JP5626114B2 - 車載レーザレーダ装置 - Google Patents
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Description
照射部によってレーザ光が照射されてから受光素子が反射光を受光するまでに要した時間を測定し、該測定結果を距離情報として出力する。
つまり、物標情報生成手段は、選択部にて選択された受光素子、即ち、検知実行範囲からの反射光を受光する受光素子について測距ユニットで距離情報が生成され、その生成された一部の受光素子に基づく距離情報を使用して物標情報を求めることになる。
また、本願発明の車載レーザレーダ装置は、例えば、車両の速度を取得する車速取得手段を備え、検知実行範囲制御手段が、操舵角度と、車速取得手段で取得された車両の速度と、に基づいて、検知実行範囲を設定するように構成されていてもよい(請求項4)。
本発明の第1の実施形態に係る車載レーザレーダ装置1について図1〜図4を参照して説明する。
以下では、7個の単位範囲を、単位範囲(a)〜(g)で示す。ただし、検知可能範囲中で最も左側に位置するものを単位範囲(a)、最も右側に位置するものを単位範囲(g)として、左から右に向けて(a)〜(g)が順番に並んでいるものとする。
<全体構成>
車載レーザレーダ装置1は、図1に示すように、検知可能範囲の全体にレーザ光を一括して照射する照射部9と、単位範囲からの反射光を個別に受光する受光部13と、検知実行範囲に存在する検知対象物と車載レーザレーダ装置1との距離を表す距離情報を、レーザ光を照射し該レーザ光の反射光を受光した結果に基づいて、単位範囲毎に求める測距部20と、ステアリングの操舵角度を取得する操舵角度センサ22と、車両の車速を取得する車速センサ23と、操舵角度センサ22で取得された操舵角度および車速センサ23で取得された車速に基づいて、検知実行範囲を設定する制御部30とを備えている。
<照射部>
照射部9は、レーザ光を発生させるレーザダイオード(LD)11と、制御部30からのLD駆動信号に従って、LD11にパルス状のレーザ光を発生させるLD駆動回路10と、LD11が発生させたレーザ光のビーム幅を変えるための発光レンズ(コリメートレンズ)12とを備えている。
受光部13は、レーザ光(水平ビーム)を反射した検知対象物からの反射光を集光する受光レンズ14と、受光レンズ14を介して反射光を受光し、その強度に応じた電圧値を有する受光信号を発生させる受光ユニット15と、受光ユニット15からの受光信号を増幅する増幅部(アンプ)17とを備えている。
測距部20は、図2に示すように複数の測距IC21からなり、各測距IC21は、増幅部を構成する増幅器18のいずれかにそれぞれ接続され、増幅された受光信号を入力している。各測距IC21は、制御部30からのLD駆動信号が入力される毎に、レーザ光が照射されてから受光素子16が受光するまでに要した時間を計測し、その計測結果を距離に換算した距離データを生成する。
なお、上記した測定の周期は一定ではなく、制御部30の処理負荷に応じて可変できる。
図1において、操舵角度センサ22は、ステアリングを回転させたときの操舵角度を検出するセンサであり、ステアリングの操舵角度を取得し、取得された操舵角度を制御部30に供給する。
制御部30は、CPU,ROM,RAM等により構成された周知のマイクロコンピュータからなる。
また、制御部30は、操舵角度センサ22で取得された操舵角度に基づいて測距IC21を選択するための測距選択信号を測距部20に出力することによって検知実行範囲の設定を行う。
次に、メイン処理について、図3に示すフローチャートに沿って説明する。
本処理が起動すると、まず、操舵角度センサ22から操舵角度を取得する(S110)。そして、取得された操舵角度に基づいて車両が直進方向か否かを判断する(S120)。ここで、取得された操舵角度が0度であった場合には、車両が直進方向であると判断され、検知実行範囲を車両の直進方向を中心として該中心付近の範囲(中央検知実行範囲)に設定する(S130)。
次に、変更後の検知実行範囲からの反射光に対応する受光信号に基づいて、選択された測距IC21によって算出された距離データを抽出する(S180)。そして、選択された測距IC21からの距離データに基づいて物標情報を生成して(S190)終了する。
また、S120で、例えば、取得された操舵角度が左回り操舵角度であった場合には、車両が直進方向でないと判断され、次に操舵角状態が右回りか否かを判断する(S140)。操舵角度が左回り操舵角度であるので、S140では操舵角状態が右回りでない(左回りである)と判断され、検知実行範囲を、図4(a)に示すように車両の直進方向を中心として該中心より左側の範囲(左側検知実行範囲)に設定する(S150)。S150以降は、S170〜S190の処理を行って終了する。
[効果]
以上説明したように、本実施形態の車載レーザレーダ装置1によれば、取得されたステアリングの操舵角度に基づいて、物標情報生成処理に用いられる距離情報の提供元となる測距IC21を選択する。そして、設定された検知実行範囲からの反射光を受光する受光素子16に対応する測距IC21から出力される距離データを使用して物標情報を求める。従って、測距IC21を選択することにより検知実行範囲を設定して物標情報を求めているので、ステアリング操作から特定されるさまざまな状況に的確に対応して検知対象物の検知を行うことができる。
上記した第1の実施形態が測距IC21の数を受光素子16の数と同数にしているのに対し、本第2の実施形態では測距IC21の数を受光素子16の数より少なくしている点に特徴がある。
受光部13は、レーザ光(水平ビーム)を反射した検知対象物からの反射光を集光する受光レンズ14と、受光レンズ14を介して反射光を受光し、その強度に応じた電圧値を有する受光信号を発生させる受光ユニット15と、受光ユニット15からの受光信号を増幅する増幅部17とを備えている。
ここで、増幅部17は、図5に示すように受光素子16ごとに設けられた増幅器18(本実施形態では7つ)と複数のスイッチ部33a〜33c(本実施形態では3つ)を備えて構成されている。各スイッチ部33a〜33cは2入力1出力の構成である。
<測距部>
測距部20は、図5に示すように受光素子の数(本実施形態では7つ)より少ない複数の測距IC21a〜21d(本実施形態では4つ)からなり、測距IC21a〜21cがそれぞれスイッチ部33a〜33cに接続され、測距IC21dが直接増幅器18に接続されている。
制御部30は、操舵角度センサ22で取得された操舵角度に基づいて決定される検知実行範囲からの反射光を受光する受光素子16を選択するためのスイッチ制御信号を各スイッチ部33に出力する。
[効果]
以上説明したように、本実施形態の車載レーザレーダ装置1によれば、検知実行範囲を構成する単位範囲の数の複数の測距IC21と、該測距IC21に接続する受光素子16を選択する複数のスイッチ部33を備え、各スイッチ部33の設定を切り替えることにより検知実行範囲を設定している。
また、測距IC21の数を受光素子16の数より少なくすることができるため、測距IC21の数が検知可能範囲を構成する単位範囲の数(受光素子と同数)だけ必要な場合と比較して装置の小型化を図ることができる。
上記した第1の実施形態では、制御部30が、操舵角度センサ22で取得された操舵角度に基づいて測距IC21を選択するための測距選択信号を測距部20に出力する処理を行っていたのに対し、本実施形態では、操舵角度センサ22で取得された操舵角度に加えて車速センサ23で取得された車速も考慮して測距選択信号を測距部20に出力する処理を行っている点に特徴がある。
<制御部>
制御部30は、操舵角度センサ22で取得された操舵角度および車速センサ23で取得された車速に基づいて測距IC21を選択するための測距選択信号を測距部20に出力する。例えば、低速走行中で操舵角度が左回り操舵角度である場合には、車両の左側の範囲を検知実行範囲(左検知実行範囲)として検出できるように対応する受光素子に接続された測距IC21を選択するための測距選択信号を測距部20に出力する。この検知実行範囲を変更する処理については後述する。
以下、変形例2におけるメイン制御について、図6に示すフローチャートに沿って説明する。
次に、設定された検知実行範囲へレーザ光を一括照射させるための指示をLD駆動回路10に出す(S170)。具体的には、LD駆動信号をLD駆動回路10に出力する。
S330で、例えば、取得された操舵角度が左回り操舵角度であった場合には、車両が直進方向でないと判断され、次に車両が左折状態か否かを判断する(S360)。具体的には、操舵角状態が左回りか否かを判断する。上記したように、操舵角度が左回り操舵角度であるので、S360では車両が左折状態であると判断され、左検知実行範囲に設定する(S380)。S380以降は、S410〜S430と同様の処理を行って終了する。
[効果]
以上説明したように、本実施形態に係る車載レーザレーダ装置1によれば、操舵角度の情報のみならず車速センサ23から取得された車速の情報も加えて検知実行範囲が設定されるので、車両の状況のバリエーションを増やすことができ、検知実行範囲の制御のバリエーションを増やすことができ、より的確にさまざまな状況に対応して検知対象物の検知を行うことができる。
例えば、上記した第1の実施形態に係る車載レーザレーダ装置1については、検知実行範囲からの反射光を受光する受光素子16に対応する測距IC21を選択し、その選択された測距IC21から出力される距離データを使用して物標情報を生成していたが、制御部30が、検知実行範囲からの反射光を受光する受光素子16に対応する測距IC21を動作させ、それ以外の測距IC21の動作を停止させるように制御させてもよい。
Claims (5)
- 車両に搭載される車載レーザレーダ装置であって、
検知可能範囲の全体にレーザ光を一括して照射する照射部と、
前記検知可能範囲に存在する検知対象物からの反射光を個別に受光するように配置された複数の受光素子からなる受光部と、
前記受光素子毎に対応して設けられ、それぞれが、前記照射部によってレーザ光が照射されてから前記受光素子が反射光を受光するまでに要した時間を測定し、当該測定結果を距離情報として出力する複数の測距ユニットからなる測距部と、
前記測距ユニットと前記受光素子との接続を選択する選択部と、を有する距離測定手段と、
前記距離測定手段にて求められた前記距離情報に従って前記検知対象物に関する情報を生成する物標情報生成手段と、
ステアリングの操舵角度を取得する操舵角度取得手段と、
当該操舵角度取得手段で取得された操舵角度に基づいて、前記選択部の設定を切り替えることで、検知実行範囲を設定する検知実行範囲制御手段と、を備えた
ことを特徴とする車載レーザレーダ装置。 - 前記測距ユニットの数は前記受光素子の数よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の車載レーザレーダ装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の車載レーザレーダ装置において、
ステアリングの中立位置を基準として、該ステアリングを左回りに回転させたときの操舵角度を左回り操舵角度とし、右回りに回転させたときの操舵角度を右回り操舵角度とし、
前記検知実行範囲制御手段は、
前記操舵角度取得手段で取得された操舵角度が前記左回り操舵角度である場合に、車両の直進方向を中心として、前記検知実行範囲を、前記左回り操舵角度に基づいて前記中心より左側の範囲に設定し、
前記操舵角度取得手段で取得された操舵角度が前記右回り操舵角度である場合に、前記検知実行範囲を、前記右回り操舵角度に基づいて前記中心より右側の範囲に設定する
ことを特徴とする車載レーザレーダ装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車載レーザレーダ装置において、
車両の速度を取得する車速取得手段を備え、
前記検知実行範囲制御手段は、前記操舵角度と、前記車速取得手段で取得された車両の速度と、に基づいて、前記検知実行範囲を設定する
ことを特徴とする車載レーザレーダ装置。 - 請求項4に記載の車載レーザレーダ装置において、
前記検知実行範囲制御手段は、車両の速度が低速の時には前記検知実行範囲を所定の広角範囲に設定し、車両の速度が高速の時には前記検知実行範囲を所定の狭角範囲に設定する
ことを特徴とする車載レーザレーダ装置。
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