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JP5745711B1 - キャスタの電動ブレーキ構造 - Google Patents

キャスタの電動ブレーキ構造 Download PDF

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JP5745711B1 JP2015504658A JP2015504658A JP5745711B1 JP 5745711 B1 JP5745711 B1 JP 5745711B1 JP 2015504658 A JP2015504658 A JP 2015504658A JP 2015504658 A JP2015504658 A JP 2015504658A JP 5745711 B1 JP5745711 B1 JP 5745711B1
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Abstract

【課題】この発明は、キャスタのブレーキ状態を確実に行うことができるキャスタの電動ブレーキ構造に関するものである。【解決手段】キャスタが装着された対象物に取り付けられて、ブレーキ装置への指示信号を出力するスイッチと、前記カムの回転軸に設けられて、複数のカム面の各位置に対応して配置された検出子と、各カム面と作動軸との衝合を検出子により検出するセンサと、前記スイッチの入力によって回転し、所定のカム面の位置をセンサが検知すると停止するモータと、該モータの回転を前記カムの回転軸に伝達する歯車列とを設けてなることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、キャスタのブレーキ制御を確実に行うことができるキャスタの電動ブレーキ構造に関するものである。
従来、例えば、特開2001−58503号のソレノイド作動型ブレーキ機構を備えたキャスタでは、キャスタフレームと、該キャスタフレームの水平軸両端で該水平軸に回転自在に支持された一対のキャスタホイールと、ソレノイドを励磁することにより前記キャスタフレームに対して進退動するプランジャとを有し、前記キャスタフレームに前記プランジャに連動するフックを設けるとともに、前記キャスタホイールの前記キャスタフレーム側面に前記フックに係脱する係合部を設けた構成が開示されており、例えば、立補助椅子の肘掛に設けたスイッチをON・OFFすることにより、前記ソレノイドが励磁されてプランジャを上下動させている。
また、特開2012−210237の室内移動用自助具では、荷重センサで検出された所定範囲の荷重によってキャスタにブレーキをかけるブレーキ機構が設けられており、該ブレーキ機構は、キャスタの取付部に配設された、正・逆回転可能なモータと、該モータにより駆動されるウォームギアと、該ウォームギアにより駆動される押し下げアームと、該押し下げアームにより駆動されるキャスタ回転軸停止ギア及びキャスタ輪停止アームと、前記キャスタ回転軸停止ギアとキャスタ輪停止アームの動作を両立させる干渉防止機構としてのばねとなる構成が開示されている。
これらはいずれも、従来のキャスタのブレーキ操作に用いられたペダルやレバーを省略することができるので、キャスタを装着したベッドや椅子、テーブルなどの対象物が狭隘な場所に設置している場合であっても、手元のスイッチや荷重センサによってブレーキ操作を行うことができるので、ブレーキ操作が行いやすい。
しかし、前者では、スイッチのオン・オフによりソレノイドを作動させ、後者では着座部の座面にかかる荷重を検出して、ブレーキ操作が行われるので、ブレーキ機構の不具合などによりブレーキ制御が行われない場合や、中途半端にブレーキがかかっている場合を確認できない、という問題点がある。
更に、特表2004−516991号では、ローラ、特にキャスタ型ローラであって走行車輪の回転動作及び走行車輪の旋回動作を固定可能であり、ローラの制御カムを貫通する動作シャフトを具備し、該動作シャフトを駆動すべく該動作シャフトに対しギア機構を介して電気モータが作用するローラにおいて、前記電気モータが歯付きギア機構を介し電気モータシャフトを用いて前記動作シャフトに対し作用する構成が開示されている。
上記キャスタ型ローラでは、電気モータとモータのコイル部とが直列に繋がっているため一方へ長く延びて邪魔になると共に、電気モータを備えたキャスタ型のローラは、そのステムを通常の筒状の取付部に取り付けることができず、シャーシのキャリアにアタッチメントを介して取り付ける必要があり、電気モータを備えたキャスタ型のローラを、単独で使用することができず、また電気モータが外側へ長く突出するという不具合があった。
特開2001−58503号公報 特開2012−210237公報 特表2004−516991号公報
この発明が解決しようとする課題は、キャスタの制動および制動解除のカム面の位置をセンサで検知してブレーキ装置の制御を確実に行うことができ、単体であっても組み合わせても使用することができるコンパクトなキャスタの電動ブレーキ構造を提供することにある。
本発明は、輪を軸支した支持ヨーク上に立設したステムと、該ステムの上部に内蔵され回転軸により回転するカムと、該カムの外周面の所定箇所に複数形成された制動ロックおよびロック解除用のカム面と、該カム面と衝合して変位する作動軸と、該作動軸の変位に連動して車輪を制動および制動解除するブレーキ装置とを備えたキャスタの電動ブレーキ構造において、
キャスタが装着された対象物に取り付けられて、ブレーキ装置への指示信号を出力するスイッチと、前記カムの回転軸に設けられて、複数のカム面の各位置に対応して配置された検出子と、各カム面と作動軸との衝合を検出子により検出するセンサと、前記スイッチの入力によって回転し、所定のカム面の位置をセンサが検知すると停止するモータと、該モータの回転を前記カムの回転軸に伝達する歯車列とを設けてなり、
前記歯車列が収納されるギアーボックスの一方の端部に前記モータが収納される収納ボックスが直角に配置されるように固定されており、
前記歯車列の入力側となる先端の歯車の回転軸に、モーターの出力軸が連結され、
歯車列の出力側となる後端の歯車の回転軸が前記入力側の回転軸と同じ方向に延びてカムの回転軸となり、またはカムの回転軸と一体に連結されており、
前記ギアーボックス又は収納ボックスの底面にまたは上面に基端が固定され、先端が先端側に設けられた穴をキャスタのステムに嵌合して固着される連結プレートを設けていることを特徴とする。
本発明では、既存のキャスタと取付高さを変更することなく交換可能なように、従来の筒状のキャスタ取付部に単体でも取り付けることができるので、1つのキャスタだけを制動することができ、また連動機構を設ければ複数のキャスタを同時に制動できるという汎用性を有すると共に、ギアーボックスとモータの収納ボックスとがL状に配置されるので、常にキャスタのステムを中心に直角に囲むように配置することができるので、使用に際して邪魔にならないコンパクトにまとまったキャスタの電動ブレーキ構造を提供することができる。
また、上記ギアーボックスとモータの収納ボックスは、ステムの基端に固定された連結プレートによって、ギアーボックスまたはモータの収納ボックスに固定されるので、キャスターに対しステムを中心にしてどの方向にでもギアボックスおよびがモータの収納ボックスを取り付けることができ、使用に際して邪魔にならない。
更に、ギアーボックス内に検出センサーを設けることで、駆動用の歯車に設けた検出子を検知することができ、カムの変位を正確に検知することができる。
また、歯車列にはトルクリミッタを介設することで安全性の向上を図ることができる。
また、タイマーロック回路を付加することにより、使用者がロックをし忘れても、一定時間後に自動でロックがかかるようにすれば、事実上ロックのし忘れをゼロにすることができる。
電動ブレーキ構造を有するキャスタの一方から見た斜視図である。 電動ブレーキ構造を有するキャスタの他方から見た斜視図である。 同平面図である。 同キャスタの背面およびブロック図である。 歯車伝動機構の斜視図である。 旋回規制・制動状態のギアーボックス内の歯車列を示す図である。 旋回規制・制動状態のキャスタのブレーキ装置を示す側面図である。 旋回規制状態のギアーボックス内の歯車列を示す図である。 旋回規制状態のキャスタのブレーキ装置を示す側面図である。 ロック解除状態のギアーボックス内の歯車列を示す図である。 ロック解除状態のキャスタのブレーキ装置を示す側面図である。 キャスタの断面図である。 キャスタを備えた対象物のハンドルにスイッチを設けた模式図である。 異なる実施例の側面図である。 (a)から(d)は連結プレートをモーターの収納ボックスに固定した場合のそれぞれ異なる配置を示す平面図である。 ギアーボックスと収納ボックスと連結プレートの平面図である。 ギアーボックスと収納ボックスと連結プレートの側面図である。 トルクリミッタの平面と側面を示す図である。
この発明は、キャスタが装着された対象物に取り付けられて、ブレーキ装置への指示信号を出力するスイッチと、前記カムの回転軸に設けられて、複数のカム面の各位置に対応して配置された検出子と、各カム面と作動軸との衝合を検出子により検出するセンサと、前記スイッチの入力によって回転し、所定のカム面の位置をセンサが検知すると停止するモータと、該モータの回転を前記カムの回転軸に伝達する歯車列とを設けて、カム面の位置を確認してブレーキ装置を制御することができる。
図1および2は、本発明のキャスタの実施例であって、ギアーボックス内の歯車を透視した状態の斜視図である。
このキャスタ1は、図6(b)〜図8(b)に示すように、車輪2を軸支した支持ヨーク5に軸受部Bを介して支持ヨーク5上に立設したステム3と、該ステム3の上部に内蔵され回転軸11により回転するカム10と、該カム10の外周面の所定箇所に複数形成された制動および制動解除用のカム面10a〜10cと、該カム面10a〜10cと衝合して変位する作動軸4と、該作動軸4の変位に連動して車輪2を制動ロックおよびロック解除するブレーキ装置とを備えている。
また、前記回転軸11は、断面多角形(図示例では断面六角形)の軸からなっており、ステム3の孔を介してカム10の中心に形成された同一断面形状の孔11aに嵌合して取り付けられる。
一方、キャスタ1が装着された対象物50(例えば、ベッド、車いす、テーブルなど)には、ブレーキ装置への指示信号を出力するスイッチ30が設けられる。
即ち、図4に示すように、スイッチ30からの旋回規制指示、旋回規制・制動指示、またはロック解除指示の指示信号と、後述のセンサ13a〜13cの検知信号とを制御部40に入力し、これを基に制御部40はケーシング25内のモータを制御する。
次に、スイッチ30は、たとえば図10に一例を示すように、ベッドを移動させる際に把持するハンドルHのグリップ部に設けておけば、ハンドルHを握ることでキャスタの制動ロックを解除し、対象物を移動させることができる。
また、図6〜図8に示すように、前記カム10の回転軸11に設けられて、カム10に設けられた複数のカム面10a〜10cの各位置に対応して配置された検出子12a〜12cと、各カム面10a〜10cと作動軸4との衝合を検出子12a〜12cにより検出するセンサ13a〜13cと、前記スイッチ30の入力によって回転し、所定のカム面の位置をセンサ13a〜13cが検知すると停止するケーシング25内のモータと、該モータの回転を前記カム10の回転軸11に伝達する歯車列Gとを設けている。
本実施例でカム面は、旋回規制を行う第1カム面10aと、旋回規制・制動を行う弟2カム面10bと、ロック解除を行う第3カム面10cとからなっている。
図示例では、中央のニュートラル位置に第3カム面10cを設け、図中時計方向に弟2カム面10bを配置し、図中反時計方向に第1カム面10aを配置している。
そして、回転軸11に設けられた検出子12a〜12cは、弟1カム面10aに対応する第1検出子12aと、弟2カム面10bに対応する第2検出子12bと、第3カム面10cに対応する第3検出子12cとからなり、センサは、第1検出子12aを検知する第1センサ13aと、第2検出子12bを検出する第2センサ13bと、第3検出子12cを検出する第3センサ13cとからなっている。
そして、本実施例では、検出子12a〜12cは、後述のギアーボックス28内に収納されたカム10の回転軸11に固設されており、センサ13a〜13cもギアーボックス28内に取り付けられている。
本実施例では、前記検出子12a〜12cは、カム10の回転軸11に固着された突部からなり、検出センサ13a〜13cは前記突部と接触して突部の位置を検出するリミットスイッチからなっているが、この発明ではその他の接触スイッチでもよいし、非接触スイッチを用いてもよい。
また、この発明では、検出子はカム10のカム面と離間する個所に設け、ステム3内に設けたセンサでカム面の位置を検出する構造でもよい。
ギアーボックス28は、図示例では、角筒状の箱型からなって前記ステム3に固着された連結プレート6を介してモータの収納ボックスとなる筒状のケーシング25と共に支持されており、前記歯車列Gを軸受しているが、この発明では、歯車列Gを軸支することができればよく、断面チャンネル状その他の任意の形状でもよい。
ギアーボックス28はステム3と所定の間隔だけ離間して対峙しており、ギアーボックス28の底壁面に一端が固定された連結プレート6の他端をステム3の基端側に固着されている。
また、該ギアーボックス28の延出方向と交差する方向でステム3側には、モータのケーシング25が配置され、ケーシング25の先端がギアーボックス28の側壁に固定されて中立位置に支持されている。
そしてケーシング25は、ギアーボックス28から突出するカム10の回転軸11と同じステム3に向かう方向で回転軸11と平行に配置されているので、ギアーボックス28とモータのケーシング25とはステム3を中心にステム取付用の隙間を隔てて平面視L字状に配置されるので、嵩張らず、使用にさいして邪魔にならない。
換言すると、ギアーボックス28の一方(先端側)の端部に前記ケーシング25の先端が直角となるように固定されており、歯車列Gの入力側となる先端の作動歯車G1の回転軸にモータの出力軸26が連結され、歯車列Gの出力側となる後端の駆動歯車G4の回転軸が前記入力側の作動歯車G1と同じ方向に延びてカムの回転軸11と連結されており、モータの出力軸26の回転を減速してカム10の回転軸11に伝動している。
上記ギアーボックス28とケーシング25とは相互に固定されており、連結プレート6を介してキャスタ1のステム3に固定される。
即ち、連結プレート6は、前記ギアーボックス28又はケーシング25のいずれかの底面およびまたは上面に基端が固着され、先端が先端側に設けられた穴6aをキャスタ1のステム3に嵌合して溶着などでステム3に固着されている。
図5に示すように、モータの出力軸26は作動歯車G1の回転軸に連結されている。
該作動歯車G1は、大径の第1中継歯車G2と噛合しており、該第1中継歯車G2と同軸に設けられた小径の第2中継歯車G3とカム10の回転軸11に取り付けられた駆動歯車G4とが噛合しており、モータの回転数を減速しながら強い力でカム10の回転軸11を正転方向および逆回転方向に回転するようになっている。
なお、図示例では回転軸11は歯車G4の孔に挿入されて歯車G4の回転軸を兼用しており、ギアーボックス28の窓穴から外側へ抜き取ることができるので、故障等に際しては、回転軸11を抜き取って、同一断面の軸を前記窓穴から挿入し、先端をカム10の孔11aに挿入することで、手動によりカムを回転してブレーキ制御を行うことができる。
本発明では、上記歯車の構造や組合せに限定されるものでなく、要するに、モータの回転をカム10の回転軸に伝動しうる構造であればよい。
次に、前記ブレーキ装置は、本実施例の場合、支持ヨークの旋回を拘束する旋回規制部と車輪の回転を拘束する制動部とからなっている。
そして、旋回規制部は、作動軸4の下部に固定した旋回止皿部21と、該旋回止皿部21が所定高さ位置に変位すると係合する上下一対のストッパ22、23とからなっている。
また、制動部は、本実施例では二重に設けられており、一方が、前記旋回止皿部21の下部に設けられて車輪のトレッド面を押圧するブレーキシュ−24であり、他方が、前記作動軸4と連動して枢動するアーム14と、該アーム14により昇降すると共に車輪2の内輪に形成された凹凸係合部2aに掛止められる制動爪部16を設けた昇降片15からなっている。
そして、前記作動軸4の昇降で、旋回規制部のみを作動させる旋回規制位置(図7参照)と、旋回規制部と制動部をいずれも作用させないロック解除位置(図8参照)と、旋回規制部と制動部をいずれも作用させる旋回規制・制動位置(図6)に変位させる。
従って、図7(b)の旋回規制時には、旋回止皿部21とストッパ22とが係合して支持ヨーク5の旋回が規制(方向規制)される。
また、図6(b)の旋回規制・制動時には、旋回止皿部21とストッパ23とが係合して支持ヨーク5の旋回が拘束される。
図示例では、同時にブレーキシュ−24が車輪2のトレッド面を押圧し、同時に昇降片15が押し下げられて制動爪部16が凹凸係合部2aの凹部内に入り込んで二重に制動を行う。
図8(b)のロック解除時には、旋回止皿部21はストッパ22,23と接しない中間位置となり旋回規制を解除し、ブレーキシュ−24は車輪2のトレッド面から離れ、制動爪部16が凹凸係合部2aの凹部内から抜け出して制動ロックを解除する。
この発明でブレーキ装置の構造は、上記構成に限定されず、公知の制動、旋回規制構造を用いてもよい。
更に、本実施例では、ブレーキ制御を、旋回規制と旋回規制・制動とロック解除の3段階に分けたが、旋回規制・制動とロック解除の2段階、または、ロック解除を更に旋回規制解除と旋回規制・制動解除に分けて行う構造でもよい。
また支持ヨークが旋回しないキャスタの場合には、制動ロックとロック解除であってもよい。
このようにこの発明のブレーキ装置は、カムの回転で作動軸が摺動し、この作動軸の変位に連動してブレーキ装置が作動してロックないしロック解除を行うものであればよい。
上記実施例では、1つのキャスタのブレーキ装置を制御する例を示したが、例えば、図10に示すように、カムの回転軸11を延長して、延長方向に配置されたキャスタのカムの回転軸と同軸とすれば、2つのキャスタを連動してブレーキ制御することもできる。
また、この発明では、前記信号を基に、キャスタのブレーキの状態を外部表示器(図示せず)でモニターすることができるので、キャスタの状態を、対象物(例えば医療用ベッドなど)の使用者や補助者がモニターで確認したりすることができる。
本発明では、キャスタのカム位置の検出信号を基に、対象物50へのインターロック機構を付加することができる。
例えば、制御部40は、図4に点線で図示するように、前記対象物50の所定の構造(例えば、電動で行うベッドの昇降や背上げ)の作動や作動停止を行うアクチュエータ52を制御する制御装置51に、センサ13a〜13cで検出された信号(必要に応じてモータの制御信号)を送信することで、キャスタ1のブレーキ装置のブレーキ状態を、対象物50の所定の作動や作動停止を行うアクチュエータの動作条件とすることができるので、安全装置として機能させることができる。
例えば、キャスタ1の旋回規制・制動時のみベッドの昇降操作が可能になる。
本実施例では、前記スイッチ30の投入により、自動的にブレーキ制御が行われるが、キャスタの停止状態を検知すると、自動的にロックするタイマーロック構造を設けてもよい。
即ち、キャスタ1の車輪2が停止した場合、車輪の停止状態を検出する検出部2sを設けておき、該検出部2sの信号は制御部40に入力することで、車輪2の停止の入力信号が一定時間継続した場合に、制御部40からブレーキロック(例えば旋回規制・制動)信号をモータに出力する構成を付加してもよい(図4参照)。
また、図10に例示するように、ハンドルHのグリップにスイッチ30を設けて、ベッド移動時にハンドルHを握ることでスイッチ30が投入されると、制御部40はカム10をロック解除または方向規制位置に制御し、ハンドルHを離すとスイッチ30からも離れて、制御部40は、旋回規制・制動位置に変位するように制御する制御信号を出力するようにしてもよい。
本発明では、スイッチ30の投入による入力信号に対して、遅延タイマー回路(図示せず)を介してモータを制御するタイマーロック機能を設けてもよい。
即ち、スイッチ30を投入して入力信号が出力されると遅延タイマー回路により一定の時間遅延してモータに制御信号を出力する。
前記遅延タイマー回路は、スイッチ30側に設けられてもよいし、制御部40側に設けられてもよい。
これにより、例えば、対象物50の走行を停止する場合、スイッチ30を投入した後、一定時間後にキャスタの制動などのロックをかけることができ、停止のための準備をする余裕を与えることができる。
図11から図13は異なる実施例を示す。
本実施例では、一端がステム3に固定される連結プレート6の先端が、モータのケーシング25に固定された異なる実施例を示す。
上記ケーシング25は筒型でもよいが、その底面は、少なくとも連結プレート6が固着される個所を扁平面に形成しておくことが好ましい。
そして、この場合は、ギアーボックス28が前記ケーシング25を介して連結プレート6によって支持される。
前記ケーシング25とギアーボックス28の配置は、図12に示すように種々変更できる。
即ち、連結プレート6の穴6aをステム3に嵌合し、連結プレート6をステム3を軸に旋回させ、穴6aとステム3とを溶接などで固定することで、キャスタ1の走行姿勢に対してステム3の後方に延出するようにステム3に固着した場合は、ケーシング25をステム3の後方で回転軸11と平行に配置し、ギアーボックス28をステム3の左側または右側に配置することができる(図12(a)(c)参照)。
また、連結プレート6をキャスタ1の走行姿勢に対して前方に延出するようにステム3に固定した場合は、ケーシング25をステム3の前方で回転軸11と平行に配置し、ギアーボックス28をステム3の左側または右側に配置することができる(図12(b)(d)参照)。
ちなみに実施例1では、ケーシング25とギアーボックス28の位置が逆になるが、本実施例と同様に4種類の配置を用途に応じて選択することができる。
なお、図示例では連結プレートをケーシング25と直交する方向に延出したが、直角以外の任意の角度で延出させてもよい。
また、図示例では90度間隔でステム3に対するギアーボックス28とケーシング25の位置を変位させる場合を例示したが、用途によっては、それ以外の角度で配置させてもよい。
図13は、連結プレート6に固定されたケーシング25と該ケーシング25に固定されたギアーボックス28を示し、ギアーボックス28内の歯車列Gを点線で図示する。
この歯車列Gでは、モータの出力軸26と回転軸11を駆動させる歯車の間の歯車に歯車列Gの接続を遮断するトルクリミッタTが設けられている。
これにより歯車列Gに過負荷がかかると歯車列Gの接続を遮断することができ安全である。
トルクリミッタTの構造は、適宜公知の構造を用いることができる。
また、本実施例でも、カムの回転軸11を駆動する歯車の回転軸やその延長部分11’に検出子12a〜12cを設けており、上記検出子12a〜12cの位置をそれそれ検知する検出センサ13a〜13cをギアーボックス28内に設けることができるので、センサを配置するための特別の構造を必要としない。
この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
1 キャスタ
2 車輪
3 ステム
4 作動軸
5 支持ヨーク
6 連結プレート
10 カム
10a〜10c 制動および制動解除用のカム面
11 回転軸
12a〜12c 検出子
13a〜13c センサ
25 モータのケーシング
26 出力軸
28 ギアーボックス
30 スイッチ
40 制御部
50 対象物
51 制御装置
52 アクチュエータ
G 歯車列
T トルクリミッタ

Claims (11)

  1. 車輪を軸支した支持ヨーク上に立設したステムと、該ステムの上部に内蔵され回転軸により回転するカムと、該カムの外周面の所定箇所に複数形成された制動ロックおよびロック解除用のカム面と、該カム面と衝合して変位する作動軸と、該作動軸の変位に連動して車輪を制動および制動解除するブレーキ装置とを備えたキャスタの電動ブレーキ構造において、
    キャスタが装着された対象物に取り付けられて、ブレーキ装置への指示信号を出力するスイッチと、前記カムの回転軸に設けられて、複数のカム面の各位置に対応して配置された検出子と、各カム面と作動軸との衝合を検出子により検出するセンサと、前記スイッチの入力によって回転し、所定のカム面の位置をセンサが検知すると停止するモータと、該モータの回転を前記カムの回転軸に伝達する歯車列とを設けてなり、
    前記歯車列が収納されるギアーボックスの一方の端部に前記モータが収納される収納ボックスが直角に配置されるように固定されており、
    前記歯車列の入力側となる先端の歯車の回転軸に、モーターの出力軸が連結され、
    歯車列の出力側となる後端の歯車の回転軸が前記入力側の回転軸と同じ方向に延びてカムの回転軸となり、またはカムの回転軸と一体に連結されており、
    前記ギアーボックス又は収納ボックスの底面にまたは上面に基端が固定され、先端が先端側に設けられた穴をキャスタのステムに嵌合して固着される連結プレートを設けていることを特徴とする電動ブレーキ構造。
  2. カムの回転軸を駆動する歯車の回転軸に各カム面が作動軸と衝合する位置に対応してそれぞれの検出子を設け、
    上記検出子の位置を検知する検出センサをギアーボックス内に設けてなることを特徴とする請求項1に記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  3. ギアボックスの歯車列に過負荷がかかると歯車列の接続を遮断するトルクリミッタが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  4. ブレーキ装置が、車輪の方向規制を行う旋回規制と、車輪の旋回規制と制動を行う二重ロックと、車輪の前記規制と制動を解除するロック解除とを行う構造からなっており、
    カム面が、旋回規制を行う弟1カム面と、二重ロックを行う弟2カム面と、ロック解除を行う第3カム面を有していることを特徴とする請求項1に記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  5. スイッチの指示信号と、センサの検知信号とを入力し、モータに制御信号を出力する制御部を設け、該制御部は、スイッチの指示信号によりモータに回転駆動信号を出力し、センサの検知信号によりモータに回転停止信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  6. キャスタの車輪の停止を検知する検出部を設け、該検出部の検知信号を制御部に入力し、車輪の停止が一定時間継続するとキャスタの制動ロックを行う制御信号をモータに出力することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  7. 制御部は、スイッチが投入されている間、キャスタの車輪のロック解除または旋回規制信号を出力し、スイッチを離すと、旋回規制・制動信号を出力するように制御することを特徴とする請求項1から6に記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  8. スイッチの指示信号が、遅延タイマー回路を介してブレーキ装置への指示信号として出力されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  9. センサの検知信号が対象物のインターロック用信号として用いられることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  10. 連結プレートの先端の穴をキャスタのステムへ嵌合し、該連結プレートの固定位置をステムを中心に任意の角度に変更することで、ステムに対するギアーボックスとモータの収納ボックスの配置を所望の位置に変更することができることを特徴とする請求項に記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
  11. 連結プレートの固定位置をステムを中心に90度間隔で変更することで、ステムに対するギアーボックスとモータの収納ボックスの配置をステムの前後左右のいずれかの所望の位置に固定することができることを特徴とする請求項10に記載のキャスタの電動ブレーキ構造。
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