JP5745825B2 - 外壁固定金具および外壁固定構造 - Google Patents
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Description
外壁パネルブロックを鉄骨建屋に取り付ける場合、前記特許文献1には記載されていないが、例えば、外壁フレームを鉄骨建屋の大梁に溶接によって固定したり、ボルト、ナットによって固定する。
柱部材4a,4aとこの柱部材4a,4a間に架設された梁部材4bを備えた建物躯体1の外側に、鉛直にまたは前記建物躯体1に対して傾斜して設けられる外壁10,30を外壁固定金具20によって固定する外壁固定構造であって、
前記建物躯体1はその端部が前記柱部材4aより外側に突出された上階の床6を備え、
前記外壁10,30は上下に長尺な複数の外壁フレーム11と、左右に隣り合う外壁フレーム11,11間に配置され外壁フレーム11に固定される壁パネル12とを備え、前記外壁固定金具20は外壁フレーム11に対応して複数配置され、
前記床6の端部に固定される第1固定部21と、この第1固定部21の側部に設けられて、前記外壁10,30を構成する上下に長尺な外壁フレーム11の中間部が固定される第2固定部22,32とを備えてなり、
左右に隣り合う外壁固定金具20,20間には左右に長尺な連結フレーム27が配置され外壁固定金具20に接合されるとともに、連結フレーム27は外壁を構成する壁パネル12の裏面に当接されていることを特徴とする。
しかも、外壁の壁パネル12の裏面を連結フレーム27で支持できるので、壁パネル12が外力(風圧)で居住空間側に撓むのを抑えることができる。
前記床6の端部の上面に前記第1固定部21の下面が固定され、
前記第2固定部22,32の前記第1固定部と反対側を向く側面22d,32dに、前記外壁フレーム11の中間部の側面が固定されていることを特徴とする。
前記第2固定部22,32の下端部が前記第1固定部21より下方に突出しており、
この下方に突出している第2固定部21の下端部が前記床6の端面に当接していることを特徴とする。
前記外壁フレーム11が上部フレーム11a、下部フレーム11b、これら上部フレーム11aと下部フレーム11bとを接合する接合金物13を備えており、
前記第2固定部22,32に前記接合金物13が固定されていることを特徴とする。
また、接合金物13を第2固定部22,32に固定した後、当該接合金物13によって上部フレーム11aと下部フレーム11bとを接合できるので、上下に長尺な外壁フレーム11を容易に建物躯体1に固定できる。
しかも、外壁の壁パネルの裏面を連結フレームで支持できるので、壁パネルが外力(風圧)で居住空間側に撓むのを抑えることができる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る外壁固定構造を有する建物躯体の正面図、図2は同側面図である。
図1および図2に示すように、この建物躯体1は2階建て構造になっており、基礎2の上面に土台3が設けられており、この土台3に複数の門形フレーム4が図1において紙面と直交する方向(図2において左右方向)に平行離間して設置されている。
この門形フレーム4は左右一対の柱部材4a,4aとこの柱部材4a,4a間に架設された梁部材4bとによって構成されている。隣り合う門形フレーム4,4どうしは小壁5および2階の床6によって連結されている。
2階には、1階と同様に、床6に複数の門形フレーム4が図1において紙面と直交する方向に平行離間して、かつ1階の門形フレーム4の直上に配置されている。隣り合う門形フレーム4,4どうしは小壁5および2階の天井床8によって連結されている。
なお、2階の床6および天井床8は、それぞれ複数の床パネルを接合することによって構成されている。床パネルは矩形枠の上面に合板等からなる面材を取り付けたものであり、矩形枠内には必要に応じて補強桟材が取り付けられている。
また、2階の天井床8の上方には、屋根9が設けられている。屋根9は2階の天井床8に立設された屋根束9aによって支持されている。
なお、壁パネルは、矩形枠の表裏両面に合板等からなる面材を取り付けてなるものであり、矩形枠内には必要に応じて補強桟材が取り付けられている。
一方、建物躯体1の側部には、外壁10が床6に対して傾斜して配置されている。この外壁10は、上下に長尺な複数の外壁フレーム11と、矩形状の複数の壁パネル12と、外壁フレーム11および壁パネル12に取り付けられた外壁仕上材としての外壁材12aとを備えている。
外壁フレーム11は門形フレーム4の配置方向(図2において左右方向)に所定間隔で複数配置されており、例えば門形フレーム4と同数を、当該門形フレーム4の配置位置に対応させて配置されている。
壁パネル12は、矩形枠の表裏両面に合板等からなる面材を取り付けてなるものであり、矩形枠の内部には必要に応じて補強桟材が取り付けられている。また、壁パネル12は左右に隣り合う外壁フレーム11,11間に配置され、これら外壁フレーム11,11に固定されている。また、外壁フレーム11の表面と壁パネル12の表面とは面一となっている。
外壁材12aは矩形板状に形成されており、隣り合う外壁フレーム11,11間において壁パネル12の表面に配置されたうえで、当該壁パネル12に固定され、さらに、外壁材12aの側端部は外壁フレーム11に固定されている。
また、隣り合う外壁材12a,12aの側端部は外壁フレーム11上で目地部によって接合され、接合された側端部が当該外壁フレーム11に固定されている。
また、外壁材12aの上端部は前記屋根9に接合され、下端部は外壁フレーム11の下端部まで延出されている。
上部フレーム11aは断面四角形状の角材によって形成されており、その上端部は2階の天井床8に固定されている。
下部フレーム11bは、上部フレーム11aと断面形状が等しい角材によって形成されており、その下端部には固定金具14が取り付けられている。一方、基礎2には取付金具15が固定されており、この取付金具15に固定金具14を取り付けることによって、下部フレーム11bの下端部が基礎2に固定されている。
このようにして、上部フレーム11aと下部フレーム11bとは接合金物13によって接合されている。
外壁固定金具20は、図3および図4に示すように、第1固定部21と第2固定部22とを備えている。
第1固定部21は、2階の床6の端部に固定されるものであり、H形鋼で形成された本体部21aと、この本体部21aの上部に固定された上板部21bと、本体部21aの下部に固定された下板部21cとから構成されており、下板部21cには4つの孔21dが形成されている。
第2固定部22は、第1固定部21の側部に設けられたものであり、正面視台形状に形成された本体部22aと、この本体部22aの上部と下部に固定された補強板部22b,22cとを備えている。また、本体部22aの第1固定部21と反対側を向く側面22dは水平な底面に対して傾斜しており、この傾斜している側面22dを形成する壁部には2つの孔22e,22eが形成されている。さらに、第2固定部22の下端部は第1固定部21より下方に突出している。なお、前記補強板部22cには孔22fが形成されている。
また、第1固定部21より下方に突出している第2固定部22の下端部の第1固定部21側を向く側面は、床6の端面6aに当接している。これによって、床6の端部の上面における外壁固定金具20の位置決めを行うことができる。
すなわちまず、前記側面22dには、接合金物13の側壁部13cが当接されている。そして、前記側面22dを形成する壁部に形成された孔22eからボルト25を、前記側壁部13cに形成されている孔に挿通したうえで、当該ボルト25にナット26を螺合して締め付けることによって、第2固定部22の側面22dに、前記外壁フレーム11の中間部にある接合金物13が固定されている。
このようにして、外壁固定金具20の第2固定部22に外壁フレーム11の中間部にある接合金物13が固定されることによって、当該外壁フレーム11の中間部が外壁固定金具20を介して床6の端部に固定されている。
外壁固定金具20は、図2に示すように、左右方向に所定間隔で前記床6の端部に複数固定されており、隣り合う外壁固定金具20,20は左右に長尺な連結フレーム27によって連結されている。すなわち、連結フレーム27の端部には孔を有する端部板が形成されており、この端部板と外壁固定金具20の第2固定部22の補強板部22cとを当接し、端部板の孔と補強板部22cの孔22fにボルトを挿通し、ナット螺合して締め付けることによって、連結フレーム27の端部と外壁固定金具20の第2固定部22とが接合されている。これによって、隣り合う外壁固定金具20,20は左右に長尺な連結フレーム27によって連結されている。
また、連結フレーム27は外壁10を構成する壁パネル12の裏面に当接しており、これによって、外壁10を裏側から支持している。
また、これに代えて、上部フレーム11aと下部フレーム11bとを接合金物13によって接合することによって、予め外壁フレーム11を形成しておく一方で、外壁固定金具20の第1固定部21を床6の端部に固定しておき、この外壁固定金具20の第2固定部22に外壁フレーム11の接合金物13を固定するとともに、外壁フレーム11の上端部を天井床8に固定し、下端部を基礎2に固定してもよい。
さらに、これに代えて、上部フレーム11aと下部フレーム11bとを接合金物13によって接合することによって、予め外壁フレーム11を形成するとともに、当該接合金物13に外壁固定金具20の第2固定部22を固定しておき、外壁固定金具20の第1固定部21を床6の端部に固定するとともに、外壁フレーム11の上端部を天井床8に固定し、下端部を基礎2に固定してもよい。
また、床6の端部の上面に第1固定部21の下面が固定されているので第1固定部21を床6の端部に安定的かつ強固に固定できる。また、第2固定部22の第1固定部21と反対側を向く側面22dに、外壁フレーム11の中間部の側面が固定されているので、外壁フレーム11の中間部を安定的かつ強固に固定できる。したがって、外壁フレーム11の中間部を建物躯体1に安定的かつ強硬に固定できる。
また、外壁固定金具20,20どうしを連結する連結フレーム27によって外壁10を裏側から支持しているので、外壁10に作用する外力を建物躯体1によって受けて、当該外力に抗することができる。
加えて、上部フレーム11aと下部フレーム11bとを接合する接合金物13が第2固定部22に固定されているので、上部フレーム11aと下部フレーム11bとの接合部を補強できる。また、接合金物13を第2固定部22に固定した後、当該接合金物13によって上部フレーム11aと下部フレーム11bとを接合できるので、上下に長尺な外壁フレーム11を容易に建物躯体1に固定できる。
図4および図5は第2実施の形態を示している。これらの図に示す外壁固定構造が、前記第1の実施の形態の外壁固定構造と異なる点は、外壁が鉛直に配置されている点であるので、以下では、この相違点を詳しく説明し、前記第1の実施の形態と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
2階には、1階と同様に、床6に複数の門形フレーム4が図5において紙面と直交する方向に平行離間して、かつ1階の門形フレーム4の直上に配置されている。隣り合う門形フレーム4,4どうしは小壁および2階の屋根28によって連結されている。
なお、屋根28は、複数の屋根パネルを接合することによって構成されている。屋根パネルは矩形枠の上面に合板等からなる面材を取り付けたものであり、矩形枠内には必要に応じて補強桟材が取り付けられている。
外壁フレーム11は、門形フレーム4の配置方向(図5において紙面と直交する方向)に所定間隔で複数配置されており、例えば門形フレーム4と同数を、当該門形フレーム4の配置位置に対応させて配置されている。
壁パネル12は、左右に隣り合う外壁フレーム11,11間に配置され、これら外壁フレーム11,11に固定されている。また、外壁フレーム11の表面と壁パネル12の表面とは面一となっている。
外壁材12aは矩形板状に形成されており、隣り合う外壁フレーム11,11間において壁パネル12の表面に配置されたうえで、当該壁パネル12に固定され、さらに、外壁材12aの側端部は外壁フレーム11に固定されている。
また、隣り合う外壁材12a,12aの側端部は外壁フレーム11上で目地部によって接合され、接合された側端部が当該外壁フレーム11に固定されている
また、外壁材12aの上端部は前記屋根28に接合され、下端部は外壁フレーム11の下端部まで延出されている。
上部フレーム11aの上端部は屋根28に固定されており、下部フレーム11bの下端部は固定金具14と取付金具15によって基礎2に固定されている。
また、接合金物13の一片部13aに上部フレーム11aの下端面が当接されたうえで、当該下端面に木ねじ16が一片部13aを通してねじ込まれることによって、上部フレーム11aの下端部が接合金物13に固定されている。また、接合金物13の他片部13bに下部フレーム11bの上端面が当接されたうえで、当該上端面に木ねじ16が他片部13bを通してねじ込まれることによって、下部フレーム11bの上端部が接合金物13に固定されている。
このようにして、上部フレーム11aと下部フレーム11bとは接合金物13によって接合されている。
外壁固定金具20は、図6に示すように、第1固定部21と第2固定部32とを備えている。
第2固定部32は、第1固定部21の側部に設けられたものであり、正面矩形形状に形成された本体部32aと、この本体部32aの上部と下部に固定された補強板部32b,32cとを備えている。また、本体部32aの第1固定部21と反対側を向く側面32dは鉛直になっており、この鉛直な側面32dを形成する壁部には孔32eが形成されている。さらに、第2固定部32の下端部は第1固定部21より下方に突出している。
また、第1固定部21より下方に突出している第2固定部22の下端部の第1固定部21側を向く側面は、床6の端面6aに当接している。これによって、床6の端部の上面における外壁固定金具20の位置決めを行うことができる。
すなわちまず、前記側面32dには、接合金物13の側壁部13cが当接されている。そして、前記側面32dを形成する壁部に形成された孔32eからボルト25を、前記側壁部13cに形成されている孔に挿通したうえで、当該ボルト25にナット26を螺合して締め付けることによって、第2固定部32の側面32dに、前記外壁フレーム11の中間部にある接合金物13が固定されている。
このようにして、外壁固定金具20の第2固定部32に外壁フレーム11の中間部にある接合金物13が固定されることによって、当該外壁フレーム11の中間部が外壁固定金具20を介して床6の端部に固定されている。
外壁固定金具20は、左右方向(門形フレーム4の配置方向)に所定間隔で前記床6の端部に複数固定されており、隣り合う外壁固定金具20,20は左右に長尺な連結フレーム27によって連結されている。連結フレーム27は外壁30を構成する壁パネル12の裏面に当接しており、これによって、外壁30を裏側から支持している。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
6 上階の床
10,30 外壁
11 外壁フレーム
11a 上部フレーム
11b 下部フレーム
12 外壁材
13 接合金物
20 外壁固定金具
21 第1固定部
22,32 第2固定部
Claims (4)
- 柱部材とこの柱部材間に架設された梁部材を備えた建物躯体の外側に、鉛直にまたは前記建物躯体に対して傾斜して設けられる外壁を外壁固定金具によって固定する外壁固定構造であって、
前記建物躯体はその端部が前記柱部材より外側に突出された上階の床を備え、
前記外壁は上下に長尺な複数の外壁フレームと、左右に隣り合う外壁フレーム間に配置され外壁フレームに固定される壁パネルとを備え、
前記外壁固定金具は外壁フレームに対応して複数配置され、前記床の端部に固定される第1固定部と、この第1固定部の側部に設けられて、前記外壁を構成する上下に長尺な外壁フレームの中間部が固定される第2固定部とを備えてなり、
左右に隣り合う外壁固定金具間には左右に長尺な連結フレームが配置され外壁固定金具に接合されるとともに、連結フレームは外壁を構成する壁パネルの裏面に当接されていることを特徴とする外壁固定構造。
- 請求項1に記載の外壁固定構造において、
前記床の端部の上面に前記第1固定部の下面が固定され、
前記第2固定部の前記第1固定部と反対側を向く側面に、前記外壁フレームの中間部の側面が固定されていることを特徴とする外壁固定構造 - 請求項2に記載の外壁固定構造において、
前記第2固定部の下端部が前記第1固定部より下方に突出しており、この下方に突出している第2固定部の下端部が前記床の端面に当接していることを特徴とする外壁固定構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の外壁固定構造において、
前記外壁フレームが上部フレーム、下部フレーム、これら上部フレームと下部フレームとを接合する接合金物を備えており、
前記第2固定部に前記接合金物が固定されていることを特徴とする外壁固定構造。
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