JP5576687B2 - 可溶性共重合ポリエステル樹脂 - Google Patents
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Description
(1)ジカルボン酸成分(A)とグリコール成分(B)からなり、以下の条件を満たす共重合ポリエステル樹脂。
(i)(A)成分において、芳香族ジカルボン酸の共重合割合が80モル%以上である。
(ii)(B)成分において、ビスフェノキシエタノールフルオレンの共重合割合が30〜80モル%、一般式(1)で示されるグリコールの共重合割合が20〜70モル%、イソソルビドおよび/またはトリシクロデカンジメタノールの共重合割合が10〜40モル%である。
(iii)数平均分子量が8000以上である。
(iv)ガラス転移温度が100℃以上である。
(2)(1)に記載の共重合ポリエステル樹脂を10質量%以上含有するポリエステル溶液であって、前記溶液の溶媒がシクロヘキサノン、2−ブタノン、トルエンからなる群より選ばれた1種以上の溶媒であるポリエステル溶液。
(3)(2)記載のポリエステル溶液を用いた塗料またはコーティング剤。
イソソルビドは糖類およびでんぷんから容易に得ることができる。例えば、D−グルコースを水添し、脱水反応をすればイソソルビドを得ることができる。イソソルビドは、ロケット社から入手することができる。
トリシクロデカンジメタノールとしては、3(4)、8(9)−ビス(ヒドロキシメチル)−トリシクロ(5.2.1.02.6)デカン(以下、「TCDアルコール」と略称する)等が挙げられる。TCDアルコールは、OXEA社から入手することができる。
1H−NMR分析(日本電子データム製、500MHz)により求めた。
(2)数平均分子量
数平均分子量は、GPC分析(島津製作所製の送液ユニットLC−10ADvp型および紫外−可視分光光度計SPD−6AV型を使用、検出波長:254nm、溶媒:クロロホルム、ポリスチレン換算)により求めた。
共重合ポリエステル樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量測定)装置(パーキンエルマー社製 DSC7)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定をおこない、得られた昇温曲線中のガラス転移に由来する2つの折曲点温度の中間値を求め、これをガラス転移温度(Tg)とした。
(4)溶解性能
ガラス製容器に、樹脂ペレット10g、2−ブタノン/トルエン混合溶媒(質量比1/1)90gを入れ、ペイントシェーカーを用いて25℃で6時間振盪させ、溶解状態を観察した。溶解したものを「○」、溶解しなかったものを「×」とした。また、溶媒としてシクロヘキサノンを用いて同様の試験をおこなった。いずれかの溶媒で「○」になった場合、溶解性能があるとした。
卓上型コーティング装置(安田精機製、フィルムアプリケーターNo.542−AB型、バーコータ装着)を用いて、PETフィルム(50μm、ユニチカ社製)基材上に(4)で作製したトルエン/2−ブタノン混合溶媒溶液をコーティングし、続いて100℃に設定されたオーブン中で1分間加熱し、基材上に厚み約10μmの塗膜を形成させたコートフィルムを作製した。(4)でトルエン/2−ブタノン混合溶媒に溶解せず、シクロヘキサノンに溶解した場合は、オーブンの温度設定を150℃とした以外は、トルエン/2−ブタノン混合溶媒を用いた場合と同様にコートフィルムを作製した。得られたコートフィルムを180°方向に折り曲げ、塗膜が割れなければ「○」とし、塗膜が割れた場合「×」とした。
(6)耐水蒸気性
(5)で作製した塗膜を、100℃に加熱した蒸気に30秒間暴露し、塗膜の様子を観察した。塗膜が溶融しなかった場合、耐水蒸気性は「○」とし、塗膜が溶融した場合、耐水蒸気性は「×」とした。
テレフタル酸1661質量部、BPEF2193質量部、ネオペンチルグリコール885質量部、トリメリロールプロパン2.7質量部(テレフタル酸:BPEF:ネオペンチルグリコール:トリメチロールプロパン=100:50:85:0.2(モル比))からなる混合物を、攪拌しながら、オートクレーブ中、3時間、0.3MPa、260℃で制御し、そのあと、放圧したのち3時間、常圧、260℃でエステル化反応をおこなった。次いで、270℃に昇温し、触媒としてテトラブチルチタネート6.8質量部(テレフタル酸1モルあたり20×10−4モル)を投入し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとし、重縮合反応をおこなった。適当な粘度になるまで重縮合をおこない、ストランドカッターを用いて、ペレット状の共重合ポリエステルを得た。
使用するモノマーと仕込組成を変更した以外は、参考例1と同様の操作をおこなって、共重合ポリエステル樹脂を得た。
比較例2は、BPEFの共重合量が多かったため、溶解性能が悪く塗膜を作製することができなかった。
比較例3は、芳香族カルボン酸の共重合量が少なかったため、ガラス転移温度が100℃に達せず耐熱性、耐水蒸気性が低いものであった。
比較例4は、モノマー(1)の共重合量が少なかったため、溶解性能が悪く塗膜を作製することができなかった。
比較例5は、分子量が8000よりも低かったため、塗膜は作製できたものの、加工性が悪かった。
Claims (3)
- ジカルボン酸成分(A)とグリコール成分(B)からなり、以下の条件を満たす共重合ポリエステル樹脂。
(i)(A)成分において、芳香族ジカルボン酸の共重合割合が80モル%以上である。
(ii)(B)成分において、ビスフェノキシエタノールフルオレンの共重合割合が30〜80モル%、一般式(1)で示されるグリコールの共重合割合が20〜70モル%、イソソルビドおよび/またはトリシクロデカンジメタノールの共重合割合が10〜40モル%である。
(iii)数平均分子量が8000以上である。
(iv)ガラス転移温度が100℃以上である。
- 請求項1に記載の共重合ポリエステル樹脂を10質量%以上含有するポリエステル溶液であって、前記溶液の溶媒がシクロヘキサノン、2−ブタノン、トルエンからなる群より選ばれた1種以上の溶媒であるポリエステル溶液。
- 請求項2記載のポリエステル溶液を用いた塗料またはコーティング剤。
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