JP5572932B2 - Transparent conductive film and touch panel - Google Patents
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Description
本発明は、透明電極、タッチパネル、電磁波遮蔽膜として有用な透明導電膜に関するものである。 The present invention relates to a transparent conductive film useful as a transparent electrode, a touch panel, and an electromagnetic wave shielding film.
透明導電膜は、導電性と光学的な透明性とを合わせ持つという特性を有しているため、産業的には、透明電極、電磁波遮蔽膜、面状発熱膜、反射防止膜等として使用されており、近年ではタッチパネル向け電極として注目を集めている。 Transparent conductive films have the property of having both conductivity and optical transparency, and are therefore used industrially as transparent electrodes, electromagnetic shielding films, planar heating films, antireflection films, etc. In recent years, it has attracted attention as an electrode for touch panels.
タッチパネルには静電容量結合式や光学式等、多様な方式が存在する。その中で、透明導電膜が使用されるのは、上下の電極が接触することでタッチ位置を特定する、抵抗膜式や、静電容量の変化を感知する静電容量結合方式である。特に前者は、ペン入力が可能であり、比較的安価であることから、携帯用端末、携帯ゲーム機等幅広く利用されている。この方式は動作原理上導電膜同士の接触がさけられず、そのため、タッチパネルの打点寿命を延ばすため、打点耐久性の高い透明導電性フィルムの開発が進められてきている。
また、ディスプレイの外付けとして使用されることから、高い光透過性が望まれている。
なお、上記背景技術文献としては、下記特許文献1が挙げられる。
Further, since it is used as an external display, high light transmission is desired.
In addition, as said background art document, the following
液晶パネルの細額縁化や使用環境の多様化により、ディスプレイに組み込まれるタッチパネルの高耐久化が求められている。そのためには、電極となる透明導電性フィルムの高耐久化が必要不可欠である。 Due to the thin frame of liquid crystal panels and the diversification of usage environments, high durability of touch panels incorporated in displays is required. For that purpose, high durability of the transparent conductive film used as an electrode is indispensable.
本発明は上記のような従来技術の課題を解決しようとするものであり、ペン書き耐久性を高めるとともに、光透過率も改善する透明導電性フィルムおよびタッチパネルを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a transparent conductive film and a touch panel that improve the pen writing durability and also improve the light transmittance.
請求項1に記載の発明は、透明基材の少なくとも一方の面に透明導電膜が設けられた透明導電性フィルムにおいて、
前記透明導電膜は前記透明基材から順に、密着層と、非晶質膜である第一のITO層と、結晶化膜である第二のITO層とを積層してなり、
前記第一のITO層の屈折率n1と前記第二のITO層の屈折率n2はn1>n2の関係を満たし、
前記密着層が、厚さ5〜30nmの直流マグネトロンスパッタリング法により成膜された酸化珪素からなり、かつ
前記第一のITO層と第二のITO層の膜厚の総和が10nm以上50nm以下であることを特徴とする透明導電性フィルムである。
請求項2に記載の発明は、前記第一のITO層のスズ含有量は5重量%〜20重量%であり、第二のITO層のスズ含有量は1重量%〜4重量%であることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルムである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の透明導電性フィルムを用いることを特徴とするタッチパネルである。
The invention according to
In order from the transparent base material, the transparent conductive film is formed by laminating an adhesion layer, a first ITO layer that is an amorphous film, and a second ITO layer that is a crystallized film,
The refractive index n1 of the first ITO layer and the refractive index n2 of the second ITO layer satisfy the relationship of n1> n2 ,
The adhesion layer is made of silicon oxide formed by a direct current magnetron sputtering method having a thickness of 5 to 30 nm , and
The transparent conductive film is characterized in that the total thickness of the first ITO layer and the second ITO layer is 10 nm or more and 50 nm or less .
In the invention according to
The invention described in
本発明によれば、ペン書き耐久性を高めるとともに、光透過率も改善する透明導電性フィルムおよびタッチパネルを提供することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, while improving pen-writing durability, the transparent conductive film and touch panel which also improve light transmittance can be provided.
以下、本発明を、図面を参照しつつ詳細に説明する。実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、重複する説明は省略する。 Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the embodiments, the same components are denoted by the same reference numerals, and redundant description is omitted.
図1は、本発明の透明導電性フィルムの一実施形態の断面図である。図1において、透明導電性フィルム1は、透明基材2の一方の面に密着層3、密着層3上に非晶質膜である第一のITO層4a、ITO層4a上に結晶化膜である第二のITO層4bを備えている。
FIG. 1 is a cross-sectional view of an embodiment of the transparent conductive film of the present invention. In FIG. 1, a transparent
本発明の実施の形態に係わる透明導電性フィルム1は、非晶質膜である第一のITO層4aと、その上に結晶化膜である第二のITO層4bを備えている。非晶質膜である第一のITO層4a上に結晶化膜である第二のITO層4bを備えることにより、透明導電性フィルム1をタッチパネルに搭載したときの、ペン書き耐久性及び光透過性を高めることができる。
The transparent
とくに、タッチパネルに結晶化膜である第二のITO層4bを設けることで耐久性を向上させることができる。
In particular, the durability can be improved by providing the touch panel with the
また、本発明では、非晶質膜である第一のITO層4aの屈折率n1と、結晶化膜である第二のITO層4bの屈折率n2との関係は、n1>n2である必要がある。この関係を満たすことで、透過率を向上させることができる。
In the present invention, the relationship between the refractive index n1 of the
また本発明において、非晶質膜である第一のITO層4aの膜厚と、結晶化膜である第二のITO層4bの膜厚の総和が10nm以上50nm以下であるのが好ましい。透明導電膜の膜厚が10nm未満であると、成膜制御を良好に行うことができなくなる恐れがある。また50nmを超えると、抵抗値が低くなりすぎ、タッチパネルとしての検出性能が低下する恐れがある。
In the present invention, the total thickness of the
また、透明導電性フィルム1は、透明基材2と非晶質膜である第一のITO層4aとの間に密着層3を備えている。密着層3を備えることにより、透明導電性フィルム1の密着性が向上され、タッチパネルに搭載したときの、ペン書き耐久性を高めることができる。
Further, the transparent
透明基材2の材料としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド;ポリイミド;ポリアリレート;ポリカーボネート;ポリアクリレート;ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、これらの共重合体の無延伸あるいは延伸されたプラスチックフィルムを用いることが出来る。また、透明性の高い他のプラスチックフィルムを用いることもできる。その厚さは基材の可撓性を考慮し、10〜200μm程度のものが用いられる。この内ポリエチレンテレフタレートなどが好ましく用いられる。
The material of the
これらの透明基材2は、一方又は両方の面にハードコートなどのプライマー層が積層されているものが好ましく用いられる。
As these
これらの透明基材2は、易接着処理、プラズマ処理、コロナ処理などの表面処理が施されていてもよい。
These
密着層3を形成する材料としては、金属またはその酸化物、硫化物、フッ化物等の無機化合物を用いることができる。実用上は酸化珪素、酸化アルミニウムなどが特に好適に用いられる。
As a material for forming the
密着層3の膜厚としては5〜30nmが好適に用いられる。膜厚が5nm未満になると、膜の均一性が得にくくなり、また30nmを超える厚さでは透明性の低下が起こる。
The thickness of the
ITO層4a及び4bの導電性材料には、必要に応じて、Al、Zr、Ga、Si、W等の添加物を含有させることができる。
The conductive materials of the
本発明の密着層3およびITO層4a、4bの製造方法については特に限定はないが、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法等の真空成膜法を用いて好ましく製造することができる。なお、第一のITO層4a及び第二のITO層4bを成膜した後、150℃〜200℃で1時間以上加熱することにより、第二のITO層4bを結晶化させることができる。
The method for producing the
本発明では、非晶質膜である第一のITO層4aのスズ含有量は5重量%〜20重量%であり、結晶化膜である第二のITO層4bのスズ含有量は1重量%〜4重量%であることが好ましい。
ITO層4aのスズ含有量が5重量%〜20重量%であると、良好な耐久性を付与することができ、同時に、ITO層4bのスズ含有量が1重量%〜4重量%であると、良好な透過率を得ることができる。
In the present invention, the tin content of the
When the tin content of the
図4に示すように、本発明の実施の形態に係るタッチパネル10は、透明基材2の両方の面にハードコート層5、一方のハードコート層5の上に密着層3、密着層3上に非晶質膜である第一のITO層4a、その上に結晶化膜である第二のITO層4bを備える透明導電性フィルム1、透明導電性フィルム1の結晶化膜である第二のITO層4bにスペーサ8を介して対向配置された透明導電膜6及び基板7を備えている。
As shown in FIG. 4, the
本発明の実施の形態に係る透明導電性フィルム1は、タッチパネルの中でも抵抗膜方式のタッチパネルに好適に用いることができる。抵抗膜方式のタッチパネル10にあっては、本発明の実施の形態に係わる透明導電性フィルム1の透明導電膜4と対向配置するように透明導電層6及び基板7を備えている。透明導電膜4と透明導電層6とは、スペーサ8により接触しない距離が保たれる。透明導電性フィルム1のハードコート層5側が、タッチパネル10の前面となり、ペン9により文字等が入力される。
The transparent
本発明の実施の形態に係るタッチパネル10において、ペン9とハードコート層5とがタッチしていない状態では、スペーサ8により2枚の電極(透明導電膜4と透明導電層6)が接触していないために電流は流れない。一方、ペン9によりハードコート層5をタッチすると、圧力により透明導電性フィルム1がたわみ、基板7(ガラス面)側の電極(透明導電層6)と接触して電流が流れる。このとき、透明導電性フィルムの1の透明導電膜4と基板7の透明導電層6との抵抗による分圧比を測定することで、ペン入力された位置を検出することができる。
In the
透明導電性フィルム1の材料は前述しているために省略し、基板7及び透明導電層6の材料について述べる。基板7の材料は、ガラスに限らず透明であれば使用でき、さらに、前述した透明基材2と同じ材料及び同じ形成方法を用いることができる。透明導電層6の導電性材料としては、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛等の酸化物及びその混合酸化物等を用いることができ、透明導電性フィルム1の透明導電膜4と同一製造方法を用いることができる。また、その膜厚は膜の均一性を失わない範囲で、10nmから50nmまで任意に用いることができる。
Since the material for the transparent
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。 EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example further demonstrate this invention, this invention is not restrict | limited to the following example.
実施例1
図1の層構成の透明導電膜性フィルム1を作成した。両面にハードコートを塗布した188μm厚のPETフィルムを透明基材2とし、透明基材2の一方の面に、密着層3を、直流マグネトロンスパッタリング法にて成膜し形成した。この時、密着層3に酸化珪素を使用した。また、膜厚を10nmとした。
Example 1
A transparent
非晶質膜である第一のITO層4aを密着層3の上に、直流マグネトロンスパッタリング法にて成膜することにより形成した。この時、スパッタリングターゲットとして、酸化スズを10重量%含有のITOを使用した。また、膜厚を10nmとした。
A
結晶化膜である第二のITO層4bを非晶質膜である第一のITO層4aの上に、直流マグネトロンスパッタリング法にて成膜することにより形成した。この時、スパッタリングターゲットとして、酸化スズを3重量%含有のITOを使用した。また、膜厚を10nmとした。
A
実施例2
図2の層構成の透明導電性フィルム1を作成した。すなわち、非晶質膜である第一のITO層4aを透明基材2上に直接成膜することにより形成した以外は、実施例1と同様にして形成した。なお、本実施例2は参考例である。
Example 2
A transparent
比較例1
図3の層構成の透明導電性フィルム1を作成した。すなわち、両面にハードコートを塗布した188μm厚のPETフィルムを透明基材2とし、その一方の面に、非晶性である透明導電膜4を、直流マグネトロンスパッタリング法にて成膜することにより形成した。この時、スパッタリングターゲットとして、酸化スズを10重量%含有のITOを使用した。また、膜厚を20nmとした。
Comparative Example 1
A transparent
以上の実施例及び比較例について、透過特性及び抵抗値を測定した。また、図4に示すように、タッチパネル10を形成して、ペン書き耐久性の評価を行った。ペン書きのペン9には、ポリアセタールからなるペン先半径0.8mmのタッチペンを用いて、ハードコート層上面から、プロッターにより250g加重、アからンまでのカタカナ文字を10万字の筆記を行い、リニアリティの測定を行った。その結果を表1に示す。
About the above Example and the comparative example, the permeation | transmission characteristic and resistance value were measured. Moreover, as shown in FIG. 4, the
透過特性は分光光度計でD65光源2度視野にて測定した。 The transmission characteristics were measured with a spectrophotometer in a 2-degree field of D65 light source.
抵抗値は四探針法で測定した。 The resistance value was measured by the four probe method.
リニアリティは電極間に5V印加し、各ポイントにおける電圧値を測定し、理想値(直線性)とのずれを計算した。 For linearity, 5V was applied between the electrodes, the voltage value at each point was measured, and the deviation from the ideal value (linearity) was calculated.
[表1]
[Table 1]
表1に示す結果から、結晶性の異なる二層のITO層を有する実施例1及び2は、比較例1に比べ、光透過性及び、ペン書き耐久性に優れていることがわかる。また、密着層を有する実施例1は、密着層を持たない実施例2に比べてさらにペン書き耐久性が優れていることがわかる。 From the results shown in Table 1, it can be seen that Examples 1 and 2 having two ITO layers having different crystallinities are superior to Comparative Example 1 in light transmittance and pen writing durability. Moreover, it turns out that Example 1 which has an adhesion layer is further excellent in pen-writing durability compared with Example 2 which does not have an adhesion layer.
1 透明導電性フィルム
2 透明基材
3 密着層
4 透明導電膜
4a 非晶質膜である第一のITO層
4b 結晶化膜である第二のITO層
5 ハードコート層
6 透明導電層
7 基材
8 スペーサー
9 ペン
10 タッチパネル
1 Transparent conductive film
2 Transparent substrate
3 Adhesive layer
4 Transparent conductive film
4a The first ITO layer is an amorphous film
4b Second ITO layer as crystallized film
5 Hard coat layer
6 Transparent conductive layer
7 Base material
8 Spacer
9 pen
10 Touch panel
Claims (3)
前記透明導電膜は前記透明基材から順に、密着層と、非晶質膜である第一のITO層と、結晶化膜である第二のITO層とを積層してなり、
前記第一のITO層の屈折率n1と前記第二のITO層の屈折率n2はn1>n2の関係を満たし、
前記密着層が、厚さ5〜30nmの直流マグネトロンスパッタリング法により成膜された酸化珪素からなり、かつ
前記第一のITO層と第二のITO層の膜厚の総和が10nm以上50nm以下である
ことを特徴とする透明導電性フィルム。 In the transparent conductive film provided with a transparent conductive film on at least one surface of the transparent substrate,
In order from the transparent base material, the transparent conductive film is formed by laminating an adhesion layer, a first ITO layer that is an amorphous film, and a second ITO layer that is a crystallized film,
The refractive index n1 of the first ITO layer and the refractive index n2 of the second ITO layer satisfy the relationship of n1> n2 ,
The adhesion layer is made of silicon oxide formed by a direct current magnetron sputtering method having a thickness of 5 to 30 nm , and
The transparent conductive film, wherein a total thickness of the first ITO layer and the second ITO layer is 10 nm or more and 50 nm or less .
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