JP5603181B2 - 凹部の検査方法と凹部の検査装置 - Google Patents
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Description
この工程においては、第一の照明手段13により検査対象物5の第一の面51に光を照射しながら、第一の撮像手段11により検査対象物5の第一の面51を撮像して画像データを生成する。制御手段18が画像処理手段17を制御し、画像処理手段17が、制御手段18による制御に基づいて、第一の照明手段13と第一の撮像手段11とを同期させて作動させる。そして、第一の照明手段13が検査対象物5の第一の面51に対して光を照射している間に、第一の撮像手段11が検査対象物5の第一の面51を撮像して画像データを生成する。この工程で生成された画像データを「第一の画像データ」と称する。
この工程では、第一の画像データに写っている検査対象物5の第一の面51に成形される凹部511の位置を特定する。画像処理的な表現をすると、第一の画像データに含まれる画素の中から、凹部511のエッジ部512に対応する画素を特定する。凹部511の位置の特定には、たとえばパターンマッチングが適用できる。簡単に説明すると、次のとおりである。ここでは、『残差マッチング』が適用される構成を記す。
この工程においては、第二の照明手段14により検査対象物5の第一の面51に光を照射しながら、第一の撮像手段11により検査対象物5の第一の面51を撮像して画像データを生成する。制御手段18が画像処理手段17を制御し、画像処理手段17は、制御手段18による制御に基づいて、第二の照明手段14と第一の撮像手段11とを同期させて作動させる。そして、第二の照明手段14が検査対象物5の第一の面51に対して光を照射している間に、第一の撮像手段11が検査対象物5の第一の面51を撮像して画像データを生成する。この工程で生成された画像データを「第二の画像データ」と称する。
この工程においては、前記工程(S1−2)における凹部511の抽出結果に基づいて、第二の画像データに写っている凹部511の位置を特定する。前記工程(S1−2)により、第一の画像データにおいては、凹部511のエッジ部512の位置が特定されている(=凹部511のエッジ部512に対応する画素が特定されている)。そして、前記のとおり、第一の画像データと第二の画像データには、検査対象物5の第一の面51の凹部511が、同じ位置および範囲に写っている(=凹部511のエッジ部512に対応する画素が同じ位置にある)。このため、前記工程(S1−2)における凹部511の抽出結果を、第二の画像データにそのまま適用することにより、第二の画像データに写っている凹部511の位置を特定できる(凹部511のエッジ部512に対応する画素を特定できる)。
この工程では、第二の画像データに写っている凹部511を抽出する(=凹部511に対応する画素を抽出する)。前記工程(S1−5)により、凹部511のエッジ部512の位置が特定されたから、凹部511のエッジ部512に囲まれる領域(=凹部511のエッジ部512に対応する画素の内側に位置する画素)が、凹部511の内部に相当する。このように、第二の画像データから凹部511を抽出すことができる。
この工程では、画像処理手段17が、凹部511の内部に存在する突起物591のうち、所定の高さを超える部分の面積(ここでは、検査対象物5の第一の面51の面方向に投影した面積)を算定する。画像処理手段17は、まず、抽出した凹部51の画像データを、第二の照明手段14から光が直接的に照射された部分に対応する画素を「白画素」化し、第二の照明手段14から光が直接的に照射されない部分に対応する画素を「黒画素」化する二値化処理を行う。第二の照明手段14から光が直接的に照射された部分に対応する画素は、光が直接的に照射されない部分に対応する画素よりも輝度値が高いから、これらの輝度値の間に閾値を設定することによって、前記のような二値化処理を行うことができる。
この工程では、画像処理手段17は、『白画素になった領域の面積』が所定の閾値以下であるか、所定の閾値を超えるかを検査する。そして、『白画素になった領域の面積』が所定の閾値未満である場合には、突起物591の高さおよび面方向寸法が許容範囲内にあるとみなし(=許容範囲内の寸法であるとみなし)、当該検査対象物5は良品であると判定する。一方、『白画素になった領域の面積』が所定の閾値以上である場合には、突起物591の面方向寸法および高さが許容範囲内にはないとみなし(=許容範囲を超えるとみなし)、当該検査対象物5は不良品であると判定する。突起物591の具体的な許容面方向面積および高さは、検査対象物5に要求される品質などに応じて適宜設定される。そして、第二の照明手段により照射される光の角度や、工程(S1−6)において算出した『白画素になった領域の面積』の閾値を適宜設定することにより、設定できる。
この工程においては、第三の照明手段15により検査対象物5の第二の面52に光を照射しながら、第二の撮像手段12により検査対象物5の第二の面52を撮像して画像データを生成する。制御手段18が画像処理手段17を制御し、画像処理手段17は、制御手段18による制御に基づいて、第三の照明手段15と第二の撮像手段12とを同期させて作動させる。そして、第三の照明手段15が検査対象物5の第二の面52に対して光を照射している間に、第二の撮像手段12が検査対象物5の第二の面52を撮像して画像データを生成する。この工程で生成された画像データを「第三の画像データ」と称する。
この工程では、第三の画像データに写っている検査対象物5の第二の面52に設けられる凸状の構造物521の検査対象面522の位置を特定する。凸状の構造物521の検査対象面522の位置の特定には、検査(A)の工程(S1−2)と同じ方法が適用できる。したがって、説明は省略する。検査(A)の工程(S1−2)の説明における『第一の画像データ』『凹部511のエッジ部512』『第一の照明手段11』を、それぞれ、『第三の画像データ』『凸状の構造物521』『第三の照明手段15』に読み替えればよい。また、検査(A)の工程(S1−2)の結果を利用することにより、この検査(B)においては、この工程(S2−2)を省略することも可能である。
この工程においては、第四の照明手段16により検査対象物5の第二の面52に光を照射しながら、第二の撮像手段12により検査対象物5の第二の面52を撮像して画像データを生成する。制御手段18が画像処理手段17を制御し、画像処理手段17は、制御手段18による制御に基づいて、第四の照明手段16と第二の撮像手段12とを同期させて作動させる。そして、第四の照明手段16が検査対象物5の第二の面52に対して光を照射している間に、第二の撮像手段12が検査対象物5の第二の面52を撮像して画像データを生成する。この工程で生成された画像データを「第四の画像データ」と称する。
この工程においては、工程(S2−2)における凸状の構造物の抽出結果に基づいて、第四の画像データに写っている凸状の構造物521の検査対象面522の位置を特定する。工程(S2−2)により、第三の画像データにおいては、凸状の構造物521の位置が特定されている(=凸状の構造物521に対応する画素が特定されている)。そして、第三の画像データと第四の画像データには、凸状の構造物521の検査対象面522が、互いに同じ位置および範囲に写っている。このため、工程(S2−2)における凸状の構造物521の抽出結果を、第四の画像データにそのまま適用することにより、第四の画像データに写っている凸状の構造物521の検査対象面522の位置を特定できる(凸状の構造物521の検査対象面522に対応する画素を特定できる)。
この工程では、第四の画像データに写っている凸状の構造物521の検査対象面522を抽出する(=凸状の構造物521の検査対象面522に対応する画素を抽出する)。工程(S2−4)により、凸状の構造物521の位置が特定されており(=凸状の構造物521に対応する画素が特定されており)、検査対象面522が凸状の構造物のどの部分に位置するは既知である(設計において明確である)から、第四の画像データから凸状の構造物521の検査対象面522を抽出すことができる。
この工程では、画像処理手段17が、凸状の構造物521の検査対象面522に存在する異常な凹部592の面積(=検査対象物5の第二の面52の面方向に投影した面積)を算定する。画像処理手段17は、まず、抽出した凸状の構造物521の検査対象面522の画像データについて、第四の照明手段16から光が直接的に照射された部分に対応する画素を「白画素」化し、第四の照明手段16から光が直接的に照射されない部分に対応する画素を「黒画素」化する二値化処理を行う。第四の照明手段16から光が直接的に照射された部分に対応する画素の輝度値は、光が直接的に照射されない部分に対応する画素の輝度値よりも高いから、これらの間に閾値を設定することにより、前記のような二値化を行うことができる。
この工程では、画像処理手段17は、『黒画素になった領域の面積』が所定の閾値以下であるか、所定の閾値を超えるかを検査する。そして、『黒画素になった領域の面積』が所定の閾値未満である場合には、異常な凹部592の寸法が許容範囲内にあるとみなし、当該検査対象物5は良品であると判定する。一方、『黒画素になった領域の面積』が所定の閾値以上である場合には、異常な凹部592の寸法が許容範囲内にないとみなし、当該検査対象物5は不良品であると判定する。なお、検査(A)(C)(D)を併せて実施する場合には、検査対象物が良品であるか否かは、これら検査(A)(C)(D)の結果も考慮して判定する。
11 第一の撮像手段
12 第二の撮像手段
13 第一の照明手段
131 フレーム
132 光源
14 第二の照明手段
15 第三の照明手段
16 第四の照明手段
17 画像処理手段
18 制御手段
5 検査対象物
51 第一の表面
511 凹部
512 エッジ部
52 第二の表面
521 凸状の構造物
522 検査対象面
591 突起物
592 異常な凹部
61 マスターパターン
611 第一の面
612 凹部のエッジ部に対応するパターン
62 第一の画像データ(ターゲットパターン)
621 第一の面
622 凹部のエッジ部に対応する白画素
Claims (5)
- 検査対象物の表面に成形される凹部の検査方法であって、
前記検査対象物の表面に略平行に光を照射して前記検査対象物の表面を撮像して第一の画像データを生成する工程と、
前記第一の画像データに基づいて、前記凹部の輪郭を抽出する工程と、
前記抽出した凹部の輪郭に基づいて前記凹部の位置を特定する工程と、
前記検査対象物の表面に対して前記略平行な光よりも大きい所定の角度をもって傾斜する方向から光を照射して前記検査対象物の表面を撮像して第二の画像データを生成する工程と、
前記凹部の位置の特定の結果に基づいて前記第二の画像データから前記凹部を抽出する工程と
前記抽出された前記凹部に存在する所定の閾値を超える輝度値を有する領域の面積を算出する工程と、
前記算出した面積に基づいて、前記検査対象物が良品であるか不良品であるかを判定する工程と、
を含み、
前記検査対象物の表面に対して所定の角度をもって傾斜する方向の光は、前記凹部に存在する突起のうちの所定の高さを超える部分に対して直接的に照射できるが、前記所定の高さ以下の部分に対しては直接的に照射できない角度であることを特徴とする凹部の検査方法。 - 前記検査対象物の表面を撮像して第一の画像データを生成する工程と前記検査対象物の表面を撮像して第二の画像データを生成する工程においては、エリアスキャンカメラを用いて二次元の画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載の凹部の検査方法。
- 前記凹部の位置を特定する工程においては、前記検査対象物の凹部の位置および寸法のデータと、第一の画像データとのパターンマッチングにより、前記凹部の位置を特定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の凹部の検査方法。
- 検査対象物の表面に成形される凹部の検査装置であって、
前記検査対象物の表面に対して略平行に光を照射できる第一の照明手段と、
前記検査対象物の表面に対して前記略平行な光よりも大きい所定の角度をもって傾斜する方向から光を照射できる第二の照明手段と、
前記第一の照明手段が光を前記検査対象物の表面に照射している状態で前記検査対象物の表面を撮像して第一の画像データを生成することができるとともに、前記第二の照明手段が光を前記検査対象物の表面に照射している状態で前記検査対象物の表面を撮像して第二の画像データを生成することができる撮像手段と、
前記第一の画像データに基づいて前記凹部の位置を特定し、前記第二の画像データに基づいて前記凹部の内側に存在する所定の閾値を超える輝度を有する部分の面積を算出し、前記面積の算出結果に基づいて前記検査対象物が良品であるか不良品であるかを判定することができる画像処理手段と、
を備え、
前記第二の照明手段は、前記凹部に存在する突起のうちの所定の高さを超える部分に対して直接的に照射できるが、前記所定の高さ以下の部分に対しては直接的に照射できないことを特徴とする凹部の検査装置。 - 前記撮像手段は、二次元の画像データを生成することができるエリアスキャンカメラであることを特徴とする請求項4に記載の凹部の検査装置。
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