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JP5745494B2 - 蛍光灯型ledランプ - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光灯器具のインバータ式安定器に直接取り付けることのできる蛍光灯型LEDランプに関する。
従来の電球に比べて、消費電力が低く、かつ、長寿命といった長所を有する発光ダイオード(以下、「LED」という。)は、需要者のエコロジー意識の高まりとともに、省エネ対策のひとつとしてその使用範囲が急速に広まっており、白熱電球の代替としてLEDを使用することは一般的になりつつある。このような傾向は、白熱電球よりも効率の良い蛍光灯にも及んできており、従来の蛍光灯の代替えとしてLEDを使用したいというニーズが高まってきている。
蛍光灯はその内部の両端に設けられた電極を加熱して同電極間に放電を生じさせることによって発光することから、同電極間に高電圧パルスを印加する安定器が必要となる。この安定器は、通常、蛍光管の取付器具内に収容されており、寿命が尽きた蛍光管を交換する場合であっても、安定器はそのまま継続使用できるようになっている。
一方、LEDを点灯させる際には、上述のような高電圧パルスは必要でなく、個々のLEDが有する数Vから数十Vの順方向降下電圧よりも高い電圧を印加させて、所定の電流を流すだけでよい。このため、既存の取付器具に取り付けることのできる蛍光灯型LEDランプを設計する場合には、LEDが断線した場合等に安定器から高電圧パルスが供給されることによって、過熱や漏電が発生するのを防止する必要があった。
このような高電圧パルス対策の一例として、特許文献1には、蛍光灯型LEDランプの両端に設けられた端子間にグロースタータ型安定器からの高電圧パルスを吸収するための逆電圧保護回路を設ける技術が開示されている。特許文献1では、この逆電圧保護回路として、コンデンサおよび抵抗を直列に接続したCR回路が用いられている。
また、特許文献2には、インバータ式安定器を備えた蛍光管取付器具に用いられる蛍光灯型LEDランプが記載されており、整流ユニットやLEDに対して並列にコンデンサを接続し、このコンデンサでインバータ式安定器における共振回路の共振周波数を変化させる(ずらす)ことによって電圧ピークになる周波数を避けて、高電圧の発生を防止するようになっている。
さらに、特許文献3に開示された蛍光灯型LEDランプは、LEDモジュールを内蔵し、かつ、既存の蛍光管取付器具における蛍光灯ソケットに差し込み接続可能なピン端子を両端部にそれぞれ2本ずつ備えている。さらに、この蛍光灯型LEDランプは、一端部に設けられた2本のピン端子に交流入力が接続された第1の整流回路と、他端部に設けられた2本のピン端子に交流入力が接続された第2の整流回路と、第1の整流回路および第2の整流回路の共通の直流出力側にLEDモジュールと共に接続された電圧制御回路と、この電圧制御回路に対して直列に接続された保護回路とを備える電源回路が組み込まれており、電源回路から給電されることによってLEDモジュールが点灯するようになっている。
特開2006−100036号公報 特開2012−104466号公報 特開2011−129323号公報
しかしながら、インバータ式安定器を備えた蛍光管取付器具に取り付けることを前提とする場合、上記特許文献1から3に開示された蛍光灯型LEDランプでは不具合が生じるおそれがあった。
一般に、インバータ式安定器を備えたインバータ型蛍光灯器具1は、図4に示すように、整流回路やノイズフィルタ等で構成される入力回路2と、2つのスイッチング素子Q1、Q2を有するハーフブリッジ回路3と、スイッチング素子Q1、Q2を高周波でオン・オフさせる発振回路4と、コンデンサおよびコイルを直列接続したLC回路5と、端子間の過電圧あるいは負荷の短絡・開放状態を検出して発振回路4の発振を停止させる保護回路6と、一対の端子A1、A2を有する第1の端子対7と、一対の端子B1、B2を有する第2の端子対8と、第1の端子対7における1の端子A2、および、第2の端子対8における1の端子B2の間に設けられた共振コンデンサ9とで構成されている。
第1の端子対7および第2の端子対8に、蛍光灯Lの両端にそれぞれ一対ずつ設けられた蛍光灯端子a1、a2、b1、b2を接続することにより、蛍光灯Lの内部に設けられた一対のフィラメントF1、F2を介して、A1、a1、F1、a2、A2、9、B2、b2、F2、b1、B1の順に直列回路が成立する。
このインバータ型蛍光灯器具1に蛍光灯Lを取り付け、入力回路2を交流電源Sに接続すると、LC回路5のコンデンサおよびコイルと共振コンデンサ9とがフィラメントF1を介して直列に接続されて形成された直列共振回路により、フィラメントF1とフィラメントF2との間に高電圧が発生して放電が開始され、蛍光灯Lが点灯する。放電が開始された後は、フィラメントF1、F2間に規定の定電流が流れるようになり、バイパスされた共振コンデンサ9には電流が流れなくなる。
フィラメントF1、F2のエミッション材が消耗して蛍光灯Lが寿命末期になると、フィラメントF1、F2間のインピーダンスが高くなり、同フィラメントF1、F2間の電圧が異常上昇する。上述のように、フィラメントF1、F2間には定電流が流れることから、電圧が高くなると過大な電力が蛍光灯Lに付加されることになり、保護回路6がフィラメントF1、F2間の過電圧を検出して、2つのスイッチング素子Q1、Q2による発振を停止させる。
以上が、インバータ式蛍光灯器具1に従来の蛍光灯Lを取り付けたときの動作である。
従来の蛍光灯Lに変えて蛍光灯型LEDランプをインバータ型蛍光灯器具1に取り付ける場合、省エネの目的により、LEDに印加する電圧は、蛍光灯Lに印加する電圧(つまり、フィラメントF1、F2間の電圧)よりも低く選択するのが通常である。このため、蛍光灯Lの過電圧の検知を目的とする保護回路6の検出電圧設定が高すぎて、LEDの過電圧を検出するのがむずかしく、このままでは保護回路6がLEDを保護しにくいという問題があった。
加えて、インバータ式安定器は、ランプ始動時において、負荷のインピーダンスが高い状態(すなわち、蛍光灯と同等の状態)でないと、インバータ自身が有している保護回路6が作動して動作しないことから、蛍光灯型LEDランプが点灯しないおそれがある。例えば、特許文献1の蛍光灯型LEDランプでは、CR回路のインピーダンスによってインバータ式安定器の共振回路に設定された共振がずれてしまうことにより、インバータ自身が有している保護回路6が作動してLEDランプが点灯しないおそれがある。
また、特許文献2の蛍光灯型LEDランプでは、高電圧の発生を防止できるか否かがインバータ式安定器の共振回路の定数に依存することからその効果は安定的ではなく、加えて、特許文献1の場合と同様に、共振がずれてしまうことによって保護回路6が作動し、LEDランプが点灯しないおそれがある。
さらに、特許文献3の蛍光灯型LEDランプが有している保護回路は、過電流の保護(ヒューズ)と過熱の保護(サーミスタ)だけであり、高電圧発生に対する保護については何ら記載されていない。
また、インバータ式安定器の場合、蛍光灯Lが点灯しなくなると蛍光灯Lの両端に高電圧が印加することになる。蛍光灯Lは、このような高電圧が印加されても絶縁構造上問題ないが、LEDの場合は、LED素子に放熱用のヒートシンクを取り付けることが多く、インバータ式安定器から発生する高電圧に対する絶縁対策は容易ではないことから、最悪の場合、高電圧が当該ヒートシンクにリークする危険性がある。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みて開発されたものである。それゆえに本発明の主たる課題は、インバータ式安定器に取り付けた場合に、高電圧が発生するのを確実に防止して漏電を防止できるとともに、万一、LED電圧が異常上昇しても、LEDに過大な電力が印加されず異常発熱の心配がない蛍光灯型LEDランプを提供することにある。
請求項1に記載した発明は、ランプに接続される端子間が短絡したことを検知して動作が停止するインバータ式安定器を備えた蛍光灯器具に直接取り付ける蛍光灯型LEDランプであって、LEDと、当該LEDに対して並列に接続されており、規定の値を超える電圧が印加された場合に当該LEDを短絡させるトリガ素子とを備える蛍光灯型LEDランプである。
蛍光灯型LEDランプを上記のように構成することにより、LEDが破損・損耗するなどしてLED電圧が異常上昇しはじめたとき、トリガ素子が導通状態となり、並列に接続されたLEDを短絡させることができる。LEDを短絡させることにより、インバータ式安定器が異常を検知してその動作を停止させるので、LEDに高電圧が印加されたままの状態を回避できる。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の蛍光灯型LEDランプをさらに限定したものであって、LEDに給電する整流回路をさらに備えており、トリガ素子は、当該整流回路の一次側に接続されていることを特徴とする。
何らかの不具合に起因して整流回路が切断状態になった場合、高電圧が整流回路に印加されることになる。しかし、上記のように、トリガ素子をLEDに対して並列、かつ、整流回路の一次側に接続することで、整流回路に印加される電圧が上昇した場合にトリガ素子が導通状態となってLEDおよび整流回路を短絡させることができ、これによりインバータ式安定器が異常を検知してその動作を停止させるので、整流回路に高電圧が印加されるのを回避できる。
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載の蛍光灯型LEDランプをさらに限定したものであって、蛍光灯型LEDランプの一方の端に設けられた一対の第1端子と、他方の端に設けられた一対の第2端子と、一対の第1端子同士を互いに接続する第1端子接続線と、一対の第2端子同士を互いに接続する第2端子接続線とをさらに備えており、整流回路の一次側線は、第1端子接続線および第2端子接続線にそれぞれ接続されており、トリガ素子の一端は第1端子接続線に接続されており、トリガ素子の他端は第2端子接続線に接続されていることを特徴とする。
これによれば、トリガ素子が蛍光灯型LEDランプの第1端子および第2端子間を短絡できるので、LEDや整流回路に限られず、蛍光灯型LEDランプ内におけるいずれの位置で断線等の不具合が生じたとしても、第1端子および第2端子間に高電圧が印加されるのを回避することができる。
請求項4に記載した発明は、請求項1から3のいずれかに記載された蛍光灯型LEDランプであって、トリガ素子はダイアックであることを特徴とする。
本発明によれば、インバータ式安定器に取り付けた場合に、万一、LED電圧が異常上昇しても、蛍光灯型LEDランプに過大な電力が供給されないので蛍光灯型LEDランプの異常発熱を防止できるとともに、蛍光灯型LEDランプ内の回路が不具合等により開放状態になったとしても、蛍光灯型LEDランプに過大な電圧が印加されず漏電の心配がない。
本発明が適用された、第1実施例に係る蛍光灯型LEDランプ、および蛍光灯器具に設けられたインバータ式安定器を示す回路図である。 第2実施例に係る蛍光灯型LEDランプを示す回路図である。 第3実施例に係る蛍光灯型LEDランプを示す回路図である。 従来の蛍光灯およびそれに給電するインバータ式安定器を示す回路図である。
以下、本発明が適用された実施例について、図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された実施例の蛍光灯型LEDランプ10および蛍光灯器具12に設けられたインバータ式安定器14を示している。
なお、本明細書では、各部材の符号に関し、同一種類の部材が複数個使用されている場合において、上位概念で示す場合にはアルファベットの枝番をつけずアラビア数字のみで示し、個別に区別する必要がある場合(すなわち下位概念で示す場合)には、アルファベット小文字の枝番をアラビア数字に付して区別する。
蛍光灯型LEDランプ10は、LED16と、整流回路18と、一対の第1端子20a、20bと、一対の第2端子22a、22bと、第1端子接続線24と、第2端子接続線26と、抵抗27と、トリガ素子28とを備えている。
LED16は、順方向降下電圧以上の電圧を順方向に印加して所定の電流を流すことによって光を出す半導体である。本実施例では、1つのLED16を用いているが、もちろんLED16の数に制限はなく、複数のLED16を用いることも可能である。
整流回路18は、LED16に直流を給電するための回路であり、全波整流回路や半波回路といった公知の整流回路を用いることができる。本実施例では、ダイオードを4つ組み合わせたダイオードブリッジの全波整流回路が用いられている。高周波電流を整流するため、高速ダイオードを用いるのが好適である。さらに言えば、万一の場合に備えて耐電圧の高い高圧ダイオードを用いるのが好ましいが、後述するように、実施例の回路では、トリガ素子28が機能することにより高電圧が印加されるのを回避できるので、高圧ダイオードの使用は必須ではない。
この整流回路18の一次側には、一対の入力線30が延びており、また、二次側には一対の出力線32が延びている。一方の出力線32aには、LED16の一方端(実施例では、アノード側)16aが接続されており、他方の出力線32bには、LED16の他方端(実施例では、カソード側)16bが接続されている。
一対の第1端子20a、20bは、蛍光灯型LEDランプ10の一方の端に設けられたピン状の端子であり、既存の蛍光灯器具12に接続させることのできる形状に形成されている。また、一対の第2端子22a、22bは、第1端子20a、20bとは反対側にある、他方の端に設けられたピン状の端子である。
第1端子接続線24は、一対の第1端子20a、20bを互いに電気的に接続する線材である。また、第2端子接続線26は、一対の第1端子22a、22bを互いに電気的に接続する線材である。なお、本明細書にいう「線」とは、いわゆる「線材」に限られるものではなく、プリント基板にプリントされた回路なども含む概念である。
抵抗27は、必要に応じて、第1端子接続線24や第2端子接続線26に取り付けられ、点灯開始時に、蛍光灯におけるフィラメントの役割を果たす電気的抵抗である。本実施例では、4つの抵抗27a、27b、27cおよび27dが用いられており、抵抗27a、27bが第1端子接続線24において直列に取り付けられており、抵抗27c、27dが第2端子接続線26において直列に取り付けられている。各抵抗27a、27b、27c、27dの抵抗値は、蛍光灯のフィラメントの抵抗値と同等の数Ω程度が適切である。前述した、整流回路18における一対の入力線30は、第1端子接続線24における抵抗27aと抵抗27bとの間、および、第2端子接続線26における抵抗27cと抵抗27dとの間にそれぞれ接続されている。これにより、抵抗27が第1端子20および第2端子22をそれぞれインピーダンス結合するインピーダンス回路を構成する。
トリガ素子28は、普段は非導通状態にあって、規定の値を超える電圧が印加された場合に導通状体になる半導体素子であり、例えば、ダイアックやサイダックを挙げることができる。「規定の値」とは、トリガ素子28のブレークダウン電圧値を意味するが、このブレークダウン電圧値は、通常点灯時においてLED16の電圧(順方向降下電圧)よりもやや高い目に設定される。
トリガ素子28は、LED16に対して並列に接続される必要があり、本実施例では、LED16と整流回路18との間、すなわち、整流回路18から延びる一対の出力線32の間に接続されている。
次に、インバータ式安定器14の構成について簡単に説明する。インバータ式安定器14は、整流回路やノイズフィルタ等で構成される入力回路50と、2つのスイッチング素子52a、52bを有するハーフブリッジ回路54と、スイッチング素子52a、52bを高周波でオン・オフさせる発振回路56と、コンデンサおよびコイルを直列接続したLC回路58と、端子間の過電圧を検出して発振回路56の発振を停止させる保護回路60と、一対の端子62a、62bを有する第1の端子対64と、一対の端子66a、66bを有する第2の端子対68と、第1の端子対64における1の端子62bと、第2の端子対68における1の端子66bとの間に設けられた共振コンデンサ70とで構成されている。
本実施例の蛍光灯型LEDランプ10を蛍光灯器具12に取り付けた後(すなわち、蛍光灯型LEDランプ10における第1端子20および第2端子22と、インバータ式安定器14における第1の端子対64および第2の端子対68とを互いに接続させた後)、交流電源72から、インバータ式安定器14の入力回路50に交流を入力する。交流を入力した直後はLED16のインピーダンスが高いことから、インバータ式安定器14の出力電流は、整流回路18の方には流れずに、インバータ式安定器14の共振コンデンサ70に流れることによって、インバータ式安定器14が動作を開始する。すると、整流回路18の入力線30側の電位が上昇し始め、この電位がLED16の順方向降下電圧を超えると、整流回路18を介してLED16に電流が流れはじめ、共振コンデンサ70の方には流れなくなる。LED16に電流が流れはじめると、LED16の電圧で制限されて定格の定電流がLED16に流れて、LED16が点灯する。
その後、点灯中において、LED16が切断状態するなどしてインバータ式安定器14からの供給電圧が異常上昇しはじめたとき、供給電圧がトリガ素子28のブレークダウン電圧値よりも高くなると、トリガ素子28が作動してLED16を短絡させる。このようにLED16を短絡させることにより、保護回路60が働いてインバータ式安定器14がその動作を停止する。
インバータ式安定器14の動作が停止すると、トリガ素子28への供給電圧がゼロになるので、トリガ素子28は再び切断状態になる。その後、インバータ式安定器14が再び動作を開始して、上記の順によりトリガ素子28が作動する。LED16に印加される電圧が高くなるたび(すなわち、LED16に対して並列に接続されたトリガ素子28に印加される電圧がブレークダウン電圧値よりも高くなるたび)この動作が繰り返される。
このように、インバータ式安定器14からの供給電圧が異常上昇しはじめても、トリガ素子28の動作により、蛍光灯型LEDランプ10における第1端子20と第2端子22との間の電圧はトリガ素子28のブレークダウン電圧までしか上昇しないことから、蛍光灯型LEDランプ10に発熱や漏電を生じさせるような高電圧が発生するのを避けることができる。
また、トリガ素子28は、非作動時(切断状態)におけるインピーダンスが高いことから、インバータ式安定器14の共振回路(LC回路58および共振コンデンサ70)の共振周波数をずらすといった影響を与えないので、負荷インピーダンスに対する保護がかかってインバータ式安定器14が動作しないといった誤動作の心配がない。
さらに言えば、LED16が断線した場合のように、異常な状態が自動的に復旧しない場合、インバータ式安定器14が再び動作しようとしても、トリガ素子28が再び動作することによってインバータ式安定器14の保護回路60が動作する。つまり、蛍光灯型LEDランプ10に高電圧がかからない状態が維持されるので、例えば、蛍光灯型LEDランプ10を、工場の天井等のように簡単に交換できずある程度の期間放置しなければならないような位置にも安心して使用することができる。
本実施例によれば、高周波で点灯させる蛍光灯器具12のインバータ式安定器14に直接取り付けても、インバータ式安定器14の安定な動作を維持しつつ、高圧の発生を確実に防止するとともに、LED16(蛍光灯型LEDランプ10)に過大な電力が印加されるのを防止できる蛍光灯型LEDランプ10を提供することができる。
第2実施例を図2に示す。上記実施例と第2実施例との違いは、トリガ素子28が整流回路18の一次側(入力側)に接続されている点にある。より具体的に言えば、トリガ素子28の一端が整流回路18における一方の入力線30aに接続され、トリガ素子28の他端が他方の入力線30bに接続されている。
何らかの不具合に起因して整流回路18が切断状態になった場合(例えば、整流回路18を構成するいずれかのダイオードが開放状態になった場合)に、高電圧が整流回路18に印加されることになる。しかし、この第2実施例のように、トリガ素子28をLED16に対して並列、かつ、整流回路18の一次側に接続することで、整流回路18に印加される電圧が上昇した場合にトリガ素子28が導通状態となってLED16および整流回路18を短絡させることができ、これによりインバータ式安定器14が異常を検知してその動作を停止させるので、整流回路18に高電圧が印加されるのを回避できる。
また、図3に示す第3実施例では、トリガ素子28を第1端子接続線24と第2端子接続線26との間に取り付けている。より具体的に言えば、インバータ式安定器14の共振コンデンサ70に接続される第1端子20bの近傍において、トリガ素子28の一端が第1端子接続線24に接続されており、共振コンデンサ70に接続される第2端子22bの近傍において、トリガ素子28の他端が第2端子接続線26に接続されている。もちろん、トリガ素子28の一端を、共振コンデンサ70に接続される方とは逆の第1端子20aの近傍における第1端子接続線24に接続してもよいし、トリガ素子28の他端を、共振コンデンサ70に接続される方とは逆の第2端子22aの近傍における第2端子接続線26に接続してもよい。
第3実施例によれば、トリガ素子28が蛍光灯型LEDランプ10の第1端子20および第2端子22間を短絡できるので、LED16や整流回路18だけでなく、蛍光灯型LEDランプ10内におけるいずれの位置で断線等の不具合が生じたとしても、第1端子20および第2端子22間に高電圧が印加されるのを回避することができる。
10…蛍光灯型LEDランプ、12…蛍光灯器具、14…インバータ式安定器、16…LED、18…整流回路、20…第1端子、22…第2端子、24…第1端子接続線、26…第2端子接続線、27…抵抗、28…トリガ素子、30…入力線、32…出力線、50…入力回路、52…スイッチング素子、54…ハーフブリッジ回路、56…発振回路、58…LC回路、60…保護回路、62…端子、64…第1の端子対、66…端子、68…第2の端子対、70…共振コンデンサ、72…交流電源

Claims (4)

  1. ランプに接続される端子間が短絡したことを検知して動作が停止するインバータ式安定器を備えた蛍光灯器具に直接取り付ける蛍光灯型LEDランプであって、
    LEDと、
    前記LEDに対して並列に接続されており、規定の値を超える電圧が印加された場合に前記LEDを短絡させるトリガ素子とを備える蛍光灯型LEDランプ。
  2. 前記LEDに給電する整流回路をさらに備えており、
    前記トリガ素子は、前記整流回路の一次側に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の蛍光灯型LEDランプ。
  3. 前記LEDに給電する整流回路と、
    前記蛍光灯型LEDランプの一方の端に設けられた一対の第1端子および他方の端に設けられた一対の第2端子と、
    前記一対の第1端子同士を互いに接続する第1端子接続線と、
    前記一対の第2端子同士を互いに接続する第2端子接続線とをさらに備えており、
    前記整流回路の一次側線は、前記第1端子接続線および前記第2端子接続線にそれぞれ接続されており、
    前記トリガ素子の一端は前記第1端子接続線に接続されており、
    前記トリガ素子の他端は前記第2端子接続線に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の蛍光灯型LEDランプ。
  4. 前記トリガ素子はダイアックであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の蛍光灯型LEDランプ。
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