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JP5746873B2 - ロータの製造方法 - Google Patents

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JP5746873B2
JP5746873B2 JP2011020676A JP2011020676A JP5746873B2 JP 5746873 B2 JP5746873 B2 JP 5746873B2 JP 2011020676 A JP2011020676 A JP 2011020676A JP 2011020676 A JP2011020676 A JP 2011020676A JP 5746873 B2 JP5746873 B2 JP 5746873B2
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Description

この発明は、モータなどの回転電機を構成するロータの製造方法に関する。
モータ等の回転電機の製造方法の中には、回転子コアの内部に永久磁石の挿入部を設け、この挿入部の両側に隙間を設け、この隙間に溶融させたハンダを充填することにより永久磁石を固定する製造方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平09−215235号公報
しかしながら、上記従来技術においては、永久磁石を固定するハンダを固化するために冷却が必要であり、設備費がかかるという課題がある。これに対して冷却装置を用いない場合にはハンダが固化する間にヨーク形状が熱変化するため、形状が安定しないという課題もある。更に、モータの使用時に回転子コアが高温になると、ハンダが再度溶融する虞があるため、モータに冷却装置を設ける必要がある。
そこで、この発明は、設備費が少なくて済み、製造された際の形状の安定化を図ることができ、回転電機として組み立てられた場合に冷却装置を必要としないロータの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、磁石挿入用のスロット(例えば、実施形態におけるスロット2)を備えたロータコア(例えば、実施形態におけるロータコア3)と駆動力を伝達するロータシャフト(例えば、実施形態におけるロータシャフト4)とを有するロータ(例えば、実施形態におけるロータ5)の製造方法において、前記ロータコアに前記磁石(例えば、実施形態における永久磁石1)を挿入する磁石挿入工程と、前記磁石挿入用のスロット内に磁石を固定する固定材(例えば、実施形態における固定材10)を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源(例えば、実施形態における熱源治具6、加熱炉11)を他方の工程の熱源として用い、前記固定材硬化工程と前記焼き嵌め工程は同時に行われることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、磁石挿入用のスロットを備えたロータコアと駆動力を伝達するロータシャフトとを有するロータの製造方法において、前記ロータコアに前記磁石を挿入する磁石挿入工程と、前記磁石挿入用のスロット内に磁石を固定する固定材を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源を他方の工程の熱源として用い、前記固定材硬化工程における固定材硬化温度が、前記焼き嵌め工程における焼き嵌め温度よりも高い場合に、前記ロータコアが熱源により固定材硬化温度まで加熱された固定材硬化工程の後に前記焼き嵌め工程が行われることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、磁石挿入用のスロットを備えたロータコアと駆動力を伝達するロータシャフトとを有するロータの製造方法において、前記ロータコアに前記磁石を挿入する磁石挿入工程と、前記磁石挿入用のスロット内に磁石を固定する固定材を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源を他方の工程の熱源として用い、前記焼き嵌め工程における焼き嵌め温度が、前記固定材硬化工程における固定材硬化温度よりも高い場合に、前記ロータコアが熱源により焼き嵌め温度まで加熱された焼き嵌め工程の後に前記固定材硬化工程が行われることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、磁石挿入用のスロットを備えたロータコアと駆動力を伝達するロータシャフトとを有するロータの製造方法において、前記ロータコアに前記磁石を挿入する磁石挿入工程と、前記磁石挿入用のスロット内に磁石を固定する固定材を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源を他方の工程の熱源として用い、前記固定材硬化工程と前記焼き嵌め工程では、前記焼き嵌め工程にて前記ロータを保持し、前記固定材硬化工程において前記磁石挿入用スロット内に固定材を注入する固定材注入部(例えば、実施形態における固定材注入部9)を有する保持プレート(例えば、実施形態における上部保持プレート7、下部保持プレート8)を備えた熱源治具(例えば、実施形態における熱源治具6)を用いることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、2つの工程で使用される熱源を共通にすることにより加熱の工程を増加させることなく焼き嵌めを行うことができる。また、ロータシャフトの齧りや傷付きを防止することができ、製造工程を増やすことなく品質を高めることができる。よって、設備費が少なくて済み、製造された製品としての回転電機の形状の安定化を図ることができ、回転電機として組み立てられた場合に、熱硬化した固定材の液化の心配がないため、これを防止するための冷却装置が必要なくなる。
つまり、通常はロータシャフトの圧入を行うとロータコアの変形を伴うため、その状態で磁石を固定材によって固定するとロータコアが変形した状態で保持されてしまうが、焼き嵌めと磁石の固定を同時に行うことにより、ロータコアの変形を防止でき、より真円に近いロータコアとすることができる。
また、2つの製造工程を同時に行うことができるので、製造時間を短縮できる。
請求項に記載した発明によれば、固定材を硬化させるための熱源の熱を焼き嵌めのための熱源として有効利用できる。
請求項に記載した発明によれば、焼き嵌めのための熱源の熱を固定材を硬化させるための熱源として有効利用できる。
請求項に記載した発明によれば、保持プレートに、ロータを保持させる機能と固定材を注入するための部材としての機能を持たせ、この保持プレートを熱源治具に装備したため、固定材の加熱、ロータコアの加熱を効果的に行うことができる。
また、熱源治具に保持プレートを装備して、焼き嵌め時にロータコアを上下から押さえ込むため、熱変形によりロータコアのそりの発生を防止でき、そりがない状態で磁石を固定するため、完成品にそりが発生しない。よって、ロータコアの軸方向の振れを防止でき、完成品の回転時の動振れを小さくできる。
この発明の第1実施形態の工程図である。 この発明の第1実施形態の工程図である。 この発明の第1実施形態の工程図である。 この発明の第1実施形態のグラフ図である。 この発明の第2実施形態の工程図である。 この発明の第2実施形態の工程図である。 この発明の第2実施形態の工程図である。 この発明の第2実施形態のグラフ図である。 この発明の第3実施形態の工程図である。 この発明の第3実施形態の工程図である。 この発明の第3実施形態の工程図である。 この発明の第3実施形態のグラフ図である。 この発明の第4実施形態の断面図である。 この発明の第5実施形態の断面図である。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下に示す各実施形態は永久磁石1の挿入用のスロット2を備えたロータコア3と、駆動力を伝達するロータシャフト4とを有するロータ5の製造方法を示している。製造されたロータ5は別途製造されるステータと共に回転電機であるモータ、発電機となる。これらのモータや発電機はハイブリッド車両、電気自動車、燃料電池自動車の駆動源として用いられる他、他の機器類のモータや発電機として使用される。
図1〜図4はこの発明の第1実施形態を示している。
図1に示すように、ロータコア3に形成されたスロット2に複数の永久磁石1を挿入する図示しない磁石挿入工程を経た後に、ロータコア3を上部と下部からプレスする上部保持プレート7と加熱する下部保持プレート8のうち、下部保持プレート8の固定材注入部9に熱硬化性樹脂である固定材10の注入準備をする。ここで、固定材注入部9を備えた下部保持プレート8には熱源治具6が着脱可能に取り付けられている。
ロータコア3の内径をφD、ロータコア3の温度をty(°C)、ロータコア3の内部に挿入されるロータシャフト4の外径をφd、ロータシャフト4の温度をts(°C)、固定材10の温度をtj(°C)としたとき、
ロータシャフト4は焼き嵌め前、ロータコア3は加熱前であるので、
φd>φD,ty=tj=ts
なる関係が成立している(図4の工程(1))。
ここで、ロータコア3は積層鋼板で構成され、永久磁石1は上下4分割形である。ロータコア3の内部には永久磁石1の内側に固定材10が注入される空間が形成されている。更に、熱源治具6の下部保持プレート8の固定材注入部9は、永久磁石1の周方向の配置位置に対応して周方向に所定間隔を隔てて複数箇所形成され、熱源治具6の熱源により加熱した固定材10を注入可能となっている。
そして、固定材10は図示しない射出装置により熱源治具6を介して加熱した状態でロータコア3内に注入可能に構成され、ロータコア3は、下部保持プレート8を備えた熱源治具6の熱源により加熱可能に構成されている。固定材10は熱硬化性樹脂であり、この熱硬化性樹脂は一度熱硬化すると再度液化しない。固定材10の熱硬化に必要な温度は例えば170°Cである。また、ロータシャフト4を焼き嵌めるためロータコア3の内径φDを拡大するのに必要なロータコア3の最低温度は固定材10の熱硬化温度と同じ170°Cである。
次に、熱源治具6により下部保持プレート8を介してロータコア3の加熱を開始して(図4の工程(1)から工程(2)までの間)、図4に示すように、ロータコア3の温度が170°Cの焼き嵌め温度に到達した時点で、図2に示すように、熱源治具6により170°Cに加熱された固定材10を下部保持プレート8の固定材注入部9からロータコア3の内部に注入する(固定材硬化工程の固定材注入工程)。そして、これと同時にロータコア3の内部に上部保持プレート7からロータシャフト4を挿入(焼き嵌め工程)を開始する。
この状態で、ロータシャフト4は焼き嵌め中、永久磁石は固定中、ロータコア3は加熱中であるので、
φd<φD’,ty=tj>ts
なる関係が成立している。尚、φD’は加熱により拡径したロータコア3の内径を示す。
その後、ロータシャフト4の挿入が終了すると同時に固定材10の注入も完了し(焼き嵌め工程、固定材硬化工程)、図3に示すように、その後、熱源治具6によるロータコア3の加熱を停止すると、徐々にロータコア3と固定材10の温度が低下してゆき(図4の工程(2)から工程(3)までの間)、図4の工程(3)に示すように、ロータシャフト4とロータコア3の温度が同温度となる。この時点でロータシャフト4の焼き嵌めが終わると固定材10により永久磁石の固定が完了する。尚、図3は熱源治具6を取り外した状態を示す(固定材注入部9は図示省略)。
この状態で、ロータシャフト4は焼き嵌め後、永久磁石は固定完了であるので、
ty=tj=ts
なる関係が成立する(図4の工程(3)参照)。
この第1実施形態によれば、永久磁石1を固定するため固定材10をロータコア3のスロット2の空間に挿入する固定材硬化工程の固定材注入工程と、ロータシャフト4をロータコア3の内部に挿入する焼き嵌め工程とを同時に行うため、製造時間が短縮できると共に熱源治具6により行う加熱を一回で済ませることができる。
また、共通の熱源治具6により固定材10の加熱と、焼き嵌めにおけるロータコア3の加熱とを行うため、加熱の工程を増加させることなく焼き嵌めを行うことができる。
更に、通常はロータシャフト4の圧入を行うとロータコア3の変形を伴うため、その状態で永久磁石1を固定材10によって固定するとロータコア3が変形した状態で保持されてしまうが、焼き嵌めと永久磁石1の固定を同時に行うことにより、ロータコア3の変形を防止でき、より真円に近いロータコア3とすることができる。
そして、ロータシャフト4を圧入した場合のように、ロータシャフト4の齧りや傷付きを防止することができ、製造工程を増やすことなく品質を高めることができる。よって、設備費が少なくて済み、製造された製品としての回転電機の形状の安定化を図ることができ、回転電機として組み立てられた場合に、熱硬化した固定材10が液化することがないため、これを防止するための冷却装置が必要もなくなる。
また、熱源治具6に下部保持プレート8を装備して、焼き嵌め時にロータコア3を上下から押さえ込むため、熱変形によりロータコア3のそりの発生を防止でき、そりがない状態で永久磁石1を固定するため、完成品にそりが発生しない。よって、ロータコア3の軸方向の振れも防止でき、完成品の回転時の動振れを小さくできる。
図5〜図8はこの発明の第2実施形態を示している。
図5において、ロータコア3に形成されたスロット2に複数の永久磁石1を挿入する図示しない磁石挿入工程を経た後に、ロータコア3を上部と下部からプレスする上部保持プレート7と加熱する下部保持プレート8のうち下部保持プレート8の固定材注入部9に熱硬化性樹脂である固定材10の注入準備をする点、固定材注入部9を備えた下部保持プレート8には熱源治具6が着脱可能に取り付けられている点等の基本的構成及び各部の符号は前記第1実施形態と同様である。
ここで、第1実施形態では、ロータシャフト4を焼き嵌めるため、ロータコア3の内径φDを拡大するのに必要なロータコア3の最低温度が固定材10の熱硬化温度と同じ温度であったが、この第2実施形態は、固定材10の硬化温度が、ロータコア3の焼き嵌め工程における焼き嵌め温度よりも高い場合に適用される製造方法である。
図5において、
ロータシャフト4は焼き嵌め前、ロータコア3は加熱前であるので、
φd>φD,ty=tj=ts
なる関係が成立している(図8の工程(1))。
ここで、この実施形態では固定材10の熱硬化に必要な温度が、例えば190°Cであるが、ロータシャフト4を焼き嵌めのためロータコア3の内径φDを拡大するのに必要なロータコア3の最低温度は固定材10の熱硬化温度よりも低い、例えば170°Cである。
次に、熱源治具6により下部保持プレート8を介してロータコア3の加熱を開始して(図8の工程(1)から工程(2)までの間)、図8に示すように、固定材10の温度が190°Cの熱硬化温度に到達した時点(図8の工程(2))で、図6に示すように、熱源治具6により190°Cに加熱された固定材10を下部保持プレート8の固定材注入部9からロータコア3の内部に注入する(固定材硬化工程の固定材注入工程)。
この状態で、永久磁石1は固定中、ロータコア3は加熱中であるので、
φd<φD’,ty=tj>ts
なる関係が成立している。
その後、永久磁石1の固定が完了し、熱源治具6を取り外し熱源治具6による加熱を停止し、その後ロータコア3の温度が低下してゆき(図8の工程(2)から工程(3)までの間)、ロータコア3の温度が170°Cになった時点で、図7に示すように、ロータコア3の余熱を利用してロータシャフト4を上部保持プレート7から挿入(焼き嵌め工程)する(図8の工程(3))。
この状態で、永久磁石1は固定完了、ロータシャフト4は焼き嵌め中であるので、
φd<φD’,ty=tj>ts
なる関係が成立している。
そして、ロータシャフト4の挿入が終了した時点(焼き嵌め工程終了)からは、徐々にロータコア3と固定材10の温度が低下してゆき、ロータシャフト4とロータコア3の温度が同温度となる。
したがって、第2実施形態によれば、固定材10を硬化させるための熱源治具6の熱を有効利用して、ロータコア3の焼き嵌めを行うため、加熱の工程を増加させることなく焼き嵌めを行うことができる。また、第1実施形態と同様に、ロータシャフト4の齧りや傷付きを防止することができ、製造工程を増やすことなく品質を高めることができる。よって、設備費が少なくて済み、製造された製品としての回転電機の形状の安定化を図ることができ、回転電機として組み立てられた場合に、熱硬化した固定材10が液化することがないため、これを防止するための冷却装置が必要もなくなる。
また、熱源治具6に下部保持プレート8を装備して、焼き嵌め時にロータコア3を上下から押さえ込むため、熱変形によりロータコア3のそりの発生を防止でき、そりがない状態で永久磁石1を固定するため、完成品にそりが発生しない。よって、ロータコア3の軸方向の振れも防止でき、完成品の回転時の動振れを小さくできる。
図9〜図12はこの発明の第3実施形態を示している。
図9において、ロータコア3に形成されたスロット2に複数の永久磁石1を挿入する図示しない磁石挿入工程を経た後に、ロータコア3を上部と下部からプレスする上部保持プレート7と加熱する下部保持プレート8のうち、下部保持プレート8の固定材注入部9に熱硬化性樹脂である固定材10の注入準備をする点、固定材注入部9を備えた下部保持プレート8には熱源治具6が着脱可能に取り付けられている点等の基本的構成及び各部の符号は前記第1実施形態と同様である。
ここで、第1実施形態では、ロータシャフト4を焼き嵌めるため、ロータコア3の内径φDを拡大するのに必要なロータコア3の最低温度が固定材10の熱硬化温度と同じ温度であったが、この第3実施形態は、ロータコア3の焼き嵌め工程における焼き嵌め温度が、固定材10の硬化温度よりも高い場合に適用される製造方法である。
図9において、
ロータシャフト4は焼き嵌め前、ロータコア3は加熱前であるので、
φd>φD,ty=tj=ts
なる関係が成立している(図12の工程(1))。
ここで、この実施形態ではロータシャフト4を焼き嵌めるためロータコア3の内径φDを拡大するのに必要なロータコア3の最低温度が、例えば190°Cであるが、固定材10の熱硬化に必要な温度は、固定材10の熱硬化温度よりも低い、例えば170°Cである。
次に、熱源治具6により下部保持プレート8を介してロータコア3の加熱を開始して(図12の工程(1)から工程(2)までの間)、図12に示すように、ロータコア3の温度が190°Cの焼き嵌め温度に到達した時点で、図10に示すように、ロータシャフト4を上部保持プレート7からロータコア3に挿入(焼き嵌め工程)する(図12の工程(2))。尚、この焼き嵌め工程では、形状変化が起きないように、永久磁石1の固定時に必要とされる加圧力で上部保持プレート7と下部保持プレート8とで永久磁石1を挟持する必要がある。
この状態で、焼き嵌め実施のためロータコア3は加熱中であるので、
φd<φD’,ty=tj>ts
なる関係が成立している。
その後、ロータシャフト4の焼き嵌めが完了し(焼き嵌め工程終了)、熱源治具6を取り外し熱源治具6による加熱を停止し、その後ロータコア3の温度が低下してゆき(図12の工程(2)から工程(3)までの間)、ロータコア3の温度が170°Cになった時点で、図11に示すように、ロータコア3の余熱を利用して固定材10を加熱しながら下部保持プレート8の固定材注入部9からロータコア3の内部に注入する(固定材硬化工程の固定材注入工程)(図12の工程(3))。
この状態で、ロータシャフト4は焼き嵌め後、永久磁石1は固定中であるので、
ty=tj>ts
なる関係が成立している。
そして、固定材10の注入が終了した時点からは、徐々にロータコア3と固定材10の温度が低下してゆき、ロータシャフト4とロータコア3の温度が同温度となる。
したがって、第3実施形態によれば、ロータシャフト4を焼き嵌めするための熱源治具6の熱を有効利用して、固定材10を硬化させるため、加熱の工程を増加させることなく焼き嵌めを行うことができる。また、第1、2実施形態と同様に、ロータシャフト4の齧りや傷付きを防止することができ、製造工程を増やすことなく品質を高めることができる。よって、設備費が少なくて済み、製造された製品としての回転電機の形状の安定化を図ることができ、回転電機として組み立てられた場合に、熱硬化した固定材10が液化することがないため、これを防止するための冷却装置が必要もなくなる。
また、熱源治具6に下部保持プレート8を装備して、焼き嵌め時にロータコア3を上下から押さえ込むため、熱変形によりロータコア3のそりの発生を防止でき、そりがない状態で永久磁石1を固定するため、完成品にそりが発生しない。よって、ロータコア3の軸方向の振れも防止でき、完成品の回転時の動振れを小さくできる。
図13はこの発明の第4実施形態、図14はこの発明の第5実施形態を各々示している。尚、各実施形態において前述した各実施形態と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
図13に示す第4実施形態は、上部保持プレート7に熱源治具6が着脱可能に取り付けられるようになっており、この上部保持プレート7に固定材注入部9’が設けられている。この実施形態においても前述した第1実施形態〜第3実施形態の製造方法の何れの製造方法を採用できる。とりわけ、この第4実施形態によれば、各実施形態の効果に加えて、ロータシャフト4の挿入操作に用いられる装置と熱源治具6の配置が上部保持プレート7側であるので、装置配置が集約できる点で有利となる。
図14に示す第5実施形態は、熱源として熱源治具6を用いていた第1実施形態〜第4実施形態とは異なり、熱源として加熱炉11を用いている。このように加熱炉11を用いて、第1実施形態のように固定材10の注入と、ロータシャフト4の焼き嵌めを同時に行ったり、第2実施形態のように、固定材10の硬化温度がロータシャフト4の焼き嵌め温度よりも高い場合に、固定材10を加熱する際にこの加熱炉11を用いたり、第3実施形態のように、ロータシャフト4の焼き嵌め温度が固定材10の硬化温度よりも高い場合に、ロータコア3を加熱する際にこの加熱炉11を用ることができる。
とりわけ、この第5実施形態によれば、全体を均一に加熱することができる点で有利であり、固定材10の硬化温度、ロータシャフト4の焼き嵌め温度をむらなく設定できる。
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、各実施形態において例示した加熱温度170°C、190°Cは一例であって、第2実施形態、第3実施形態における焼き嵌めのための温度と固定材10の硬化温度とに差を設けることができれば、設定される固定材10の種類、焼き嵌めに必要な締め代に応じて温度設定できる。
また、各実施形態では、永久磁石1として分割形を採用した場合で説明したが、一体形の永久磁石を使用してもよく、分割数は実施形態の例に限定されない。
更に、ロータコア3は積層鋼板で構成された例で説明したが、接着形式、圧粉形式のものも採用できる。また、ロータコア3を下部保持プレート8側から挿入するようにしてもよい。
そして、固定材10として熱硬化性樹脂を例にして説明したが、それ以外に熱硬化性のある材料であれば、再度加熱した際に回転電機として使用した場合の加熱雰囲気下で液化することがないことを条件に様々な材料を用いることができる。
2 スロット
3 ロータコア
4 ロータシャフト
5 ロータ
1 永久磁石(磁石)
10 固定材
6 熱源治具(熱源)
11 加熱炉(熱源)
9 固定材注入部

Claims (4)

  1. 磁石挿入用のスロットを備えたロータコアと駆動力を伝達するロータシャフトとを有するロータの製造方法において、
    前記ロータコアに磁石を挿入する磁石挿入工程と、
    前記磁石挿入用のスロット内に前記磁石を固定する固定材を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、
    前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、
    前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源を他方の工程の熱源として用い
    前記固定材硬化工程と前記焼き嵌め工程は同時に行われることを特徴とするロータの製造方法。
  2. 磁石挿入用のスロットを備えたロータコアと駆動力を伝達するロータシャフトとを有するロータの製造方法において、
    前記ロータコアに磁石を挿入する磁石挿入工程と、
    前記磁石挿入用のスロット内に前記磁石を固定する固定材を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、
    前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、
    前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源を他方の工程の熱源として用い、
    前記固定材硬化工程における固定材硬化温度が、前記焼き嵌め工程における焼き嵌め温度よりも高い場合に、前記ロータコアが熱源により固定材硬化温度まで加熱された固定材硬化工程の後に前記焼き嵌め工程が行われることを特徴とするロータの製造方法。
  3. 磁石挿入用のスロットを備えたロータコアと駆動力を伝達するロータシャフトとを有するロータの製造方法において、
    前記ロータコアに磁石を挿入する磁石挿入工程と、
    前記磁石挿入用のスロット内に前記磁石を固定する固定材を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、
    前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、
    前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源を他方の工程の熱源として用い、
    前記焼き嵌め工程における焼き嵌め温度が、前記固定材硬化工程における固定材硬化温度よりも高い場合に、前記ロータコアが熱源により焼き嵌め温度まで加熱された焼き嵌め工程の後に前記固定材硬化工程が行われることを特徴とするロータの製造方法。
  4. 磁石挿入用のスロットを備えたロータコアと駆動力を伝達するロータシャフトとを有するロータの製造方法において、
    前記ロータコアに磁石を挿入する磁石挿入工程と、
    前記磁石挿入用のスロット内に前記磁石を固定する固定材を注入し、この固定材を熱硬化させる固定材硬化工程と、
    前記ロータコアに前記ロータシャフトを焼き嵌めで挿入する焼き嵌め工程と、を有し、
    前記固定材硬化工程における前記固定材の注入工程または前記焼き嵌め工程の何れか一方の工程で用いられる熱源を他方の工程の熱源として用い、
    前記固定材硬化工程と前記焼き嵌め工程では、前記焼き嵌め工程にて前記ロータを保持し、前記固定材硬化工程において前記磁石挿入用スロット内に固定材を注入する固定材注入部を有する保持プレートを備えた熱源治具を用いることを特徴とするロータの製造方法。
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