JP5612883B2 - 化学増幅型フォトレジスト組成物 - Google Patents
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Description
〔1〕酸発生剤と樹脂とを含有する化学増幅型フォトレジスト組成物であって、
前記樹脂が、酸の作用によりカルボキシル基及びヒドロキシ基を生じかつラクトン環を有さないモノマーに由来する構造単位(b1−3)を含む樹脂である化学増幅型フォトレジスト組成物。
[式(VI)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
X31は、単結合又は*−CH2−CO−O−を表す。*は−O−との結合手を表す。
X32は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rc1〜Rc5は、互いに独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表すか、Rc1及びRc2、Rc1及びX32並びにRc3及びRc4が、互いに独立に、結合して置換基を有していてもよい炭素数3〜18の環を形成し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、−OXa基で置換されていてもよく、Rc1〜Rc5のうち少なくとも1つの基は、−OXa基を含む。
Xaは、酸に不安定な基を表す。
y’は0〜3の整数を表す。y’が2以上のとき、複数のRc1、Rc2及びX32は、同一でも、異なってもよい。]
[式(VI−1)中、R1、X31及びXaは、上記と同じ意味を表す。
環W'は、炭素数3〜18の飽和炭化水素環を表し、該飽和炭化水素環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数7〜21のアラルキル基、グリシドキシ基又は炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
Raは、水素原子又は炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基を表す。]
[式(III)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
Z”は、単結合又は−[CH2]q−を表し、該−[CH2]q−に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。qは、1〜8の整数を表す。
R8は、メチル基を表す。t’は、0〜10の整数を表す。
XAは、水素原子又は酸に不安定な基を表す。tは、0〜5の整数を表す。]
[式(IVa)及び式(IVb)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
R9は、メチル基を表す。lは、0〜5の整数を表す。
R10は、カルボキシル基、シアノ基又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。l’は、0〜3の整数を表す。l’が2以上のとき、複数のR10は、互いに同一でも異なってもよい。
Z”は、単結合又は−[CH2]q−を表し、該−[CH2]q−に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。
qは、1〜8の整数を表す。]
[式(IIa)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
R2は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
R3は、メチル基を表す。
nは、0〜14の整数を表す。
Z”は、単結合又は−[CH2]q−を表し、該−[CH2]q−に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。
qは、1〜8の整数を表す。]
[式(I)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は−[CH2]j−を表し、該−[CH2]j−に含まれるメチレン基は酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、該−[CH2]j−に含まれる水素原子は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。jは、1〜17の整数を表す。
Y1は、置換基を有してもよい炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、前記脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むパターン形成方法。
[式(VI)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
X31は、単結合又は*−CH2−CO−O−を表す。*は−O−との結合手を表す。
X32は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rc1〜Rc5は、互いに独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表すか、Rc1及びRc2、Rc1及びX32並びにRc3及びRc4が、互いに独立に、結合して置換基を有していてもよい炭素数3〜18の環を形成し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、−OXa基で置換されていてもよく、Rc1〜Rc5のうち少なくとも1つの基は、−OXa基を含む。
Xaは、酸に不安定な基を表す。
y’は0〜3の整数を表す。y’が2以上のとき、複数のRc1、Rc2及びX32は、同一でも、異なってもよい。]
なお、本明細書では、特に断りのない限り、炭素数を適宜選択しながら、各置換基の例示は、同様の置換基を有するいずれの化学構造式においても適用される。直鎖状、分岐状若しくは環状のいずれをもとることができるものは、特記ない限り、そのいずれをも含み、さらに、それらは同一の基の中で混在することができる。
また、(メタ)アクリル酸の記載は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
[式(VI)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
X31は、単結合又は*−CH2−CO−O−を表す。*は−O−との結合手を表す。
X32は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rc1〜Rc5は、互いに独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表すか、Rc1及びRc2、Rc1及びX32並びにRc3及びRc4が、互いに独立に、結合して置換基を有していてもよい炭素数3〜18の環を形成し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、−OXa基で置換されていてもよく、Rc1〜Rc5のうち少なくとも1つの基は、−OXa基を含む。
Xaは、酸に不安定な基を表す。
y’は0〜3の整数を表す。y’が2以上のとき、複数のRc1、Rc2及びX32は、同一でも、異なってもよい。]
X32は−CH2−がより好ましい。また、X32はRc1と結合して、以下で表される基であることがより好ましい。
炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、3−エチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基等の炭素数1〜12のアルキル基等が挙げられる。
などが挙げられる。
Rc1、Rc2、Rc3及びRc4が結合して形成される炭素数3〜18の環としては、下記の環が挙げられる。
炭素数3〜18の環に置換されていてもよい置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数7〜21のアラルキル基、グリシドキシ基又は炭素数2〜4のアシル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜12の脂環式炭化水素基等は、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基のうち、炭素数が1〜12のものが挙げられる。
炭素数6〜20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基などが挙げられる。
炭素数1〜12のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、2−エチルヘキトキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数7〜21のアラルキル基としては、例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、トリチル、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
炭素数2〜4のアシル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
[式(VI−1)中、R1、X31及びXaは、上記と同じ意味を表す。
環W'は、炭素数3〜18の飽和炭化水素環を表し、該飽和炭化水素環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数7〜21のアラルキル基、グリシドキシ基又は炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
Raは、水素原子又は炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基を表す。]
ハロゲン原子、炭素数1〜12の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数7〜21のアラルキル基及び炭素数2〜4のアシル基は、上記と同じものが挙げられる。
Raは、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
[式(IIa)、式(IIb)、式(IIc)及び式(IId)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
R2は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
R3は、メチル基を表す。
R4及びR5は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜8のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を表すか、R4とR5とが結合して炭素数3〜8の環を形成するか、R4が結合する炭素原子とR5が結合する炭素原子とが直接結合して二重結合を形成する。
nは、0〜14の整数を表す。n’は、0〜3の整数を表す。
n”は、1〜3の整数を表す。
Z”は、単結合又は−[CH2]q−を表し、該−[CH2]q−に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。
qは、1〜8の整数を表す。]
炭素数1〜8のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基としては、1価の複素環基が挙げられ、例えば、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、フリル、チエニル、プロリルピリジニル、インドリル、ベンゾジオキソリル等が挙げられる。
R4とR5とが結合して形成する炭素数3〜8の環としては、下記の環が挙げられる。
構造単位(b2)としては、例えば、カルボン酸の各種エステル、具体的には、例えば、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステルに代表される環状アルキルエステル;ノルボルニルエステル、1−アダマンチルエステル、2−アダマンチルエステルのような多環式エステルの一部が水酸基及び水酸基が酸に不安定な基で置換された構造等が挙げられる。
[式(III)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
Z”は、単結合又は−[CH2]q−を表し、該−[CH2]q−に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。qは、1〜8の整数を表す。
R8は、メチル基を表す。t’は、0〜10の整数を表す。
XAは、水素原子又は酸に不安定な基を表す。tは、0〜5の整数を表す。]
構造単位(b3)は、ラクトン構造を側鎖に有するモノマーに由来する構造単位であることが好ましい。
構造単位(b3)を導くモノマーとしては、例えば、β−ブチロラクトン構造を有するモノマー、γ−ブチロラクトン構造を有するモノマー、シクロアルキル骨格やノルボルナン骨格にラクトン構造が付加したモノマー等が挙げられる。
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
Z”は、単結合又は−[CH2]q−を表し、該−[CH2]q−に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。qは、1〜8の整数を表す。
R9は、メチル基を表す。lは、0〜5の整数を表す。
R10及びR11は、互いに独立に、カルボキシル基、シアノ基又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。l’及びl”は、互いに独立に、0〜3の整数を表す。l’及びl”が2以上のとき、複数のR10及びR11は、互いに同一でも異なってもよい。]
Z”としては、上記と同じものが挙げられる。
炭素数1〜4の炭化水素基としては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられ、メチル基が好ましい。
その他の構造単位としては、例えば、2−ノルボルネンに由来する構造単位等が挙げられる。2−ノルボルネンは、重合の際に、例えば対応する2−ノルボルネンの他に無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を併用したラジカル重合により主鎖へ導入してもよい。2−ノルボルネンに由来する構造単位は、ノルボルネン構造の二重結合が開いて形成され、式(d)で表すことができる。また、無水マレイン酸及び無水イタコン酸に由来する構造単位は、無水マレイン酸及び無水イタコン酸の二重結合が開いて形成され、それぞれ式(e)及び式(f)で表すことができる。
前記−COOUは、カルボキシル基がエステルとなったものであり、Uに相当するアルコール残基としては、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、2−オキソオキソラン−3−又は−4−イル基などを挙げることができる。ここで、脂肪族炭化水素基の置換基として、水酸基や炭素数4〜36の脂環式炭化水素残基などが結合していてもよい。
R25及びR26における脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、水酸基が結合した脂肪族炭化水素基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
2−ノルボルネン、
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物。
樹脂(B)を含有する化学増幅型フォトレジスト組成物によれば、優れた形状及び露光マージンを有するパターンを形成することができる。
樹脂(B)は、化学増幅型フォトレジスト組成物の固形分100質量部に対して、80〜99質量部含有されることが好ましい。
樹脂(B)は、重量平均分子量が、好ましくは1,000以上100,000以下であり、より好ましくは2,000以上50,000以下であり、さらに好ましくは2,500以上30,000以下である。なお、重量平均分子量は、例えば、GPC法によって測定した値であり、具体的には実施例において記載した測定条件により測定されたものなどが挙げられる。
[式(I)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は−[CH2]j−を表し、該−[CH2]j−に含まれるメチレン基は酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、該−[CH2]j−に含まれる水素原子は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。jは、1〜17の整数を表す。
Y1は、置換基を有してもよい炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、前記脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
炭素数1〜15のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基などが挙げられる。
X10は、好ましくは単結合である。
[式(Y1)中、環Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、前記脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、カルボニル基及び/又は酸素原子で置き換わっていてもよい。
Raは、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を表す。
Rbは、ハロゲン原子、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数7〜21のアラルキル基、グリシドキシ基又は炭素数2〜4のアシル基を表す。
xは、0〜8の整数を表す。xが2以上の場合、複数のRbは、同一でも異なってもよい。]
Raは、メチル基、エチル基又はイソプロピル基であることが好ましい。
中でも、式(W4)、式(W12)、式(W15)、式(W16)及び式(W20)等が好ましい。Y1として、シクロヘキシル基、アダマンタン基又はオキソ−アダマンタン基を有するものが好ましい。
Y1としては、さらに、環Wに含まれる水素原子が置換されていないか又は炭化水素基のみで置換された基(ただし、該環Wに含まれるメチレン基は、酸素原子で置換されていてもよい。)、水酸基又は水酸基を含む基で置換された基(ただし、ラクトン構造を有するものを除く)、環Wに含まれる隣接する2つのメチレン基が酸素原子とカルボニル基とで置換されたラクトン構造を有する基、環Wに含まれる1つのメチレン基がカルボニル基で置換されたケトン構造を有する基、並びに環Wに含まれる水素原子が芳香族炭化水素基で置換された基などが挙げられる。
環Wに含まれる水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたY1としては、例えば、以下の基が挙げられる。
[式(IA)〜(ID)中、Q1、Q2及びY1は、上記と同じ意味を表す。
X10は、単結合又は炭素数1〜15のアルキレン基を表す。
X11及びX12は、互いに独立に、炭素数1〜15のアルキレン基を表す。]
X10は、好ましくは単結合である。
式(IXb)中、P4及びP5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
式(IXc)中、P6及びP7は、互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数3〜12のシクロアルキル基を表すか、P6とP7とが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成する。
P8は、水素原子を表し、P9は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表すか、P8とP9とが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成する。
式(IXd)中、P10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
Eは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す。]
炭素数3〜30の環状の炭化水素基としては、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基のうち、炭素数が3〜30のものが挙げられる。
炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基としては、上記と同じものが挙げられる。
炭素数3〜12の脂環式炭化水素基としては、上述した炭素数3〜36の脂環式炭化水素基のうちの炭素数3〜12の脂環式炭化水素基と同様のものが例示される。
炭素数3〜12の脂環式炭化水素基が有してもよい置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシドキシ基及び炭素数2〜4のアシル基が挙げられる。
ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基及び炭素数2〜4のアシル基は、上記と同じものが挙げられる。
炭素数6〜12のアリール基としては、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基のうちの炭素数6〜12のものが挙げられる。
炭素数7〜12のアラルキル基としては、炭素数7〜21のアラルキル基のうちの炭素数7〜12のものが挙げられる。
P8における炭素数6〜20の芳香族炭化水素基の置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基等が挙げられる。
P8とP9とが一緒になって形成する環としては、上述した式(W13)〜式(W15)で表される基などが挙げられる。
式(I)で表される酸発生剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
M+は、Li+、Na+、K+又はAg+を表す。
式(3)中、Z1−は、F−、Cl−、Br−、I−、BF4 −、AsF6 −、SbF6 −、PF6 −又はClO4 −を表す。]
[式中、Q1、Q2、X1及びY1は上記と同じ意味である。]
また、エステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施してもよい。
[式(II’)中、Q1、Q2、Y1及びZ+は、上記と同じ意味を表す。
X11は、炭素数1〜15のアルキレン基を表す。]
式(II’)で表される塩は再結晶によって取り出してもよいし、水洗して精製してもよい。
[式(IIa’−1)中、M+、X11、Q1及びQ2は、上記と同じ意味を表す。
式(IIa’−2)中、Y1は、上記と同じ意味を表す。]
エステル化反応においては、通常、酸触媒が添加される。前記の酸触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸などの有機酸や硫酸等の無機酸などが用いられる。さらに、前記のエステル化反応においては、脱水剤を添加してもよく、該脱水剤として、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−アルキル−2−ハロピリジニウム塩、1,1−カルボニルジイミダゾール、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸塩化物、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジ−2−ピリジル炭酸塩、ジ−2−ピリジルチオノ炭酸塩、4−(ジメチルアミノ)ピリジン存在下での6−メチル−2−ニトロ安息香酸無水物等を添加してもよい。
酸触媒を用いたエステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
得られた酸ハライドは、式(IIa’−1)で表される塩と不活性溶媒(例えば、ジクロロエタン、トルエン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。)中で反応させることにより、式(IIa’)で表される塩を得ることができる。反応は、20〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50〜150℃程度の温度範囲で行い、好ましくは脱酸剤を用いる方がよい。脱酸剤としては、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基又は水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。用いる塩基の量は、酸ハライド1モルに対して、溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度で、好ましくは1〜3モル程度である。
[式(II”)中、Q1、Q2Y1及び、Z+は、上記と同じ意味を表す。
X11は、互いに独立に、炭素数1〜15のアルキレン基を表す。]
式(IIa”−2)中、Y1は、上記と同じ意味を表す。]
前記エーテル化反応においては、通常は、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸などの有機酸や硫酸等の無機酸を添加する。さらに、前記のエーテル化反応においては、脱水剤を添加してもよく、該脱水剤として、1,1’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等を添加してもよい。
酸触媒を用いたエーテル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
式(IIa”−2)及び式(IIa”−4)中、Y1は、上記と同じ意味を表す。
Lは、塩素、臭素、ヨウ素、メシルオキシ基、トシルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表す。]
用いる塩基の量は、式(IIa”−2)で表されるアルコール1モルに対して、溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度で、好ましくは1〜3モル程度である。
反応は、20〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50〜150℃程度の温度範囲で行われる。
前記の反応において、好ましくは脱酸剤が用いられる。
脱酸剤としては、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基、及び水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。脱酸剤を用いる場合、その量は、式(IIa”−4)で表される化合物1モルに対して、溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度で、好ましくは1〜3モル程度である。
本発明レジスト組成物において、酸発生剤(A)は、樹脂(B)100質量部に対して、1〜20質量部含有されることが好ましく、さらに1〜15質量部含有されることがより好ましい。
クエンチャーに用いられる塩基性化合物としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
溶剤としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどを挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(1)上述した本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含む。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。
ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、好ましくはポジ型の化学増幅型フォトレジスト組成物として、ドライ露光や液浸露光、さらにはダブルイメージング用にも用いることができる。
実施例及び比較例の中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
カラム:TSKgel Multipore HXL−M 3本+ guardcolumn(東ソー(株)製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー(株)製)
展開媒体;シリカゲル60−200メッシュ;メルク社製
展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1(容量比)
展開媒体;シリカゲル60−200メッシュ;メルク社製
展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1(容量比)
1H−NMR(クロロホルム−d、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)0.80(t,3H)、1.50−1.70(m,4H)、1.75−1.87(m,4H)、1.95(s,3H)、2.10(m,3H)、2.20(q,2H)、2.65(brs,2H)、3.35(s,3H)、4.73(s,2H)、5.50(m,1H)、6.08(m,1H)
展開媒体;シリカゲル60−200メッシュ;メルク社製
展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=3/1(容量比)
展開媒体;シリカゲル60−200メッシュ;メルク社製
展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=5/1(容量比)
1H−NMR(クロロホルム−d、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)0.80(t,3H)、1.47(s,9H)、1.94(s,3H)、1.80−2.45(m,13H)、2.65(brs,2H)、5.52(m,1H)、6.07(m,1H)
式(D)で表される化合物、式(B)で表される化合物、及び式(C)で表される化合物を、モル比50:25:25の割合で仕込み、次いで、全化合物の合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全化合物の合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを70℃で約5時間加熱した。得られた混合物を室温まで放冷後、メタノールと水との容量比3:1の混合溶媒の大過剰量に注いで第一の粗製樹脂を沈殿させ、これを濾過して回収した。回収された第一の粗製樹脂の全量を先と同組成の大過剰量の混合溶媒で30分間攪拌した後、該第二の粗製樹脂を濾過して取り出した。同じ操作をさらに1回繰り返して、精製された樹脂B1を収率77%で得た。得られた樹脂B1の重量平均分子量は、約7900であった。
式(D)で表される化合物、式(A)で表される化合物、式(B)で表される化合物及び式(C)で表される化合物を、モル比30:20:25:25の割合で仕込み、次いで、全化合物の合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全化合物の合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを70℃で約5時間加熱した。得られた混合物を室温まで放冷後、メタノールと水との容量比3:1の混合溶媒の大過剰量に注いで第一の粗製樹脂を沈殿させ、これを濾過して回収した。回収された第一の粗製樹脂の全量を先と同組成の大過剰量の混合溶媒で30分間攪拌した後、該第二の粗製樹脂を濾過して取り出した。同じ操作をさらに1回繰り返して、精製された樹脂B2を収率73%で得た。得られた樹脂B2の重量平均分子量は、約8000であった。
式(A)で表される化合物、式(B)で表される化合物及び式(C)で表される化合物を、モル比50:25:25の割合で仕込み、次いで、全化合物の合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全化合物の合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを77℃で約5時間加熱した。得られた混合物を室温まで放冷後、メタノールと水との容量比3:1の混合溶媒の大過剰量に注いで第一の粗製樹脂を沈殿させ、これを濾過して回収した。回収された第一の粗製樹脂の全量を先と同組成の大過剰量の混合溶媒で30分間攪拌した後、該第二の粗製樹脂を濾過して取り出した。同じ操作をさらに1回繰り返して、精製された樹脂B3を収率60%で得た。得られた樹脂B3の重量平均分子量は、約8000であった。
式(E)で表される化合物、式(A)で表される化合物、式(B)で表される化合物及び式(C)で表される化合物を、モル比30:20:25:25の割合で仕込み、次いで、全化合物の合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全化合物の合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを70℃で約5時間加熱した。得られた混合物を室温まで放冷後、メタノールと水との容量比3:1の混合溶媒の大過剰量に注いで第一の粗製樹脂を沈殿させ、これを濾過して回収した。回収された第一の粗製樹脂の全量を先と同組成の大過剰量の混合溶媒で30分間攪拌した後、該第二の粗製樹脂を濾過して取り出した。同じ操作をさらに1回繰り返して、精製された樹脂B4を収率75%で得た。得られた樹脂B4の重量平均分子量は、約7800であった。
式(E)で表される化合物、式(G)で表される化合物、式(B)で表される化合物、式(C)で表される化合物及び式(F)で表される化合物を、モル比10:30:10:20:30の割合で仕込み、次いで、全化合物の合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全化合物の合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを70℃で約5時間加熱した。得られた混合物を室温まで放冷後、メタノールと水との容量比3:1の混合溶媒の大過剰量に注いで第一の粗製樹脂を沈殿させ、これを濾過して回収した。回収された第一の粗製樹脂の全量を先と同組成の大過剰量の混合溶媒で30分間攪拌した後、該第二の粗製樹脂を濾過して取り出した。同じ操作をさらに1回繰り返して、精製された樹脂B5を収率68%で得た。得られた樹脂B5の重量平均分子量は、約7500であった。
式(D)で表される化合物、式(G)で表される化合物、式(B)で表される化合物、式(C)で表される化合物及び式(F)で表される化合物を、モル比10:30:10:20:30の割合で仕込み、次いで、全化合物の合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全化合物の合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを70℃で約5時間加熱した。得られた混合物を室温まで放冷後、メタノールと水との容量比3:1の混合溶媒の大過剰量に注いで第一の粗製樹脂を沈殿させ、これを濾過して回収した。回収された第一の粗製樹脂の全量を先と同組成の大過剰量の混合溶媒で30分間攪拌した後、該第二の粗製樹脂を濾過して取り出した。同じ操作をさらに1回繰り返して、精製された樹脂B6を収率70%で得た。得られた樹脂B6の重量平均分子量は、約7600であった。
ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル100部及びイオン交換水150部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。得られた混合物を100℃で3時間還流し、冷却後、これを濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩164.4部(無機塩含有、純度62.7%)を得た。得られたジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩1.9部(純度62.7%)及びN,N−ジメチルホルムアミド9.5部に、1,1’−カルボニルジイミダゾール1.0部を添加し、2時間撹拌して混合物を調製した。
前記の各有機層を合せた後、イオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮物にtert−ブチルメチルエーテル5.0部を添加し、撹拌後、濾過することにより白色固体としてトリフェニルスルホニウム1−((3−ヒドロキシアダマンチル)メトキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナート(酸発生剤A1)0.2部を得た。
ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル100部及びイオン交換水250部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。得られた混合物を100℃で3時間還流し、冷却した後、これを濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩164.8部(無機塩含有、純度62.6%)を得た。
リチウムアルミニウムハイドライド10.4部、無水テトラヒドロフラン120部を仕込み23℃で30分間攪拌した。次いで、式(A3−a)で表される化合物62.2部を無水THF900部に溶かした溶液を氷冷下で滴下し、23℃で5時間攪拌した。反応マスに酢酸エチル50.0部、6N塩酸50.00部を添加、攪拌後、分液を行った。有機層を濃縮後、カラム(メルク シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:クロロホルム/メタノール=5/1)分取することにより、式(A3−b)で表される化合物を84.7g(純度60%)を得た。
また、式(A3−c)で表される化合物4.5部、無水THF90部を添加し室温で30分間攪拌し溶解した。この溶液にカルボニルジイミダゾール3.77部、無水THF45部の混合溶液を室温で滴下し、23℃で4時間攪拌した。得られた反応溶液を、(A3−b)7.87部(純度60%)、無水THF50部の混合中に、54℃〜60℃で30分間で滴下した。反応溶液を65℃で18時間加熱し、冷却後、ろ過した。得られたろ液を濃縮し、濃縮物をカラム(メルク シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:クロロホルム/メタノール=5/1)分取することにより、式(A3−d)で表される化合物4.97部を得た。
次いで、式(A3−d)で表される化合物1.0部、クロロホルム20部を仕込み、23℃で30分間攪拌後、更に式(A3−e)で表される化合物(13.1%水溶液)6.3部を23℃で加えた。12時間室温で攪拌した後、分液を行った。有機層にイオン交換水10部を添加、分液水洗を行った。この操作を5回行った。その後、硫酸マグネシウム1部を添加、23℃で30分間攪拌後、ろ過し、ろ液を濃縮して、式(A3)で表される化合物(酸発生剤A3)1.36部を得た。
リチウムアルミニウムハイドライド10.4部、無水テトラヒドロフラン120部を仕込み23℃で30分間攪拌した。次いで、式(A4−a)で表される化合物62.2部を無水THF900部に溶かした溶液を氷冷下で滴下し、23℃で5時間攪拌した。反応マスに酢酸エチル50.0部、6N塩酸50.00部を添加、攪拌後、分液を行った。有機層を濃縮後、カラム(メルク シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:クロロホルム/メタノール=5/1)分取することにより、式(A4−b)で表される化合物を84.7g(純度60%)を得た。
式(A4−c)で表される化合物3.51部、無水THF75部を仕込み23℃で30分間攪拌した。次いで、カルボニルジイミダゾール2.89部、無水THF50部の混合溶液を23℃で滴下し、23℃で4時間攪拌した。得られた反応液を、式(A4−b)で表される化合物6.04部(純度60%)、無水THF50部の混合液中に54〜60℃で、25分間で滴下し、65℃で18時間加熱し、冷却後、ろ過した。得られたろ液を濃縮し、濃縮物をカラム(メルク シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:クロロホルム/メタノール=5/1)分取することにより、式(A4−d)で表される化合物2.99部を得た。
表1に示すように、以下の各成分を混合して溶解することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過することにより、化学増幅型フォトレジスト組成物を調製した。
また、溶剤として以下の溶剤を用いた。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記の化学増幅型フォトレジスト組成物を乾燥後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
塗布後、得られたシリコンウェハーをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載の温度で60秒間プリベークした。このようにして化学増幅型フォトレジスト組成物の膜が形成されたシリコンウェハーに、ArFエキシマステッパー〔FPA5000−AS3;(株)キャノン製、NA=0.75、2/3Annular〕用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
なお、ここでいうダークフィールドパターンとは、外側にクロム層(遮光層)をベースとしてライン状にガラス面(透光部)が形成されたレチクルを介した露光及び現像によって得られ、したがって露光現像後は、ラインアンドスペースパターンの周囲のレジスト層が残されるパターンである。実効感度:100nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で示した。
Claims (16)
- 酸発生剤と樹脂とを含有する化学増幅型フォトレジスト組成物であって、
前記樹脂が、酸の作用によりカルボキシル基及びヒドロキシ基を生じかつラクトン環を有さないモノマーに由来する構造単位(b1−3)を含む樹脂であり、
前記構造単位(b1−3)が、式(VI)で表されるモノマーに由来する構造単位である化学増幅型フォトレジスト組成物。
[式(VI)中、R 1 は、水素原子又はメチル基を表す。
X 31 は、単結合又は * −CH 2 −CO−O−を表す。*は−O−との結合手を表す。
X 32 は、単結合又は2価の連結基を表す。
R c1 〜R c5 は、互いに独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表すか、R c1 及びR c2 、R c1 及びX 32 並びにR c3 及びR c4 が、互いに独立に、結合して置換基を有していてもよい炭素数3〜18の環を形成し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、−OX a 基で置換されていてもよく、R c1 〜R c5 のうち少なくとも1つの基は、−OX a 基を含む。
X a は、酸に不安定な基を表す。
y’は0〜3の整数を表す。y’が2以上のとき、複数のR c1 、R c2 及びX 32 は、同一でも、異なってもよい。] - y’が0又は1である請求項1記載の組成物。
- X31が単結合であり、y’が0である請求項1又は2記載の組成物。
- 前記樹脂(B)が、さらに、構造単位(b1−3)とは異なり、且つ−OXA基(ただし、XAは、水素原子又は酸に不安定な基を表す。)を有するモノマーに由来する構造単位(b2)を含有する樹脂である請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
- 前記樹脂(B)が、さらに、ラクトン環を有するモノマーに由来する構造単位(b3)を含有する樹脂である請求項1〜6のいずれか記載の組成物。
- 前記樹脂(B)の含有量が、化学増幅型フォトレジスト組成物の固形分100質量部に対して、80〜99質量部である請求項1〜9のいずれか記載の組成物。
- 前記酸発生剤が、式(I)で表される酸発生剤である請求項1〜10のいずれか記載の組成物。
[式(I)中、Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は−[CH2]j−を表し、該−[CH2]j−に含まれるメチレン基は酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、該−[CH2]j−に含まれる水素原子は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。jは、1〜17の整数を表す。
Y1は、置換基を有してもよい炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、前記脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。] - 前記酸発生剤の含有量が、前記樹脂(B)の合計量100質量部に対して、1〜20質量部である請求項1〜11のいずれか記載の組成物。
- さらに、窒素含有塩基性化合物を含む請求項1〜12のいずれか記載の組成物。
- (1)請求項1〜13のいずれか記載の化学増幅型フォトレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むパターン形成方法。 - 式(VI)で表される化合物。
[式(VI)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
X31は、単結合又は*−CH2−CO−O−を表す。*は−O−との結合手を表す。
X32は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rc1〜Rc5は、互いに独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表すか、Rc1及びRc2、Rc1及びX32並びにRc3及びRc4が、互いに独立に、結合して置換基を有していてもよい炭素数3〜18の環を形成し、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び環に含まれる水素原子は、−OXa基で置換されていてもよく、Rc1〜Rc5のうち少なくとも1つの基は、−OXa基を含む。
Xaは、酸に不安定な基を表す。
y’は0〜3の整数を表す。y’が2以上のとき、複数のRc1、Rc2及びX32は、同一でも、異なってもよい。] - 請求項15記載の化合物に由来する構造単位を含む樹脂。
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