JP5503341B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5503341B2 JP5503341B2 JP2010052243A JP2010052243A JP5503341B2 JP 5503341 B2 JP5503341 B2 JP 5503341B2 JP 2010052243 A JP2010052243 A JP 2010052243A JP 2010052243 A JP2010052243 A JP 2010052243A JP 5503341 B2 JP5503341 B2 JP 5503341B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carcass ply
- tire
- ply
- carcass
- rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Description
このように、カーカスプライの内側に補助ゴムを設けない場合、カーカスプライコードがインナーライナーに食い込み、製品タイヤの内表面に浮き出すことになる、I/Lペネトレーションと称される欠陥を防ぐために、カーカスプライのゴムゲージを厚くする必要があった。
そこで、本発明の目的は、軽量化および低コスト化を達成した空気入りタイヤを提供することにある。
(1)ビードコアを埋設した1対のビード部間にトロイダル状に跨る2枚のカーカスを配置した空気入りタイヤにおいて、
前記カーカスは、タイヤ径方向内側に配設される第1カーカスプライとタイヤ径方向外側に配設される第2カーカスプライとからなり、
前記第1カーカスプライの厚さは、前記第2カーカスプライの厚さに比して厚く、
前記第1カーカスプライに埋設されるプライコードから、前記第1カーカスプライのタイヤ径方向内側表面までのゴムゲージが、前記プライコードから、前記第1カーカスプライのタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージより厚く、
前記第1カーカスプライに埋設されるプライコードから、前記第1カーカスプライのタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージが、前記第2カーカスプライに埋設されるプライコードから、前記第2カーカスプライのタイヤ径方向内側表面までのゴムゲージより厚く、
前記第2カーカスプライのプライコードから、前記第2カーカスプライのタイヤ径方向内側表面までのゴムゲージと、前記プライコードから、前記第2カーカスプライのタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージとが等しい、
ことを特徴とする空気入りタイヤ。
図1に示すように、本発明の空気入りタイヤ10は、ビードコア1およびビードフィラー2を埋設した一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカス3を骨格として、このカーカス3のクラウン部のタイヤ径方向外側に、複数本のコードをタイヤ赤道面CLに対して斜めに配置したゴム引き布を積層間でコード相互が交差する配置とした傾斜ベルト層4aおよび4bの2層構造のベルト4と、トレッド5とを順に配置してなる。なおこのベルト構造は一例であり、本発明はこれに限定されることはない。
カーカス3は、タイヤ赤道面CLにおいて、タイヤ径方向内側に配設される第1カーカスプライ3aとタイヤ径方向外側に配設される第2カーカスプライ3bとからなる。
第1カーカスプライ3aの厚さG3aは、第2カーカスプライ3bの厚さG3bに比して厚い。さらに、第1カーカスプライ3aに埋設されるプライコードCから、第1カーカスプライ3aのタイヤ径方向内側表面までのゴムゲージG3aiが、当該プライコードCから、第1カーカスプライ3aのタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージG3aoより厚い。すなわち、第1カーカスプライ3aは、プライコードCがタイヤ径方向外側に偏って埋設されている。なお、第2カーカスプライ3bでは、プライコードCから、タイヤ径方向内側表面までのゴムゲージG3biとタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージG3boとが等しい。
また、I/Lペネトレーションを防止する従来のその他の方法として、第1カーカスプライ3aのタイヤ径方向内側全面に補助ゴムを設ける手法がある。ところが、この場合、貼り付けた補助ゴムが破れたり、収縮することでカーカスプライがカールしてタイヤ成型時の作業性を悪化させたり、大量の補助ゴムが必要となり、裁断能力を圧迫して生産量が低下するという問題があった。
さらに、第1カーカスプライ3aにおいて、ゴムゲージG3aiをゴムゲージG3aoより厚くすることによって、第1カーカスプライ3aの厚さG3aを最小限に保ちつつ、すなわち、第1カーカスプライ3aの重量を最小限にしながら、I/Lペネトレーションを効果的に防止することができる。
このように、本発明では、2枚のカーカスプライに同一のカーカスプライトリートを用いるのではなく、それぞれのカーカスプライを最適化することとした。その結果、タイヤの軽量化および低コスト化を達成しながら、I/Lペネトレーションを防止することができる。また、タイヤ径方向内側全面に補助ゴムを用いる必要がないため、補助ゴムに起因した上述の問題が発生することもない。
図3に示すように、第2カーカスプライ3bを折り返した折り返し端部3bEのタイヤ軸方向内側に補助ゴム8aを配置することが好適である。第2カーカスプライ3bの、プライコードCからタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージG3boを従来より薄くしているので、折り返し端部3bEと第2カーカスプライ3bのプライコードCとが接触するおそれがある。しかし、図3に示す構成によって、折り返し端部3bEを保護し、ビード部の耐久性を向上することができる。
図4に示すように、第2カーカスプライ3bとビードコア1との間に補助ゴム8bを配置することが好適である。第2カーカスプライ3bの、プライコードCからタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージG3boを従来より薄くしているので、ビードコア1と第2カーカスプライ3bのプライコードCとが接触するおそれがある。しかし、図4に示す構成によって、ビードコア1と第2カーカスプライ3bのプライコードCとの接触を防止し、ビード部の耐久性を向上することができる。
図5に示すように、第1カーカスプライ3aを折り返した折り返し端部3aEと、第2カーカスプライ3bを折り返した折り返し端部3bEとの間に、補助ゴム8cを配置することが好適である。この構成によって、折り返し端部3aE、3bEを保護するとともに、折り返し端部3aE、3bE同士の接着性を向上することができる。
また、第1カーカスプライ3aと第2カーカスプライ3bのコード太さは異なってもよい。
発明例タイヤ1は、図1に示すタイヤ構造を有している。
発明例タイヤ2は、図6に示すビード部の構造を有し、発明例タイヤ1の構成に加えて、補助ゴム8a、8b、8cを有している。
発明例タイヤ3は、図3に示すビード部の構造を有し、発明例タイヤ1の構成に加えて、補助ゴム8aを有している。
発明例タイヤ4は、図4に示すビード部の構造を有し、発明例タイヤ1の構成に加えて、補助ゴム8bを有している。
発明例タイヤ5は、図5に示すビード部の構造を有し、発明例タイヤ1の構成に加えて、補助ゴム8cを有している。
従来例タイヤは、2枚のカーカスプライに同一のカーカスプライトリートを用いている。
各供試タイヤを200本ずつ作製し、タイヤのサイドウォール部(最大幅部)における、カーカスコードとインナーライナーとの間のゲージを、タイヤの周上2ヶ所について測定した。なお、ゲージがマイナスの場合、I/Lペネトレーションが発生しているとした。
(タイヤ重量の測定)
タイヤ重量は、従来例タイヤのタイヤ重量を100として指数で表す。値が小さい程タイヤ重量が軽いことを意味する。
(コストの評価)
コストは、従来例タイヤの直材費を100として指数で表す。値が小さい程コストが安いことを意味する。
(タイヤ耐久性の評価)
タイヤ耐久性は、各供試タイヤを標準リムに装着し、内圧を210kPaに調整した後、正規荷重下で、直径1.7mのドラム試験機(速度:60.0km/h)を用いて、ビード部に故障が発生するまでの走行距離を測定して行った。結果は、従来例タイヤの走行距離を100として指数で表す。値が大きいほどタイヤ耐久性が高いことを示している。
発明例タイヤ2では、ビード部の3箇所に補助ゴムを用いたことで、従来例対比タイヤの軽量化および低コスト化を達成した上で、従来と同等のタイヤ耐久性を確保するというさらに有利な効果を奏することができた。
発明例タイヤ3〜5では、それぞれビード部の1箇所に補助ゴムを用いたことで、従来例対比タイヤの軽量化および低コスト化を達成した上で、発明例タイヤ2よりは劣るが、従来と同等といえるタイヤ耐久性を確保することができた。
2 ビードフィラー
3 カーカス
3a 第1カーカスプライ
3b 第2カーカスプライ
4 ベルト
5 トレッド
6 サイドゴム
8 補助ゴム
10 空気入りタイヤ
CL タイヤ赤道面
Claims (4)
- ビードコアを埋設した1対のビード部間にトロイダル状に跨る2枚のカーカスを配置した空気入りタイヤにおいて、
前記カーカスは、タイヤ径方向内側に配設される第1カーカスプライとタイヤ径方向外側に配設される第2カーカスプライとからなり、
前記第1カーカスプライの厚さは、前記第2カーカスプライの厚さに比して厚く、
前記第1カーカスプライに埋設されるプライコードから、前記第1カーカスプライのタイヤ径方向内側表面までのゴムゲージが、前記プライコードから、前記第1カーカスプライのタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージより厚く、
前記第1カーカスプライに埋設されるプライコードから、前記第1カーカスプライのタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージが、前記第2カーカスプライに埋設されるプライコードから、前記第2カーカスプライのタイヤ径方向内側表面までのゴムゲージより厚く、
前記第2カーカスプライのプライコードから、前記第2カーカスプライのタイヤ径方向内側表面までのゴムゲージと、前記プライコードから、前記第2カーカスプライのタイヤ径方向外側表面までのゴムゲージとが等しい、
ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記第2カーカスプライを折り返した折り返し端部のタイヤ軸方向内側に補助ゴムを配置することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第2カーカスプライと前記ビードコアとの間に補助ゴムを配置することを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1カーカスプライを折り返した折り返し端部と、前記第2カーカスプライを折り返した折り返し端部との間に、補助ゴムを配置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010052243A JP5503341B2 (ja) | 2010-03-09 | 2010-03-09 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010052243A JP5503341B2 (ja) | 2010-03-09 | 2010-03-09 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011183960A JP2011183960A (ja) | 2011-09-22 |
JP5503341B2 true JP5503341B2 (ja) | 2014-05-28 |
Family
ID=44790756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010052243A Expired - Fee Related JP5503341B2 (ja) | 2010-03-09 | 2010-03-09 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5503341B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6113629B2 (ja) * | 2013-10-31 | 2017-04-12 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
FR3014743B1 (fr) * | 2013-12-12 | 2017-07-21 | Michelin & Cie | Pneumatique a carcasse radiale ou croisee renforce |
FR3014742B1 (fr) * | 2013-12-12 | 2017-10-20 | Michelin & Cie | Pneumatique a carcasse radiale ou croisee renforce |
IT201900010449A1 (it) * | 2019-06-28 | 2020-12-28 | Bridgestone Europe Nv Sa | Strato di body ply skim |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3581226B2 (ja) * | 1996-12-26 | 2004-10-27 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
JPH10315717A (ja) * | 1997-05-15 | 1998-12-02 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤ |
JPH1159129A (ja) * | 1997-08-25 | 1999-03-02 | Bridgestone Corp | 高速重荷重用更生タイヤ |
JP3848763B2 (ja) * | 1997-11-27 | 2006-11-22 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
JPH11170821A (ja) * | 1997-12-09 | 1999-06-29 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 重荷重用バイアスタイヤ |
JP4237316B2 (ja) * | 1998-12-24 | 2009-03-11 | 住友ゴム工業株式会社 | 自動二輪車用ラジアルタイヤ |
JP3588319B2 (ja) * | 2000-10-03 | 2004-11-10 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP2005153591A (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-16 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 不整地用モーターサイクルタイヤ |
JP4542177B2 (ja) * | 2008-07-04 | 2010-09-08 | 株式会社ブリヂストン | 重荷重用タイヤ |
-
2010
- 2010-03-09 JP JP2010052243A patent/JP5503341B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011183960A (ja) | 2011-09-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4523815B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ及びその製造方法 | |
US10946700B2 (en) | Heavy duty pneumatic tire | |
JP5394415B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP6454471B2 (ja) | ランフラットラジアルタイヤ | |
JP2015168329A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2017114459A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5503341B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
KR102132667B1 (ko) | 공기입 타이어 및 그 제조 방법 | |
JP6347979B2 (ja) | サイド補強型ランフラットラジアルタイヤ | |
JP2015209004A (ja) | サイド補強型ランフラットラジアルタイヤ | |
JP6006132B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ | |
JP6348713B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2008114717A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4587377B2 (ja) | 航空機用更生タイヤ | |
JP2008087572A (ja) | 航空機ラジアルタイヤ | |
US11097575B2 (en) | Pneumatic tire | |
JP5196109B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2015214307A (ja) | ランフラットタイヤ | |
JP5084255B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 | |
JP6082203B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6136131B2 (ja) | 更生タイヤ | |
JP2014189050A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2009018553A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ | |
JP2008080993A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2008307944A (ja) | 空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130307 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131112 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140212 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140314 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5503341 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |