JP5744486B2 - 保護膜剥離装置 - Google Patents
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Description
被加工物の被加工面側を保持する被加工物保持手段と、
該被加工物保持手段に保持された被加工物の支持面に形成された該保護膜に加熱水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、を具備し、
該被加工物保持手段は、下面に被加工物を吸引保持する吸着面を備えた吸引保持パッドと、該吸引保持パッドを支持し昇降および旋回可能に構成されたL字状の作動アームを具備しており、
該水蒸気供給手段は、上端に該被加工物保持手段の該吸引保持パッドを受け入れる円形状の開口を備えたパッド受け入れ容器と、該パッド受け入れ容器の側壁に設けられた蒸気導入口に接続された蒸気加熱手段を具備している、
ことを特徴とする保護膜剥離装置が提供される。
図1には、被加工物としての半導体ウエーハが示されている。図1に示す半導体ウエーハ10は、例えば厚みが700μmのシリコンウエーハからなり、表面10aに複数のストリート101が格子状に配列されているとともに、該複数のストリート101によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス102が形成されている。このように形成された半導体ウエーハ10は、裏面10bを研削して所定の厚み(例えば、100μm)に形成される。従って、半導体ウエーハ10は、裏面10bが被研削面となり、該被加工面と反対側の表面10aが支持面となる。
図2に示す保護膜被覆方法においては、先ず保護膜被覆装置2のスピンナーテーブル21に半導体ウエーハ10の裏面10b側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、スピンナーテーブル21上に半導体ウエーハ10を吸引保持する。従って、スピンナーテーブル21上に保持された半導体ウエーハ10は、図2の(a)に示すように被加工面と反対側の支持面である表面10aが上側となる。このようにしてスピンナーテーブル21上に半導体ウエーハ10を吸引保持したならば、図2の(a)に示すように液状樹脂供給ノズル22の噴出口221をスピンナーテーブル21上に保持された半導体ウエーハ10の中心部に位置付け、図示しない液状樹脂供給手段を作動して、液状樹脂供給ノズル22の噴出口221から紫外線を照射することによって硬化する液状樹脂200を所定量滴下する。この紫外線を照射することによって硬化する液状樹脂としては、例えば株式会社スリーボンドが製造販売する「30Y-763-24」「30Y-763-24」や、東京応化工業株式会社が製造販売する「BG-Trial8」等を用いることができる。なお、液状樹脂200の滴下量は、半導体ウエーハ10の支持面である表面10aに形成される保護膜の厚みが10〜30μmになるように設定されている。このようにして液状樹脂200を滴下したならば、液状樹脂供給ノズル22を退避される。次に、スピンナーテーブル21を図2の(a)において矢印21aで示す方向に300〜1000rpmの回転速度で所定時間(例えば1分間)回転する。この結果、図2の(b)に示すように半導体ウエーハ10の表面10aの中央領域に滴下された液状樹脂200は、遠心力によって外周部まで流動し半導体ウエーハ10の支持面である表面10aを被覆し、保護膜210を形成する。このようにして半導体ウエーハ10の支持面である表面10aに保護膜210を形成したならば、図2の(b)に示すように紫外線照射器からなる保護膜固化器23をスピンナーテーブル21の上方に位置付け、この保護膜固化器23から紫外線をスピンナーテーブル21に保持されている半導体ウエーハ10の支持面である表面10aに形成された保護膜210に照射することにより、保護膜210を固化せしめる(保護膜形成工程)。
先ず、保護膜剥離装置の第1の実施形態について、図4乃至図7を参照して説明する。
図4乃至図7に示す保護膜剥離装置4は、被加工物の被加工面側を保持する被加工物保持手段41と、該被加工物保持手段41を包囲して配設された水受け手段42を具備している。被加工物保持手段41は、スピンナーテーブル411と、該スピンナーテーブル411を回転駆動する電動モータ412と、該電動モータ412を上下方向に移動可能に支持する支持機構413を具備している。スピンナーテーブル411は上面に配設された多孔性材料から形成された吸着チャック411aを具備しており、この吸着チャック411aが図示しない吸引手段に連通されている。従って、スピンナーテーブル411は、吸着チャック411aの上面である保持面に被加工物を載置し、図示しない吸引手段により負圧を作用せしめることにより吸着チャック411上にウエーハを吸引保持する。上記電動モータ412は、その駆動軸412aの上端が上記スピンナーテーブル411に連結される。上記支持機構413は、複数本(図示の実施形態においては3本)の支持脚413aと、該支持脚413aをそれぞれ連結し電動モータ412に取り付けられた複数本(図示の実施形態においては3本)のエアシリンダ413bとからなっている。このように構成された支持機構413は、エアシリンダ413bを作動することにより、電動モータ412およびスピンナーテーブル411を図5に示す上方位置である被加工物搬入・搬出位置と、図6に示す下方位置である作業位置に位置付ける。
上述した研削工程を実施することにより所定の厚み(例えば、100μm)に形成された半導体ウエーハ10は、被加工面である裏面10bがスピンナーテーブル411スピンナーテーブル411の吸着チャック411a上に載置され、図示しない吸引手段を作動することにより吸着チャック411a上に吸引保持される(被加工物保持工程)。従って、スピンナーテーブル411上に保持された半導体ウエーハ10は、支持面である表面10aに被覆された保護膜210が上側となる。なお、この被加工物保持工程を実施する際には、スピンナーテーブル411は図5に示す被加工物搬入・搬出位置に位置付けられており、水蒸気噴射ノズル機構440は図4および図5に示すようにスピンナーテーブル411の上方から離隔した待機位置に位置付けられている。
図8に示す保護膜剥離装置5は、被加工物の被加工面側を保持する被加工物保持手段51と、該被加工物保持手段51に保持された被加工物の支持面に形成された保護膜に加熱水蒸気を供給する水蒸気供給手段58とからなっている。被加工物保持手段51は、吸引保持パッド52と、該吸引保持パッド52を支持するL字状の作動アーム53を具備している。吸引保持パッド52は、図8に示すように円盤状の基台521とパッド522とからなっている。基台521は適宜の金属材によって構成され、その上面中央部には支持軸部521aが突出して形成されており、この支持軸部521aが作動アーム53を構成する水平部532の先端部に装着される。支持軸部521aの上端には係止部521bが設けられており、この係止部521bが作動アーム53の水平部532に形成された係合部532aと係合するようになっている。なお、基台521の上面と作動アーム53を構成する水平部532との間には圧縮コイルばね54が配設され、基台521を下方に向けて付勢している。
上述した研削工程を実施することにより所定の厚み(例えば、100μm)に形成された半導体ウエーハ10は、図9の(a)に示すように被加工面である裏面10bを吸引保持パッド52の下面に位置付け、図示しない吸引手段を作動することにより、吸引保持パッド52の下面に半導体ウエーハ10を吸引保持する(被加工物保持工程)。従って、吸引保持パッド52の下面に保持された半導体ウエーハ10は、支持面である表面10aに被覆された保護膜210が下側となる。
図10に示す保護膜剥離装置50は、被加工物の被加工面側を保持する被加工物保持手段51と、該被加工物保持手段51に保持された被加工物の支持面に形成された保護膜に加熱水蒸気を供給する水蒸気供給手段59とからなっている。被加工物保持手段51は、上記図8に示す保護膜剥離装置5の被加工物保持手段51と実質的に同一の構成であるため、同一部材には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図10に示す保護膜剥離装置50の水蒸気供給手段59は、被加工物保持手段51を構成する吸引保持パッド52の移動経路の下側に配設された水蒸気噴射ノズル591を具備している。この水蒸気噴射ノズル591は、吸引保持パッド52に保持される被加工物の直径に対応した噴出口591aを備えており、この噴出口591aが加熱水蒸気供給源としての蒸気加熱手段592に接続されている。なお、蒸気加熱手段592は、水蒸気発生ボイラー593に接続されている。このように構成された保護膜剥離装置50は、上述した研削工程を実施することにより所定の厚み(例えば、100μm)に形成された半導体ウエーハ10の被加工面である裏面10bを吸引保持パッド52の下面に吸引保持し(被加工物保持工程)、水蒸気噴射ノズル591の上方を揺動することにより、水蒸気噴射ノズル591の噴出口591aから噴出される加熱水蒸気を吸引保持パッド52に保持されている半導体ウエーハ10の表面10aに被覆された保護膜210に噴射する。この結果、半導体ウエーハ10の表面10aに被覆された保護膜210は、噴射された加熱水蒸気によって軟化され密着性が低減せしめられ、容易に剥離することができる。
3:研削装置
4:保護膜剥離装置
41:被加工物保持手段
411:スピンナーテーブル
44:加熱水蒸気供給手段
440:水蒸気噴射ノズル機構
5:保護膜剥離装置
51:被加工物保持手段
52:吸引保持パッド
50:保護膜剥離装置
58:水蒸気供給手段
59:水蒸気供給手段
Claims (1)
- 被加工物の被加工面と反対側の支持面に被覆された保護膜を剥離する保護膜剥離装置において、
被加工物の被加工面側を保持する被加工物保持手段と、
該被加工物保持手段に保持された被加工物の支持面に形成された該保護膜に加熱水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、を具備し、
該被加工物保持手段は、下面に被加工物を吸引保持する吸着面を備えた吸引保持パッドと、該吸引保持パッドを支持し昇降および旋回可能に構成されたL字状の作動アームを具備しており、
該水蒸気供給手段は、上端に該被加工物保持手段の該吸引保持パッドを受け入れる円形状の開口を備えたパッド受け入れ容器と、該パッド受け入れ容器の側壁に設けられた蒸気導入口に接続された蒸気加熱手段を具備している、
ことを特徴とする保護膜剥離装置。
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