記コアと上記コイルとの間に介在したボビンとからなり、
上記磁石体と上記巻線部の上記コアとは、対向配置されており、
上記ボビンは、上記磁石体ユニットの回転方向における上記コアの前方側及び後方側から、上記コアと上記磁石体との間における隙間に向かって突出した突出部を備えることを特徴とする回転電機にある。
本発明の実施例にかかる回転電機1について、図1〜図6を参照して説明する。
回転電機1は、複数の巻線部20を環状に配してなる巻線ユニット2と、巻線部20に対向配置された磁石体61を有する磁石体ユニット6とを備えている。巻線部20は、磁性体からなるコア30と、このコア30の周囲に巻き付けられたコイル4と、コア30とコイル4との間に介在したボビン5とからなる。磁石体61と巻線部20のコア30とは、対向配置されている。ボビン5は、コア30と磁石体61との間における隙間101の開口端10の一部を覆う被覆部543を備えている。
本例において、回転電機1のロータ(回転側)が回転する方向を回転方向Rとする。
また、本例に示す回転電機1は、自動二輪車に搭載され発電機として用いられるものである。
回転電機1は、図1及び図2に示すごとく、エンジン(図示略)を駆動源として回転するロータ(回転側)である磁石体ユニット6と、自動二輪車の車体に固定されたステータ(固定側)である巻線ユニット2とからなる。
ケース62は、図2に示すごとく、略円板状の底部621と、この底部621の外周から垂直に立設する円筒部623とからなる。円筒部623の内周面には、図1に示すごとく、複数の磁石体61を配してある。複数の磁石体61は、それぞれの磁極を内周側に向けると共に、N極とS極とが周方向に交互に並ぶように配してある。また、磁石体61は、磁石体ユニット6と巻線ユニット2とを合体して回転電機1とした際に、環状に配した巻線部20の外周側において、巻線部20と対向する位置に配される。
回転電機1のボビン5は、コア30と磁石体61との間における隙間101の開口端10の一部を覆う被覆部543を備えている。この被覆部543を備えることにより、開口端10の開口面積を小さくすることができる。これにより、開口端10に異物を入り込みにくくすることができる。それゆえ、回転電機1の損傷を防止することができる。また、被覆部543は、ボビン5の一部により構成されている。したがって、回転電機1を構成する部品数の増加を防止すると共に、部品組付工数の増加を防止することができる。それゆえ、回転電機1のコストの増大及び生産効率の低下を防止することができる。
また、本例の突出部544は平板状としたが、図7に示す櫛歯状等、種々の形状を用いることができる。この場合にも、本例と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、実施例1に対して回転電機1の構造を変更した例である。
本例の回転電機1は、図8〜図10に示すごとく、磁石体ユニット6をロータ(回転側)とし巻線ユニット2をステータ(固定側)として、磁石体ユニット6を巻線ユニット2の内周側に配設してある。
磁石体ユニット6は、図9に示すごとく、略円筒状の磁石体保持体63と、この磁石体保持体63における軸方向と垂直な方向に配された外周側面に複数の磁石体61を配してある。複数の磁石体61は、それぞれの磁極を外周側に向けると共に、N極とS極とが周方向に交互に並ぶように配してある。磁石体保持体63は、エンジンの駆動力によって回転可能に構成されている。また、磁石体ユニット6と巻線ユニット2とを合体した際に、巻線部20と磁石体61とが対向するように配されている。
ボビン5の被覆部543は、図8及び図9に示すごとく、コア30と磁石体61との間における隙間101の開口端10の一部を覆うように、巻線ユニット2の内周側に突出形成してある。また、図10に示すごとく、屈折絶縁部54において、磁石体ユニット6の回転方向Rにおける前方側及び後方側に配された先端部には、磁石体61に向かって突出する略平板状の突出部544を形成してある。
その他の構成は実施例1と同様である。
本例においても実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、アキシャルギャップ型の回転電機1において、ボビン5に被覆部543及び突出部544を設けた例である。
本例の回転電機1は、図11及び図12に示すごとく、ロータ(回転側)をなす磁石体ユニット6の磁石体61と、ステータ(固定側)をなす巻線ユニット2の巻線部20とを回転電機1の回転軸622方向に並べて配設したアキシャルギャップ型の回転電機1を示している。
図12に示すごとく、磁石体ユニット6は、回転軸622と、回転軸622の両端にそれぞれ配された磁石体61とからなる。
磁石体61は、円環板状に形成され、磁極を主面側に向けると共にN極とS極とが周方向に交互に複数形成されるよう着磁処理を施してある。磁石体61は、円板状の磁石体保持体63に接着固定され、磁石体保持体63を介して回転軸622の軸線方向に対して垂直に配設してある。また、回転軸622の両端にそれぞれ配された磁石体61は、互いに異なる磁極同士が対向するよう配してある。
巻線ユニット2の巻線部20は、図11及び図12に示すごとく、略台形断面からなる角柱状のコア30と、コア30の外周側面に巻き付けられたコイル4と、コア30とコイル4との間に配されたボビン5とを有している。また、巻線部20は、回転軸622の軸方向と、コア30の長手方向とが平行で、かつ回転軸622の径方向外側の位置に環状に配されている。
また、本例においては、対向して配された一対の磁石体61の間に巻線部20を配する構造としたが、一対の巻線部20を対向して配置し、その間に磁石体61を配して構成することもできるし、1つの巻線部20と1つの磁石体61により構成することもできる。
10 開口端
101 隙間
2 巻線ユニット
20 巻線部
30 コア
4 コイル
5 ボビン
543 被覆部
6 磁石体ユニット
61 磁石体
Claims (3)
- 複数の巻線部を環状に配してなる巻線ユニットと、
巻線ユニットに対して相対的に回転すると共に、上記巻線部に対向配置された磁石体を有する磁石体ユニットとを備えており、
上記巻線部は、磁性体からなるコアと、該コアの周囲に巻き付けられたコイルと、上記コアと上記コイルとの間に介在したボビンとからなり、
上記磁石体と上記巻線部の上記コアとは、対向配置されており、
上記ボビンは、上記磁石体ユニットの回転方向において上記コアの前方側及び後方側から、上記コアと上記磁石体との間における隙間に向かって突出した突出部を備えることを特徴とする回転電機。 - 上記ボビンは、上記コアと上記磁石体との間における隙間の開口端の少なくとも一部を覆う被覆部を備えることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
- 上記被覆部は、上記開口端における開口面積の1/3以上を覆っていることを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
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