JP5536535B2 - 並行2主軸旋盤 - Google Patents
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Description
図1〜図3は、それぞれ、本発明に係る並行2主軸旋盤の正面、平面、右側面を示したものである。並行2主軸旋盤31は、ベッド101上の中央部に、主軸台102(R側)および主軸台103(L側)が、Z軸に沿って平行に設けられており、それらの主軸台102,103の外側には、それぞれ、回転工具を付設可能な刃物台104(R側)、刃物台105(L側)が、X軸およびZ軸に沿ってスライド可能に設けられている。なお、R側の主軸台102およびL側の主軸台103は、略同一の構造を有しており、R側の刃物台104およびL側の刃物台105は、略同一の構造を有している。
上記の如く構成された並行2主軸旋盤31は、右外側に位置した未加工ワーク供給装置112から未加工のワークaを受け取り、R側の主軸台102において刃物台104によりワークに一次加工を施した後に、その一次加工後のワークをL側に受け渡し、L側の主軸台102において刃物台105によりワークに二次加工を施して、その二次加工後のワークcを左外側の加工品回収装置115へ排出する。以下、並行2主軸旋盤31が複数のワークを連続加工する際の作動内容について、図1,2等に基づいて説明する。
ハンドリング装置10aが未加工ワーク供給装置112から未加工のワークaを受け取る場合には、まず、R側の刃物台104のタレット2を主軸に平行な軸回りに回転させて、ハンドリング装置10aが取り付けられたステーションを、右側真横の水平位置に割り出す。次に、全体カバー111の右端に設けられたシャッタカバー114をスライドさせて通過孔113を開成する。さらに、その状態で、第一ハンド201を、回転工具軸5を回転させて、未加工ワーク供給装置112のワークaと対峙するように割り出す。そして、シリンダー20を伸長させてハンドリング装置10aをX軸に沿って右側(+側)へスライドさせることにより、第一ハンド201をワークaにアプローチさせた後に、第一ハンド201のグリッパ18,18によってワークaを把握させる。
R側の主軸台102において一次加工を行った後のワークbを取り外して、未加工のワークaを主軸台102へ装着する場合(すなわち、一次加工用のワークを取り替える場合)には、まず、刃物台104のタレット2をT軸回りに回転させて、ハンドリング装置10aを加工ステーションに割り出す。次に、刃物台104をZ軸に沿って後方にスライドさせることにより、ハンドリング装置10aの第二ハンド203を、R側の主軸台102のチャック124にアプローチさせる。さらに、第二ハンド203のグリッパ18,18によって一次加工後のワークbを把握させた後に、刃物台104をZ軸に沿って前方へスライドさせることにより、ワークbをチャック124から引き抜くことによって、一次加工後のワークbの脱着動作を完了する。
上記の如く主軸台102のチャック124から取り外した一次加工後のワークbを、R側の刃物台104のハンドリング装置10aからL側の刃物台105のハンドリング装置10bへ受け渡す場合には、まず、仕切りカバー108のシャッタカバー110をスライドさせて通過孔109を開成する。次に、シリンダー20を伸長させてハンドリング装置10aをX軸に沿って左側(−側)にスライドさせることにより、通過孔109にアプローチさせた後に、刃物台104をX軸に沿って左側(−側)にスライドさせることにより、第二ハンド203に把持されているワークbを、L側の刃物台105のハンドリング装置10bの第一ハンド205にアプローチさせる。しかる後、そのハンドリング装置10bの第一ハンド205のグリッパ18,18によってワークbを把握させた後に、ハンドリング装置10aの第二ハンド203のグリッパ18,18を開放し、しかる後、刃物台104をX軸に沿って右側(+側)へスライドさせるとともに、刃物台105をX軸に沿って左側(−側)へスライドさせることによって、刃物台104から刃物台105へのワークbの受渡し動作を完了する。そのようにハンドリング装置10bがワークbを受け取ると、L側の主軸台103において刃物台105によりワークbに二次加工を施すことが可能となる。これによりR側の刃物台104は、先にR側の主軸台102のチャックに取り付けたワークaの加工を開始する。
L側の主軸台103において二次加工を行った後のワークcを取り外して、一次加工後のワークbを主軸台103へ装着する場合(すなわち、二次加工用のワークを取り替える場合)には、まず、刃物台105を、Z軸に沿って後方にスライドさせることにより、ハンドリング装置10bの第二ハンド207を、L側の主軸台103のチャック125にアプローチさせる(なお、上記Cの動作の終了後には、ハンドリング装置10bは加工ステーションに割り出された状態になっている)。次に、第二ハンド207のグリッパ18,18によって二次加工後のワークcを把握させた後に、刃物台105をZ軸に沿って前方へスライドさせることによって、ワークcをチャック125から引き抜くことによって、二次加工後のワークcの脱着動作を完了する。
L側の主軸台103において二次加工を行った後のワークcを加工品回収装置115によって回収する場合には、まず、L側の刃物台105のタレット2を主軸に平行な軸回りに回転させて、第二ハンド207によりワークcを把握させたハンドリング装置10bが取り付けられたステーションを、左側真横の水平位置に割り出す。そのようにハンドリング装置10bが取り付けられたステーションが左側真横の水平位置に割り出されると、第二ハンド207が、並行2主軸旋盤31の左外側に位置した加工品回収装置115のワーク回収手段と対峙した状態となる。次に、全体カバー111の左端に設けられたシャッタカバー117をスライドさせて通過孔116を開成する。そして、シリンダー20を伸長させてハンドリング装置10bをX軸に沿って左側(−側)へスライドさせることにより、第二ハンド207を加工品回収装置115のワーク回収手段内へ到達させた後に、第二ハンド207のグリッパ18,18を開放することによりワークcをワーク回収手段内へ載置する。そのようにワークcをワーク回収手段内へ載置した後には、シリンダー20を収縮させてハンドリング装置10bをX軸に沿って右側(+側)へスライドさせた後に、シャッタカバー117を閉成することによって、ワークcの回収動作を完了する。
並行2主軸旋盤31は、上記の如く、刃物台104のタレット2にハンドリング装置10aが設けられており、刃物台105のタレット2にハンドリング装置10bが設けられているため、各タレット2,2の回転に伴い各ハンドリング装置10a,10bを所定の位置に割り出すことによって、未加工ワークの受け取り、R側の主軸台102における一次加工工程におけるワークの取り替え、主軸台102側から主軸台103側へのワークの受け渡し、L側の主軸台103における二次加工工程におけるワークの取り替え、加工済みワークの回収までの一連の動作を全自動で行うことができる。また、機上ローダが不必要であるため、コンパクトに構成することができる上、保守作業の手間を低減することができる。さらに、上記した一連の動作に関する作動プログラムをNC加工用の作動プログラムに組み込むことができるため、取扱いが容易である上、作動の信頼性が高い。
本発明に係る並行2主軸旋盤の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、主軸台、刃物台、タレット、ハンドリング装置等の形状、構造等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
102,103・・主軸台
104,105・・刃物台
10a,10b・・ハンドリング装置
201,203,205,207・・ハンド
Claims (3)
- べッド上の中央部に2つの主軸台が並行して設置されており、各主軸台の外側に、それぞれ、主軸と直交したX軸および主軸に平行なZ軸に沿って移動可能な刃物台が付設された並行2主軸旋盤であって、
各刃物台にタレットが付設されており、それらの各タレットに、それぞれ、ワークを把持するハンドをスイベルジョイント機構によってX軸とZ軸とに旋回割り出し可能なハンドリング装置が設けられており、
それらのハンドリング装置の間でワークの受け渡しを行うことを特徴とする並行2主軸旋盤。 - 前記各ハンドリング装置が、互いに一方がX軸方向に割り出されたとき他方がZ軸方向に割り出される2つのハンドを有していることを特徴とする請求項1に記載の並行2主軸旋盤。
- 前記各ハンドリング装置が、タレットの回転に伴って互いに対向する位置に割り出されるとともに、互いに近接、離反する方向に移動可能になっていることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の並行2主軸旋盤。
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