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JP5673182B2 - 色調整方法、画像形成システム及びプログラム - Google Patents

色調整方法、画像形成システム及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、色調整方法画像形成システム及びプログラムに関する。
従来、オフセット印刷の分野においては、RGBCMYKの7色のベタのパッチをコントロールストリップとして裁断しろに印刷し、濃度系や測色計等によって測色して各色のインク量を調整する技術が知られている。
一方、電子写真プロセスを用いて画像形成を行う画像形成装置では、CMYKの4色のベタパッチを出力してこれを測色し、インク量を調整する代わりに、像担持体に対する帯電量の調整や像担持体への発光エネルギー量の調整といった現像電位等のプロセス条件を変更することが一般に行われ、これにより、最高濃度における調整が可能となっている。
一般に、上述したようにしてプロセス条件の変更を行うと、中間調における階調特性も変化するため、プロセス条件を変更した上で、CMYK各色の階調画像を出力してこれを測定し、γ補正を行うようにしている。
しかしながら、従来の電子写真プロセス方式による画像形成装置における色調整では、CMYKの中から単色のみによって構成される1次色のみを補正対象としており、CMYKの中から2色以上によって構成される2次色以上では間接的に補正されているに過ぎない。実際には、用紙への転写や定着などの作像プロセスにおける状態の変化により、1次色を理想の状態に調整しても、2次色以上では理想の状態になるとは限らないため、このような色調整では、画像の安定化を図ることができない。
また、一方で、1000色あるいは数千色といったパッチ画像が形成されたチャートを出力し、測色器等の外部機器により各パッチをそれぞれ測定し、これに基づいてカラープロファイルを生成することにより、1次色及び2次色以上の色調整が可能ではあるが、ユーザに対する色調整作業の時間及び作業負担が大変かかるものである。
このような技術が知られている中、CMYの濃度信号を黒成分、2次色成分及び1次色成分に分離し、これら分離した成分のそれぞれについて一定の比率を乗じることにより独立に修正を行った後、これらを加算して出力する色修正装置が知られている(特許文献1)。
特開平5−153383号公報
ところで、例えば、軽印刷の分野等においては、複数台の画像形成装置を用いて大量の印刷が行われている。したがって、使用される何れの画像形成装置においても同様の出力結果が得られるように、それぞれ色調整が行われる必要がある。そして、このような複数台の画像形成装置にあっては、同一機種であっても、用紙への転写性等、作像プロセスの特性に機差が存在するため、同様の色調整を行ったとしても、同じ出力結果が得られるとは限らない。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、当該装置のみを対象として色調整を実施するものであって、装置間でどのように調整を行うかについては全く考慮されていないため、複数台の画像形成装置のそれぞれについて、装置間の色調整結果を比較しながら個別に色調整を行う必要があり、大変煩雑である。
本発明の課題は、複数の画像形成装置に対して同様の出力結果が得られるような色調整を簡便に実施できる色調整方法及び画像形成システムを提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数の画像形成装置のそれぞれについて色調整を行う色調整方法であって、
前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報のうち、基準となる第1の画像形成装置以外の第2の画像形成装置の各パッチの濃度情報を、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報に関連付け、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
前記第2の画像形成装置に入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した第2の画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該第2の画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
を含むことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の色調整方法において、
前記第1の画像形成装置によって1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力し、該スクリーンパッチの濃度をそれぞれ読み取って得たスクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、複数の画像形成装置のそれぞれについて色調整を行う色調整方法であって、
前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報の平均を算出して平均濃度情報を得る平均濃度情報取得工程と、
前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報を、それぞれ前記平均濃度情報取得工程において得られた平均濃度情報に関連付け、前記平均濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
前記複数の画像形成装置の何れかに入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の色調整方法において、
前記複数の画像形成装置のそれぞれにて1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力して、前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度を取得し、前記複数の画像形成装置においてそれぞれ取得された前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度から前記複数の画像形成装置間での複数階調のスクリーンパッチの各濃度の平均を算出して平均スクリーン階調特性を取得し、該取得した平均スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の色調整方法において、
前記複数の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度をそれぞれ測定する最高濃度測定工程と、
前記複数の画像形成装置のうちの特定の画像形成装置を選択し、該選択した特定の画像形成装置以外の他の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度が、前記選択した特定の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度となるように、前記複数の画像形成装置のそれぞれの作像プロセスの設定を変更する作像プロセス設定工程と、
を含み、
前記最高濃度測定工程及び前記作像プロセス設定工程を、前記階調パターン生成工程を実施する以前に予め実施することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の色調整方法において、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
前記作像プロセス設定工程において、前記光源の出力量を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の色調整方法において、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部と、前記帯電した像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
前記作像プロセス設定工程において、前記帯電部における前記像担持体に対する帯電電圧を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の色調整方法において、
前記濃度検出工程において、前記各パッチに対して光を照射し、該各パッチにより反射された光を受光して得られたRGBの各信号成分を含む画像濃度信号に基づいて前記濃度情報を取得するとともに、2次色以上のパッチついては、前記画像濃度信号から明るさを表す成分である輝度信号を抽出し、該抽出した輝度信号に基づいて濃度情報を取得することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の色調整方法において、
前記n色の色材は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナー材である。
請求項10に記載の発明は、複数の画像形成装置のそれぞれについて色調整を行う画像形成システムであって、
前記複数の画像形成装置は、第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置以外の第2の画像形成装置と、を含み、それぞれ、n(nは正整数)色の色材を混色して用紙に画像の形成を行うとともに、n色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する画像形成部と、用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出する濃度検出部と、前記濃度検出部によって検出された各パッチの濃度から濃度情報を得る濃度情報取得部と、を備え、
前記第2の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報を入力し、当該第2の画像形成装置の濃度情報取得部によって得られた濃度情報を、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報に関連付け、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを生成し、入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、前記ガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、前記画像形成部に用紙に画像を形成させる色調整制御部を備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の画像形成システムにおいて、
前記第1の画像形成装置の画像形成部及び前記第2の画像形成装置の画像形成部は、画像を中間転写体上に形成して当該中間転写体から用紙上に画像を転写することによって、前記用紙上への画像の形成を行い、
前記第1の画像形成装置は、前記画像形成部により前記階調パターン画像を用紙上に形成して前記ガンマカーブを生成する前に、前記画像形成部により1次色による複数階調のスクリーンパッチを前記中間転写体上に形成し、前記中間転写体上の複数階調のスクリーンパッチの濃度を読み取る濃度読取部と前記濃度読取部によって読み取られた前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度からスクリーン階調特性を取得し、該スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを生成する制御部と、を備え、
前記第1の画像形成装置の画像形成部及び前記第2の画像形成装置の画像形成部は、前記第1の画像形成装置の制御部によって生成されたスクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、画像形成システムにおいて、
n(nは正整数)色の色材を混色して用紙に画像の形成を行うとともに、n色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する画像形成部と、用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出する濃度検出部と、前記濃度検出部によって検出された各パッチの濃度から濃度情報を得る濃度情報取得部と、をそれぞれ有する複数の画像形成装置と、
前記複数の画像形成装置においてそれぞれ得られた前記画像形成装置毎の濃度情報から、前記複数の画像形成装置間での濃度情報の平均を算出して平均濃度情報を得る平均濃度情報取得部と、
を備え、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、前記平均濃度情報取得部によって得られた前記平均濃度情報を入力し、前記濃度情報取得部によって得られた濃度情報を、前記平均濃度情報に関連付け、前記平均濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを生成し、入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、前記ガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、前記画像形成部に用紙に画像を形成させる色調整制御部を備えたことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の画像形成システムにおいて、
前記第1の画像形成装置の画像形成部及び前記第2の画像形成装置の画像形成部は、画像を中間転写体上に形成して当該中間転写体から用紙上に画像を転写することによって、前記用紙上への画像の形成を行い、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、前記画像形成部により前記階調パターン画像を用紙上に形成して前記ガンマカーブを生成する前に、前記画像形成部により1次色による複数階調のスクリーンパッチを前記中間転写体上に形成し、前記中間転写体上の複数階調のスクリーンパッチの濃度を読み取る濃度読取部と前記濃度読取部によって読み取られた前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度からスクリーン階調特性を取得し、該スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを生成する制御部と、を備え、
画像形成システムは、前記複数の画像形成装置においてそれぞれ得られた前記画像形成装置毎の前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度から、前記複数の画像形成装置間での複数階調のスクリーンパッチの各濃度の平均を算出して平均スクリーン階調特性を取得し、該取得した平均スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを生成するスクリーン階調補正カーブ生成部をさらに備え、
前記複数の画像形成装置の画像形成部は、前記スクリーン階調補正カーブ生成部によって生成されたスクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項10又は12に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、前記画像形成部に1次色における最大階調である最大階調パッチを用紙に形成させ、前記最大階調パッチの濃度から特定される作像プロセス特性を取得するとともに、他の画像形成装置において取得された作像プロセス特性を入力し、自機の作像プロセス特性が示す1次色における最大階調での濃度が、前記他の画像形成装置の作像プロセス特性が示す1次色における最大階調での濃度となるように、前記画像形成部における作像プロセスの設定を変更する制御部と、を備え、前記制御部は、前記作像プロセスの設定を変更してから前記画像形成部に前記階調パターン画像を用紙に形成させることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の前記画像形成部は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像材で現像する現像部と、を備えており、
前記制御部は、前記光源の出力量を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の前記画像形成部は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部と、前記帯電した像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像材で現像する現像部と、を備えており、
前記制御部は、前記帯電部における前記像担持体に対する帯電電圧を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項10〜16の何れか一項に記載の画像形成システムにおいて、
前記複数の画像形成装置の濃度検出部は、それぞれ、前記各パッチに対して光を照射し、該各パッチにより反射された光を受光して前記各パッチの濃度を検出するとともに、前記各パッチからの反射光を受光して得られたRGBの各信号成分を含む画像濃度信号を前記濃度情報取得部に出力し、
前記複数の画像形成装置の濃度情報取得部は、2次色以上のパッチについては、前記画像濃度信号から明るさを表す成分である輝度信号を抽出し、該抽出した輝度信号に基づいて濃度情報を得ることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項10〜17の何れか一項に記載の画像形成システムにおいて、
前記n色の色材は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナー材である。
請求項19に記載の発明は、
複数の画像形成装置のそれぞれのコンピューターに、
前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報のうち、基準となる第1の画像形成装置以外の第2の画像形成装置の各パッチの濃度情報を、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報に関連付け、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
前記第2の画像形成装置に入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した第2の画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該第2の画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
を実行させるためのプログラムである。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載のプログラムにおいて、
前記第1の画像形成装置によって1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力し、該スクリーンパッチの濃度をそれぞれ読み取って得たスクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする。
請求項21に記載の発明は、
複数の画像形成装置のそれぞれのコンピューターに、
前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報の平均を算出して平均濃度情報を得る平均濃度情報取得工程と、
前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報を、それぞれ前記平均濃度情報取得工程において得られた平均濃度情報に関連付け、前記平均濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
前記複数の画像形成装置の何れかに入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
を実行させるためのプログラムである。
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載のプログラムにおいて、
前記複数の画像形成装置のそれぞれにて1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力して、前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度を取得し、前記複数の画像形成装置においてそれぞれ取得された前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度から前記複数の画像形成装置間での複数階調のスクリーンパッチの各濃度の平均を算出して平均スクリーン階調特性を取得し、該取得した平均スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする。
請求項23に記載の発明は、請求項19〜22の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記複数の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度をそれぞれ測定する最高濃度測定工程と、
前記複数の画像形成装置のうちの特定の画像形成装置を選択し、該選択した特定の画像形成装置以外の他の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度が、前記選択した特定の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度となるように、前記複数の画像形成装置のそれぞれの作像プロセスの設定を変更する作像プロセス設定工程と、
を含み、
前記最高濃度測定工程及び前記作像プロセス設定工程を、前記階調パターン生成工程を実施する以前に予め実施することを特徴とする。
請求項24に記載の発明は、請求項23に記載のプログラムにおいて、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
前記作像プロセス設定工程において、前記光源の出力量を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする。
請求項25に記載の発明は、請求項23に記載のプログラムにおいて、
前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部と、前記帯電した像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
前記作像プロセス設定工程において、前記帯電部における前記像担持体に対する帯電電圧を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする。
請求項26に記載の発明は、請求項19〜25の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記濃度検出工程において、前記各パッチに対して光を照射し、該各パッチにより反射された光を受光して得られたRGBの各信号成分を含む画像濃度信号に基づいて前記濃度情報を取得するとともに、2次色以上のパッチついては、前記画像濃度信号から明るさを表す成分である輝度信号を抽出し、該抽出した輝度信号に基づいて濃度情報を取得することを特徴とする。
請求項27に記載の発明は、請求項19〜26の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記n色の色材は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナー材である。
本発明によれば、複数の画像形成装置に対して同様の出力結果が得られるような色調整を簡便に実施できる。
本発明の実施の形態に係る画像形成システムの概略構成図である。 画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。 画像形成部及びリレーユニットの概略断面図である。 画像形成部の機能的構成を示すブロック図である。 濃度検出部の概略構成図である。 第1の実施の形態において、色調整を実施するための各種情報を取得するための手順について説明する概略フローチャートである。 第1の実施の形態において、作像プロセス情報を取得するための手順について説明するフローチャートである。 ベタ画像の測定結果について説明する図である。 第1の実施の形態において、スクリーンガンマカーブを取得するための手順について説明するフローチャートである。 スクリーンガンマ特性取得用画像の一例を示す図である。 測定曲線から算出されるガンマ補正曲線を示す図である。 第1の実施の形態において、階調特性情報を作成するための手順について説明するフローチャートである。 階調パターン画像の例を示す図である。 階調パターン画像の例を示す図である。 階調パターン画像の例を示す図である。 階調パターン画像の例を示す図である。 階調パターン画像の例を示す図である。 階調パターン画像の例を示す図である。 中間信号について説明する図である。 階調特性情報について説明する図である。 階調値とγ値との関係について説明する図である。 色調整の手順について説明する概略ブロック図である。 相対ガンマ補正の手順について説明する概略ブロック図である。 補間処理について説明する図である。 補間処理について説明する図である。 補間処理について説明する図である。 色調整処理について説明するフローチャートである。 相対ガンマ補正処理について説明するフローチャートである。 第2の実施の形態において、色調整を実施するための各種情報を取得するための手順について説明する概略フローチャートである。 第2の実施の形態において、作像プロセス情報を取得するための手順について説明するフローチャートである。 第2の実施の形態において、スクリーンガンマカーブを取得するための手順について説明するフローチャートである。 第2の実施の形態において、階調特性情報を作成するための手順について説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係る色調整を行うためのシステムとしての画像形成システムについて、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1に、第1の実施の形態に係る画像形成システム1の概略構成図を示す。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る画像形成システム1は、n台(nは複数)の画像形成装置100及びPC(Personal Computer)1000等がネットワークNに接続されて構成されている。複数の画像形成装置100は、それぞれ(1)〜(n)番に割り当てられている。PC1000は、一般的なPCから構成され、各画像形成装置100に印刷指示を行う情報処理装置である。PC1000には、印刷指示や印刷方法の指定を行うためのプリンタドライバプログラム等がインストールされている。
次に、図2を参照して、画像形成装置100の機能的構成について説明する。なお、画像形成システム1を構成する複数台の画像形成装置100は何れも同様の構成であるため、以下の説明においては、主として、(1)番に割り当てられた画像形成装置100について説明する。以下の説明において、明示的に記載したものを除き、(1)番に割り当てられた画像形成装置100について説明するものとする。本実施の形態に係る画像形成装置100は、コピー機能、画像読取機能、プリンタ機能を備えた複合機であって、電子写真方式のカラー画像形成装置である。
図2に示すように、画像形成装置100は、制御部10、操作表示部20、画像読取部30、画像形成部40、リレーユニット50、濃度検出部60、記憶部70、通信部80、IDC(Image Density Control)センサ90等により構成され、各部はバスにより接続されている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、
RAM(Random Access Memory)等により構成される。CPUは、操作表示部20から入力される操作信号又は通信部80により受信される指示信号に応じて、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って、画像形成装置100の各部の動作を集中制御する。
操作表示部20は、LCD(Liquid Crystal Display)を有するタッチパネルディスプレイを備え、制御部10から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。タッチパネルディスプレイは、LCDの表示画面上を、透明電極を格子状に配置して構成された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルにて被覆して構成されており、手指やタッチペン等で押下された位置座標を電圧値にて検出する。操作表示部20は、検出された位置信号を操作信号として制御部10に出力する。また、操作表示部20は、数字ボタン、スタートボタン等の各種操作ボタンを備え、ボタン操作による操作信号を制御部10に出力する。
画像読取部30は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部にスキャナを備えて構成され、原稿の画像を読み取る。スキャナは、光源、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、A/D変換器等により構成され、光源から原稿へ照明走査した光の反射光を結像して光電変換することにより原稿の画像をRGB信号として読み取り、読み取った画像をA/D変換して画像データを生成する。
画像形成部40は、電子写真方式により、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像データに基づいて、用紙上に画像を形成して出力する。
図3に示すように、画像形成部40は、Y,M,C,K各色の画像形成ユニット40Y,40M,40C,40K、中間転写ベルト43、ローラ44、レジストローラ45、2次転写ローラ46、定着ユニット47、給紙部48等を備えて構成されている。画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ、感光体ドラム41Y,41M,41C,41K、現像器41Ya,41Ma,41Ca,41Ka、1次転写ローラ42Y,42M,42C,42Kを備えている。
また、図4に示すように、画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ、帯電グリッド高圧電源403Ya,403Ma,403Ca,403Kaを備えており、これらの帯電グリッド高圧電源403Ya,403Ma,403Ca,403Kaは、帯電器403Y,403M,403C,403Kにそれぞれ接続されている。
帯電グリッド高圧電源403Ya,403Ma,403Ca,403Kaは、帯電器403Y,403M,403C,403Kが感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kに帯電するためのバイアス電圧を供給する電源であり、制御部10からの指令に従った電圧値を出力する。
また、画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ、レーザ部404Y,404M,404C,404Kを備えており、各レーザ部404Y,404M,404C,404Kは、それぞれ、光源としてのレーザダイオード(LD)404Ya,404Ma,404Ca,404Kaと、パワーコントローラ404Yb,404Mb,404Cb,404Kbとを備えており、パワーコントローラ404Yb,404Mb,404Cb,404KbによりLD404Ya,404Ma,404Ca,404Kaのエネルギーの調整が行われる。
なお、レーザダイオードに代えて他の光源を用いてもよく、例えば、LED(Light-Emitting Diode)が適用できる。
ここで、画像形成部40における画像形成について説明する。
感光体ドラム41Yが回転し、その表面が帯電器403Yにより帯電され、LD404Yaの露光によりその帯電部分にYデータの画像の潜像が形成される。そして、現像器41Yaによりその潜像部分にイエローのトナー像が形成される。そのトナー像は1次転写ローラ42Yの圧接により中間転写ベルト43に転写される。トナー像は、出力対象の画像データに対応するイエローの像となる。転写されなかったトナーは、クリーナ(図示せず)により除去される。
マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像についても、それぞれ同様に形成及び転写される。
ローラ44、1次転写ローラ42Y,42M,42C,42Kの回転により、中間転写ベルト43が回転し、YMCKのトナー像が中間転写ベルト43上に順に重ねられて転写される。給紙部48は、複数の給紙トレイを備え、給紙トレイに格納されている用紙を画像形成部40に供給する。給紙部48の各給紙トレイから供給された用紙は、レジストローラ45の回転により、2次転写ローラ46に搬送される。
レジストローラ45及び2次転写ローラ46の回転に従い、2次転写ローラ46の圧接部を用紙が通過することにより、中間転写ベルト43上のYMCKのトナー像が用紙に転写される。YMCKのトナー像が転写された用紙は、定着ユニット47を通過する。定着ユニット47の加圧及び加熱により、YMCKのトナー像が用紙上に定着されてカラー画像が形成される。画像形成された用紙は、リレーユニット50に排出される。
また、両面印刷をする場合には、片面に画像形成された用紙が、図示しない両面搬送ユニットにより反転され、画像形成されていない面に再び画像形成するようにレジストローラ45により、2次転写ローラ46に搬送される。
リレーユニット50は、画像形成部40から排出される用紙を受け取り、その後の処理のために送り出す機能を有する。リレーユニット50には、その経路中に濃度検出部60が設けられている。また、リレーユニット50は、パンチ処理、折り処理、断裁処理等の各処理を行うフィニッシャー機能を備えることとしてもよい。
濃度検出部60は、画像形成部40により画像形成された定着後の用紙上の作像プロセス調整用補正画像の最大階調パッチや階調パターン画像の各パッチの濃度に応じた電圧値を画像濃度信号として制御部10に出力する。
制御部10は、濃度検出部60から出力される電圧値に基づいて、各パッチの濃度を検出する。
図5に、濃度検出部60の概略構成を示す。図5(a)は、搬送路C上に設けられた濃度検出部60の平面視拡大図であり、図5(b)は、その概略側面図である。
濃度検出部60は、図5に示すように、光源61とCCD62を備えて構成されている。光源61は、例えば、LEDやCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)等が適用できる。光源61から出力された光Lが用紙P上に形成された作像プロセス調整用補正画像の最大階調パッチや階調パターン画像の各パッチによって反射されて、CCD62に入力される。すなわち、CCD62は、作像プロセス調整用補正画像の最大階調パッチや階調パターン画像の各パッチによって反射された光Lを入力することによりスキャンを行う。
CCD62は、用紙Pに形成された主走査方向における画像を一度に全て読み取ることができるように、搬送路C上を搬送される用紙Pの用紙幅よりも長く構成されている。
CCD62に入力された光Lは光電変換され、濃度検出部60は、これに基づき、光源61によって出力された光量に対する受光量の割合である反射率を特定する。そして、濃度検出部60は、この反射率に応じた電圧値を画像濃度信号(反射率情報)として制御部10に出力する。この画像濃度信号は、RGBの各色の階調を特定可能な信号である。なお、画像濃度信号を、光電変換されて得られた受光量から生成するようにしてもよい。また、濃度検出部60において、光電変換により得られた受光量を示す情報を制御部10に出力し、制御部10において反射率を得るようにしてもよい。
制御部10は、後述するように、このような作像プロセス調整用補正画像や階調パターン画像のスキャンが行われた結果、濃度検出部60から出力された画像濃度信号に基づいて、作像プロセスの調整や相対ガンマカーブの生成を行う。
なお、本実施の形態において、CCD62に代えて、作像プロセス調整用補正画像や階調パターン画像によって反射された光を受光して光電変換することができる他の受光素子を用いてもよい。この場合、受光素子を主走査方向に列状に配列する構成としても、1又は複数の受光素子を主走査方向に走査させて順次スキャンする構成としてもよい。また、本実施の形態では、CCD62により、用紙から離間した位置にてスキャンを行うものとしたが、例えば、CIS(Contact Image Sensor)等のように、密着光学系の読み取り装置を適用してもよい。
また、CCD62により読み取り可能な基準板を設け、シェーディング補正を行うようにしてもよい。
記憶部70は、ハードディスクやフラッシュメモリ等により構成され、各種データを記憶する。記憶部70は、階調パターン画像記憶部71、相対ガンマカーブ記憶部72、スクリーンガンマカーブ記憶部73、ターゲット階調特性記憶部74、サンプル機階調特性記憶部75等を有する。
階調パターン画像記憶部71は、複数の異なる濃度のパッチを含む階調パターン画像を形成するためのY・M・C・K・R・G・B・Pbデータを記憶する。ここで、R(赤)は、マゼンタとイエローの2色の色材を混合することによって生成される2次色としての赤色である。G(緑)は、シアンとイエローの2色の色材を混合することによって生成される2次色としての緑色である。B(青)は、シアンとマゼンタの2色の色材を混合することによって生成される2次色としての青色である。Pb(プロセスブラック)は、シアン、マゼンタ及びイエローの3色の色材を混合することによって生成される3次色としての黒色である。なお、階調パターン画像の具体的構成については後述する。
相対ガンマカーブ記憶部72は、画像形成部40の階調特性を補正する際に用いるガンマカーブのデータをY,M,C,K,R,G,B,Pbの色毎に記憶する。相対ガンマカーブは、後述するように、入力値に対して基準となる階調特性が得られるように、入力値と出力値とが対応付けられている。相対ガンマカーブは、入力値に対する演算式の形で記憶されていてもよいし、入力値と出力値とを対応付けたLUT(Look Up Table)の形で記憶されていてもよい。相対ガンマカーブの生成方法については後述する。
スクリーンガンマカーブ記憶部73は、画像の濃度が階調の変化に応じてリニアに変化するように補正を行うためのガンマカーブのデータをY,M,C,Kの色毎に記憶する。本実施の形態では、複数の画像形成装置のうちの特定の画像形成装置にてスクリーンガンマカーブを生成し、他の画像形成装置にてこのスクリーンガンマカーブをインポートして使用することにより、何れの画像形成装置においても共通のスクリーンガンマカーブが用いられるようにしている。なお、スクリーンガンマカーブは、入力値に対する演算式の形で記憶されていてもよいし、入力値と出力値とを対応付けたLUTの形で記憶されていてもよい。スクリーンガンマカーブの生成方法については後述する。
ターゲット階調特性記憶部74は、相対ガンマカーブを生成する際の基準となるY,M,C,K,R,G,B,Pbの色毎の階調特性を、ターゲット階調特性として記憶する。本実施の形態では、画像形成システム1を構成する複数の画像形成装置100のうち、(1)番に割り当てられた画像形成装置100を基準とする装置(ターゲット機)とし、このターゲット機から得られた階調特性をターゲット階調特性として、ターゲット機から他の画像形成装置100にエキスポートして使用する。ターゲット階調特性の取得方法については後述する。
サンプル機階調特性記憶部75は、自機にて取得されたY,M,C,K,R,G,B,Pbの色毎の階調特性をサンプル機階調特性として記憶する。このサンプル機階調特性は、相対ガンマカーブを生成する際に、上述したターゲット階調特性と関連付けられるものである。サンプル機階調特性は、少なくとも、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100におけるサンプル機階調特性記憶部75に保持される。サンプル機階調特性の取得方法については後述する。
通信部80は、モデム、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等によって構成され、ネットワークNに接続された各装置との通信制御を行う。
IDCセンサ90は、図3に示すように、中間転写ベルト43の近傍に配置され、中間転写ベルト43に転写されたトナー像に検査光を照射するLED等の発光体と、トナー像で検査光が反射した反射光を受光するフォトトランジスタ等の受光部とを備えている。受光部は、トナー像における反射率等を出力値として出力する。制御部10は、このIDCセンサ90からの出力値を入力し、トナー像の濃度を特定する。
次に、本実施の形態における色調整を実施するための各種情報を取得するための手順について、図6を参照しながら説明する。
本実施の形態では、例えば、操作表示部20によるユーザの実行操作や、所定枚数の用紙への画像形成毎に、各種情報の取得を行う。なお、各種情報を取得する時期については任意に設定することができる。
先ず、複数の画像形成装置100のそれぞれにおいて、作像プロセスの特性が示された作像プロセス情報を取得する(ステップS10)。具体的には、複数の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、作像プロセスの特性を取得し、基準となるターゲット機である(1)番の画像形成装置100の制御部10は、自機において取得された作像プロセスの特性を示す作像プロセス情報を、サンプル機である(2)〜(n)番の画像形成装置100にエキスポートする。各サンプル機は、エキスポートされたターゲット機の作像プロセス情報を記憶保持する。ここで、作像プロセス情報を取得するための手順について、図7を参照しながら説明する。
最初に、(1)〜(n)番の各画像形成装置100において、作像プロセス調整用補正画像を形成する(ステップS101)。より具体的には、(1)〜(n)番の各画像形成装置100の制御部10は、それぞれ画像形成部40にてY,M,C,Kの各色の最大階調(255)である最大階調パッチを用紙上に形成する。最大階調パッチは、所定サイズのベタ画像である。
次に、(1)〜(n)番の各画像形成装置100の制御部10は、用紙上に形成された各色の最大階調パッチの濃度を濃度検出部60によって読み取る。その結果、例えば、図8に示されるような測定結果が作像プロセスの特性として各画像形成装置100において得られる。なお、図8に示される測定結果は、K色における濃度を示しているが、他の色についても同様にして測定結果が得られる。
なお、用紙上に形成された最大階調パッチの濃度を、スキャナ、測色装置あるいは目視等によって取得し、各画像形成装置100に取得された結果を入力するようにしてもよい。
次に、ターゲット機である(1)番の画像形成装置100の制御部10は、各色の濃度測定値を示す濃度情報を作像プロセス情報として、ターゲット機からサンプル機である(2)〜(n)番の画像形成装置100にエキスポートする(ステップS103)。
そして、サンプル機である(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、エキスポートされたターゲット機の濃度情報を記憶部70に記憶保持する(ステップS104)。また、サンプル機の制御部10は、上述のようにして得られた自機の濃度情報についても同様にして記憶部70に記憶保持する。
なお、本実施の形態では、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の作像プロセスの特性を基準としたが、ターゲット機以外の画像形成装置、すなわち、(2)〜(n)番の画像形成装置100のうちの何れかの作像プロセスの特性を基準とし、他の画像形成装置にてこれをインポートして保持するようにしてもよい。
以上のようにして、作像プロセス情報を取得すると、図6に示すように、複数の画像形成装置100のそれぞれにおいて、スクリーンガンマカーブを取得する(ステップS20)。すなわち、ターゲット機である(1)番の画像形成装置100の制御部10は、画像形成部40にて階調の異なる複数のスクリーン画像を形成し、このスクリーン画像の濃度を各色についてそれぞれ測定する。ターゲット機の制御部10は、この測定結果から、画像の濃度が階調の変化に応じてリニアに変化するように補正を行うためのスクリーンガンマカーブを生成する。ターゲット機の制御部10は、生成したスクリーンガンマカーブを、サンプル機である(2)〜(n)番の画像形成装置100にそれぞれエキスポートする。各画像形成装置100は、それぞれ(1)番の画像形成装置100に対応するスクリーンガンマカーブを記憶保持する。ここで、スクリーンガンマカーブを取得するための手順について、図9を参照しながら詳述する。
最初に、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100において、スクリーンガンマ特性取得用画像を形成する(ステップS201)。具体的には、(1)番の画像形成装置100の画像形成部40が、図10に示すようなスクリーンガンマ特性取得用画像をY,M,C,K各色について生成し、中間転写ベルト43上に形成する。このスクリーンガンマ特性取得用画像は、複数階調、すなわち段階的に濃度が変化するパッチ状の濃度ステップからなるステップウェッジ画像である。
次に、ターゲット機の制御部10は、中間転写ベルト43上に形成されたスクリーンガンマ特性取得用画像を、IDCセンサ90にて読み取って各スクリーン画像の濃度を測定する(ステップS202)。
次に、上述のようにして測定された各スクリーン画像の濃度の測定結果を色毎に作成する(ステップS203)。具体的には、ターゲット機の制御部10は、IDCセンサ90から出力された出力値を入力し、この出力値を対数変換して濃度値を得る。そして、制御部10は、図11に示すように、スクリーンガンマ特性取得用画像の入力階調に対する出力濃度値をプロットする。図11中、プロットした点を丸印にて示す。そして、制御部10は、プロットした点に基づき、測定曲線MEを算出する。
次に、上述のようにして取得された測定曲線MEに基づき、出力濃度値を補正するためのスクリーンガンマカーブを生成する(ステップS204)。具体的には、ターゲット機の制御部10は、図11に示すように、階調の変化に応じて濃度値がリニアに変化するように予め定められた目標階調TAを示す直線に対して測定曲線MEの逆特性を有するガンマ補正曲線COを作成する。制御部10は、このガンマ補正曲線COに基づき、出力濃度値を階調値に置き換え、入力階調に対して出力階調を得るためのスクリーンガンマカーブをY,M,C,Kの色毎に作成する。このスクリーンガンマカーブは、例えば、1次元LUTによって構成される。
ターゲット機の制御部10は、上述のようにして作成された各色のスクリーンガンマカーブを記憶部70のスクリーンガンマカーブ記憶部73に記憶する(ステップ205)。
その一方で、ターゲット機の制御部10は、スクリーンガンマカーブ記憶部73に記憶されたものと同一のスクリーンガンマカーブを、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100にそれぞれエキスポートする(ステップS206)。
そして、各サンプル機の制御部10は、ターゲット機からエキスポートされたスクリーンガンマカーブを記憶部70のスクリーンガンマカーブ記憶部73にそれぞれ記憶する(ステップS207)。
以上のようにして、複数の画像形成装置100において、それぞれ共通のスクリーンガンマカーブが保持される。本実施の形態では、同一機種であるn台の画像形成装置を用いた画像形成システムとしており、装置間におけるスクリーンガンマ特性の相異は小さいと考えられる。そのため、各機でスクリーンガンマカーブを生成せず、1台の画像形成装置にてスクリーンガンマカーブを作成し、これを各画像形成装置にて共通で使用することにより、スクリーンガンマカーブを生成する処理が簡略化される。また、補正量が共通であるため、後述する相対ガンマ補正における補正量の圧縮を図ることができ、効果的な相対ガンマ補正がより容易に実施できるようになる。
なお、スクリーンガンマカーブは、使用するスクリーンの種類に対応させて複数種類生成するようにしてもよい。
上述したようにして、各機にてスクリーンガンマカーブが取得されると、図6に示すように、複数の画像形成装置100のそれぞれにおける階調特性を示す階調特性情報を各機にて作成する(ステップS30)。すなわち、複数の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ画像形成部40にて階調の異なる複数のパターン画像をY,M,C,K,R,G,B,Pbの8色のそれぞれについて用紙に形成する。各画像形成装置100の制御部10は、それぞれ用紙に形成された各パターン画像を濃度検出部60にて読み取って各パターン画像の濃度を測定し、これに基づいて階調特性情報を作成する。その一方で、ターゲット機である(1)番の画像形成装置100の制御部10は、自機において得られた階調特性情報を、サンプル機である(2)〜(n)番の画像形成装置100にエキスポートする。各サンプル機の制御部10は、それぞれ、ターゲット機からエキスポートされた階調特性情報を記憶保持する。ここで、階調特性情報を作成するための手順について、図12を参照しながら詳述する。
最初に、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100において、それぞれ、作像プロセスの調整を行う(ステップS301)。具体的には、各サンプル機の制御部10は、上述したようにしてターゲット機としての(1)番の画像形成装置100からエキスポートされた作像プロセス情報としての濃度情報と、自機の作像プロセス情報としての濃度情報とを記憶部70から読み出す。そして、各サンプル機の制御部10は、ターゲット機の濃度情報と自機の濃度情報とから濃度の差分を算出する。例えば、図8に示すように、K色の最大階調での濃度測定値は、(2)番の画像形成装置100が1.70であり、ターゲット機が1.67であるので、ターゲット機と(2)番の画像形成装置100との濃度の差分は0.03となる。また、(n)番の画像形成装置100においては、濃度測定値が1.64であるので、ターゲット機との濃度の差分は−0.03となる。
以上のようにして、濃度の差分が算出されると、各サンプル機の制御部10は、図4に示される、K色の画像形成ユニット40Kにおける帯電グリッド高圧電源403Kaのバイアス電圧を変更し、帯電器403Kを介して感光体ドラム41Kにおける帯電電圧を調整するように制御を行う。例えば、各サンプル機の制御部10は、帯電グリッド高圧電源403Kaのバイアス電圧を上昇させて、感光体ドラム41Kの帯電電圧を上昇させることにより濃度を上昇させることができる。一例をあげると、(n)番の画像形成装置100の制御部10は、自機の濃度測定値「1.64」をターゲット機の濃度測定値である「1.67」に引き上げるため、帯電グリッド高圧電源403Kaのバイアス電圧を30V上昇させるように画像形成部40を制御する。なお、濃度を下げる場合には、バイアス電圧を低下させることにより実現できる。
また、作像プロセスの他の調整方法としては、サンプル機の制御部10が、図4に示されるパワーコントローラ404KbによってLD404Kaの露光エネルギーを調整することにより実現することができる。露光エネルギーの調整方法としては、出力パルス幅の変更や出力電圧の変更等が適用できる。例えば、LD404Kaの露光エネルギーを高めることにより感光体ドラム41Kにおける露光部分の帯電電圧をより低くすることができる。その結果、濃度を上昇させることができる。なお、濃度を下げる場合には、LD404Kaの露光エネルギーを低下させることにより実現できる。
Y色、M色、C色についても同様にして作像プロセスの調整を実施することができる。
次に、(1)〜(n)番の画像形成装置100の各機において、記憶部70の階調パターン画像記憶部71に記憶された階調パターン画像データをそれぞれ読み出す(ステップS302)。
ここで、階調パターン画像の例について図13〜図18を参照しながら説明する。
用紙P上に形成される階調パターン画像は、YMCKRGBPbの色毎に最低濃度(階調値31)から最高濃度(階調値255)までの範囲の複数の濃度のパッチを含んでいる。例えば、階調パターン画像に含まれる各色のパッチの階調値は、それぞれ31,63,95,127,159,191,223,255である。なお、図13〜図18に示される各階調パターン画像は、あくまで例示するものであり、各色の配置位置やパッチの配列については図示するものに限定されない。また、階調パターン画像は、図13〜図18の何れか1つのパターンを出力できれば足りるが、複数種類出力し、組み合わせて使用してもよい。
図13に示される階調パターン画像の例は、上部に、左側からKYMCBGRPbの順にパッチが形成され、下部に、上部に形成されたパッチを垂直方向を軸に反転させた鏡像パターンが形成されている。すなわち、下部には、左側からPbRGBCMYKの順にパッチが形成されている。このような階調パターン画像とすることによって、検出したパッチの濃度を階調毎に平均してガンマカーブを生成することができ、面内ムラによる影響を低減することができる。なお、図13に示される階調パターン画像は、用紙Pの4隅部にそれぞれ配置された裁ちトンボTの内側に配置されている。この裁ちトンボTは、製本等の際における用紙の裁断位置を示す識別情報である。この裁ちトンボTの内側に階調パターン画像を形成することにより、当該用紙Pはヤレ紙となるが、広い範囲でパッチを形成することができるので、階調パターン画像の形成に必要な用紙枚数を少なくすることができる。また、本実施の形態では、階調パターン画像の開始位置の検出を容易にするため、濃度の大きい順にパッチを形成している。
図14に示される階調パターン画像の例は、用紙Pの左右端部であって、裁ちトンボTの外側に階調パターン画像を形成したものである。すなわち、用紙Pの左側端部には、上側からKCMYの順に各パッチが縦列配置され、用紙Pの右側端部には、上側からRGBPbの順に各パッチが縦列配置されている。この例では、裁ちトンボTを目安とした用紙Pの裁断が行われるときに階調パターン画像も一緒に分離されるため、ヤレ紙とならず、コストの低減が図れるようになる。また、この例においても、階調パターン画像の開始位置の検出を容易にするため、濃度の大きい順にパッチを形成している。
図15に示される階調パターン画像の例は、用紙Pの上下端部であって、裁ちトンボTの外側に階調パターン画像を形成したものである。すなわち、用紙Pの上側端部には、左側からKCMYの順に各パッチが横列配置され、用紙Pの下側端部には、左側からRGBPbの順に各パッチが横列配置されている。この例においても、裁ちトンボTを目安とした用紙Pの裁断が行われるときに階調パターン画像も一緒に分離されるため、ヤレ紙とならず、コストの低減が図れるようになる。
図16に示される階調パターン画像の例は、用紙Pの上下左右の各端部であって、裁ちトンボTの外側に階調パターン画像をそれぞれ形成したものである。すなわち、用紙Pの左側端部には、上側からKCMYの順に各パッチが縦列配置され、用紙Pの右側端部には、上側からRGBPbの順に各パッチが縦列配置されている。さらに、用紙Pの上側端部には、左側からKCMYの順に各パッチが横列配置され、用紙Pの下側端部には、左側からRGBPbの順に各パッチが横列配置されている。この例においても、裁ちトンボTを目安とした用紙Pの裁断が行われるときに階調パターン画像も一緒に分離されるため、ヤレ紙とならず、コストの低減が図れるようになる。また、このような階調パターン画像とすることによって、検出したパッチの濃度を色毎に平均してガンマカーブを生成することができ、面内ムラによる影響を低減することができる。
図17に示される階調パターン画像の例は、用紙Pの上端部であって、裁ちトンボTの外側に階調パターン画像を形成するものである。この例では、用紙1枚につき1色のパッチを横列に形成している。この例では、複数の用紙によって濃度の検出が行われることとなるが、裁ちトンボTを目安とした用紙Pの裁断が行われるときに階調パターン画像も一緒に分離されるため、ヤレ紙とならず、コストの低減が図れるようになる。なお、階調パターン画像を形成する位置は上述のものに限定されない。
図18に示される階調パターン画像の例は、用紙Pの左上端部であって、裁ちトンボTの外側に階調パターン画像を形成するものである。この例では、用紙1枚につき1色のパッチを縦列に形成している。この例においても、複数の用紙によって濃度の検出が行われることとなるが、裁ちトンボTを目安とした用紙Pの裁断が行われるときに階調パターン画像も一緒に分離されるため、ヤレ紙とならず、コストの低減が図れるようになる。なお、階調パターン画像を形成する位置は上述のものに限定されない。
以上のようにして階調パターン画像データが読みだされると、図12に示すように、複数の画像形成装置100のそれぞれにおいて、スクリーンガンマカーブを読み出す(ステップS303)。具体的には、複数の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、記憶部70のスクリーンガンマカーブ記憶部73に記憶されたスクリーンガンマカーブを読み出す。
次に、複数の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、読み出した階調パターン画像データにスクリーンガンマカーブを適用してスクリーンガンマ補正を行う(ステップS304)。
そして、複数の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、スクリーンガンマ補正が行われた階調パターン画像データに対してスクリーン処理を行う(ステップS305)。スクリーン処理は、例えば、公知のAMスクリーンやFMスクリーン等によるスクリーン処理が適用可能である。
そして、複数の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、スクリーン処理が行われた階調パターン画像データに基づき、画像形成部40にて用紙に階調パターン画像を形成する(ステップS306)。
次に、複数の画像形成装置100のそれぞれにおいて、用紙に形成された階調パターン画像における各パッチの濃度測定を行う(ステップS307)。
具体的には、各画像形成装置100の制御部10は、上述したようにして、濃度検出部60によって測定されたパッチ毎の反射率を示す画像濃度信号を取得する。
そして、各画像形成装置100の制御部10は、入力した画像濃度信号から、1次色であるCMYKの各色、2次色であるRGBの各色及び3次色であるPbのそれぞれについて、パッチの出力階調毎のγ値を特定するための中間信号を取得する。この中間信号は、図19に示すように、シアン(C)については、画像濃度信号のうちの補色関係にあるRの信号から中間信号を取得する。また、マゼンタ(M)については、画像濃度信号のうちの補色関係にあるGの信号から中間信号を取得する。また、イエロー(Y)については、画像濃度信号のうちの補色関係にあるBの信号から中間信号を取得する。また、ブラック(K)については、何れの信号から中間信号を取得してもよいが、本実施の形態では、Gの信号から中間信号を取得するようにしている。
一方、2次色及び3次色であるRGBPbの各色については、例えば、RGBの各信号から特定される輝度信号(Y)及び色差信号(Cr・Cb)のうちの輝度信号(Y)を中間信号として取得する。例えば、輝度信号(Y)は以下の式(1)によって求めることができる。以下の式において、(R),(G),(B)は、それぞれ画像濃度信号のRGBの各信号から特定されるRGB各色のγ値である。
Y=0.299*(R)+0.587*(G)+0.114*(B)・・・(1)
なお、2次色及び3次色における中間信号は、上述の式(1)によって算出するものに拘束されず、例えば、RGB各色のγ値をR:G:B=3:6:1の割合で混合して求めるなど、任意の割合にて生成するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、濃度検出部60にて1つのパッチにつき複数個所の測定を行って、測定個所毎の画像濃度信号を制御部10に出力し、制御部10において、これらの画像濃度信号から特定されるγ値の平均値を階調毎に算出して、ガンマカーブに使用するγ値を求めるようにしている。この場合、階調パターン画像を複数枚出力し、これらの全てを測定して階調毎のγ値の平均値を算出するようにしてもよい
続いて、各画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、以上のようにして求められた各色の階調毎のγ値に基づき、図20に示されるように、テーブル化した階調特性情報を作成する(ステップS308)。ここで、例えば、図20(a)は、(1)番の画像形成装置100におけるC色の入力階調値と測定結果得られたγ値との関係を示す階調特性情報である。また、図20(b)は、(2)番の画像形成装置100におけるC色の入力階調値と測定結果得られたγ値との関係を示す階調特性情報である。なお、Y,M,Kの各色についても同様にして階調特性情報が作成される。また、他の画像形成装置100についても、同様にしてY,M,C,Kの各色についての階調特性情報が作成される。
次に、各画像形成装置100の制御部10は、以上のようにして作成された階調特性情報を、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100にあっては、記憶部70のターゲット階調特性記憶部74に、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100にあっては、記憶部70のサンプル機階調特性記憶部75にそれぞれ記憶する(ステップS309)。なお、本実施の形態では、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100においては、後述する相対ガンマ補正を実施しないため、階調特性情報を記憶保持しないようにしてもよい。
次に、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の制御部10は、自機において作成された階調特性情報をターゲット階調特性情報として、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100にそれぞれエキスポートする(ステップS310)。
そして、各サンプル機の制御部10は、それぞれ、エキスポートされたターゲット階調特性情報を、ターゲット階調特性記憶部74に記憶する(ステップS311)。
以上のようにして、各機にて階調特性情報が取得されると、図6に示すように、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100のそれぞれにおいて、相対ガンマカーブを作成する(ステップS40)。
具体的には、例えば、(2)番の画像形成装置100の制御部10は、ターゲット階調特性記憶部74から、図20(a)に示されるターゲット階調特性情報を読み出し、サンプル機階調特性記憶部75から図20(b)に示される自機の階調特性情報を読み出す。これらの階調特性情報をプロットすると、図21に示すようになる。ここで、図21(a)は、ターゲット階調特性情報における、入力階調値に対するγ値の関係を表し、図21(b)は、(2)番の画像形成装置100において得られた階調特性情報における、測定結果得られたγ値に対する階調値(入力階調値)の関係を示す。すなわち、図21(b)に示される階調値が色調整後の出力階調値となる。
なお、図21において、各点間については、多項式近似した曲線によって表している。
(2)番の画像形成装置100の制御部10は、このようにして得られた、ターゲット階調特性情報における各γ値と、サンプル機としての自機において得られた階調特性情報における各γ値とを関連付けて、入力階調値から出力階調値が得られる相対ガンマカーブを作成する。より具体的には、図21を参照しながら説明すると、(2)番の画像形成装置100の制御部10は、入力階調値に対し、ターゲット階調特性情報における各階調値に対応するγ値を参照して、多項式近似によってγ値を算出し((1)〜(2))、算出したγ値に対し、サンプル機としての自機において得られた階調特性情報における各階調値に対応するγ値を参照して、多項式近似によって階調値を算出することにより((3)〜(5))、入力階調値から出力階調値を得る。そして、(2)番の画像形成装置100の制御部10は、0〜255までの各階調毎に、入力階調値に対する出力階調値を上述のようにして求めておいてテーブル化することにより相対ガンマカーブを作成する。このような相対ガンマカーブの生成をCMYKRGBPbの各色について行う。
なお、本実施の形態では、多項式近似を用いて入力階調値から出力階調値を算出するようにしたが、スプライン補間や線形補間など他のアルゴリズムを利用して入力階調値から出力階調値を得るようにしてもよい。
以上のような相対ガンマカーブの生成を、他のサンプル機においても実施する。
各サンプル機の制御部10は、以上のようにして作成された相対ガンマカーブを相対ガンマカーブ記憶部72に記憶する(ステップS50)。
次に、以上のようにして作成された相対ガンマカーブ及びスクリーンガンマカーブに基づいて行われる色調整の手順について、図22及び図23を参照しながら説明する。本実施の形態における色調整は、図22及び図23に示すような各部機能により実現される。
なお、本実施の形態では、各部機能をCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現する構成としたが、これら各部を機能させるための回路や専門のプロセッサ等を備えて実現するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、サンプル機である(2)〜(n)番の画像形成装置100のそれぞれにおいて、画像データに基づく画像形成を実施する際に、最大階調における濃度がターゲット機である(1)番の画像形成装置100に合うように、上述した作像プロセスの調整を予め行う。
図22に示すように、CMYKの各階調値を示す画像データ(入力画像データ)は、サンプル機の場合には、相対ガンマ補正部101に入力され、相対ガンマ補正処理が実施される。すなわち、(2)〜(n)番の画像形成装置100では、入力画像データは、相対ガンマ補正部101に入力される。一方、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100では、入力画像データは相対ガンマ補正部101に入力されず、スクリーンガンマ補正部102に入力される。
相対ガンマ補正部101に入力された入力画像データは、上述したようにして作成された相対ガンマカーブが相対ガンマカーブ記憶部72から読みだされ、以下のようにしてガンマ補正が行われる。
すなわち、図23に示すように、CMYKの各階調値を示すデータが入力部101aに入力されると、入力部101aは、CMYの階調値をそれぞれ示すデータであるC,M,Yを色分解部101bに出力し、Kの階調値を示すデータであるKをγ補正部101cに出力する。本実施の形態では、Kについては後述する色分解を行わず、単にγ補正を行って出力するようにしている。
色分解部101bは、C,M,Yの各データを入力すると、これらのデータに基づいて1次色(CMY)、2次色(RGB)及び3次色(Pb)の各成分を抽出する。
具体的には、色分解部101bは、先ず、C,M,Yの各データから3次色成分(Pb)の抽出を行う。すなわち、色分解部101bは、C,M,Yの各データのうちの最小値(3次色成分値)を特定し、CMYのそれぞれに対してこの3次色成分値を設定してこれをPbとする。なお、C,M,Yの何れかの値が0である場合は、Pbは抽出されない。
次に、色分解部101bは、C,M,Yの各データから2次色成分(R,G,B)の抽出を行う。すなわち、色分解部101bは、C,M,Yの各データのうちの2番目に小さい値(2次色成分値)を特定し、CMYのうちの最小値であるデータに対応するものを除く2つに対して2次色成分値を設定する。その結果、R,G,Bのうちの何れかが抽出される。例えば、CとMに対して2次色成分値が設定された場合はBが抽出され、CとYに対して2次色成分値が設定された場合はGが抽出され、MとYに対して2次色成分値が設定された場合はRが抽出される。なお、C,M,Yの何れか2つの値が0である場合は、R,G,Bは何れも抽出されない。
次に、色分解部101bは、C,M,Yの各データから1次色成分(C,M,Y)の抽出を行う。すなわち、色分解部101bは、C,M,Yの各データのうちの最大値(1次色成分値)を特定し、CMYのうちの最大値であるデータに対応するものに対して1次色成分値を設定する。その結果、C,M,Yのうちの何れかが抽出される。
色分解部101bは、以上のようにして抽出したPb,R,G,B,C,M,Yの各データをγ補正部101c及び補間処理部101eに出力する。
Pb,R,G,B,C,M,Y,Kの各データがγ補正部101cに入力されると、セレクタ部101dによって、入力した各データに対応する相対ガンマカーブが相対ガンマカーブ記憶部72から読み出され、γ補正部101cに入力される。
そして、γ補正部101cは、入力した各データに対して相対ガンマカーブを用いたγ補正を行う。
すなわち、γ補正部101cは、3次色のデータであるPbについては、Pb用の相対ガンマカーブを使用し、入力値であるPbから出力値Pb(γPb)を得る。
また、γ補正部101cは、2次色のデータであるR,G,Bについては、R用、G用又はB用の相対ガンマカーブを使用し、入力値であるR,G,Bから出力値R(γR),G(γG),B(γB)を得る。さらに、γ補正部101cは、R,G,Bについては、3次色であるPb用の相対ガンマカーブを使用し、入力値であるR,G,Bから出力値R(γPb),G(γPb),B(γPb)を得る。
また、γ補正部101cは、1次色のデータであるC,M,Yについては、C用、M用又はY用の相対ガンマカーブを使用し、入力値であるC,M,Yから出力値C(γC),M(γM),Y(γY)を得る。さらに、γ補正部101cは、C,M,Yについては、2次色であるR用、G用又はB用の相対ガンマカーブを使用し、入力値であるC,M,Yから出力値を得る。ここで、R用、G用及びB用の相対ガンマカーブを使用してC,M,Yから得られる出力値は、色分解部101bにおいて抽出された2次色成分に依存する。例えば、抽出された1次色成分がCで、抽出された2次色成分がGの場合、G用の相対ガンマカーブを使用して入力値Cから出力値C(γG)が得られる。
また、γ補正部101cは、Kについては、K用の相対ガンマカーブを使用し、入力値であるKから出力値Kを得る。
γ補正部101cは、以上のようにして得られた各出力値のうちKについては、出力部101gに出力し、その他の出力値については補間処理部101eに出力する。
補間処理部101eは、入力した各出力値に対して補間処理を行い、その結果を合成部101fに出力する。
具体的には、補間処理部101eは、2次色成分については、2次色であるR用、G用及びB用の相対ガンマカーブを使用して得られた出力値R(γR),G(γG),B(γB)と、3次色であるPb用の相対ガンマカーブを使用して得られた出力値R(γPb),G(γPb),B(γPb)との補間を行う。補間の重み付けは、色分解部101bから入力されたR,G,BとPbとの比率によって定められる。上述のように補間して得られるR,G,Bは、以下の式(2)〜(4)の何れかにより求められる。
={Pb*R(γPb)+(R−Pb)*R(γR)}/R・・・(2)
={Pb*G(γPb)+(G−Pb)*G(γG)}/G・・・(3)
={Pb*B(γPb)+(B−Pb)*B(γB)}/B・・・(4)
また、補間処理部101eは、1次色成分については、1次色であるC用、M用及びY用の相対ガンマカーブを使用して得られた出力値C(γC),M(γM),Y(γY)と、2次色であるR用、G用及びB用の相対ガンマカーブを使用して得られた出力値C(γG),C(γB),M(γR),M(γB),Y(γG),Y(γR)との補間を行う。補間の重み付けは、色分解部101bから入力されたC,M,YとR,G,Bとの比率によって定められる。上述のように補間して得られるC,M,Yは、以下の式(5)〜(10)の何れかにより求められる。
={G*C(γG)+(C−G)*C(γC)}/C・・・(5)
={B*C(γB)+(C−B)*C(γC)}/C・・・(6)
={R*M(γR)+(M−R)*M(γM)}/M・・・(7)
={B*M(γB)+(M−B)*M(γM)}/M・・・(8)
={G*Y(γG)+(Y−G)*Y(γY)}/Y・・・(9)
={R*Y(γR)+(Y−R)*Y(γY)}/Y・・・(10)
補間処理部101eは、以上のようにして得られた値(R,G,B,C,M,Y)を、合成部101fに出力する。なお、補間処理部101eに入力された出力値Pb(γPb)は、補間処理を行わず、その値をPbとして合成部101fに出力する。
合成部101fは、補間処理部101eより入力した各値を合成し、出力部101gに出力するCMYの各階調値を決定する。
具体的には、合成部101fは、Pbによって特定されるCMYの各階調値C´,M´,Y´と、R,G,Bによって特定されるCMYの各階調値C´´,M´´,Y´´と、C,M,Yによって特定されるCMYの各階調値C´´´,M´´´,Y´´´との比較によって最終的な出力値C,M,Yを決定する。すなわち、合成部101fは、C´、C´´及びC´´´のうちの最大値を抽出して、これをCとし、M´、M´´及びM´´´のうちの最大値を抽出して、これをMとし、Y´、Y´´及びY´´´のうちの最大値を抽出して、これをYとすることにより、最終的な出力値C,M,Yを決定する。
合成部101fは、このようにして決定したC,M,Yを出力部101gに出力する。
出力部101gは、入力したC,M,Y,Kを、補正後のCMYKの各階調値を示すデータに変換して出力する。
以上のような構成によって実現される色分解、γ補正及び補間処理の例について、図24〜図26を参照しながら説明する。なお、以下に示される補間処理は一例であって、補間処理の方法は、これらに限定されるものではない。
図24に示す例では、入力部101aから出力されたC,M,Yに基づき、色分解部101bにおいて、3次色成分であるPbが抽出される。この場合、シアンに対応するデータCの示す値が最も小さいので、Pbの3次色成分値はCと同値となる。
また、色分解部101bにおいて、2次色成分が抽出される。この場合、C,M,Yの各データのうちの最小値であるCに対応する色はシアンなので、これを除く2色(マゼンタ、イエロー)によって構成される赤色を示すRが2次色成分として抽出される。また、このとき、C,M,Yの各データのうちの2番目に小さい値は、マゼンタに対応するデータMであるので、2次色成分値はMと同値となる。
また、C,M,Yの各データのうちの最大値であるデータはYなので、色分解部101bにおいて抽出される1次色成分は、イエローを示すYとなり、その1次色成分値はYと同値となる。
次に、γ補正部101cにおいて、抽出された1次色成分〜3次色成分に対するγ補正が行われる。なお、図24に示す例においては、2次色成分であるRに対するγ補正及び補間処理についてのみ説明し、他の色の成分に対するγ補正及び補間処理については、説明を省略する。
まず、2次色成分Rに対してR用の相対ガンマカーブを用いてγ補正を行い、出力値R(γR)を得る。また、2次色成分Rに対してPb用の相対ガンマカーブを用いてγ補正を行い、出力値R(γPb)を得る。
そして、補間処理部101eにおいて、このようにして得られた出力値R(γR)と出力値R(γPb)とで補間を行う。この場合、上述した式(2)が適用されて、(R−Pb)とPbとの比率により出力値R(γR)と出力値R(γPb)とで補間され、その結果、補正後の2次色成分としてのRが算出される。
図25に示す例では、入力部101aから出力されたC,M,Yに基づき、色分解部101bにおいて、上述のようにして3次色成分であるPbが抽出される。
また、色分解部101bにおいて、2次色成分が抽出される。この場合、C,M,Yの各データのうちの最小値のデータはYであるので、Yに対応するイエローを除く2色(シアン、マゼンタ)によって構成される青色を示すBが2次色成分として抽出される。また、このとき、C,M,Yの各データのうちの2番目に小さい値は、マゼンタに対応するデータMであるので、2次色成分値はMと同値となる。
また、C,M,Yの各データのうちの最大値であるデータはCなので、色分解部101bにおいて抽出される1次色成分は、シアンを示すCとなり、その1次色成分値はCと同値となる。
次に、γ補正部101cにおいて、抽出された1次色成分〜3次色成分に対するγ補正が行われる。なお、図25に示す例においては、1次色成分であるCに対するγ補正及び補間処理についてのみ説明し、他の色の成分に対するγ補正及び補間処理については、説明を省略する。
まず、1次色成分Cに対してC用の相対ガンマカーブを用いてγ補正を行い、出力値C(γC)を得る。また、1次色成分Cに対してB用の相対ガンマカーブを用いてγ補正を行い、出力値C(γB)を得る。
そして、補間処理部101eにおいて、このようにして得られた出力値C(γC)と出力値C(γB)とで補間を行う。この場合、上述した式(6)が適用されて、(C−B)とBとの比率により出力値C(γC)と出力値C(γB)とで補間され、その結果、補正後の2次色成分としてのCが算出される。
なお、色分解部101bによって各色成分の抽出を行った結果、2次色成分が抽出されない場合がある。この場合の色調整の手順について以下に説明する。
図26に示す例では、入力部101aから出力されたC,M,Yに基づき、色分解部101bにおいて、上述のようにして3次色成分であるPbが抽出される。
また、色分解部101bにおいて、C,M,Yの各データのうちの2番目に小さい値であるデータが存在しないので、この場合には2次色成分の抽出は行われない。
また、C,M,Yの各データのうちの最大値であるデータはCなので、色分解部101bにおいて抽出される1次色成分は、シアンを示すCとなり、その1次色成分値はCと同値となる。
次に、γ補正部101cにおいて、抽出された1次色成分及び3次色成分に対するγ補正が行われる。なお、図26に示す例においては、1次色成分であるCに対するγ補正及び補間処理についてのみ説明し、3次色成分に対するγ補正については、説明を省略する。
まず、1次色成分Cに対してC用の相対ガンマカーブを用いてγ補正を行い、出力値C(γC)を得る。また、図26に示す例においては、2次色成分が存在しないので、1次色成分Cに対してはPb用の相対ガンマカーブを用いず、シアンを含む2次色である緑色と青色に対応するG用の相対ガンマカーブ及びB用の相対ガンマカーブのそれぞれを用いてγ補正を行い、出力値C(γG)及び出力値C(γB)を得る。
ここで、1次色成分Cに対してPb用の相対ガンマカーブを用いず、G用の相対ガンマカーブ及びB用の相対ガンマカーブのそれぞれを用いるようにしたのは、階調の連続性を確保するためである。すなわち、図26に示す例に対して、MがYよりも大きくなった場合には、2次色用の相対ガンマカーブとしてB用の相対ガンマカーブが用いられ、反対に、YがMよりも大きくなった場合には、G用の相対ガンマカーブが用いられる。そして、MとYとが等しいときに、これらの相対ガンマカーブとは異なるPb用の相対ガンマカーブが用いられると、トーンジャンプ等の階調の不連続が生じる可能性があるからである。なお、2次色成分が存在しない場合において、Pb用の相対ガンマカーブを用いて1次色成分に対してγ補正を行うようにしてもよい。
そして、補間処理部101eにおいて、このようにして得られた出力値C(γC)と、出力値C(γG)及び出力値C(γB)の平均値とによる補間が行われる。この場合、補間の重み付けは、CとPbとの比率によって定められる。上述のように補間して得られるCは、以下の式(11)により求められる。
=[Pb*{(C(γG)+C(γB))/2}+(C−Pb)*C(γC)]/C・・・(11)
なお、色分解部101bにおいて抽出された1次色成分がマゼンタであって、2次色成分が存在しない場合は、M用の相対ガンマカーブ、R用の相対ガンマカーブ及びB用の相対ガンマカーブのそれぞれが用いられてγ補正が行われ、得られた出力値M(γM)、M(γR)及びM(γB)に基づき、以下の式(12)によりMが得られる。
=[Pb*{(M(γR)+M(γB))/2}+(M−Pb)*M(γM)]/M・・・(12)
また、色分解部101bにおいて抽出された1次色成分がイエローであって、2次色成分が存在しない場合は、Y用の相対ガンマカーブ、G用の相対ガンマカーブ及びR用の相対ガンマカーブのそれぞれが用いられてγ補正が行われ、得られた出力値Y(γY)、Y(γG)及びY(γR)に基づき、以下の式(13)によりYが得られる。
=[Pb*{(Y(γG)+Y(γR))/2}+(Y−Pb)*Y(γY)]/Y・・・(13)
本実施の形態では、1次色成分及び2次色成分について上述した補間処理を行ったが、補間処理を行わないようにしてもよい。
以上のようにしてガンマ補正が行われた入力画像データは、図22に示すように、スクリーンガンマ補正部102に入力され、スクリーンガンマ補正処理が実施される。
スクリーンガンマ補正部102に入力された入力画像データは、上述のようにして作成されたスクリーンガンマカーブがスクリーンガンマカーブ記憶部73から読み出されてスクリーンガンマ補正が行われる。
そして、スクリーンガンマ補正が行われた入力画像データは、スクリーン処理部103に入力されて所定のスクリーン処理が実施され、CMYKの各階調値を示す出力画像データとして出力される。すなわち、色調整後の画像データが出力される。
以上のように構成された各画像形成装置100における色調整の手順は、概略すると図27及び図28に示されるフローチャートによって表すことができる。
すなわち、各画像形成装置100の制御部10は、図27に示すように、最初にCMYK画像データを入力画像データとして入力すると(ステップS401)、自機がサンプル機であるか否かを判定する(ステップS402)。各画像形成装置100の制御部10は、自機がサンプル機であると判定したときは(ステップS402:Y)、相対ガンマ補正部101による相対ガンマ補正処理を行う(ステップS403)。なお、相対ガンマ補正処理の詳細については後述する。一方、各画像形成装置100の制御部10は、自機がサンプル機であると判定しないとき、すなわち、自機がターゲット機であると判定したときは(ステップS402:N)、相対ガンマ補正処理を実施せず、ステップS404の処理を実行する。
各画像形成装置100の制御部10は、ステップS404において、スクリーンガンマカーブ記憶部73からスクリーンガンマカーブを読み出し(ステップS404)、これを適用して入力画像データに対してスクリーンガンマ補正を行う(ステップS405)。
そして、各画像形成装置100の制御部10は、スクリーンガンマ補正が行われた入力画像データに対してスクリーン処理を実施した後(ステップS406)、色調整が行われた画像データを出力画像データとして出力する。
次に、ステップS403において実行される相対ガンマ補正処理について図28を参照しながら説明する。
先ず、各画像形成装置100の制御部10は、色分解部101bによって、1次色成分、2次色成分及び3次色成分の抽出を行う(ステップS501)。
そして、各画像形成装置100の制御部10は、相対ガンマカーブ記憶部72から相対ガンマカーブを読み出し(ステップS502)、γ補正部101cによって、抽出した1次色成分、2次色成分及び3次色成分に対して相対ガンマカーブを使用したγ補正を行う(ステップS503)。
そして、各画像形成装置100の制御部10は、補間処理部101eによって、γ補正によって得られた出力値に対して補間処理を行う(ステップS504)。
そして、各画像形成装置100の制御部10は、合成部101fによって、補間された各色成分毎のγ値を合成してCMYの各階調値を決定し、ガンマ補正が実施されたCMYKの各階調値を示すデータを出力部101gより出力する(ステップS505)。
以上のように、第1の実施の形態では、1次色(2次色)の相対ガンマカーブによる補正階調値と、2次色(3次色)の相対ガンマカーブによる補正階調値との補間によりガンマ補正を行うので、トーンジャンプの発生が抑制され、画像安定化の精度が向上する。
また、第1の実施の形態では、入力画像データから2次色の色成分のみが抽出されないときは、抽出された1次色を構成する全ての2次色の相対ガンマカーブを用いて当該1次色の色成分を示す階調に対してそれぞれ補正を行って平均した上で、1次色の相対ガンマカーブによる補正階調値との補間を行うようにしたので、階調の連続性が確保され、色調整精度が向上する。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、複数の画像形成装置のうちの一をターゲット機とし、他の画像形成装置をサンプル機として、サンプル機の階調特性がターゲット機の階調特性となるように、サンプル機にて画像データの色調整を行ったが、第2の実施の形態では、複数の画像形成装置の階調特性の平均を求めてこれをターゲットとなる階調特性とし、当該複数の画像形成装置の階調特性がターゲットの階調特性となるように、各機において画像データの色調整を行う。
なお、本発明の第2の実施の形態では、色調整を実施するための各種情報を取得するための手順が第1の実施の形態と異なっている点を除き、第1の実施の形態と同様であるため、第2の実施の形態に係る、色調整を実施するための各種情報を取得するための手順について説明し、他の構成についての説明は省略する。
第2の実施の形態において色調整を実施するための各種情報を取得するための手順について、図29を参照しながら説明する。
先ず、複数の画像形成装置100のそれぞれにおいて、作像プロセスの特性が示された作像プロセス情報を取得する(ステップS1010)。すなわち、複数の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ作像プロセスの特性を取得する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100のうちから選択された一の画像形成装置の作像プロセスの特性を基準となる作像プロセスの特性とし、当該基準となる作像プロセスの特性が取得された画像形成装置100の制御部10は、自機において作成された作像プロセスの特性が示された作像プロセス情報を他の画像形成装置100にエキスポートする。他の画像形成装置100は、エキスポートされた基準となる作像プロセス情報をそれぞれ記憶保持する。ここで、作像プロセス情報を取得するための手順について、図30を参照しながら説明する。
最初に、(1)〜(n)番の各画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、第1の実施の形態において上述した要領にて作像プロセス調整用補正画像を形成し(ステップS1101)、濃度検出部60による濃度測定を行う(ステップS1102)。
次に、上述したようにして得られた各画像形成装置100のうちの任意の一の画像形成装置100の各色の濃度測定値を基準とする作像プロセスの特性とし、当該基準とする作像プロセスの特性が取得された画像形成装置100の制御部10は、他の画像形成装置100に当該作像プロセスの特性を示す作像プロセス情報をエキスポートする(ステップS1103)。なお、基準とする画像形成装置100は、予め定められたものであってもよいし、当該処理を実施する毎に選択できるものであってもよい。
そして、基準とする画像形成装置以外の複数の画像形成装置100は、それぞれ、基準とする画像形成装置の作像プロセス情報と、自機において取得された作像プロセス情報とをそれぞれ記憶部70に記憶する(ステップS1104)。
以上のようにして、各画像形成装置100において作像プロセス情報が取得されると、図29に示すように、複数の画像形成装置100のそれぞれにおいて、スクリーンガンマカーブを取得する(ステップS1020)。すなわち、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、画像形成部40にて階調の異なる複数のスクリーン画像を出力し、IDCセンサ90にてスクリーン画像の濃度を各色についてそれぞれ測定する。そして、各画像形成装置100にてそれぞれ測定されたスクリーン画像の濃度の平均を階調毎に算出する。本実施の形態では、(1)番の画像形成装置100にて濃度の平均の算出を行う。ここで、濃度の平均の算出を行う画像形成装置100は(1)〜(n)番の何れであってもよい。また、画像形成装置100でなく、例えば、PC1000等の外部装置であってもよい。そして、(1)番の画像形成装置100の制御部10は、上述のようにして算出されたスクリーン画像の濃度の平均に基づき、第1の実施の形態において上述したのと同様の要領にてスクリーンガンマカーブを生成する。(1)番の画像形成装置100の制御部10は、生成したスクリーンガンマカーブを他の画像形成装置100にエキスポートする。(2)〜(n)番の画像形成装置100は、エキスポートされたスクリーンガンマカーブをそれぞれ記憶保持する。ここで、スクリーンガンマカーブを取得するための手順について、図31を参照しながら詳述する。
最初に、(1)〜(n)番の各画像形成装置100において、スクリーンガンマ特性取得用画像を形成する(ステップS1201)。具体的には、(1)〜(n)番の各画像形成装置100の画像形成部40が、第1の実施の形態において上述した要領にて、それぞれスクリーンガンマ特性取得用画像を中間転写ベルト43上に形成する。
そして、各画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、中間転写ベルト43上に形成されたスクリーンガンマ特性取得用画像をIDCセンサ90にて読み取って各スクリーン画像の濃度を測定する(ステップS1202)。
次に、各画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、上述のようにして測定された各スクリーン画像の濃度の測定結果を色毎に作成し、(1)番の画像形成装置100に送信する(ステップS1203)。
(1)番の画像形成装置100の制御部10は、各画像形成装置100から各スクリーン画像の濃度の測定結果を入力すると、各スクリーン画像の濃度の平均を色毎に算出する(ステップS1204)。
そして、(1)番の画像形成装置100の制御部10は、上述のようにして算出された各スクリーン画像の濃度の平均に基づき、入力階調に対する出力濃度値の平均をプロットし、これに基づく測定曲線を作成する(ステップS1205)。なお、測定曲線の作成要領は、第1の実施の形態において上述したのと同様であるので、詳しい説明については省略する。
(1)番の画像形成装置100の制御部10は、上述のようにして取得された測定曲線に基づき、第1の実施の形態において上述したのと同様の要領にて、スクリーンガンマカーブを生成する(ステップS1206)。
(1)番の画像形成装置100の制御部10は、生成したスクリーンガンマカーブを(2)〜(n)番の画像形成装置100にそれぞれエキスポートする(ステップS1207)。
そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100は、それぞれ、スクリーンガンマカーブを記憶部70のスクリーンガンマカーブ記憶部73に記憶する(ステップS1208)。
これにより、第1の実施の形態と同様、複数の画像形成装置100において、それぞれ共通のスクリーンガンマが保持される。
なお、本実施の形態では、各画像形成装置にて各スクリーン画像の濃度の測定値を取得し、一の画像形成装置において、測定値の平均を算出し、これに基づいて測定曲線を作成するようにしたが、各画像形成装置において測定曲線を作成し、一の画像形成装置において、各画像形成装置において作成された測定曲線の平均を求めるようにしてもよい。
上述したようにして、各機にてスクリーンガンマカーブが取得されると、図29に示すように、複数の画像形成装置100のそれぞれにおける階調特性情報を作成する(ステップS1030)。すなわち、複数の画像形成装置100のそれぞれにおいて、第1の実施の形態において上述した要領にて階調特性情報を作成する。そして、第2の実施の形態では、各画像形成装置100のそれぞれにおいて作成された階調特性情報のγ値の平均を階調毎に算出してこれをターゲット階調特性情報とし、各画像形成装置100のそれぞれにおいて、これを記憶保持する。本実施の形態では、(1)番の画像形成装置100にてターゲット階調特性情報を作成する。ここで、ターゲット階調特性情報を作成する画像形成装置100は(1)〜(n)番の何れであってもよい。また、画像形成装置100でなく、例えば、PC1000等の外部装置であってもよい。以下、階調特性情報を作成するための手順について、図32を参照しながら詳述する。
最初に、(1)〜(n)番の画像形成装置100において、それぞれ、作像プロセスの調整を行う(ステップS1301)。具体的には、各画像形成装置100の制御部10は、上述したようにして基準とされた画像形成装置100からエキスポートされた、作像プロセス情報としての濃度情報と、自機の作像プロセス情報としての濃度情報とを記憶部70から読み出す。そして、各画像形成装置100の制御部10は、基準である濃度情報と自機の濃度情報とから濃度の差分を算出する。そして、各画像形成装置100の制御部10は、第1の実施の形態において上述した要領にて、作像プロセスの調整を実施する。
次に、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、記憶部70の階調パターン画像記憶部71に記憶された階調パターン画像データをそれぞれ読み出す(ステップS1302)。
階調パターン画像データが読み出されると、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、スクリーンガンマカーブを読み出し(ステップ1303)、スクリーンガンマ補正を行う(ステップS1304)。
そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、スクリーンガンマ補正が行われた階調パターン画像データに対してスクリーン処理を行う(ステップS1305)。
そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、スクリーン処理が行われた階調パターン画像データに基づき、画像形成部40にて用紙に階調パターン画像を形成する(ステップS1306)。
次に、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、第1の実施の形態において上述した要領にて、用紙に形成された階調パターン画像における各パッチの濃度測定を行う(ステップS1307)。
そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、以上のようにして求められた各色の階調毎のγ値に基づき、階調特性情報を作成する(ステップS1308)。
次に、(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、以上のようにして作成された階調特性情報を(1)番の画像形成装置100に出力する(ステップS1309)。
そして、(1)番の画像形成装置100の制御部10は、入力された各機の階調特性情報に基づき、各色の階調毎のγ値の平均を算出し(ステップS1310)、これに基づいて、ターゲットとする階調特性情報を生成する(ステップS1311)。すなわち、第2の実施の形態では、複数の画像形成装置100においてそれぞれ得られた各色の階調毎のγ値の平均から階調特性情報を取得し、これをターゲット階調特性情報としている。
そして、(1)番の画像形成装置100の制御部10は、上述のようにして得られたターゲット階調特性情報を(2)〜(n)番の画像形成装置100にそれぞれエキスポートする(ステップS1312)。
そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、ターゲット階調情報をターゲット階調特性記憶部74に記憶する(ステップS1313)。
以上のようにして、各機にて階調特性情報が取得されると、図29に示すように、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、第1の実施の形態において上述した要領にて、相対ガンマカーブを作成し(ステップS1040)、これを相対ガンマカーブ記憶部72に記憶する(ステップS1050)。
このようにして、(1)〜(n)番の画像形成装置100は、それぞれ、相対ガンマカーブ及びスクリーンガンマカーブが取得されると、第1の実施の形態と同様にして色調整を実施する。
以上のように、第2の実施の形態においても、1次色(2次色)の相対ガンマカーブによる補正階調値と、2次色(3次色)の相対ガンマカーブによる補正階調値との補間によりガンマ補正を行うので、トーンジャンプの発生が抑制され、画像安定化の精度が向上する。
また、第2の実施の形態においても、入力画像データから2次色の色成分のみが抽出されないときは、抽出された1次色を構成する全ての2次色の相対ガンマカーブを用いて当該1次色の色成分を示す階調に対してそれぞれ補正を行って平均した上で、1次色の相対ガンマカーブによる補正階調値との補間を行うので、階調の連続性が確保され、色調整精度が向上する。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、複数の画像形成装置100は、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100と、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100と、を含み、それぞれ、n色の色材を混色して用紙に画像の形成を行うとともに、n色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する画像形成部40と、用紙上に形成された階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出する濃度検出部60と、濃度検出部60によって検出された各パッチの濃度から階調特性を得る制御部10と、を備える。そして、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の各パッチの階調特性を入力する。そして、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、当該サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10によって得られた階調特性を、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の各パッチの階調特性に関連付ける。そして、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の各パッチの階調特性が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応する相対ガンマカーブを生成する。そして、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出する。そして、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、相対ガンマテーブルに基づいて、各色成分における出力値を決定する。そして、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成する。そして、サンプル機としての(2)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、生成した出力画像データに基づき、画像形成部40に用紙に画像を形成させる。その結果、複数の画像形成装置を構成するシステム全体において同様の出力結果が得られるような色調整を実施することができるので、画像形成装置間における出力結果のばらつきが減少される。また、カラープロファイルを再生成して色調整作業を行うといった時間や作業負担の大きい作業を必要とせず、簡素な方法にて理想な状態に画像を安定させることができる。また、2次色及び3次色を考慮した色調整が行われるので、より理想な状態に画像を安定させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100のIDCセンサ90は、1次色による複数階調のスクリーンパッチの濃度を読み取る。そして、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の制御部10は、画像形成部40にスクリーンパッチを出力させるとともに、IDCセンサ90によって読み取られた複数階調のスクリーンパッチの各濃度から測定曲線を取得する。そして、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の制御部10は、測定曲線に基づいてスクリーンガンマカーブを生成する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の画像形成部40は、ターゲット機としての(1)番の画像形成装置100の制御部10によって生成されたスクリーンガンマカーブを適用して階調パターン画像を用紙に形成する。その結果、相対ガンマカーブによるガンマ補正における補正量の圧縮を図ることができるので、効果的なガンマ補正がより容易に実施することができるようになる。また、1台の画像形成装置にて作成されたスクリーンガンマカーブを共通にして使用するので、スクリーンガンマカーブを生成する処理を簡略化できる。
また、本発明の第2の実施の形態によれば、(1)〜(n)番の画像形成装置100は、n色の色材を混色して用紙に画像の形成を行うとともに、n色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する画像形成部40と、用紙上に形成された階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出する濃度検出部60と、濃度検出部60によって検出された各パッチの濃度から階調特性を得る制御部10と、をそれぞれ有する。そして、(1)番の画像形成装置100の制御部10は、(1)〜(n)番の画像形成装置100においてそれぞれ得られた画像形成装置毎の階調特性から、(1)〜(n)番の画像形成装置100間での階調特性の平均を算出して平均階調特性を得る。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、(1)番の画像形成装置100の制御部10によって得られた平均階調特性を入力する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、取得した階調特性を平均階調特性に関連付け、平均階調特性が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応する相対ガンマカーブを生成する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、相対ガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、生成した出力画像データに基づき、画像形成部40に用紙に画像を形成させる。その結果、複数の画像形成装置を構成するシステム全体において同様の出力結果が得られるような色調整を実施することができるので、画像形成装置間における出力結果のばらつきが減少される。また、カラープロファイルを再生成して色調整作業を行うといった時間や作業負担の大きい作業を必要とせず、簡素な方法にて理想な状態に画像を安定させることができる。また、2次色及び3次色を考慮した色調整が行われるので、より理想な状態に画像を安定させることができる。
また、本発明の第2の実施の形態によれば、(1)〜(n)番の画像形成装置100のIDCセンサ90は、それぞれ、1次色による複数階調のスクリーンパッチの濃度を読み取る。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、画像形成部40にスクリーンパッチを出力させるとともに、IDCセンサ90によって読み取られた複数階調のスクリーンパッチの各濃度を取得する。そして、(1)番の画像形成装置100の制御部10は、(1)〜(n)番の画像形成装置100においてそれぞれ得られた画像形成装置毎の複数階調のスクリーンパッチの各濃度から、(1)〜(n)番の画像形成装置100間での複数階調のスクリーンパッチの各濃度の平均を算出して測定曲線を取得する。そして、(1)番の画像形成装置100の制御部10は、取得した測定曲線に基づいてスクリーンガンマカーブを生成する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の画像形成部40は、(1)番の画像形成装置100の制御部10によって生成されたスクリーンガンマカーブを適用して階調パターン画像を用紙に形成する。その結果、相対ガンマカーブによるガンマ補正における補正量の圧縮を図ることができるので、効果的なガンマ補正がより容易に実施することができるようになる。また、1台の画像形成装置にて作成されたスクリーンガンマカーブを共通にして使用するので、スクリーンガンマカーブを生成する処理を簡略化できる。
また、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、それぞれ、画像形成部40に1次色における最大階調である最大階調パッチを用紙に形成させる。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、最大階調パッチの濃度から特定される作成プロセス特性を取得するとともに、他の画像形成装置100の制御部10によって取得された作像プロセス特性を入力する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、自機の作像プロセス特性が示す1次色における最大階調での濃度が、他の画像形成装置100の作像プロセス特性が示す1次色における最大階調での濃度となるように、画像形成部40における作像プロセスの設定を変更する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、作像プロセスの設定を変更してから画像形成部40に階調パターン画像を用紙に形成させる。その結果、画像処理的に合わせることが困難な最大階調における濃度を複数の画像形成装置間で合わせることができるので、画像形成装置間における出力結果のばらつきがより減少される。
また、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、(1)〜(n)番の画像形成装置100の画像形成部40は、それぞれ、トナー像を担持する感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kと、感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kに対して露光して静電潜像を形成するためのLD404Ya,404Ma,404Ca,404Kaと、形成された静電潜像を現像材で現像する現像器41Ya,41Ma,41Ca,41Kaと、を備える。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、LD404Ya,404Ma,404Ca,404Kaの出力量を変更して作像プロセスの設定を変更する。その結果、簡便な方法で作像プロセスの設定を変更することができる。
また、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、(1)〜(n)番の画像形成装置100の画像形成部40は、それぞれ、トナー像を担持する感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kと、感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kを帯電させる帯電器403Y,403M,403C,403Kと、帯電した感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kに対して露光して静電潜像を形成するためのLD404Ya,404Ma,404Ca,404Kaと、形成された静電潜像を現像材で現像する現像器41Ya,41Ma,41Ca,41Kaと、を備える。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、帯電器403Y,403M,403C,403Kにおける感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kに対する帯電電圧を変更して作像プロセスの設定を変更する。その結果、簡便な方法で作像プロセスの設定を変更することができる。
また、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、(1)〜(n)番の画像形成装置100の濃度検出部60は、それぞれ、各パッチに対して光を照射し、各パッチにより反射された光を受光して各パッチの濃度を検出する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の濃度検出部60は、各パッチからの反射光を受光して得られたRGBの各信号成分を含む画像濃度信号を制御部10に出力する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、2次色以上のパッチについては、画像濃度信号から明るさを表す成分である輝度信号(Y)を抽出する。そして、(1)〜(n)番の画像形成装置100の制御部10は、抽出した輝度信号(Y)に基づいて階調特性を得る。その結果、色調整精度の高いガンマカーブを得ることができる。
また、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、n色の色材を、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナー材としたので、電子写真方式の画像形成装置において精度の高い色調整を行うことができる。
なお、本発明の実施の形態における記述は、本発明に係る画像形成システムの一例であり、これに限定されるものではない。画像形成システムを構成する各機能部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
また、本実施の形態では、スクリーンガンマカーブによるスクリーンガンマ補正を行ったが、スクリーンガンマ補正を行わないものであってもよい。
また、本発明の実施の形態では、各画像形成装置間で1次色における最大階調での濃度が合うように、各画像形成装置においてそれぞれ作像プロセスの調整を行うようにしたが、作像プロセスの調整を行わないようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態では、シアン、マゼンタ、イエローの3色によって1次色〜3次色までの各色についての色調整を行うものとしたが、使用する色材を2色、あるいは、4色以上としても適用することが可能である。
また、本発明の実施の形態では、2次色以上のパッチの濃度については、画像濃度信号から輝度信号を抽出して特定するようにしたが、他の方法により2次色以上のパッチの濃度を特定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、各種情報のエキスポートをオンライン上で行ったが、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリや、CD−R(Compact Disk-Recordable)等の可搬型記録媒体を用いてオフラインにて各種情報のエキスポートを行うようにしてもよい。
また、第1の実施の形態において、ターゲット機を(1)番の画像形成装置100としたが、(2)〜(n)番の画像形成装置100のうちの何れかとしてもよいことは言うまでもない。
また、各画像形成装置において、出荷時の階調特性等、所定の階調特性となるように予めキャリブレーションするようにしてもよい。
また、第2の実施の形態において、使用する全ての画像形成装置の階調特性情報に基づき、各色の階調毎のγ値の平均を算出し、これに基づいてターゲット階調特性情報を生成するようにしたが、使用する画像形成装置のうちの一部の画像形成装置の階調特性情報に基づき、各色の階調毎のγ値の平均を算出し、これに基づいてターゲット階調特性情報を生成するようにしてもよい。
また、第2の実施の形態において、使用する全ての画像形成装置の各スクリーン画像の濃度の測定結果から各スクリーン画像の濃度の平均を算出し、これに基づいてスクリーンガンマカーブを生成するようにしたが、使用する画像形成装置のうちの一部の画像形成装置の各スクリーン画像の濃度の測定結果から各スクリーン画像の濃度の平均を算出し、これに基づいてスクリーンガンマカーブを生成するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
1 画像形成システム
100 画像形成装置
10 制御部
40 画像形成部
41Y,41M,41C,41K 感光体ドラム
41Ya,41Ma,41Ca,41Ka 現像器
403Y,403M,403C,403K 帯電器
404Ya,404Ma,404Ca,404Ka LD
60 濃度検出部
70 記憶部
90 IDCセンサ

Claims (27)

  1. 複数の画像形成装置のそれぞれについて色調整を行う色調整方法であって、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
    用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
    前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報のうち、基準となる第1の画像形成装置以外の第2の画像形成装置の各パッチの濃度情報を、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報に関連付け、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
    前記第2の画像形成装置に入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した第2の画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該第2の画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
    を含むことを特徴とする色調整方法。
  2. 前記第1の画像形成装置によって1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力し、該スクリーンパッチの濃度をそれぞれ読み取って得たスクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
    前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする請求項1に記載の色調整方法。
  3. 複数の画像形成装置のそれぞれについて色調整を行う色調整方法であって、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
    用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
    前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報の平均を算出して平均濃度情報を得る平均濃度情報取得工程と、
    前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報を、それぞれ前記平均濃度情報取得工程において得られた平均濃度情報に関連付け、前記平均濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
    前記複数の画像形成装置の何れかに入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
    を含むことを特徴とする色調整方法。
  4. 前記複数の画像形成装置のそれぞれにて1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力して、前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度を取得し、前記複数の画像形成装置においてそれぞれ取得された前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度から前記複数の画像形成装置間での複数階調のスクリーンパッチの各濃度の平均を算出して平均スクリーン階調特性を取得し、該取得した平均スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
    前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする請求項3に記載の色調整方法。
  5. 前記複数の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度をそれぞれ測定する最高濃度測定工程と、
    前記複数の画像形成装置のうちの特定の画像形成装置を選択し、該選択した特定の画像形成装置以外の他の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度が、前記選択した特定の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度となるように、前記複数の画像形成装置のそれぞれの作像プロセスの設定を変更する作像プロセス設定工程と、
    を含み、
    前記最高濃度測定工程及び前記作像プロセス設定工程を、前記階調パターン生成工程を実施する以前に予め実施することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の色調整方法。
  6. 前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
    前記作像プロセス設定工程において、前記光源の出力量を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする請求項5に記載の色調整方法。
  7. 前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部と、前記帯電した像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
    前記作像プロセス設定工程において、前記帯電部における前記像担持体に対する帯電電圧を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする請求項5に記載の色調整方法。
  8. 前記濃度検出工程において、前記各パッチに対して光を照射し、該各パッチにより反射された光を受光して得られたRGBの各信号成分を含む画像濃度信号に基づいて前記濃度情報を取得するとともに、2次色以上のパッチついては、前記画像濃度信号から明るさを表す成分である輝度信号を抽出し、該抽出した輝度信号に基づいて濃度情報を取得することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の色調整方法。
  9. 前記n色の色材は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナー材である請求項1〜8の何れか一項に記載の色調整方法。
  10. 複数の画像形成装置のそれぞれについて色調整を行う画像形成システムであって、
    前記複数の画像形成装置は、第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置以外の第2の画像形成装置と、を含み、それぞれ、n(nは正整数)色の色材を混色して用紙に画像の形成を行うとともに、n色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する画像形成部と、用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出する濃度検出部と、前記濃度検出部によって検出された各パッチの濃度から濃度情報を得る濃度情報取得部と、を備え、
    前記第2の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報を入力し、当該第2の画像形成装置の濃度情報取得部によって得られた濃度情報を、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報に関連付け、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを生成し、入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、前記ガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、前記画像形成部に用紙に画像を形成させる色調整制御部を備えたことを特徴とする画像形成システム。
  11. 前記第1の画像形成装置の画像形成部及び前記第2の画像形成装置の画像形成部は、画像を中間転写体上に形成して当該中間転写体から用紙上に画像を転写することによって、前記用紙上への画像の形成を行い、
    前記第1の画像形成装置は、前記画像形成部により前記階調パターン画像を用紙上に形成して前記ガンマカーブを生成する前に、前記画像形成部により1次色による複数階調のスクリーンパッチを前記中間転写体上に形成し、前記中間転写体上の複数階調のスクリーンパッチの濃度を読み取る濃度読取部と前記濃度読取部によって読み取られた前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度からスクリーン階調特性を取得し、該スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを生成する制御部と、を備え、
    前記第1の画像形成装置の画像形成部及び前記第2の画像形成装置の画像形成部は、前記第1の画像形成装置の制御部によって生成されたスクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする請求項10に記載の画像形成システム。
  12. n(nは正整数)色の色材を混色して用紙に画像の形成を行うとともに、n色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する画像形成部と、用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出する濃度検出部と、前記濃度検出部によって検出された各パッチの濃度から濃度情報を得る濃度情報取得部と、をそれぞれ有する複数の画像形成装置と、
    前記複数の画像形成装置においてそれぞれ得られた前記画像形成装置毎の濃度情報から、前記複数の画像形成装置間での濃度情報の平均を算出して平均濃度情報を得る平均濃度情報取得部と、
    を備え、
    前記複数の画像形成装置は、それぞれ、前記平均濃度情報取得部によって得られた前記平均濃度情報を入力し、前記濃度情報取得部によって得られた濃度情報を、前記平均濃度情報に関連付け、前記平均濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを生成し、入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、前記ガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、前記画像形成部に用紙に画像を形成させる色調整制御部を備えたことを特徴とする画像形成システム。
  13. 前記第1の画像形成装置の画像形成部及び前記第2の画像形成装置の画像形成部は、画像を中間転写体上に形成して当該中間転写体から用紙上に画像を転写することによって、前記用紙上への画像の形成を行い、
    前記複数の画像形成装置は、それぞれ、前記画像形成部により前記階調パターン画像を用紙上に形成して前記ガンマカーブを生成する前に、前記画像形成部により1次色による複数階調のスクリーンパッチを前記中間転写体上に形成し、前記中間転写体上の複数階調のスクリーンパッチの濃度を読み取る濃度読取部と前記濃度読取部によって読み取られた前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度からスクリーン階調特性を取得し、該スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを生成する制御部と、を備え、
    画像形成システムは、前記複数の画像形成装置においてそれぞれ得られた前記画像形成装置毎の前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度から、前記複数の画像形成装置間での複数階調のスクリーンパッチの各濃度の平均を算出して平均スクリーン階調特性を取得し、該取得した平均スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを生成するスクリーン階調補正カーブ生成部をさらに備え、
    前記複数の画像形成装置の画像形成部は、前記スクリーン階調補正カーブ生成部によって生成されたスクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする請求項12に記載の画像形成システム。
  14. 前記複数の画像形成装置は、それぞれ、前記画像形成部に1次色における最大階調である最大階調パッチを用紙に形成させ、前記最大階調パッチの濃度から特定される作像プロセス特性を取得するとともに、他の画像形成装置において取得された作像プロセス特性を入力し、自機の作像プロセス特性が示す1次色における最大階調での濃度が、前記他の画像形成装置の作像プロセス特性が示す1次色における最大階調での濃度となるように、前記画像形成部における作像プロセスの設定を変更する制御部と、を備え、前記制御部は、前記作像プロセスの設定を変更してから前記画像形成部に前記階調パターン画像を用紙に形成させることを特徴とする請求項10又は12に記載の画像形成システム。
  15. 前記複数の画像形成装置の前記画像形成部は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像材で現像する現像部と、を備えており、
    前記制御部は、前記光源の出力量を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする請求項14に記載の画像形成システム。
  16. 前記複数の画像形成装置の前記画像形成部は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部と、前記帯電した像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像材で現像する現像部と、を備えており、
    前記制御部は、前記帯電部における前記像担持体に対する帯電電圧を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする請求項14に記載の画像形成システム。
  17. 前記複数の画像形成装置の濃度検出部は、それぞれ、前記各パッチに対して光を照射し、該各パッチにより反射された光を受光して前記各パッチの濃度を検出するとともに、前記各パッチからの反射光を受光して得られたRGBの各信号成分を含む画像濃度信号を前記濃度情報取得部に出力し、
    前記複数の画像形成装置の濃度情報取得部は、2次色以上のパッチについては、前記画像濃度信号から明るさを表す成分である輝度信号を抽出し、該抽出した輝度信号に基づいて濃度情報を得ることを特徴とする請求項10〜16の何れか一項に記載の画像形成システム。
  18. 前記n色の色材は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナー材である請求項10〜17の何れか一項に記載の画像形成システム。
  19. 複数の画像形成装置のそれぞれのコンピューターに、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
    用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
    前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報のうち、基準となる第1の画像形成装置以外の第2の画像形成装置の各パッチの濃度情報を、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報に関連付け、前記第1の画像形成装置の各パッチの濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
    前記第2の画像形成装置に入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した第2の画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該第2の画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
    を実行させるためのプログラム。
  20. 前記第1の画像形成装置によって1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力し、該スクリーンパッチの濃度をそれぞれ読み取って得たスクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
    前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
  21. 複数の画像形成装置のそれぞれのコンピューターに、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれにおいて、n(nは正整数)色の色材のうちの1色からなる1次色からn色の色材のうちのn色からなるn次色までの各色についてそれぞれ異なる階調のパッチを含む階調パターン画像を用紙に形成する階調パターン生成工程と、
    用紙上に形成された前記階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を検出して前記画像形成装置毎の濃度情報を得る濃度検出工程と、
    前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報の平均を算出して平均濃度情報を得る平均濃度情報取得工程と、
    前記濃度検出工程において得られた前記画像形成装置毎の各パッチの濃度情報を、それぞれ前記平均濃度情報取得工程において得られた平均濃度情報に関連付け、前記平均濃度情報が示す濃度が得られるように、入力した画像データの階調を補正するための1次色からn次色までの各色に対応するガンマカーブを画像形成装置毎に生成するガンマカーブ生成工程と、
    前記複数の画像形成装置の何れかに入力した画像データより1次色からn次色までの各色成分を抽出し、当該画像データを入力した画像形成装置に対応するガンマカーブに基づいて、各色成分における出力値を決定し、該決定した1次色からn次色までの出力値を合成して出力画像データを生成し、該生成した出力画像データに基づき、当該画像形成装置にて用紙に画像を形成する色調整工程と、
    を実行させるためのプログラム。
  22. 前記複数の画像形成装置のそれぞれにて1次色による複数階調のスクリーンパッチを出力して、前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度を取得し、前記複数の画像形成装置においてそれぞれ取得された前記複数階調のスクリーンパッチの各濃度から前記複数の画像形成装置間での複数階調のスクリーンパッチの各濃度の平均を算出して平均スクリーン階調特性を取得し、該取得した平均スクリーン階調特性に基づいてスクリーン階調補正カーブを予め生成するスクリーン階調補正カーブ生成工程をさらに含み、
    前記階調パターン生成工程において、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記スクリーン階調補正カーブを適用して前記階調パターン画像を用紙に形成することを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
  23. 前記複数の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度をそれぞれ測定する最高濃度測定工程と、
    前記複数の画像形成装置のうちの特定の画像形成装置を選択し、該選択した特定の画像形成装置以外の他の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度が、前記選択した特定の画像形成装置の1次色における最大階調での濃度となるように、前記複数の画像形成装置のそれぞれの作像プロセスの設定を変更する作像プロセス設定工程と、
    を含み、
    前記最高濃度測定工程及び前記作像プロセス設定工程を、前記階調パターン生成工程を実施する以前に予め実施することを特徴とする請求項19〜22の何れか一項に記載のプログラム。
  24. 前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
    前記作像プロセス設定工程において、前記光源の出力量を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする請求項23に記載のプログラム。
  25. 前記複数の画像形成装置は、それぞれ、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部と、前記帯電した像担持体に対して露光して静電潜像を形成するための光源と、該形成された静電潜像を現像剤で現像する現像部と、を備えており、
    前記作像プロセス設定工程において、前記帯電部における前記像担持体に対する帯電電圧を変更して前記作像プロセスの設定を変更することを特徴とする請求項23に記載のプログラム。
  26. 前記濃度検出工程において、前記各パッチに対して光を照射し、該各パッチにより反射された光を受光して得られたRGBの各信号成分を含む画像濃度信号に基づいて前記濃度情報を取得するとともに、2次色以上のパッチついては、前記画像濃度信号から明るさを表す成分である輝度信号を抽出し、該抽出した輝度信号に基づいて濃度情報を取得することを特徴とする請求項19〜25の何れか一項に記載のプログラム。
  27. 前記n色の色材は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のトナー材である請求項19〜26の何れか一項に記載のプログラム。
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