JP5669631B2 - 超音波診断装置および超音波診断装置の作動方法 - Google Patents
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Description
ところが、通常、操作者が片手で超音波プローブを把持して振動子アレイの超音波送受信面を被検体の表面に当接しつつ診断を行うので、超音波プローブは操作者が片手で容易に把持し得る程度の小さな筺体内に収容されることが多い。このため、振動子アレイからの発熱により超音波プローブの筺体内が温度上昇することがある。
この種のデジタル処理を行う超音波プローブでは、受信信号の処理時においても回路基板からの発熱が生じ、回路基板の各回路の安定した動作を保証するために筺体内の温度上昇を抑制する必要がある。
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、超音波プローブの内部温度の上昇を抑制しながらも高画質の超音波画像を得ることができる超音波診断装置および超音波画像生成方法を提供することを目的とする。
超音波画像の撮像を行なう対象部位を設定する部位設定部と、
前記超音波画像を連続して撮影する際の各フレームにおいて、前記部位設定部にて設定された対象部位に応じて、予め設定された測定領域ごとに、前記超音波ビームの送信パターンを設定する送信パターン設定部と、
連続して撮像した複数枚の超音波画像において、前記測定領域ごとの画像変化率を求める変化率算出部と、
前記変化率算出部が算出した画像変化率に応じて、前記送信パターン設定部が設定した、前記測定領域ごとの前記超音波ビームの送信パターンを変更する送信パターン変更部とを有することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
また、前記各フレームにおいて、前記送信パターンの設定によって、前記超音波ビームの送信を行なわない測定領域では、直前のフレームの画像を用いることが好ましい。
また、前記測定領域は、前記振動子アレイから送信される超音波ビームの焦点位置に応じて設定されることが好ましい。
超音波画像の撮像を行なう対象部位の設定を受け付けて、
前記超音波画像を連続して撮影する際の各フレームにおいて、設定された対象部位に応じて、予め設定された測定領域ごとに、前記超音波ビームの送信パターンを設定し、
連続して撮像した複数枚の超音波画像において、前記測定領域ごとの画像変化率を求めて、
検出した前記画像変化率に応じて、前記測定領域ごとの前記超音波ビームの送信パターンを変更することを特徴とする超音波画像生成方法を提供する。
また、前記各フレームにおいて、前記送信パターンの設定によって、前記超音波ビームの送信を行なわない測定領域では、直前のフレームの画像を用いることが好ましい。
また、前記測定領域は、前記振動子アレイから送信される超音波ビームの焦点位置に応じて設定されることが好ましい。
超音波診断装置10は、超音波プローブ12と、この超音波プローブ12と無線通信により接続された診断装置本体14とを備えている。
このような振動子の電極に、パルス状又は連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮し、それぞれの振動子からパルス状又は連続波の超音波が発生して、それらの超音波の合成により超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することにより伸縮して電気信号を発生し、それらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
ここで、送信駆動部24は、後述する送信パターンマップ記憶部58または送信パターン変更部56から供給される送信パターンマップに応じて、複数のトランスデューサ16(振動子アレイ)を制御して、超音波ビームの送信を行なう。
この点については、後に詳述する。
パラレル/シリアル変換部20は、複数チャンネルの受信信号処理部18によって生成されたパラレルのサンプルデータを、シリアルのサンプルデータに変換する。
無線通信部22は、診断装置本体14との間で無線通信を行うことにより、サンプルデータを診断装置本体14に送信すると共に、診断装置本体14から各種の制御信号を受信して、受信された制御信号を通信制御部30に出力する。通信制御部30は、プローブ制御部32によって設定された送信電波強度でサンプルデータの送信が行われるように無線通信部22を制御すると共に、無線通信部22が受信した各種の制御信号をプローブ制御部32に出力する。
超音波プローブ12には、図示しないバッテリが内蔵され、このバッテリから超音波プローブ12内の各回路に電源供給が行われる。
なお、超音波プローブ12は、リニアスキャン方式、コンベックススキャン方式、セクタスキャン方式等の体外式プローブでもよいし、ラジアルスキャン方式等の超音波内視鏡用プローブでもよい。
また、無線通信部34に通信制御部46が接続され、シリアル/パラレル変換部36、画像生成部40、表示制御部42および通信制御部46に本体制御部48が接続されている。さらに、本体制御部48には、オペレータが入力操作を行うための操作部52と、動作プログラムを格納する格納部50と、送信パターンマップ記憶部58がそれぞれ接続されている。
ここで、本発明においては、操作部52は、操作者が、撮像対象の部位の種類の指定を行なうためのものでもあり、例えば、肝臓、腎臓、血管、心臓等から撮像を行なう対象部位を選択することができる。
操作部52は、入力された対象部位の設定の指示を本体制御部48に供給する。
送信パターンマップとは、予め設定されている測定領域ごとの、超音波ビームの送信パターンのマップである。
図2(A)は、例えば、肝臓や腎臓あるいは心臓等のように、画面の中央部で撮像対象を撮像する場合の送信パターンマップを概念的に示す図である。図2(A)に示す送信パターンマップは、画面中央部の測定領域は、連続送信領域(実線で示す領域)に設定されており、画面左側および右側の測定領域は、間欠送信領域(破線で示す領域)に設定されている。
図3は、図2(A)に示す送信パターンマップで撮像を行なう際の連続するフレームを、概念的に示したものである。図3においては、超音波ビームを送信する測定領域に、超音波ビームの焦点を黒丸で表示する。図3に示すように、連続送信領域においては、全てのフレームで超音波ビームを送信する。一方、間欠送信領域においては、所定の割合で、超音波ビームの送信を行なわないフレームを有する。図示例においては、3フレームに1度の割合で、超音波ビームの送信を行なわない。
通信制御部46は、本体制御部48によって設定された送信電波強度で各種の制御信号の送信が行われるように無線通信部34を制御する。
シリアル/パラレル変換部36は、無線通信部34から出力されるシリアルのサンプルデータを、パラレルのサンプルデータに変換する。データ格納部38は、メモリまたはハードディスク等によって構成され、シリアル/パラレル変換部36によって変換された少なくとも1フレーム分のサンプルデータを格納する。
整相加算部60は、本体制御部48において設定された受信方向に応じて、予め記憶されている複数の受信遅延パターンの中から1つの受信遅延パターンを選択し、選択された受信遅延パターンに基づいて、サンプルデータによって表される複数の複素ベースバンド信号にそれぞれの遅延を与えて加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれたベースバンド信号(音線信号)が生成される。
画像の変化率を求める方法には、特に限定はないが、例えば、超音波画像に含まれる各部分(人体の臓器など)について2値化処理等を施してその輪郭を抽出し、各部分の輪郭がフレーム毎に変化する変化量を変化率として求める方法等を用いればよい。
変化率算出部54は、検出した測定領域ごとの画像変化率を送信パターン変更部56に供給する。
具体的には、送信パターン変更部56は、供給された測定領域ごとの画像変化率を、所定の閾値と比較して、画像変化率が所定の閾値以下の測定領域を間欠送信領域に設定し、画像変化率が所定の閾値以上の測定領域を連続送信領域に設定して、新たな送信パターンマップを生成する。
図4(A)および(B)に、図2(A)の送信パターンマップで撮像を行なう際の連続するフレームを概念的に示す。なお、図4(A)および(B)においては、焦点位置の図示は省略し、超音波ビームを送信する列を矢印で示す。
図4(A)において、対象部位の一部は、連続送信領域から外れ、間欠送信領域に存在する(図においては、右から2列目の測定領域)。ここで、対象部位が大きく動いていると、変化率算出部54が画像の変化率を求めた際に、対象部位が存在する測定領域では、画像変化率が大きく算出される。送信パターン変更部56は、求めた画像変化率から、対象部位のが存在する測定領域を連続送信領域に設定し、それ以外の測定領域を間欠送信領域に設定し、図4(B)に示すような、新たな送信パターンマップを生成する。
送信パターン変更部56は、生成した送信パターンマップを本体制御部48に供給する。
操作者が、操作部52を操作して、撮像を行なう対象部位の設定を行なうと、本体制御部48は、入力された対象部位に応じて、送信パターンマップ記憶部58から送信パターンマップを読み出す。操作者が、超音波プローブ12を被検体の表面に当接し、撮像を開始すると、本体制御部48からの制御信号および送信パターンマップに基づいて、送信制御部26が送信駆動部24を制御する。送信駆動部24が、制御信号に基づいてトランスデューサ16を駆動し、各トランスデューサ16から超音波ビームが送信され、被検体内からの超音波エコーを、各トランスデューサ16が受信し、受信信号を出力する。
また、超音波画像の撮像中に、測定領域ごとに画像の変化率を求めて、この画像変化率に応じて、新たな送信パターンマップを生成するので、撮像中の画像に応じて、画像変化率が小さく画像の変化が捉えやすい領域では、間欠的に超音波ビームの送信を行なうことができ、超音波プローブ内の発熱量を抑制することができる。また、画像の変化率が大きい領域では、連続して超音波ビームの送信を行なうので、変化の大きい撮像対象を捉えることができ、高画質な超音波画像を撮像することができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
12 超音波プローブ
14 診断装置本体
16 トランスデューサ
18 受信信号処理部
20 パラレル/シリアル変換部
22、34 無線通信部
24 送信駆動部
26 送信制御部
28 受信制御部
30、46 通信制御部
32 プローブ制御部
36 シリアル/パラレル変換部
38 データ格納部
40 画像生成部
42 表示制御部
44 表示部
48 本体制御部
50 格納部
52 操作部
54 変化率算出部
56 送信パターン変更部
58 送信パターンマップ記憶部
60 整相加算部
62 画像処理部
Claims (6)
- 送信駆動部から供給された駆動信号に基づいて超音波プローブの振動子アレイから被検体に向けて超音波ビームを送信すると共に、被検体からの超音波エコーを受信した前記振動子アレイから出力された受信信号を処理し、処理された受信信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置において、
超音波画像の撮像を行なう対象部位を設定する部位設定部と、
前記超音波画像を連続して撮影する際の各フレームにおいて、前記部位設定部にて設定された対象部位に応じて、予め設定された測定領域ごとに、前記超音波ビームの送信パターンを設定する送信パターン設定部と、
連続して撮像した複数枚の超音波画像において、前記測定領域ごとの画像変化率を求める変化率算出部と、
前記変化率算出部が算出した画像変化率に応じて、前記送信パターン設定部が設定した、前記測定領域ごとの前記超音波ビームの送信パターンを変更する送信パターン変更部とを有し、
前記送信パターン変更部は、前記画像変化率が所定の閾値以上の前記測定領域における前記超音波ビームの送信間隔を、前記画像変化率が所定の閾値以下の前記測定領域の前記超音波ビームの送信間隔よりも短くすると共に、前記画像変化率が所定の閾値以下の前記測定領域では、前記画像変化率が所定の閾値以上の前記測定領域から遠い位置の測定領域ほど、前記超音波ビームの送信間隔を長くすることを特徴とする超音波診断装置。 - 前記各フレームにおいて、前記送信パターンの設定によって、前記超音波ビームの送信を行なわない測定領域では、直前のフレームの画像を用いる請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記測定領域は、前記振動子アレイから送信される超音波ビームの焦点位置に応じて設定される請求項1または2に記載の超音波診断装置。
- 送信駆動部から供給された駆動信号に基づいて超音波プローブの振動子アレイから被検体に向けて超音波ビームを送信すると共に、被検体からの超音波エコーを受信した前記振動子アレイから出力された受信信号を処理し、処理された受信信号に基づいて超音波画像を生成する超音波画像生成における超音波診断装置の作動方法であって、
超音波画像の撮像を行なう対象部位を設定する部位設定ステップと、
前記超音波画像を連続して撮影する際の各フレームにおいて、設定された対象部位に応じて、予め設定された測定領域ごとに、前記超音波ビームの送信パターンを設定する送信パターン設定ステップと、
連続して撮像した複数枚の超音波画像において、前記測定領域ごとの画像変化率を求める変化率算出ステップと、
検出した前記画像変化率に応じて、前記測定領域ごとの前記超音波ビームの送信パターンを変更する送信パターン変更ステップとを有し、
前記送信パターン変更ステップにおいて、前記画像変化率が所定の閾値以上の前記測定領域における前記超音波ビームの送信間隔を、前記画像変化率が所定の閾値以下の前記測定領域の前記超音波ビームの送信間隔よりも短くすると共に、前記画像変化率が所定の閾値以下の前記測定領域では、前記画像変化率が所定の閾値以上の前記測定領域から遠い位置の測定領域ほど、前記超音波ビームの送信間隔を長くすることを特徴とする超音波診断装置の作動方法。 - 前記各フレームにおいて、前記送信パターンの設定によって、前記超音波ビームの送信を行なわない測定領域では、直前のフレームの画像を用いる請求項4に記載の超音波診断装置の作動方法。
- 前記測定領域は、前記振動子アレイから送信される超音波ビームの焦点位置に応じて設定される請求項4または5に記載の超音波診断装置の作動方法。
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