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JP5648451B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、電動工具の技術に関し、特に、二次電池を駆動源とし、モータと二次電池の間に設置されたFETをパルス制御することによって、ソフトスタートを行えるようにした電動工具に関するものである。
例えば、二次電池を駆動源とする電動工具においては、工具起動時の反動を軽減し、正確な作業をより行いやすくする等を目的として、工具起動時にモータの回転数を徐々に増加するソフトスタートを行うような工具が開発されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−159669号公報
前述したようなソフトスタートを行う方法の1つとして考えられるのが、二次電池とモータの間にFETを設け、このモータと二次電池の間に設けられたトリガスイッチをオンすると同時に二次電池を駆動源としたマイコンが駆動し、このマイコンによりFETをパルス制御する方法である。
しかし、このような方法でソフトスタートを行った場合には、マイコンの駆動源が二次電池であることから、工具に瞬間的に重い負荷がかかった場合、場合によっては、二次電池の電圧が、マイコンの最低駆動電圧以下にまで瞬間的に低下してしまい、リセットがかかってしまう場合がある。
この場合のソフトスタートは、スタート時のみFETをパルスで制御することによって、モータに流れる電流を徐々に増やしていくものであって、ソフトスタートが終わった後はFETはフルオン状態になる。この状態でマイコンがリセットしてしまうと、FETがオフされ、その後、二次電池の負荷が開放され、マイコンが再起動する。マイコンが再起動するまでの間は工具が停止する。その後、マイコンが起動した時点で、再度ソフトスタートがかかってしまうようなことが繰り返される、すなわち工具がオンとオフを繰り返す可能性がある。
そこで、本発明の目的は、上記した問題を解決するため、二次電池を駆動源としたマイコンによりソフトスタートを行う電動工具において、二次電池の電圧がマイコンの駆動電圧以下になってもモータ動作を維持する電動工具を提供することである。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、上記目的を達成するため、本発明の電動工具は、電池(二次電池)によって駆動するモータと、モータを制御するための制御手段(マイコン)と、制御手段の出力に基づいてモータを駆動するための第1回路部と、制御手段の出力に基づいて第1回路部に電圧を供給するための第2回路部とを有し、第1回路部は、制御手段に接続され、制御手段の出力するソフトスタート制御信号により駆動する第1スイッチと、第1スイッチとモータに接続され、第1スイッチとは逆にソフトスタート制御信号の反転信号により動作してモータを駆動する第2スイッチとを有することを特徴とする。
さらに望ましくは、第2回路部は、制御手段に接続され、制御手段の出力するソフトスタート制御信号により駆動する第3スイッチと、第3スイッチと第2スイッチに接続され、第3スイッチのオンによりオンし、第2スイッチに電圧を供給する第4スイッチとを有することを特徴とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明によれば、二次電池を駆動源としたマイコンによりソフトスタートを行う電動工具において、二次電池の電圧がマイコンの駆動電圧以下になってもモータ動作を維持する電動工具を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る電動工具の構成の一例を示す回路図である。 本発明の実施形態1に係る電動工具において、(a),(b)はマイコンから出力されるパルス信号によるオンデューティー比の一例を示す特性図と、このパルス信号の一例を示す波形図、(c),(d)はモータを駆動するためのFETに入力されるパルス信号によるオンデューティー比の一例を示す特性図と、このパルス信号の一例を示す波形図である。 本発明の実施形態2に係る電動工具の構成の一例を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1を、図1〜図2を用いて説明する。
本実施形態1の電動工具は、電池(二次電池1)によって駆動するモータ(モータ2b)と、モータを制御するための制御手段(マイコン2p)と、制御手段の出力に基づいてモータを駆動するための第1回路部(FET2c,2f等)と、制御手段の出力に基づいて第1回路部に電圧を供給するための第2回路部(FET2h,2k、ダイオード2n等)とを有し、第1回路部は、制御手段に接続され、制御手段の出力するソフトスタート制御信号により駆動する第1スイッチ(FET2f)と、第1スイッチとモータに接続され、第1スイッチとは逆にソフトスタート制御信号の反転信号により動作してモータを駆動する第2スイッチ(FET2c)とを有することを特徴とする。
さらに望ましくは、第2回路部は、制御手段に接続され、制御手段の出力するソフトスタート制御信号により駆動する第3スイッチ(FET2h)と、第3スイッチと第2スイッチに接続され、第3スイッチのオンによりオンし、第2スイッチに電圧を供給する第4スイッチ(FET2k)とを有することを特徴とする。
以上の特徴を有する本実施形態1の電動工具を、以下において具体的に説明する。なお、本実施形態1、さらに以降の実施形態においては、スイッチとしてFETを例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、トランジスタなどにも適用することができる。
<電動工具の構成>
図1は、本発明の実施形態1に係る電動工具の構成の一例を示す回路図である。
本実施形態1の電動工具は、二次電池(電池パック)1と、この二次電池1を駆動源とする電動工具本体2から構成されている。この電動工具は、電動工具本体2に二次電池1が装着されることで、二次電池1の正極端子(+)が電動工具本体2の正極端子(+)に電気的に接続され、かつ、二次電池1の負極端子(−)が電動工具本体2の負極端子(−)に電気的に接続される。
二次電池1は、電池セル1aが複数個直列に接続されている。この二次電池1には、これに限定されるものではないが、例えば、リチウムイオン電池や、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池などが用いられる。また、電池セル1aは並列に接続しても良い。
電動工具本体2は、トリガスイッチ2a、モータ2b、パルス制御によってソフトスタートを行うためのNch(Nチャネル型)のFET2c、NchのFET2f,2h、Pch(Pチャネル型)のFET2k、抵抗2d,2e,2g,2i,2j,2l,2m、ダイオード2n、マイコンの駆動源となる定電圧回路2o、マイコン2pで構成されている。
次に、電動工具2の回路接続について説明する。
まず、二次電池1では、この二次電池1の正極端子(+)が複数個直列接続された電池セル1aの高電位側に接続され、負極端子(−)が低電位側に接続されている。
一方、電動工具本体2では、この電動工具本体2の正極端子(+)が、トリガスイッチ2aの一端に接続されている。このトリガスイッチ2aの他端は、モータ2bの正極端子に接続されると共に、定電圧回路2oの入力側に接続されている。この定電圧回路2oの出力側は、マイコン2pの電源端子に接続されている。また、電動工具本体2の負極端子(−)は、マイコン2pのGND端子に接続されている。
そして、二次電池1を電動工具本体2に装着した状態では、二次電池1の正極端子(+)が電動工具本体2の正極端子(+)に接続され、かつ、二次電池1の負極端子(−)が電動工具本体2の負極端子(−)に接続されている。
また、マイコン2pの出力ポートは、NchのFET2fのゲートに接続されている。尚、FET2fのゲートとソースの間には、このFET2fのオフ動作を確実にするために抵抗2gが設けられている。
また、FET2fのドレインは、パルス制御によってソフトスタートを行うために、モータ2bの負極端子と二次電池1の間に設けられたNchのFET2cのゲートに接続されている。尚、FET2cのゲートとソースの間には、このFET2cのオフ動作を確実にするために抵抗2eが設けられている。
また、マイコン2pの出力ポートは、上記のようにFET2fのゲートに接続されていると共に、ダイオード2nを介して、NchのFET2hのゲートにも接続されている。尚、FET2hのゲートとソースの間には、このFET2hのオフ動作を確実にするために抵抗2jが設けられている。
また、FET2hのゲートは、抵抗2iを介して、PchのFET2kのドレインに接続されている。また、FET2hのドレインは、抵抗2mを介して、FET2kのゲートに接続されている。尚、FET2kのゲートとソースの間には、このFET2kのオフ動作を確実にするために抵抗2lが設けられている。また、FET2kのドレインは、抵抗2dを介して、FET2cのゲートに接続されている。
また、FET2cのソース、FET2fのソース、FET2hのソース、マイコン2pのGND端子は、電動工具本体2の負極端子(−)に接続されており、グランド電位となっている。
<電動工具の動作>
次に、前述した図1の電動工具において、図2を参照しながら、マイコン2pを起動する場合の動作、さらにマイコン2pの起動後の動作について説明する。図2において、(a),(b)は、マイコン2pから出力されるパルス信号によるオンデューティー比の一例を示す特性図と、このパルス信号の一例を示す波形図、(c),(d)は、モータを駆動するためのFETに入力されるパルス信号によるオンデューティー比の一例を示す特性図と、このパルス信号の一例を示す波形図である。
まず、マイコン2pを起動する場合には、トリガスイッチ2aをオンにする。トリガスイッチ2aをオンすると、二次電池1から定電圧回路2oの入力に電源が供給され、この定電圧回路2oの出力(例えば5V)がマイコン2pに入力され、マイコン2pが起動する。
そして、起動したマイコン2pの出力ポートから、この出力ポートに連なるFET2fのゲート及びダイオード2nに、ソフトスタート制御信号としてのパルス信号を出力する。このソフトスタート制御信号としてのパルス信号は、図2(a)に示すように、所定時間の間、すなわちソフトスタート時間までの間に、オンデューティー比を100%から0%へ徐々に変化させていくものである。この図2(a)に示すようなオンデューティー比の特性は、図2(b)に示すように、各周期におけるオン期間のパルス幅をオフ期間のパルス幅に対して徐々に減少させるようなパルス信号を出力することで可能となる。
このパルス信号を出力した時に、FET2fのゲートに信号が入力されると同時に、ダイオード2nを介して、FET2hのゲートにも電圧がパルスで入力される。FET2hのゲートに電圧が1パルスでも入力されると、FET2hはオンする。FET2hがオンすると、PchのFET2kもオンする。FET2hのオン状態とFET2kのオン状態は、マイコン2pの出力ポートから出力されるパルス信号の最初の1パルスが入力された以降継続される。
この時、FET2cのゲートには、FET2k及び抵抗2dを介して二次電池1の電圧が入力される。一方で、先にも述べたように、FET2fのゲートには、パルス信号が所定時間の間、すなわちソフトスタート時間までの間に、オンデューティー比を100%から0%へ徐々に減少させながら入力される。FET2fがオンすると、FET2cのゲートはグランド電位になるため、FET2cはオンしなくなる。逆に、FET2fがオフすると、先に述べたようにFET2k及び抵抗2dを介して、二次電池1の電圧がFET2cのゲートに入力されるため、FET2cはオンする。つまり、FET2fがオンすると、FET2cはオフし、逆に、FET2fがオフすると、FET2cはオンするといった関係になっている。
よって、FET2fのゲートに入力される電圧のオンデューティー比を100%から0%に徐々に減少させていくと、FET2cに入力されるゲート電圧は、逆に、図2(c)に示すように、オンデューティー比が0%から100%に徐々に増加していくことになり、ソフトスタートを行うことができる。この図2(c)に示すようなオンデューティー比の特性は、図2(d)に示すように、各周期におけるオン期間のパルス幅をオフ期間のパルス幅に対して徐々に増加させるようなパルス信号をFET2cに入力することで可能となる。
ここで、本実施形態1の回路構成に対する比較のために、(1)第1比較例:マイコン2pの出力ポートから出力されるパルス信号を直接FET2cのゲートに入力する場合、(2)第2比較例:マイコン2pの出力ポートから出力されるパルス信号の論理を逆にするために、FET2fを介してFET2cを動作させる場合、(3)第3比較例:電池電圧を直接FET2cのゲートに入力する場合について説明する。
(1)第1比較例
単純に、直接FET2cのゲートに、マイコン2pの出力ポートから出力されるパルス信号のオンデューティー比を0%から100%まで上昇させていっただけでは、高負荷がかかった場合に、二次電池1の電圧がマイコン2pの入力電圧以下に低下し、マイコン2pがリセットされる。マイコン2pがリセットされた場合、FET2cはマイコン2pから信号が出力されていないとオン状態を維持できないので、FET2cはオフしてしまう。FET2cがオフすると、二次電池1は負荷から開放され、再び二次電池1の電圧が上昇し、マイコン2pが再起動して再びFET2cはオンするが、高負荷がかかったままの状態である場合、再び電圧が落ちてしまう。このように、単純に、直接FET2cのゲートにマイコン2pの出力ポートからのパルス信号を入力するだけでは、オンオフを繰り返してしまう可能性がある。
(2)第2比較例
単純に、マイコン2pの出力ポートから出力されるパルス信号の論理を逆にするために、FET2fを介してFET2cを動作させるようにした場合は、マイコン2pの電源が落ちてパルス信号が出力されなくなってもFET2cはオン状態を維持することができる。しかし、トリガスイッチ2aを引いて、マイコン2pが起動するまではある一定の時間が必要であり、その間、FET2cは完全にフルオン状態になってしまい、ソフトスタートを行えない。
(3)第3比較例
単純に、二次電池1の電圧を直接FET2cのゲートに入力する場合、トリガスイッチ2aをオンするとマイコン2pからの信号に関係なくFET2cがオンデューティー比100%でフルオン状態となってしまい、ソフトスタートを行えない。
そこで、本実施形態1では、(2)第2比較例の構成(FET2c、FET2f)に加えて、先述したようにFET2h、FET2k、ダイオード2n、抵抗2i,2j,2l,2mを用いて、FET2cのゲートに入力される電圧をマイコン2pからの信号が1パルス入力されることによって供給できるようにしている。
<実施形態1の効果>
以上に説明した本実施形態1の電動工具によれば、マイコン2pの出力するソフトスタート制御信号により駆動するFET2f、このFET2fとは逆にソフトスタート制御信号の反転信号により動作してモータ2bを駆動するFET2c、マイコン2pの出力するソフトスタート制御信号により駆動するFET2h、このFET2hのオンによりオンし、FET2cに電圧を供給するFET2kなどを有することで、二次電池1を駆動源としたマイコン2pによりソフトスタートを行う電動工具において、二次電池1の電圧がマイコン2pの駆動電圧以下になってもモータ2bの動作を維持する(停止しない)ようにすることができる。言い換えれば、二次電池1の電池電圧に影響されずに、ソフトスタートを可能とすることができる。また、マイコン2pにはトリガスイッチ2aのオンにより二次電池1からの電源が供給され、さらに、FET2kがオンしてFET2fがオフすると電池電圧がFET2cに印加されるので、省エネにも貢献することができる。
[実施形態2]
本発明の実施形態2を、図3を用いて説明する。
本実施形態2の電動工具は、前記実施形態1に対して、電池(二次電池1)の過放電/過電流時にモータの駆動を停止するための第3回路部(FET2q、ラッチ回路2s等)が追加されている点が異なる。第3回路部は、電池の過放電/過電流保護ICから出力される過放電/過電流信号により駆動し、第2スイッチ(FET2c)への電圧の供給を停止する第5スイッチ(FET2q)を有することを特徴とする。
以上の特徴を有する本実施形態2の電動工具を、この特徴部分を主にして、以下において具体的に説明する。
<電動工具の構成>
図3は、本発明の実施形態2に係る電動工具の構成の一例を示す回路図である。
本実施形態2の電動工具は、二次電池(電池パック)1と、この二次電池1を駆動源とする電動工具本体2から構成されている。この電動工具は、電動工具本体2に二次電池1が装着されることで、二次電池1の正極端子(+)が電動工具本体2の正極端子(+)に電気的に接続され、かつ、二次電池1の負極端子(−)が電動工具本体2の負極端子(−)に電気的に接続されるのに加えて、さらに、二次電池1の信号端子(E)が電動工具本体2の信号端子(E)に電気的に接続される。
二次電池1は、電池セル1aが複数個直列に接続されているのに加えて、さらに、電池セル1aの過放電/過電流時に過放電/過電流信号を出力する過放電/過電流保護IC1bが設けられている。この二次電池1では、この二次電池1の信号端子(E)が、過放電/過電流保護IC1bの出力側に接続されている。この過放電/過電流保護IC1bの入力側は、過放電/過電流を監視するために電池セル1aに接続されている。ここで、保護IC1bは、電池セル1aの各セル電圧、セルに流れる電流を常に監視し、各セル電圧が所定の過放電電圧以下になった場合、あるいは、セル電流が所定の過電流電流以上になった場合に、信号端子(E)から異常信号を出力する。なお、二次電池1が充電装置に接続されて充電される場合、過放電/過電流保護IC1bは、各セル電圧が所定の過充電電圧以上になったら信号端子(E)から過充電信号を出力し充電を停止するように動作する。
電動工具本体2は、トリガスイッチ2a、モータ2b、パルス制御によってソフトスタートを行うためのNchのFET2c、NchのFET2f,2h、PchのFET2k、抵抗2d,2e,2g,2i,2j,2l,2m、ダイオード2n、マイコンの駆動源となる定電圧回路2o、マイコン2pに加えて、さらに、NchのFET2q、抵抗2r、ラッチ回路2sで構成されている。
この電動工具本体2では、この電動工具本体2の信号端子(E)が、ラッチ回路2sの入力側に接続されている。このラッチ回路2sの出力側は、FET2qのゲートに接続されている。また、FET2qのドレインは、FET2hのゲートに接続されている。尚、FET2qのゲートとソースの間には、このFET2qのオフ動作を確実にするために抵抗2rが設けられている。また、FET2qのソースは、グランド電位となっている。
<電動工具の動作>
次に、前述した図3の電動工具において、二次電池1の過放電/過電流時の動作について説明する。
過放電または過電流時には、二次電池1の過放電/過電流保護IC1bから過放電/過電流信号が出力される。その過放電/過電流信号の出力に対応して、ラッチ回路2sからFET2qのゲートにハイ信号が入力され、FET2qがオンする。FET2qがオンすると、FET2hおよびFET2kがオフするため、FET2cのゲートに電圧が供給されなくなり、モータ2bの駆動が停止する。
なお、ラッチ回路2sは、一度過放電/過電流信号が入力されると、トリガスイッチ2aをオンしている間は、ハイ信号の出力が継続するような構成になっている。このような構成により、FET2qがオン状態を維持し、FET2hおよびFET2kがオフ状態を維持するため、FET2cのゲートに電圧が供給されない状態が続き、モータ2bの駆動停止が継続される。この状態で、トリガスイッチ2aをオフすると、ラッチ回路2sのハイ信号の出力は解除(リセット)される。
<実施形態2の効果>
以上に説明した本実施形態2の電動工具によれば、前記実施形態1の構成に加えて、二次電池1の過放電/過電流保護IC1bから出力される過放電/過電流信号により駆動し、FET2cへの電圧の供給を停止するFET2qなどを有することで、前記実施形態1と同様の効果に加えて、二次電池1の過放電/過電流時にモータ2bの駆動を停止することができる。また、ラッチ回路2sを有することで、トリガスイッチ2aをオフするまではモータ2bの駆動停止を継続することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明の電動工具は、特に、二次電池を駆動源とし、モータと二次電池の間に設置されたFETをパルス制御することによって、ソフトスタートを行えるようにした電動工具に利用可能である。
1…二次電池、1a…電池セル、1b…過放電/過電流保護IC、
2…電動工具本体、2a…トリガスイッチ、2b…モータ、2c…FET(Nch)、2d,2e…抵抗、2f…FET(Nch)、2g…抵抗、2h…FET(Nch)、2i,2j…抵抗、2k…FET(Pch)、2l,2m…抵抗、2n…ダイオード、2o…定電圧回路、2p…マイコン、2q…FET(Nch)、2r…抵抗、2s…ラッチ回路。

Claims (8)

  1. 電池によって駆動するモータと、
    前記モータを制御するための制御手段と、
    前記制御手段の出力に基づいて前記モータを駆動するための第1回路部と、
    前記制御手段の出力に基づいて前記第1回路部に電圧を供給するための第2回路部とを有し、
    前記第1回路部は、
    前記制御手段に接続され、前記制御手段の出力するソフトスタート制御信号により駆動する第1スイッチと、
    前記第1スイッチと前記モータに接続され、前記第1スイッチとは逆に前記ソフトスタート制御信号の反転信号により駆動して前記モータを駆動する第2スイッチとを有し、
    前記第2回路部は、前記制御手段の出力に基づいてオン状態が維持され、前記第1スイッチがオフすると、前記電池の電圧が前記第2スイッチに印加されることを特徴とする電動工具。
  2. 請求項1記載の電動工具において、
    前記第2回路部は、
    前記制御手段に接続され、前記制御手段の出力するソフトスタート制御信号により駆動する第3スイッチと、
    前記第3スイッチと前記第2スイッチに接続され、前記第3スイッチのオンによりオンし、前記第2スイッチに電圧を供給する第4スイッチとを有することを特徴とする電動工具。
  3. 請求項2記載の電動工具において、
    前記第4スイッチがオンし、前記第1スイッチがオフすると、前記電池の電圧が前記第2スイッチに印加されることを特徴とする電動工具。
  4. 請求項2記載の電動工具において、
    前記第2スイッチは、前記モータ及び前記電池と直列接続されることを特徴とする電動工具。
  5. 請求項2記載の電動工具において、
    前記モータ及び前記電池と直列接続されたトリガスイッチをさらに有し、
    前記制御手段は、前記トリガスイッチのオンにより電源が供給されることを特徴とする電動工具。
  6. 請求項2記載の電動工具において、
    前記制御手段は、前記ソフトスタート制御信号として、オンデューティー比を100%から徐々に減少させて0%になるようなパルス信号を出力し、
    前記モータを駆動する前記第2スイッチは、前記ソフトスタート制御信号の反転信号として、オンデューティー比を0%から徐々に増加させて100%になるようなパルス信号で駆動することを特徴とする電動工具。
  7. 請求項2記載の電動工具において、
    前記電池の過放電/過電流時に前記モータの駆動を停止するための第3回路部をさらに有し、
    前記第3回路部は、前記電池の過放電/過電流保護ICから出力される過放電/過電流信号により駆動し、前記第2スイッチへの電圧の供給を停止する第5スイッチを有し、
    前記モータは、前記第5スイッチによる前記第2スイッチへの電圧の供給の停止により駆動が停止されることを特徴とする電動工具。
  8. 請求項7記載の電動工具において、
    前記第3回路部は、ラッチ回路を有し、
    前記過放電/過電流保護ICから過放電/過電流信号が出力された場合、前記ラッチ回路は、前記第5スイッチをオン状態に維持し、前記第2スイッチへの電圧の供給の停止により前記モータの駆動停止を継続することを特徴とする電動工具。
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