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JP5672547B2 - エンジン始動制御装置及びこれを搭載した産業車両 - Google Patents

エンジン始動制御装置及びこれを搭載した産業車両 Download PDF

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Description

本発明は、スタータ入力スイッチを投入状態とすることにより、バッテリーからスタータモータに通電し、当該スタータモータを駆動させてエンジン始動をなすために用いられるエンジン始動制御装置、及び、これを搭載した産業車両に関するものである。
エンジンを駆動源とする産業車両等には、図5に示すように、エンジン始動用電気回路100が設けられている。このエンジン始動用電気回路100は、図示のように、バッテリー101、スタータ入力スイッチ102、エンジン始動制御装置103、スタータコイル(リレー)104、スタータモータ105が各々接続されて構成されている。
スタータ入力スイッチ102は、キー式の場合は、運転者によってイグニッションキーが差し込まれて捻られることにより、ボタン式の場合は、運転者によってスタートボタンが押されることにより投入状態となる(スイッチが入る)。エンジン始動制御装置103(より詳しくはエンジン始動制御装置103に設けられたCPU)は、前記のようにスタータ入力スイッチ102が投入された状態であることを、当該スタータ入力スイッチ102の通電を検出することにより認識する。
前記のように、エンジン始動制御装置103がスタータ入力スイッチ102が投入された状態であることを認識すると、当該エンジン始動制御装置103はスタータコイル(リレー)104を投入し、バッテリー101からスタータモータ105に通電を開始する。そして、スタータ入力スイッチ102の投入状態が継続することでスタータモータ105が駆動し、当該スタータモータ105に物理的に接続されたエンジン(図示していない)を強制的に回転させる。この強制的な回転と共に、当該エンジン内のプラグ接点が火花を発し、燃料の爆発が開始することで当該エンジンの始動がなされる。
ここで、前記スタータ入力スイッチ102の通電の検出は、当該スタータ入力スイッチ102が投入された状態となることによる、当該スタータ入力スイッチ102からエンジン始動制御装置103への通電電圧が所定値(しきい値)以上であることが条件となる。これは、前記通電電圧が所定値(しきい値)未満である場合は、エンジン始動制御装置103はスタータ入力スイッチ102が投入された状態となったことを認識できないためである。このようにエンジン始動制御装置103がスタータ入力スイッチ102が投入された状態であることを認識できない場合、スタータ入力スイッチ102が物理的に未投入の場合と同じことになり、エンジン始動制御装置103がスタータコイル(リレー)104を投入しないため、当然、スタータモータ105は駆動しない。
特開2005−351103号公報
ところで、スタータモータ105は、駆動開始直後に電力消費が最大となる特性を持っている。そのため、駆動開始直後においてエンジン始動用電気回路100の電圧が低下する。このことは特許文献1にも記載されている(0003段落)。この電圧低下は、例えば図6に示す波形X1のように、まず急激な低下が起こり、その後の時間経過に伴って徐々に上昇するように推移する。
この電圧低下により、特に、寒冷雰囲気中でエンジン始動を行う場合(いわゆるコールドクランク)に問題が発生することがある。つまり、寒冷雰囲気中ではバッテリー101の初期電圧(バッテリー101自体の電圧)が低くなることは周知であるが、この初期電圧が低い状況でスタータ入力スイッチ102を投入状態とすると、図6に示す波形X2のように、当初の低い電圧から更に電圧が低下し、スタータ入力スイッチ102の投入状態におけるエンジン始動制御装置103への通電電圧が、短時間、所定値(しきい値)Lよりも低くなることがある。
このように、エンジン始動制御装置103への通電電圧が所定値(しきい値)Lよりも低くなっている間、エンジン始動制御装置103はスタータ入力スイッチ102が投入された状態であることを認識しなくなる。つまり、スタータ入力スイッチ102が物理的に投入された状態であるにもかかわらず、エンジン始動制御装置103はスタータ入力スイッチ102が切断されたと誤認識する。この誤認識により、エンジン始動制御装置103は、スタータ入力スイッチ102の投入直後には投入状態となっていたスタータコイル(リレー)104を切断し(場合によっては、スタータ入力スイッチ102の投入直後でも当該誤認識によりスタータコイル(リレー)104が投入状態とならず)、バッテリー101からの電力がスタータモータ105に供給されないため、スタータモータ105が駆動しなくなる。
前記の誤認識は、スタータ入力スイッチ102が投入状態となったことによるエンジン始動制御装置103への通電電圧が所定値(しきい値)Lよりも低くならない程度に、バッテリー101の初期電圧が上昇しない限り起こり続ける。そのため、寒冷雰囲気中ではエンジン始動が不能となる場合があって、大きな問題であった。
なお、特許文献1には、車両の制御系の誤動作やエラー発生を防止するため、エンジン始動制御装置103(特許文献1では「コントローラ」と記載)の入出力信号のうち、エンジンを始動させるために必要な入出力信号を除いて(車両の制御系、メーター類、補機等に対する入出力信号を対象として)、所定期間無効化する方法は記載されている(0033段落)。つまり、特許文献1に係る発明にあっては、エンジンを始動させるために必要な入出力信号はエンジン始動制御装置103によって何ら制御されていない。
また、前記バッテリー101の初期電圧の低下は、前記の寒冷雰囲気以外にも、昨今において環境保護(具体的には排出ガス削減)の要請から種々の車両に採用されているアイドリングストップ機能により、車両における電装系(例えば計器類、制御機器類、照明等の電気回路)に通電がなされたままでエンジンが自動停止した場合にも起こり得ることから、このアイドリングストップ機能のことも前記初期電圧の低下の原因として考慮する必要がある。
前記アイドリングストップ機能によるバッテリー101の初期電圧の低下は、エンジンが自動停止し、そのまま時間が経過した場合に起こり得るが、アイドリングストップ機能と組み合わされて産業車両に設けられることが多いオートスタート機能が頻繁に働くことで更に顕著となる。
前記のオートスタート機能とは、例えば、フォークリフト等の産業車両の運転者(作業者)が運転席に座ったことを座席に設けられたセンサー等で感知してエンジンを自動的に始動させる機能である。
フォークリフト等では、持ち上げる荷物の位置合わせやフォーク幅の調整等、運転者(作業者)が運転席から離れて作業を行い、当該作業が終わった後に運転席に戻ることを繰り返すことが多く、この繰り返しの都度アイドリングストップ機能及びオートスタート機能が働くと、バッテリー101に大きな負担がかかる。つまり、アイドリングストップ機能とオートスタート機能とが組み合わされて設けられた産業車両では、バッテリー101の初期電圧の低下が起こる可能性がその他の車両よりも高くなる。
そこで本発明は、前記原因(寒冷雰囲気、アイドリングストップ(オートスタートも含む))によりバッテリーの初期電圧が低下した状況でも、エンジン始動を確実に行うことのできるエンジン始動制御装置及びこれを搭載した産業車両を提供することを課題とする。
本発明のエンジン始動制御装置は、エンジンを備えた装置に搭載され、接続されたスタータ入力スイッチを投入状態とすることにより、バッテリーからスタータモータに通電し、当該スタータモータを駆動させてエンジン始動をなすために用いられるエンジン始動制御装置において、前記バッテリーから前記スタータ入力スイッチを通りエンジン始動制御装置に入力されるスタータ入力スイッチ投入信号を検出するスイッチ投入信号検出手段を備え、前記バッテリーが寒冷雰囲気中にあること、あるいは、前記エンジンを備えた装置の電装系に通電がなされたままで前記エンジンが自動停止したこと、のいずれかを原因とする、前記バッテリーの初期電圧が低下した状況でエンジン始動を行う際、前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出した後に、前記スタータ入力スイッチからエンジン始動制御装置への通電電圧が、前記スイッチ投入信号検出手段の検出可能なしきい値未満となることで、前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出しなくなった状態となった場合、前記状態の継続が一定時間未満の場合は前記スタータモータを駆動させ、前記状態の継続が一定時間以上の場合は前記スタータモータを駆動させないことを特徴とするエンジン始動制御装置である。
また、本発明エンジン始動制御装置は、前記しきい値未満である状態の継続を、前記通電電圧を所定時間おきに複数回連続して検出することにより認識することが好ましい。
また、本発明のエンジン始動制御装置を搭載した産業車両は、接続されたスタータ入力スイッチを投入状態とすることにより、バッテリーからスタータモータに通電し、当該スタータモータを駆動させてエンジン始動をなすために用いられるエンジン始動制御装置を搭載した産業車両において、前記バッテリーから前記スタータ入力スイッチを通りエンジン始動制御装置に入力されるスタータ入力スイッチ投入信号を検出するスイッチ投入信号検出手段を備え、前記バッテリーが寒冷雰囲気中にあること、あるいは、前記産業車両の電装系に通電がなされたままで前記エンジンが自動停止したこと、のいずれかを原因とする、前記バッテリーの初期電圧が低下した状況でエンジン始動を行う際、前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出した後に、前記スタータ入力スイッチからエンジン始動制御装置への通電電圧が、前記スイッチ投入信号検出手段の検出可能なしきい値未満となることで、前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出しなくなった状態となった場合、前記状態の継続が一定時間未満の場合は前記スタータモータを駆動させ、前記状態の継続が一定時間以上の場合は前記スタータモータを駆動させないことを特徴とするエンジン始動制御装置を搭載した産業車両である。
前記の各構成によると、エンジン始動制御装置で検出された通電電圧の値がしきい値未満である状態が一定時間以上継続することを条件としてスタータモータを駆動させるものであるため、バッテリーの初期電圧が低下した状況でエンジン始動を行おうとする際に、エンジン始動制御装置で検出された通電電圧の値が電圧低下によって短時間だけしきい値未満となっても、スタータモータを駆動させることができる。
本発明は、バッテリーが寒冷雰囲気中にあること、あるいは、電装系に通電がなされたままでエンジンが自動停止したこと、のいずれかを原因としてバッテリーの初期電圧が低下した状況で、エンジン始動制御装置で検出された通電電圧の値が短時間だけしきい値未満となっても、スタータモータを駆動させることができるため、このような状況でもエンジン始動を確実に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るエンジン始動用電気回路の構成を示す概略図である。 同電気回路のうち、エンジン始動制御装置、スタータ入力スイッチ、スタータコイル(リレー)、スタータモータの関係を示すブロック図である。 同電気回路の各状態の相関を示すグラフである。 スタータモータを駆動する際のフロー図である。 従来のエンジン始動用電気回路の構成を示す概略図である。 スタータモータの駆動開始時の電圧低下の例を示すグラフである。
本発明につき、以下に一実施形態を取り上げて説明を行う。
本発明のエンジン始動制御装置の主な搭載対象は産業車両である。この産業車両としては、建設車両(ブルドーザー、パワーシャベル、ロードローラー等)、運搬車両(フォークリフト、クレーン車等)、農業用車両(コンバイン等)が例示できるが、その他種々の車両を搭載対象とすることができる。また、本発明のエンジン始動制御装置は、産業車両以外に、例えば据え置き式の発電機等、エンジンを備えた種々の装置に搭載することができる。
本実施形態のエンジン始動用電気回路10の構成を図1に示す。このエンジン始動用電気回路10は、バッテリー1、スタータ入力スイッチ2、エンジン始動制御装置3、スタータコイル(リレー)4、スタータモータ5が各々接続されて構成されている。
バッテリー1は、産業車両の電装系に直流電力を供給するものであり、特に、エンジン始動用電気回路10に電力を供給してスタータモータ105を駆動させるものである。また、エンジン始動制御装置3にも後述する入出力処理のための電力を供給する。本実施形態では電圧12Vのバッテリーが用いられている。
そして、スタータ入力スイッチ2は、産業車両の運転者により人為的に操作されるものであって、主な方式としてキー式、ボタン式が例示できるが、その他種々の方式を採用できる。キー式の場合は、運転者によってイグニッションキーが差し込まれて捻られることにより、ボタン式の場合は、運転者によってスタートボタンが押されることによりスタータ入力スイッチ2が投入状態となる。このようにスタータ入力スイッチ2が投入状態となることによってスタータ入力スイッチ2内の回路が通電可能となる。
なお、通常はスタータ入力スイッチ2が人為的に投入されている間(キー式の場合はイグニッションキーが捻られている間、ボタン式の場合はスタートボタンが押されている間)、スタータ入力スイッチ2が投入状態となるが、人為的な投入は瞬間的に行われ、その後、運転者がスタータ入力スイッチ2から手を離しても一定時間は投入状態となるようにスタータ入力スイッチ2が構成されていても良い。
そして、スタータコイル(リレー)4は、バッテリー1からスタータモータ5への通電を操作するために設けられている。また、スタータモータ5はバッテリー1からの通電により駆動(回転)されるもので、スタータモータ5の回転軸に物理的に接続されたエンジン(図示しない)の駆動軸を強制的に回転させて当該エンジンを始動させる。
エンジン始動制御装置3は、本実施形態では産業車両に搭載される車両制御コントローラ(VCM/Vehicle Control Module)の一部として構成されている。このエンジン始動制御装置3は、図示のようにバッテリー1、スタータ入力スイッチ2、スタータコイル(リレー)4の各々に接続されている。このエンジン始動制御装置3はCPUを備えており、前記の接続先に対する入出力処理を行うことができる。本実施形態では、このCPUが、後述するスイッチ投入信号検出手段31、検出あり判断手段32、検出なし判断手段33、スタータコイル制御手段34の機能を有している。
次に、このエンジン始動制御装置3に関する、当該エンジン始動制御装置3に接続されたスタータ入力スイッチ2及びスタータコイル(リレー)4に対しての入出力処理について、図1及び図2(ブロック図)を参照しつつ、以下説明する。
スタータ入力スイッチ2が投入状態となると、当該スタータ入力スイッチ2の通電に係る電流(以下、この電流を「スタータ入力スイッチ投入信号」と記載する)が、バッテリー1からスタータ入力スイッチ2を通り、エンジン始動制御装置3に入力される。エンジン始動制御装置3内のスイッチ投入信号検出手段31は、このスタータ入力スイッチ投入信号の入力を検出する。
そして、前記のようにスイッチ投入信号検出手段31がスタータ入力スイッチ投入信号の入力を検出すると、エンジン始動制御装置3内のスタータコイル制御手段34が、スタータコイル(リレー)4に対して、当該スタータコイル(リレー)4を投入するための電流(以下、この電流を「スタータコイル投入信号」と記載する)を出力する。このスタータコイル投入信号の出力によりスタータコイル(リレー)4が投入され、バッテリー1からスタータモータ5への通電がなされる。そして、スタータモータ5が駆動し、これに伴い、エンジンを強制的に回転させて当該エンジンを始動させる。
一方、スタータ入力スイッチ2が切断されると、前記スタータ入力スイッチ投入信号がスイッチ投入信号検出手段31で検出されなくなるため、スタータコイル制御手段34からスタータコイル(リレー)4への前記スタータコイル投入信号の出力も停止する。これにより、スタータコイル(リレー)4が切断され、スタータモータ5の駆動が停止する。
ここで前述のように、寒冷雰囲気及びアイドリングストップ(オートスタートも含む)を原因としてバッテリー1の初期電圧が低下した状況では、スタータ入力スイッチ投入信号に対応する、スタータ入力スイッチ2からエンジン始動制御装置3への通電電圧が、エンジン始動制御装置3のスイッチ投入信号検出手段31が検出可能なしきい値よりも低くなることがある。この場合、スタータ入力スイッチ2が物理的に投入状態にあるにもかかわらず、スイッチ投入信号検出手段31はスタータ入力スイッチ投入信号の入力を検出しなくなる。つまり、エンジン始動制御装置3はスタータ入力スイッチ2が切断されていると誤認識するおそれがある。
そこで本実施形態では、スタータ入力スイッチ投入信号が検出されなくなった状態が50ms(ミリ秒)継続した時点で、エンジン始動制御装置3内の検出なし判断手段33がスタータ入力スイッチ2の切断を認識するようにしている。すなわち、スイッチ投入信号検出手段31で検出された前記の通電電圧の値がしきい値未満である状態の継続が50ms未満の場合、スタータコイル制御手段34はスタータコイル投入信号の出力を保持してスタータモータ5を駆動させ、同状態の継続が50ms以上の場合、スタータコイル制御手段34はスタータコイル投入信号の出力を停止してスタータモータ5を駆動させないようにする。これにより、スタータ入力スイッチ2が物理的に投入状態にあり、前記の通電電圧が低下して短時間しきい値未満になった場合であっても、エンジン始動制御装置3がスタータ入力スイッチ2の切断を誤認識してしまうことを抑制できる。
なお、人為的な操作によりスタータ入力スイッチ2が切断された場合であっても、前記と同様に、検出なし判断手段33は50msのタイムラグをもって切断を認識することになるが、このタイムラグはごく短時間であることから、運転者に違和感を与える等、実用上の影響を与えるものではない。
また、本実施形態では、検出なし判断手段33がスタータ入力スイッチ2の切断を認識する時間を前記のように50msと設定しているが、これは、エンジン始動時において、エンジン始動用電気回路10の電圧が、例えば図6に示す波形X2のように推移する際に最も低下し、しきい値未満となる時間を想定して定めたものである。しかし本発明は、この時間が50msに限定されるものではなく、バッテリー1またはスタータモータ5の種類(容量等)に合わせて種々の時間で設定することができる。この時間設定は、エンジン始動制御装置3におけるソフトウェアの書き換えによっても良いし、エンジン始動制御装置3に時間設定のためのハードウェアを設けておき、当該ハードウェアを調整することによっても良い。
また、本実施形態では、前記の50ms継続の認識を、10msおきに5回連続して検出することにより行っている。
なお、本実施形態のエンジン始動制御装置3では、当該エンジン始動制御装置3内の検出あり判断手段32がスタータ入力スイッチ2の入力の継続を認識する時間も設定されている。この時間は30msとされている。つまり、本実施形態の検出あり判断手段32は、スタータ入力スイッチ投入信号の入力が30ms継続した後に、スタータコイル制御手段34がスタータコイル(リレー)4に対してスタータコイル投入信号を出力することで、スタータモータ5を駆動させてエンジンを始動させる。この構成により、エンジン始動用電気回路10の外部等からのノイズの影響によって、スタータ入力スイッチ2が物理的に切断されているにもかかわらず、エンジン始動制御装置3がスタータ入力スイッチ投入信号の誤った入力を検出し、エンジンが始動してしまう誤作動の発生を抑制できる。本実施形態の検出あり判断手段32は、前記の30ms継続の認識を、10msおきに3回連続して検出することにより行っている。
前記の各時間設定に関し、図3にまとめて示す。図示における、上から一段目がスタータ入力スイッチ2の入力状況を示す(「1」が投入状態、「0」が切断状態)。二段目がエンジン始動制御装置3における通電電圧の状況を示す(図中の二点鎖線はしきい値を示す)。三段目がエンジン始動制御装置3のスイッチ投入信号検出手段31におけるスタータ入力スイッチ投入信号の入力検出状況を示す(「1」が検出、「0」が非検出)。四段目(最下段)がスタータモータ5の駆動状況を示す。
まず、スタータ入力スイッチ2が投入状態になると同時にスタータ入力スイッチ投入信号がエンジン始動制御装置3のスイッチ投入信号検出手段31で検出される。そして、このスタータ入力スイッチ投入信号が検出された状態が30ms継続したと検出あり判断手段32が判断すると、スタータコイル制御手段34によってスタータモータ5の駆動が開始する。スタータモータ5の駆動が開始すると通電電圧が低下し、図示の場合ではしきい値未満となる。そうなると、スタータ入力スイッチ投入信号がスイッチ投入信号検出手段31で検出できなくなる。しかし、この電圧低下の継続は50ms未満であるため、スタータモータは駆動し続ける。
その後、スタータ入力スイッチ2を切断し、その状態が50ms継続すると、スタータモータ5が停止する。なお、停止状態において、ノイズの影響を受け、誤ったスタータ入力スイッチ投入信号がスイッチ投入信号検出手段31で検出されても、この状態の継続が30ms未満であるため、検出あり判断手段32の判断によりスタータモータ5は駆動しない。
最後に、フローチャートである図4と共に、本実施形態のエンジン始動制御装置3における入出力処理についてまとめる。
まず、スタータ入力スイッチ2が投入状態となったことによる、スタータ入力スイッチ投入信号をスイッチ投入信号検出手段31が検出する(ステップS1)。スタータ入力スイッチ投入信号が検出された場合、検出あり判断手段32が10msおきに3回連続して検出されるか判断する(ステップS2)。スタータ入力スイッチ投入信号が10msおきに3回連続して検出された場合、スタータコイル制御手段34はスタータコイル(リレー)4を投入し(ステップS3)、バッテリー1からの電力をスタータモータ5に供給してスタータモータ5を駆動させる(ステップS4)。そして、エンジンが始動する(ステップS5)。
一方、前記ステップS2にて、スタータ入力スイッチ投入信号が10msおきに3回連続して検出されなかった場合は、前記ステップS1に戻る。
そして、前記ステップS1にて、スタータ入力スイッチ投入信号が検出されなかった場合、検出なし判断手段33は、この検出なしの状態が10msおきに5回連続するか判断する(ステップS6)。連続すると判断した場合は処理を終了する(つまり、スタータモータ5が駆動されない)。一方、ステップS6にて、前記検出なしの状態が10msおきに5回連続しないと判断した場合は、スタータコイル制御手段34はスタータコイル(リレー)4を投入し(ステップS3)、バッテリー1からの電力をスタータモータ5に供給してスタータモータ5を駆動させる。
なお、前記ステップS4でスタータモータ5が駆動した後に、エンジン始動制御装置3で検出された通電電圧の値がしきい値未満に低下することで、スタータモータ5が停止してしまいエンジン始動に失敗した場合(ステップ7)であっても、前記ステップS1に戻り、前記一連の処理がなされる。
以上、本発明につき一実施形態を取り上げて説明してきたが、本発明に係るエンジン始動制御装置の具体的構成については、本実施形態に限られるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、エンジン始動制御装置3の入出力処理のための電力を、バッテリー1以外の電源、あるいはコンデンサからエンジン始動制御装置3に供給しても良い。
また、エンジン始動制御装置3を、本実施形態のように車両制御コントローラ(VCM/Vehicle Control Module)の一部として構成せず、独立して、あるいは他の制御装置の一部として構成しても良い。
1 バッテリー
2 スタータ入力スイッチ
3 エンジン始動制御装置
4 スタータコイル(リレー)
5 スタータモータ
10 エンジン始動用電気回路

Claims (3)

  1. エンジンを備えた装置に搭載され、接続されたスタータ入力スイッチを投入状態とすることにより、バッテリーからスタータモータに通電し、当該スタータモータを駆動させてエンジン始動をなすために用いられるエンジン始動制御装置において、
    前記バッテリーから前記スタータ入力スイッチを通りエンジン始動制御装置に入力されるスタータ入力スイッチ投入信号を検出するスイッチ投入信号検出手段を備え、
    前記バッテリーが寒冷雰囲気中にあること、あるいは、前記エンジンを備えた装置の電装系に通電がなされたままで前記エンジンが自動停止したこと、のいずれかを原因とする、前記バッテリーの初期電圧が低下した状況でエンジン始動を行う際、
    前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出した後に、前記スタータ入力スイッチからエンジン始動制御装置への通電電圧が、前記スイッチ投入信号検出手段の検出可能なしきい値未満となることで、前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出しなくなった状態となった場合、前記状態の継続が一定時間未満の場合は前記スタータモータを駆動させ、前記状態の継続が一定時間以上の場合は前記スタータモータを駆動させないことを特徴とするエンジン始動制御装置。
  2. 前記しきい値未満である状態の継続を、前記通電電圧を所定時間おきに複数回連続して検出することにより認識することを特徴とする、請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  3. 接続されたスタータ入力スイッチを投入状態とすることにより、バッテリーからスタータモータに通電し、当該スタータモータを駆動させてエンジン始動をなすために用いられるエンジン始動制御装置を搭載した産業車両において、
    前記バッテリーから前記スタータ入力スイッチを通りエンジン始動制御装置に入力されるスタータ入力スイッチ投入信号を検出するスイッチ投入信号検出手段を備え、
    前記バッテリーが寒冷雰囲気中にあること、あるいは、前記産業車両の電装系に通電がなされたままで前記エンジンが自動停止したこと、のいずれかを原因とする、前記バッテリーの初期電圧が低下した状況でエンジン始動を行う際、
    前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出した後に、前記スタータ入力スイッチからエンジン始動制御装置への通電電圧が、前記スイッチ投入信号検出手段の検出可能なしきい値未満となることで、前記スイッチ投入信号検出手段が前記スタータ入力スイッチ投入信号を検出しなくなった状態となった場合、前記状態の継続が一定時間未満の場合は前記スタータモータを駆動させ、前記状態の継続が一定時間以上の場合は前記スタータモータを駆動させないことを特徴とするエンジン始動制御装置を搭載した産業車両。
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