以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を附してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従う照明装置1の外観構成図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う照明装置1には、本体部を取り付けるためのシャーシ2と、シャーシ2とともに本体部全面を覆うカバー8,9とが設けられている場合が示されている。本例においては、一例として、照明装置1のシャーシ2が天井に取り付けられているものとする。
カバー8は、照明用のLEDモジュールが配置される領域に対応して設けられる。当該カバー8の領域から光が照射される。
カバー8の中央付近に設けられている別のカバー9は、LEDモジュールを制御する基板等の制御装置が配置される領域に対応して設けられる。当該カバー9に対応する領域には、LEDモジュールは設けられていないため光は照射されない。
また、当該照明装置1を操作するための携帯型のリモコン50が設けられている。リモコン50を操作することにより照明装置1に対して各種動作指示を与えることが可能となる。リモコン50の詳細については後述する。
図2は、本発明の実施の形態に従う照明装置1のハードウェアを説明する概略ブロック図である。
図2を参照して、本発明の実施の形態に従う照明装置1は、電源回路10と、照明制御部20と、照明部30と、インタフェース部40とを含む。
電源回路10は、交流電源入力(AC入力)(100V)を受けて直流電圧に変換して装置の各部に電圧を供給する。なお、本例においては、一例として制御電源供給回路21および照明部30のみに電圧が供給されているように示されているが、特にこれに限られず、他の部位に対しても必要な電圧が供給されるものとする。
照明制御部20は、電源回路10から供給される電圧をCPU22に供給するために調整する制御電源供給回路21と、照明装置1全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)22と、PWM(Pulse Width Modulation)制御回路23と、信号受信部25と、SW入力部26と、照度センサ28と、メモリ29とを含む。CPU22とメモリ29とPWM制御回路23とはマイコン(マイクロコンピュータ)によって構成される。
CPU22は、各部と接続されるとともに、照明装置1全体を制御するために必要な動作を指示する。
PWM制御回路23は、CPU22からの指示に従ってLEDモジュール31,32を駆動するために必要なPWMパルスを生成する。
信号受信部25は、インタフェース部40に含まれる赤外線受光部41と接続されて、赤外線受光部41で受光された赤外線信号に応答した指示をCPU22に出力する。
SW入力部26は、操作SW(スイッチ)42と接続されて、操作SWの操作に応答した指示をCPU22に出力する。
照度センサ28は、照明装置1周辺の照度を計測してCPU22に出力する。CPU22は、照度センサ28からの測定結果に基づいて調光率を制御することが可能である。
メモリ29は、照明装置1を制御するための各種プログラムおよび初期値等が格納されるとともに、CPU22のワーキングメモリとしても用いられる。
照明部30は、互いに色温度の異なるLEDモジュール31,32と、LEDモジュール31,32を駆動するために用いられるFET(Field Effect Transistor)スイッチ33,34とを含む。本例において、LEDモジュール31の色温度は、6700K程度、LEDモジュール32の色温度は、2700K程度とする。以下、LEDモジュール31を昼光色LED(単に昼光色)とも称する。また、LEDモジュール32を電球色LED(単に電球色)とも称する。なお、ここでは、LEDモジュール31,32は、それぞれ1つずつ1組として設けられている場合が示されているが、複数組が設けられる構成とすることも可能である。また、FETスイッチ33,34はPWM制御回路23にあってもよい。
インタフェース部40は、赤外線受光部41と、操作SW42とを含む。
赤外線受光部41は、上述したリモコン50からの赤外線信号を受光する。そして、赤外線信号を光電変換して信号受信部25に出力する。
操作SW42は、電源スイッチ等を含み、ユーザの電源スイッチ等のスイッチ操作に応答した指示がSW入力部26を介してCPU22に出力される。なお、電源スイッチがオンの場合には、照明装置1には必要な電源が供給され、電源スイッチがオフの場合には、照明装置1には電源が供給されないものとする。本例における各種動作については、電源スイッチがオンの場合とする。
図3は、本発明の実施の形態に従うLEDモジュール31,32の構成を説明する図である。
図3を参照して、CPU22は、PWM制御回路23に指示してLEDモジュール31,32の少なくとも一方を駆動するためのPWMパルスS1,S2を生成して出力する。
LEDモジュール31,32は、電源回路10から必要な電圧の供給を受ける。LEDモジュール31,32と接地電圧GNDとの間には、FETスイッチ33,34とがそれぞれ設けられている。
そして、PWMパルスS1,S2に応答してFETスイッチ33,34が導通/非導通となることによりLEDモジュール31,32に電流が供給/遮断される。LEDモジュール31,32に電流が供給されることによりLEDモジュール31,32はそれぞれ発光する。なお、ここでは、LEDモジュール31,32を駆動する構成について説明したが、他のLEDモジュールがさらに複数個設けられている場合についても同様である。
図4は、LEDモジュール31,32が照明装置1に配置されている場合の一例を説明する図である。
図4を参照して、LEDモジュール31,32を互いに隣接して配置し、かつ、複数組円形状に配列して実装した場合が示されている。色温度の異なるLEDモジュール31,32を互いに隣接して実装することにより、それぞれのLEDモジュールから発光される光を混ざりやすくし、照射面での色のバラツキ、ムラを無くすことが可能となる。
図5は、本発明の実施の形態に従うリモコン50の外観構成図である。
図5を参照して、リモコン50は、液晶パネル52と、各種ボタンが設けられている。液晶パネル52は、液晶以外の他の表示装置を用いることも可能である。
また、ここでは、複数のボタンが設けられている。具体的には、「点灯」ボタン54と、「昼光色/電球色」切り替えボタン56と、「照度センサ」ボタン70と、数値等の上げ下げを指示するための「+/−」ボタン74とが設けられる。
また、ここでは、複数のボタンが設けられている。具体的には、「全灯」ボタン54と、「消灯」ボタン53と、調光率の上げ下げを指示するための「アップ」ボタン57Aおよび「ダウン」ボタン57Bと、「電球色」ボタン59Aおよび「昼光色」ボタン59Bと、「照度センサ」ボタン70と、数値等の上げ下げを指示するための「+/−」ボタン74とが設けられる。
ユーザが「全灯」ボタン54を押下することにより全点灯制御指示がリモコン50から出力される。照明装置1のCPU22は、リモコン50からの全点灯制御指示の入力を受けて、PWM制御回路23に対して照明部30への全点灯制御を開始するように指示する。これにより、「全灯」ボタン54の押下すなわち、リモコン50からの全点灯制御指示の入力に従って、照明部30から調光率100%の光が照射される。
照明部30から照射される光の調光率は、「アップ」ボタン57Aおよび「ダウン」ボタン57Bの操作によって段階的に全灯(調光率100%)から微灯(調光率30%)まで調整される。具体的には、例えば、「全灯」ボタン54が押下されて全灯(調光率100%)である状態で「ダウン」ボタン57Bが押下されたときには半灯(調光率50%)となり、その状態で「ダウン」ボタン57Bが押下されたときには微灯(調光率30%)となる。また、その状態で「アップ」ボタン57Aが押下されたときには半灯(調光率50%)となり、その状態で「アップ」ボタン57Aが押下されたときには全灯(調光率100%)となる。なお、現在の調光率はメモリ29に記憶されているものとする。
点灯中にユーザが「消灯」ボタン53を押下することにより消灯制御指示がリモコン50から出力される。照明装置1のCPU22は、リモコン50からの消灯制御指示の入力を受けて、PWM制御回路23に対して照明部30を消灯するように指示する。これにより、「消灯」ボタン53の押下すなわち、リモコン50からの消灯制御指示の入力に従って、照明部30からの光の照射が終了する。
また、ユーザが「電球色」ボタン59Aおよび「昼光色」ボタン59Bを押下することにより色調の切り替え指示がリモコン50から出力される。照明装置1のCPU22は、リモコン50からの色調の切り替え指示の入力を受けてPWM制御回路23に対して照明部30への点灯切り替えを指示する。ここで、「電球色」ボタン59Aおよび「昼光色」ボタン59Bの押下すなわち、リモコン50からの色調の切り替え指示の入力に従って、照明部30から照射する光の色調を調整可能であるものとする。具体的には、「電球色」ボタン59Aが押下された場合には、調光率は維持しつつ昼光色から電球色に段階的に切り替わるように設定されるものとする。例えば、昼光色の全灯(調光率100%)である「昼光色」の状態で「電球色」ボタン59Aが押下されたときには、昼光色を調光率70%、電球色を調光率30%の「半昼光色」に設定して、調光率は維持しつつ色味を昼光色から電球色側に変化させる。その状態でさらに「電球色」ボタン59Aが押下されたときには、昼光色を調光率30%、電球色を調光率70%の「半電球色」に設定して、調光率は維持しつつ色味をさらに昼光色から電球色側に変化させる。また、「昼光色」ボタン59Bが押下された場合には、調光率は維持しつつ電球色から昼光色に段階的に切り替わるように設定されるものとする。例えば、電球色の全灯(調光率100%)である「電球色」の状態で「昼光色」ボタン59Bが押下されたときには、電球色を調光率70%、昼光色を調光率30%の「半電球色」に設定して、調光率は維持しつつ色味を電球色から昼光色側に変化させる。その状態でさらに「昼光色」ボタン59Bが押下されたときには、電球色を調光率30%、昼光色を調光率70%の「半昼光色」に設定して、調光率は維持しつつ色味をさらに電球色から昼光色側に変化させる。なお、現在の色調はメモリ29に記憶されているものとする。
当該操作に従って、ユーザが「アップ」ボタン57Aおよび「ダウン」ボタン57Bあるいは「電球色」ボタン59Aおよび「昼光色」ボタン59Bを操作することによりユーザの好みの調光率および色調に変化させて快適な光環境を実現することが可能である。
また、ユーザが「照度センサ」ボタン70を押下することにより、照度センサの動作指示がリモコン50から出力される。照明装置1のCPU22は、リモコン50からの照度センサ28の動作指示の入力を受けて、照度センサ28において計測された測定結果を取得する。そして、CPU22は、照度センサ28から取得した測定結果に基づいて調光率を制御する。例えば、照度センサ28の測定結果に基づいて、太陽光(自然光)の入光により部屋等の室内環境が十分に明るいと判断される場合には、設定されている調光率を下げて照度を調整することが可能である。これにより消費電力を低減することが可能である。また、逆に太陽光(自然光)が遮断されて部屋等の室内環境が暗いと判断される場合には、設定されている調光率を限度として、再び調光率を上げることにより適切な照度となるように調整することが可能である。また、ユーザが「照度センサ」ボタン70を再度押下することにより、照度センサの動作停止指示がリモコン50から出力される。照明装置1のCPU22は、リモコン50からの照度センサ28の動作停止指示の入力を受けて、照度センサ28において計測された測定結果に基づく調光率の制御を停止する。これにより照度センサ28での測定結果に係わらずユーザの望む調光率に設定することが可能となる。
図6は、本発明の実施の形態に従うリモコン50のハードウェアを説明する概略ブロック図である。
図6を参照して、本発明の実施の形態に従うリモコン50は、電源回路51と、リモコン制御部55と、インタフェース部56とを含む。
電源回路51は、2次電池等のバッテリからの電力の供給を受けて装置の各部に電圧を供給する。なお、本例においては、一例として制御電源供給回路81にのみ電圧が供給されているように示されているが、特にこれに限られず、他の部位に対しても必要な電圧が供給されるものとする。
リモコン制御部55は、電源回路51から供給される電圧をCPU86に供給するために調整する制御電源供給回路81と、リモコン50全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)86と、液晶パネル52を駆動する液晶駆動回路82と、信号送信部84と、SW入力部83と、メモリ80とを含む。
CPU86は、各部と接続されるとともに、リモコン50全体を制御するために必要な動作を指示する。
液晶駆動回路82は、CPU86からの指示に従って所望の画面を表示する液晶パネル52を駆動する。
信号送信部84は、CPU86からの指示をインタフェース部56に含まれる赤外線投光部87に出力する。
SW入力部83は、操作SW(スイッチ)88と接続されて、操作SWの操作に応答した指示をCPU86に出力する。
メモリ80は、リモコン50を制御するためのプログラムおよび初期値等が格納されるとともに、CPU86のワーキングメモリとしても用いられる。
インタフェース部56は、赤外線投光部87と、操作SW88と、液晶パネル52とを含む。
赤外線投光部87は、信号送信部84から出力された信号を赤外線信号に変換して照明装置1に投光する。
操作SW88は、上述したリモコン50に設けられた各種のボタンで構成されている。具体的には、「全灯」ボタン54と、「消灯」ボタン53と、調光率の上げ下げを指示するための「アップ」ボタン57Aおよび「ダウン」ボタン57Bと、「電球色」ボタン59Aおよび「昼光色」ボタン59Bと、「照度センサ」ボタン70と、数値等の上げ下げを指示するための「+/−」ボタン74とが設けられる。
リモコン50のCPU86は、SW入力部83を介して操作SW88における各ボタンの入力指示を受けて、信号送信部84に各ボタンに応じた送信信号の出力を指示する。信号送信部84は、CPU86からの指示に応答して、赤外線投光部87を介して各ボタンに応じた送信信号を赤外線信号として照明装置1に出力する。照明装置1の赤外線受光部41は、リモコン50の赤外線投光部87から投光された赤外線信号を受信する。そして、赤外線受光部41は、受光された赤外線信号を光電変換する。そして、信号受信部25は、光電変換により得られたリモコン50から指示された送信信号をCPU22に出力する。当該動作により、CPU22は、リモコン50からの入力指示に応じた動作を実行する。
具体的には、上述したようにユーザが「アップ」ボタン57Aまたは「ダウン」ボタン57Bを押下することによりCPU22は、照明部30におけるLEDモジュール31,32の発光に従う調光率を調整する。
例えば、全灯(調光率100%)である状態で「ダウン」ボタン57Bが押下されるに従って「全灯」→「半灯」→「微灯」と変化し、その状態(調光率30%)「アップ」ボタン57Aが押下されるに従って「微灯」→「半灯」→「全灯」と変化する。
また、上述したようにユーザが「電球色」ボタン59Aまたは「昼光色」ボタン59Bを押下することによりCPU22は、照明部30におけるLEDモジュール31,32の発光に従う色調を調整する。例えば、昼光色の全灯(調光率100%)である「昼光色」の状態で「電球色」ボタン59Aが押下されるに従って「昼光色」→「半昼光色」→「半電球色」→「電球色」と変化し、その状態(電球色)で「昼光色」ボタン59Bが押下されるに従って「電球色」→「半電球色」→「半昼光色」→「昼光色」と変化する。
なお、本例においては、携帯型のリモコン50について説明したが、特にこれに限られず、壁面に設けられた固定式のリモコンとすることも可能である。また、当該リモコンを照明装置1のインタフェース部40の一部として設けるようにしても良い。その場合、赤外線信号により操作SWの信号を送信するのではなく、直接、信号線を用いて操作SWからの指示信号を送信する構成とすることも可能である。また、信号の送受信は、赤外線に限られず、無線等を用いるようにしても良い。
次に、本発明の実施の形態に従うLEDモジュールの点消灯制御について説明する。
本発明の実施の形態に従うPWM制御回路23は、CPU22からの指示に従って、LEDモジュール31,32に出力するPWMパルスS1,S2を制御する。より、具体的には、PWMパルスS1のオン期間に従ってFETスイッチ33が導通してLEDモジュール31が点灯する。また、PWMパルスS1のオフ期間に従ってFETスイッチ33が非導通となっていLEDモジュール31が消灯する。
LEDモジュール32についても同様に、PWM制御回路23からのPWMパルスS2に従ってFETスイッチ34が導通/非導通となって点灯および消灯する。
CPU22は、図示しないが40MHz(1周期25ns)の発振信号を出力する水晶発振子と接続されており、当該発振信号に同期したタイミングによる指示に従ってPWM制御回路23は、PWMパルスS1,S2を出力する。
図7は、本発明の実施の形態に従うPWM制御回路23から出力されるPWMパルスの生成を説明する図である。
図7を参照して、PWM制御回路23から出力されるPWMパルスS1,S2は、当該発振信号の最小単位である1周期25nsを最小単位としてその周期個数分(ここではZ個)に従って設定される。ここでは、点灯期間Tonおよび消灯期間Toffについて設定される場合が示されている。
調光率100%とする場合の点灯期間Tonは、LEDモジュール31,32等に供給される電流がLEDモジュール31,32等の定格電流を越えないようにある程度のマージンを設けて設定される。
そして、点灯期間Tonおよび消灯期間Toffを合わせた周期期間Tは、調光率100%とする場合の点灯期間よりも幾分長く設定される。したがって、例えば、調光率100%となる点灯期間よりも幾分長く点灯期間Tonを設定することが可能となり、LEDモジュール31,32等に定格電流に近い値の電流を供給することにより100%以上の調光率に設定することも可能である。
一方、上述したように、周期期間Tにおける点灯期間Tonのデューティ比を調整して、LEDモジュール31,32の調光率を調整する場合、LEDモジュール31,32の出力特性のばらつきにより実際の調光率とは異なる場合がある。
図8は、本発明の実施の形態に従うPWMパルスの周期期間Tにおける点灯期間Tonのデューティ比を調整した場合におけるLEDモジュール31,32の調光率の変化を説明する図である。
図8を参照して、理想的には、PWMパルスの周期期間Tにおける点灯期間Tonのデューティ比を線形に変化させた場合に調光率は線形に変化することが望ましい。一般的には、PWMパルスのデューティ比は、PWMパルスのデューティ比を100%にした場合の調光率を100%とした線形の出力特性線(理想)に従って算出される。
しかしながら、実際のLEDモジュール31,32の調光率の出力特性線は、図示されるように理想的な出力特性線とは異なる。
したがって、調光率に応じたPWMパルスのデューティ比を算出するにあたり、理想的な出力特性線によりデューティ比を設定した場合には所望の調光率と異なる調光率に設定されている可能性がある。
図9は、本発明の実施の形態に従うLEDモジュール31(昼光色LED)に対して実際に計測した調光率とPWMパルス値との関係を説明する図である。
図9を参照して、ここでは、縦軸がPWMパルス値(周期個数)、横軸が調光率(%)とした場合の出力特性線が示されている。
本例においては、一例としてPWMパルス値が1670の場合に点灯期間Tonのデューティ比が100%に設定されるものとする。
図10は、本発明の実施の形態に従うLEDモジュール32(電球色LED)に対して実際に計測した調光率とPWMパルス値との関係を説明する図である。
図10を参照して、ここでは、縦軸がPWMパルス値(周期個数)、横軸が調光率(%)とした場合の出力特性線が示されている。
図11は、LEDモジュール31,32の出力特性線の近似式を説明する図である。
図11を参照して、図9のLEDモジュール31の出力特性線に従う昼光色LEDの近似式と、図10のLEDモジュール32の出力特性線に従う電球色LEDの近似式とが示されている。
ここでは、昼光色LEDの近似式に関して、図9で示される出力特性線に従う調光率を4つの領域に分割して、それぞれの領域における近似式を算出した場合が示されている。一例として、「調光率0〜60.0%」、「調光率60.1%〜91.0%」、「調光率91.1%〜98.0%」、「調光率98.1%〜100.0%」に分割した場合が示されている。そして、ここでは、さらに近似式をCPU22での処理を容易にするために演算式に変形した場合が示されている。CPU22は、当該演算式を用いて変数に所望の調光率を入力することにより実際のLEDモジュール31の出力特性線に従う所望のPWMパルス値を算出することが可能となる。
同様に、昼光色LEDの近似式に関して、図10で示される出力特性線に従う調光率を4つの領域に分割して、それぞれの領域における近似式を算出した場合が示されている。一例として、「調光率0〜82.5%」、「調光率82.6%〜97.0%」、「調光率97.1%〜99.9%」、「調光率100%」に分割した場合が示されている。そして、ここでは、さらに近似式をCPU22での処理を容易にするために演算式に変形した場合が示されている。CPU22は、当該演算式を用いて変数に所望の調光率を入力することにより実際のLEDモジュール32の出力特性線に従う所望のPWMパルス値を算出することが可能となる。なお、図9,10においては、当該演算式を用いた近似特性線が太線で示されている。
すなわち、当該演算式に基づいて調光率に応じたPWMパルス値すなわちPWMパルスのデューティ比を算出することにより、所望の調光率に設定することが可能となる。したがって、精度の高い調光が可能となり、LEDモジュールの出力特性のばらつきを考慮したより快適な光環境を実現することが可能となる。
なお、図10の出力特性線に示されているようにPWMパルス値を1670とする前、すなわち点灯期間Tonのデューティ比を100%とする前に調光率が100%となることが示されている。
したがって、図10の近似式においては、調光率99.9%までは調光率が100%を越えるまでの出力特性線に従って近似式を算出した場合が示されている。そして、調光率が100.0%の場合には、PWMパルス値を1670とする場合が示されている。すなわち、必要な出力特性線のみを用いて近似式を算出する。これにより、例えば、本例においては、不必要にPWMパルス値の値を高くする必要が無くデューティ比を抑えることにより消費電力を低減することも可能である。
図12は、本発明の実施の形態に従うLEDモジュール31の出力特性のばらつきを考慮したPWMパルスの出力を説明するフロー図である。
当該フローは、CPU22がメモリ29に格納されたプログラムを読み込むことにより実行されるものとする。
図12を参照して、CPU22は、調光率が0%〜60.0%の範囲内であるかどうかを判断する(ステップS70)。
次に、CPU22は、調光率が0%〜60.0%の範囲内であると判断した場合(ステップS70においてYES)には、演算式(1)に基づいてPWMパルス値を算出する。そして、算出されたPWMパルス値に基づいてPWMパルスが出力される。そして、再びステップS70に戻る。
また、CPU22は、調光率が0%〜60.0%の範囲内でないと判断した場合(ステップS70においてNO)には、次に、調光率が60.1%〜91.0%の範囲内であるかどうかを判断する(ステップS76)。ステップS76において、CPU22は、調光率が60.1%〜91.0%の範囲内であると判断した場合には、演算式(2)に基づいてPWMパルス値を算出する(ステップS78)。そして、算出されたPWMパルス値に基づいてPWMパルスが出力される。そして、再びステップS70に戻る。
また、CPU22は、調光率が0%〜60.0%の範囲内でないと判断した場合(ステップS70においてNO)には、次に、調光率が91.1%〜98.0%の範囲内であるかどうかを判断する(ステップS80)。ステップS80において、CPU22は、調光率が91.1%〜98.0%の範囲内であると判断した場合には、演算式(3)に基づいてPWMパルス値を算出する。そして、算出されたPWMパルス値に基づいてPWMパルスが出力される。そして、再びステップS70に戻る。
また、CPU22は、調光率が91.1%〜98.0%の範囲内でないと判断した場合(ステップS80においてNO)には、次に、調光率が98.1%〜100.0%の範囲内であるかどうかを判断する(ステップS84)。ステップS84において、CPU22は、調光率が98.1%〜100.0%の範囲内であると判断した場合には、演算式(4)に基づいてPWMパルス値を算出する。そして、算出されたPWMパルス値に基づいてPWMパルスが出力される。そして、再びステップS70に戻る。ステップS84において、CPU22は、調光率が98.1%〜100.0%の範囲内でないと判断した場合には、ステップS70に戻る。
なお、本例においては、LEDモジュール31の出力特性のばらつきを考慮したPWMパルスS1の出力について説明したがLEDモジュール32の出力特性のばらつきを考慮したPWMパルスS2の出力においても同様の方式を実行することが可能である。
当該処理により、上述したように当該演算式に基づいて調光率に応じたPWMパルス値すなわちPWMパルスのデューティ比を算出することが可能となり、所望の調光率に設定して、LEDモジュールの出力特性のばらつきを考慮した、より快適な光環境を実現することが可能となる。
なお、本例においては、近似式を算出して、LEDモジュールの出力特性のばらつきを考慮したPWMパルスの出力を算出する場合について説明したが、特にこれに限られず、例えば、上述の出力特性線に従って、PWMパルス値と調光率との1対1の対応関係が記憶された対応テーブルを用いるようにしても良い。
なお、コンピュータを機能させて、上述のフローで説明したような制御を実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどの一時的でないコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
なお、プログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。