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JP5528245B2 - 切削方法 - Google Patents

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JP5528245B2 JP2010167333A JP2010167333A JP5528245B2 JP 5528245 B2 JP5528245 B2 JP 5528245B2 JP 2010167333 A JP2010167333 A JP 2010167333A JP 2010167333 A JP2010167333 A JP 2010167333A JP 5528245 B2 JP5528245 B2 JP 5528245B2
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Description

本発明は、切削ブレードでウエーハ等の被加工物を切削する切削方法に関する。
例えば、半導体デバイスの製造プロセスでは、ウエーハの表面にICやLSI等の回路素子が複数形成される。そして、回路素子が形成されたウエーハは裏面が研削されて所定の厚みへと薄化された後、切削装置で切削されて個々の半導体チップが製造される。
切削装置は、例えば特開平7−276183号公報に開示されるように、被加工物を切削する例えば厚みが30μm程度の切削ブレードと、切削ブレードの破損(欠け)や磨耗等、切削ブレードの状態を検出するブレード検出手段を備えている。切削ブレードを30000rpm程度の高速で回転させつつ被加工物へと切り込ませ、切削ブレードと被加工物とを相対移動させることで切削が遂行される。
ブレード検出手段としては、例えば特開平2−212045号公報に開示されるように、切削ブレードの周縁部を挟んで配設された発光部と受光部とを備えた光学式のブレード検出手段が広く用いられている。
一方、切削装置で被加工物を切削する際には、切削によって生じる加工熱を冷却するとともに切削で発生する切削屑を被加工物上から排出するために、切削ブレードに切削液を供給しながら切削が遂行される。
特開平7−276183号公報 特開平2−212045号公報
ところが、切削屑が混入した切削液が切削ブレードの回転に伴って連れ回ると、切削屑によってブレード検出手段の受光部が受光する光が妨げられ、正確な検出が行えないという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、切削ブレードの状態を正確に検出可能な切削方法を提供することである。
本発明によると、天上部と、側壁と、加工点として作用する切削ブレードの先端が突出するスリットを有する底壁とを含むブレードカバーで覆われた切削ブレードで被加工物を切削する切削方法であって、切削ブレードを切削開始位置に位置付けて被加工物へ切り込ませつつ、該切削ブレードと被加工物とを相対的に加工送りして被加工物を一方向に切削する切削ステップと、該切削ステップを実施した後、該切削ブレードを被加工物へ切り込ませない退避位置に位置づけて該切削ブレードと被加工物とを該一方向と反対方向に相対移動させ、更に該切削ブレードを該切削開始位置に位置づける切削ブレード戻しステップと、該切削ブレード戻しステップの実行時に、該切削ブレードの外周縁を挟んで該ブレードカバーに配設された発光部と受光部とを備えたブレード検出手段で該切削ブレードの状態を検出するブレード検出ステップと、を備え、該切削ステップは、該ブレードカバー内に配設された該切削ブレードに切削水を供給しながら遂行することを特徴とする切削方法が提供される。
本発明の切削方法によると、切削ブレードが被加工物に切り込んでいない切削ブレード戻しステップ実行時に切削ブレードの状態を検出するため、切削屑によって切削ブレードの検出が妨げられることがなく、切削ブレードに発生した欠け又は磨耗等を正確に検出することができる。
本発明の切削方法を実施するのに適した切削装置の斜視図である。 ブレードカバー部分で断面した切削手段の側面図である。 本発明の切削方法を説明する断面図である。 切削ステップの動作説明図である。 戻りステップの動作説明図である。 切削開始位置及び切削終了位置を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の切削方法を実施するのに適した切削装置2の斜視図を示している。切削装置2の前面側には、オペレータが加工条件等の装置に対する指示を入力するための操作手段4が設けられている。装置上部には、オペレータに対する案内画面や後述する撮像手段によって撮像された画像が表示されるCRT等の表示手段6が設けられている。
8はウエーハカセットであり、ウエーハカセット8中にはダイシングテープを介して環状フレームに支持された半導体ウエーハが複数枚(例えば25枚)収容される。ウエーハカセット8は上下動可能なカセットエレベータ9上に載置される。
ウエーハカセット8の後方には、ウエーハカセット8から切削前のウエーハWを搬出するとともに、切削後のウエーハをウエーハカセット8に搬入する搬出入手段10が配設されている。ウエーハカセット8と搬出入手段10との間には、搬出入対象のウエーハが一時的に載置される領域である仮置き領域12が設けられており、仮置き領域12には、ウエーハWを一定の位置に位置合わせする位置合わせ手段14が配設されている。
仮置き領域12の近傍には、ウエーハWと一体となったフレームFを吸着して搬送する旋回アームを有する搬送手段16が配設されており、仮置き領域12に搬出されたウエーハWは、搬送手段16により吸着されてチャックテーブル18上に搬送され、このチャックテーブル18に吸引されるとともに、複数の固定手段(クランプ)19によりフレームFが固定されることでチャックテーブル18上に保持される。
チャックテーブル18は、回転可能且つX軸方向に往復動可能に構成されており、チャックテーブル18のX軸方向の移動経路の上方には、ウエーハWの切削すべきストリートを検出するアライメント手段20が配設されている。
アライメント手段20は、ウエーハWの表面を撮像する撮像手段22を備えており、撮像により取得した画像に基づき、パターンマッチング等の処理によって切削すべきストリートを検出することができる。撮像手段22によって取得された画像は、表示手段6に表示される。
アライメント手段20の左側には、チャックテーブル18に保持されたウエーハWに対して切削加工を施す切削手段24が配設されている。切削手段24はアライメント手段20と一体的に構成されており、両者が連動してY軸方向及びZ軸方向に移動する。
切削手段24は、図2に示すように、回転可能なスピンドル26の先端に固定されたマウントフランジ28に切刃(砥石部)30aを有する切削ブレード30が装着され、固定ナット32により固定されて構成されている。切削手段24はY軸方向及びZ軸方向に移動可能に構成され、切削ブレード30は撮像手段22のX軸方向の延長線上に位置している。
切削ブレード30はブレードカバー34によりその全体が覆われている。ブレードカバー34は、一対の側壁34a,34bと、底壁34cと、上壁(天上部)34dと、図示しない一対の端部壁とから構成されている。
側壁34bは円形開口36を有しており、この円形開口36内にスピンドル26が挿入されている。底壁34cはスリット38を有しており、このスリット38から切削ブレード30の切刃30aが突出している。
ブレードカバー34の上壁34dには開口部35が形成されており、この開口部35を通してブレード検出手段44を構成する発光部40及び受光部42が切削ブレード30の切刃30aを挟むように配設されている。
図3に示すように、発光部40は一端が図示しない発光素子に接続された光ファイバー41に接続されており、受光部42も一端がフォトディテクタに接続された光ファイバーに接続されている。
受光部42に接続されたフォトディテクタが検出する光量に応じて、切削ブレード30の切刃30aに発生した欠け又は磨耗を検出することができる。ブレード検出手段44は、発光部40及び受光部42の位置を切削ブレード30の切刃30aに対して微調整する調整ねじ58と、調整された位置で固定する固定ねじ60を有している。
ブレードカバー34は空間部43を画成しており、この空間部43中に切削ブレード30が挿入され、スリット38から突出される加工点として作用する切削ブレード30の切刃30aを除いて切削ブレード30はブレードカバー34により覆われている。
ブレードカバー34は切削液供給路46を有しており、切削液供給路46の一端は切削液供給源48に接続され、他端には切削ブレード30が挿入される空間部43に切削液を噴出する切削液噴出口50が形成されている。切削液供給路46、切削液供給源48及び切削液噴出口50により切削液供給手段を構成する。
52は廃液回収手段であり、一端がブレードカバー34の端部壁に連結され、所定角度傾斜して取り付けられた筒体54と、筒体54の他端部に接続された吸引源56とから構成される。
筒体54の傾斜角度は、チャックテーブル18の保持面に対して30度以下が好ましい。この傾斜角度が小さいほど、吸引源56による安定した連続吸引が可能となる。廃液回収手段52は、切削ブレード30に供給された切削液が切削ブレード30の回転に伴って飛散する側に配設されている。
ブレードカバー34の端部壁には切削液排出用開口部43aが形成されており、好ましくは開口部43aを通してブレードカバー34の空間部43と筒体54の内部が連通されている。筒体54の一端部には更に底部に開いた開口54aが形成されている。
切削により発生した切削屑の一部は切削液とともに切削ブレード30の回転に伴って連れ周り、切削屑を含む切削液の一部はブレードカバー34の端部壁に形成された切削液排出用開口部43aを介して廃液回収手段52の筒体54内に矢印Dに示すように取り込まれ、吸引源56の作動により吸引除去される。
被加工物であるウエーハWは、図1に示すようにダイシングテープTを介して環状フレームFに支持された状態でチャックテーブル18上に吸引保持される。切削を開始する前に、チャックテーブル18により保持されたウエーハWをX軸方向に撮像手段22の直下に移動し、撮像手段22でウエーハWを撮像して、アライメント手段20で切削すべきストリートを検出するアライメントを実施する。
このアライメントに基づいて、切削しようとするストリートと切削ブレード30との位置合わせが行われた状態で、切削ブレード30を矢印A方向に30000rpm程度の高速で回転しつつウエーハWに切り込ませ、更にチャックテーブル18を矢印B方向に加工送りすることにより、位置合わせされたストリートが切削される。矢印Cは加工方向である。
切削ブレード30によるウエーハWの切削の際に切削液供給路46の先端の切削液噴出口50から切削ブレード30の切刃30aに向かって切削液を噴出しながら、ウエーハWのストリートの切削を遂行する。切削液としては一般的に純水が使用される。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の切削方法について詳細に説明する。図4は切削ステップの動作を示している。切削ステップでは、切削ブレード30を切削開始位置Aに位置づけてウエーハWへ切り込ませつつ、切削ブレード30とウエーハWとを相対的に加工送りして、ウエーハWを切削終了位置Bまで矢印C方向に切削する。
切削ステップ終了後、図5に示す切削ブレード戻しステップを実施する。切削ブレード戻しステップでは、切削ブレード30をウエーハWへ切り込ませない退避位置Dまで上昇し、この退避位置で切削ブレード30とウエーハWとを相対移動させて切削ブレード30を矢印E方向に戻し、更に切削ブレード30を加工開始位置Aに位置づける。
本実施形態の切削方法では、切削ブレード戻しステップ実行中に、切削ブレード30の外周縁(切刃)30aを挟んで配設された発光部40と受光部42とを備えるブレード検出手段44で切削ブレード30に発生した欠け又は磨耗を検出する。
切削ブレード30がウエーハWに切り込んでいない状態で切削ブレード30の切刃30aの状態を検出するため、切削屑によって切削ブレードの切刃30aの欠け又は磨耗の検出が妨げられることがなく、切削ブレードの状態を正確に検出することができる。
次に、上述した切削ステップにおける切削開始位置及び切削終了位置について図6を参照して説明する。図6(A)に示すように、切削開始位置62及び切削終了位置64をX軸方向において切削ライン毎に変化するように設定してもよいし、或いは図6(B)に示すように、切削開始位置62a及び切削終了位置64aをX軸方向において固定的に設定してもよい。
一般的には、ウエーハWのような円形被加工物を切削する場合には、図6(A)に示すように、切削開始位置62及び切削終了位置64をX軸方向において変化するように設定する。このように設定するほうが、短時間での切削が可能になるからである。
上述した切削方法の実施形態では、ウエーハWの一端から他端までを連続して切削する例について説明したが、本発明の切削方法はこれに限定されるものではなく、ウエーハW上の一点を切削するチョッパーカット、或いはウエーハWの中間部分を直線状に切削するチョッパートラバースカットにも同様に適用することができる。
2 切削装置
18 チャックテーブル
24 切削手段
30 切削ブレード
34 ブレードカバー
40 発光部
42 受光部
44 ブレード検出手段
50 切削液噴出口
52 廃液回収手段
62,62a 切削開始位置
64,64a 切削終了位置

Claims (1)

  1. 天上部と、側壁と、加工点として作用する切削ブレードの先端が突出するスリットを有する底壁とを含むブレードカバーで覆われた切削ブレードで被加工物を切削する切削方法であって、
    切削ブレードを切削開始位置に位置付けて被加工物へ切り込ませつつ、該切削ブレードと被加工物とを相対的に加工送りして被加工物を一方向に切削する切削ステップと、
    該切削ステップを実施した後、該切削ブレードを被加工物へ切り込ませない退避位置に位置づけて該切削ブレードと被加工物とを該一方向と反対方向に相対移動させ、更に該切削ブレードを該切削開始位置に位置づける切削ブレード戻しステップと、
    該切削ブレード戻しステップの実行時に、該切削ブレードの外周縁を挟んで該ブレードカバーに配設された発光部と受光部とを備えたブレード検出手段で該切削ブレードの状態を検出するブレード検出ステップと、を備え、
    該切削ステップは、該ブレードカバー内に配設された該切削ブレードに切削水を供給しながら遂行することを特徴とする切削方法。
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