以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図2に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各プレイヤの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各プレイヤの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各プレイヤの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各プレイヤのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各プレイヤにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、各プレイヤの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、プレイヤの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、プレイヤはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ブラウザゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、ゲームサーバ1が、各プレイヤの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各プレイヤのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をプレイヤの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各プレイヤの端末装置3に送信する。
各プレイヤの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータまたはタブレット型コンピュータなど、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、プレイヤが、ゲームサービスを受けている他のプレイヤとコミュニケーションをとりながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有する。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをプレイヤに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。
このゲームシステムにおいて、各プレイヤは、ゲームサービスを受けている一人又は複数の他のプレイヤと「仲間」という特別な関係を構築できる。そして、仲間を作ったプレイヤは、後述する様々なメリットを享受できる。あるプレイヤが他のプレイヤと仲間になるための一形態としては、両プレイヤの何れか一方が、他方のプレイヤに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行い、当該仲間申請を受けたプレイヤがゲームサーバ1を介して仲間になることを承認するという、両プレイヤ間においてなされる仲間申請とその承認の操作が挙げられる。そして、ゲームサーバ1は、各プレイヤを中心とする前記「仲間」というグループに所属する仲間プレイヤの情報を、データベースサーバ2に記憶して、プレイヤ毎の仲間管理を行っている。この仲間申請、その承認およびゲームサーバ1による仲間管理の詳細については後述する。
本実施の形態においてゲームサーバ1が各プレイヤに提供するゲームサービスは、各プレイヤが仮想空間内に自己キャラクタを含む複数のキャラクタから構成されるチームを有するゲームを対象としている。例えば、プレイヤは、他のプレイヤのチームとの間でチーム対戦を行ったり、自分のチームのキャラクタの能力向上を行ったりして、ランキングを競うことができる。
そして、本実施の形態のゲームサーバ1は、仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタを生成するという特徴的な構成を有する。これにより、仲間同士であれば、互いに自分のキャラクタ(自己キャラクタ)の複製である分身キャラクタが相手のチーム内に自動的に生成され、そのチームのメンバーとして登録される。例えば、図1(a)に示すように、あるプレイヤAを中心とする仲間というグループA内に、仲間関係にあるプレイヤB、C、Dがいるものとする。このとき、図1(b)に示すように、プレイヤAの仲間(プレイヤB、C、D)全ての各チームB、C、D内には、プレイヤAの自己キャラクタAの複製である分身キャラクタA´がそれぞれ生成され、その各々のチームのメンバーとして登録される。逆に、プレイヤB、C、Dの自己キャラクタB、C、Dの複製である分身キャラクタB´、C´、D´も、プレイヤAのチームA内にチームメンバとして生成・登録される。
この本実施の形態の特徴的な構成によって、仲間同士であれば、互いに相手の自己キャラクタの複製である分身キャラクタが自分のチームメンバに含まれていることになるので、各プレイヤは、当該分身キャラクタを通して間接的に、常に仲間の存在を意識することになる。このように、各プレイヤが仲間の存在を継続的に意識することにより、各プレイヤはゲーム内での仲間同士のつながりや交流を強め、互いの親密度をより向上させることができるので、延いてはゲームに対する関心と興味をより強める結果となる。よって、本ゲームシステムは、プレイヤにとって飽きのこない継続性を有するゲームサービスの提供を実現できるのである。
以下に、上記のように各プレイヤが仲間の存在を継続的に意識でき、仲間同士の親密度を向上させることができる、本実施の形態に係るゲーム管理装置の構成の詳細を説明する。なお、以下の説明の中では、例えば「プレイヤAの自己キャラクタAの複製である分身キャラクタA´」のことを、「プレイヤAの分身キャラクタA´」と簡略化して記載することもある。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図3にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲーム管理装置1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各プレイヤの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、ネットワーク4を介した図示しないSNSサーバとの間の通信を制御する。
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースである。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各プレイヤのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各プレイヤを一意に識別する識別情報(プレイヤID)と対応付けて、各プレイヤの各種ゲーム情報(プレイヤ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、プレイヤが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該プレイヤが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、プレイヤが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するプレイヤ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のプレイヤの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるプレイヤの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
プレイヤが操作する端末装置3としては、上述のように携帯電話端末やスマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、携帯電話端末を例示してその構成を説明する。なお、携帯電話端末以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行うといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、携帯電話端末と同様である。
ウェブサイト閲覧機能等を有する携帯電話端末は、フィーチャーフォン(Feature phone)やスマートフォン(smartphone)とも呼称され、図4にその構成例を示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイや有機LE(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォンからなり、電話通信する場合や録音を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、電話通信時の受話スピーカおよび電話着信音やゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカからなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、携帯電話端末の内部メモリとして、例えばフラッシュメモリドライブ等を用いることができ、また、携帯電話端末の外部メモリとして、例えばメモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、プレイヤの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、端末装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能および携帯電話端末として音声データを送受信するための通信制御機能等を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいてゲーム装置1を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
なお、端末装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよく、例えば、GPS位置情報などをゲーム内で活用してもよい。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするプレイヤは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでプレイヤは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、プレイヤは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要な機能について説明する。図5は、ゲーム管理装置の主要機能ブロック図である。
ゲーム管理装置は、主に、ゲーム情報管理手段51、仲間管理手段52、キャラクタ管理手段53、分身キャラクタ生成手段54、認証手段55、アクセス管理手段56、ゲーム進行手段57、報知手段58およびメッセージ伝達手段59を備えている。これらの各手段51〜59は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ゲーム情報管理手段51は、各プレイヤのゲーム情報をデータベースサーバ2に蓄積して管理する。ゲーム情報管理手段51で管理されるゲーム情報の項目は、本ゲームサーバ1がプレイヤに提供するゲームサービスの内容によって異なる。上述のように、本実施の形態においては、各プレイヤが仮想空間内に自己キャラクタを含む複数のキャラクタから構成されるチームを有するゲームを対象としている。このようなゲームの例としては、野球、サッカー、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボールなどのチームで試合を行う各種スポーツを題材としたスポーツゲームを挙げることができる。あるいは、複数のキャラクタがコマンドチームを組んで、敵の領域に潜入して攻撃するような戦闘ゲーム、複数のキャラクタがチームを組んで協力しながら様々なミッションをクリアしていくようなロールプレイングゲーム、複数のキャラクタがチームを組んで協力しながら動植物等を育成するような育成ゲーム、その他種々のロールプレイングゲーム・育成ゲーム・シミュレーションゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1がゲームサービスとして野球ゲームを提供する場合について、以下に説明する。
本実施の形態の野球ゲームは、プレイヤの自己キャラクタが当該プレイヤのチームのキャプテンとなり、チームメンバである仲間の分身キャラクタやその他の選手キャラクタを従えて他のチームと対戦してランキングを競うことができる。また、プレイヤは、ゲームを進行させながら自己キャラクタの能力を向上させたり、チーム内のキャラクタの能力を高めることができるアイテム(バット、グローブ、スパイク等のアイテム)を獲得したり、獲得したアイテム同士を合成することによってさらにチーム力を高めたりして、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむことができるようになっている。
このような野球ゲームにおいて、各プレイヤのゲーム情報を管理するゲーム情報管理手段51は、図6に示すように、プレイヤ情報記憶部51a、レベル情報記憶部51b、所有ポイント記憶部51c、所有コイン記憶部51d、所有アイテム記憶部51e、試合結果記憶部51f、ランキング記憶部51gおよび特典情報記憶部51hなどを備えている。図7には、ゲーム情報管理手段51の各記憶部51a〜51hがデータベースサーバ2に記憶して管理する、各プレイヤのゲーム情報の一例(この例ではプレイヤID=“000001”の1人分のゲーム情報)を示している。
プレイヤ情報記憶部51aは、各プレイヤを一意に識別するプレイヤIDと対応付けて、ログインID、パスワード、プレイヤ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム名等の各プレイヤに関するプレイヤ情報を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各プレイヤが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。プレイヤ名およびチーム名は、プレイヤがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、プレイヤが自ら設定した任意の情報である。プレイヤ名およびチーム名は、必要に応じてゲーム画面に表示される。
レベル情報記憶部51bは、プレイヤIDと対応付けて、プレイヤのレベルや所属リーグのレベル等のレベル情報を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本野球ゲームでは、例えば、プレイヤがゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりプレイヤのレベルがアップするようになっている。また、本野球ゲームでは、例えば、複数の異なるレベルのリーグが存在し、各プレイヤのチームが何れかのリーグに所属して、同リーグの他のプレイヤのチームと自動で試合を行う大会(トーナメント戦やリーグ戦)に参加するようになっている(自動対戦モード)。また、この大会の成績に応じて、プレイヤのチームが所属するリーグレベルが変化するようになっている。レベル情報記憶部51bは、このプレイヤのレベルや所属リーグのレベルを、プレイヤIDと対応付けて記憶する。
所有ポイント記憶部51cは、プレイヤIDと対応付けて、ゲーム内でプレイヤが所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本ゲームにおいては、様々なゲームモードが存在し、ゲームモードに応じて様々なポイントを獲得したり、獲得したポイントを使用したりできるようになっている。
図7に示すように、ポイントの例としては、上述の経験値の他、体力ポイント、スタミナポイント、強化ポイント、通貨ポイントなどがある。体力ポイントは、当該体力ポイントを消費しながらプレイヤの自己キャラクタが練習する(練習コマンドボタンを選択してゲームを進行させる)という「練習モード」で使用される。スタミナポイントは、他のプレイヤのチームを指定して個別対戦の試合を行う「試合モード」で使用されるものであり、試合を行う場合に必要な先発投手のスタミナという位置付けで、当該個別対戦を行うことにより消費される。例えば、ゲーム中に消費されて減った体力ポイントやスタミナポイントは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)ようにしたり、前記経験値が一定量に達してプレイヤのレベルがアップすることにより回復するようにしたりできる。
また、前記の通貨ポイントは、例えば、前記練習モードにおいて練習コマンドボタンが選択されることによりプレイヤが獲得できるポイントである。この通貨ポイントは、ゲーム内通貨という位置付けで、ゲーム内に仮想的に設けられた店舗(ショップ)において各種アイテムを購入するときに使用できる。また、前記の強化ポイントは、プレイヤが所有するアイテム同士を合成することによってアイテムを強化する「アイテム合成モード」で使用されるものであり、当該合成を行うことにより消費されるポイントである。この強化ポイントは、プレイヤが仲間や他のプレイヤと交流を行う(例えば、メッセージを送ったりアイテム等をプレゼントしたりする)ことにより獲得できる。あるいは、強化ポイントを、前記練習モードの実行や後述する試合モードの実行等によって獲得できるようにすることもできる。
所有コイン記憶部51eは、プレイヤIDと対応付けて、ゲーム内でプレイヤが所有しているコイン(前記通貨ポイントとは別のゲーム内通貨)を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このコインは、例えば、課金対象のアイテムを獲得する等の際に必要となるものである。
所有アイテム記憶部51eは、プレイヤIDと対応付けて、ゲーム内でプレイヤが獲得したアイテムの情報を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。アイテムの例としては、チーム内のキャラクタに装備することによりキャラクタの能力を向上させる能力向上アイテムがある。この能力向上アイテムの具体例としては、野球道具(バット、グローブ、スパイク、ヘルメット、キャッチャマスク、キャッチャプロテクタ等)、アクセサリ(ネックレス、リストバンド等)、ユニフォーム等が挙げられる。例えばバットのアイテムには、キャラクタの能力を向上させる程度やレア度(希少価値の高さ)の異なる複数種類のバットがある。グローブやスパイク等の他の能力向上アイテムも同様に、複数種類のものが存在する。そこでアイテムには、各アイテムを一意に識別するための識別情報(アイテムID)が設定されており、ゲームサーバ1はアイテムIDにより各アイテムを管理している。そして、所有アイテム記憶部51eは、プレイヤIDと対応付けて、プレイヤが所有するアイテムのアイテムIDを、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
また、データベースサーバ2には、アイテムIDと対応付けられて、アイテムの画像データ、アイテム名、アイテムのパラメータの初期値(前記アイテム合成により強化される前の値)などが記憶されたアイテムデータベースが存在し、ゲーム情報管理手段51は、所有アイテム記憶部51eが記憶しているアイテムIDに基づいて、当該アイテムIDに対応するアイテムの画像データ等を取得できるようになっている。
また、図7に示すように、前記の能力向上アイテムには、例えば、「アイテム力」、「耐久力」等のパラメータが設定されている。アイテム力のパラメータは、アイテムをチーム内のキャラクタに装備することにより当該キャラクタの能力を向上させる程度を表す値である。例えばアイテム力は、0〜999の値をとり、この値が大きいほどキャラクタの能力向上効果が高い。このアイテム力のパラメータを、キャラクタの攻撃力を向上させる攻撃アイテム力と、防御力を向上させる防御アイテム力とに分けてもよい。
能力向上アイテムにおける耐久力のパラメータは、野球道具等の能力向上アイテムを試合(他のチームとの対戦)で使用すれば劣化して壊れるという耐久性(または劣化性)の概念を数値化したものである。例えば耐久力は、0〜100の値をとり、この値が100のときは耐久力が最も高く、この値が小さくなるほど耐久力が低下し、この値が0になるとアイテムが壊れてしまう(アイテムの効果がなくなる又はアイテム自体が消失する)。例えば、試合で使用された能力向上アイテムの耐久力の低下の程度(低下量または低下率)は、試合毎に一定とすることもできるし、ゲームサーバ1が乱数によりランダムに決定することにより試合毎に異なるようにすることもできる。また、基本的に耐久性が高い(壊れ難い)アイテムと、耐久性が低い(壊れ易い)アイテムとを設け、両者間で耐久力の低下の程度(低下量または低下率)を異ならせてもよい。
前記の能力向上アイテムは、チーム内のキャラクタに装備することにより効果を発揮するものであり、図7に示すように、能力向上アイテムのアイテムIDに対応づけて、当該アイテムが装備されているキャラクタのキャラクタID(装備キャラクタID)が、所有アイテム記憶部51eにより記憶される。能力向上アイテムのキャラクタへの装着は、プレイヤがアイテムを獲得したときに(所有アイテム記憶部51eがプレイヤIDに対応づけてアイテムIDを記憶したときに)、ゲームサーバ1が自動的に妥当なキャラクタに装備する(アイテムIDに対応づけて装備キャラクタIDを記憶する)ことにより、プレイヤによる特別な操作を不要とすることができる。また、プレイヤは、端末装置3を操作することにより、能力向上アイテムを装着するキャラクタを設定したり変更したりすることもできる。
能力向上アイテム以外の「その他のアイテム」としては、回復アイテム等がある。回復アイテムは、ゲーム中に消費して減った前述の体力ポイントおよび/またはスタミナポイントを、時間の経過を待たずに一瞬で最大値まで回復させるアイテムである。例えば、回復アイテムは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
試合結果記憶部51fは、プレイヤIDと対応付けて、プレイヤのチームが他のプレイヤのチームと対戦した試合を一意に特定するための試合IDを、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、試合IDにより一意に特定される試合は、プレイヤが対戦相手を指定して行う個別対戦の試合、およびゲームサーバ1により自動で行われるトーナメント戦またはリーグ戦の試合を含む。
また、データベースサーバ2は、試合IDと対応付けられて、試合日時(現実世界の試合開始または終了の時間)、勝利したチームのプレイヤID、敗北したチームのプレイヤID、対戦スコア、勝利投手キャラクタ、敗戦投手キャラクタ、本塁打を打った選手キャラクタ、試合寸評情報などの試合結果に関する情報が記憶された試合データベースを備えている。そして、ゲーム情報管理手段51は、試合結果記憶部51fが記憶している試合IDに基づいて、当該試合IDに対応する試合結果に関する情報を、試合データベースから取得できるようになっている。
ランキング記憶部51gは、プレイヤIDと対応付けて、自動で行われるトーナメント戦またはリーグ戦の試合結果に基づく所属リーグ内の順位などのランキング情報を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
特典情報記憶部51hは、プレイヤIDと対応付けて、プレイヤに付与された特典に関する情報を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。特典の例としては、所定日数(例えば5日間)連続してゲームサーバ1にアクセスしたプレイヤに対して付与されるボーナスポイントなどがある。図7では、ボーナスポイントとして、200ポイント分の強化ポイントが特典としてプレイヤに付与された例を示している。
次に、図5に示す仲間管理手段52について説明する。仲間管理手段52は、各プレイヤを中心とする仲間というグループに所属する仲間プレイヤの情報を、データベースサーバ2(記憶装置)に記憶して、プレイヤ毎の仲間管理を行う機能を有する。なお、ここでいうグループとは、あくまで1プレイヤの視点から見た自分の仲間の集団を示しており、これらの集団を構成する各プレイヤがこの集団のみに所属するわけではない。各プレイヤもまた、個々に自分を中心とする「仲間」のグループを有している。例えば、図1(a)に例示するように、プレイヤAに注目した場合、当該プレイヤAはプレイヤB、C、Dとそれぞれ仲間関係を結んでプレイヤAを中心とするグループAを有する一方、プレイヤBに注目した場合、当該プレイヤBはプレイヤA、E、F、G、Hとそれぞれ仲間関係を結んでプレイヤBを中心とするグループBを有するのである。この仲間管理手段52は、仲間情報記憶部52aを備えている。
図8(a)には、仲間情報記憶部52aがデータベースサーバ2に記憶して管理する、各プレイヤの仲間に関する情報の一例を示している。仲間情報記憶部52aは、プレイヤIDと対応付けて、仲間の制限数の情報、すでに仲間関係になっている仲間プレイヤのプレイヤID、仲間申請中のプレイヤのプレイヤID、および仲間申請を受けているが未承認のプレイヤのプレイヤIDなどの仲間に関する情報を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図8(a)の例では、プレイヤID=“000001”のプレイヤ1人分の仲間に関する情報を示しており、仲間制限数は20人、当該プレイヤの仲間プレイヤは10人、仲間申請中のプレイヤは1人、仲間申請を受けているが未承認のプレイヤは0人である。
本実施の形態の野球ゲームでは、仲間をつくることによって、仲間の関係になった両プレイヤにボーナスポイントが付与される(例えば、前記体力ポイントやスタミナポイントの最大値を所定ポイントだけ増加させることができる)。また、仲間のプレイヤと協力して試合をしたり、仲間同士でアイテムのプレゼントや応援メッセージの送信を行ったりして仲間と交流をもつことで、前記強化ポイントを獲得できる。また、仲間の人数が増えるほど使用できる前記野球道具等の能力向上アイテムの数も増加し、ゲームを有利に進めることができるゲーム仕様となっている。このようにゲーム内で仲間をつくることによるメリットをプレイヤに付与することにより、仲間を作ることを促進している。但し、各プレイヤには、ゲームの進行度合いに応じた仲間の制限数(仲間をつくることができる上限人数)が設定されており、仲間情報記憶部52aがプレイヤIDと対応付けて仲間の制限数を記憶している。例えば、仲間の制限数は、プレイヤのレベルが高くなるほど大きくなるように設定される。これにより、プレイヤは、より多くの仲間を作ってゲームを有利にするために、ゲームを継続的に進めてレベルアップを図ろうとする動機付けを与えられることになる。
本実施の形態において、二人のプレイヤが仲間になるには、両プレイヤの何れか一方が、他方のプレイヤに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行う。この仲間申請の操作例としては、先ず、仲間を作ろうとするプレイヤが、端末装置3の画面上に仲間候補の対象者をリストアップする操作を行う。このプレイヤによる操作に応じて、ゲームサーバ1が仲間候補の対象者をリストアップした画面データを送信することにより、複数の仲間候補がリストアップされた画面がプレイヤの端末装置3に表示される。ここで、プレイヤは、画面上にリストアップされた対象者のプレイヤレベルや所属リーグレベル等を確認し、仲間にしたいプレイヤを選択して仲間申請の操作を行う。
例えば、プレイヤID=“000001”のプレイヤAが、プレイヤID=“000002”のプレイヤBに対して仲間申請の操作を行った場合を考える。図8(a)に示すように、この操作に応じてゲームサーバ1の仲間情報記憶部52aは、仲間申請を行ったプレイヤAのゲーム情報として、当該プレイヤAのプレイヤID=“000001”と対応付けて、被申請者であるプレイヤBのプレイヤID=“000002”を、「申請中のプレイヤID」として記憶する。
さらに、図9(a)に示すように、仲間情報記憶部52aは、被申請者であるプレイヤBのゲーム情報として、当該プレイヤBのプレイヤID=“000002”と対応付けて、仲間申請を行ったプレイヤAのプレイヤID=“000001”を、「未承認のプレイヤID」として記憶する。そして、ゲームサーバ1は、その後、プレイヤBの端末装置3がゲームサーバ1にログインしたときに、プレイヤAから仲間申請があった旨を通知する。
そして、仲間申請を受けたプレイヤBは、ゲームサーバ1から受信したプレイヤAのプレイヤレベルや所属リーグレベル等の情報を、端末装置3の画面上で確認し、仲間として承認するか拒否するかを選択する操作を行う。ここで、プレイヤBが仲間として承認する操作を行った場合、この操作に応じてゲームサーバ1の仲間管理手段52は、プレイヤAとプレイヤBとの仲間関係を成立させ、両プレイヤA・Bを仲間登録する。すなわち、図8(b)に示すように、プレイヤAのゲーム情報として、当該プレイヤAのプレイヤID=“000001”と対応付けて、プレイヤBのプレイヤID=“000002”を、「仲間プレイヤID」として記憶し、「申請中のプレイヤID」からプレイヤBのプレイヤIDを削除する。
さらに、図9(b)に示すように、仲間情報記憶部52aは、プレイヤBのプレイヤID=“000002”と対応付けて、プレイヤAのプレイヤID=“000001”を、「仲間プレイヤID」として記憶し、「未承認のプレイヤID」からプレイヤAのプレイヤIDを削除する。そして、ゲームサーバ1は、その後、プレイヤAの端末装置3がゲームサーバ1にログインしたときに、プレイヤBから仲間の承認があった旨を通知する。
次に、図5に示すキャラクタ管理手段53について説明する。キャラクタ管理手段53は、各プレイヤのチームに所属するキャラクタの情報を、データベースサーバ2(記憶装置)に記憶して、プレイヤ毎のキャラクタ管理を行う機能を有する。このキャラクタ管理手段53は、キャラクタ情報記憶部53aを備えている。
キャラクタ情報記憶部53aは、プレイヤIDと対応付けて、プレイヤのチームに所属するキャラクタの情報を、プレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図10(a)(b)には、キャラクタ情報記憶部53aがデータベースサーバ2に記憶して管理する、プレイヤのチームに所属するキャラクタの情報の一例を示している。なお、図10(a)の例では、プレイヤID=“000001”のプレイヤ1人分のキャラクタの情報、図10の(b)例では、プレイヤID=“000002”のプレイヤ1人分のキャラクタの情報をそれぞれ示している。キャラクタ情報記憶部53aが記憶するキャラクタの情報の例としては、キャラクタを一意に識別するための識別情報(キャラクタID)、キャラクタの種別、キャラクタの能力の高さを示す能力値(例えば、攻撃力および防御力)およびレギュラー選手フラグなどがある。このキャラクタ情報記憶部53aがプレイヤIDと対応付けてキャラクタID等のキャラクタの情報を記憶することにより、当該プレイヤIDのプレイヤのチーム内にキャラクタが生成・登録されることになる。
また、データベースサーバ2には、キャラクタIDと対応付けられて、キャラクタの画像データやキャラクタ名などが記憶されたキャラクタデータベースが存在し、キャラクタ管理手段53は、キャラクタ情報記憶部53aが記憶しているキャラクタIDに基づいて、当該キャラクタIDに対応するキャラクタの画像データ等を取得できるようになっている。
本実施の形態のゲームでは、プレイヤのチームに所属するキャラクタとして、自己キャラクタ、仲間の分身キャラクタおよびその他のキャラクタが存在し、キャラクタの種別は、これらを識別する情報である。図10(a)(b)の例では、種別=“0”を自己キャラクタ、種別=“1”を分身キャラクタ、種別=“2”をその他のキャラクタとしている。
自己キャラクタは、ゲーム内でプレイヤ自身の分身となるキャラクタであり、プレイヤがゲームサービスの利用登録をして初めてゲームを行うときに、キャラクタ管理手段53により登録される。例えば、プレイヤは、初めてゲームを行うとき、端末装置3を操作して自己キャラクタの顏、帽子、ユニフォームのデザインなどを設定することができ、このようにして設定された自己キャラクタの画像等は前記キャラクタデータベースに登録されるとともに、プレイヤIDと対応付けて、自己キャラクタのキャラクタID等がキャラクタ情報記憶部53aにより記憶されることにより、当該プレイヤのチーム内に自己キャラクタが登録される。本実施の形態では、プレイヤの自己キャラクタは、当該プレイヤのチームのキャプテンという位置付けでチーム内に所属する。
仲間の分身キャラクタの登録については、図5に示す分身キャラクタ生成手段54により実現される。この分身キャラクタ生成手段54は、各プレイヤの自己キャラクタの複製である分身キャラクタの情報を、当該プレイヤの全ての仲間プレイヤの各チームにそれぞれ所属するキャラクタとして前記キャラクタ管理手段53に記憶させ、仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタを生成・登録する機能を有する。
本実施の形態の分身キャラクタ生成手段54は、プレイヤの自己キャラクタの複製である分身キャラクタの情報として、キャラクタIDおよび種別の情報を、当該プレイヤの仲間のプレイヤIDと対応付けて、キャラクタ管理手段53に記憶させることにより、分身キャラクタを仲間プレイヤのチームに所属するキャラクタとして生成・登録するようになっている。これを図10(a)(b)を参照して以下に説明する。
図10(a)に示すプレイヤID=“000001”のプレイヤAと、図10(b)に示すプレイヤID=“000002”のプレイヤBとが仲間になった場合、プレイヤAの自己キャラクタAの複製である分身キャラクタA´がプレイヤBのチームB内に生成されるとともに、プレイヤBの自己キャラクタBの複製である分身キャラクタB´がプレイヤAのチームA内に生成されることになる。具体的には、図10(b)に示すように、プレイヤBのプレイヤID=“000002”と対応づけて、分身キャラクタA´のキャラクタID=“000001”、分身キャラクタを表す種別=“1”および自己キャラクタAの能力値(攻撃力=200、防御力=250)と同じ値がキャラクタ情報記憶部53aにて記憶されることにより、プレイヤAの分身キャラクタA´がプレイヤBのチームB内に生成される。同時に、図10(a)に示すように、プレイヤAのプレイヤID=“000001”と対応づけて、分身キャラクタB´のキャラクタID=“000002”、分身キャラクタを表す種別=“1”および自己キャラクタBの能力値(攻撃力=180、防御力=150)と同じ値がキャラクタ情報記憶部53aにて記憶されることにより、プレイヤBの分身キャラクタB´がプレイヤAのチームA内に生成される。
このように、二人のプレイヤ間で仲間関係が成立したときに、分身キャラクタ生成手段54は、当該二人のプレイヤの各チーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタを自動生成するのである。この分身キャラクタ生成手段54の処理は、プレイヤ同士で仲間関係が成立する毎に行われる。例えば、プレイヤAがプレイヤCと仲間になった場合には、プレイヤAの分身キャラクタA´がプレイヤCのチームC内に生成されると同時に、プレイヤCの分身キャラクタC´がプレイヤAのチームA内に生成される。
このようにして各プレイヤの分身キャラクタが仲間関係にある相手チーム内に自動生成された結果、前述の図1(a)(b)に示すように、プレイヤAの分身キャラクタA´が、プレイヤAを中心とするグループA内の仲間プレイヤB、C、Dの各チームB、C、D内にそれぞれ生成されるとともに、仲間プレイヤB、C、Dの分身キャラクタB´、C´、D´も、プレイヤAのチームA内に生成される。同様に、プレイヤBの分身キャラクタB´が、プレイヤBを中心とするグループB内の仲間プレイヤA、E、F、G、Hの各チームA、E、F、G、H内にそれぞれ生成されるとともに、仲間プレイヤA、E、F、G、Hの自己キャラクタA、E、F、G、Hの複製である分身キャラクタA´、E´、F´、G´、H´も、プレイヤBのチームB内に生成される。
なお、仲間同士で互いに自己の分身キャラクタが生成されるのは、同じグループ内の仲間関係に着目した場合であり、グループを越えては生成されない。例えば、プレイヤCは、プレイヤAと仲間関係にあり、プレイヤAを中心とするグループAに所属しているが、同じグループAに所属するプレイヤBとは仲間関係にないため、プレイヤCの分身キャラクタC´が、プレイヤBのチームB内に生成されることはない。つまり、プレイヤCの分身キャラクタC´が生成される範囲は、あくまでプレイヤC自身が仲間関係を構築しているプレイヤCを中心とするグループCの範囲内だけであり、当該グループCを超えては生成されない。よって、当然ながら、プレイヤCの分身キャラクタC´が、プレイヤBを中心とするグループBの仲間プレイヤE、F、G、H(何れもプレイヤCと仲間関係にない)のチーム内に生成されることもない。
ただし、図11(a)に示すように、例えばプレイヤCがプレイヤHと仲間になった場合、図11(b)に示すように、プレイヤCの分身キャラクタC´が、プレイヤHのチームH内に生成される。これも、プレイヤC自身が仲間関係を構築しているプレイヤCを中心とするグループC内に、プレイヤHが組み込まれたからに他ならない。この場合、お互いの分身キャラクタが仲間同士の相手チーム内に相互に生成されるので、勿論、プレイヤHの分身キャラクタH´も、プレイヤCのチームC内に生成される。これは、視点を変えてプレイヤHに注目した場合、プレイヤH自身が仲間関係を構築しているプレイヤHを中心とするグループ内に、プレイヤCが組み込まれたことになることからも、当然の結果といえる。
前記種別=“2”のその他のキャラクタとは、ゲームサーバ1において予め用意されているオリジナルの選手キャラクタであり、ゲームの開始時およびゲーム進行中にプレイヤが獲得することができるものである。本実施の形態では、仲間の分身キャラクタがプレイヤのチームメンバとして自動的に登録されるが、ゲーム開始直後などの仲間を一人も作っていないときには仲間の分身キャラクタはチーム内に存在しない。そこで、仲間を作っていないときにもチーム対戦を可能とするように、各プレイヤが初めてゲームを行うときに、ゲームサーバ1が、例えば8人の選手キャラクタ(前記のその他のキャラクタ)を乱数等により決定し、プレイヤのチームメンバとして登録する(プレイヤのプレイヤIDと対応付けて、決定された選手キャラクタのキャラクタIDがキャラクタ情報記憶部53aにより記憶される)。
本実施の形態では、種別=“0”の自己キャラクタおよび種別=“1”の分身キャラクタについては、キャラクタIDをプレイヤIDと一致させている。例えば、プレイヤID=“000001”の自己キャラクタは、キャラクタID=“000001”且つ種別=“0”のキャラクタである。また、プレイヤID=“000001”の分身キャラクタは、キャラクタID=“000001”且つ種別=“1”のキャラクタである。このようにキャラクタIDとプレイヤIDとを一致させているので、ゲームサーバ1のCPU11(キャラクタ管理手段53)は、キャラクタIDとプレイヤIDとを対応付けるテーブルがなくとも、キャラクタIDのみから、当該キャラクタIDに対応するプレイヤ(プレイヤID)を認識できるようになっている。
なお、キャラクタIDとプレイヤIDとを一致させることに限定されるものではなく、キャラクタIDとプレイヤIDとを対応付けるテーブルを設けて、キャラクタIDとプレイヤIDとを異ならせてもよい。あるいは、キャラクタIDの情報ビットを、「プレイヤIDビット」+「種別ビット」で構成してもよく、この場合もキャラクタIDとプレイヤIDとを対応付けるテーブルがなくとも、キャラクタIDのみから、当該キャラクタIDに対応するプレイヤを認識できる。例えば、キャラクタIDの情報ビットの最上位2ビットまたは最下位2ビットを「種別ビット」とし、それに「プレイヤIDビット」を付加したものをキャラクタIDとすることができる。
図10(a)(b)では、キャラクタの能力値として攻撃力および防御力が設定されている例を示している。野球ゲームにおける攻撃力とは、打撃力や走力の高さを表すものであり、防御力とは、守備力や投手力の高さを表すものである。能力項目はこの例に限らず、増減可能である。例えば、ゲーム開始直後における自己キャラクタの能力値としては、規定の初期値(例えば、攻撃力100、防御力100)が設定される。この自己キャラクタの能力値は、例えばプレイヤが練習モードでミッションを達成したり、試合モードで他のチームと対戦したりすることにより上昇する。また、例えばプレイヤの自己キャラクタが練習を所定日数(例えば10日間)さぼったとき(すなわち、プレイヤの端末装置3がゲームサーバ1にアクセスしない状態が所定日数続いたとき)、自己キャラクタの能力値が所定値だけ又は所定割合だけ下降するようにしてもよい。プレイヤの自己キャラクタの能力値が上昇または下降した場合、キャラクタ管理手段53は、キャラクタ情報記憶部53aが記憶している能力値を更新する。
また、本実施の形態では、キャラクタ管理手段53は、プレイヤの自己キャラクタの能力値の変化に連動して、当該プレイヤの全ての仲間プレイヤのチームに所属する当該自己キャラクタの複製である分身キャラクタの能力値を変化させるようになっている。すなわち、分身キャラクタの能力値は、常時、その複製元の本体のキャラクタの能力値を反映している。従って、あるプレイヤの自己キャラクタ(本体のキャラクタ)の能力値が上昇すれば、これに連動して、当該プレイヤを中心とするグループに所属する全ての仲間のチーム内に存在する全ての分身キャラクタの能力値も上昇する。逆に、あるプレイヤの自己キャラクタの能力値が下降した場合も同様に、当該自己キャラクタの全ての分身キャラクタの能力値が下降する。
図10(a)(b)に記載のレギュラー選手フラグとは、プレイヤのチームに所属するキャラクタのうち、他のプレイヤのチームとの試合に出場するレギュラー選手であるか、それともレギュラー選手以外の控え選手であるかを判別するフラグであり、これが「1」のときレギュラー選手のキャラクタとして登録されていることを示す。プレイヤは、端末装置3を操作することにより、自己のチーム内のキャラクタからレギュラー選手を任意に選択することができる。レギュラー選手として設定可能なキャラクタの数は、例えば9人〜15人である。例えば、仲間が8人以上いる(すなわち仲間の分身キャラクタが8人以上チーム内に存在する)プレイヤは、自己キャラクタおよび仲間の分身キャラクタのみからレギュラー選手を選択することができる。また、プレイヤは、自己キャラクタおよび仲間の分身キャラクタに加えて、種別=2のオリジナルの選手キャラクタをレギュラー選手に含めることができる。特に、仲間が8人未満のプレイヤは、種別=2のオリジナルの選手キャラクタをレギュラー選手に含めたチーム構成とすることになるが、仲間が8人以上いるプレイヤであっても当該チーム構成とすることは可能である。また、プレイヤは、仲間の人数にかかわらず、自己キャラクタおよび種別=2のオリジナルの選手キャラクタのみからレギュラー選手を選択することも可能である。
また、プレイヤは、レギュラー選手のポジションや打順を設定することができる。ポジションや打順の情報は、図10(a)(b)には図示していないが、チーム内に登録されているキャラクタIDと対応づけて記憶されることになる。なお、レギュラー選手、ポジションおよび打順の設定については、ゲームサーバ1が自動で行うようにしてもよいし、プレイヤが端末装置3を操作して手動で行うようにしてもよい。例えば、プレイヤによる操作を簡略化するために、レギュラー選手、ポジションおよび打順の設定については、デフォルトではゲームサーバ1が自動で行うようにし、プレイヤがこれらの設定を変更したい場合のみ端末装置3を操作することにより設定変更可能とするようにしてもよい。
次に、図5に示す認証手段55について説明する。認証手段55は、ゲームサービスを受けようとするプレイヤが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセス(ログイン)しようとした際、当該プレイヤのゲーム参加資格の有無を判断してログイン認証を行う。この認証の例としては、プレイヤIDと対応付けられたログインIDおよびパスワードに基づく認証がある。例えば、プレイヤが初めてゲームサービスを利用するときに、会員情報としてログインID(任意の英数文字やメールアドレス等)およびパスワードをゲームサーバ1に登録する。そして、次回からのゲームサーバ1へのログイン時には、プレイヤが端末装置3を操作してログインIDおよびパスワードをゲームサーバ1へ送信する。このとき、ゲームサーバ1の認証手段55が、プレイヤの端末装置3から受信したログインIDおよびパスワードの組み合わせが登録済みであるか否かを判断し、ログイン認証を行う。
また、SNSのシステムに本ゲームシステムを組み込む場合、SNSの会員登録情報(ログインIDおよびパスワード)をそのまま本ゲームシステムのゲームサービスを受けるための利用登録情報としてもよい。例えば、プレイヤの端末装置3がSNSサーバにログインしている状態で、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトに最初にアクセスした際、SNSサーバからゲームサーバ1へ自動的にプレイヤのログインIDおよびパスワードが転送され、これによってプレイヤが改めてログインIDおよびパスワードを登録することなくゲームサービスの利用登録ができるようにしてもよい。
また、プレイヤがゲームサーバ1にアクセスする度にログインIDおよびパスワードを入力する手間を省略できるように、端末装置3である携帯電話端末の個体識別番号(電話番号とは別の携帯電話端末を一意に識別するための情報)、または契約者固有ID(携帯電話端末の契約者を一意に識別するための情報であって、機種変更を行っても契約者が同一である限りは変更されないID)を利用した認証を行ってもよい。すなわち、プレイヤが携帯電話端末を操作して会員登録した際に、当該携帯電話端末から送信されてくるデータに含まれる個体識別番号または契約者固有IDをゲームサーバ1が取得し、ログインIDおよびパスワードとともに、当該個体識別番号または契約者固有IDもプレイヤIDと対応付けてデータベースサーバ2に記憶しておくのである。そして、認証手段55は、携帯電話端末からアクセス要求を受けた際には、個体識別番号または契約者固有IDが登録済みであるか否かを判断してログイン認証を行う。これにより、ゲームサーバ1へのアクセス時には、プレイヤはログインIDおよびパスワードの入力を省略してログインすることが可能となる。
また、プレイヤがゲームサーバ1にアクセスする度にログインIDおよびパスワードを入力する手間を省略できる別の方法としては、HTTP cookieの情報(以下、Cookieと称する)を利用する方法もある。すなわち、プレイヤが端末装置3を操作して会員登録した際に、ゲームサーバ1がログインIDおよびパスワードに対応した個体識別情報を発行してデータベースサーバ2へ登録するとともに、当該個体識別情報をCookieとして端末装置3へ送信する。このとき、端末装置3のブラウザは、受信したCookieを端末装置3内へ記憶する。次回からのゲームサーバ1へのアクセスの際には、端末装置3のブラウザがページ閲覧要求とともにCookieをゲームサーバ1へ送信するので、認証手段55は、携帯電話端末からアクセス要求を受けた際には、Cookieの個体識別番号が登録済みであるか否かを判断してログイン認証を行うことができる。
次に、アクセス管理手段56について説明する。アクセス管理手段56は、各プレイヤのゲームサーバ1へのアクセスの情報を、データベースサーバ2(記憶装置)に記憶してプレイヤ毎のアクセスを管理する。ここで、アクセスの情報とは、各プレイヤのアクセス履歴、現実世界の1日のアクセス回数、現実世界の各日のアクセスの有無等の情報である。各プレイヤのアクセスの情報は、例えば、所定日数連続してゲームサーバ1にアクセスしたプレイヤに特典を付与する場合などに用いられる。
次に、ゲーム進行手段57について説明する。ゲーム進行手段57は、プレイヤによる端末装置3に対する操作に応じてゲームを実行し、当該実行結果に応じたゲーム画面データを生成してこれを端末装置3に送信し、端末装置3にプレイヤの操作に応じたゲーム画面を表示させることによってゲームを進行させる機能を有する。図5に示すように、このゲーム進行手段57は、ゲーム実行手段57aと、ゲーム画面生成手段57bと、ゲーム画面送信手段57cとを備えている。
プレイヤの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、プレイヤがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作を行った場合、当該操作に応じたゲーム画面のリクエストが端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。このリクエストを受信したゲームサーバ1では、ゲーム実行手段57aが、当該リクエストに応じてプレイヤのゲーム情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、対戦モードで他のプレイヤのチームと対戦するという操作がプレイヤによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段57aは、対戦を行う両プレイヤのプレイヤIDに対応した両チームのキャラクタ情報(試合に出場するレギュラー選手のキャラクタ情報)をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段57aは、両チームのレギュラー選手のキャラクタの能力値等に基づいて、勝敗を決定する演算を行う。この勝敗決定の演算の例としては、単純に両チームのレギュラー選手のキャラクタの能力値の合計が高い方を勝利チームとしてもよいし、当該能力値の合計が高い方のチームが勝利する確率を高くして勝利チームを確率演算により求めてもよい。また、ゲーム実行手段57aは、勝敗を決定する演算の前に、チームを構成するキャラクタの組み合わせに基づいて、勝敗に影響を与える様々な効果演出を発生させるか否かを決定する演算を行ってもよい。
ゲーム画面生成手段57bは、ゲーム実行手段57aによる実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出されたキャラクタ等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよく、例えばこのようなプラグインによって動画演出も可能である。
ゲーム画面送信手段57cは、ゲーム画面生成手段57bにより生成されたゲーム画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとしてプレイヤの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したプレイヤの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
次に、報知手段58について説明する。報知手段58は、両プレイヤ間で仲間関係が成立し、両プレイヤのそれぞれのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタが生成された場合、両プレイヤのそれぞれの端末装置3に、相手の分身キャラクタがチームに新規加入した旨を報知する機能を有する。
次に、メッセージ伝達手段59について説明する。メッセージ伝達手段59は、各プレイヤの端末装置3から送信された他のプレイヤ宛のメッセージを受信するとともに、当該メッセージを当該他のプレイヤへ伝達する機能を有する。このメッセージ伝達手段59は、メッセージ記憶部59aを備えている。
図12には、メッセージ記憶部59aがデータベースサーバ2に記憶して管理する、受信メッセージに関する情報の一例を示している。このメッセージ記憶部59aは、メッセージを受け取った受信側プレイヤのプレイヤIDと対応付けて、送信元のプレイヤID、メッセージの内容、送信日時などのメッセージに関する情報を、受信側のプレイヤのプレイヤID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図12の例では、プレイヤID=“000002”の受信側プレイヤ1人分の受信メッセージに関する情報を示しており、当該プレイヤは、プレイヤID=“000001”のプレイヤから「プレゼントありがとう!」、プレイヤID=“000038”のプレイヤから「おはよう!今週のイベント頑張ろう!」、プレイヤID=“000145”のプレイヤから「今週もよろしく!」というメッセージをそれぞれ受け取っている。
ここで、プレイヤが自分の仲間プレイヤに対してメッセージを送る操作の一例を説明する。図13(a)には、ゲームサーバ1から送信された画面データに基づいて、プレイヤの端末装置3に表示される仲間リスト画面の一例を示している。この仲間リスト画面は、例えばプレイヤが端末装置3を操作してメイン画面中の「仲間メニュー」を選択することによって表示される画面である。この仲間リスト画面には、プレイヤと仲間関係にある仲間プレイヤの情報がリストアップされて表示される。なお、画面に表示しきれない仲間プレイヤの情報については、画面をスクロールするまたは仲間リストの2ページ目以降をゲームサーバ1にリクエストして別画面として表示することができる。
この仲間リスト画面内にはリストアップされた仲間プレイヤ毎の情報表示領域が設けられており、各情報表示領域には、仲間プレイヤのゲーム情報81(プレイヤ名、チーム名、プレイヤのレベル、仲間の人数、所属リーグのレベル等)、当該プレイヤの分身的なキャラクタであるアバター82、当該プレイヤの自己キャラクタ83などとともに、応援ボタン84というオブジェクトも表示される。そして、プレイヤがこの応援ボタン84を選択することで、自分の仲間プレイヤを応援することができるようになっている。例えば、プレイヤが応援ボタン84を押して仲間プレイヤを応援すると、当該プレイヤに所定の強化ポイントが付与されるとともに、当該プレイヤと当該仲間プレイヤとの友情度が向上するようになっている。また、プレイヤは、仲間プレイヤを応援するだけでなく、以下に説明するように、さらにメッセージも送ることができる。
プレイヤの端末装置3における操作により応援ボタン84が選択された場合、当該操作が端末装置3からゲームサーバ1へ伝えられる。その後、ゲームサーバ1からは、例えば図13(b)に示すメッセージ入力画面のデータが端末装置3へ送信され、端末装置3に当該メッセージ入力画面が表示される。このメッセージ入力画面には、例えば、仲間プレイヤ(図13(b)の例ではプレイヤB)に対して応援を行った旨を示す文章等が表示されるとともに、メッセージ入力領域85および送信ボタン86というオブジェクトも表示される。そして、プレイヤは、端末装置3を操作してメッセージ入力領域85に任意のメッセージを入力し、送信ボタン86を選択することによって、端末装置3からは仲間プレイヤ宛のメッセージがゲームサーバ1へ送信される。図13(b)では「プレゼントありがとう!」というメッセージをプレイヤが入力した例を示している。なお、データベースサーバ2における記憶容量を考慮して、メッセージ入力領域85に入力できる文字に制限(例えば全角30文字以内)を設けてもよい。
また、メッセージ入力画面には、仲間プレイヤ(この例ではプレイヤB)のページへ遷移するためのハイパーリンク87が表示されており、このリンクを選択することにより当該仲間プレイヤのゲーム情報の詳細が記載されたページを表示できる。また、メッセージ入力画面には、仲間リストへ遷移するためのハイパーリンク88やメイン画面へ遷移するためのハイパーリンク89なども表示されており、これらのリンクを選択することにより仲間リストやメイン画面に戻れるようになっている。
このメッセージ入力画面でのプレイヤの操作により端末装置3からメッセージが送信された場合、ゲームサーバ1では、メッセージ伝達手段59のメッセージ記憶部59aが、端末装置3から受信した仲間プレイヤ宛のメッセージを、当該仲間プレイヤのプレイヤIDと対応させてデータベースサーバ2に記憶する(図12参照)。そして、当該仲間プレイヤの端末装置3がゲームサーバ1へアクセスしたとき、ゲームサーバ1のメッセージ伝達手段59は、メッセージ、送信元のプレイヤ名、送信時間等を表示させる画面データを端末装置3に送信する。これにより、この画面データを受信したプレイヤの端末装置3にはメッセージ等が表示され、他の仲間から受け取ったメッセージを画面で確認できるようになっている。
このように、本実施の形態のゲームシステムでは、前記図13(a)(b)に例示するようなコミュニケーションツールを使用して、仲間同士が何時でもコミュニケーションをとることができるようになっている。
前記図13(a)(b)の例では、プレイヤの仲間に対してメッセージを送る例を説明したが、仲間関係にはない他のプレイヤに対しても、応援を行ったりメッセージを送ったりすることができる。例えば、図示しない仲間候補リスト画面にリストアップされた仲間ではない他のプレイヤに対して、仲間の場合と同様の操作により、応援やメッセージを送ることが可能である。
さらに、本実施の形態のメッセージ伝達手段59は、送信先のプレイヤを指定することなくプレイヤの端末装置3から送信されたメッセージ(以下、「つぶやきメッセージ」と称する)を受信するとともに、当該メッセージを当該プレイヤの全ての仲間プレイヤへ伝達する機能を有する。図14には、メッセージ伝達手段59のメッセージ記憶部59aがデータベースサーバ2に記憶して管理する、つぶやきメッセージに関する情報の一例を示している。このメッセージ記憶部59aは、各プレイヤのつぶやきメッセージを一意に識別する識別情報(メッセージID)と対応付けて、送信元のプレイヤID、メッセージの内容、送信日時などのつぶやきメッセージに関する情報を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図14には、プレイヤID=“000001”のプレイヤから「今日はいい天気です!」、プレイヤID=“000035”のプレイヤから「今日は早起きしました!」、プレイヤID=“000002”のプレイヤから「最近、野球が楽しくってたまらないです!」というつぶやきメッセージをそれぞれ受信した例を示している。
ここで、プレイヤがつぶやきメッセージをゲームサーバ1へ送信する操作の一例を説明する。図15には、ゲームサーバ1から送信された画面データに基づいて、プレイヤの端末装置3に表示されるメイン画面の一例を示している。このメイン画面には、プレイヤがつぶやきメッセージを入力するためのメッセージ入力領域100が設けられている。そして、このメッセージ入力領域100にプレイヤが任意のつぶやきメッセージ(例えば、30文字以内の短文メッセージ)を入力して、送信ボタン101を押せば、端末装置3からゲームサーバ1へ当該つぶやきメッセージの情報が送信され、図14に例示するようにメッセージ記憶部59aにつぶやきメッセージに関する情報が記憶される。
例えばプレイヤAが送信したつぶやきメッセージは、当該プレイヤAを中心とするグループに所属する仲間プレイヤの端末装置3がゲームサーバ1にアクセスしたとき、ゲームサーバ1のメッセージ伝達手段59がプレイヤAのつぶやきメッセージをデータベースサーバ2から読み出し、当該つぶやきメッセージを表示させる画面データを端末装置3に送信する。これにより、この画面データを受信したプレイヤの端末装置3にはプレイヤAのつぶやきメッセージが表示される。なお、送信時間の異なるプレイヤAのつぶやきメッセージが複数ある場合、例えば、メッセージ伝達手段59により最新のつぶやきメッセージのみ又は直近の所定数のつぶやきメッセージのみが抽出されて表示されるようになっている。
このように、プレイヤAのつぶやきメッセージは、当該プレイヤAの仲間プレイヤの端末装置3に対してメッセージ伝達手段59が自動的に伝達するので、当該プレイヤAの仲間プレイヤであれば、特別な操作を要することなく見ることができる。一方、プレイヤAと仲間関係にないプレイヤであっても、当該プレイヤAに関する情報が記載された画面を表示させる操作を行うことにより、当該プレイヤAのつぶやきメッセージを見ることができる。
本実施の形態のつぶやきメッセージを伝達する構成によれば、プレイヤは、簡単な操作によって、メッセージを自己の仲間全員に通知することができる。すなわち、通常、プレイヤが自己の仲間にメッセージを送信する場合、仲間の一人ひとりに対しての送信操作が必要である。しかしながら、仲間の人数が多い場合には、プレイヤが仲間一人ひとりにメッセージ送信するには多くの時間と労力を要することになる。これに対して、本構成では、プレイヤがメッセージをゲームサーバ1へ1回だけ送信する操作を行うだけで、メッセージ伝達手段59が、メッセージを当該プレイヤの仲間プレイヤ全員の端末装置3へ送信する。よって、プレイヤは1回の操作で自己の仲間全員にメッセージを通知することが可能であり、プレイヤ側の操作の容易化が図られる。特に、ソーシャルゲーム等のプレイヤによる操作の容易化が強く求められるゲームサービスには、この構成が好適である。
ところで、上記の説明では、仲間管理手段52が管理している各プレイヤの仲間情報、キャラクタ管理手段53が管理している各プレイヤのチームに所属するキャラクタ情報、アクセス管理手段56が管理している各プレイヤのアクセス情報、メッセージ伝達手段59が管理しているメッセージに関する情報は、便宜上、ゲーム情報管理手段51が管理している各種情報とは区別して記載しているが、これらの情報は何れもゲームサーバ1が管理するゲーム情報に含まれるものである。
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、図16のフローチャートを参照しながら以下に説明する。図16は、プレイヤが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の基本的な流れを示すものである。
プレイヤがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、プレイヤは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているプレイヤからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
図15に例示するように、メイン画面には、プレイヤのチームに所属する複数のキャラクタを表示する領域110が設けられている。この領域110は、例えばメイン画面の先頭側に設けられ、プレイヤのチームメンバが仮想ゲーム空間である野球グランドに集合して、プレイヤの自己キャラクタと一緒に練習や試合を行うという雰囲気を醸し出す。例えば、この領域110に表示されるキャラクタは、プレイヤのチームに所属するキャラクタの中なら所定数(図15の例では8人)だけランダムに選択されるようにすることもできるが、ランダムに選択されるのではなく、プレイヤのチームに所属する仲間の分身キャラクタが優先的に選択されるようにすることが望ましい。このように、プレイヤがゲームを開始する毎に表示されるメイン画面に、仲間の分身キャラクタを表示する領域110を設けることにより、仲間の分身キャラクタを通してプレイヤが仲間の存在を意識する機会を積極的に作り出すことができる。
また、領域110には、仲間の分身キャラクタと併せて当該仲間のプレイヤ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)を表示してもよい。また、領域110において、キャラクタが話している言葉を、ふきだし表示形式等でテキスト表示し、キャラクタが疑似的にプレイヤまたはチームメンバに話しかけているようにしてもよい。図15の例では、3人のキャラクタが、「今日は早起きしました!」、「プレゼントしたよ!」、「練習しろよ!」という言葉をそれぞれ発している状態がふきだし表示形式で表示されている。このキャラクタが発している言葉として表示されるテキスト(文章)としては、プレイヤの仲間がゲームサーバ1に送信したプレイヤ宛のメッセージ又はつぶやきメッセージを用いることができる。そして、領域110には、プレイヤ宛のメッセージ又はつぶやきメッセージを送信した仲間プレイヤ(時間的に新しいメッセージを送信した仲間プレイヤ)の分身キャラクタが優先的に選択されて表示されるようにすることができる。プレイヤ宛のメッセージ又はつぶやきメッセージは、この領域110以外のメッセージを表示する領域において確認することができるものであるが、メイン画面の先頭側に設けられた当該領域110にこれらの最新のメッセージを表示することにより、プレイヤは仲間プレイヤの分身キャラクタから疑似的に話しかけられた形で新着メッセージを即座に確認でき、メイン画面を表示してゲームを開始する毎に仲間との交流を意識するようになる。ここで、メイン画面の先頭側とは、メイン画面をスクロールさせることなく、端末装置3の表示部35に、領域の全部または一部が表示できるメイン画面の領域をいう。
領域110に表示されたキャラクタが発している言葉として表示されるテキスト(文章)の他の例としては、仲間プレイヤの直近のゲーム内での動行に応じたものとすることができる。例えば、プレイヤに対して仲間プレイヤがアイテム等をプレゼントした場合、「プレゼントしたよ!」というふきだし形式のテキストが、当該仲間プレイヤの分身キャラクタが話した言葉のように、領域110に表示されるようにする。これにより、プレイヤは、メイン画面の先頭側に設けられた当該領域110に表示された仲間プレイヤの分身キャラクタから疑似的に話しかけられた形で、当該仲間プレイヤからプレゼントを受け取ったことを即座に認識でき、メイン画面を表示してゲームを開始する毎に仲間との交流を意識するようになる。また、例えば、仲間プレイヤが練習モード等の実行により自己キャラクタの能力値を上昇させた場合(それによって仲間プレイヤの分身キャラクタの能力値が上昇した場合)、「能力値が上昇したよ!」、「能力アップしたよ!」、「うまくなったよ!」等のふきだし形式のテキストが、当該仲間プレイヤの分身キャラクタが話した言葉のように、領域110に表示されるようにしてもよい。
また、メイン画面には、プレイヤの自己キャラクタの画像および当該自己キャラクタに装着された野球道具等のアイテムの画像を表示する領域111が設けられている。本実施の形態では、プレイヤの自己キャラクタはチームのキャプテンであり、メイン画面のキャプテン表示欄に表示される。また、メイン画面には、プレイヤのゲーム情報112も表示される。ゲーム情報112には、例えば、プレイヤのレベル、プレイヤ名、体力ポイント、強化ポイント、通貨ポイント、自己キャラクタの能力値(攻撃力および防御力)、スタミナポイント、装着されているアイテムの耐久力等が含まれる。また、メイン画面のチーム表示欄には、プレイヤのチームの概要情報113も表示される。チームの概要情報113には、例えば、チーム攻撃力、チーム防御力、現在のチームメンバ数等が含まれる。
さらに、このメイン画面には、端末装置3の方向キー等を操作して画面をスクロールさせることによって、図示しないゲームモードの選択ボタン、各種メニューボタン、仲間の動き情報、他のプレイヤからのメッセージなど、様々なオブジェクトや情報が表示されるようになっている。
ここでプレイヤが、画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作をすると、当該操作に応じた画面のリクエストが端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、プレイヤの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
以降は、プレイヤの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をプレイヤが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
その後、プレイヤが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、プレイヤがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
ところで、本ゲームシステムにおいては、プレイヤがゲームサーバ1からログアウトした場合であっても、ゲームサーバ1側で当該プレイヤのゲーム情報を読み出してゲームを進行させることができる。例えば、ログアウトしているプレイヤのチームに対して、ログインしている他のプレイヤが対戦(個別対戦)を仕掛けてくることもあり、ゲームサーバ1のゲーム進行手段57は、プレイヤがログインしているか否かに依らずに、各プレイヤのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して対戦を実行し、その実行結果を反映させて各プレイヤのゲーム情報を更新する。また、自動対戦モードでは、プレイヤによる端末装置3の操作なしに、ゲームサーバ1のゲーム進行手段57が、各プレイヤのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して、自動でトーナメント戦またはリーグ戦の試合を実行する。このように、プレイヤがゲームサーバ1からログアウトしているときに実行された対戦の結果は、その後、プレイヤがゲームサーバ1にアクセスしたときに画面で確認することができる。
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、図17および図18のフローチャートを参照しながら説明する。図17は、ある一人のプレイヤを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のプレイヤに対して同様の処理が行われる。
図17に示すように、ゲームサーバ1の認証手段54は、プレイヤの端末装置3からアクセス要求を受けたとき(S31でYES)、端末装置3から送信されてきたログインID・パスワード、または携帯電話端末の個体識別番号等に基づいて、アクセスを許可するか否かを判断するログイン認証を行う(S32)。ここで、アクセスを許可しない場合(S32でNO)、ゲームサーバ1は、端末装置3にゲームサービスの利用登録を促す画面データを送信する(S33)。一方、アクセスを許可する場合(S32でYES)、アクセス管理手段55がプレイヤのアクセス情報を記憶する(S34)。
そして、ゲームサーバ1は、アクセスを許可したプレイヤの端末装置3に、メイン画面データを送信する(S35)。その後、プレイヤの端末装置3から送信されてくるプレイヤのゲーム操作に応じた画面リクエストを受信すると(S36でYES)、ゲーム実行手段52aは、当該画面リクエストに応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行する(S37)。
その後、ゲームサーバ1はゲームの実行によりプレイヤのゲーム情報を更新する必要があるか否かを判断し(S38)、更新の必要がある場合(S38でYES)、データベースサーバ2に記憶されているプレイヤのゲーム情報を更新する(S39)。例えば、プレイヤのゲーム操作が他のプレイヤとの個別対戦を行う操作であった場合、当該対戦が実行された結果、試合結果の情報およびスタミナポイント等のプレイヤのゲーム情報が更新されることになる。一方、例えば、プレイヤのゲーム操作が自動対戦の大会の結果確認の操作であった場合、当該操作に応じたゲームの実行処理としては大会の結果情報をデータベースサーバ2から読み出すデータ処理だけであって、当該処理の前後でプレイヤのゲーム情報に変化はなく、よってプレイヤのゲーム情報を更新する必要はない(S38でNO)。
その後、ゲーム画面生成手段52bがゲームの実行結果を反映させたゲーム画面データを生成し(S40)、ゲーム画面送信手段52cが当該ゲーム画面データをプレイヤの端末装置3へ送信する(S41)。その後、プレイヤの端末装置3がログアウトしたか否かが判断され(S42)、端末装置3がログアウトするまで、前記S36〜S41の処理が繰り返されることで、ゲームが進行していく。
次に、図18を参照して、ゲームサーバ1における分身キャラクタ生成処理について説明する。ここでは、一例として、プレイヤA(プレイヤID=“000001”)がプレイヤB(プレイヤID=“000002”)に仲間申請を行い、当該仲間申請をプレイヤBが承認した場合のゲームサーバ1の動作について説明する。
ゲームサーバ1の仲間管理手段52は、二人のプレイヤ間で仲間関係が成立したか否かを判断する(S51)。プレイヤBがプレイヤAから受けた仲間申請を承認して両プレイヤA・B間で仲間関係が成立した場合(S51でYES)、分身キャラクタ生成手段54は、承認したプレイヤBのチームB内に、仲間申請したプレイヤAの自己キャラクタAの分身キャラクタA´を生成する(S52)。より詳細には、プレイヤBが端末装置3を操作して仲間承認を行えば、当該操作の情報がゲームサーバ1に送信される。ゲームサーバ1では、プレイヤBが端末装置3から受信した仲間承認の操作データに基づいて仲間管理手段52が、プレイヤA・B間で仲間関係が成立したと判断する(S51でYES)。このとき、分身キャラクタ生成手段54は、図10(b)に示すように、プレイヤBのプレイヤID=“000002”と対応づけて、プレイヤAの分身キャラクタA´のキャラクタID=“000001”、分身キャラクタを表す種別=“1”および自己キャラクタAの能力値(攻撃力=200、防御力=250)と同じ値を、キャラクタ情報記憶部53aに記憶させることにより、プレイヤAの分身キャラクタA´をプレイヤBのチームB内に生成・登録する(S52)。
次に、ゲームサーバ1の報知手段58が、プレイヤAの分身キャラクタA´がプレイヤBのチームB内に生成された旨を示す画面データをプレイヤBの端末装置3に送信し、分身キャラクタA´のチームBへの加入を報知する(S53)。この画面データを受信したプレイヤBの端末装置3の表示部35には、例えば、図19に例示する画面が表示される。図19の画面には、例えば、「プレイヤAさんが仲間になってプレイヤBさんのチームに加わりました。」というゲームサーバ1からの通知文とともに、プレイヤAの分身キャラクタA´の画像121が表示される。また、図19の画面には、例えば、「今日からお世話になるプレイヤAです。よろしく!」という分身キャラクタA´の挨拶が、例えば吹き出し形式のテキストで表示される。また、併せて、分身キャラクタA´の能力値(攻撃力および防御力)122も表示される。これにより、プレイヤBは、プレイヤAと仲間になった直後にプレイヤAの分身キャラクタA´が自己のチームBに新加入したことを認識できる。また、図19の画面には、仲間プレイヤ(この例ではプレイヤB)のページへ遷移するためのハイパーリンク123、チームメンバ一覧画面へ遷移するためのハイパーリンク124、メイン画面へ遷移するためのハイパーリンク125などが表示されるようにしてもよい。
また、S52と同様にして、分身キャラクタ生成手段54は、仲間申請をしたプレイヤAのチームA内にも、それを承認したプレイヤBの自己キャラクタBの分身キャラクタB´を生成する(S54)。これにより、仲間関係にある両プレイヤA・Bのそれぞれのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタが相互に自動生成されることになる。
その後、プレイヤAの端末装置3からゲームサーバ1へのアクセスがあれば(S55でYES)、報知手段58が、S53と同様にして、プレイヤBの分身キャラクタB´がプレイヤAのチームA内に生成された旨を示す画面データをプレイヤAの端末装置3に送信し、分身キャラクタB´のチームAへの加入を報知する(S56)。すなわち、プレイヤBが仲間承認したとき、当該プレイヤBの端末装置3はゲームサーバ1にアクセスしている状態であることから、当該プレイヤBに対しては報知手段58による報知処理(上述のS53)をすぐに行うことができるが、プレイヤBが仲間承認したときに仲間申請をしていたプレイヤAの端末装置3がゲームサーバ1にアクセスしているとは限らない。そこで、プレイヤAの端末装置3からゲームサーバ1へのアクセスがあったときに(S55でYES)、報知手段58による報知処理(S56)が実行されるのである。これにより、プレイヤAは、プレイヤBと仲間になった後、ゲームサーバ1に最初にアクセスしたときに、プレイヤBの分身キャラクタB´が自己のチームAに新加入したことを認識できる。
上記の説明では、プレイヤA・Bの仲間関係が成立したときのゲームサーバ1の処理を説明したが、ゲームサーバ1は、プレイヤ同士の間で仲間関係が成立する毎に、図18のフローチャートに例示した処理を実行し、仲間関係にある両プレイヤのそれぞれのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタを生成する。よって、各プレイヤの自己キャラクタの複製である分身キャラクタが、当該プレイヤの全ての仲間プレイヤの各チームにそれぞれ所属するキャラクタとして登録されることになる。例えば、図1(a)に示すように、プレイヤAがプレイヤBだけでなくプレイヤC及びDとも仲間になった場合、図1(b)に示すように、プレイヤAの分身キャラクタA´が仲間プレイヤB、C、Dの各チームB、C、D内にそれぞれ生成され、且つ、プレイヤB、C、Dの分身キャラクタB´、C´、D´も、プレイヤAのチームA内に生成される。
上記のようにして仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタが相互に生成された結果、プレイヤは、ゲームをプレイする中で、常に仲間の分身キャラクタを認識するようになる。例えば、図15に例示したように、プレイヤがゲームを開始する毎に、端末装置3の表示部35に最初に表示されるメイン画面の領域110において、仲間の分身キャラクタが表示される。また、プレイヤがメイン画面の所定のボタンまたはハイパーリンクを選択することにより、図20に例示するようなチームメンバ表示画面のデータがゲームサーバ1から送信され、チームメンバを確認できる。
図20のチームメンバ表示画面にも、当該画面の先頭部分に、プレイヤのチームに所属する複数のキャラクタを表示する領域130が設けられている。この領域130に表示されるキャラクタとしては、プレイヤのチームに所属するキャラクタの中なら所定数(図20の例では8人)だけランダムに選択されるようにすることもできるが、ランダムに選択されるのではなく、プレイヤのチームに所属する仲間の分身キャラクタが、その他のキャラクタよりも優先的に選択されるようにすることが望ましい。また、仲間の分身キャラクタの数が領域130に表示できる上限である所定数を超えて存在する場合、当該チームメンバ表示画面が表示される毎に、所定数の仲間の分身キャラクタがランダムに選択されて領域130に表示されるようにしてもよい。あるいは、領域130に今回表示されていない仲間の分身キャラクタが、優先的に次回表示されるようにしてもよい。
また、チームメンバ表示画面には、領域130に続いて、例えば現在設定されているチームオーダの順番にしたがって、個々のキャラクタの情報131(例えば、キャラクタの守備位置および名前等)や当該キャラクタの画像132等が表示される。キャラクタが仲間の分身キャラクタである場合、例えば、当該仲間のつぶやきメッセージ133が、吹き出し形式のテキストで表示される。また、キャラクタが仲間の分身キャラクタである場合、さらに「メッセージを送る」ボタン134や「プレゼントを送る」ボタン135も表示され、これらのボタン134、135(またはハイパーリンク)を選択することにより、当該分身キャラクタに対応する仲間に対して、メッセージやプレゼントを送って交流を深めることができるようになっている。また、「もっと見る」ボタン136(またはハイパーリンク)を選択することにより、キャラクタの能力値や装備されているアイテムなどの情報も別画面で確認できるようになっている。なお、画面に表示しきれないキャラクタの情報については、画面をスクロールするまたはチームメンバ表示画面の2ページ目以降をゲームサーバ1にリクエストして別画面として表示することができる。
また、プレイヤは、図示しないチームオーダ設定画面において、自己のチームに所属する仲間の分身キャラクタを確認しながらチームオーダを設定・変更したり、図示しないアイテム装備画面において、仲間の分身キャラクタに装備する野球道具等のアイテムを設定・変更したりする等して、自己のチームを自分の好みに合わせて作り上げることもできるようになっている。
以上のように、本実施の形態では、仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタが相互に自動生成される。これにより、各プレイヤは、ゲームをする毎に、自己のチームに所属する仲間の分身キャラクタを通して、間接的に常に仲間の存在を意識することになる。すなわち、本実施の形態の構成により、仲間の存在に対する継続的な意識付けが可能となる。このように、各プレイヤが仲間の存在を継続的に意識することにより、各プレイヤはゲーム内での仲間同士のつながりや交流を強め、互いの親密度をより向上させることができ、延いてはゲームに対する関心と興味をより強める結果となる。よって、本ゲームサーバ1は、プレイヤにとって飽きのこない継続性を有するゲームサービスの提供を実現できるのである。
次に、図21を参照して、本実施の形態のゲームサーバ1による自己キャラクタと分身キャラクタとの能力値の連動処理について説明する。図21は、ある一人のプレイヤの自己キャラクタの能力値が変化したときのゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のプレイヤに対して同様の処理が行われる。
ゲームサーバ1のキャラクタ管理手段53は、プレイヤの自己キャラクタの能力値が変化したか否かを判断する(S61)。上述のように、自己キャラクタの能力値は、例えばプレイヤが練習モードでミッションを達成したり、試合モードで他のチームと対戦したりすることにより自己キャラクタが育成されて上昇する。また、例えばプレイヤの端末装置3がゲームサーバ1にアクセスしない状態が所定日数(例えば10日間)続いたときは、自己キャラクタの能力値が下降する。
なお、本実施の形態では、キャラクタに野球道具等のアイテムを装備して強化することよって、当該キャラクタの能力値をアイテムで向上させることができるようになっているが、このようなアイテム装備による強化は、キャラクタのベースとなる能力値が変化するものではなく、練習モードや試合モード等でキャラクタの能力値(アイテム装備の有無に依らないベースとなる能力値)が向上する場合とは異なるものである。よって、S61における自己キャラクタの能力値の変化の有無の判断は、アイテム装備の有無に依らないベースとなる能力値の変化をいうものである。
ここで、プレイヤの自己キャラクタの能力値が変化(上昇または下降)した場合(S61でYES)、キャラクタ管理手段53は、キャラクタ情報記憶部53aが記憶している自己キャラクタの能力値である攻撃力・防御力の情報(図10(a)参照)を更新する(S62)。さらに、キャラクタ管理手段53は、プレイヤの自己キャラクタの能力値を、当該プレイヤの仲間プレイヤのチームに所属する当該自己キャラクタの複製である分身キャラクタの能力値に反映させる(S63)。すなわち、キャラクタ管理手段53は、キャラクタ情報記憶部53aが記憶している分身キャラクタの能力値を、当該分身キャラクタの複製元である自己キャラクタの更新後の能力値と一致させる。このS63の処理は、自己キャラクタの能力値が変化したプレイヤの全ての仲間プレイヤのチームの分身キャラクタに対して実行される。自己キャラクタの全ての分身キャラクタに対してS63の処理が実行されたとき(S64でYES)、自己キャラクタと分身キャラクタとの能力値の連動処理は終了する。
以上のように、本実施の形態では、キャラクタ管理手段53が、プレイヤの自己キャラクタの能力値の変化に連動して、当該プレイヤの全ての仲間プレイヤのチームに所属する当該自己キャラクタの複製である分身キャラクタの能力値を変化させるようになっている。これにより、常時、プレイヤの自己キャラクタの能力値が、当該プレイヤの全ての仲間のチーム内にそれぞれ生成された分身キャラクタの能力値として反映される。よって、プレイヤが自己キャラクタを育成等してその能力値を上昇させることが即ち、全ての仲間のチーム力向上に寄与することにもなるので、各プレイヤが、例えば「仲間のためにも頑張ろう」、「仲間が喜んでくれるだろう」という気持ちでゲームをプレイして自己キャラクタを育成することが期待され、プレイヤの仲間意識が醸成される。また、自己キャラクタの能力値に連動して仲間プレイヤのチームの分身キャラクタの能力値が上昇した場合、当該仲間プレイヤにとっても自己キャラクタを育成したプレイヤ(仲間)に対して感謝することが期待され、やはり仲間意識が醸成される。すなわち、本構成により、プレイヤによる自己キャラクタの育成という通常のゲームプレイを通して、仲間関係にあるプレイヤ同士の仲間意識を効果的に高めることができるのである。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
プレイヤのチーム内に、仲間の分身キャラクタが生成されることにより、当該プレイヤの自己キャラクタよりもはるかに能力値の高い分身キャラクタがチーム内に加入した場合、プレイヤのゲームの実力(習得度等)に見合わないチームの強さになってしまうこともあり得るので、これを回避するための構成を、図22の機能ブロック図を参照しながら以下に説明する。なお、既出の図面(図1〜図21)において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施の形態のゲームサーバ1(ゲーム管理装置)は、図5に示した各手段51〜59に加えて、能力制限手段60をさらに備えている。この能力制限手段60は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
能力制限手段60は、自己キャラクタの能力値と同一または自己キャラクタの能力値よりも所定値だけもしくは所定割合だけ高い値を閾値とし、プレイヤのチーム内に、閾値を超える能力値を有する仲間の分身キャラクタが存在する場合、当該分身キャラクタの能力値を閾値に制限する機能を有する。例えば、「閾値=自己キャラクタの能力値」とし、プレイヤのチーム内に自己キャラクタの能力値よりも高い能力値を有する仲間の分身キャラクタが存在する場合には、当該分身キャラクタの能力値をプレイヤの自己キャラクタの能力値に制限する(以下、この例について説明する)。
なお、本実施の形態のようにアイテム装備によりキャラクタを強化できる構成において、制限対象となる仲間の分身キャラクタの能力値とは、アイテム装備の有無に依らないベースとなる能力値のことである。
例えば、能力制限手段60による分身キャラクタに対する能力値の制限処理は、プレイヤのチームに所属するキャラクタの能力値に基づいてチーム戦力を算出するときに実行される。この処理例を、図23に示すフローチャートを参照して、以下に説明する。なお、図23は、ある一人のプレイヤを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のプレイヤに対して同様の処理が行われる。
先ず、ゲームサーバ1の能力制限手段60は、プレイヤのチームに所属する仲間の分身キャラクタの能力値が、閾値(=自己キャラクタの能力値)を超えているか否かを判断する(S71)。ここで、分身キャラクタの能力値が自己キャラクタの能力値を超えている場合(S71でYES)、能力制限手段60は、当該分身キャラクタの能力値を、閾値である自己キャラクタの能力値に制限する(S72)。具体例としては、プレイヤの自己キャラクタの能力値が、攻撃力=200および防御力=250であり、当該プレイヤのチーム内に所属する仲間の分身キャラクタの能力値が、攻撃力=300および防御力=3000であった場合、仲間の分身キャラクタの能力値は、攻撃力=200および防御力=250に制限される。他の例としては、プレイヤの自己キャラクタの能力値が、攻撃力=200および防御力=250であり、当該プレイヤのチーム内に所属する仲間の分身キャラクタの能力値が攻撃力=300および防御力=230であった場合、仲間の分身キャラクタの能力値は、攻撃力=200および防御力=230となり、攻撃力の能力値だけが制限される。本実施の形態のように複数の能力値(攻撃力、防御力)の項目が存在する場合、各項目に対してそれぞれ制限をかけるようにすることができる。S72の処理後は後述するS73に移行する。
一方、分身キャラクタの能力値が自己キャラクタの能力値以下の場合(S71でNO)、当該分身キャラクタの能力値に制限がかけられることなくS73に移行する。S73は、プレイヤのチーム内の全ての分身キャラクタに対して、前述のS71、S72の処理が実行されるようにするループ処理のための判断である。そして、プレイヤのチーム内の全ての分身キャラクタに対してS71、S72の処理が実行されたとき(S73でYES)、ゲームサーバ1は、プレイヤのチーム内のキャラクタの能力値等に基づいて(分身キャラクタの能力値に制限がかけられた場合は、制限後の能力値に基づいて)、チーム戦力の値を算出する(S74)。
なお、チーム内のレギュラー選手のキャラクタのみを対象としてチーム戦力を算出する場合には、チーム内の全ての分身キャラクタに対して前述のS71、S72の処理を実行するのではなく、レギュラー選手として設定されている分身キャラクタに対してのみ前述のS71、S72の処理を実行してもよい。
上記では、閾値をプレイヤの自己キャラクタの能力値とし、プレイヤのチーム内に自己キャラクタの能力値(=閾値)よりも少しでも高い能力値を有する仲間の分身キャラクタが存在する場合には、当該分身キャラクタの能力値がプレイヤの自己キャラクタの能力値に制限される例を説明したが、自己キャラクタの能力値よりも若干高い能力値を有する分身キャラクタをチーム内で許容しても、プレイヤのゲームの実力に見合う戦力から極端に外れるようなチーム戦力になることはない。例えば、自己キャラクタの能力値よりも所定値(例えば20)だけまたは所定割合(例えば1割)だけ高い値を閾値とし、当該閾値を超える分身キャラクタがチーム内に存在する場合に、当該分身キャラクタの能力値を閾値に制限してもよい。
具体例としては、プレイヤの自己キャラクタの能力値が、攻撃力=200および防御力=250のとき、攻撃力の閾値=200×1.1=220、防御力の閾値=250×1.1=275とする。このとき、例えば、チーム内の分身キャラクタの能力値が、攻撃力=210および防御力=270であった場合、分身キャラクタの能力値が自己キャラクタの能力値よりも大きいが、閾値以下であるため能力値が制限されることはない。また、例えば、チーム内の分身キャラクタの能力値が、攻撃力=300および防御力=300であった場合、分身キャラクタの能力値は、閾値(攻撃力=220および防御力=275)に制限される。
以上のように、本実施の形態では、自己キャラクタの能力値と同一または自己キャラクタの能力値よりも所定値だけもしくは所定割合だけ高い値を閾値とする。そして、プレイヤのチーム内に、当該閾値を超える能力値を有する仲間の分身キャラクタが存在する場合、当該分身キャラクタの能力値を当該閾値に制限する。これにより、プレイヤのチーム内に、仲間の分身キャラクタが生成されることにより、当該プレイヤの自己キャラクタの能力値よりもはるかに能力値の高い分身キャラクタがチーム内に加入しても、分身キャラクタの能力値が閾値に制限されるので、プレイヤのゲームの実力(習得度等)に見合わないチームの強さになってしまうことを回避できる。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
次に、プレイヤが、仲間のチーム内に生成された自己キャラクタの複製である分身キャラクタを強化する分身強化アイテム(例えば、特殊なバット、グローブ等)を、仲間へプレゼントすることができるようにした構成について、図24の機能ブロック図を参照しながら以下に説明する。なお、既出の図面(図1〜図23)において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。本構成は、前記の図5または図22に例示した何れのゲームサーバ1にも、あるいは後述するゲームサーバ1にも適用できるが、以下には図5のゲームサーバ1に本構成を適用した例について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1(ゲーム管理装置)は、図5に示した各手段51〜59に加えて、分身強化手段61をさらに備えている。この分身強化手段61は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
分身強化アイテムは、キャラクタの能力値を向上させる能力向上アイテムの一種ではあるが、通常の能力向上アイテムと異なり、プレイヤ自身が持っていても何ら能力アップの効果(能力値の向上効果)はなく、プレイヤの仲間が有する自己の分身キャラクタに使用(装備)して初めて能力アップの効果を生じる特殊なアイテム(特殊なバット、グローブ等)である。例えば、プレイヤAがゲーム内で獲得した分身強化アイテムは、プレイヤAの分身キャラクタA´に対してのみ能力アップの効果を生じさせるものであり、プレイヤAのチームA内の何れのキャラクタに対しても能力アップの効果は発揮しない。プレイヤAの分身キャラクタA´は、当該プレイヤAと仲間関係にある仲間プレイヤのチーム内に生成されているので、プレイヤAが仲間プレイヤに分身強化アイテムをプレゼントすることによって、分身キャラクタA´に分身強化アイテムが装備され、分身キャラクタA´の能力アップが図られるようになっている。
この分身強化アイテムは、例えば、プレイヤがゲームを進行させる中で、所定の条件を満たすことにより獲得できる。一例としては、練習モードのミッションが実行される毎に、ゲームサーバ1において所定の確率で分身強化アイテムの抽選処理が行われ、この抽選処理で当選することにより、プレイヤが分身強化アイテムを獲得できるようにする。また、プレイヤが有するポイントやコインを消費して分身強化アイテムを購入することにより、分身強化アイテムを獲得できるようにしてもよい。そして、プレイヤは、獲得した分身強化アイテムを、仲間関係にある仲間プレイヤへいつでもプレゼントすることができる。
プレイヤが仲間プレイヤに分身強化アイテムをプレゼントする操作を行ったとき、当該プレイヤの端末装置3からは、仲間プレイヤへ贈られる分身強化アイテムの情報がゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1の分身強化手段61は、プレイヤの端末装置3から送信された、仲間プレイヤへ贈られる分身強化アイテムの情報を受信し、受信した当該分身強化アイテムの情報を当該仲間プレイヤが所有するアイテムとしてデータベースサーバ2(記憶装置)に記憶するとともに、当該分身強化アイテムによって当該仲間プレイヤのチームに所属する、送信元の当該プレイヤの自己キャラクタの複製である分身キャラクタの能力値を向上させる機能を有する。
次に、分身強化アイテムによる分身キャラクタの強化処理の例を、図25に示すフローチャートを参照して説明する。ゲームサーバ1の分身強化手段61は、プレイヤの端末装置3から送信された、仲間プレイヤへ贈られる分身強化アイテムの情報を受信したとき(S81でYES)、当該分身強化アイテムの情報を、当該仲間プレイヤが所有するアイテムとしてデータベースサーバ2に記憶する(S82)。例えば、分身強化手段61は、プレイヤA(プレイヤID=“000001”)の端末装置3から、仲間プレイヤB(プレイヤID=“000002”)へ贈られる分身強化アイテム(アイテムID=“0100”)の情報を受信したとき、図26に示すように、仲間プレイヤBのプレイヤIDと対応付けて、分身強化アイテムのアイテムIDをデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
さらに、分身強化手段61は、プレゼントを受け取った仲間プレイヤBのチームB内のプレイヤAの分身キャラクタA´に、分身強化アイテムを装備する(S83)。例えば、図26に示すように、分身強化手段61は、分身強化アイテムのアイテムID=“0100”に対応づけて、分身キャラクタA´のキャラクタID=“000001”を、装備キャラクタIDとして記憶する。プレイヤAから仲間にプレゼントされた分身強化アイテムは、プレイヤAの分身キャラクタA´にのみ装備できるものであるため、分身強化手段61は、自動的に分身強化アイテムを分身キャラクタA´に装備するようになっている。
そして、分身強化手段61は、分身強化アイテムが装備された分身キャラクタの能力値を、当該分身強化アイテムに基づいて向上させる(S84)。例えば、分身強化アイテムには、通常の能力向上アイテムと同様に、「アイテム力」、「耐久力」等のパラメータが設定されており、分身強化アイテムのアイテム力のパラメータに応じて分身キャラクタの能力値が向上することになる。この分身キャラクタの能力値の向上効果は、試合(他のチームとの対戦)で使用された分身強化アイテムの耐久力のパラメータが0になるまで継続される。
以上のように、本実施の形態では、プレイヤが、仲間のチーム内に生成された自己キャラクタの複製である分身キャラクタを強化する分身強化アイテムを、いつでも仲間へプレゼントすることができるようになっている。このプレゼントによって、贈り先の分身キャラクタの能力は向上するので、当該分身キャラクタの所属する仲間のチーム全体の戦力向上に寄与できる。このように、プレイヤは、仲間のチームに所属する自分の分身ともいうべき分身キャラクタを、仲間に分身強化アイテムをプレゼントするというかたちで強化し、仲間のチーム内で自分の分身キャラクタをより活躍させて仲間のチームに貢献することができ、仲間のチームに対する思い入れが深くなる仕組みとなっている。
また、上述のように分身強化アイテムは、通常のアイテムと異なり、プレイヤ自身が持っていても何ら能力アップの効果はなく、プレイヤの仲間が有する自己の分身キャラクタに使用して初めて能力アップの効果を生じる特殊なアイテムとして設定されている。よって、ゲーム内で分身強化アイテムを獲得したプレイヤは、自分のものとして取り込むのではなく、積極的に仲間にプレゼントすることが期待される。これにより、本実施の形態では、仲間同士の間で分身強化アイテムのプレゼントが積極的に行われて、仲間同士の交流が盛んに行われるようになり、互いの親密度をより向上でき、延いてはゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
次に、プレイヤが、自己のチーム内の仲間の分身キャラクタの能力値を向上させることができるとともに、向上させた分身キャラクタの能力値の向上分を、複製元の自己キャラクタの能力値に反映させることができるようにした構成について、図27の機能ブロック図を参照しながら以下に説明する。なお、既出の図面(図1〜図26)において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。本構成は、前記の図5、図22または図24に例示した何れのゲームサーバ1にも適用できるが、以下には図5のゲームサーバ1に本構成を適用した例について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1(ゲーム管理装置)は、図5に示した各手段51〜59に加えて、分身キャラクタの能力値の向上分を表す能力向上情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に保存して、プレイヤのチームに所属する各分身キャラクタの能力向上情報を、プレイヤ毎に管理する能力向上情報管理手段62をさらに備えている。この能力向上情報管理手段62は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
例えば、試合モードにおいて、プレイヤAが自己のチームA内に所属する仲間プレイヤBの分身キャラクタB´をレギュラー選手として試合で使用した場合、分身キャラクタB´の能力値(アイテム装備に依らないベースの能力値)が向上する構成にすることができる。また、例えば、練習モードにおいて、プレイヤAが自己のチームA内に所属する仲間プレイヤBの分身キャラクタB´を練習に参加させた場合(自己キャラクタAと分身キャラクタB´とが合同練習をした場合)、分身キャラクタB´の能力値が向上する構成にすることもできる。また、例えば、キャラクタを育成するモードにおいて、プレイヤAが自己のチームA内に所属する仲間プレイヤBの分身キャラクタB´を育成して分身キャラクタB´の能力値を向上させることができるようにしてもよい。これに限らず、プレイヤは、ゲームをプレイすることで、ゲーム進行過程で自己のチーム内に所属する仲間の分身キャラクタの能力値を向上させることができるようになっている。
能力向上情報管理手段62は、能力向上情報記憶部62aを備えている。図28には、能力向上情報記憶部62aがデータベースサーバ2に記憶している、分身キャラクタの能力値の向上分を表す能力向上情報の一例を示している。なお、図28の例では、プレイヤID=“000001”のプレイヤAの1人分の能力向上情報の記憶例を示している。キャラクタ情報記憶部53aは、プレイヤIDと対応付けて、分身キャラクタのキャラクタIDおよび当該分身キャラクタの能力向上情報(攻撃力の能力向上分および防御力の能力向上分)を記憶する。例えばプレイヤAが、キャラクタID=“000002”の分身キャラクタB´の能力値を「攻撃力+20」、「防御力+20」だけ向上させた場合、図28に示す情報がデータベースサーバ2に記憶される。
そして、本実施の形態では、プレイヤにより能力向上が図られた分身キャラクタの能力値の向上分は、当該分身キャラクタの能力向上前の能力値に加算されることなく、ストック(貯留)され、プレイヤの操作により、本体キャラクタ(当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタ)に反映されるようになっている。すなわち、プレイヤが向上させた分身キャラクタの能力値の向上分は、当該プレイヤの意思によって、本体キャラクタの能力値に移行させることができる。
例えば、プレイヤAが自己のチームA内に所属する仲間プレイヤBの分身キャラクタB´の能力値を向上させた場合、この能力値の向上分は、プレイヤAの端末装置3の操作により、分身キャラクタB´の複製元の自己キャラクタBに反映される。言わば、プレイヤAからプレイヤBへキャラクタの能力値の向上分がプレゼントされたことになる。このようにして仲間プレイヤBの自己キャラクタBの能力値が向上すれば、それに連動して自己キャラクタBの複製である全ての分身キャラクタB´の能力値も向上するので、結果的に、プレイヤAのチームA内の分身キャラクタB´の能力値も向上する。すなわち、ストックされた分身キャラクタの能力向上分は、当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力の向上を介して、当該分身キャラクタに反映されるのである。
プレイヤが分身キャラクタの能力値の向上分を本体のキャラクタに反映させる操作を行ったとき、当該プレイヤの端末装置3からは、分身キャラクタの能力値の向上分を当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値に反映させることを要求する情報(以下、「能力向上分反映リクエスト」と称する)がゲームサーバ1へ送信される。本実施の形態のキャラクタ管理手段53は、プレイヤの端末装置3から送信された、分身キャラクタの能力向上分反映リクエストを受信したとき、能力向上情報管理手段62が管理している当該プレイヤの当該分身キャラクタの能力向上情報に基づいて、当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値を向上させる機能を有する。
次に、本実施の形態のゲームサーバ1の処理の例を、図29に示すフローチャートを参照して説明する。プレイヤがゲーム進行過程で自己のチーム内に所属する仲間の分身キャラクタの能力値を向上させたとき(S91)、ゲームサーバ1の能力向上情報管理手段62は、その能力値の向上分を記憶装置に記憶してストックする(S92)。例えば、図28に例示するように、プレイヤのプレイヤIDと対応付けて、分身キャラクタのキャラクタIDおよび能力向上情報をデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このS91およびS92の処理は、ゲームサーバ1が能力向上分反映リクエストを受信するまで繰り返し実行される。
ここで、例えば、プレイヤAが分身キャラクタB´の能力値の向上分を本体の自己キャラクタBに反映させる操作を行うことにより、当該プレイヤAの端末装置3から能力向上分反映リクエストがゲームサーバ1へ送信されたものとする。ゲームサーバ1がこの能力向上分反映リクエストを受信したとき(S93でYES)、キャラクタ管理手段53は、能力向上情報管理手段62が管理しているプレイヤAのチームの分身キャラクタB´の能力向上情報に基づいて、当該分身キャラクタB´の複製元の自己キャラクタBの能力値を向上させる(S94)。すなわち、キャラクタ管理手段53は、キャラクタ情報記憶部53aが記憶しているプレイヤBの自己キャラクタBの能力値に、プレイヤAが向上させた分身キャラクタB´の能力値の向上分を加算して、当該能力値の向上分を本体の自己キャラクタBに反映させる。その後、能力向上情報管理手段62が管理しているプレイヤAのチームの分身キャラクタB´の能力向上情報(ストックされていた能力向上分)は初期化される(S95)。
そして、S94の処理によってプレイヤBの自己キャラクタBの能力値が上昇したことに連動して、キャラクタ管理手段53は、プレイヤBの自己キャラクタBの能力値を、当該プレイヤBの仲間プレイヤのチームに所属する自己キャラクタBの複製である分身キャラクタB´の能力値に反映させる(S96)。このS96の処理は、プレイヤBの全ての仲間プレイヤのチームの分身キャラクタB´に対して実行される。全ての分身キャラクタB´に対してS95の処理が実行されたとき(S97でYES)、S91に戻って上記のS91〜S97の処理を繰り返す。
そして、プレイヤAが向上させた分身キャラクタB´の能力値の向上分がプレイヤBの自己キャラクタBに反映された後、プレイヤBの端末装置3がゲームサーバ1に最初にアクセスしたとき、ゲームサーバ1の報知手段58は、プレイヤBの端末装置3に対して、「仲間であるプレイヤAが自己キャラクタBの能力値を向上させた」旨を示す画面データを送信して報知する。これにより、プレイヤBは、仲間プレイヤAが自己キャラクタBの能力向上に寄与したことを認識することができる。
以上のように、本実施の形態では、プレイヤが分身キャラクタの能力値を向上させた場合、能力向上情報管理手段62が分身キャラクタの能力値の向上分を表す能力向上情報を記憶装置に保存する。そして、ゲームサーバ1がプレイヤの端末装置3から分身キャラクタの能力向上分反映リクエストを受信した場合、キャラクタ管理手段53が、能力向上情報管理手段62が管理している当該プレイヤの当該分身キャラクタの能力向上情報に基づいて、当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値を向上させるようになっている。これにより、プレイヤは、自己のチームに自動的に生成された仲間の分身キャラクタを試合モードや練習モード等で使用してその能力値を向上させ、その能力向上分を仲間の自己キャラクタに反映させるという形で仲間のチーム戦力向上に寄与することができる。すなわち、プレイヤは、仲間の分身キャラクタの能力向上を通して、仲間を喜ばせることができる。
プレイヤが仲間を喜ばせる方法としては、アイテム等のプレゼントが一般的であるが、本実施の形態では、仲間の分身キャラクタを試合・練習・育成等により成長させてその能力向上を図り、能力向上分を仲間の自己キャラクタに反映させるという従来にはない方法で仲間を喜ばせることができる。これにより、仲間を喜ばせる交流方法の幅が、従来よりも広がる(仲間を喜ばせる交流方法の選択肢が従来よりも多くなる)。
ところで、本実施の形態では、プレイヤが自己のチーム内の分身キャラクタの能力値を向上させた場合、その能力値の向上分は、当該分身キャラクタの能力向上前の能力値に加算されることなく、ストック(貯留)されるようになっているが、これに限定されない。すなわち、プレイヤが自己のチーム内の分身キャラクタの能力値を向上させたとき、その能力値の向上分が直接的に分身キャラクタの能力値として加算されるようにしてもよい。このように分身キャラクタの能力値の向上分が直接的に当該分身キャラクタの能力値として加算される場合であっても、プレイヤは、上述のように分身キャラクタの能力値の向上分を本体のキャラクタに反映させることができる。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
上記では、プレイヤが向上させた分身キャラクタの能力値の向上分を、当該プレイヤの意思により(プレイヤが端末装置3を操作することにより)、複製元の自己キャラクタの能力値に反映させることができるようにした構成について説明したが、以下には、プレイヤが向上させた分身キャラクタの能力値の向上分を、自動的に複製元の自己キャラクタの能力値に反映させることができるようにした構成について、図30の機能ブロック図を参照しながら説明する。なお、既出の図面(図1〜図29)において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。本構成は、前記の図5、図22または図24に例示した何れのゲームサーバ1にも適用できるが、以下には図5のゲームサーバ1に本構成を適用した例について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1(ゲーム管理装置)は、図5に示した各手段51〜59に加えて、前述の能力向上情報管理手段62(図27参照)およびグループ値算出手段63をさらに備えている。グループ値算出手段63は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
グループ値算出手段63は、所定期間中にプレイヤを中心とするグループ内の所定人数以上または所定割合以上の仲間プレイヤが、当該プレイヤの自己キャラクタの分身キャラクタの能力を向上させたとき、当該所定期間中における当該分身キャラクタの能力向上分の当該グループの合計値、平均値または最大値を算出する機能を有する。そして、本実施の形態のキャラクタ管理手段53は、グループ値算出手段63が算出した前記分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値、平均値または最大値を、当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値に反映させる機能を有する。
例えば、図1(a)に例示するように、プレイヤAを中心とするグループA内に仲間プレイヤB、C、Dがいるものとする。図1(b)に示すように、仲間プレイヤB、C、Dの各チームB、C、D内にはプレイヤAの分身キャラクタA´がそれぞれ所属しており、仲間プレイヤB、C、Dは自己チーム内の分身キャラクタA´の能力値を向上させることができる。ここで、所定期間中に、グループA内の仲間プレイヤB、C、Dの所定人数以上または所定割合以上が分身キャラクタA´の能力値を向上させたとき、所定期間中における分身キャラクタA´の能力向上分のグループAの合計値、平均値または最大値がグループ値算出手段63により算出され、算出された値が分身キャラクタA´の複製元の自己キャラクタAに自動的に反映される。
前記の所定期間は、グループの合計値等を算出する期間であり、算出されたグループの合計値等を複製元の自己キャラクタの能力値に自動的に反映させる周期でもある。所定期間としては、例えば現実世界の5日間、1週間(7日間)、10日間など任意の期間を設定できるが、本実施の形態ではこの所定期間を現実世界の7日間とする例について以下に説明する。例えば、毎週、月曜日〜日曜日の7日間を所定期間とすることができ、この7日間の期間中における分身キャラクタの能力値向上分のグループの合計値等が、複製元の自己キャラクタの能力の向上分として自動的に反映されるようにすることができる。
また、前記の「プレイヤを中心とするグループ内の所定人数以上または所定割合以上の仲間プレイヤ」に関し、グループ内の所定人数以上を1人以上とした場合、グループ内に1人でも分身キャラクタの能力を高めた仲間プレイヤがいた場合は、その成果がグループの合計値等として本体キャラクタ(複製元の自己キャラクタ)に反映されることになる。また、グループ内の所定人数または所定割合を任意の値に設定することにより、設定した値以上の仲間プレイヤが所定期間(7日間)に分身キャラクタの能力を高めた場合にのみ、グループの合計値等の算出および複製元への自動反映処理が実行されるようにすることができる。本実施の形態では、グループ内の所定人数以上を1人以上とした場合について、以下に説明する。
また、グループ値算出手段63が算出する「分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値、平均値または最大値」に関し、グループの合計値を適用した場合は、グループの人数(すなわち、仲間の人数)が多いほど算出される値が大きくなる傾向にあり、仲間を多く作っているプレイヤほど自己キャラクタの能力値に反映される値が大きくなって有利となる。よって、各プレイヤは、仲間を多く作ろうとする動機付けを与えられることになる。ところで、あまりにグループの合計値が大きくなってしまうと、本来プレイヤ自身がゲームを実行することで実現される自己キャラクタの能力値の向上(キャラクタの育成)等とのバランスが崩れる可能性もあるため、グループの合計値が大きくなり過ぎないように、試合・練習・育成等による分身キャラクの能力向上分を低く抑えておく等のゲーム設計上の配慮を行うことが望ましい。なお、グループの平均値または最大値を適用する場合には、グループの合計値ほど算出される値が大きくなることはない。本実施の形態では、グループ値算出手段63が算出する値をグループの合計値とした場合について、以下に説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1の処理の例を、図31に示すフローチャートを参照して説明する。プレイヤがゲーム進行過程で自己のチーム内に所属する仲間の分身キャラクタの能力値を向上させたとき(S91)、ゲームサーバ1の能力向上情報管理手段62は、その能力値の向上分を記憶装置に記憶してストックする(S92)。このとき、プレイヤにより能力向上が図られた分身キャラクタの能力値の向上分は、当該分身キャラクタの能力向上前の能力値に加算されることなく、ストックされる。このS91およびS92の処理は、図29に示したS91およびS92と同様の処理であり、所定期間である7日間が経過するまで繰り返し実行される。
所定期間である7日間が経過(例えば、毎週月曜日の午前0時)になれば(S101でYES)、S102〜S109の処理に移行する。このS102〜S109については、ある一人のプレイヤを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のプレイヤに対して同様の処理が繰り返し行われることになる。
S102において、ゲームサーバ1は、処理対象のプレイヤに仲間が存在するか否かを判断する。ここで、プレイヤが1人も仲間を作っていなかった場合(S102でNO)、以降の処理を実行することなくS91に戻る。一方、プレイヤに仲間が1人以上存在する場合(S102でYES)、当該プレイヤを中心とするグループ内の仲間の1人以上が当該プレイヤの分身キャラクタの能力値を向上させたか否かを判断する(S103)。ここで、プレイヤのグループ内に1人も当該プレイヤの分身キャラクタの能力値を向上させた仲間が存在しなかった場合(S103でNO)、以降の処理を実行することなくS91に戻る。一方、プレイヤのグループ内の仲間の1人以上が当該プレイヤの分身キャラクタの能力値を向上させている場合(S103でYES)、グループ値算出手段63が、所定期間である直近の7日間(月曜日〜日曜日)における当該プレイヤの分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値を算出する(S104)。
その後、キャラクタ管理手段53は、グループ値算出手段63が算出した分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値を、当該分身キャラクタの複製元であるプレイヤの自己キャラクタの能力値に反映させる(S105)。その後、能力向上情報管理手段62が管理しているプレイヤの仲間のチーム内の分身キャラクタの能力向上情報(ストックされていた能力向上分)は初期化される(S106)。
そして、S105の処理によってプレイヤの自己キャラクタの能力値が上昇したことに連動して、キャラクタ管理手段53は、自己キャラクタの能力値を、当該プレイヤの仲間プレイヤのチームに所属する自己キャラクタの複製である分身キャラクタの能力値に反映させる(S107)。このS107の処理は、プレイヤの全ての仲間プレイヤのチームの分身キャラクタに対して実行される。全ての分身キャラクタに対してS107の処理が実行されたとき(S108でYES)、1人のプレイヤに対する能力向上分の自動反映処理が終了する。前記S102〜S108は、ゲームサーバ1が管理する全てのプレイヤに対して実行されるまで繰り返し行われ、全てのプレイヤに対して当該S102〜S108が実行されたとき(S109でYES)、S91に戻る。
そして、上記のようにしてグループの合計値がプレイヤの自己キャラクタに反映された後、プレイヤの端末装置3がゲームサーバ1に最初にアクセスしたとき、ゲームサーバ1の報知手段58は、プレイヤの端末装置3に対して、「仲間が自己キャラクタの能力値を向上させた」旨を示す画面データを送信して報知する。これにより、プレイヤは、仲間が自己キャラクタの能力向上に寄与したことを認識することができる。
以上のように、本実施の形態では、所定期間中にプレイヤを中心とするグループ内の所定人数以上または所定割合以上の仲間プレイヤが、当該プレイヤの自己キャラクタの分身キャラクタの能力を向上させたとき、当該所定期間中における当該分身キャラクタの能力向上分の当該グループの合計値、平均値または最大値が算出され、算出された値が当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値に自動的に反映されるようになっている。これにより、各プレイヤが自己のチームに自動的に生成された仲間の分身キャラクタを試合モードや練習モード等で使用してその能力値を向上させれば、ゲームサーバ1が分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値等を算出し、自動的に複製元の自己キャラクタの能力値に反映させるので、分身キャラクタの能力向上分を複製元キャラクタへ反映させるための操作をプレイヤが行う必要がなく、プレイヤ側の操作の簡略化が図られる。特に、ソーシャルゲーム等のプレイヤによる操作の容易化・簡略化が強く求められるゲームサービスには、本構成が好適である。
ところで、本実施の形態では、各プレイヤが自己のチーム内の分身キャラクタの能力値を向上させた場合、その能力値の向上分は、当該分身キャラクタの能力向上前の能力値に加算されることなく、ストック(貯留)されるようになっているが、これに限定されない。すなわち、各プレイヤが自己のチーム内の分身キャラクタの能力値を向上させたとき、その能力値の向上分が直接的に分身キャラクタの能力値として加算されるようにしてもよい。このように分身キャラクタの能力値の向上分が直接的に当該分身キャラクタの能力値として加算される場合であっても、ゲームサーバ1は、上述のように分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値等を算出し、分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値に反映させることができる。
〔他の実施の形態〕
上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各プレイヤの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1が、プレイヤのキャラクタ情報、所有アイテム情報、仲間情報、メッセージ情報などのゲーム情報を管理し、ゲーム内でのプレイヤ間のメッセージのやり取りや特典付与等のゲームサービスをプレイヤに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはプレイヤの端末装置側にて行われるゲームシステムにも本発明を適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をプレイヤの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも本発明を適用できる。よって、プレイヤの端末装置としては、ネットワーク経由でゲームサーバ(ゲーム管理装置)に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々なものが適用でき、前述の携帯電話端末、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ以外にも、ネットワーク接続機能を有している家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)や、携帯型のゲーム専用装置なども適用可能である。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲームサーバ1のCPU11により実行される。また、プログラムをゲームサーバ1に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
(1)本発明の一局面によるゲーム管理装置は、各プレイヤの端末装置からのネットワークを介したアクセスを受け付けて各プレイヤのゲーム情報を管理し、各プレイヤが仮想空間内に自己キャラクタを含む複数のキャラクタから構成されるチームを有するゲームについてのゲームサービスを、前記ネットワークを介して各プレイヤに提供するゲーム管理装置であって、(a)各プレイヤのチームに所属する各キャラクタの情報を記憶装置に記憶してプレイヤ毎のキャラクタ管理を行うキャラクタ管理手段と、(b)各プレイヤを中心とするグループに所属する仲間関係にある各仲間プレイヤの情報を記憶装置に記憶してプレイヤ毎の仲間管理を行う仲間管理手段と、(c)各プレイヤの前記自己キャラクタの複製である分身キャラクタの情報を、当該プレイヤの全ての前記仲間プレイヤの各チームにそれぞれ所属するキャラクタとして前記キャラクタ管理手段に記憶させ、前記仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタを生成する分身キャラクタ生成手段と、を備える構成である。
この構成によれば、本ゲーム管理装置は、各プレイヤの端末装置からのネットワークを介したアクセスを受け付けて各プレイヤのゲーム情報を管理しながら、ネットワークを介して各プレイヤへゲームサービスを提供するものであり、例えばサーバなどのネットワーク接続可能な情報処理装置により構成される。本ゲーム管理装置により各プレイヤに提供されるゲームサービスとしては、例えばプレイヤ同士が協力したりコミュニケーションをとったりしながらプレイすることができるソーシャルゲーム等のサービスがある。
また、本ゲーム管理装置により提供されるゲームサービスは、各プレイヤが仮想空間内に自己キャラクタを含む複数のキャラクタから構成されるチームを有するゲームに関するものである。このようなゲームの例としては、各プレイヤが自己キャラクタを含む複数の選手キャラクタから構成される野球チームやサッカーチームなどを有し、チームで試合等を行う各種スポーツを題材としたスポーツゲームを挙げることができる。あるいは、各プレイヤが自己キャラクタを含む複数のキャラクタによりコマンドチームを組むような戦闘ゲームなどであってもよく、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを適用することができる。そして、ゲーム管理装置のキャラクタ管理手段が、各プレイヤのチームに所属する各キャラクタの情報を記憶装置に記憶して、プレイヤ毎のキャラクタ管理を行っている。
また、本ゲーム管理装置は、プレイヤ毎の仲間管理を行う仲間管理手段を備え、各プレイヤを中心とする「仲間」というグループに所属する仲間関係にある各仲間プレイヤの情報を、記憶装置に記憶して管理している。なお、ここでいうグループとは、あくまで1プレイヤの視点から見た自分の仲間の集団を示しており、これらの集団を構成する各プレイヤがこの集団のみに所属するわけではない。各プレイヤもまた、個々に自分を中心とする「仲間」のグループを有している。
さらに、本ゲーム管理装置は、各プレイヤの自己キャラクタの複製である分身キャラクタの情報を、当該プレイヤの全ての仲間プレイヤの各チームにそれぞれ所属するキャラクタとしてキャラクタ管理手段に記憶させ、仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタを生成する分身キャラクタ生成手段を備えている。ここで、自己キャラクタの複製とは、自己キャラクタの形状および能力値を含む属性の複製をいう。これにより、仲間同士であれば、互いに自分のキャラクタ(自己キャラクタ)の複製である分身キャラクタが相手のチーム内に自動的に生成され、そのチームのメンバーとして登録される。これを図1(a)(b)を参照しながら、以下に補足的に説明する。
図1(a)には、本ゲーム管理装置がゲーム情報を管理しているプレイヤA〜Hの仲間関係を示し、図1(b)には当該プレイヤA〜HのそれぞれのチームA〜Hに所属するキャラクタを示している。ここで、図1(a)(b)中の両矢印は、当該両矢印の両端のプレイヤ同士が仲間関係にあることを表している。図1(b)に示すように、プレイヤA〜HのチームA〜H内には、プレイヤA〜Hの自己キャラクタA〜Hがそれぞれ所属している。
例えば、図1(a)に示すように、あるプレイヤAを中心とする仲間というグループA内に、仲間プレイヤB、C、Dが存在するものとする。このとき、図1(b)に示すように、プレイヤAの自己キャラクタAの複製である分身キャラクタA´が仲間プレイヤB、C、Dの各チームB、C、D内にそれぞれ生成されるとともに、仲間プレイヤB、C、Dの自己キャラクタB、C、Dの複製である分身キャラクタB´、C´、D´も、プレイヤAのチームA内に生成される。
同様に、プレイヤBを中心とする仲間というグループB内に、仲間プレイヤA、E、F、G、Hが存在する場合には、プレイヤBの自己キャラクタBの複製である分身キャラクタB´が仲間プレイヤA、E、F、G、Hの各チームA、E、F、G、H内にそれぞれ生成されるとともに、仲間プレイヤA、E、F、G、Hの自己キャラクタA、E、F、G、Hの複製である分身キャラクタA´、E´、F´、G´、H´も、プレイヤBのチームB内に生成される。
ただし、仲間同士で互いに自己の分身キャラクタが生成されるのは、同じグループ内の仲間関係に着目した場合であり、グループを越えては生成されない。例えば、プレイヤCは、プレイヤAと仲間関係にあり、プレイヤAを中心とするグループAに所属しているが、同じグループAに所属するプレイヤBとは仲間関係にないため、プレイヤCの分身キャラクタC´が、プレイヤBのチームB内に生成されることはない。つまり、プレイヤCの分身キャラクタC´が生成される範囲は、あくまでプレイヤC自身が仲間関係を構築しているプレイヤCを中心とするグループの範囲内だけであり、当該グループを超えては生成されない。よって、当然ながら、プレイヤCの分身キャラクタC´が、プレイヤBを中心とするグループBの仲間プレイヤE、F、G、H(何れもプレイヤCと仲間関係にない)のチーム内に生成されることもない。
なお、説明の複雑化を避けるため、図1(a)(b)については、プレイヤA及びBをそれぞれ中心とするグループA及びBのみに着目した簡略化した図とし、当該グループA及びBについての説明を行ったが、ゲームサーバ1が管理する全てのプレイヤをそれぞれ中心とする各グループについても同様に、仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタが相互に自動生成される。また、図1(b)においては、簡略化のため、各プレイヤのそれぞれのチーム内に所属するキャラクタとして、各プレイヤの自己キャラクタおよび仲間の分身キャラクタのみを図示しているが、それぞれのチーム内には他のキャラクタが存在してもよい。
以上のように、本構成では、仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタが相互に自動生成される。これにより、各プレイヤは、ゲームをプレイする毎に、自己のチームに所属する仲間の分身キャラクタを通して、間接的に常に仲間の存在を意識することになる。すなわち、本構成により、仲間の存在に対する継続的な意識付けが可能となる。このように、各プレイヤが仲間の存在を継続的に意識することにより、各プレイヤはゲーム内での仲間同士のつながりや交流を強め、互いの親密度をより向上させることができ、延いてはゲームに対する関心と興味をより強める結果となる。よって、本ゲーム管理装置は、プレイヤにとって飽きのこない継続性を有するゲームサービスの提供を実現できる。
(2)上記の構成において、前記キャラクタ管理手段は、プレイヤの前記自己キャラクタの能力値の変化に連動して、当該プレイヤの全ての前記仲間プレイヤのチームに所属する当該自己キャラクタの複製である前記分身キャラクタの能力値を変化させることが好ましい。
この構成によれば、常時、プレイヤの自己キャラクタの能力値が、当該プレイヤの全ての仲間のチーム内にそれぞれ生成された分身キャラクタの能力値として反映される。従って、あるプレイヤの自己キャラクタの能力値が上昇すれば、これに連動して、当該プレイヤを中心とするグループに所属する全ての仲間のチーム内に存在する全ての分身キャラクタ(当該自己キャラクタの複製である分身キャラクタ)の能力値も上昇する。逆に、あるプレイヤの自己キャラクタの能力値が下降した場合も同様に、当該自己キャラクタの全ての分身キャラクタの能力値が下降する。
これにより、プレイヤが自己キャラクタを育成してその能力値を上昇させることが即ち、全ての仲間のチーム力向上に寄与することにもなる。よって、各プレイヤが、例えば「仲間のためにも頑張ろう」、「仲間が喜んでくれるだろう」という気持ちでゲームをプレイして自己キャラクタの能力値を上昇させることが期待され、プレイヤの仲間意識が醸成される。また、自己キャラクタの能力値に連動して仲間プレイヤのチームの分身キャラクタの能力値が上昇した場合、当該仲間プレイヤにとっても自己キャラクタを育成したプレイヤ(仲間)に対して感謝することが期待され、やはり仲間意識が醸成される。すなわち、本構成により、プレイヤによる自己キャラクタの育成という通常のゲームプレイを通して、仲間関係にあるプレイヤ同士の仲間意識を効果的に高めることができるのである。そして、仲間意識が高まって仲間同士のつながりがより強くなることにより、プレイヤはゲームに対する関心と興味をより一層強くする。
(3)上記の構成において、ゲーム管理装置は、前記自己キャラクタの能力値と同一または前記自己キャラクタの能力値よりも所定値だけ若しくは所定割合だけ高い値を閾値とし、プレイヤのチーム内に、当該閾値を超える能力値を有する分身キャラクタが存在する場合、当該分身キャラクタの能力値を当該閾値に制限する能力制限手段をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、プレイヤの自己キャラクタの能力値に基づいて閾値が設定され(自己キャラクタの能力値と同一または自己キャラクタの能力値よりも所定値だけ若しくは所定割合だけ高い値が閾値として設定され)、当該プレイヤのチーム内の仲間の分身キャラクタの能力値の上限が閾値に制限される。例えば、プレイヤAの自己キャラクタAの能力値=200、当該プレイヤAのチーム内の仲間の分身キャラクタB´の能力値=300、分身キャラクタC´の能力値=100、閾値=200(自己キャラクタAの能力値と同一の値)とした場合、閾値を超えている分身キャラクタB´の能力値だけが閾値である200に制限される。
よって、プレイヤのチーム内に、仲間の分身キャラクタが生成されることにより、当該プレイヤの自己キャラクタの能力値よりもはるかに能力値の高い分身キャラクタがチーム内に加入しても、分身キャラクタの能力値の上限が閾値に制限されるので、プレイヤのゲームの実力(習得度等)に見合わないチームの強さになってしまうことを回避できる。
ところで、自己キャラクタの能力値よりも若干高い能力値を有する分身キャラクタをチーム内で許容しても、プレイヤのゲームの実力に見合う戦力から極端に外れるようなチーム戦力になることはない。よって、自己キャラクタの能力値と同一の値を閾値とすることに限定されるものではなく、自己キャラクタの能力値よりも所定値だけ又は所定割合だけ高い値を閾値とすることもできる。
(4)上記の構成において、ゲーム管理装置は、プレイヤの端末装置から送信された、前記仲間プレイヤへ贈られる分身強化アイテムの情報を受信し、受信した当該分身強化アイテムの情報を当該仲間プレイヤが所有するアイテムとして記憶装置に記憶するとともに、当該分身強化アイテムによって当該仲間プレイヤのチームに所属する、送信元の当該プレイヤの自己キャラクタの複製である分身キャラクタの能力値を向上させる分身強化手段をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、例えばプレイヤAから仲間プレイヤBへ分身強化アイテムが贈られる(プレゼントされる)際に、当該プレイヤAの端末装置からは、仲間プレイヤBへ贈られる分身強化アイテムの情報がゲーム管理装置へ送信され、ゲーム管理装置がこの分身強化アイテムの情報を受信したとき、当該仲間プレイヤBが所有するアイテムとして分身強化アイテムが記憶装置に記憶される。この分身強化アイテムによって、仲間プレイヤBのチームに所属する、送信元(贈り主)のプレイヤAの自己キャラクタAの複製である分身キャラクタA´の能力値が向上して強化される。
上記のように本構成では、プレイヤが、仲間のチーム内に生成された自己キャラクタの複製である分身キャラクタを強化する分身強化アイテムを、いつでも仲間へプレゼントすることができるようになっている。このプレゼントによって、贈り先の分身キャラクタの能力は向上するので、当該分身キャラクタの所属する仲間のチーム戦力向上に寄与できる。このように、プレイヤは、仲間のチームに所属する自分の分身ともいうべき分身キャラクタを、仲間に分身強化アイテムをプレゼントするというかたちで強化し、仲間のチーム内で自分の分身キャラクタをより活躍させて仲間のチームに貢献することができ、仲間のチームに対する思い入れが深くなる仕組みとなっている。一方、プレイヤBにとっては、プレイヤAが分身キャラクタA´の能力値を分身強化アイテムによって向上することは、自分のチームを強化してくれることになるので、プレイヤAに対する感謝の思いが生じることになり、プレイヤAへの仲間意識が強くなる。
また、分身強化アイテムは、通常のアイテムと異なり、プレイヤ自身が持っていても何ら能力アップの効果はなく、プレイヤの仲間のチームに所属する自己の分身キャラクタに使用して初めて能力アップの効果を生じる特殊なアイテム(例えば、野球ゲームにおいては特殊なバット、グローブ等)として設定されている。よって、ゲーム内で分身強化アイテムを獲得したプレイヤは、自分のものとして取り込むのではなく、積極的に仲間にプレゼントすることが期待される。これにより、本構成では、仲間同士の間で分身強化アイテムのプレゼントが積極的になされて、仲間同士の交流が盛んに行われるようになり、互いの親密度をより向上でき、延いてはゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。
(5)上記の構成において、ゲーム管理装置は、前記分身キャラクタの能力値が向上したとき、当該能力値の向上分を表す能力向上情報を記憶装置に保存して、プレイヤのチームに所属する各分身キャラクタの前記能力向上情報を、プレイヤ毎に管理する能力向上情報管理手段をさらに備えていることが好ましい。そして、前記キャラクタ管理手段は、プレイヤの端末装置から送信された、前記分身キャラクタの能力値の向上分を当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値に反映させることを要求する情報を受信したとき、前記能力向上情報管理手段が管理している当該プレイヤの当該分身キャラクタの能力向上情報に基づいて、当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値を向上させることが好ましい。
この構成によれば、例えばプレイヤAが自己のチーム内の仲間の分身キャラクタB´の能力値を向上させた場合、能力向上情報管理手段が分身キャラクタB´の能力値の向上分を表す能力向上情報を記憶装置に保存して管理する。ここで、プレイヤAが分身キャラクタB´の能力値の向上分を本体の自己キャラクタBに反映させるための操作を行うことにより、当該プレイヤAの端末装置からは、「分身キャラクタB´の能力値の向上分を当該分身キャラクタB´の複製元の自己キャラクタBの能力値に反映させることを要求する情報」がゲーム管理装置へ送信される。そして、ゲーム管理装置がプレイヤAの端末装置から前記の情報を受信した場合、キャラクタ管理手段が、能力向上情報管理手段が管理しているプレイヤAのチームの分身キャラクタB´の能力向上情報に基づいて、当該分身キャラクタB´の複製元の自己キャラクタBの能力値を向上させるようになっている。
これにより、プレイヤは、自己のチーム内に自動的に生成された仲間の分身キャラクタをゲーム内で使用(例えば、試合モード、練習モード、育成モード等で使用)してその能力値を向上させ、その能力向上分を分身キャラクタの複製元である仲間の自己キャラクタに反映させるという形で仲間のチーム戦力向上に寄与することができる。すなわち、プレイヤは、自己チーム内の仲間の分身キャラクタの能力向上を通して、仲間を喜ばせることができる。
プレイヤが仲間を喜ばせる方法としては、アイテム等のプレゼントが一般的であるが、本構成では、自らのチーム内で仲間の分身キャラクタの能力向上を図り、能力向上分を仲間の自己キャラクタに反映させるという従来にはない方法で仲間を喜ばせることができる。これにより、仲間を喜ばせる交流方法の幅がより広がる。
(6)上記の構成において、ゲーム管理装置は、(d)前記分身キャラクタの能力値が向上したとき、当該能力値の向上分を表す能力向上情報を記憶装置に保存して、プレイヤのチームに所属する各分身キャラクタの前記能力向上情報を、プレイヤ毎に管理する能力向上情報管理手段と、(e)所定期間中にプレイヤを中心とするグループ内の所定人数以上または所定割合以上の仲間プレイヤが、当該プレイヤの自己キャラクタの分身キャラクタの能力値を向上させたとき、当該所定期間中における当該分身キャラクタの能力向上分の当該グループの合計値、平均値または最大値を算出するグループ値算出手段と、をさらに備えていることが好ましい。そして、前記キャラクタ管理手段は、前記グループ値算出手段が算出した前記分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値、平均値または最大値を、当該分身キャラクタの複製元の自己キャラクタの能力値に反映させることが好ましい。
この構成によれば、例えば、所定期間中にプレイヤAを中心とするグループA内の所定人数以上または所定割合以上の仲間プレイヤB、C、D、・・・が、当該プレイヤAの自己キャラクタAの分身キャラクタA´の能力を向上させたという条件が満足されるとき、当該所定期間中における当該分身キャラクタA´の能力向上分の当該グループAの合計値、平均値または最大値がグループ値算出手段により算出され、算出された値が当該分身キャラクタA´の複製元の自己キャラクタAの能力値に自動的に反映されるようになっている。
ここで、「所定期間」は、グループの合計値等を算出する期間であり、算出されたグループの合計値等を複製元の自己キャラクタの能力値に自動的に反映させる周期でもある。この所定期間としては、例えば現実世界の5日間、1週間(7日間)、10日間など任意の期間を設定できる。また、「プレイヤを中心とするグループ内の所定人数以上または所定割合以上の仲間プレイヤ」に関し、「グループ内の所定人数以上」を「1人以上」とした場合、所定期間中にグループ内に1人でも分身キャラクタの能力を高めた仲間プレイヤがいた場合は、その成果がグループの合計値等として本体キャラクタ(複製元の自己キャラクタ)に反映されることになる。また、グループ内の所定人数または所定割合を任意の値に設定することにより、設定した値以上の仲間プレイヤが所定期間中に分身キャラクタの能力を高めた場合にのみ、グループの合計値等の算出および複製元への自動反映処理が実行されるようにすることができる。
本構成により、プレイヤは、自己のチーム内に自動的に生成された仲間の分身キャラクタをゲーム内で使用(例えば、試合モード、練習モード、育成モード等で使用)してその能力値を向上させることにより、その能力向上分が仲間の自己キャラクタに反映されるので、仲間のチーム戦力向上に寄与することができる。すなわち、プレイヤは、自己チーム内の仲間の分身キャラクタの能力向上を通して、仲間を喜ばせることができる。
また、本構成により、各プレイヤが自己のチーム内の仲間の分身キャラクタの能力値を向上させれば、ゲーム管理装置において分身キャラクタの能力向上分のグループの合計値等が算出され、自動的に複製元の自己キャラクタの能力値に反映されるので、分身キャラクタの能力向上分を複製元キャラクタへ反映させるための操作を各プレイヤが行う必要がなく、プレイヤ側の操作の簡略化が図られる。特に、ソーシャルゲーム等のプレイヤによる操作の容易化・簡略化が強く求められるゲームサービスには、本構成が好適である。
(7)本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、各プレイヤの端末装置からのネットワークを介したアクセスを受け付けて各プレイヤのゲーム情報を管理し、各プレイヤが仮想空間内に自己キャラクタを含む複数のキャラクタから構成されるチームを有するゲームについてのゲームサービスを、前記ネットワークを介して各プレイヤに提供するゲーム管理装置におけるゲーム管理方法であって、(f)前記ゲーム管理装置が、各プレイヤのチームに所属する各キャラクタの情報を記憶装置に記憶してプレイヤ毎のキャラクタ管理を行うキャラクタ管理ステップと、(g)前記ゲーム管理装置が、各プレイヤを中心とするグループに所属する仲間関係にある各仲間プレイヤの情報を記憶装置に記憶してプレイヤ毎の仲間管理を行う仲間管理ステップと、(h)前記ゲーム管理装置が、各プレイヤの前記自己キャラクタの複製である分身キャラクタの情報を、当該プレイヤの全ての前記仲間プレイヤのチームに所属するキャラクタとして前記キャラクタ管理ステップにて記憶させ、前記仲間関係にある各プレイヤのチーム内に、互いの自己キャラクタの分身キャラクタを生成する分身キャラクタ生成ステップと、を備えている構成である。
(8)本発明の更に他の一局面によるプログラムは、コンピュータを前記ゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、当該コンピュータを、前記ゲーム管理装置が備えている前記各手段として機能させるためのものである。