JP5513825B2 - フルオレン骨格を有するアルコールの製造方法 - Google Patents
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description
で表されるフルオレノン類と、下記式(2)
で表されるアルコールとを反応させ、下記式(3)
で表される化合物を製造する。
本発明では、酸触媒およびチオール類の存在下、下記式(1)
で表されるフルオレノン類と、下記式(2)
で表されるアルコールとを、特定の条件下で反応させ、下記式(3)
で表される化合物を製造する。
前記式(3)で表される化合物は、特定のフルオレン骨格を有しているため、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐湿性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)に優れており、種々の用途においてこれらの特性を向上又は改善するのに有用である。また、前記骨格により、高い屈折率も有している。このため、このような前記式(3)で表される化合物は、機能性材料[例えば、添加剤(レジスト用添加剤、樹脂用添加剤、硬化剤(樹脂用硬化剤)など)、試薬(医薬、農薬など)の原料又は中間体など](又はその原料又は中間体)、樹脂原料(モノマーなど)などとして好適に用いることができ、前記のような優れた特性を効率よく付与するための化合物として用いることができる。
前記式(3)で表される化合物は、樹脂原料として用いることができる。例えば、前記式(3)で表される化合物は、2以上のヒドロキシル基を有しているため、熱可塑性樹脂のモノマー成分や熱硬化性樹脂(又はその前駆体)として用いることができる。すなわち、このような樹脂は、前記化合物を重合成分とする樹脂である。
ポリエステルとしては、前記式(3)において、nが1である化合物(化合物(a1)ということがある)を少なくとも含むジオール成分(ジオール成分(a)ということがある)と、ジカルボン酸成分(ジカルボン酸成分(b))とを重合成分とするポリエステル(ポリエステル樹脂)などが挙げられる。
前記ポリエステルの重量平均分子量は、例えば、3000〜1000000程度の範囲から選択でき、例えば、5000〜800000、好ましくは8000〜600000、さらに好ましくは10000〜500000(例えば、30000〜500000)程度であってもよい。なお、上記重量平均分子量は、ポリスチレンを基準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより評価した値であってもよい。本発明では、高分子量であっても、着色が抑制されたポリエステル樹脂を製造することも可能である。
ポリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記式(5)で表される化合物が挙げられる。
代表的なポリ(メタ)アクリレート(又は前記式(5)で表される化合物)には、例えば、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシアルコキシ−アルキルフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシC2−4アルコキシ−モノ又はジC1−4アルキルフェニル)フルオレン}、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシジアルコキシ−アルキルフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス{4−[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ]−3−メチルフェニル}フルオレン、9,9−ビス{4−[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ]−3,5−ジメチルフェニル}フルオレンなどの9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシジC2−4アルコキシ−モノ又はジC1−4アルキルフェニル)フルオレン}、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシアルコキシナフチル)フルオレン{例えば、9,9−ビス[6−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[5−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−1−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)−2−ナフチル]フルオレンなどの9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシC2−4アルコキシナフチル)フルオレン}、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシジアルコキシナフチル)フルオレン{例えば、9,9−ビス{6−[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ]−2−ナフチル}フルオレン、9,9−ビス{5−[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ]−1−ナフチル}フルオレン、9,9−ビス{6−[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ)プロポキシ]−2−ナフチル}フルオレンなどの9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシジC2−4アルコキシナフチル)フルオレン}などが含まれる。
エポキシ樹脂(エポキシ化合物)としては、例えば、下記式(6)で表される化合物(前記式(3)で表される化合物のポリグリシジルエーテル類)が挙げられる。
代表的なエポキシ樹脂(又は前記式(6)で表される化合物)には、例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシアルコキシ−アルキルフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス(グリシジルオキシC2−4アルコキシ−モノ又はジC1−4アルキルフェニル)フルオレン}、9,9−ビス(グリシジルオキシジアルコキシ−アルキルフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス{4−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]−3−メチルフェニル}フルオレン、9,9−ビス{4−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]−3,5−ジメチルフェニル}フルオレンなどの9,9−ビス(グリシジルオキシジC2−4アルコキシ−モノ又はジC1−4アルキルフェニル)フルオレン}、9,9−ビス(グリシジルオキシアルコキシナフチル)フルオレン{例えば、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[5−(2−グリシジルオキシエトキシ)−1−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシプロポキシ)−2−ナフチル]フルオレンなどの9,9−ビス(グリシジルオキシC2−4アルコキシナフチル)フルオレン}、9,9−ビス(グリシジルオキシジアルコキシナフチル)フルオレン{例えば、9,9−ビス{6−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]−2−ナフチル}フルオレン、9,9−ビス{5−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]−1−ナフチル}フルオレン、9,9−ビス{6−[2−(2−グリシジルオキシプロポキシ)プロポキシ]−2−ナフチル}フルオレンなどの9,9−ビス(グリシジルオキシジC2−4アルコキシナフチル)フルオレン}などが含まれる。
装置としてL−2000(日立ハイテク製HPLC)、カラムとしてODS−80TM(東ソー製)を用いて40℃で測定した。
アセトンに10重量%の割合で溶解させて、日本電色工業(株)製「COH−400」を用いて色相(APHA)を測定した。
多波長アッベ屈折計「DR−M2/1550」((株)アタゴ製)を用い、光源波長589nm、測定温度20℃で測定した。
分光測色計「SPECTROPHOTOMETER CM−3500」(コニカミノルタ製)を用い、室温、反射条件、測定径30mmでb*値を測定した。
色差濁度測定器(日本電色工業(株)製、COH−300A)を用い、試験管(マルエム製、A−24(24×200)、直口)又は10×10mm石英セルに入れて測定した。
示差走査熱量計(セイコーインスツル(株)製、DSC 6220)を用い、アルミパンに試料を入れ、30℃から200℃の範囲でTgを測定した。
ゲル浸透クロマトグラフィ(東ソー(株)製、HLC−8120GPC)を用い、試料をクロロホルムに溶解させ、10分から20分の範囲で分子量(ポリスチレン換算)を測定した。
1Lのセパラブルフラスコに、9−フルオレノン45g(0.25モル、大阪ガスケミカル(株)製)、2−フェノキシエタノール138g(1モル)、3−メルカプトプロピオン酸1gを投入した後に、60℃まで加温して完全に溶解させた。その後、徐々に硫酸を54g投入して、60℃で維持して5時間攪拌させたところ、HPLCにて9−フルオレノンの転化率が99%以上であることを確認できた。得られた反応液に48%苛性ソーダ水を投入して中和した後に、キシレンを400g添加して蒸留水にて数回洗浄し、冷却することで結晶を析出させた。さらにろ過して乾燥させたところ、82g(収率75%)の結晶として、目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンを得た。得られた結晶のHPLC純度を測定したところ、純度が99.2%であった。また、アセトンに10重量%の割合で溶解させて、日本電色製「COH−400」を用いて色相(APHA)を測定したところ、0と極めて着色が少なかった。なお、得られたサンプルの1H−NMRおよびマススペクトルを測定した結果、目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(下記式で表される化合物)であることを確認した。
硫酸の量を65gにした以外は実施例1と同様に合成した結果、純度99.1%の目的生成物が、81g(収率74%)得られた。色相は0であった。
3−メルカプトプロピオン酸の量を2gにした以外は実施例1と同様に合成した結果、純度99.1%の目的生成物を83g(収率76%)得られた。色相は0であった。
キシレンをトルエンに変えたこと以外は、実施例1と同様に合成した結果、純度99.3%の目的生成物が、85g(収率77%)得られた。色相は0であった。
実施例1において、2−フェノキシエタノールを0.75モル使用したこと以外は、実施例1と同様にして合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は85%であった。また、得られた結晶のHPLC純度を測定したところ、純度が78%であり、副生物が大量に生成してしまった。また、色相は、3であった。
実施例1において、3−メルカプトプロピオン酸を0.1g使用したこと以外は、実施例1と同様にして合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は70%であった。
実施例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノo−トリルエーテル(日本乳化剤製)1モルを使用したこと以外は、実施例1と同様に合成した結果、純度99.3%の目的生成物が、81g(収率70%)得られた。色相は8であった。なお、得られたサンプルの1H−NMRおよびマススペクトルを測定した結果、目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン(下記式で表される化合物)であることを確認した。
実施例2において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノo−トリルエーテル(日本乳化剤製)1モルを使用したこと以外は、実施例2と同様に合成した結果、純度99.2%の目的生成物が、83g(収率72%)得られた。色相は8であった。
実施例3において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノo−トリルエーテル(日本乳化剤製)1モルを使用したこと以外は、実施例3と同様に合成した結果、純度99.0%の目的生成物が、81g(収率70%)得られた。色相は9であった。
実施例4において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノo−トリルエーテル(日本乳化剤製)1モルを使用したこと以外は、実施例4と同様に合成した結果、純度99.0%の目的生成物が、80g(収率69%)得られた。色相は10であった。
参考例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノo−トリルエーテル(日本乳化剤製)1モルを使用したこと以外は、参考例1と同様に合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は70%であった。また、得られた結晶のHPLC純度を測定したところ、純度が72%であり、副生物が大量に生成してしまった。また、色相は、30であった。
参考例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノo−トリルエーテル(日本乳化剤製)1モルを使用したこと以外は、参考例1と同様に合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は52%であった。
セパラブルフラスコに、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(BCF、大阪ガスケミカル(株)製)37.8g(0.1モル)、エチレンカーボネート29.5g(0.25モル)および溶媒としてのジエチレングリコール212g(2モル)を入れ、触媒として1−メチルイミダゾール3gを添加した後に、100℃に加熱して5時間反応させた。反応終了後、溶媒IPA(イソプロピルアルコール)500mlを加えて10℃まで冷却することにより、生成物40gを得た。得られた生成物のうち、HPLCにて測定した9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンの純度は、60%未満であった。
実施例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2,6−キシリル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例1と同様に合成した結果、純度99.4%の目的生成物が、80.2g(収率65%)得られた。色相は6であった。なお、得られたサンプルの1H−NMRおよびマススペクトルを測定した結果、目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン(下記式で表される化合物)であることを確認した。
実施例2において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2,6−キシリル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例2と同様に合成した結果、純度99.0%の目的生成物が、82g(収率67%)得られた。色相は8であった。
実施例3において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2,6−キシリル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例3と同様に合成した結果、純度99.0%の目的生成物が、79g(収率64%)得られた。色相は10であった。
実施例4において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2,6−キシリル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例4と同様に合成した結果、純度99.1%の目的生成物が、75g(収率60%)得られた。色相は9であった。
参考例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2,6−キシリル)エーテル1モルを使用したこと以外は、参考例1と同様に合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は82%であった。また、得られた結晶のHPLC純度を測定したところ、純度が63%であり、副生物が大量に生成してしまった。また、色相は、40であった。
参考例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2,6−キシリル)エーテル1モルを使用したこと以外は、参考例1と同様に合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は43%であった。
セパラブルフラスコに、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン(BXF、大阪ガスケミカル(株)製)49.4g(0.1モル)、エチレンカーボネート29.5g(0.25モル)および溶媒としてのジエチレングリコール212g(2モル)を入れ、触媒として1−メチルイミダゾール3gを添加した後に、100℃に加熱して6時間反応させた。反応終了後、溶媒IPA(イソプロピルアルコール)500mlを加えて10℃まで冷却することにより、生成物45gを得た。得られた生成物のうち、HPLCにて測定した9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンの純度は、60%未満であった。
実施例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2−ナフチル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例1と同様に合成した結果、純度98.3%の目的生成物が、87g(収率67%)得られた。色相は30であった。なお、得られたサンプルの1H−NMRおよびマススペクトルを測定した結果、目的とする9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン(下記式で表される化合物)であることを確認した。
実施例2において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2−ナフチル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例2と同様に合成した結果、純度98.5%の目的生成物が、81g(収率61%)得られた。色相は35であった。
実施例3において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2−ナフチル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例3と同様に合成した結果、純度98.8%の目的生成物が、85g(収率63%)得られた。色相は28であった。
実施例4において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2−ナフチル)エーテル1モルを使用したこと以外は、実施例4と同様に合成した結果、純度99.1%の目的生成物が、78g(収率59%)得られた。色相は41であった。
参考例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2−ナフチル)エーテル1モルを使用したこと以外は、参考例1と同様に合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は91.3%であった。また、得られた結晶のHPLC純度を測定したところ、純度が68.3%であり、副生物が大量に生成してしまった。また、色相は、60であった。
参考例1において、2−フェノキシエタノール1モルに変えて、エチレングリコールモノ(2−ナフチル)エーテルを使用したこと以外は、参考例1と同様に合成した結果、反応混合物において、HPLCにて測定した9−フルオレノンの転化率は82.1%であった。
セパラブルフラスコに、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン(BNF、大阪ガスケミカル(株)製)45g(0.1モル)、エチレンカーボネート29.6g(0.25モル)および溶媒としてのジエチレングリコール212g(2モル)を入れ、触媒として1−メチルイミダゾール3gを添加した後に、90℃に加熱して5時間反応させた。反応終了後、溶媒IPA(イソプロピルアルコール)500mlを加えて10℃まで冷却することにより、生成物40gを得た。得られた生成物のうち、HPLCにて測定した9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレンの純度は、60%未満であった。
反応器に、実施例1で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.8モル、エチレングリコール2.2モル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸1.0モルを加え撹拌しながら徐々に加熱溶融し、エステル交換反応を行った後、酸化ゲルマニウム20×10−4モルを加え、298℃、1トール以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。この後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例17において、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に変えて、テレフタル酸ジメチルを使用したこと以外は、実施例17と同様にして、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例17において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.8モルに変えて、実施例5で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン0.8モルを使用したこと以外は、実施例17と同様にして、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例19において、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に変えて、テレフタル酸ジメチルを使用したこと以外は、実施例19と同様にして、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例17において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.8モルに変えて、実施例9で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン0.8モルを使用したこと以外は、実施例17と同様にして、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例21において、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に変えて、テレフタル酸ジメチルを使用したこと以外は、実施例21と同様にして、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例17において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.8モルに変えて、実施例13で得られた9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン0.8モルを使用したこと以外は、実施例17と同様にして、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例23において、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に変えて、テレフタル酸ジメチルを使用したこと以外は、実施例23と同様にして、ポリエステル樹脂のペレットを得た。
実施例1で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン43.8g(0.1モル)、アクリル酸18.7g(2.6モル)、p−トルエンスルホン酸2.2g、トルエン98g、及びメトキノン0.21gを仕込み、110℃〜115℃で還流しながら理論脱水量を得るまで脱水エステル化反応を行った。その後、反応液をアルカリ中和し、20%食塩水で洗浄を行った。洗浄後、トルエンを除去した。さらに、得られた化合物のNMR分析を行った結果、目的とするジアクリレート(下記式で表される化合物)を主成分とする化合物(HPLC純度85%以上)であることを確認した。
そして、得られた化合物の屈折率は1.626、色相(APHA)は20、色差b*は3であった。
実施例25において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンに変えて、実施例5で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンを用いた以外は、実施例25と同様にして、化合物を得た。得られた化合物のNMR分析を行った結果、目的とするジアクリレート(下記式で表される化合物)を主成分とする化合物(HPLC純度80%以上)であることを確認した。そして、得られた化合物の屈折率は1.617、色相(APHA)は60、色差b*は9であった。
実施例25において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンに変えて、実施例9で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンを用いた以外は、実施例25と同様にして、化合物を得た。得られた化合物のNMR分析を行った結果、目的とするジアクリレート(下記式で表される化合物)を主成分とする化合物(HPLC純度80%以上)であることを確認した。そして、得られた化合物の屈折率は1.610、色相(APHA)は55、色差b*は8であった。
実施例25において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンに変えて、実施例13で得られた9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレンを用いた以外は、実施例25と同様にして、化合物を得た。得られた化合物のNMR分析を行った結果、目的とするジアクリレート(下記式で表される化合物)を主成分とする化合物(HPLC純度80%以上)であることを確認した。そして、得られた化合物の屈折率は1.649、色相(APHA)は500、色差b*は40であった。
ディーンスタークおよび還流管を取り付けたセパラブルフラスコに、実施例1で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン43.8g(0.1モル)、クロロメチルオキシラン92g(1mol)、塩化テトラメチルアンモニウム(特級、関東化学(株)製)1gを添加し、65℃で1時間、加熱溶解させた。その後、フレーク状の水酸化ナトリウム12gを、温度が70℃以下を保つように少量ずつ120分以内に投入した。
実施例29において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンに変えて、実施例5で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンを用いた以外は、実施例29と同様にして、化合物を得た。得られた化合物のNMR分析を行った結果、目的とするジグリシジルエーテル(下記式で表される化合物)を主成分とする化合物(HPLC純度80%以上)であることを確認した。得られた化合物のへーズは0.9、色相(APHA)は93、色差b*は8.5であった。
実施例29において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンに変えて、実施例9で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンを用いた以外は、実施例29と同様にして、化合物を得た。得られた化合物のNMR分析を行った結果、目的とするジグリシジルエーテル(下記式で表される化合物)を主成分とする化合物(HPLC純度80%以上)であることを確認した。得られた化合物のへーズは1.2、色相(APHA)は77、色差b*は8であった。
実施例29において、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンに変えて、実施例13で得られた9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレンを用いた以外は、実施例29と同様にして、化合物を得た。得られた化合物のNMR分析を行った結果、目的とするジグリシジルエーテル(下記式で表される化合物)を主成分とする化合物(HPLC純度80%以上)であることを確認した。得られた化合物のへーズは0.8、色相(APHA)は210、色差b*は25であった。
Claims (12)
- 酸触媒およびチオール類の存在下、下記式(1)
で表されるフルオレノン類と、下記式(2)
で表されるアルコールとを反応させ、下記式(3)
で表される化合物を製造する方法であって、
前記式(2)で表されるアルコールの使用割合が、前記式(1)で表されるフルオレノン類1モルに対して3モル以上であり、かつ前記チオール類の使用割合が、前記式(1)で表されるフルオレノン類100重量部に対して3重量部以上である製造方法。 - 式(2)において、環Zがベンゼン環であり、R2がC2−4アルキレン基であり、mが1であり、pが0〜3であり、R3がアルキル基である請求項1記載の製造方法。
- 式(2)で表されるアルコールが、C2−4アルキレングリコールモノフェニルエーテル、およびC2−4アルキレングリコールモノ(モノ又はジC1−4アルキルフェニル)エーテルから選択されたアルコールである請求項1記載の製造方法。
- 式(2)において、環Zがナフタレン環であり、R2がC2−4アルキレン基であり、mが1である請求項1記載の製造方法。
- 式(2)で表されるアルコールが、C2−4アルキレングリコールモノナフチルエーテルである請求項1記載の製造方法。
- 酸触媒が硫酸であり、チオール類がメルカプトC2−6カルボン酸である請求項1記載の製造方法。
- チオール類の使用割合が、式(1)で表されるフルオレノン類100重量部に対して5〜30重量部である請求項1記載の製造方法。
- チオール類の使用割合が、酸触媒100重量部に対して4〜25重量部である請求項1記載の製造方法。
- (i)式(2)で表されるアルコールの使用割合が、式(1)で表されるフルオレノン類1モルに対して3〜15モルであり、(ii)チオール類の使用割合が、式(1)で表されるフルオレノン類100重量部に対して6〜25重量部であり、(iii)チオール類の使用割合が、酸触媒100重量部に対して5〜20重量部である請求項1記載の製造方法。
- 少なくとも芳香族炭化水素類で構成された溶媒の存在下で反応させる請求項1記載の製造方法。
- 溶媒の割合が、式(1)で表されるフルオレノン類および式(2)で表されるアルコールの総量1重量部に対して、0.3〜10重量部である請求項10記載の製造方法。
- (i)式(2)で表されるアルコールの使用割合が、式(1)で表されるフルオレノン類1モルに対して3.5〜10モルであり、(ii)チオール類の使用割合が、式(1)で表されるフルオレノン類100重量部に対して7〜20重量部であり、(iii)チオール類の使用割合が、酸触媒100重量部に対して6〜18重量部であり、(iv)芳香族炭化水素類がC6−10アレーンであり、(v)溶媒の割合が、式(1)で表されるフルオレノン類および式(2)で表されるアルコールの総量1重量部に対して、0.5〜5重量部である請求項10又は11記載の製造方法。
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