JP5580762B2 - 液晶表示素子の製造システム及び製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態において製造される液晶表示素子に用いられる液晶パネルWは、例えば対向する1対のガラス基板間に液晶が配置されたガラス基板ユニットである。液晶パネルWは、例えば長方形状に形成されている。ただし、液晶パネルWは、長方形状に限らず、例えば正方形状などであってもよい。
本実施形態において製造される液晶表示素子に用いられる光学機能フィルムは、例えば偏光フィルムを有している。光学機能フィルムの一方の面には、液晶パネルWに貼り合せるための粘着層が形成され、この粘着層を保護するためのキャリアフィルムが設けられる。すなわち、光学機能フィルムと、粘着層と、キャリアフィルムとが、この順に積層された構成となっている。また、光学機能フィルムの他方の面には、粘着層を介して表面保護フィルムが設けられる。以下において、表面保護フィルムおよびキャリアフィルムが積層された光学機能フィルムを光学フィルム積層体と称することがある。ただし、光学機能フィルムは、偏光フィルムを有するものに限らず、偏光フィルム以外のフィルムを有するものであってもよい。
(1)第1連続ロール準備工程(図1、S1)。長尺の第1光学フィルム積層体F1がロール状に巻回されることにより形成された第1連続ロールR1を準備する。第1連続ロールR1の幅は、液晶パネルWの貼り合せサイズに依存している。すなわち、第1連続ロールR1は、液晶パネルWの短辺又は長辺に対応する幅の第1光学機能フィルムF11を有する第1光学フィルム積層体F1を巻回することにより形成されている。より具体的には、第1連続ロールR1は、第1光学機能フィルムF11と第1粘着層F14と第1キャリアフィルムF12とがこの順に積層された長尺原反を、液晶パネルWの短辺又は長辺に対応する幅にスリットすることにより得られた長尺の第1光学フィルム積層体F1を巻回することにより形成されている。上記長尺原反に含まれる偏光フィルムは、長手方向に沿って延伸されることにより形成されていることが好ましく、この場合には、長手方向に沿って偏光フィルムの吸収軸が形成される。当該長尺原反を長手方向に平行にスリットすることにより、長手方向に沿って精度よく吸収軸が延びる第1光学フィルム積層体F1を形成することができる。なお、本実施形態では、液晶パネルWの短辺に対応する幅の第1連続ロールR1が用いられている。
実施例1では、図6Aに示した形状の剥離体171として、幅が500mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも500mmである。この場合、気泡発生率は0.1%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
実施例2では、図6Aに示した形状の剥離体171として、幅が450mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも450mmである。この場合、気泡発生率は0.0%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
実施例3では、図6Aに示した形状の剥離体171として、幅が400mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも400mmである。この場合、気泡発生率は0.1%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
実施例4では、図6Cに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の表面における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部179を形成することにより、第1接触幅174及び第2接触幅176を500mmとした。一方、剥離体171の裏面には溝部を形成しなかったため、第3接触幅177は510mmである。この場合、気泡発生率は0.2%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
実施例5では、図6Cに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の表面における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部179を形成することにより、第1接触幅174及び第2接触幅176を450mmとした。剥離体171の裏面にも溝部を形成し、第3接触幅177を470mmとした。この場合、気泡発生率は0.1%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
実施例6では、図6Cに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の表面における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部179を形成することにより、第1接触幅174及び第2接触幅176を400mmとした。剥離体171の裏面にも溝部を形成し、第3接触幅177を440mmとした。この場合、気泡発生率は0.0%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
実施例7では、図6Dに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の先端における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部175を形成することにより、第2接触幅176を500mmとした。一方、剥離体171の表面及び裏面には溝部を形成しなかったため、第1接触幅174及び第3接触幅177は510mmである。この場合、気泡発生率は0.4%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
比較例1では、第1光学フィルム積層体F1よりも幅広であり、かつ、第1キャリアフィルムF12との接触面に溝部が形成されていない剥離体171として、幅が600mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも510mmである。この場合、気泡発生率は0.9%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じやすいことが分かった。
比較例2では、第1光学フィルム積層体F1と同幅であり、かつ、第1キャリアフィルムF12との接触面に溝部が形成されていない剥離体171として、幅が510mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも510mmである。この場合、気泡発生率は0.8%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じやすいことが分かった。
14 第1欠点検査装置
16 第1切断装置
17 第1剥離装置
171 剥離体
172 ロール
173 剥離ライン
174 第1接触幅
175 溝部
176 第2接触幅
177 第3接触幅
178 段部
179 溝部
18 第1貼合装置
22 第2搬送装置
24 第2欠点検査装置
26 第2切断装置
27 第2剥離装置
271 剥離体
272 ロール
28 第2貼合装置
200 パネル反転機構
F1 第1光学フィルム積層体
F11 第1光学機能フィルム
F12 第1キャリアフィルム
F2 第2光学フィルム積層体
F21 第2光学機能フィルム
F22 第2キャリアフィルム
R1 第1連続ロール
R2 第2連続ロール
W 液晶パネル
Claims (6)
- 液晶パネルに光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造するための液晶表示素子の製造システムであって、
液晶パネルの幅に対応する幅を有する光学機能フィルムのシート片を長尺のキャリアフィルム上に貼り合わせた状態で搬送しながら、前記キャリアフィルムを剥離体の表面から裏面に向けて掛け回し、当該剥離体の先端で反転させることにより、前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離する剥離装置と、
前記剥離装置により前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離しながら、当該光学機能フィルムのシート片を液晶パネルの表面に貼り合わせる貼合装置とを備え、
前記剥離装置は、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の少なくとも表面又は先端のいずれかと非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする液晶表示素子の製造システム。 - 前記剥離装置は、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の表面及び先端の両方と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子の製造システム。
- 反転された前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の裏面と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを搬送することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示素子の製造システム。
- 液晶パネルに光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造するための液晶表示素子の製造方法であって、
液晶パネルの幅に対応する幅を有する光学機能フィルムのシート片を長尺のキャリアフィルム上に貼り合わせた状態で搬送しながら、前記キャリアフィルムを剥離体の表面から裏面に向けて掛け回し、当該剥離体の先端で反転させることにより、前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離する剥離工程と、
前記剥離工程により前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離しながら、当該光学機能フィルムのシート片を液晶パネルの表面に貼り合わせる貼合工程とを含み、
前記剥離工程では、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の少なくとも表面又は先端のいずれかと非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。 - 前記剥離工程では、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の表面及び先端の両方と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素子の製造方法。
- 反転された前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の裏面と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを搬送することを特徴とする請求項4又は5に記載の液晶表示素子の製造方法。
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