JP5615674B2 - ズームレンズ系及びこれを用いた電子撮像装置 - Google Patents
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Description
一方、第3レンズ群を物体側から順に配置された正レンズ及び負レンズの2枚構成とした後者のズームレンズ系は、第3レンズ群の負のパワーを担保させるために像側の負レンズのパワーを大きくせざるを得ず、物体側の正レンズと像側の負レンズのパワーバランスが良くない。
(1)0.8<f3a/f3c<3.0
但し、
f3a:第3レンズ群中の最も物体側の負レンズの焦点距離[mm]、
f3c:第3レンズ群中の最も像側の負レンズの焦点距離[mm]、
である。
(2)0.65 < Z3/Z < 0.80
但し、
Z3=m3t/m3w
Z=ft/fw
m3t:長焦点距離端における無限遠合焦時の第3レンズ群の横倍率、
m3w:短焦点距離端における無限遠合焦時の第3レンズ群の横倍率、
ft:長焦点距離端における全系の焦点距離[mm]、
fw:短焦点距離端における全系の焦点距離[mm]、
である。
(3)1.0<f1/f3<2.5
(4)−0.90<f2/f3<−0.60
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離[mm]、
f2:第2レンズ群の焦点距離[mm]、
f3:第3レンズ群の焦点距離[mm]、
である。
より具体的には、図13の簡易移動図に示すように、全数値実施例1−3を通じて、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群G1ないし第3レンズ群G3の全てが単調に物体側に移動する。
そこで本実施の形態では、第3レンズ群G3の最も像側に負レンズを配置して、第3レンズ群G3を物体側から順に配置された負レンズ、正レンズ及び負レンズの3枚構成(2枚の負レンズの間に正レンズを介在させた構成)とすることで、テレセン性を向上させるとともに、第1レンズ群G1で発生した諸収差の残存収差を第3レンズ群G3で良好に補正できるようにしている。そしてこの効果は、第3レンズ群G3を、物体側から順に、像側に凹面を向けた負レンズ、像側に凸面を向けた正レンズ、及び像側に凸面を向けた負レンズの3枚のレンズで構成したときに最も顕著に得られる。
条件式(1)の上限を超えると、第3レンズ群G3中の最も像側の負レンズのパワーが強くなりすぎて、第1レンズ群G1で発生した諸収差を補正するのには有利だが、テレセン性を維持するのが困難になる。
条件式(1)の下限を超えると、第3レンズ群G3中の最も物体側の負レンズのパワーが強くなりすぎて、テレセン性の向上には有利だが、第1レンズ群G1で発生した諸収差の補正が困難になる。
条件式(2)はこの構成において、長焦点距離端における無限遠合焦時の第3レンズ群G3の横倍率と短焦点距離端における無限遠合焦時の第3レンズ群G3の横倍率の比(第3レンズ群G3のズーム比)と、長焦点距離端における全系の焦点距離と短焦点距離端における全系の焦点距離の比(レンズ全系のズーム比)との割合を規定しており、ズーム時のピントずれを防止するための条件式である。つまり条件式(2)を満足することで、レンズ全系のズーム比の変化と、フォーカスレンズ群である第3レンズ群G3のピント感度の変化を揃えて、ズーム時のピントずれを防止することができる。
条件式(2)の上限と下限のいずれを超えても、ズーム時のピントずれが大きくなってしまう。
条件式(3)の上限を超えると、第3レンズ群G3のパワーが強くなりすぎて、小型化には有利だが、テレセン性が悪くなって好ましくない。
条件式(3)の下限を超えると、第3レンズ群G3のパワーが弱くなりすぎて、十分な小型化を達成することができない。
条件式(4)の上限を超えると、第2レンズ群G2のパワーが強くなりすぎて、特に長焦点距離端における球面収差とコマ収差の補正が困難となる。
条件式(4)の下限を超えると、第3レンズ群G3のパワーが強くなりすぎて、テレセン性が悪くなって好ましくない。
回転対称非球面は次式で定義される。
x=cy2/[1+[1-(1+K)c2y2]1/2]+A4y4+A6y6+A8y8 +A10y10+A12y12・・・
(但し、cは曲率(1/r)、yは光軸からの高さ、Kは円錐係数、A4、A6、A8、・・・・・は各次数の非球面係数、xはサグ量)
図1〜図4と表1〜表4は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例1を示している。図1は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図2はその諸収差図であり、図3は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図4はその諸収差図である。表1は面データ、表2は各種データ、表3は非球面データ、表4はレンズ群データである。
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 -1334.671 1.200 1.61800 63.4
2 12.871 3.300
3 16.395 2.200 1.84666 23.8
4 25.167 d4
5絞 ∞ 1.000
6 14.140 4.215 1.49700 81.6
7 -15.047 1.100 1.90366 31.3
8 -75.813 2.834
9* 29.029 3.823 1.59201 67.0
10* -17.340 d10
11* -104.029 1.500 1.52538 56.3
12 25.683 1.215
13* -54.738 2.360 1.63548 23.9
14* -28.914 4.225
15 -8.870 1.200 1.58913 61.2
16 -19.156 d16
17 ∞ 2.000 1.51633 64.1
18 ∞ -
*は回転対称非球面である。
(表2)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.85
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 3.6 4.9 6.7
f 18.60 28.01 53.00
W 43.0 28.2 15.1
Y 14.24 14.24 14.24
fB 3.00 3.00 3.00
L 59.72 61.65 73.30
d4 16.072 10.253 2.000
d10 5.471 3.178 1.354
d16 3.003 13.049 34.774
(表3)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8
9 0.000 -0.3003E-04 0.5680E-06 0.6042E-08
10 0.000 0.1112E-03 0.3802E-06 0.8883E-08
11 0.000 0.5288E-04 -0.4674E-07
13 0.000 0.1021E-03 0.2720E-05 -0.6838E-08
14 0.000 0.5377E-04 0.1964E-05 0.6335E-08
(表4)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -36.83
2 6 15.68
3 11 -19.04
図5〜図8と表5〜表8は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例2を示している。図5は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図6はその諸収差図であり、図7は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図8はその諸収差図である。表5は面データ、表6は各種データ、表7は非球面データ、表8はレンズ群データである。
(1)第2レンズ群G2の正レンズ23が、像側に凸の正メニスカスレンズである。
(2)第3レンズ群G3の負レンズ31が、物体側に凸の負メニスカスレンズである。
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 -617.730 1.200 1.61800 63.4
2 13.287 3.300
3 16.041 2.200 1.84666 23.8
4 23.384 d4
5絞 ∞ 1.000
6 13.168 4.600 1.49700 81.6
7 -13.157 1.100 1.90366 31.3
8 -42.053 1.771
9* -113.546 4.460 1.59201 67.0
10* -12.046 d10
11* 176.416 1.500 1.52538 56.3
12 20.741 1.610
13* -79.945 2.360 1.60641 27.2
14* -29.955 3.830
15 -8.993 1.200 1.58913 61.2
16 -21.985 d16
17 ∞ 2.000 1.51633 64.1
18 ∞ -
*は回転対称非球面である。
(表6)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.85
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 3.6 4.8 6.7
f 18.60 28.01 53.00
W 43.0 28.3 15.1
Y 14.24 14.24 14.24
fB 4.00 4.00 4.00
L 60.13 61.46 73.25
d4 16.070 9.971 2.000
d10 5.746 3.401 1.394
d16 2.178 11.960 33.728
(表7)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8
9 0.000 -0.1929E-03 -0.9473E-06
10 0.000 0.1392E-04 -0.3276E-06
11 0.000 0.2739E-04 0.1642E-06
13 0.000 0.4397E-04 0.1392E-05 0.6448E-08
14 0.000 -0.2479E-04 0.7396E-06 0.1127E-07
(表8)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -36.01
2 6 16.09
3 11 -20.16
図9〜図12と表9〜表12は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例3を示している。図9は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図10はその諸収差図であり、図11は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図12はその諸収差図である。表9は面データ、表10は各種データ、表11は非球面データ、表12はレンズ群データである。
(1)第1レンズ群G1の負レンズ11が、物体側に凸の負メニスカスレンズである。
(2)第3レンズ群G3の負レンズ31が、物体側に凸の負メニスカスレンズである。
(3)第3レンズ群G3の正メニスカスレンズ32が、その像側の面が非球面である。
面データ
面番号 r d N(d) νd
1 436.154 1.200 1.61800 63.4
2 12.090 3.223
3 14.679 2.275 1.84666 23.8
4 21.358 d4
5絞 ∞ 2.550
6 15.119 5.946 1.49700 81.6
7 -12.709 3.801 1.90366 31.3
8 -42.498 1.130
9* 58.643 3.725 1.59201 67.0
10* -16.736 d10
11* 35.815 1.500 1.52538 56.3
12 15.480 3.177
13 -37.301 2.498 1.60641 27.2
14* -20.712 2.579
15 -10.047 1.200 1.60311 60.7
16 -26.977 d16
17 ∞ 2.000 1.51633 64.1
18 ∞ -
*は回転対称非球面である。
(表10)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.85
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 3.6 4.9 6.7
f 18.60 28.00 52.99
W 43.0 28.5 15.2
Y 14.24 14.24 14.24
fB 1.00 1.00 1.00
L 62.41 65.34 81.45
d4 13.529 8.613 2.000
d10 7.464 4.095 1.000
d16 3.617 14.826 40.651
(表11)
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である)
面番号 K A4 A6 A8
9 0.000 -0.6450E-04 0.3340E-06
10 0.000 0.3484E-04 0.3835E-06
11 0.000 0.2090E-04 0.3044E-06
14 0.000 -0.5136E-04 -0.2850E-06 -0.3297E-09
(表12)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -35.84
2 6 17.07
3 11 -22.63
(表13)
実施例1 実施例2 実施例3
条件式(1) 1.33 1.68 1.95
条件式(2) 0.72 0.71 0.75
条件式(3) 1.93 1.79 1.58
条件式(4) -0.82 -0.80 -0.75
11 負レンズ
12 正レンズ
G2 正の屈折力を持つ第2レンズ群
21 正レンズ
22 負レンズ
23 正レンズ
G3 負の屈折力を持つ第3レンズ群
31 負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)
32 正レンズ(像側に凸面を向けた正レンズ)
33 負レンズ(像側に凸面を向けた負レンズ)
OP 光学フィルタ
S 絞り
I 像面
Claims (4)
- 物体側から順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群、正の屈折力を持つ第2レンズ群、及び負の屈折力を持つ第3レンズ群から構成され、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群のレンズ群間隔が減少し、第2レンズ群と第3レンズ群のレンズ群間隔が減少するズームレンズ系において、
第3レンズ群を、物体側から順に、像側に凹面を向けた負レンズ、像側に凸面を向けた正レンズ、及び像側に凸面を向けた負レンズの3枚のレンズで構成し、且つ、次の条件式(1)を満足することを特徴とするズームレンズ系。
(1)0.8<f3a/f3c<3.0
但し、
f3a:第3レンズ群中の最も物体側の負レンズの焦点距離、
f3c:第3レンズ群中の最も像側の負レンズの焦点距離。 - 請求項1記載のズームレンズ系において、第3レンズ群はフォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群であり、次の条件式(2)を満足するズームレンズ系。
(2)0.65 < Z3/Z < 0.80
但し、
Z3=m3t/m3w
Z=ft/fw
m3t:長焦点距離端における無限遠合焦時の第3レンズ群の横倍率、
m3w:短焦点距離端における無限遠合焦時の第3レンズ群の横倍率、
ft:長焦点距離端における全系の焦点距離、
fw:短焦点距離端における全系の焦点距離。 - 請求項1または2記載のズームレンズ系において、次の条件式(3)及び(4)を満足するズームレンズ系。
(3)1.0<f1/f3<2.5
(4)−0.90<f2/f3<−0.60
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離、
f2:第2レンズ群の焦点距離、
f3:第3レンズ群の焦点距離。 - 請求項1ないし3のいずれか1項記載のズームレンズ系と、該ズームレンズ系によって形成される像を電気的信号に変換する撮像素子とを有することを特徴とする電子撮像装置。
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