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JP5588589B2 - アスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の製法 - Google Patents

アスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の製法 Download PDF

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Description

本発明は、アスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の製法に関するものであり、さらに詳しくは、天然鱗片状鉱物原石から不純物として混入している鱗片状鉱物以外の鉱物成分およびアスベストを分離して得られるアスベストフリーで高純度の天然鱗片状鉱物の製法に関するものである。
天然鱗片状鉱物原石から鱗片状鉱物以外の鉱物成分を分離するには風力分級が広く使用されているが、分級精度が悪く、比重差が微小のものや、鱗片状鉱物に付着している粉末状の成分の分離が困難であり、分離には限界があった。
一方、液体中に浮くものと浮かないものや、沈降スピードの違いで選別する湿式分離法では、混入している木片のような比重の小さいものや粉末などの選別には適しているが、鱗片状鉱物と鱗片状鉱物以外の例えば顆粒状や塊状の鉱物成分を分離するのは困難であり、分離には限界がある他に、選別後に乾燥する必要があり煩雑でコストアップになる問題があった。
従来、エアーテーブルを用いて、シュレッダーダストを分別し、銅線などを分離してリサイクルするシュレッダーダストの分別方法および装置(特許文献1参照)、エアーテーブルを用いて比重差により廃棄物を分別する比重差選別装置(特許文献2参照)、ガラス片、プラスチック片、カーボン片などの異物を含む産業廃棄物から銅線などの有用物を分離する比重分離装置(特許文献3参照)などが提案されている。
特開平11−347529号公報 特開2002−136942号公報 特開平10−314675号公報
鱗片状鉱物の中でも工業材料、建築材料、農園芸材料などとして広く利用されているバーミキュライトには微量のアスベストの混入の可能性が高く、厚生労働省基案化発0828001号「天然鉱物中の石綿含有率分析方法について」で管理を徹底するよう義務付けられている。
唯一、南アフリカのパラボラ鉱山のみ、事前にボーリングを行ってアスベストの混入の可能性のない区画のみ採掘するという方式がとられているが、この方法を中国などの小規模な鉱山で行うことはできず、微量のアスベストが混入したまま日本に輸入されているのが現状である。
本発明の目的は、天然の鉱石で工業原料として用いられている天然鱗片状鉱物原石から不純物として混入している鱗片状鉱物以外の鉱物成分およびアスベストを分離して得られるアスベストフリーで高純度の天然鱗片状鉱物を容易に製造する製法を提供することである。
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本発明の請求項記載の発明は、アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石を、粗粉砕して、鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとを含む第1混合物を調製した後、篩により分級可能な粒度範囲に調整された第2混合物を調製し、前記第2混合物をエアーテーブルからなる比重差分離装置を用いて鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとに、分離することを特徴とするアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の製法である。
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本発明の請求項記載の発明は、請求項記載の製法において、傾斜して設けられた通気性シート状振動体の下方から風を上方に流通させた前記通気性シート状振動体の傾斜面上に、前記第2混合物を供給し、前記鱗片状物を前記風による浮力で浮き上がらせながら重力の作用により前記傾斜面の下方向に移動して分離し、前記塊状物は前記風による浮力で浮き上がらず、前記振動の作用により前記傾斜面の上方向に移動して分離するとともに、前記通気性シート状振動体の下方から上方に流通させた風により前記混合物から分離されて上方に移送された粉末状を呈するアスベストを含む鉱物成分を集塵することを特徴とする。
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鱗片状鉱物以外鉱物成分およびアスベストを実質的に含まないので安全性が高く、かつ純度が高いので歩留りを向上するこのとができ、各種用途に安心して適用できる。
アスベストを含まず、バーミキュライトあるいは雲母以外の鉱物成分を実質的に含まないので、安全性が高く、かつ純度が高いので歩留りを向上することができ、高純度バーミキュライトあるいは高純度雲母として各種用途に安心して適用できる。
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本発明の請求項記載の発明は、アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石を、粗粉砕して、鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとを含む第1混合物を調製した後、篩により分級可能な粒度範囲に調整された第2混合物を調製し、前記第2混合物をエアーテーブルからなる比重差分離装置を用いて鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとに、分離することを特徴とするアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の製法であり、
アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石からアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物を、低コストで、容易に製造できるという顕著な効果を奏する。
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本発明の請求項記載の発明は、請求項記載の製法において、傾斜して設けられた通気性シート状振動体の下方から風を上方に流通させた前記通気性シート状振動体の傾斜面上に、前記第2混合物を供給し、前記鱗片状物を前記風による浮力で浮き上がらせながら重力の作用により前記傾斜面の下方向に移動して分離し、前記塊状物は前記風による浮力で浮き上がらず、前記振動の作用により前記傾斜面の上方向に移動して分離するとともに、前記通気性シート状振動体の下方から上方に流通させた風により前記混合物から分離されて上方に移送された粉末状を呈するアスベストを含む鉱物成分を集塵することを特徴とするものであり、
通気性シート状振動体の下方から上方に流通させた風により前記混合物から分離されて上方に移送された粉末状を呈するアスベストを含む鉱物成分を集塵して除去できるので、アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石から確実にアスベストを含まない高純度天然鱗片状鉱物を低コストでさらに容易に製造できるというさらなる顕著な効果を奏する。
(削除)
次に本発明の内容を図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明で用いるエアーテーブルの例を説明する説明図である。
図1に示したように本発明で用いるエアーテーブル1は、原料混合物を、投入口2より傾斜角αにより形成されたサイドスロープ3と、サイドスロープ3の末端を起点として形成された傾斜角βのエンドスロープ4と、により二方向傾斜の傾斜下降面を形成するとともに、前記エンドスロープ4の側端部のライトサイドAに通気性シート状振動体6の下部から上部に向け形成された風による浮力で浮き上がる鱗片状物を排出し、ヘビーサイドBに前記風による浮力で浮き上がらないアスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物を排出する排出口5を備える構成としたポーラス状の通気性シート状振動体6を設けた構成にしてある。
前記原料混合物は、アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石を、粗粉砕して、鱗片状物のみから成る鱗片状鉱物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとを含む第1混合物を調製した後、篩により分級可能な粒度範囲に調整された第2混合物である。
そして、前記通気性シート状振動体6に、図示してない振動モータにより前記通気性シート状振動体6を巾方向に揺動させる振動Cと、図示してないブロアにより前記通気性シート状振動体6の下部から上部に向け形成されたエアーの上昇気流Dとよりなる処理機能を付帯させ、この処理機能を形成する上昇気流Dと振動Cとの相乗効果により、前記混合物の粒子形状および比重差による選別を可能にしてある。
そして、またエアーテーブル1は、前記通気性シート状振動体6の下方から上方に流通させたエアーにより前記混合物から分離されて上方に移送された粉末状を呈するアスベストを含む鉱物成分の微粉などを集塵するための集塵装置7が前記通気性シート状振動体6の上方を覆うようにして設置されている。
上記構成を持つエアーテーブル1の使用に際しては、ポーラス状の通気性シート状振動体6からのエアーの上昇気流Dの速度を前記混合物中の鱗片状物が浮遊する速度と同程度とし、通気性シート状振動体6に適当な振動Cを与えて投入口2より前記混合物を投入すると、エアーによる浮力で浮き上がる鱗片状物は上昇気流の影響を受けて浮動状態で重力の作用によりライトサイドAに沿う流れAを形成しながら移送されてライトサイドA側の排出口5から回収され高精度の選別ができる。その結果、アスベストを含まない高純度天然鱗片状鉱物を得ることができる。
一方、前記エアーによる浮力で浮き上がらないアスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物は、振動Cの影響を受けて前記混合物の混合状態より分離して投入口2より巾方向の傾斜角βの傾斜面を昇りヘビーサイドBに向かう流れBを形成しながら、ライトサイドAに沿う前記鱗片状物の流れAから分離して、斜めに移行しながらヘビーサイドB側の排出口5から回収される。その結果、高精度の選別ができる。
そして、前記通気性シート状振動体6の下方から上方に流通させたエアーの上昇気流Dにより前記混合物から分離されて上方に移送された粉末状を呈するアスベストや粉末状を呈する鉱物成分などは、集塵装置7により集塵されるので、ライトサイドA側の排出口5から回収されるアスベストを含まない高純度天然鱗片状鉱物に混じることがない。その結果、アスベストを含まない高純度天然鱗片状鉱物を確実に得ることができる。
分離され回収された鱗片状物をさらに図示しない公知の水洗処置装置を用いて水洗することにより、例えば表面に付着した粉末状を呈するアスベストや粉末状を呈する鉱物成分を水洗して除去できる。その結果、アスベストを含まない高純度天然鱗片状鉱物をより確実に得ることができる。
本発明において、アスベストが実質的に含まれていないアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物とは、厚生労働省基案化発0828001号「天然鉱物中の石綿含有率分析方法について」に示される方法に従って分析した結果、アスベスト含有量が0.1質量%未満であることが証明されたものをいう。
本発明において、鱗片状鉱物とは、バーミキュライト、雲母、緑泥石などであり、雲母には白雲母、黒雲母、金雲母、シリア雲母、加水雲母などがある。
本発明において、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物成分とは、クリソタイル(石綿)を含む蛇紋石、角閃石類(一部が石綿)などの単独あるいは1つ以上の混合物や、アスベストを含まない石英、長石、輝石、鱗灰石、方解石、苦灰石、カンラン石などの単独あるいは1つ以上の混合物や、あるいはアスベストを含む蛇紋石、角閃石類などと、アスベストを含まない石英、長石、輝石、鱗灰石、方解石、苦灰石、カンラン石などの任意の混合比の混合物をいう。
本発明において用いるアスベストを不純物として含む天然鱗片状鉱物原石は、南アフリカ、中国、ロシア、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ブラジル、インド、日本などで産出されるものであり、鱗片状鉱物を主成分(例えば原石全体に対して鱗片状鉱物を約30〜80質量%含む)とし、不純物としてアスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物成分およびアスベストなどを一体的に含むものである。
本発明のアスベストが実質的に含まれていないアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物を製造するためには、先ずアスベストを不純物として含む天然鱗片状鉱物原石を篩により分級可能な粒度範囲に公知の方法を用いて粗粉砕することで、鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとを含む第1混合物を調製する。
本発明で用いる、粗粉砕機であって、粉砕後粒度が0.1mm以上に適応される装置の例としては、具体的には、例えば、ジョークラッシャー、ジャイレトリークラッシャー、クラッシングロール、インパクトクラッシャー、ディスインテグレーター、コーンクラッシャー、ロールクラッシャー、ハンマーミル、ディスクミル、コニカルボールミル、チューブミル、ロッドミル、ローラーミル、スタンプミル、エッジランナー、フレットミル、振動ミル、インパクトミルなどを挙げることができる。
第1混合物を調製した後、篩により分級可能な粒度範囲に調整された第2混合物を調製する。
調整される粒度の範囲は、具体的には、例えば0.25mm〜0.5mm、0.5mm〜1.0mm、1.0mm〜2.0mm、2.0mm〜4.0mm、4.0mm〜8.0mm、8.0mm〜16mmの6分類であるが、なおそれ以上に細分化してもよい。
なお工業的に多く利用されている鱗片状物は粒度が10mm以下である。
なお天然鱗片状鉱物原石中の不純物であるアスベストは、顕微鏡視野では繊維状の形態を有しているが、肉眼では小さな塊状ないし粉末状の形態を有しているので、本発明においてはまとめて粉末状を呈するアスベストと称する。
次いで調整した混合物を、乾式比重差分離(空気選別)あるいは湿式比重差分離を行う比重差分離装置を用いて鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとを含む鉱物成分とに分離して、アスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物を製造する。
湿式比重差分離を行う比重差分離装置を用いると分離後、乾燥工程が必要となり、水処理も必要となるので、乾式比重差分離(空気選別)を行う比重差分離装置を用いることが好ましい。
乾式比重差分離(空気選別)を行う比重差分離装置としては、例えばエアーテーブル、空気ジグなどを挙げることができる。
本発明においては、重力および/または慣性を利用した風力分級方式や遠心力を利用した風力分級方式も使用することができる。
湿式比重差分離を行う比重差分離装置としては、例えば、重選機、ジグ、トイ式、テーブル式重液選別などを挙げることができる。
これらの中でもエアーテーブルは、構成が簡単で、容易に精度よく、低コストで、アスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の乾式比重差分離を行うことができるので本発明において好ましく使用できる。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
鱗片状鉱物として加水雲母ならびにバーミキュライトを主成分として含とともに、鱗片状鉱物以外の鉱物成分として輝石、石英、長石ならびにアスベスト成分を含む角閃石と蛇紋石を含む天然鱗片状鉱物原石(塊)をロールクラッシャーを用いて粗粉砕し、風力分級により鱗片状鉱物以外の鉱物成分をあらかた取り除いて第1混合物を調整したした後、第1混合物を篩にかけて、0.5mm〜1mmに粒度調整した第2混合物を調製した。
そして、0.5mm〜1mmに粒度調整した第2混合物を図1に示したエアーテーブル(型式:V−135、(株)日東電機エンジニアリング製)を用いて下記の条件下で、空気抵抗を強く受ける鱗片状物(以下軽量部と称す)をライトサイドA側の排出口5から回収し、空気抵抗の小さい塊状物(以下重量部と称す)をヘビーサイドB側の排出口5から回収し、エアーの上昇気流Dにより混合物から分離されて上方に移送された粉末状を呈するアスベストや粉末状を呈するアスベストを含む鉱物成分などを集塵装置7により集塵(以下集塵粉と称す)して回収した。
(エアーテーブルの諸条件)
サイドスロープ傾斜角 5.5°
エンドスロープ傾斜角 7.5°
風量 8.0m3
振動数 600rpm
前記の0.5〜1mmに粒度調整した第2混合物(混合物と称す)、回収した軽量部、回収した重量部、および回収した集塵粉について、厚生労働省基案化発0828001号「天然鉱物中の石綿含有率分析方法について」に示される方法に従ってアスベストを下記の測定条件でX線回折により分析するとともに、下記の試験方法を用いて各試料中の鱗片状鉱物以外の鉱物成分の含有量(質量%)を求めた。
結果を表1にまとめて示す。アスベストのX線回折の結果を図2に示す。
Figure 0005588589
(X線回折測定条件)
測定範囲2θ=10.0〜13.0°
管電圧および電流 40kV、40mA
対陰極 Cu
単色化 グラファイトモノクロメータ
検出器 シンチレーションカウンター
スリット径 受光スリット0.3mm
発散スリット1°
散乱スリット1°
ゴニオメーター走査速度 1/8°/min
上記測定条件で測定し、アスベストのX線回折線ピーク強度(counts)は積分強度(ピーク面積)を求めて表したものである。
(鱗片状鉱物以外の鉱物成分の含有量(質量%)試験方法)
加水雲母およびバーミキュライトが加熱することによりアコーデオン状に膨張して嵩が軽くなることを利用し、標準篩に載せた各試料を加熱して加水雲母およびバーミキュライトを膨張させた加熱試料に下から風を当て、軽くなった加水雲母およびバーミキュライトを吹き飛ばし、吹き飛ばされずに残ったものを鱗片状鉱物以外の鉱物成分として、試料全体に対する質量%を求める。
表1および図2から、混合物、重量部および集塵粉にはアスベストが検出されまた鱗片状鉱物以外の鉱物成分の含有量も多かったが、鱗片状物である軽量部にはアスベストが検出されず、鱗片状鉱物以外の鉱物成分の含有量も少なくアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物であることが確認された。
本発明のアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の製法は、アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石を、粗粉砕して、鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとを含む第1混合物を調製した後、篩により分級可能な粒度範囲に調整された第2混合物を調製し、前記第2混合物をエアーテーブルからなる比重差分離装置を用いて鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとに、分離することを特徴とするものであり、
アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石からアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物を、低コストで、容易に製造できるという顕著な効果を奏するので産業上の利用価値が高い。
本発明で用いるエアーテーブルの例を説明する説明図である。 混合物、重量部および集塵粉のX線回折の結果を示すグラフである。
1 エアーテーブル
2 投入口
3 サイドスロープ
4 エンドスロープ
5 排出口
6 通気性シート状振動体
7 集塵装置
α、β 傾斜角
A ライトサイド
B ヘビーサイド
C 振動
D 上昇気流

Claims (2)

  1. アスベストを含む天然鱗片状鉱物原石を、粗粉砕して、鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとを含む第1混合物を調製した後、篩により分級可能な粒度範囲に調整された第2混合物を調製し、前記第2混合物をエアーテーブルからなる比重差分離装置を用いて鱗片状鉱物のみから成る鱗片状物と、アスベストを含む鱗片状鉱物以外の鉱物から成る塊状物および/または鱗片状鉱物から成る塊状物と、粉末状を呈するアスベストとに、分離することを特徴とするアスベストフリー高純度天然鱗片状鉱物の製法。
  2. 傾斜して設けられた通気性シート状振動体の下方から風を上方に流通させた前記通気性シート状振動体の傾斜面上に、前記第2混合物を供給し、前記鱗片状物を前記風による浮力で浮き上がらせながら重力の作用により前記傾斜面の下方向に移動して分離し、前記塊状物は前記風による浮力で浮き上がらず、前記振動の作用により前記傾斜面の上方向に移動して分離するとともに、前記通気性シート状振動体の下方から上方に流通させた風により前記混合物から分離されて上方に移送された粉末状を呈するアスベストを含む鉱物成分を集塵することを特徴とする請求項記載の製法。
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