JP5625490B2 - プロジェクター、投射状態調整方法及び投射状態調整プログラム - Google Patents
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Description
これに対し、前述のようなパターン画像を入力画像に重畳させた校正用画像を生成して表示し、当該校正用画像を撮像した撮像画像に基づいて、投射領域の位置を検出することが考えられる。
しかしながら、このような場合、入力画像によっては、パターン周辺の階調による影響を受けて、当該パターンの検出がしづらくなり、投射状態の調整が適切に行われなくなる可能性が生じる。
また、使用者が投射された第1パターンを認識し易くなるので、投射状態の調整中であることを使用者が把握しやすくすることができる。
本発明では、前記検出領域の中心は、前記第1の部分に位置することが好ましい。
本発明では、前記検出領域は、前記第2の部分から当該検出領域の中心に向かうに従って、階調が増加及び低下の少なくともいずれかとなることが好ましい。
本発明によれば、検出領域における最も階調が高い位置、或いは、最も階調が低い位置を検出することで、当該検出領域の中心位置を検出できる。従って、検出領域が比較的大きな場合でも、当該検出領域の中心位置を精度よく検出できるので、画像の投射状態の調整を一層精度よく行うことができる。
また、このような階調変化を各検出領域が有することにより、撮像手段により撮像された校正用画像に入力画像に由来するノイズが含まれる場合でも、当該階調変化を指標として、ノイズの切り分けを行うことができる。
ここで、プロジェクターと、当該プロジェクターから画像が投射される被投射面との距離が比較的大きいと撮像手段の感度が低くなる。このため、検出領域における階調が中心に向かうに従って低くなる(暗くなる)場合には、当該撮像手段が検出領域における階調変化を適切に取得しづらくなり、当該撮像手段により撮像された第1校正用画像の第1パターンに含まれる検出領域の階調変化を検出しづらくなる。
これに対し、本発明では、第1パターンにおける第1の部分に設定された階調(第1の階調)は、第2の部分に設定された階調(第2の階調)より高いので、当該第1の部分に含まれる検出領域においては、中心に向かうに従って階調が高くなる(明るくなる)。これによれば、プロジェクターと被投射面との距離が大きく、撮像手段の感度が低くなる場合でも、当該撮像手段が検出領域の階調変化を取得しやすくすることができる。従って、撮像画像から、検出領域の中心位置の検出を行いやすくすることができる。
本発明によれば、前述のように、検出領域の位置を検出しやすくすることができるので、台形補正部により、投射される画像の台形歪みを精度よく補正することができる。従って、画像の投射状態を適切に調整することができ、入力画像を適切に表示できる。
本発明によれば、前述のように、検出領域の位置を検出しやすくすることができるので、フォーカス調整部により、投射される画像のフォーカスずれを精度よく調整することができる。従って、画像の投射状態を適切に調整することができ、入力画像を適切に表示できる。
プロジェクターを用いて本発明の投射状態調整方法を行うことにより、前述のプロジェクターと同様の効果を奏することができる。
なお、上記投射状態調整プログラムを、コンピューター読取可能に記録媒体に記録しておいてもよい。この場合、当該投射状態調整プログラムをプロジェクターが必要に応じて読み取って実行することで、前述のプロジェクターと同様の効果を奏することが可能となる。また、記録媒体として、DAT(Digital Audio Tape)等の磁気テープ、FD(Flexible Disc)等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)及びDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、光磁気ディスク、ハードディスク装置、並びに、半導体メモリー等を用いることができ、これらを利用して、投射状態調整プログラムをプロジェクターにてインストール及び実行することができるほか、当該投射状態調整プログラムの配布を容易に行うことができる。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成及び機能を示すブロック図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、光源から出射された光束を変調して、入力される画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射するものである。この際、プロジェクター1は、複数の検出領域が含まれる校正用画像を投射面上に投射し、投射された当該校正用画像を撮像した撮像画像から前記複数の検出領域を検出し、その検出結果に基づいて、画像の投射状態を調整する。
このようなプロジェクター1は、図1に示すように、画像投射手段2、駆動手段3、操作手段4、撮像手段5及び制御手段6を備える。
画像投射手段2は、後述する制御手段6から入力される駆動信号に応じた画像を被投射面上に拡大投射する。この画像投射手段2は、光源装置21、光変調装置22及び投射光学装置23を備える他、複数の光学素子(図示省略)を備える。
光源装置21は、高圧水銀ランプ等の光源ランプ及び反射鏡であるリフレクター、或いはLED等の固体光源を備え、光変調装置22に光束を照射する。
投射光学装置23は、光変調装置22により形成された画像を前述の被投射面上に拡大投射する。この投射光学装置23は、鏡筒と、当該鏡筒内に収納される複数のレンズとを備えた組レンズとして構成されている。このような複数のレンズには、ズームレンズ及びフォーカスレンズ等が含まれ、当該フォーカスレンズは、駆動手段3により、鏡筒の軸方向に沿って進退して、投射される画像(投射画像)のフォーカス位置を調整する。
駆動手段3は、制御手段6の制御の下、前述のフォーカスレンズを進退させ、投射画像のフォーカス調整を行う。この駆動手段3は、ステッピングモーター等のモーターを備え、当該駆動手段3の駆動は、制御手段6から入力される駆動信号に基づいて制御される。
操作手段4は、図示を省略するが、リモコン及びプロジェクター1に設けられた操作パネルにより構成され、当該操作手段4は、複数のキーを有する。これらキーとして、操作手段4は、プロジェクター1の電源のオン/オフを実行させる電源キー、メニュー画面を表示させるメニューキー、メニュー画面に含まれる項目の選択を行う方向キー、及び、選択された項目の決定を行う決定キーの他、後述する投射状態調整処理を制御手段6に実行させるキーを有する。そして、操作手段4は、入力されたキーに応じた操作信号を、制御手段6に送信する。
撮像手段5は、制御手段6の制御の下、画像投射手段2により画像が投射される領域(以下「投射領域」という場合がある)を含む撮像領域を撮像する。そして、撮像手段5は、当該撮像領域を撮像した撮像画像を制御手段6に送信する。この撮像手段5は、プロジェクター1において投射画像を撮像可能な位置に設けられており、具体的には、投射光学装置23近傍に設けられている。なお、本実施形態では、撮像手段5はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーを有する構成とされているが、これに限らず、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーや、他の検出素子を有する構成としてもよい。
制御手段6は、プロジェクター1全体の動作を制御するものである。この制御手段6は、図示を省略するが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及び映像処理プロセッサー等の回路素子がバスを介して接続された回路基板として構成されている。そして、制御手段6は、ROM等に記録された各種プログラム及びデータをCPUが処理することにより、所定の機能を実現する。
また、制御手段6は、CPUがROMに記録された投射状態調整プログラムを処理することにより、校正用画像生成部62、画像出力部63、撮像画像取得部64、差分画像取得部65、領域検出部66、投射角算出部67、距離算出部68及び投射状態調整部69として示される各機能が実現される。
校正用画像生成部62は、本発明の第1校正用画像生成手段及び第2校正用画像生成手段に相当し、第1校正用画像CP1及び第2校正用画像CP2を生成する。
具体的に、校正用画像生成部62は、投射状態調整用の第1パターンP1を含む第1パターン画像PP1を前述のROMから読み出して、当該第1パターン画像PP1を、フレームメモリー上に生成された入力画像EPに重畳させることで、第1校正用画像CP1を生成する。同様に、校正用画像生成部62は、投射状態調整用の第2パターンP2を含む第2パターン画像PP2をROMから読み出して、当該第2パターン画像PP2を入力画像EPに重畳させることで、第2校正用画像CP2を生成する。
また、以下の説明では、各パターン画像PP1,PP2が重畳される入力画像EPは、それぞれ同じ静止画として説明する。
第1パターンP1は、図3に示すように、所定の線幅を有する複数の直線L1が所定の間隔を隔てて縦横に延出した格子状に形成されている。詳述すると、本実施形態では、第1パターンP1は、3行×3列の直線L1により形成されている。このような第1パターンP1においては、例えば、縦方向に延出する直線L1と横方向に延出する直線L1との交点に、後述する領域検出部66により検出される検出領域Mがそれぞれ位置する。このため、当該第1パターンP1には、同一の直線L1上にない3つ以上の検出領域M(例えば、図3における点線で囲んだ検出領域M)が含まれることとなる。
このような第1パターンP1の外側及び内側の周縁には、所定の線幅を有し、かつ、当該第1パターンP1を形成する各直線L1の中心側の階調とは異なる階調の縁Bが設定されている。すなわち、各直線L1は、本発明の第1の部分に相当する中央部Cと、当該中央部Cを縁取る第2の部分としての縁Bとを有する。そして、中央部Cと縁Bとは、それぞれ階調が異なり、中央部Cの階調(第1の階調)は、縁Bの階調(第2の階調)より高く設定されている。
具体的に、当該縁Bは、図4に示すように、最も低い階調「0」に設定されている。
一方、各直線L1の中心側、すなわち、各直線L1において縁Bにより挟まれた中央部Cには、当該縁Bの階調より高い階調(明るい階調)が設定されている。具体的に、当該中央部Cの階調は、図4に示すように、縁Bにおける中心側の端縁から、当該直線L1の中心に向かうに従って高くなるように設定されている。そして、当該直線L1の中心には、最も高い階調(256階調における「255」)が設定されている。
なお、直線L1における当該直線L1の延出方向に直交する方向(当該直線L1の幅方向)の寸法(線幅)を、線幅WP1とする。換言すると、図4において、1つの直線L1の幅方向における一方の端部X1から他方の端部X2までの寸法を、線幅WP1とする。
第2パターンP2は、図5に示すように、第1パターンP1と同形状及び同寸法を有し、当該第2パターンP2の第2パターン画像PP2における位置は、第1パターンP1の第1パターン画像PP1における位置と同じである。
このような第2パターンP2は、複数の直線L2により、当該各直線L1と同じ間隔でそれぞれ配置された格子状に形成され、本実施形態では、3行×3列の格子状に形成されている。これら各直線L2の全体の階調は、前述の縁Bと同じ階調に設定されている。すなわち、本実施形態では、第2パターンP2の階調は、最も低い階調である「0」に設定されている。また、第2パターンP2を構成する直線L2の線幅WP2(図5において、1つの直線L2の延出方向に直交する方向である幅方向における一方の端部X3から他方の端部X4までの寸法)は、前述の直線L1の線幅WP1と同じとなるように設定されている。
撮像画像取得部64は、校正用画像CP1,CP2が投射されている場合に機能する。この撮像画像取得部64は、撮像手段5の動作を制御して、当該撮像手段5により撮像された各校正用画像CP1,CP2の撮像画像SP1,SP2(図6上段参照)をそれぞれ取得する。そして、当該撮像画像取得部64は、取得した撮像画像SP1,SP2の画像データを、図示しないメモリー上に記憶させる。
差分画像取得部65は、本発明の差分画像取得手段に相当する。この差分画像取得部65は、取得された撮像画像SP1における各画素の階調から、同じく取得された撮像画像SP2における同じ位置の画素の階調を減算して、これら各撮像画像SP1,SP2の差分となる差分画像DP(図6下段参照)を取得する。これにより、当該差分画像DPには、第1パターンP1における縁Bを除いたパターンP0、すなわち、当該第1パターンP1における中央部Cに対応するパターンP0が含まれることとなる。このため、パターンP0には、当該中央部Cの各検出領域Mが含まれる。
ここで、比較用第1画像の撮像画像と、当該第1パターンを形成する直線の線幅と同じ線幅を有し、かつ、当該直線の階調とは異なる階調を有する直線により形成される第2パターンが含まれる比較用第2画像の撮像画像との差分画像に含まれるパターンにおける検出領域の階調について説明する。
一方、当該第1パターンと同じ線幅により形成され、階調が「0」である第2パターンを含む比較用第2画像における前述の検出領域近傍の階調は、同じく入力画像EPが中間調の画像である場合には、図7(B)に示すように、当該検出領域に応じた位置の階調が「0」となる。
第1パターンP1における検出領域M近傍では、図8(A)に示すように、縁Bに応じた領域の階調が、中間調である入力画像EPの階調から下がって「0」となり、また、当該縁Bに挟まれる中央部Cの階調が、当該中央部Cの中心に向かうに従って高くなる。
また、第2パターンP2における検出領域Mに応じた位置の階調は、図8(B)に示すように、中間調である入力画像EPの階調から下がって「0」となる。
距離算出部68は、検出された複数の検出領域Mの中心位置に基づいて三点測量を行い、プロジェクター1と投射領域との距離を算出する。
このように、投射角算出部67及び距離算出部68が、各検出領域Mの中心位置に基づいて、相対座標及び投射角の算出、並びに、距離の算出を行うことで、これらを精度良く算出することができる。
台形補正部691は、算出された投射領域の座標及び投射角に基づいて、入力画像生成部61により生成される入力画像の座標変換を行い、投射領域に投射された画像のアスペクト比が入力画像のアスペクト比と同じとなるように、フレームメモリー上に生成された入力画像を補正して、投射画像の台形補正を行う。
フォーカス調整部692は、算出された距離に応じたフォーカス調整量を、予めROMに記憶され、かつ、当該距離とフォーカス調整量とが関連付けられたテーブルから取得し、当該フォーカス調整量に基づいて、駆動手段3を駆動させ、投射光学装置23のフォーカスレンズを進退させる。これにより、投射画像のフォーカス調整が行われる。なお、フォーカス調整量は、当該距離に基づく演算により算出してもよい。
図9は、投射状態調整処理を示すフローチャートである。
前述の制御手段6は、使用者により操作手段4の前述のキーが入力された場合に、投射状態調整プログラムを読み込んで処理することにより、以下に示す投射状態調整処理を実行する。
この投射状態調整処理では、図9に示すように、まず、入力画像生成部61が入力画像EPをフレームメモリー上に生成する(ステップS1)。
そして、撮像画像取得部64が、投射された第1校正用画像CP1を撮像手段5に撮像させ、第1校正用画像CP1の撮像画像SP1を取得する(ステップS3)。
そして、撮像画像取得部64が、ステップS3と同様に、撮像手段5から、第2校正用画像CP2の撮像画像SP2を取得する(ステップS5)。
そして、領域検出部66が、取得された差分画像DPからパターンP0を検出し、当該パターンP0から各検出領域Mの位置(中心位置)を検出する(ステップS7)。
更に、投射角算出部67が、検出された各検出領域Mの位置に基づいて、被投射面の座標、及び、当該被投射面に対する画像の投射角を算出し、距離算出部68が、当該各検出領域Mに基づいて、プロジェクター1と被投射面との距離を算出する(ステップS8)。
以上により、投射状態調整処理が終了し、以降は、上記のように投射状態が調整された画像投射が行われる。
以上の説明では、第1パターン画像PP1及び第2パターン画像PP2が重畳される入力画像EP(当該各パターン画像PP1,PP2の背景となる入力画像EP)はそれぞれ同じ静止画としたが、表示中の画像が動画である場合には、当該動画に由来する画像に各パターン画像PP1,PP2を重畳させて、第1校正用画像CP1及び第2校正用画像CP2を生成する。この場合、以下に示す第1〜第3の校正用画像生成工程のうちのいずれかを選択、或いは、複数の工程を組み合わせて、各校正用画像を生成する。なお、これら各工程は、上記ステップS2,S4に行われることとなる。
第1の校正用画像生成工程では、校正用画像生成部62が、時間経過とともに変化しうるフレームである入力画像EPに、第1パターン画像PP1及び第2パターン画像PP2をそれぞれ重畳させて、第1校正用画像CP1及び第2校正用画像CP2を生成する。この場合、第1パターン画像PP1が重畳される入力画像EP(図10の例では、入力画像EP2〜EP4)は、連続したフレームでなくてもよい。同様に、第2パターン画像PP2が重畳される入力画像EP(図10の例では、入力画像EP5〜EP7)は、連続したフレームでなくてもよい。なお、この場合、動画再生は停止されないので、各校正用画像CP1,CP2の表示中にも、これらの背景となる入力画像EPが変化する場合がある。
第2の校正用画像生成工程では、図11に示すように、投射状態調整処理が実行され、校正用画像生成部62が、第1校正用画像CP1及び第2校正用画像CP2を表示する際に、動画の再生が一時停止される。すなわち、校正用画像生成部62は、時間経過とともに変化しうるフレームである上記入力画像EP(EP1〜EP8)のうちの1つの入力画像EP(図11の例では、入力画像EP2)に第1パターン画像PP1及び第2パターン画像PP2を重畳させて、各校正用画像CP1,CP2を生成する。このため、図11(B)〜(G)に示す期間は、動画の再生が停止されている状態(入力画像EPの更新が行われない状態)である。従って、図11(B)〜(D)に示すように、表示される第1校正用画像CP1の背景は、入力画像EP2で全て同じとなり、また、図11(E)〜(G)に示すように、表示される第2校正用画像CP2の背景は、入力画像EP2で全て同じとなる。
第3の校正用画像生成工程では、図12に示すように、動画のフレーム周期と、各校正用画像CP1,CP2の表示及び撮像手段5による撮像周期とを同期させるものである。
すなわち、当該工程では、校正用画像生成部62が、時間経過とともに変化しうるフレームに応じた入力画像EP(EP1〜EP8)のうち、1つのフレームに応じた入力画像EP4に第1パターン画像PP1を重畳させて第1校正用画像CP1を生成する。そして、撮像画像取得部64が、撮像手段5を制御して、第1校正用画像CP1が表示されるタイミングで、当該第1校正用画像CP1の撮像画像SP1を取得する。
同様に、校正用画像生成部62が、当該入力画像EP(EP1〜EP8)のうち、1つのフレームに応じた入力画像EP5に第2パターン画像PP2を重畳させて第2校正用画像CP2を生成する。そして、撮像画像取得部64が、第2校正用画像CP2が表示されたタイミングで、当該第2校正用画像CP2の撮像画像SP2を取得する。
校正用画像生成部62により生成される第1校正用画像CP1には、内側に位置する中央部Cとは階調が異なる縁Bを有する第1パターンP1が含まれる。これによれば、当該第1パターンP1の中央部Cと縁Bとの階調の差に基づいて、第1校正用画像CP1の撮像画像SP1から第1パターンP1を検出しやすくすることができる。従って、当該第1パターンP1に含まれる検出領域Mの検出精度を向上でき、投射状態調整部69による画像の投射状態の調整を精度よく行うことができる。また、使用者が投射された第1校正用画像CP1における第1パターンP1を認識し易くできるので、当該使用者が投射状態調整処理の実行調整中であることを把握しやすくすることができる。
また、このような階調変化を各検出領域Mが有することにより、撮像手段5により撮像された校正用画像CP1,CP2に入力画像EP等に由来するノイズが含まれる場合でも、当該階調変化を指標として、取得された撮像画像からノイズを除去しやすくすることができる。
同様に、フォーカス調整部692が、検出領域Mの中心位置に基づいて算出された距離に基づいて投射画像のフォーカス調整を行うので、フォーカスずれを精度よく調整することができ、入力画像を適切に表示できる。
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、第1パターンP1及び第2パターンP2は、それぞれ直線L1,L2により形成された3行×3列の格子状を有するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、行数及び列数は、それぞれ適宜設定してよく、また、各パターンは、格子状でなくてもよい。更に、検出領域の形状も適宜設定可能である。
すなわち、第1パターンP1が含まれる第1パターン画像PP1に代えて、図13中段に示すように、内側の階調とは異なる階調が設定された縁Bを有し、かつ、同一直線上にない少なくとも3つの検出領域M(当該図13中段の例では4つの検出領域M)が設定された第1パターンP3が含まれる第1パターン画像PP3と、当該第1パターンP3と同形状を有し、かつ、全体が当該検出領域Mの縁Bと同じ階調に設定された第2パターンP4が含まれる第2パターン画像PP4を用いて上記投射状態調整処理を実行してもよい。この場合には、校正用画像生成部により、当該第1パターン画像PP3が入力画像EPに重畳されることで、第1校正用画像CP3が生成され、当該第2パターン画像PP4が入力画像EPに重畳されることで、第2校正用画像CP4が生成される。
このような各パターンP3,P4を利用した場合でも、前述のプロジェクター1と同様の効果を奏することができる。
前記実施形態では、検出領域Mは、縁Bの階調が最も低い階調である「0」に設定され、中心の階調が最も高い階調である「255」に設定されていたが、本発明はこれに限らない。すなわち、それぞれの階調の差異を検出可能であれば、縁と中心側との階調が異なっていればよい。更に、画像を形成する各画素の階調は256階調でなくてもよい。
前記実施形態では、縁Bは、直線L1の中央部Cを縁取るように設けられるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、当該縁Bは、中央部Cの一部を縁取るように設けられていてもよい。
Claims (9)
- 画像を投射するプロジェクターであって、
前記画像を投射する画像投射手段と、
投射された前記画像を撮像する撮像手段と、
当該プロジェクターに入力される画像情報に基づく入力画像を生成する入力画像生成手段と、
複数の検出領域を含み、第1の部分と、前記第1の部分とは階調が異なり、前記第1の部分を縁取る第2の部分とを有する第1パターンを前記入力画像に重畳させた第1校正用画像を生成して、前記画像投射手段により投射させる第1校正用画像生成手段と、
前記第1パターンと略同じ形状を有し、かつ、当該第1パターンと略同じ位置に配置され、全体が前記第2の部分と同じ階調を有する第2パターンを前記入力画像に重畳させた第2校正用画像を生成して、前記画像投射手段により投射させる第2校正用画像生成手段と、
前記撮像手段により撮像された前記第1校正用画像と、当該撮像手段により撮像された前記第2校正用画像との差分となる差分画像を取得する差分画像取得手段と、
前記差分画像から前記検出領域における前記第1の部分を検出する領域検出手段と、
前記領域検出手段により検出された前記第1の部分に基づいて、画像の投射状態を調整する投射状態調整手段と、を有する
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記検出領域は、前記第1の部分と前記第2の部分とを含む
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
前記検出領域の中心は、前記第1の部分に位置する
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
前記検出領域は、前記第2の部分から当該検出領域の中心に向かうに従って、階調が増加及び低下の少なくともいずれかとなる
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項4に記載のプロジェクターにおいて、
前記第1の部分の階調は、前記第2の部分の階調より高い
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
前記投射状態調整手段は、検出された前記検出領域に基づいて、投射される画像の台形歪みを補正する台形補正部を有する
ことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
前記投射状態調整手段は、検出された前記検出領域に基づいて、投射される画像のフォーカス調整を行うフォーカス調整部を有する
ことを特徴とするプロジェクター。 - 画像を投射するプロジェクターを用いて行われ、当該画像の投射状態を調整する投射状態調整方法であって、
前記プロジェクターに入力される画像情報に基づく入力画像を生成する入力画像生成手順と、
複数の検出領域を含み、第1の部分と、前記第1の部分とは階調が異なり、前記第1の部分を縁取る第2の部分とを有する第1パターンを前記入力画像に重畳させた第1校正用画像を生成する第1校正用画像生成手順と、
前記第1校正用画像を投射する第1校正用画像投射手順と、
投射された前記第1校正用画像を撮像する第1校正用画像撮像手順と、
前記第1パターンと略同じ形状を有し、かつ、当該第1パターンと略同じ位置に配置され、全体が前記第2の部分と同じ階調を有する第2パターンを前記入力画像に重畳させた第2校正用画像を生成する第2校正用画像生成手順と、
前記第2校正用画像を投射する第2校正用画像投射手順と、
投射された前記第2校正用画像を撮像する第2校正用画像撮像手順と、
撮像された前記第1校正用画像と前記第2校正用画像との差分となる差分画像を取得する差分画像取得手順と、
前記差分画像から前記検出領域における前記第1の部分を検出する領域検出手順と、
検出された前記第1の部分に基づいて、画像の投射状態を調整する投射状態調整手順と、を含む
ことを特徴とする投射状態調整方法。 - 画像を投射するプロジェクターにより実行され、当該画像の投射状態を調整する投射状態調整プログラムであって、
前記プロジェクターに、
前記プロジェクターに入力される画像情報に基づく入力画像を生成する入力画像生成ステップと、
複数の検出領域を含み、第1の部分と、前記第1の部分とは階調が異なり、前記第1の部分を縁取る第2の部分とを有する第1パターンを前記入力画像に重畳させた第1校正用画像を生成する第1校正用画像生成ステップと、
前記第1校正用画像を投射する第1校正用画像投射ステップと、
投射された前記第1校正用画像を撮像する第1校正用画像撮像ステップと、
前記第1パターンと略同じ形状を有し、かつ、当該第1パターンと略同じ位置に配置され、全体が前記第2の部分と同じ階調を有する第2パターンを前記入力画像に重畳させた第2校正用画像を生成する第2校正用画像生成ステップと、
前記第2校正用画像を投射する第2校正用画像投射ステップと、
投射された前記第2校正用画像を撮像する第2校正用画像撮像ステップと、
撮像された前記第1校正用画像と前記第2校正用画像との差分となる差分画像を取得する差分画像取得ステップと、
前記差分画像から前記検出領域における前記第1の部分を検出する領域検出ステップと、
検出された前記第1の部分に基づいて、画像の投射状態を調整する投射状態調整ステップと、を実行させる
ことを特徴とする投射状態調整プログラム。
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