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JP5571677B2 - ランダムアクセス回転弁 - Google Patents

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Description

本発明は弁に関し、特に主流れの中に部品を選択的に接続できる回転弁に関する。
弁は流体の搬送に関わる装置において一般に使用される。例えば、中程度の規模の実験システムで使用される典型的な弁の種類は回転弁である。
一般に、回転弁はステータと呼ばれる静止体を有し、ステータはロータと呼ばれる回転体と協働する。
ステータは複数の入口ポート及び出口ポートを備える。それらのポートは、内側ステータ面にある対応する一連のオリフィスと流体連通したバイア孔である。内側ステータ面は、ロータの内側ロータ面と密接に流体接触するステータの内面である。ロータはディスクとして通常形成され且つ内側ロータ面は内側ステータ面に圧接され、回転しながら内側ステータ面と協働する。内側ロータ面に形成された1つ以上の溝は、ステータに関するロータの回転位置に応じてそれぞれ異なるオリフィスを相互に接続する。
回転弁は高圧(30MPaを超える圧力など)に耐えられるように設計可能である。回転弁は、ステンレス鋼、高性能ポリマー材料及びセラミックなどのある範囲の材料から製造可能である。
ロータ又はステータの入口/出口の数及び溝の構造によって、特定の弁の所期の用途が決まる。
一般的な種類の多目的弁は、1つの入口ポート(通常は弁の回転軸に配置される)及び入口ポートの周囲に等間隔で配置された複数の出口ポートを有する。ロータは半径方向に延出する1つの溝を有し、溝の一端は回転中心に位置することにより常に入口に接続するが、溝の他端部はステータに関するロータの角度位置に応じていずれか1つの出口に接続する。このような弁は、入口から一度に1つずつ選択されるいずれかの出口へ流れを誘導するのに有効である。
1つ又はいくつかの特定の作業を実行するのに適合した更に複雑な弁構造も可能である。例えば、分析システムの流路に流体試料を送り込むために回転弁が使用されてもよい。
例えば、2つ1組の出口のうちいずれか一方へ第1の流れを送出し且つ別の2つ1組の出口のうちいずれか一方へ第2の流れを送出するようにユーザが2つの流れを互いに独立して制御することを可能にする回転弁がNicholsの米国特許第6672236号に記載されている。
液体クロマトグラフィシステム(LCS)などの液体の流れを処理する多くの計器において、1つの部品を流路に接続したり、その部品をバイパスできるようにすることが求められる場合がある。
この状況は、図1及び図2に概略的に示すに従来の四方二重流路弁によって容易に解決される。
図3は、従来の四方二重流路弁を介して流路にそれぞれ接続された2つの部品を示す。この場合、一方又は双方の部品を流れから遮断可能である。
しかし、2つの部品のうち少なくとも一方を流路から遮断可能な構成を1つの弁として実現できれば有益であろう。その理由の1つはコスト削減である(例えば自動弁の場合、1つの弁モータ駆動装置を設けるだけでよい)。もう1つの理由は、可能な限り多くの流路を弁に組み込むことにより必要な配管の数が減少するので、流路を短縮できることである。
第2の液体供給源を使用して部品のうち1つを洗浄可能であるなどの更に多くの機能を上記のような弁が含んでいれば更に有益であろう。例えば、部品のうち1つが十分に調製された校正用液体を使用する校正を必要とする場合である。液体(特に高価な液体である場合)を計器全体に行き渡らせる必要なく、校正すべき部品に液体を直接導入(例えば注入器によって)できれば有益であろう。
国際公開第2008/140377号
従って、2つの部品のうち少なくとも一方を主流れに対して個別に接続/遮断可能な多目的弁が必要とされる。
この課題は、本出願の特許請求の範囲第1項に記載の弁において解決される。
主流れが2つの部品を共にバイパスする回転位置、部品のうち一方のみが主流れに接続され且つ他方の部品は接続されない回転位置及び2つの部品が共に主流れに接続される回転位置という少なくとも3つの異なる回転位置をとることができる1つの回転弁が実現される。これにより、2つの個別の弁を使用する場合と比較して安価であり且つ接続配管の数を最小限に抑えた弁が提供される。
1つの態様によれば、内側ステータ面を有するステータと、内側ステータ面と密封接触するように配置された内側ロータ面を有するロータとを備え、ロータは内側ステータ面に対して回転軸に関して複数のロータ位置へ回転運動可能であり、ステータは、内側ステータ面の対応する1つの弁オリフィスとそれぞれ流体接触する複数の接続ポートを備え且つロータは、ロータ位置に関して弁オリフィスを選択的に相互に流体接続させるための2つ以上の相互接続流路を備える回転弁であって、ステータは、主入口ポート、主出口ポート、第1の部品供給ポート、第1の部品戻りポート、第2の部品供給ポート及び第2の部品戻りポートを備え且つロータの相互接続流路は、
第1のロータ位置で主入口ポートを主出口ポートと相互接続し、
第2のロータ位置で主入口ポートを第1の部品供給ポートと相互接続するとともに第1の部品戻りポートを主出口ポートと相互接続し、
第3のロータ位置で主入口ポートを第1の部品供給ポートと相互接続し、第1の部品戻りポートを第2の部品供給ポートと相互接続するとともに第2の部品戻りポートを主出口ポートと相互接続し、且つ
第4のロータ位置で主入口ポートを第2の部品供給ポートと相互接続するとともに第2の部品戻りポートを主出口ポートと相互接続するように配置される回転弁が提供される。
一実施形態では、主入口ポートの弁オリフィスは回転軸と同心に配置され、主出口ポート、第1の部品供給ポート及び第2の部品供給ポートの弁オリフィスは回転軸から距離Rだけ離間して所定の角度で分散配置され且つロータは、主入口ポートの弁オリフィスと回転軸から距離Rだけ離間した1つの場所との間に主入口相互接続流路を備える。
一実施形態では、第2のロータ位置及び第3の回転位置の双方において、第1の部品供給ポートの弁オリフィスを延長したステータ相互接続流路を介して第1の部品供給ポートはロータの主入口相互接続流路と流体接触する。
一実施形態では、第1の部品戻りポート及び第2の部品戻りポートの弁オリフィスは回転軸から距離R離間して所定の角度で分散配置され且つロータは、回転軸から距離Rだけ離間して配置された弁オリフィスを選択的に1対ずつ相互に接続するための2つ以上の転送相互接続流路を備える。
一実施形態では、主出口ポート、第2の部品供給ポート、第1の部品戻りポート及び第2の部品戻りポートの弁オリフィスは等間隔で分散配置され且つ各転送相互接続流路は隣接する弁オリフィスを相互に接続するように配置される。
一実施形態では、ステータは二次入口ポート及び二次出口ポートを更に具備し且つロータの相互接続流路は、
第5のロータ位置で二次入口ポートを第2の部品供給ポートと接続し且つ第2の部品戻りポートを二次出口ポートと接続するように配置される。一実施形態では、二次入口ポートの弁オリフィスは回転軸から距離R2(ただし、R≠R2である。)だけ離間した場所に配置され且つロータは、ロータが第5のロータ位置にある場合に二次入口ポート及び第2の部品供給ポートの弁オリフィスを相互に接続するように配置された二次供給源相互接続流路を備え、転送相互接続流路のうち1つは、第2の部品供給ポート及び二次出口ポートの弁オリフィスを相互に接続するように配置される。
一実施形態では、第1のロータ位置は0°と選択され且つ隣接する弁オリフィスの等しい間隔は30°であるので、第2のロータ位置は90°であり、第3のロータ位置は120°であり、第4のロータ位置は300°であり且つ第5のロータ位置は150°である。
一実施形態では、第1の部品及び第2の部品のうち少なくとも一方は、ステータの相互接続流路を介してそれぞれ対応するポートと直接連通するようにステータに一体に配置される。一実施形態では、pHセンサの形態の第2の部品がステータに一体に配置される。
一実施形態では、本発明に係る回転弁を備える分析計器及び処理システムが提供される。
適切な実施形態は従属特許請求の範囲に記載されている。
図1は、第1のモードで従来の弁を使用した場合の部品を通過する流れを示した図である。 図2は、第2のモードで従来の弁を使用した場合の図1の部品をバイパスする流れを示した図である。 図3は、2つの従来の弁を使用して流路に接続された2つの部品を示した図である。 図4は回転弁を示した概略側面図である。 図5は本発明の第1の実施形態のステータを示した斜視図である。 図6は、内側ステータ面の側から見た図5のステータを示した図である。 図7は、図5に示すステータの内側ステータ面のオリフィスの所定角度の分散配置を示した図である。 図8は、内側ロータ面から見た本発明の第1の実施形態のロータを示した斜視図である。 図9は、図8に示すロータの内側ロータ面の溝の所定角度の分散配置を示した図である。 図10a〜図10eは、ロータが異なるロータ位置に位置決めされた場合の本発明の一実施形態を示した概略図である。 図10a〜図10eは、ロータが異なるロータ位置に位置決めされた場合の本発明の一実施形態を示した概略図である。 図10a〜図10eは、ロータが異なるロータ位置に位置決めされた場合の本発明の一実施形態を示した概略図である。 図10a〜図10eは、ロータが異なるロータ位置に位置決めされた場合の本発明の一実施形態を示した概略図である。 図10a〜図10eは、ロータが異なるロータ位置に位置決めされた場合の本発明の一実施形態を示した概略図である。 図11は第2の位置にある本発明の別の実施形態を示した概略図である。
典型的な回転弁の主要な部品が図4に概略的に示す(ブラケット又はそれに類似する荷重支持要素又は固着要素は図示されない)。回転弁10は、ステータ11、ロータ12、回転軸の角度位置を認識する手段(図示せず)を任意に具備してもよい回転軸13並びに通常はギヤボックス及びモータを備える駆動装置14(弁は手動操作されてもよい)を有する。ロータは弁の回転軸RAを中心としてステータに関して回転可能である。
ステータ11はステータを内蔵する計器に関して固定されている。ステータ11は、流体供給源と流体連通する複数のポート(図4には図示せず)及び弁が協働する任意の部品を備える。ポートはステータの任意の適切な部分に任意の適切な向きで配置されてよい。ポートは毛管又は配管を接続するための手段を備える。そのような手段は当業者には周知の従来のValco継手などの任意の適切な種類であってよい。ポートは、内側ステータ面11a、すなわち動作中にロータ12と接触するステータの面にある対応する一連の弁オリフィスと流路を介して流体連通する。
ロータ12はディスクとして通常形成され且つ内側ロータ面12aを有する。動作中、内側ロータ面12aと内側ステータ面11aとを密封接触させるために内側ロータ面12aは平坦な内側ステータ面11aに圧接される。ステータに関するロータの回転位置に応じて内側ステータ面11aの異なる弁オリフィスを相互に接続する1つ以上の相互接続流路が内側ロータ面12aに形成される。相互接続流路は、2つの弁オリフィスを流体接触させることが可能な任意の種類の流路であってよく且つ内側ロータ面の個別のオリフィス、溝などを有する内部流路から構成されてもよい。
図5は、ステータ111の正面側の簡略斜視図であり、本発明に係る弁の一実施形態における入口ポート及び出口ポートの配置を示す。
尚、本出願の図に示すポート、溝などの角度位置は、一般に本発明の実施形態ごとに異なってもよい。すなわち、発明概念に従ってポート、溝などの相互協働が維持されるのであれば、ポート、溝などの角度位置は、弁の回転軸に関して回転されるか、反転されるか、あるいは他の方法により変更されてもよい。
更に、入口/出口ポートは、孔(又は任意の種類の流路)を介して内側ステータ面11aのオリフィスに接続されるが、ポートとオリフィスとの間に直線状ではない流路を形成することにより内側ステータ面11aのパターンとは異なるようにポートを配置することも可能である。しかし、説明を簡単にするため、以下に図6を参照して説明するように、ポートは内側ステータ面のオリフィスと一直線上に並ぶように配置されるものとして示される。
従って、開示される実施形態のステータ111は、計器の所望の動作可能な部品のすべてに弁を接続するために使用される8つのポート131a〜138aを有する。
主入口ポート131aは、ポンプなどの計器の第1の液体供給源から通常は検出器、他の弁などの計器の一連の部品及びクロマトグラフィカラムなどの接続されている他の部品を介して液体を送り出すための入口ポートとして使用される中央ポートである。主出口ポート132aは、計器の他の部分又は計器の外へ液体を排出させる出口ポートとして使用される。別の実施形態において、主入口ポートは、回転軸RAと同心の円形又は弓形の溝であってもよいが、複数の個別の弁オリフィスから構成されてもよい。
導電率モニタ又は流量制限装置などの第1の部品は、第1の部品供給ポート133a及び第1の部品戻りポート134aを介して弁に接続可能である。その場合、第1の部品供給ポート133aは弁からの出口として機能し且つ第1の部品戻りポート134aは第1の部品から流れを戻すための弁への入口として機能する。
pH監視センサなどの第2の部品は、第2の部品供給ポート135a及び第2の部品戻りポート136aを介して弁に接続可能である。その場合、第2の部品供給ポート135aは弁からの出口として機能し且つ第2の部品戻りポート136aは第2の部品から流れを戻すための弁への入口として機能する。
一実施形態では、第2の流体供給源(図示されない注入器など)を弁に接続させ且つ第1の部品及び第2の部品のうち少なくとも一方へ第2の流体を選択的に分配する二次入口ポート137aが配置される。第2の流体供給源は、例えば以下に示すように特定の校正用流体又は洗浄用流体を第1の部品及び第2の部品のうち一方又は双方に供給することにより第1の部品及び第2の部品のうち一方又は双方を校正するか又は手動操作により洗浄するための流体の供給源であってもよい。第2の流体供給源からの流体は、主出口ポート132aへ送出されてもよいが、一実施形態によれば二次出口ポート138aへ送出されてもよい。その場合、第2の流体は専用流路に供給される。二次出口ポート138aは、計器内の別の流路、例えば廃液回収器に接続されてもよい。尚、二次入口ポート137a及び二次出口ポート138aは共に任意に配置されるポートである。すなわち、校正又は洗浄が重要な意味を持たない場合、いずれか一方のポートを省略することができる。
図6は、他方の側、すなわち内側ステータ面111aの側から見た図5のステータ111を示した斜視図である。尚、図6に示す対応するオリフィス、すなわち主入口弁オリフィス131b、主出口弁オリフィス132b、第1の部品供給弁オリフィス133b、第1の部品戻り弁オリフィス134b、第2の部品供給弁オリフィス135b、第2の部品戻り弁オリフィス136b、二次入口弁オリフィス137b及び二次出口弁オリフィス138bで終わる流路を介して各ポートは内側ステータ面111aに接続される。別の実施形態において、主入口弁オリフィス131bは、回転軸RAと同軸の円形又は弓形の溝であってもよいが、回転軸RAと同軸には配置されていない個別の弁オリフィスのうち1つ以上から構成されてもよい。
2つ以上のロータ位置で第1の部品供給ポート133aとの流体連通を可能にするために、第1の部品供給ポート133aは、半径Rで2つの角度位置の間に延出するステータ相互接続流路と連通している。開示される実施形態において、ステータ相互接続流路は内側ステータ面111aに設けられたステータ溝139の形で示される。この溝は通常オリフィス直径とほぼ同じ幅である。弁オリフィス133bはステータ溝139の内側に配置される。
内側ステータ面111aに目を転じると、オリフィス及び溝端部の全般的な所定角度の分散配置が図7に示す。弁オリフィス、溝端部の位置(及び使用されない位置)は、ステータの中心(弁の回転軸と一致する)の周囲に等角度で分散される。先に説明した通り、オリフィスの位置及びオリフィス間の区分角度は本発明の概念から逸脱せずに変更可能である。本実施形態によればステータにおける弁オリフィス及び溝端部の位置は12あるので、区分角度aは30°である。二次入口弁オリフィス137bを除くすべての位置は弁の回転軸に対してほぼ同一の半径方向距離Rだけ離間しているが、二次入口弁オリフィス137bはRとは異なる半径方向距離R2だけ離間した位置にある。図7において、図示の便宜上、二次入口弁オリフィス137bはaとは異なる区分角度a2の位置に配置されているが、角度a2はaを含む任意の適切な角度であってよい。
上記のステータ111と協働するロータ112の内側ロータ面112aの一実施形態が図8に示す。内側ロータ面112aには、ロータ位置に関して内側ステータ面111aの弁オリフィスを選択的に相互に流体接続するための5つの相互接続流路が内側ロータ面112aの溝の形で設けられる。主入口溝140は、主入口ポートの弁オリフィス131bと回転軸から距離Rだけ離間した場所との間に主入口相互接続流路を形成するように配置される。主入口溝からの流体を受け取るために、主出口ポート、第1の部品供給ポート及び第2の部品供給ポートの弁オリフィス132b、133b及び135bは、回転軸から距離Rだけ離間してそれぞれ所定の角度で分散配置される。
図7に示すように、開示される実施形態において、第1の部品戻りポート及び第2の部品戻りポートの弁オリフィス133b、134b、135b及び136bは回転軸から距離Rだけ離間して所定の角度で分散配置され、また、図8に示すように、ロータは、回転軸から距離Rだけ離間して配置された弁オリフィスを選択的に対ごとに相互に接続するための3つの転送相互接続流路141、143及び144を備える。開示される実施形態において、主出口ポートの弁オリフィス132b、第2の部品供給ポートの弁オリフィス135b、第1の部品戻りポート及び第2の部品戻りポートの弁オリフィス134b及び136bはそれぞれ等間隔で分散配置され且つ各転送相互接続流路141、143、144はそれらの弁オリフィスのうち2つの隣接する弁オリフィスを相互に接続するように配置される。従って、転送相互接続流路141、143、144はそれぞれ角度aにわたり延出する。本実施形態において、角度aは30°である。ロータは、第2の部品供給ポートの弁オリフィス135b及び二次入口ポートの弁オリフィス137bを相互に接続するように配置された二次供給溝142の形の二次供給源相互接続流路を更に具備する。溝の相互位置及び形状は図9に更に明確に示す。
弁が組み立てられた後、従来のどの回転弁においても通常見られるように内側ロータ面112aは内側ステータ面111aに圧接される(この構造は当業者には周知であるので、ここでは説明されない)。ロータ112及びステータ111の相互角度位置に応じて、弁の種々の動作が実行される。それらの動作は図10a〜図10eに示す。図10a〜図10eにおいて、ロータの相互接続溝は太い破線により概略的に示され且つ弁の中の流体の流れは波パターンにより示される。
図10aに示すように、第1のロータ位置で、弁は第1の部品51及び第2の部品52の双方をバイパスするように構成される。流体の流れは第1のポート131aから入り、第1のオリフィス131bを介して第1のロータ溝121を通過し、第2のポート132aを通って(第2のオリフィス132bを介して)弁から流出する。第1のロータ位置では弁のそれ以外のポート及び溝は使用されない。すなわち、第1の部品51及び第2の部品52の双方に流体は供給されない。
図10bは、第2のロータ位置にある弁を示す。この場合、ロータ12の相互接続流路は主入口ポート131aを第1の部品供給ポート133aと接続し且つ第1の部品戻りポート134aを主出口ポート132aと接続する。このロータ位置で、第1の部品51は流体流れに接続されるが、第2の部品52は接続されない。特に、主入口溝140は主入口ポートの弁オリフィス131bを第1の部品供給ポート133aの弁オリフィス133bと接続し、転送相互接続溝144は第1の部品戻りポート134aの弁オリフィス134bを主出口ポート132aの弁オリフィス132bと接続する。
図10cは、第3のロータ位置にある弁を示す。この場合、ロータ12の相互接続流路は、主入口ポート131aを第1の部品供給ポート133aと接続し、第1の部品戻りポート134aを第2の部品供給ポート135aと接続し且つ第2の部品戻りポート136aを主出口ポート132aと接続する。このロータ位置で、第1の部品51及び第2の部品52は共に流体流れに接続される。特に、主入口溝140は、ステータ溝139を介して主入口ポートの弁オリフィス131bを第1の部品供給ポート133aの弁オリフィス133bと接続する。転送相互接続溝143は第1の部品戻りポート134aの弁オリフィス134bを第2の部品供給ポート135aの弁オリフィス135bと接続し、転送相互接続溝144は第2の部品戻りポート136aの弁オリフィス136bを主出口ポート132aの弁オリフィス132bと接続する。
図10dは、第4の回転位置にある弁を示す。この場合、ロータ12の相互接続流路は主入口ポート131aを第2の部品供給ポート135aと接続し且つ第2の部品戻りポート136aを主出口ポート132aと接続する。このロータ位置で、第2の部品52は流体流れに接続されるが、第1の部品51は接続されない。特に、主入口溝140は主入口ポート131aの弁オリフィス131bを第2の部品供給ポート135aの弁オリフィス135bと接続し、転送相互接続溝141は第2の部品戻りポート136aの弁オリフィス136bを主出口ポート132aの弁オリフィス132bと接続する。
図10eは、第5のロータ位置にある弁を示す。この場合、ロータ12の相互接続流路は二次入口ポート137aを第2の部品供給ポート135aと接続し且つ第2の部品戻りポート136aを二次出口ポート138aと接続する。このロータ位置で、校正、洗浄などのために第2の部品52は二次流体流れに接続されるが、第1の部品51は流体流れに接続されない。開示される実施形態において、二次出口ポートから流出した流体は廃液回収器53で回収される。特に、二次入口溝142は二次入口ポート137aの弁オリフィス137bを第2の部品供給ポート135aの弁オリフィス135bと接続し、転送相互接続溝144は第2の部品戻りポート136aの弁オリフィス136bを二次出口ポート138aの弁オリフィス138bと接続する。
図10a〜図10eからわかるように、開示される実施形態では、第1のロータ位置は0°として選択され且つ隣接する弁オリフィスの等しい間隔は30°であるので、第2のロータ位置は90°であり、第3のロータ位置は120°であり、第4のロータ位置は300°であり且つ第5のロータ位置は150°である。先に指摘した通り、機能的特性が実現されるのであれば、ロータ位置の区分角度a及び相対的位置関係は任意に選択されてよい。
第2の部品がpHセンサである場合、センサを頻繁に校正し且つ/又は洗浄することが通常必要である。第5のロータ位置はpHセンサの洗浄のために使用されてもよく、その場合、pHセンサをホルダから取り外す必要なく校正し且つ貯蔵液の中で貯蔵しておくことが可能である。
図11は、pHセンサの形態の第2の部品52が第2の部品供給ポート135a及び第2の部品戻りポート136aと直接連通するようにステータ11に装着されている回転弁10の一実施形態を概略的に示す。この弁の場合、センサ空胴152と連通するように内部相互接続流路150及び151が形成され、pHセンサ52は流体流れにさらされている。従って、pHセンサが配管によって接続される場合と比較して、相互接続流路における流体の体積を最小限に抑えてpHセンサを流体流路に接続できる。
先に説明したように、オリフィスの厳密な位置は上述の実施形態の通りでなくてもよい。本発明に重要なのは、先に示した回転位置ごとに流体が送り出されるべき特定のオリフィスにそれぞれ異なる溝が通じていることである。
10 回転弁
11 ステータ
11a 内側ステータ面
12 ロータ
12a 内側ロータ面
13 回転軸
14 駆動装置
51 第1の部品
52 第2の部品
53 廃液回収器
111 ステータ
111a 内側ステータ面
112 ロータ
112a 内側ロータ面
121 第1のロータ溝
131a 主入口ポート
131b 主入口弁オリフィス
132a 主出口ポート
132b 主出口弁オリフィス
133a 第1の部品供給ポート
133b 第1の部品供給弁オリフィス
134a 第1の部品戻りポート
134b 第1の部品戻り弁オリフィス
135a 第2の部品供給ポート
135b 第2の部品供給弁オリフィス
136a 第2の部品戻りポート
136b 第2の部品戻り弁オリフィス
137a 二次入口ポート
137b 二次入口弁オリフィス
138a 二次出口ポート
138b 二次出口弁オリフィス
139 ステータ溝
140 主入口溝
141 転送相互接続流路
142 二次供給溝
143 転送相互接続流路
144 転送相互接続流路
150 内部相互接続流路
151 内部相互接続流路
152 センサ空胴
R 半径方向距離
R2 半径方向距離
RA 回転軸
a 区分角度
a2 区分角度

Claims (12)

  1. 内側ステータ面(111a)を有するステータ(111)と、前記内側ステータ面と密封接触するように配置された内側ロータ面(112a)を有するロータ(112)とを備え、前記ロータは前記内側ステータ面に対して回転軸(RA)に関して複数のロータ位置へ回転運動可能であり、前記ステータは、前記内側ステータ面の対応する1つの弁オリフィス(131b〜136b)とそれぞれ流体接触する複数の接続ポート(131a〜136a)を備え且つ前記ロータは、前記ステータ位置に関して前記弁オリフィスを選択的に相互に流体接続させるための2つ以上の相互接続流路(140〜144)を備える回転弁であって、前記ステータが、主入口ポート(131a)、主出口ポート(132a)、第1の部品供給ポート(133a)、第1の部品戻りポート(134a)、第2の部品供給ポート(135a)及び第2の部品戻りポート(136a)を備え、前記ロータの前記相互接続流路が、
    第1のロータ位置で前記主入口ポートを前記主出口ポートと相互接続し、
    第2のロータ位置で前記主入口ポートを第1の部品供給ポートと相互接続するとともに第1の部品戻りポートを前記主出口ポートと相互接続し、
    第3のロータ位置で前記主入口ポートを第1の部品供給ポートと相互接続し、第1の部品戻りポートを第2の部品供給ポートと相互接続するとともに第2の部品戻りポートを前記主出口ポートと相互接続し、且つ
    第4のロータ位置で前記主入口ポートを第2の部品供給ポートと相互接続するとともに第2の部品戻りポートを前記主出口ポートと相互接続するように配置される、回転弁。
  2. 前記主入口ポートの前記弁オリフィス(131b)が前記回転軸と同心に配置され、前記主出口ポート、第1の部品供給ポート及び第2の部品供給ポートの前記弁オリフィス(132b,133b,135b)が前記回転軸から距離Rだけ離間して所定の角度で分散配置され、前記ロータが、前記主入口ポートの前記弁オリフィスと前記回転軸から距離Rだけ離間した1つの場所との間に主入口相互接続流路(140)を備える、請求項1記載の回転弁。
  3. 第2のロータ位置及び第3のロータ位置の双方において、第1の部品供給ポートの前記弁オリフィスを延長したステータ相互接続流路(139)を介して第1の部品供給ポートが前記ロータの前記主入口相互接続流路と流体接触する、請求項2記載の回転弁。
  4. 第1の部品戻りポート及び第2の部品戻りポートの前記弁オリフィスが前記ロータ軸から距離Rだけ離間して所定の角度で分散配置され、前記ロータが前記ロータ軸から距離Rだけ離間して配置された前記弁オリフィスを選択的に1対ずつ相互に接続するための2つ以上の転送相互接続流路を備える、請求項2又は3記載の回転弁。
  5. 前記主出口ポート、第2の部品供給ポート、第1の部品戻りポート及び第2の部品戻りポートの前記弁オリフィスが等間隔で分散配置され、各転送相互接続流路が隣接する弁オリフィスを相互に接続するように配置される、請求項4記載の回転弁。
  6. 前記ステータが二次入口ポート(137a)及び二次出口ポート(138a)を更に具備しており、前記ロータの前記相互接続流路が、第5のロータ位置で前記二次入口ポートを第2の部品供給ポートと相互接続するとともに第2の部品戻りポートを前記二次出口ポートと相互接続するように配置される、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の回転弁。
  7. 前記二次入口ポートの前記弁オリフィリスが前記回転軸から距離R2(ただし、R≠R2である。)だけ離間した場所に配置され、前記ロータが、前記ロータが第5のロータ位置にある場合に前記二次入口ポート及び第2の部品供給ポートの前記弁オリフィスを相互接続するように配置された二次供給源相互接続流路を備え、前記転送相互接続流路のうち1つが前記二次部品供給ポート及び前記二次出口ポートの前記弁オリフィスを相互接続するように配置される、請求項6記載の回転弁。
  8. 第1のロータ位置が0°であり、隣接する弁オリフィス間の等間隔が30°とされ、第2のロータ位置が90°であり、第3のロータ位置が120°であり、第4のロータ位置が300°であり、第5のロータ位置が150°である、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の回転弁。
  9. 第1の部品及び第2の部品のうち少なくとも一方が、前記ステータの相互接続流路を介してそれぞれ対応するポートと直接連通するように前記ステータに一体に配置される、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の回転弁。
  10. pHセンサの形態の第2の部品が前記ステータに一体に配置される、請求項6記載の回転弁。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の回転弁を備える分析計器。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の回転弁を備える処理システム。
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