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JP5746582B2 - 入力検出装置及びその制御方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

入力検出装置及びその制御方法、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、静電容量方式の入力検出装置及びその制御方法、プログラム、及び記録媒体に関し、特に静電容量方式のセンサにおける操作部材の移動方向を検出する技術に関する。
近年、携帯電話、カーナビゲーションシステム、デジタルカメラ等の表示装置を有する電子機器において、ユーザが表示領域を直接指で触れることにより操作可能なタッチパネルディスプレイが用いられている。このようなタッチパネルにおいてユーザによる入力を検出する方式は、例えば静電容量方式、抵抗膜方式、光学方式等の様々な方式が提案されている。電子機器の用途に応じて適した検出方式が選択されているが、中でも静電容量方式は検出精度や多点検出の面で利があるため、広く用いられている。
静電容量方式を用いたタッチパネルディスプレイでは、例えば図3(a)に示すように、人が持つ対大地(アース)の容量成分を検出する、即ち接地電位(GND)を有する導電体がセンサに近接することにより生じる容量変化を検出する方法が用いられている。このような静電容量方式のセンシング技術は、タッチパネルディスプレイに限らず応用されている。
図3(b)に示すように、センサパターンとしてのセンサ電極301と、接地電位を有する導電体302が配設されている場合を考える。このとき、導電体303がセンサ電極301及び導電体302に重なるように近接される場合、センサ電極301と導電体303、及び導電体302と導電体303とは、静電結合し、概略的に図3(c)のような閉回路を形成することになる。即ち、センサ電極301及び導電体302に対して導電体303が近接されることにより、静電容量センサIC304で検出される静電容量は静電結合がなされる前よりも増加する。この原理を用いると、例えば導電体303の可動範囲にセンサ電極301が複数並べて配設されており、それぞれの静電容量が独立して検出可能である場合、静電容量が増加したセンサ電極301上に導電体303が存在することを検出できる。
特許文献1には、回転入力を検出する入力装置において、回転方向に並べて配置された電極についての、回転に伴って移動する導電体により引き起こされた静電容量変化を検出することにより、回転角あるいは回転方向を検出する方法が開示されている。
特開2001−296966号公報
上述した特許文献1では、操作部材の回転にともなって移動する導電体が、センサ電極上に重なった際に、導電体とセンサ電極とが静電結合することにより静電容量が増加することを利用し、導電体が位置しているセンサ電極を検出している。
ところで、静電容量は環境温度等の条件により変動するため、導電体の移動による静電容量の変化の検出には、例えばセンサの起動時等にキャリブレーションを行い、キャリブレーション時の各センサ電極の静電容量を基準値として用いる。具体的には、当該基準値からの静電容量の変化量が、センサ電極上に導電体が存在する状態と存在しない状態とを判別可能な静電容量の閾値を超えるか否かにより、導電体の移動による静電容量変化であるか否かを判断している。
センサ電極と導電体の静電結合は、センサ電極と導電体の重なる面積に依存して増加するため、基本的には導電体は1つのセンサ電極と略同一の幅を有するように構成され、キャリブレーションを行う際には、1つの導電体は1つのセンサ電極上に略全面で重なる状態にあることが前提となる。即ち、複数のセンサ電極の各々が、導電体が略全面で重なる状態か全く重ならない状態のいずれかである場合にキャリブレーションを行うことで、上述の閾値を用いて導電体の移動が検出できる。
しかしながら、物理的な操作部材に伴って導電体はアナログ的に移動するため、操作部材の状態によっては、導電体が1つのセンサ電極上に略全面で重なっていない、即ち隣り合う2つのセンサ電極にまたがって重なって停止する場合がある。このとき、導電体がまたがって重なっている2つのセンサ電極の各々は、略全面で重なっている状態よりも少ない面積の導電体と静電結合して、静電容量が増加している状態になる。従って、この状態でキャリブレーションを行い、2つのセンサ電極の各々で検出される静電容量を基準値として設定してしまうと、当該2つのセンサ電極は、導電体が略全面で重なった状態あるいは導電体が全く重ならない状態において、静電容量の変化量が閾値を超えず、導電体の移動が検出できない可能性がある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、静電容量方式の入力検出装置において、キャリブレーションの失敗によって検出対象の導電体の移動が検出できない状態になることを回避可能な入力検出装置及びその制御方法、プログラム、及び記録媒体の提供を目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の入力検出装置は、
操作部材の移動に応じて、可動方向に位置が変更される第1の導電体と、
各々が独立して静電容量を検出可能な、前記第1の導電体の可動方向に順次配設された3以上の検出電極であって、当該3以上の検出電極のうち1以上を除く少なくともいずれかの検出電極が前記第1の導電体と静電結合するように、該第1の導電体と間隔を設けて配設された3以上の検出電極と、
前記3以上の検出電極の各々について静電容量を検出する検出手段と、
前記3以上の各検出電極の基準値に対して、該基準値よりも低い第1の閾値と、該基準値よりも高い第2の閾値とを設定する設定手段と、
前記検出手段によって検出された静電容量に、前記第1の閾値を跨ぐ変化があったか否か及び前記第2の閾値を跨ぐ変化があったか否かに応じて、前記第1の導電体の移動方向を判定する判定手段と、
前記検出手段によって、複数の前記検出電極において前記第1の閾値を下回る静電容量である状態、あるいは複数の前記検出電極において前記第2の閾値を超える静電容量である状態を検出した場合に、前記基準値を補正する補正手段と
を有することを特徴とする。
このような構成により本発明によれば、静電容量方式の入力検出装置において、キャリブレーションの失敗によって検出対象の導電体の移動が検出できない状態になることを回避することが可能となる。
本発明の実施形態に係るデジタルカメラの機能構成を示したブロック図 本発明の実施形態に係る、操作部材を含むデジタルカメラの外観を示した図 静電容量方式のセンシング方法を説明するための図 本発明の実施形態1に係る回転操作部201の構成を示した図 本発明の実施形態1に係る回転操作部201の構成を示した別の図 本発明の実施形態1に係る、操作部材の回転操作に伴って変化する導電体420と基板430の関係を示した状態遷移図 本発明の実施形態1に係る、操作部材の回転操作にともなって変化する、各検出電極432における静電容量の起動時からの変化の様子を示した図 本発明の実施形態1に係るキャリブレーションに失敗する導電体420と基板430の関係を示した図 本発明の実施形態1に係るキャリブレーションに失敗時の操作部材の回転操作にともなって変化する、各検出電極432における静電容量の起動時からの変化の様子を示した図 本発明の実施形態1に係る操作部材の回転操作にともなって変化する、途中でキャリブレーションをやり直す場合の各検出電極432における静電容量の変化の様子を示した図 本発明の実施形態2に係る環境温度が変化する場合の操作部材の回転操作にともなって変化する、各検出電極432における静電容量の起動時からの変化の様子を示した図 本発明の実施形態2に係る環境温度が変化する場合の操作部材の回転操作にともなって変化する、途中でキャリブレーションをやり直す場合の各検出電極432における静電容量の変化の様子を示した図 本発明の変形例に係る回転操作部201の構成を示した図 静電容量方式の移動検出を行うスライダ202の構成を示した図
[実施形態1]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、入力検出装置の一例としての、デジタルカメラに設けられた操作部材の移動を、静電容量方式で検出可能なセンサユニットに本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、静電容量方式で物体の移動を検出することが可能な任意の機器に適用可能である。
<デジタルカメラ100の機能構成>
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の機能構成を示すブロック図である。
CPU101は、デジタルカメラ100が備える各ブロックの動作を制御する。具体的にはCPU101は、例えばROM102から後述する移動方向検出処理のプログラムを読み出し、RAM103に展開して実行することによりデジタルカメラ100の各ブロックの動作を制御する。
ROM102は、例えば書き換え可能な不揮発性メモリであり、後述する移動方向検出処理のプログラムに加え、各ブロックの動作において必要となる設定パラメータ等を記憶する。本実施形態ではROM102は、移動方向検出処理において用いられる、移動による静電容量の増加及び減少の各々を判断するための予め定められた二種類の閾値(第1の閾値、第2の閾値)の情報として、二種類の閾値の基準値からの幅を記憶する。
RAM103は、例えば揮発性メモリであり、移動方向検出処理のプログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力された中間データ等を一時的に記憶する記憶領域としても用いられる。
表示部104は、例えば小型LCD等のデジタルカメラ100が備える表示装置であり、不図示の撮像部より出力された画像信号、あるいは不図示の記録媒体に記録されている画像データが表示される。なお、本発明は後述するセンサユニット110において操作部材の移動方向を検出するものであるため、撮像に係る処理及び画像表示に係る処理は詳細な説明を省略する。
操作入力部105は、例えば図2に示すような、回転操作部201、スライダ202、及び電源スイッチ203等の、デジタルカメラ100が備える操作部材である。本実施形態では、図示される操作部材のうち、例えばロータリエンコーダである回転操作部201をユーザが操作することにより生じた回転(移動)を、静電容量方式のセンサユニット110で検出するものとする。
センサユニット110は、回転操作部201に配置された3以上の検出電極であるセンサ電極112の各々の静電容量を検出可能な静電容量センサIC111を備える。静電容量センサIC111は、対接地の静電容量変化を任意に検出可能であり、センサ電極112に対して電圧を印加すると共に、センサ電極112の各々の静電容量を定期的にモニタリングする。
本実施形態では静電容量センサIC111は、デジタルカメラ100の起動時にセンサ電極112のキャリブレーションを行い、センサ電極112の各々の静電容量を検出し、各センサ電極の基準値として不図示のセンサRAMに記憶する。また、静電容量センサIC111は、ROM102に記憶された閾値の情報の通知をCPU101から受け、それに基づいて、各センサ電極の基準値に対して下側閾値(第1の閾値)と上側閾値(第2の閾値)を設定する。そして、静電容量センサIC111は、センサ電極112の何れかの静電容量が下側閾値あるいは上側閾値の何れかを跨いだ場合に、CPU101に割り込みを通知する。このように本実施形態のセンサユニット110は、各検出電極について基準値からの静電容量の変化をモニタリングして操作部材の移動の発生の有無を検出し、CPU101に通知することができる。CPU101は、当該通知を受けてセンサユニット110に各検出電極についての静電容量の状態の情報を出力するように要求し、当該情報を用いて、後述するように操作部材の移動方向を判定する。
なお、本実施形態では、第1の閾値及び第2の閾値の情報は、デジタルカメラ100の起動後にCPU101がROM102より読み出して静電容量センサIC111に伝送するものとして以下に説明する。しかしながら、閾値の情報は例えばセンサユニット110が内蔵する不図示の不揮発性メモリに、予め記憶されている構成であってもよい。
また本実施形態では、センサユニット110から出力された各検出電極についての静電容量変化の情報から、CPU101が操作部材である回転操作部201の回転方向を判定するものとして説明するが、移動方向の判定はこれに限られない。例えば、静電容量センサIC111が、移動の検出とともに移動方向の判定を行なって出力してもよいし、CPU101が静電容量センサIC111のように、各検出電極の静電容量をモニタリングして移動方向の判定を行う構成であってもよい。
(回転操作部201の構成)
ここで、回転操作部201の構成について、図を用いて以下に詳細に説明する。
回転操作部201は、図4(a)の断面図に示すようにSETボタン440を中央に有し、当該SETボタン440中心軸を回転軸とする可動部400、ガイド環410、導電体420、及び基板430で構成されている。
可動部400は、図4(b)のように円周方向を可動方向とする、ユーザによる回転操作によって移動させられる回転自在の部材である。後述する導電体420は、可動部400と共に回転するように構成されている。
ガイド環410は、図4(c)のように可動部400の回転移動を所定の移動単位で行うようにするために設けられた固定部材である。ガイド環410と同一面には、SETボタン440の回転軸の半径方向に向かって設けられたバネ411、及び当該バネ411の一端に設けられたボール412があり、バネ411の他端は可動部400に固定されている。ガイド環410の内円側には、凹部413及び凸部414が周期的に連続して設けられており、ボール412は凹部413に嵌入するようにバネ411により半径方向に付勢されている。なお、バネ411は可動部400の回転移動によって湾曲して付勢方向が変化しないよう、ガイド415により支持されている。
このようにすることで、ボール412が凹部413から凸部414を越えて隣の凹部413に移動するように可動部400が回転する場合に、バネ411の弾性力によってボール412がいずれかの凹部413に嵌入するように可動部400に抵抗力が生じる。即ち、可動部400の回転移動は、基本的には凹部413の間隔によって規定される角度を移動単位として行われることになる。1回の移動単位分の回転では、定常状態である凹部413にあったボール412は、過渡状態である凸部414を経由して、再び定常状態となる異なる凹部413に至ることになる。なお、この抵抗力によってバネ411が凹部413に嵌入する際に生じる衝撃は、可動部400を介してユーザに知覚されるため、好適な操作感(クリック感)をユーザに与えることができる。
導電体420(第1の導電体)は、図4(d)のようにセンサ電極112の各検出電極と重なった際に静電結合し、当該検出電極に静電容量の変化を生じさせる、可動部400の移動にともなって移動する部材である。導電体420は、SETボタン440周りに設けられたGND対向部421と、GND対向部421から放射状に延びる、羽根状の複数の検出電極対向部422とからなり、それぞれ後述する基板430のGNDパターン431及び検出電極432と静電結合する。
基板430は、図4(e)のようにセンサ電極112である複数の検出電極432と、接地電位を有する導電体であるGNDパターン431とが配置された回路基板である。導電体420と基板430とは、所定の間隔を設けてGND対向部421とGNDパターン431、及び検出電極対向部422と検出電極432とが対抗するように配置されている。
検出電極432は、それぞれ静電容量センサIC111から電圧が印加されており、上述したように静電容量センサIC111により定期的に静電容量の検出が行われている。1つの検出電極432の円周方向の大きさは、可動部400の回転移動の移動単位である回転分解能により規定される。即ち、センサユニット110は、可動部400が移動単位分回転した際に、検出電極432において静電容量の変化が生じたことを検出する必要があるため、検出電極432の大きさは可動部400の移動単位分の回転角で規定される。同様に、検出電極432に対抗する導電体420の1つの検出電極対向部422の円周方向の大きさも、当該400の移動単位分の回転角で規定される。
またさらに、ボール412が1つの凹部413に嵌入した状態では、1つの検出電極対向部422と1つの検出電極432とが重なる面積は最大になる。即ち、1つの検出電極432に注目すると、可動部400の移動中、ボール412が凹部413に嵌入した状態にある場合、当該検出電極432は、1つの検出電極対向部422と全く対抗しない状態と、略全面が対抗する状態のいずれかとなるものとする。
なお、静電容量は対抗する導電体(GND対向部421、GNDパターン431、検出電極対向部422、検出電極432)が重なる面積に比例するため、回転分解能によっては静電容量の変化量が小さくなってしまい、操作部材の移動が検出できない可能性がある。このため、複数の検出電極432は図4(e)に示されるように所定数の検出電極で構成されるグループに分類され、検出電極対向部422は図4(d)に示されるように同一のグループに分類された所定数の検出電極と同時に重なるように構成される。図4(e)の例では、複数の検出電極432は、a、b、c、及びdの4つのグループに分類され、各グループの検出電極432は円周方向においてa、b、c、dの順に周期的に循環して配設されている。図では可動部400の移動単位分の回転角は18度であり、円周方向には20の検出電極432が配設されるため、1つのグループには5つの検出電極432が分類されている。つまり、導電体420には、同一のグループに分類された検出電極432に同時に重なるように、5つの検出電極対向部422が設けられている。
本実施形態では、図示したように静電容量センサIC111は、a、b、c、dの4つのグループに分類されたセンサ電極112である複数の検出電極432を、グループ単位で静電容量を検出するものとして説明する。即ち、各グループに分類された検出電極432を図5に示すように結線し、静電容量センサIC111はグループごとに検出電極432の静電容量の合計を検出するものとする。
なお、可動部400の移動方向が正方向及び負方向のいずれであるかを検出するためには、少なくとも3つの検出電極の各々で静電容量の変化を検出する必要がある。このため、本実施形態のように検出電極432をグループに分類する場合は、3以上のグループに分類されるものとする。なお、可動部400の回転分解能が小さい場合等、必ずしもグループに検出電極432を分類しなくてもよいことは容易に理解されよう。以下、1つの検出電極と称する場合は1グループの検出電極を意味するものとする。
また、導電体420と基板430がなす所定の間隔は、対抗するそれぞれが静電結合可能な距離である。本実施形態ではデジタルカメラ100の起動後は、常に複数の検出電極432のうちのいずれかの検出電極432が、導電体420の検出電極対向部422と静電結合する。また、GND対向部421とGNDパターン431とは常に対抗しており、対向面積の変化はない、即ち静電容量の変化はないように構成されるものとする。
<回転操作部201の回転操作検出原理>
このような構成をもつ本実施形態のデジタルカメラ100における、ユーザによりなされた回転操作部201の回転操作の方向を検出する原理について、図を用いて以下に詳細に説明する。
図6は、回転操作部201の可動部400が、ユーザによって時計回りに回転操作されている際の、導電体420と基板430の関係の遷移を示した図である。ここでは、デジタルカメラ100の起動時に図6(a)の状態に導電体420が配置されており、回転操作によって図6(a)→(b)→(c)→(d)→(a)・・・と遷移する場合の各検出電極(群)の静電容量変化について説明する。なお、静電容量センサIC111は起動時にセンサ電極112の各検出電極のキャリブレーションを行い、各検出電極の静電容量を基準値としてセンサRAMに記憶する。
図7は、検出電極(群)432a、b、c、及びdの各々についての、デジタルカメラ100の起動時に検出された静電容量(基準値)からの変化量を示した図である。それぞれの期間710、711、712、713、及び714は、導電体420と基板430が図6(a)、(b)、(c)、(d)、及び(a)の状態である期間に対応している。
期間710は、デジタルカメラ100の起動時に各検出電極について静電容量が検出された状態から、可動部400が回転していない状態である。このとき、温度等の環境条件の変化がないものとすると、各検出電極について検出されている静電容量は、ほぼ基準値と同等となっている。
導電体420と基板430の関係が図6(a)の状態から図6(b)の状態に遷移した場合、静電容量は期間711の値に変化する。具体的には、検出電極432aに重なっていた検出電極対向部422が期間710では重なりがなかった検出電極432bに重なるとともに、検出電極432aと全く重ならない状態になるため、図7のように、検出電極432a及びbの静電容量が変化する。検出電極432aについて検出される静電容量は、起動時に検出電極対向部422との静電結合により上昇していた静電容量が、静電結合が解除されるので減少して基準値未満となる。また検出電極432bについて検出される静電容量は、起動時には静電結合していなかったが、可動部400の回転移動により検出電極対向部422と対抗して静電結合するので増加して基準値超となっている。
同様に、導電体420と基板430の関係が図6(b)の状態から図6(c)の状態に遷移した場合、検出電極432b及び検出電極432cの静電容量は期間711の値から期間712の値に変化する。さらに、導電体420と基板430の関係が図6(c)の状態から図6(d)の状態に遷移した場合、検出電極432c及び検出電極432dの静電容量は期間712の値から期間713の値に変化する。そして、導電体420と基板430の関係が図6(d)の状態から図6(a)の状態に遷移した場合、検出電極432d及び検出電極432aの静電容量は期間713の値から期間714の値に変化し、期間710と同様の静電容量に戻る。
即ち、各検出電極について、デジタルカメラ100の起動時に検出された静電容量からの変化量より、可動部400になされた回転操作を検出することができる。具体的には、可動部400が回転することにより、少なくともいずれかの検出電極432における静電容量は低下し、これと同時に少なくともいずれかの検出電極432における静電容量は増加することになる。
なお、本実施形態では、導電体420の移動に伴って発生する静電容量の変化と、検出時の測定ばらつきによる静電容量の変化を区別するため、起動時からの静電容量の変化量について、上側閾値715(第2の閾値)と下側閾値716(第1の閾値)とを設定する。そして静電容量センサIC111は、起動時からの静電容量の変化量が、第1の閾値を跨いだ検出電極と、第2の閾値を跨いだ検出電極がともに検出された際に、CPU101に割り込みを通知する。
図7の例では、期間711において検出電極432aの静電容量は基準値に対して設定した下側閾値以下の値となっており、検出電極432bの静電容量は基準値に対して設定した上側閾値以上の値となっている。同様に期間712では、検出電極432aの静電容量は下側閾値以下の値となっており、検出電極432cの静電容量は上側閾値以上の値となっている。また期間713では、検出電極432aの静電容量は下側閾値以下の値となっており、検出電極432dの静電容量は上側閾値以上の値となっている。
なお、第1の閾値と第2の閾値とは、可動部400の移動単位の回転を検出できる値であればよく、基準値からの差分の絶対値をとった場合に同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
CPU101は、可動部400の回転を検出したことに伴う割り込み通知を静電容量センサIC111より受けると、センサユニット110からの読み出しを行う。このとき、センサユニット110からの読み出しは、静電容量の変化量の値であってもよいし、静電容量が上側閾値以上となった検出電極及び静電容量が下側閾値以下となった検出電極がいずれ(のグループ)であるかの情報であってもよい。回転操作部201の可動部400がユーザにより回転操作されることにより生じた回転方向の判定には、移動による静電容量の変化が生じたか否かの情報のみがあればよい。このため、本実施形態では静電容量が上側閾値以上となった検出電極及び静電容量が下側閾値以下となった検出電極がいずれであるかの情報を用いて回転方向を判定する方法について説明する。
導電体420と基板430の関係が図6(a)→(b)→(c)→(d)→(a)のように遷移した場合、各状態において静電容量センサIC111は静電容量が上側閾値を跨いだ検出電極及び下側閾値を跨いだ検出電極を検出して、CPU101に割り込みを通知する。CPU101は、割り込み通知を受け、各期間でセンサユニット110より当該検出電極の情報を取得し、RAM103に格納する。
このとき、移動があったと判断された各状態間で静電容量の変化量の差分あるいは静電容量の差分を算出することで、キャリブレーションがなされた起動時からではなく、各状態間で上側閾値または下側閾値を跨いで静電容量が低下した検出電極432の情報及び上側閾値または下側閾値を跨いで静電容量が上昇した検出電極432の情報を取得することができる。即ち、いずれかの閾値を跨いで静電容量が低下した検出電極432は、回転前の状態で検出電極対向部422が対抗していた検出電極であり、いずれかの閾値を跨いで静電容量が増加した検出電極432は、回転後の状態で検出電極対向部422が対抗している検出電極である。このため、回転操作により移動した導電体420の移動方向は、いずれかの閾値を跨いで静電容量が低下した検出電極432からいずれかの閾値を跨いで静電容量が増加した検出電極432に向かう方向であると判定できる。
<キャリブレーション失敗時の静電容量変化>
上述した回転操作検出原理では、キャリブレーション時の各検出電極の基準値に対して2つの閾値を設けることで、可動部400の回転操作による、導電体420の移動単位の回転、及び導電体420の回転方向の判定を行う。しかしながら当該判定は、図6(a)のように4種の検出電極432a乃至dのうちの1つの検出電極432のみが検出電極対向部422と静電結合しており、他の検出電極432は検出電極対向部422と全く対抗せず静電結合していない状態にある場合にキャリブレーションが実行されることで正確に行うことができる。キャリブレーション時からの静電容量(基準値)に対して設定される閾値は、検出電極432が検出電極対向部422と全面で対抗する状態から全く対抗しない状態、あるいは全く対抗しない状態から全面で対抗する状態となったことを判別するように設定されている。このため、各検出電極についての静電容量の基準値は、検出電極対向部422と全面で対抗する状態あるいは全く対抗しない状態で取得される必要がある。
本実施形態の回転操作部201は、上述したように可動部400の回転操作がなされた際は、ボール412は過渡的に凸部414を通過して凹部413に嵌入するように構成されている。しかしながら、例えば図8のようにボール412が凹部413に嵌入しない状態でユーザによって可動部400が保持された状態、あるいはバネ411の付勢により停止した状態等においてキャリブレーションが行われた場合、回転及び回転方向の判定ができない。
図9は、デジタルカメラ100の起動時に図8の状態に導電体420が配置されており、回転操作によって図8→図6(a)→(b)→(c)→(d)→(a)・・・と遷移する場合の、検出電極(群)432a、b、c、及びdの各々について検出された基準値からの変化量を示した図である。それぞれの期間910、911、912、913、914、及び915は、導電体420と基板430が図8、図6(a)、(b)、(c)、(d)、及び(a)の状態である期間に対応している。
導電体420が図8の状態にある場合、検出電極対向部422は検出電極432a及びdにまたがって静電結合している。即ち、検出電極432a及びdは、それぞれの検出電極432が全面で検出電極対向部422と対抗している際の静電容量よりは小さいが、全く対抗していない際の静電容量よりは大きい静電容量が検出されることになる。このときキャリブレーションを行なって、各検出電極432の静電容量を基準値として設定すると、各状態に遷移した際の各検出電極の静電容量の変化の様子は、図7に示したものとは異なる。
導電体420と基板430の関係が図8の状態から図6(a)の状態に遷移した場合、静電容量は期間911の値に変化する。具体的には、検出電極432a及びdに重なっていた検出電極対向部422が、検出電極432aに重なると共に検出電極432dと全く重ならない状態になるため、図9のように検出電極432a及びdの静電容量が変化する。検出電極432aについて検出される静電容量は、起動時に検出電極対向部422の一部の面と静電結合することにより上昇していた静電容量が、さらに全面で静電結合するので上昇して基準値超となる。また検出電極432dについて検出される静電容量は、起動時に検出電極対向部422の一部の面と静電結合することにより上昇していた静電容量が、静電結合が解除されるので低下して基準値未満になる。しかしながら、いずれも検出電極432が検出電極対向部422と全く対抗しない状態から全面で対抗する状態、あるいは全面で対抗する状態から全く対抗しない状態への変化ではないため、このような変化に比べると検出電極432a及びdにおける静電容量の変化幅は小さくなる。
図9の例では、検出電極432aについて期間911で検出される静電容量は上側閾値を超えず、検出電極432dについて検出される静電容量のみが下側閾値を下回る状態となっている。即ち、静電容量センサIC111は、図6(a)の状態に遷移したことを検出電極432dの静電容量の変化により検出することはできるが、そのときの可動部400の回転方向、即ち導電体420の回転方向を知ることはできない。
なお、図9の例では検出電極432dについて期間911で検出される静電容量は下側閾値を下回っている。しかしながら、キャリブレーション時に検出電極432が検出電極対向部422と対抗している面積及び下側閾値によっては、検出電極432dについて検出される静電容量は下側閾値以下とならない。即ち、静電容量センサIC111は導電体420が定常状態に遷移したことさえも検出できないこともありうる。
これに対して、回転操作による導電体420の回転方向を検出するために、少なくとも静電容量の変化量が上側閾値を跨いだ検出電極432及び静電容量の変化量が下側閾値を跨いだ検出電極432の両方が検出された際に、定常状態から定常状態への遷移がなされたと判断する。
図9の例では期間912、即ちキャリブレーションが行われた図8の状態から図6(a)の状態を経由して図6(b)の状態まで遷移した場合に、定常状態から定常状態への遷移がなされたと判断される。図8の状態と図6(b)の状態とを直接比較すると、検出電極432a及びdに重なっていた検出電極対向部422が、期間910では重なりがなかった検出電極432bに重なると共に、検出電極432a及びdと全く重ならない状態になるため、図9に示されるように、検出電極432a、b、及びdの静電容量が変化する。このとき、検出電極432a及びdについて検出される静電容量は、起動時に検出電極対向部422の一部の面と静電結合することにより上昇していた静電容量が、静電結合が解除されるので低下して基準値未満となっている。また検出電極432bについて検出される静電容量は、起動時には静電結合していなかったが、可動部400の回転移動により検出電極対向部422と対抗して静電結合するので増加して、基準時を超えている。
しかしながらこの場合、静電容量の変化量が下側閾値以下となる検出電極432が複数(a及びd)現れる。しかし、キャリブレーションが定常状態で正しく行われた場合には、このような現象は起こらない。
本実施形態では、このように2以上(複数)の検出電極で静電容量が各々に設定された上側閾値以上あるいは下側閾値以下となる場合に、静電容量センサIC111はキャリブレーションに失敗していると判断し、キャリブレーションを再度行うように処理するものとする。
図9の例と同様に導電体420と基板430の関係が図8→図6(a)→(b)→(c)→(d)→(a)・・・と遷移する場合、期間912において静電容量が下側閾値以下となる検出電極が2以上となる。このとき、静電容量センサIC111がキャリブレーションの再実行を行うと、図10に示すように期間912で検出された静電容量が、キャリブレーション後の期間920において新たな基準値となる。また、新たな基準値に対して上側閾値、下側閾値をそれぞれ設定する。このようにすることで、図6(b)から図6(c)の状態に遷移した期間921では、キャリブレーションが正しく行われた場合と同様に、静電容量の変化量が上側閾値を跨いだ検出電極、及び下側閾値を跨いだ検出電極が1つずつ検出される。即ち、導電体420の回転及びその回転方向を判定することができる。
<過渡状態における静電容量変化>
なお、上述したように可動部400は、バネ411及びボール412によりガイド環410の凹部413にボール412が嵌入する定常状態に至るように構成されている。ユーザの操作により可動部400が定常状態から異なる定常状態、即ちボール412が嵌入していた凹部413から、凸部414を越えて隣接する異なる凹部413に移動する場合を考える。このとき、上述した上側閾値及び下側閾値の値によっては、ボール412が凸部414にある過渡状態において静電容量センサIC111が検出電極432の各々について取得した静電容量が、上側閾値以上あるいは下側閾値以下となる可能性がある。
このため、本実施形態のセンサユニット110では、可動部400が定常状態にあるか過渡状態にあるかを判断するために、静電容量の変化量が上側閾値以上あるいは下側閾値以下である検出電極が存在するとの判断が継続する時間を計測し、所定時間(例えば、数msec〜数百msec程度)継続して存在していると判断した場合に、可動部400は定常状態にあると判断してもよい。即ち、上述したガイド環410を有する機構では、バネ411の付勢により基本的には凸部414にボール412が留まらずに、凹部413に移動するように構成されているため、過渡状態である時間は短い時間であると考えられる。このため、静電容量の変化量が上側閾値以上あるいは下側閾値以下である検出電極が存在するとの判断が継続する時間が所定時間未満であれば、過渡状態での検出であるとみなして、キャリブレーションに失敗したか否かの判断は行わないものとしてもよい。なお、静電容量の変化量が上側閾値以上あるいは下側閾値以下である検出電極が存在する時間が所定時間以上継続しているか否かは、時間計測に限らず、静電容量センサIC111が検出電極432から静電容量の値を取得するサンプリングレートに応じて、何回連続して同じ静電容量の状態が検出されたか否かによって判断してもよい。
以上説明したように、本実施形態の静電容量方式の入力検出装置では、キャリブレーションの失敗によって検出対象の導電体の移動が検出できない状態になることを回避することができる。
[実施形態2]
上述した実施形態1では、キャリブレーションが失敗したことに起因して、静電容量が上側閾値以上及び下側閾値以下となる検出電極が2以上(複数)となった場合に、再キャリブレーションを行う方法について説明した。本実施形態では、環境温度が上昇することによって静電容量が変化する場合の再キャリブレーションを行う方法について説明する。
図11は、導電体420と基板430の関係が図6(a)→(b)→(c)→(d)→(a)・・・に遷移する際に、環境温度が上昇し続ける場合の、各状態における検出電極432a乃至dの静電容量の変化を示した図である。それぞれの期間1110、1111、1112、1113、及び1114は、導電体420と基板430が図6(a)、(b)、(c)、(d)、及び(a)の状態である期間に対応している。
図示されるように、静電容量は期間1110の開始時にキャリブレーションによって取得した基準値になっているが、時間経過にともなって全体的に静電容量が上昇している。このように全体的に静電容量が増加することで、例えば期間1113のように、静電容量の変化量が下側閾値以下となる検出電極の数は0であり、かつ静電容量の変化量が上側閾値以上となる検出電極の数が3となるような状態になってしまう。
このような場合であっても、上述した実施形態1と同様に、静電容量が上側閾値以上または下側閾値以下となる検出電極が2以上となった場合に該当するので、再キャリブレーションを行う。結果、図12の期間1120に示すように、再び各検出電極についての静電容量の基準値を再設定することで、再び回転の検出を行うことができるようにできる。
[変形例1]
上述した実施形態1では、図4(e)に示されたように回転操作部201の1つの検出電極対向部422は1つの検出電極432に重なるものとして説明したが、検出電極対向部422の静電容量方式での回転検出の構成はこれに限られない。例えば、導電体420が図13(a)に示すような構造であってもよい。図13(a)の導電体420は、基板430に重なった際に、図13(b)に示すようにセンサ電極112である複数の検出電極432のうちの1つ(のグループ)を除く検出電極と対抗するように検出電極対向部422が構成されている。このような導電体420を有する回転操作部201では、実施形態1とは異なり、検出電極対向部422と静電結合していない検出電極432を検出することにより、可動部400の移動の有無を判断する。
即ち、上述した実施形態1及び2の構成では、回転操作により移動した導電体420の移動方向は、移動によって下側閾値以下に静電容量が低下した検出電極432から上側閾値以上に静電容量が増加した検出電極432に向かう方向であると判定するものとして説明したが、本変形例の場合は、移動方向の判定は異なる。
例えば図13(b)では、検出電極432aは検出電極対向部422と対抗していない状態となっている。この状態でキャリブレーションが行われた後、回転操作により導電体420が時計周りに回転した場合、移動前に検出電極対向部422と対抗していなかった検出電極432aは、検出電極対向部422と対抗する状態になるため、静電容量が上側閾値以上に増加することになる。また移動前は検出電極対向部422と対抗していた検出電極432bは、検出電極対向部422と対抗しない状態となるため、静電容量が下側閾値以下に減少することになる。即ち、導電体420が図13(a)に示すような構造である場合は、上側閾値または下側閾値を跨いでに静電容量が増加した検出電極432から、上側閾値または下側閾値を跨いで静電容量が減少した検出電極432に向かう方向に導電体420が移動したと判定することができる。
なお、上述した実施形態1及び2、及び変形例では、静電容量方式の回転移動検出を行うロータリエンコーダを備える回転操作部201を例に説明したが、本発明はスライダ202のような並進移動を入力とする操作部材の移動検出にも適用可能である。
<スライダ202の構成>
スライダ202が静電容量方式で移動検出がなされる場合、例えば図14に示されるように構成されることで、回転操作部201と同様の静電容量方式の操作部材の移動検出が可能である。
スライダ202は、図14(a)の断面図に示すように、回転操作部201の可動部400、ガイド環410、導電体420、及び基板430に対応する部材として、可動部1500、ガイド枠1510、導電体1520、及び基板1530を備える。スライダ202の場合、可動部1500は、当該可動部1500が可動方向(図の横方向)にのみ移動するようにレール1501で指示されている。
図14(b)に示すようにガイド枠1510は、回転操作部201のガイド環410と同様に、バネ1511を介して可動部1500に取り付けられたボール1512が凹部1512に嵌入する。これによりガイド枠1510は、可動部1500の検出電極1532単位での移動を可能にしている。
また基板1530には、図14(c)のように可動部1500の可動方向に順次配設された同一の大きさを有する複数の検出電極1532と、同じく可動方向に延びるGNDパターン1531が備えられている。可動部1500の移動に伴って移動する導電体1520は、基板1530と所定の間隔を有して対抗しており、ガイド枠1510の凹部にボール1512が嵌入している状態で、導電体1520と検出電極1532及びGNDパターン1531とは静電結合する。また、図示されていないが検出電極1532のそれぞれは、静電容量センサIC111に接続されており、静電容量センサIC111において静電容量が検出される。
このように本発明の移動方向検出方法は、操作部材の移動に伴って移動する導電体を、各々が当該導電体と対抗した場合に静電結合する少なくとも3以上の検出電極を用いて静電容量の変化を検出可能な構成であれば適用可能である。
なお、CPU101の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。また、上述の各実施例においれ、CPU101と静電容量センサIC111が分けて行うものとして説明した処理を1つのハードウェアで行ってもよい。また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、どのような機器でも適用可能である。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。

Claims (9)

  1. 操作部材の移動に応じて、可動方向に位置が変更される第1の導電体と、
    各々が独立して静電容量を検出可能な、前記第1の導電体の可動方向に順次配設された3以上の検出電極であって、当該3以上の検出電極のうち1以上を除く少なくともいずれかの検出電極が前記第1の導電体と静電結合するように、該第1の導電体と間隔を設けて配設された3以上の検出電極と、
    前記3以上の検出電極の各々について静電容量を検出する検出手段と、
    前記3以上の各検出電極の基準値に対して、該基準値よりも低い第1の閾値と、該基準値よりも高い第2の閾値とを設定する設定手段と、
    前記検出手段によって検出された静電容量に、前記第1の閾値を跨ぐ変化があったか否か及び前記第2の閾値を跨ぐ変化があったか否かに応じて、前記第1の導電体の移動方向を判定する判定手段と、
    前記検出手段によって、複数の前記検出電極において前記第1の閾値を下回る静電容量である状態、あるいは複数の前記検出電極において前記第2の閾値を超える静電容量である状態を検出した場合に、前記基準値を補正する補正手段と
    を有することを特徴とする入力検出装置。
  2. 接地電位を有し、前記第1の導電体と静電結合する第2の導電体とを更に有することを特徴とする請求項1に記載の入力検出装置。
  3. 前記補正手段は、前記検出手段によって、複数の前記検出電極において前記第1の閾値を下回る静電容量である状態、あるいは複数の前記検出電極において前記第2の閾値を超える静電容量である状態が検出された時間が所定時間未満である場合には前記基準値の補正を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の入力検出装置。
  4. 前記判定手段は、静電容量が前記第1の閾値あるいは前記第2の閾値を跨いで増加した1つの前記検出電極から、静電容量が前記第1の閾値あるいは前記第2の閾値を跨いで減少した1つの前記検出電極の方向へと、前記第1の導電体が移動したと判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の入力検出装置。
  5. 前記判定手段は、静電容量が前記第1の閾値あるいは前記第2の閾値を跨いで減少した1つの前記検出電極から、静電容量が前記第1の閾値あるいは前記第2の閾値を跨いで増加した1つの前記検出電極の方向へと、前記第1の導電体が移動したと判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の入力検出装置。
  6. 前記入力検出装置は、ロータリエンコーダであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の入力検出装置。
  7. 操作部材の移動に応じて、可動方向に位置が変更される第1の導電体と、
    各々が独立して静電容量を検出可能な、前記第1の導電体の可動方向に順次配設された3以上の検出電極であって、当該3以上の検出電極のうち1以上を除く少なくともいずれかの検出電極が前記第1の導電体と静電結合するように、該第1の導電体と間隔を設けて配設された3以上の検出電極と、
    前記3以上の検出電極の各々について静電容量を検出する検出手段とを有する入力検出装置の制御方法であって、
    前記3以上の各検出電極の基準値に対して、該基準値よりも低い第1の閾値と、該基準値よりも高い第2の閾値とを設定する設定ステップと、
    前記検出手段によって検出された静電容量に、前記第1の閾値を跨ぐ変化があったか否か及び前記第2の閾値を跨ぐ変化があったか否かに応じて、前記第1の導電体の移動方向を判定する判定ステップと、
    前記検出手段によって、複数の前記検出電極において前記第1の閾値を下回る静電容量である状態、あるいは複数の前記検出電極において前記第2の閾値を超える静電容量である状態を検出した場合に、前記基準値を補正する補正ステップと
    を有することを特徴とする入力検出装置の制御方法。
  8. コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載された入力検出装置の各手段として機能させるプログラム。
  9. コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載された入力検出装置の各手段として機能させるプログラムを格納した記憶媒体。
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