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JP5586877B2 - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置およびデバイス製造方法 Download PDF

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JP5586877B2 JP2009137649A JP2009137649A JP5586877B2 JP 5586877 B2 JP5586877 B2 JP 5586877B2 JP 2009137649 A JP2009137649 A JP 2009137649A JP 2009137649 A JP2009137649 A JP 2009137649A JP 5586877 B2 JP5586877 B2 JP 5586877B2
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Description

本発明は、原版のパターンを投影して基板を露光する露光装置に関するものである。
従来の露光装置においては、ジョブ切り換えによりレチクルを交換する場合、レチクルステージからレチクルを搬出し、レチクル搬入搬出口またはレチクルライブラリへ回収する。さらに、これと同時に、レチクル搬入搬出口またはレチクルライブラリからレチクルステージへレチクルを搬入していた。
また、特開平5−55103号公報(特許文献1)では、次ジョブ(次ロット)で使用するレチクルが予め分かっている場合、そのレチクルをジョブ切り換えに先立ってレチクルステージの近傍に設けられたレチクル待機部に搬入しておく方法が提案されている。これにより、ジョブ切り換えを速やかに行って、スループットを向上させる。
一方、特開2000−323391号公報(特許文献2)では、ジョブキューテーブル(キューは待ち行列)の情報に従って、次ジョブ以降の複数のレチクルをレチクルステージの近傍に設けられた複数のレチクル待機部に予め搬入しておく方法が提案されている。
特開平5−55103号公報 特開2000−323391号公報
ジョブキューテーブルを有する露光装置において、スループットをさらに向上させるために、次ジョブ以降のレチクルの待機部として装置内の待機部全てを使用する場合、以下の課題がある。
ジョブ順番を常に最優先して露光装置内のレチクル待機部を使用する方式では、装置内に具備されるペリクル異物検査装置(以下PPC)の検査ステージについても待機部として使用する場合がある。そして、キューイングされているジョブとは無関係なレチクルに対してPPCを使用してレチクル上の異物付着状態を検査する場合がある。
この場合、(1)PPCの検査ステージ上に配置されているレチクルを別の待機部に退避させる必要がある。例えば、PPCの検査ステージ上にあるレチクルをレチクル回収位置(レチクルライブラリ等)に一旦回収した後、異物検査を行いたいレチクルをPPCの検査ステージ上に配置する必要がある。このため、必要以上に異物検査に時間が掛かり、異物検査ができないおそれがある。
また、(2)次ロット以降のジョブとは無関係なレチクルがPPCの検査ステージ上で異物検査されている間、次ジョブのレチクルがレチクル回収位置に存在するため、次ジョブの処理開始までに時間が掛かってしまう。
同様に、露光装置内に具備されるレチクル固体識別情報読み取り装置のステージを待機部として使用した場合において、キューイングされているジョブとは無関係なレチクルに対してレチクル固体識別情報読み取り装置を使用してレチクル情報の読み取りを行うことがある。
この場合、(1)レチクル固体識別情報読み取り装置のステージ上に配置されているレチクルを別の待機部に退避させる必要がある。例えば、レチクル固体識別情報読み取り装置のステージ上にあるレチクルをレチクル回収位置(レチクルライブラリ)に一旦回収した後、レチクル情報の読み取りを行いたいレチクルをレチクル固体識別情報読み取り装置のステージ上に配置する必要がある。このため、必要以上にレチクル情報の読み取りに時間が掛かり、レチクル情報の読み取りができないおそれがある。
また、(2)次ロット以降のジョブとは無関係なレチクルがレチクル固体識別情報読み取り装置のステージ上でレチクル情報の読み取り処理がされている間、次ジョブのレチクルがレチクル回収位置に存在するため、次ジョブの処理開始までに時間が掛かる。
PPCの検査ステージやレチクル固体識別情報読み取り装置のステージを、後続ジョブのレチクル待機部として常に使用すると以下のようになる。すなわち、後続ジョブとは無関係なレチクルに対してPPCを使用して異物状況を確認する際やレチクル情報の読み取りを行う際に時間が掛かり、スループットが低下してしまう。
そこで、本発明は、例えば、スループットの点で有利な露光装置を提供することを目的とする。
本発明の露光装置は、待ち行列中のジョブの情報に含まれる原版の情報に従って、原版を介して基板を露光する露光装置であって、
前記原版を保持し且つ移動される原版ステージと、
前記原版を待機させるのに使用可能な複数の待機部と、
前記原版ステージに前記原版を搬送する搬送手段と、
記原版を待機させる待機部としての使用可否を前記複数の待機部のそれぞれに関して選択する選択手段と、
選択手段により使用可として選択された待機部に前記ジョブの情報に従って原版を待機させるよう、かつ前記選択手段により使用不可として選択された待機部をその他の待機部にある原版の退避場所とするよう、前記搬送手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする露光装置である。
さらに、本発明の原版搬送方法は、待ち行列中のジョブの情報に含まれる原版の情報に従って原版を介し基板を露光する装置に適用される原版搬送方法であって、
原版を待機させる待機部としての使用可否を、原版ステージに搬送されるべき原版を待機させるのに使用可能な複数の待機部のそれぞれに関して選択し、
選択により使用可として選択された待機部に前記ジョブの情報に従って原版を待機させるよう、かつ前記選択により使用不可として選択された待機部をその他の待機部にある原版の退避場所とするよう、該原版を搬送する、
ことを特徴とする原版搬送方法である。
本発明によれば、例えば、スループットの点で有利な露光装置を提供することができる。
本発明の一実施例に係る露光装置の概略図である。 図1の露光装置内のレチクル搬送に関連するユニットについての概略の構成図である。 端末上に表示される、レチクルを配置可能な位置をレチクル待機部として使用するかどうかを設定可能な画面を示す図である。 PPCのステージをレチクル待機部として使用する場合と、使用しない場合において、表2のジョブキューテーブルに従い、ロット処理およびレチクル配置・搬送に掛かる時間の例を示す図である。 ジョブ実行と関係の無いレチクルをペリクル異物検査する場合において、レチクル待機部としてPPCのステージを使用する場合のレチクル搬送の制御フローを示す図である。 図5の制御フローを開始する前のレチクル待機状態を示す図である。 ジョブ実行と関係の無いレチクルをペリクル異物検査する時に、レチクル待機部としてPPCのステージを使用しない場合のレチクル搬送の制御フローを示す図である。 図7の制御フローを開始する前のレチクル待機状態を示す図である。 図5および図7の制御フローにおいてジョブ実行と無関係なレチクルをペリクル異物検査する時の異物検査およびレチクル搬送処理に掛かる時間の例を示す図である。 PPCのステージを待機部として使用する場合と使用しない場合において、表2のジョブキューテーブルに従い、ジョブを実行している途中で、次ロット以降のロット処理に使用しないレチクルを異物検査した場合での、ジョブおよびレチクル搬送・その他の処理のそれぞれ掛かる時間の例を示す図である。 RBCRを待機部として使用せず、表2のジョブキューテーブルに従いジョブを実行している途中で、次ロット以降のロット処理に使用しないレチクルを異物検査した場合での、ジョブおよびレチクル搬送・その他の処理のそれぞれ掛かる時間の例を示す図である。 PPCのステージを待機部として使用する際に、PPC実行ボタンを押下不可にする、もしくは、異物検査処理を実行しようとした際に警告を出すときのフローを示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施例の露光装置の概略構成図である。本実施例の露光装置は、待ち行列中のジョブの情報に含まれる原版であるレチクル2の情報に従って、レチクル2を介して基板であるウエハ9を露光する装置である。照明装置1は、光源とシャッタとを有し、原版ステージであるレチクルステージ3は、回路パターンが描かれたレチクル2を保持し且つ移動されるステージである。レチクル位置計測機構4は、レチクルステージ3上のレチクル2の位置を計測する機構で、焼付け用の投影光学系5は、回路パターンを基板であるウエハ9に投影する光学系である。基板ステージを構成するXYステージ6は、焼付け対象のウエハ8を載せてXY平面内でXおよびYの2方向に移動するステージで、レーザー干渉計7は、XYステージ6の位置を計測する手段である。基板ステージを構成するウエハZステージ8は、ウエハ9を載せ露光時のピントを調節する(フォーカシングする)ためにウエハ9を垂直方向に移動させるステージで、オートフォーカスユニット10は、ウエハ9のピント位置を計測する手段である。
図2は、本実施例の露光装置内のレチクル搬送手段に関連する構成要素についての概略構成図である。
露光装置チャンバー11には、外部からレチクルの出し入れを可能とするレチクル搬入搬出口18が設けられている。オペレータは、このレチクル搬入搬出口18よりレチクルをレチクルカセットに入れた状態で露光装置内に挿入する。
搬送手段であるカセットロボット13あるいはレチクル搬送ロボット16は、レチクル2を待機させる待機部を有し、レチクルステージ3にレチクル2を搬送する搬送手段である。
この待機部は、PPC17で異物が検出されなかったレチクル2が、当該検査の後、再度の検査を経ることなくレチクルステージ3に保持され、ウエハ8の露光に使用されるまで待機する場所である。従って、当該待機部には、露光に使用されたレチクル2が、ライブラリやカセット等に収納されることなく再度、レチクルステージ3に保持され、ウエハ8の露光に使用されるまで待機することもある。
待機部は、複数設けられ、レチクル2を一時的に収納する手段であるレチクルライブラリ12(収納部)、レチクル2を保持するハンド(レチクル搬送ロボット16のハンド)、レチクル2の異物を検査するPPC17(検査部)と、レチクル2の固体識別情報を読み取るRBCR22(読取部)およびレチクル2をプリアライメントするレチクルプリステージ15(プリアライメント部)の少なくとも1つを含む。
さらに、待機部は、一時的に収納される手段である中継収納ユニット14、レチクル2が一時的に載置され回転される原版回転装置であるレチクル回転装置30などを有する。
オペレータは、ワークステーション21に接続された端末20より挿入されたレチクルの搬送指示を出す。端末20は、前記待機部でレチクルを待機させるか否かを設定する設定手段である。
また、端末20は、複数の待機部のうち、レチクルを待機させる待機部を設定する設定手段でもある。
ワークステーション21およびレチクル搬送制御ボード19は、前記ジョブの情報と端末20による設定に従って搬送手段であるカセットロボット13あるいはレチクル搬送ロボット16を制御する制御手段である。
ワークステーション21、レチクル搬送制御ボード19は、PPC17による異物検査の後、または、RBCR22によるレチクル2の固体識別情報の読み取りの後に、レチクルステージ3にレチクル2を搬送する場合もある。
さらに、ワークステーション21およびレチクル搬送制御ボード19(制御手段)は、待機部にレチクル2が待機した状態において、前記待ち行列中にないジョブに対応したレチクル2の待機部への搬送を少なくとも一時的に禁止する場合もある。
さらに、ワークステーション21およびレチクル搬送制御ボード19は、前記待機部にレチクルを待機した前記ジョブを実行しようとした際に端末20により警告表示を行う場合もある。
搬送指示はワークステーション21を経由してレチクル搬送ロボット16およびカセットロボット13を制御するレチクル搬送制御ボード19に伝達される。オペレータが挿入されたレチクルをレチクルステージ3に搬送する指示を出した場合、カセットロボット13はレチクルカセットに入れられたレチクルを中継収納ユニット14まで搬送し、中継収納ユニット14においてレチクルをレチクルカセットより取り出す。さらに、レチクル搬送ロボット13にてレチクルバーコードリーダであるRBCR22のステージに搬送する。その後、RBCR22にてレチクル情報の読み取り処理を行った後、レチクル搬送ロボット16のハンドにてRBCR22のステージからレチクルを取り、PPC17のステージに搬送する。ペリクル異物検査装置であるPPC17で異物状況を検査し、異物の付着が無く露光に使用できる場合は、レチクル搬送ロボット13により、レチクルプリステージ15に搬送する。レチクルプリステージ15に置かれたレチクルはプリアライメント処理を行った後、更にレチクルステージ3に搬送される。RBCR22は、レチクルの個別識別情報を読み取るために使用するが、バーコードリーダでなくてもQRコードリーダやICタグリーダなどレチクルの個別情報を識別可能な装置であれば良い。
オペレータは、また、レチクル搬入搬出口18より挿入されたレチクルをレチクルライブラリ12に収納する指示を出すこともできる。その場合、レチクルはレチクルカセットに入ったままレチクルライブラリ12の空き位置に収納する。レチクルライブラリ12と中継収納ユニット14の間のレチクル搬送は、カセットロボット13によりレチクルカセットにレチクルが入れられたまま搬送を行う。一方、レチクル中継ユニットとPPC17のステージの間は中継収納ユニット14においてカセットから取り出されたレチクルをレチクル搬送ロボット16により搬送する。同様にRBCR22のステージとPPC17のステージ間およびPPC17のステージとレチクルプリステージ15間もレチクル搬送ロボット16により中継収納ユニット14においてカセットから取り出されたレチクルを搬送する。
レチクル搬送ロボット16は、回転及び移動が可能であり、また、レチクルの配置交換のためにハンドを2つ有する。さらに、レチクル搬送ロボット16は、レチクル中継収納ユニット14やPPC17、レチクルプリステージ15に既に置いてあるレチクルを片方のハンドで回収するとともにもう片方のハンドにあるレチクルを新たに配置することが可能である。レチクルプリステージ15とレチクルステージ3の間のレチクル搬送は回転式のハンドを用い、レチクルプリステージ15からレチクルステージ3への搬送とレチクルステージ3からレチクルプリステージ15への搬送を同時に行う。
RBCR22のステージとPPC17のステージとレチクルプリステージ15およびレチクルステージ3の間は、中継収納ユニット14においてレチクルカセットから取り出されたレチクルを搬送する。しかし、PPC17のステージとレチクルプリステージ15およびレチクルステージ3の間はクリーンエリアであり、露光装置が正常であれば装置内はクリーンである。このため、ペリクル異物検査完了済みのレチクルを長時間装置内に放置しても異物が付着することはない。
レチクル近傍の、次ロット以降に使用するレチクルを配置可能な場所において、次ロット以降に使用するレチクルの待機部として使用するかどうかは、端末20上に表示される使用可否設定画面により使用可否を設定する。図3は、図2に示される端末20上に表示される、レチクルを配置可能な位置をレチクル待機部として使用するかどうかを設定可能な画面を示す。端末20上に表示される画面にて、レチクルを配置可能な場所においてレチクル待機部として使用したい場所ではUseを選択し、使用したくない場所ではNouseを選択する。使用可否の設定は、使用するかしないかのどちらかを必ず設定する必要がある。図2に示される中継収納ユニット14は5段のスロットを持ち、レチクルカセットを5つ収納可能とする。よって露光装置内(クリーンエリア)には、レチクルを最大で5枚まで配置可能であり、クリーンエリアにレチクルが5枚入っている時は、中継収納ユニット14内にレチクルの入っていない空カセットが5つ置かれる。
Figure 0005586877
Figure 0005586877
Figure 0005586877
図4は、PPC17のステージをレチクル待機部として使用する場合と、使用しない場合において、表2のジョブキューテーブルに従いロット処理およびレチクル配置・搬送に掛かる時間の例を示している。図4中の上段はPPC17のステージをレチクル待機部として使用する場合を表し、下段はPPC17のステージをレチクル待機部として使用しない場合を表している。図4中の横棒の中に書かれている各数字は表1中の処理No.を表しており、また、横線の長さは各処理に掛かる時間の長さを表している。表3には表1の各種処理の間の状態が示してあり、図4中では横棒の中の「S」に続く数字が表3の状態No.を示している。また、図4は表2に示すジョブキューテーブルの内容に従い、レチクルを搬送したケースを示している。表2はジョブ実行順番情報(ジョブキューテーブル)の例である。表2中のQueue
No.に従ってジョブを順番に実行する。各ジョブで使用するレチクルは、reticle欄に記載してあるレチクルを使用し、ジョブの切り替えに伴いレチクルを変更する。レチクル搬送制御ボード19は、それぞれの処理に掛かる時間を予め知っており、処理時間を考慮してレチクルの搬送を制御する。また、ジョブ中での異物検査処理はPPC17のステージを待機部として使用しない場合でも実行する。
レチクルをレチクルライブラリ12からレチクルステージ3まで搬送する際について説明する。
図4において、レチクルライブラリ12から中継収納ユニット14へのレチクルカセットの搬送(表2中の処理1)は、カセットロボット13にて行う。その際、中継収納ユニット14にはレチクルがカセットに入ったまま収納される。レチクルライブラリ12から中継収納ユニット14へのレチクルカセットの搬送は、カセットロボットが1台しかないため同時に行うことはできない。中継収納ユニット14からPPC17へのレチクルの搬送は、まず、レチクル搬送ロボット16のハンドで行う。
レチクルのレチクルライブラリ12への回収時は、まずレチクルプリステージ15上のレチクルをレチクル搬送ロボット16のハンドで取る。その後、中継収納ユニット14まで移動し、中継収納ユニット14の所定のカセット位置にレチクルを搬送した後(表2中の処理16)、レチクルカセットへのレチクルの取入れ処理を行う(表2中の処理17)。中継収納ユニット14からレチクルライブラリ12までは、カセットロボット13を使用して搬送する(表2中の処理18)。
ロット処理にはレチクルの搬送以外の処理として、レチクル情報読み取り処理やPPC実行処理、レチクルのプリアライメント処理、露光処理がある。図4中では、それらの処理に掛かる時間についても加味してある。ただし、レチクルロボット13のハンドの移動や回転に掛かる時間は、レチクルの受渡し処理の中に含めて示している。
図4下段に示すPPC17のステージをレチクル待機部として使用しない場合では表3の状態No.4の状態が無く、異物検査処理は行われているが、PPC17のステージでレチクルが待機していないことを示している。
図4のジョブ完了時のタイミングを見ると、PPC17のステージを待機部として使用するときはタイミング73でジョブが完了し、PPC17のステージを待機部として使用しないときにはタイミング83でジョブが完了している。このことから表2で示されるような同じレチクルを繰り返して使用する場合においては、PPC17のステージをレチクルの待機部として使用して、クリーンエリア内のレチクルステージ3から近い位置により多くのレチクルを待機させた方がよい。この理由は、レチクル交換をスムーズに行うことができ、ジョブに掛かる時間を短くすることができるからである。
図5は、ジョブ実行と関係の無いレチクルをペリクル異物検査する場合において、レチクル待機部としてPPC17のステージを使用する場合のレチクル搬送の制御フローを示している。また、図6にこのフローを開始する前の状態を示す。図6中のa、b、c、d、e、hはレチクルを示し、hがペリクル異物検査を実行したいレチクルとする。このフローでは、装置内(クリーンエリア内)に待機可能なレチクルが全て配置されている。さらに、PPC実行前の状態からジョブに関係の無いレチクルhを異物検査し、再度異物検査実行前の状態に戻るまでレチクルhの異物検査実行前に処理していたジョブが継続して処理されている場合を示している。
図5に示されるように制御シーケンスがスタートする(ステップS301)。
レチクル搬送制御ボード19はPPC実行コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS302)。PPC実行コマンドを受信していない場合は再度、ステップS302を実行する。PPC実行コマンドを受信した場合はステップS303へ進む。
中継収納ユニット14にはPPCを実行したいレチクルhを搬入する空きスロットが無いため、クリーンエリア内のレチクルの内、ジョブ順の遅いレチクルeを回収する必要がある。まず、レチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルcとRBCR22のステージ上のレチクルeを交換する(ステップS303)。その後、ステップS304へ進む。
レチクルロボット13のハンド上のレチクルeを中継収納ユニット14の所定のカセットに格納する(ステップS304)。その後、ステップS305へ進む。
中継収納ユニット14に搬送したレチクルeをレチクルライブラリ12へ格納する(ステップS305)。その後、ステップS306へ進む。
異物検査を実行したいレチクルhを中継収納ユニット14に搬送する(ステップS306)。その後、ステップS307へ進む。
中継収納ユニット14にあるレチクルhをレチクル搬送ロボット16のハンドにて、PPC17のステージまで搬送する。その際にハンド上のレチクルhとPPC17のステージ上のレチクルdを交換する(ステップS307)。その後、ステップS308へ進む。
PPC17のステージ上にある、異物検査を実行したいレチクルhの異物検査処理を実行する(ステップS308)。その際、同時にステップS309において、レチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルdとRBCR22のステージ上のレチクルcを配置交換する(ステップS309)。異物検査処理完了後、ステップS310へ進む。
PPC17のステージ上にある、異物検査処理が完了したレチクルhとレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルcを配置交換する(ステップS310)。その後、ステップS311へ進む。
レチクル搬送ロボット16のハンド上にあるレチクルhを中継収納ユニット14の所定のカセット位置へ搬送する(ステップS311)。その後、ステップS312へ進む。
中継収納ユニット14にあるレチクルhが入ったレチクルカセットをレチクルライブラリ12へカセットロボット13を用いて搬送する(ステップS312)。その後、ステップS313へ進む。
レチクルライブラリ12に一旦回収したレチクルeを中継収納ユニット14へ搬送する(ステップS313)。その後、ステップS314へ進む。
中継収納ユニット14にあるレチクルeをハンドにて、RBCR22のステージまで搬送する。その際にRBCR22のステージ上にあるレチクルdとレチクルロボット13のハンド上にあるレチクルeを配置交換する(ステップS314)。その後、ステップS315へ進む。
PPC17のステージ上のレチクルcとレチクル搬送ロボット16のハンド上にあるレチクルdの配置交換を実施する(ステップS315)。その後、ステップS316へ進む。
レチクルhの異物検査前の元の状態に戻る(ステップS316)。
図7は、ジョブ実行と関係の無いレチクルをペリクル異物検査する時に、レチクル待機部としてPPC17のステージを使用しない場合のレチクル搬送の制御フローを示している。また、図8にこのフローを開始する前の状態を示す図を示す。図8中のa、b、c、d、e、hはレチクルを示し、hが異物検査を実行したいレチクルとする。このフローでは、装置内(クリーンエリア内)に待機可能なレチクルが全て配置されている。さらに、ジョブに無関係なレチクルhの異物検査実行前の状態からレチクルhの異物検査処理を実行し、再度異物検査実行前の状態に戻るまで異物検査前に処理していたジョブが継続して処理されている場合を示している。
図7に示されるように制御シーケンスがスタートする(ステップS401)。
レチクル搬送制御ボード19はPPC実行コマンドを受信したか否かを判断する。PPC実行コマンドを受信していない場合は再度S402を実行する(ステップS402)。PPC実行コマンドを受信した場合はステップS403へ進む。
中継収納ユニット14で待機しているレチクルeをレチクルライブラリ12へ格納する(ステップS403)。
レチクルhを中継収納ユニット14へ搬送する(ステップS404)。その際、同時にレチクルロボットのハンド上にあるレチクルcをPPC17のステージ上へ配置する(ステップS405)。その後、ステップS406へ進む。
中継収納ユニット14に格納した、異物検査を実行したいレチクルhをレチクル搬送ロボット16のハンドにてPPC17のステージ上へ搬送する。その際、PPC17のステージ上にあるレチクルcとレチクル搬送ロボット16のハンド上にあるレチクルhを配置交換する(ステップS406)。その後、ステップS407に進む。
PPC17のステージ上にあるレチクルhを異物検査し、異物検査処理を完了する(ステップS407)。その後、ステップS408へ進む。
PPC17のステージ上にある異物検査が完了したレチクルhとレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルcを配置交換する(ステップS408)。その後、ステップS409へ進む。
レチクル搬送ロボット16のハンド上にあるレチクルhを中継収納ユニット14へ搬送する(ステップS409)。その後、ステップS410へ進む。
中継収納ユニット14にあるレチクルhをレチクルライブラリ12へ搬送する(ステップS410)。その後S411へ進む。
一旦、ライブラリに回収したレチクルeを中継収納ユニット14へ搬送する。その際、同時にS412においてPPC17のステージ上にあるレチクルcをレチクル搬送ロボット16のハンド上へ配置する(ステップS411)。その後、ステップS413へ進み、元の状態に戻る。
図9は、上記二つのフローにおいてジョブ実行と無関係なレチクルをペリクル異物検査する時の異物検査およびレチクル搬送処理に掛かる時間を示している。
レチクルの待機部としてPPC17のステージを使用する設定となっている場合において、以下の場所にレチクルが待機している状態を想定する。すなわち、レチクルステージ3、レチクルプリステージ15、レチクル搬送ロボット16のハンド、PPC17のステージ、RBCR22のステージ、中継収納ユニット14にジョブに使用するレチクルが待機している状態を想定する。さらに、ジョブとは無関係なレチクルを異物検査する場合を想定している。
さらに、レチクルの待機部としてPPC17のステージを使用しない設定になっている場合において、以下の場所にレチクルが待機している状態を想定する。すなわち、レチクルステージ3、レチクルプリステージ15、レチクル搬送ロボット16のハンド、RBCR22のステージ、中継収納ユニット14にジョブに使用するレチクルが待機している状態を想定する。さらに、ジョブとは無関係なレチクルを異物検査する場合を想定している。
また、異物検査が行われている間は、異物検査実行前のジョブが継続して行われている場合を想定し、異物検査実行前の状態からジョブに無関係なレチクルを異物検査し、再度異物検査実行前の状態に戻るまでに掛かる時間を示している。図9上段がPPC17のステージをレチクル待機部として使用する設定を選択した場合を示し、図9下段がPPC17のステージをレチクル待機部として使用しない設定を選択した場合を示している。
図9上段のPPC17のステージを使用する設定を選択した場合に、ジョブとは関係の無いレチクルのPPC実行命令をレチクル制御ボードが受信した後、中継収納には空きスロットが無い。このため、装置内(クリーンエリア内)のレチクルを一枚レチクルライブラリ12に回収する必要があるが、スループットの低下を防ぐためにジョブの実行順が一番遅い、PPC17のステージ上のレチクルをレチクルライブラリ12に回収することになる。そのために、まずレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルcとRBCR22のステージ上のレチクルeを配置交換し、レチクルeを中継収納ユニット14に搬送する。その後、中継収納ユニット14からレチクルe(カセット内)をレチクルライブラリ12に搬送し、異物検査を実行したいレチクルh(カセット内)を中継収納ユニット14を経由し、PPC17のステージ上まで配置する。PPC17のステージ上に配置する際には、現在PPC17のステージ上に配置されているレチクルdとレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルhを配置交換する。その後、レチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルdとRBCR22のステージ上のレチクルcを配置交換する。PPC17のステージ上でレチクルhのPPCを実行後、レチクルhをライブラリまで搬送することになるが、その際にPPC17上のレチクルhとレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルcを配置交換し、レチクルhを中継収納ユニット14まで搬送する。レチクルeを再度RBCR22のステージ上まで搬送する際には、RBCR22のステージ上のレチクルdとレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルeを配置交換する。さらに、レチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルdとPPC17のステージ上のレチクルcを配置交換する。レチクルeは再度レチクル情報読み取り処理を実施する。
図9下段のPPC17のステージを使用しない設定を選択した場合に、ジョブとは関係の無いレチクルのPPC実行命令をレチクル制御ボードが受信した後、まず、中継収納ユニット14には空きスロットがない。このため、中継収納ユニット14内にレチクルカセットに入ったまま待機しているレチクルeをレチクルライブラリ12に回収する。その際に、同時にレチクル搬送ロボット16のハンド上で待機しているレチクルcをPPC17のステージ上に退避する。その後、異物検査を実行したいレチクルhをPPC17のステージまで搬送し、PPC17のステージ上のレチクルcとレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルhを配置交換する。PPC17のステージ上でレチクルhの異物検査を実行し、異物検査処理完了後にレチクル搬送ロボット16のハンド上のレチクルcとPPC17のステージ上のレチクルhの配置交換を行った後、レチクルhをレチクルライブラリ12まで回収する。レチクルh(カセット内)が中継収納ユニット14からレチクルライブラリ12に搬送されている間に、PPC17のステージ上にあるレチクルcをレチクル搬送ロボット16のハンド上に配置する。その後、レチクルライブラリ12に回収したレチクルeを中継収納ユニット14まで搬送する。
図9に示されるようにPPC17のステージを待機部として使用する設定を選択した際は、異物検査処理が終了し元の状態に戻るまでのタイミングがタイミング47である。これに対して、PPC17のステージを待機部として使用しない場合は、タイミング37で元の状態に戻る。また、異物検査処理に関しても、処理が終了して異物検査を行ったレチクルがレチクルライブラリ12に回収されるまでに、PPC17のステージを待機部として使用する場合ではタイミング35であった。しかし、PPC17のステージを待機部として使用しない場合ではタイミング31となっている。
図9に示されるように、PPC17のステージをレチクルの待機部として使用する場合では、ジョブとは関係の無いレチクルを異物検査したい時に、PPC17のステージ上に待機しているレチクルを別の場所に退避する必要がある。このため、PPC17のステージをレチクル待機部として使用しない場合よりも、元の状態に戻るまでに時間が掛かる。図9においてPPC17のステージではなく、例えばレチクル搬送ロボット16のハンドやレチクルプリステージ15をレチクル待機部として使用しない設定にしても、使用しない設定にした場所をレチクルの退避位置として使用可能なため同様の効果が得られる。また、図9ではジョブとは関係のないレチクルを異物検査したい場合の例を示したが、異物検査ではなくレチクル読み取り処理でも同様である。
図10は、PPC17のステージを待機部として使用する場合と使用しない場合を示す。図10は、表2に示されるジョブキューテーブルに従い、ジョブを実行している途中で、次ロット以降のロット処理に使用しないレチクルを異物検査した場合での、ジョブおよびレチクル搬送、その他の処理のそれぞれ掛かる時間の例を示している。異物検査のためのPPC実行命令はオペレータが端末上で操作し、レチクル搬送制御ボードに送られる。レチクル搬送制御ボードにPPC実行命令が送られた後、レチクル搬送および異物検査処理がロット処理を考慮した上で行われる。図10は、図4中のタイミング38の地点で、PPC実行命令が送られた時の、ジョブ・レチクル搬送および異物検査処理・その他の処理を行った場合を想定している。また、図10ではタイミング37までの地点では図4と同一なためタイミング31までを省略して示してある。
図10上段には、PPC17のステージを待機部として使用する設定を選択した場合を示し、図10下段には、PPC17のステージを待機部として使用しない設定を選択した場合を示している。異物検査実行は、ジョブに与える影響を少なくしつつ、行う必要がある。
図10上段には、PPC17のステージを待機部として使用する設定を選択した場合が示される。この場合は、PPC実行命令を受信した時に、レチクルbがレチクルステージ3にあり、レチクルaがプリステージ15上にある。さらに、レチクルeはRBCR22のステージ上、レチクルcおよびレチクルdは配置換えのタイミングなので両方ともレチクル搬送ロボット16のハンド上にある。PPC実行命令を受信していなければレチクルdはPPC17のステージに置かれることになるが、PPC実行命令を受信したため、中継収納14に空きスロットを得るために、レチクルeはレチクルライブラリ12まで一旦回収することになる。レチクルeをレチクルライブラリ12に収納後、レチクルhをPPC17のステージまで搬送し、異物検査処理を実行する。レチクルhの異物検査処理が完了し、レチクルライブラリ12まで回収された後、再度レチクルeをRBCR22のステージまで搬送する。その後は、継続してジョブが行われることになる。
図10下段には、PPC17のステージを待機部として使用しない設定を選択した場合が示される。この場合は、PPC実行命令を受信した時に、レチクルbがレチクルステージ3にあり、レチクルaがプリステージ15上にある。さらに、レチクルcはレチクル搬送ロボット16のハンド上で待機する前の段階としてPPC17のステージにてPPC処理が実行されている。レチクルdはRBCR22のステージ上にある。レチクルeは、装置内(クリーンエリア内)に待機可能な場所がないため、中継収納ユニット12内にレチクルカセットに入ったまま待機している。PPC実行命令受信後、中継収納ユニット12に空きスロットを得るため、レチクルカセットに入ったレチクルeをレチクルカセットに入ったままレチクルライブラリ12まで回収する必要がある。また、PPC実行命令受信時にレチクル搬送ロボット16のハンド上にあるレチクルは速やかにPPC17のステージ上に退避させる必要がある。その後、異物検査を実行したいレチクルhをPPC17のステージまで搬送し異物検査を行う。レチクルhの異物検査処理が完了し、レチクルhがレチクルライブラリ12に回収された後、PPC実行前に一旦レチクルライブラリ12に回収したレチクルeを中継収納ユニット14まで搬送し、ジョブを継続する。
図10に示されるジョブ完了時のタイミングを見ると、PPC17のステージを待機部として使用するときと使用しないときでロット処理完了時間に違いはない。しかし、異物検査処理は、PPC17のステージを待機部として使用するときはタイミング75で、PPC17のステージを待機部として使用しないときはタイミング71でライブラリまで戻り、操作が完了している。図10に示されるようにPPC17のステージを待機部として使用しない設定を選択した場合の方がよい。すなわち、ジョブに使用しないレチクルを異物検査したい時には、異物検査したいレチクルhを異物検査しレチクルライブラリ12まで回収するまでの時間が、PPC17のステージを待機部として使用する設定を選択した場合と比較して短くすることができる。
ジョブの実行と無関係なレチクルの異物検査は、異物検査完了後にライブラリに回収する必要があり、クリーンエリア外へ出てしまうためジョブの実行に使用する際は、再度異物検査処理を実行する必要がある場合がある。しかし、ジョブの実行前に異物付着状況を確認しておきジョブの実行ではクリーンエリア外へ出たレチクルであったとしても異物検査処理を行わずに運用する場合もある。そのため、ジョブの実行と無関係なレチクルを異物検査する際に、PPC17のステージを待機部として使用しない場合は、異物検査処理が早く終了する効果がある。
図11は、RBCR22を待機部として使用しない場合を示す。図11は、表2のジョブキューテーブルに従いジョブを実行している途中で、次ロット以降のロット処理に使用しないレチクルを異物検査した場合での、ジョブおよびレチクル搬送・その他の処理のそれぞれ掛かる時間の例を示す図である。タイミング30の位置でPPC実行命令が送られた時の、PPC17のステージを待機部として使用する場合としない場合でのレチクル搬送および異物検査処理、ジョブ実行処理に掛かる時間を比較したものである。この例では、中継収納ユニットは4段とし、レチクル個別識別情報読み取り処理をロット処理中に行なわない場合を想定している。
図11に示されるようにPPC17のステージを待機部として使用する場合では、PPC17のステージで待機しているレチクルを異物検査処理のために一旦ライブラリまで回収する必要がある。一度、クリーンエリア外へ出たレチクルは、クリーンエリアに入った時に再度異物検査処理を実行する必要がある。そのため、PPC17のステージを待機部として使用する場合ではロット処理の完了のタイミングがタイミング90であるのに対し、PPC17のステージを待機部として使用しない場合ではタイミング85でロット処理が完了している。異物検査処理は、PPC17のステージを待機部として使用する場合では、タイミング72で処理が完了しているのに対して、PPC17のステージを待機部として使用しない場合ではタイミング67で処理が完了している。
図11に示されるPPC17のステージを待機部として使用する例のように、異物検査処理完了済みのレチクルをクリーンエリア外に一度退避し、再度クリーンエリア内に搬送した際には、再度異物検査処理が必要となるため、ロット処理に与える影響が大きくなる。
RBCR22を待機部として使用しても、PPC17のステージを待機部として使用しない設定の場合に、ジョブ実行に無関係なレチクルを複数枚異物検査したい場合がある。この場合には、ジョブの実行の過程で異物検査処理が完了しているレチクルをクリーンエリア外に搬出する必要が生じることがある。その際には、再度クリーンエリア内に搬送したときに再度異物検査処理を行う必要があるため、ロット処理に大きく遅延を与える可能性がある。
上記のように、PPC17のステージを待機部として使用する場合と使用しない場合とで、それぞれ利点がある。また、上記例ではPPC17のステージに関して、待機部としての使用可否を設定した場合を比較した。しかし、ジョブに使用しないレチクルを異物検査したい場合は、装置内(クリーンエリア内)で待機しているレチクルを近傍の配置可能な位置に一旦退避できれば良い。このため、PPC17のステージに限らずレチクル搬送ロボット16のハンドやプリステージ15などを待機部として使用しない場合でも同様の効果が得られる。
同様に、ジョブに使用しないレチクルのレチクル情報を読み取りしたい場合でも、装置内(クリーンエリア内)で待機しているレチクルを近傍の配置可能な位置に一旦退避できれば良い。このため、レチクル個別識別情報読み取り装置のステージに限らずレチクル搬送ロボット16のハンドやプリステージ15などを待機部として使用しない場合でも同様の効果が得られる。よって、レチクルステージ3とレチクルライブラリ12の間にある、レチクル待機部として使用可能な場所において、それぞれレチクル待機部としての使用可否を選択設定できることが好適である。
また、PPC17のステージを待機部として使用する設定を選択した際には、ジョブの実行やジョブに無関係なレチクルの異物検査処理に大きな影響を与えることが予想される。このため、PPC実行ボタンを押下不可にするか、もしくは、ジョブに影響が出る旨の警告を端末20上に出す。PPC実行ボタンを押下不可にするか、警告を出すかは設定により変更可能とする。同様にRBCR22のステージを待機部として使用しない設定を選択した際も、レチクルバーコード読み取り処理実行ボタンを押下不可にする、もしくは、ロット処理に影響が出る旨の警告を出す。
図12は、PPC17のステージを待機部として使用する際に、PPC実行ボタンを押下不可にする、もしくは、異物検査処理を実行しようとした際に警告を出すときのフローを示す。
図12に示されるようにシーケンスがスタートする(ステップS501)。
PPC17のステージを待機部とする設定が選択されているか否かを判断する(ステップS502)。PPC17のステージを待機部とする場合はステップS503へ、待機部として使用しない際はステップS504へ進む。
PPC実行ボタンを押下可能な設定となっている場合は(ステップS503)、ステップS504へ進み、押下不可となっている際はステップS509へ進む。押下不可の際は、ジョブとは無関係なレチクルの異物検査を行うことはできない。
レチクル搬送制御ボード19はPPC実行ボタンが押下され、PPC実行コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS504)。PPC実行コマンドを受信していない場合は再度S504を実行する。PPC実行コマンドを受信した場合はS506へ進む。
レチクル搬送制御ボード19はPPC実行コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS505)。PPC実行コマンドを受信していない場合は再度、ステップS507を実行する。PPC実行コマンドを受信した場合はステップS505へ進む。
ロット処理が遅延する旨の警告を出した後(ステップS506)、ステップS508へ進む。
ステップS507およびステップS508において異物検査処理を実行し、処理完了後、ステップS509へ進みシーケンスが終了する。
上記図12ではPPC17のステージについて示したが、RBCR22のステージを待機部として使用する際にロット処理とは無関係なレチクルのレチクル情報読み取り処理を実施した際も同様のフローとなる。
本実施例では、RBCR22とレチクル2を180度回転させる原版回転装置が同一配置場所であるが、RBCR22と、レチクル2を180度回転させる原版回転装置が別配置場所となる場合もあり、同一配置場所となる場合と同様な効果が得られる。
以上説明したように本発明の実施例によれば、ジョブキューテーブルに従いロット処理に使用する予約レチクルの待機部を決定する際に、予約レチクルを待機可能な場所をレチクル待機部として使用するかしないかを選択設定可能にする。これにより、ジョブに使用しないレチクルを異物検査したい時にレチクル待機部のうち少なくとも一つを使用しない設定とし、その場所を他の待機部で待機しているレチクルの退避場所として使用する。これにより、全ての待機部を使用する設定を選択した場合と比較して、異物検査に時間が掛かり、ジョブが遅れることを低減できる。
この予約レチクル待機部の使用可否を選択設定可能な機能を採用することにより、ユーザの運用に合わせた待機部の使用可否設定が可能となり、運用スループットの低下を低減する。
なお、これまでは、異物検査に合格したレチクルをクリーンエリア外に移動したのち再度異物検査すると再度合格になることを前提に全体の処理時間について説明してきた。しかし、場合によっては、再度異物検査した際、その結果が不合格となる場合も考えられる。こうした場合は、レチクルを装置外に一旦搬出し、クリーニングを行ってから再度装置内に搬入することになり、大幅な時間遅れが発生しうる。例えば、クリーンエリア外に配置されるレチクルカセットはユーザが管理するものであるため、当該カセット内の汚染状況によって、出し入れによりレチクルが汚染される危険性が異なる。そこで、カセット内のクリーン状況を勘案してユーザが待機場所を選択できるようにすれば、より効率の良い運用を実現することができる。
(デバイス製造方法の実施例)
つぎに、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。当該方法において、本発明を適用した露光装置を使用し得る。 半導体デバイスは、ウエハ(半導体基板)に集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程とを経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を用いて、感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、その工程で露光されたウエハを現像する工程とを含みうる。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)とを含みうる。また、液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を用いて、感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、その工程で露光されたガラス基板を現像する工程とを含みうる。 本実施形態のデバイス製造方法は、デバイスの性能、品質、生産性および生産コストの少なくとも一つにおいて従来よりも有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1:照明装置、2:レチクル、3:レチクルステージ、4:レチクル位置計測機構、5:投影光学系、6:XYステージ、7:レーザー干渉計、8:ウエハ、9:ウエハZステージ、10:オートフォーカスユニット、11:露光装置チャンバー、12:レチクルライブラリ、13:カセットロボット、14:中継収納ユニット、15:プリステージ、16:レチクル搬送ロボット、17:PPC、18:レチクル搬入搬出口、19:レチクル搬送制御ボード、20:端末、21:ワークステーション、
22:RBCR 30:レチクル回転装置

Claims (7)

  1. 待ち行列中のジョブの情報に含まれる原版の情報に従って、原版を介して基板を露光する露光装置であって、
    前記原版を保持し且つ移動される原版ステージと、
    前記原版を待機させるのに使用可能な複数の待機部と、
    前記原版ステージに前記原版を搬送する搬送手段と、
    記原版を待機させる待機部としての使用可否を前記複数の待機部のそれぞれに関して選択する選択手段と、
    選択手段により使用可として選択された待機部に前記ジョブの情報に従って原版を待機させるよう、かつ前記選択手段により使用不可として選択された待機部をその他の待機部にある原版の退避場所とするよう、前記搬送手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記複数の待機部は、前記原版を一時的に収納する収納部、前記原版を保持するハンド、前記原版の異物を検査する検査部、前記原版の固体識別情報を読み取る読取部、および前記原版をプリアライメントするプリアライメント部の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記検査部による検査の後、または、前記読取部による読み取りの後に、前記原版ステージに前記原版を搬送することを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記制御手段は、前記選択手段により使用可として選択された待機部に原版が待機した状態において、前記待ち行列中にないジョブに対応した原版の当該待機部への搬送を少なくとも一時的に禁止することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の露光装置。
  5. 前記搬送手段は、2つのハンドを有し、かつ前記複数の待機部のうちの一つを構成する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の露光装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記工程で露光された基板を現像する工程と、
    を有することを特徴とするデバイス製造方法。
  7. 待ち行列中のジョブの情報に含まれる原版の情報に従って原版を介し基板を露光する装置に適用される原版搬送方法であって、
    原版を待機させる待機部としての使用可否を、原版ステージに搬送されるべき原版を待機させるのに使用可能な複数の待機部のそれぞれに関して選択し、
    選択により使用可として選択された待機部に前記ジョブの情報に従って原版を待機させるよう、かつ前記選択により使用不可として選択された待機部をその他の待機部にある原版の退避場所とするよう、該原版を搬送する、
    ことを特徴とする原版搬送方法。
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