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JP5569640B2 - 無線通信システムにおける伝送制御方法、送信装置及び受信装置 - Google Patents

無線通信システムにおける伝送制御方法、送信装置及び受信装置 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システムにおける伝送制御方法、送信装置及び受信装置に関し、特に、MIMO(Multi Input Multi Output)伝送における再送制御技術に用いて好適な技術に関する。
携帯電話などの移動通信システムは、現在はCDMA(Code Division Multiple Access)方式による第3世代方式がサービスを開始しているが、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式をベースとしてより高速な通信が可能となる次世代移動通信システムの検討が進められている(後記非特許文献1参照)。
そこで、伝送レートを高速化する技術としてMIMOが有力な技術として提案されてきている。図19にMIMO伝送システムの概要を示す。この図19に示すMIMO伝送システムは、複数の送信アンテナ(アンテナ系列)Tx#1,Tx#2,…,Tx#n(nは2以上の整数)を有する送信装置100と、複数の受信アンテナ(アンテナ系列)Rx#1,Rx#2,…,Rx#nを有する受信装置200とをそなえて構成され、各送信アンテナTx#i(i=1〜n)から異なるデータストリームを並列に送信することにより、送信アンテナ数nに比例して伝送容量を増大させる空間多重伝送技術である。異なる送信アンテナTx#iは、お互いに無相関になるように配置され、各送信アンテナTx#iから送信されるデータストリームは、それぞれ独立のフェージング伝搬路を通り、他のデータストリームと空間で混ざり合った状態で受信アンテナRx#iで受信される。
このようなMIMO伝送システムの実現例としては、例えば図20に示すように、アンテナ毎に独立してストリーム処理を行なう方法がある。例えばプリコーディング(Precoding)を行なわないPARC(Per Antenna Rate Control)(後記非特許文献2参照)や、プリコーディングを行なうPSRC(Per Stream Rate Control)(後記非特許文献3参照)などが挙げられる。
具体的に、この図20に示すシステムは、例えば、送信装置100として、ストリーム分離部101と、送信ストリーム毎のCRC付加部102,符号化部103及びHARQ処理部104と、送信部105と、再送制御部106とをそなえて構成され、受信装置200として、例えば、信号分離・合成部201と、受信ストリーム毎のHARQ処理部202及びCRC演算部203と、ACK/NACK判定部204と、ストリーム合成部205とをそなえて構成されている。なお、ATRは送信装置100の受信アンテナ、ATTは受信装置200の送信アンテナをそれぞれ表しており、本例では、便宜上、ACK/NACK(Acknowledgement/Negative Acknowledgement)信号(確認応答信号)が送信アンテナATTから送信され受信アンテナATRにて受信されることを表している。
そして、送信装置(以下、送信側ともいう)100は、例えば図21に示すフローチャートに従って動作し、受信装置(以下、受信側ともいう)200は、例えば図22に示すフローチャートに従って動作する。
即ち、送信装置100では、送信データが、ストリーム分離部101にて各アンテナ系列Tx#iの送信ストリームに分離され(ステップA1)、アンテナ系列Tx#iの送信ストリーム毎に、誤り検出のためのCRC(Cyclic Redundant Check)符号がCRC付加部102にて付加され(ステップA2)、ビット誤り訂正のためにデータストリームの符号化が符号化部103にて行なわれ、再送制御のためにHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理がHARQ処理部104にて行なわれ(ステップA4)、送信部105においてHARQブロック(プロセス)を伝送する送信アンテナTx#iが選択され、変調された後、受信装置200に送信される。ここで、プリコーディングを用いる場合(ステップA5でyesの場合)、各プロセスは複数の送信アンテナTx#iを選択できるが、PARCの場合(ステップA5でnoの場合)、予め定められた送信アンテナTx#iから送信される。
一方、受信装置200では、図22に示すように、送信装置100から送信された信号が各受信アンテナRx#iで受信されると、信号分離・合成部201にて当該受信信号の分離・合成が行なわれ(ステップB1)、受信した信号(プロセス)が再送プロセスか否かを判定する(ステップB2)。その結果、再送プロセスであれば(ステップB2でyesであれば)、受信装置200は、HARQ処理部202にて、今回受信した信号と前回受信して保持している同じプロセスの受信信号とを合成し(ステップB3)。CRC演算部203にて、各プロセスに付加されたCRCを検査することによりビット誤りを検出する(ステップB4)。なお、今回受信したプロセスが再送プロセスでない場合(ステップB2でnoの場合)は、HARQ処理部202による合成は行なわずに、CRC演算部203によるビット誤り検出を行なう(ステップB4)。
そして、ACK/NACK判定部204にて、ビット誤りが検出された場合(ステップB5でyesの場合)には、受信プロセスを保持してNACK信号を送信アンテナATTにより送信装置100へ返信し(ステップB6)、誤りが検出されなかった場合(ステップB5でnoの場合)にはACK信号を送信アンテナATTにより送信装置100へ返信してプロセスを上位層に渡す(ステップB7)。なお、誤りの検出されなかった各ストリームの受信信号は最終的にストリーム合成部205にて合成されて出力される。
このような一連の処理において、高速通信のために重要な機能はHARQである。HARQは自動再送要求(ARQ)と誤り訂正符号化(FEC:Forward Error Correction)を組み合わせたARQ方式である。具体的には、送信側100では情報ビットのブロックに誤り検出用パリティビットを加えて誤り訂正符号化し、その全部又は一部を送信する。再送が生じた場合、現在のブロックに対する符号化ビットのうち、全部又は一部を再送する。
受信側200では、再送ブロックのうち、それぞれ既存ブロックの対応するビットごとに合成処理を行ない、その結果得られた合成ブロックを用いて誤り訂正および誤り検出処理を再度行なう。このようにして受信側200は、所定の上限回数の範囲でブロックの誤りがなくなるまで、送信側100へのACK/NACK返信と再送による復号処理のトライアルとを繰り返す。
次世代移動体通信では、特にN-channel Stop-and-Wait ARQが適用される(後記非特許文献4参照)。ここで、Nは整数を表現しており、同時に送信できるブロック数(プロセス数)を表現している。同時に送信されたプロセスは、プロセス毎にStop and Waitによる再送制御が行なわれる。
図23に、N-channel Stop-and-Wait ARQの概要を示す。
それぞれのプロセスは、無線伝送の単位区間(TTI:Transmission Time Interval)で送信され、プロセス番号Nという識別子で識別される。この図23ではプロセス数N=5(0〜4)の場合を示しており、したがって、5-channel Stop-and-Wait ARQの場合に相当する。なお、図23では、便宜上、各プロセスのデータ部に対してプロセス番号を付加して表現しているが、実際には、プロセス番号は制御チャネルで送信され、各プロセスのデータ部にプロセス番号が付加されることはない。即ち、プロセス番号は各プロセスのデータ部に付随して送信される(以下、同じ)。
受信装置200が送信装置100からプロセスを受信すると上述したごとく誤り検出を行なう。ここで、プロセス0〜4のうち、プロセス「1」,「3」,「4」に誤りが生じ、プロセス「0」,「2」には誤りが生じなかったとすると、誤りが生じなかったプロセス「0」,「2」に対しては、ACK信号を送信装置100に返信し、誤りが生じたプロセス「1」,「3」,「4」に対しては、メモリ(図示省略)にプロセスを保持した上でNACK信号を送信装置100に返信する。ACK/NACK信号の返信も制御チャネルで送信されるが、この場合、プロセス番号は返信する必要はない。
受信装置200は、各プロセスの返信時間タイミングを調整してACK/NACK信号を返信することにより、送信装置100はどのプロセスに対するACK/NACK信号かを識別できる。送信装置100がACK信号を受信すると、新規プロセスの送信を行なうが、その際のプロセス番号は、プロセス番号を付加する時刻を含めて過去5プロセス内で使われていないプロセス番号を任意に付加してよい(図23では、使われていないプロセス番号の昇順にプロセス番号を付加している)。
一方、送信装置100がNACKを受信すると、誤りが生じたプロセスの再送を行なうが、その際のプロセス番号は前回のプロセス番号と同じ番号を付加する。再送後、受信装置200はプロセス番号を認識して、どのプロセスと合成すべきかを判定する。つまり、再送プロセスであるプロセス「1」,「3」,「4」を受信すると、前回のNACK信号送信時に保持していた同じプロセス番号をもつプロセス「1」,「2」,「3」とパケット合成をそれぞれ行なう。合成後、CRCを検査することにより、誤りなく受信できた場合にはACKを送信装置100へ返信する。一方、誤りが生じた場合には、合成後のプロセスを保持し、再度、NACK信号を送信装置100へ返信する。
なお、合成の方法としては代表的な方法は2タイプあるが、本発明はどちらの合成方法を利用してもよい。1つは、再送時に以前の送信時とまったく同じデータを再送し、以前送信時の受信信号と再送時の受信信号とを合成して復号すべきデータの生成を行なうタイプのもので、もう1つは、再送時に符号化後のデータのパンクチャリングパターンを変更して今まで送信されなかったビットを送信して、以前送信時の受信信号と再送時の受信信号とを合成して等価的な符号化率を低くし、誤り訂正能力(符号化利得)を向上させるタイプのものである。後者の技術は、IR(Incremental Redundancy)と呼ばれている。
このようなプロセス処理は、前記のPARCやプリコーディングの異同に関わらず、同じように行なわれる。そこで以降では、PARCを例に説明を続ける。
図24に、送信装置100および受信装置200がPARCに対応している場合のN-channel Stop-and-Wait ARQの様子を示す。
前述のように、PARCではCRC付加、符号化、HARQ処理はアンテナ毎に独立に行なわれるため、HARQプロセス番号も独立の番号が付加される。この図24では、送信アンテナTx#1から送信されたプロセス「1」,「3」,「4」と、送信アンテナTx#2から送信されたプロセス「1」とに再送が生じている様子(点線矢印参照)を示している。このような場合、前述のようにHARQはアンテナ系列毎に行なわれるため、各アンテナ系列について独立して再送制御が行なわれる。なお、プロセス番号の付加方法は図23と同様の規則で付加する。
また、次世代移動体通信システムにおけるMIMO伝送では、送信アンテナTx#i間で送信するデータ信号を分離・合成するために、送信装置100は、アンテナ識別信号(例えば、パイロット信号や、スクランブリングコード)を送信する。
図25に送信装置100の送信アンテナが2本の場合のパイロット信号付加例を示す。この図25の(1)及び(2)に示すように、パイロット信号(R:Reference Symbol)は、各アンテナ系列Tx#1,Tx#2間で、同じ時間系列かつ異なる周波数系列で付加される。受信装置200は、パイロット信号を参照することにより、受信装置200のアンテナ系列Rx#1では受信した信号からアンテナ系列Tx#1の信号を分離し、受信装置200のアンテナ系列Rx#2では受信した信号からアンテナ系列Tx#2の信号を分離し、それぞれの信号を合成して送信されたストリーム(プロセス)を復元する。また、通常、アンテナ系列とパイロット信号との対応付けは報知情報で送信される。
MIMO伝送システムが適用される通信環境としては、例えば図26に示すようなセル構成が挙げられる。つまり、1つのセルを、MIMO伝送の形態によりエリアに分割した形態であり、図26の(1)に示すように、移動局400が基地局300の内側のエリア(MIMO多重伝送エリア)302に在圏する場合は、MIMO多重伝送(図26の(1)では2ストリームで送信)し、外側のエリア(非MIMO多重伝送エリア)303に在圏する場合は、非MIMO多重伝送(図26の(1)では1ストリーム伝送)を行なう。なお、「非MIMO多重伝送」とは、例えば、MIMOダイバーシチ伝送や1本のアンテナで1ストリームの送受信を行なうMIMOシングル伝送を意味する。
また、図26の(2)に示すように、MIMO多重伝送エリア302内であっても、移動局400が基地局300の近傍エリア301に在圏し見通し内通信となる場合、あえて非MIMO多重伝送(図26の(2)では1ストリーム伝送)を行なう場合もある。これは、見通し内通信の場合、アンテナ間相関が生じるため、受信装置200において信号の分離・合成が困難となり高スループットを得られない可能性があるためである。
このような場合、基地局300の近傍エリア301であってもMIMO多重伝送ではなく、高変調度、高符号化率で非MIMO多重伝送を行なった方が高スループットを得られる可能性がある。
このように、MIMO多重伝送は1セル内で固定的に適用されるわけではなく、移動局400の在圏位置によって、非MIMO多重伝送が適用される場合もある。例えば、移動局400の無線品質(例えば、移動局400が基地局300に報告するSN比の平均値)が或る閾値よりも大きい場合はMIMO多重伝送を行ない、当該閾値よりも小さい場合は非MIMO多重伝送を行なう。
このとき、ストリーム数は、複数ストリームから1ストリームに減少するため、例えばPARCのように、アンテナ系列毎に独立してプロセス番号を付加する方法では、ストリーム数が減少した場合にHARQのプロセス番号が重複(競合)することにより、通信が継続できない可能性が生じる。
例えば図27に、PARCにおいて、MIMO多重伝送からMIMOダイバーシチ伝送に切り替わった場合の動作例を示す。この例は、ACK/NACK信号が1ストリームで返信される場合を示している。
送信装置100のアンテナ系列Tx#1およびアンテナ系列Tx#2から、図27に示すようなタイミングでプロセス「0」,「1」,「2」が送信され、各アンテナ系列Tx#1,Tx#2から送信されたプロセス「0」,「1」に対するACK信号が受信装置200から送信装置100に返信された後に、図27中に符号500で示すタイミングで、移動局400の在圏位置が図26に示すMIMO多重伝送エリア302から、非MIMO多重伝送エリア(MIMOダイバーシチ伝送エリア)301又は303に移動したとする。
このとき、流入するストリームの処理を行なう送信装置100の主アンテナ系列をアンテナ系列Tx#2とすると、送信装置100は、アンテナ系列Tx#1及びTx#2から、MIMOダイバーシチ伝送に切り替わる前に蓄積されていたプロセス「2」を送信する。受信装置200は、これらの信号をアンテナ系列Rx#1及びRx#2で受信して、信号の合成を行ない、プロセス「2」を構築する。続いて、受信装置200は、前回送信時に保持していたプロセス「2」とのパケット合成を行なうことを試みるが、ここで次の課題が生じる。
(課題1)受信装置200は、再送プロセス「2」が、保持していたどのプロセスと合成すべきか認識できない。即ち、例えば図28に示すように、受信装置200は、再送プロセス「2」をMIMOダイバーシチで受信するが、前述のように、パケット合成がプロセス番号だけを見て行なわれる場合、アンテナ系列Rx#1とアンテナ系列Rx#2とにそれぞれプロセス「2」が保持されているため、どのプロセスと合成するか判定できない。仮に、主アンテナ系列Rx#2に保持しているプロセス(符号601参照)との合成を試みる場合、アンテナ系列Rx#1のプロセス「2」(符号602参照)と、符号601で示すアンテナ系列Rx#2のプロセス「2」とをパケット合成してしまい、合成の整合性が崩壊する。
加えて、次の課題も生じる。
(課題2)送信装置100において、下記のケース1,2に示すような誤再送が生じる。
(ケース1)ACK/NACK信号の返信が時間タイミング調整により行なわれる場合
この場合、ACK/NACKの返信タイミング(返信時間や返信周波数)は、基地局が移動局に指示する。
図29に概要を示す。受信装置200は、主アンテナ系列Rx#2の時間タイミング調整によってACK/NACK信号を返信する。このとき、送信装置100は、返信を主アンテナ系列Tx#2のタイミング情報によって受信する。この場合、図29に示すように、送信装置100が返信を受信したタイミングが、符号603で示すアンテナ系列Tx#2のプロセス「2」の再送タイミングと重なるため、本来はアンテナ系列Tx#1のプロセス「2」を再送するはずが、アンテナ系列Tx#2のプロセス「2」を誤再送する可能性がある。このとき、アンテナ系列Tx#1のプロセス「2」は再送できない。
(ケース2)ACK/NACK信号の返信が時間タイミング調整ではなくプロセス番号により行なわれる場合
このケースは、ACK/NACKの返信は、タイミング調整を行なわずに実行する場合である。したがって、ケース1とは異なり、返信タイミング調整の指示は不要になるが、ACK/NACK返信時にプロセス番号を付加する必要がある。
図30に概要を示す。受信装置200は、主アンテナ系列Rx#2からプロセス番号を明示してACK/NACK信号を返信する。その際、アンテナ系列Tx#2によって返信を受信する。このとき、図30に示すように、アンテナ系列Tx#1のプロセス「2」に対する返信を受信すると、送信装置100は、アンテナ系列Tx#2のプロセス「2」に対するNACK信号だと誤解釈してしまう。よって、アンテナ系列Tx#1のプロセス「2」は再送できない。
このように、各アンテナ系列でプロセス番号の重複が生じると、受信装置200では、どのアンテナ系列のプロセスどうしを合成するか判定できず、その一方で、送信装置100では、プロセスの誤再送が生じ、本来再送すべきプロセスは再送できない、という課題が生じる。
また、確認応答(ACK/NACK信号)が受信装置200から送信装置100へ2ストリームで返信される場合も、上記課題と同様の課題が生じる。図31及び図32にその様子を示す。即ち、受信装置200においては、図28に示したように、再送プロセス「2」は、アンテナ系列Rx#1及びアンテナ系列Rx#2でそれぞれ保持しているどちらのプロセスと合成すべきか判定できない。また、送信装置100においても、図29及び図30により上述したのと同様の課題が生じる。
つまり、MIMO多重伝送からMIMOダイバーシチ伝送に切り替わると、
(1)受信装置200から返信される確認応答がアンテナ系列Rx#2から返信される場合は、図31に示すように、ACK/NACK信号は受信装置200の送信アンテナATT2から返信されるが、この場合、送信装置100の動作は図29及び図30に示した場合と同様であるため、アンテナ系列Tx#2のプロセス「2」を誤再送してしまい、アンテナ系列Tx#1のプロセス「2」を再送できず、
(2)受信装置200から返信される確認応答がMIMOダイバーシチで返信される場合は、図32に示すように、ACK/NACK信号は送信アンテナATT1及びATT2から返信されるため、送信装置100は受信アンテナATR1及びATR2で返信された信号をダイバーシチ受信するが、主アンテナ系列はアンテナ系列Tx#2であるため、最終的にこれらはアンテナ系列Tx#2に対する返信であると判定される。よって、アンテナ系列Tx#2のプロセス「2」を誤再送してしまい、アンテナ系列Tx#1のプロセス「2」は再送できない。
本発明は、以上のような課題に鑑み創案されたもので、MIMO多重伝送からMIMOダイバーシチ伝送に切り替わった場合のように、伝送ストリーム数が変化(減少)した場合でも、プロセス番号(つまり、ストリーム識別)の整合性を維持して、通信を正常に継続できるようにすることを目的とする。
(1)第1の案として、例えば、複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける伝送制御方法において、該送信装置は、前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記データブロックに対応し、且つ、前記ストリームデータの系列の識別を行なわない規則に従ったプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、該受信装置は、該送信装置からの受信データブロックに付随する前記プロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理する、無線通信システムにおける伝送制御方法を用いることができる。
(2)また、第2の案として、例えば、複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該送信装置であって、前記ストリームデータ毎に、プロセス番号を前記データブロックに付随させるデータブロック識別情報付随手段と、前記プロセス番号を付随させたデータブロックを該受信装置へ送信する送信手段と、前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従うよう該データブロック識別情報付随手段を制御し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記データブロックに対応し、且つ、前記ストリームデータの系列の識別を行なわない規則に従うよう該データブロック識別情報付随手段を制御する制御手段と、前記プロセス番号を付加された、前記データブロックについての再送要求を該受信装置から受信すると、当該プロセス番号により識別されるデータブロックを該受信装置へ再送する再送制御手段とをそなえる、無線通信システムにおける送信装置を用いることができる。
(3)また、第3の案として、例えば、複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該受信装置であって、前記MIMO多重伝送を行なう場合、該送信装置が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、該送信装置が、前記データブロックに対応し、且つ、前記ストリームデータの系列の識別を行なわない規則に従ったプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信する受信手段と、該受信手段で受信した受信データブロックに付随するプロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理する再送合成手段とをそなえる、無線通信システムにおける受信装置を用いることができる。
(4)また、第4の案として、例えば、複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける伝送制御方法において、該送信装置は、前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記規則には従わずに、前記データブロックに対応するプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、該受信装置は、該送信装置からの受信データブロックに付随する前記プロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理する、無線通信システムにおける伝送制御方法を用いることができる。
(5)また、第5の案として、例えば、複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該送信装置であって、前記ストリームデータ毎に、プロセス番号を前記データブロックに付随させるデータブロック識別情報付随手段と、前記プロセス番号を付随させたデータブロックを該受信装置へ送信する送信手段と、前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従うよう該データブロック識別情報付随手段を制御し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記規則には従わずに、前記データブロックに対応するよう該データブロック識別情報付随手段を制御する制御手段と、前記プロセス番号を付加された、前記データブロックについての再送要求を該受信装置から受信すると、当該プロセス番号により識別されるデータブロックを該受信装置へ再送する再送制御手段とをそなえる、無線通信システムにおける送信装置を用いることができる。
(6)また、第6の案として、例えば、複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該受信装置であって、前記MIMO多重伝送を行なう場合、該送信装置が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、該送信装置が、前記規則には従わずに、前記データブロックに対応するプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信する受信手段と、該受信手段で受信した受信データブロックに付随するプロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理する再送合成手段とをそなえる、無線通信システムにおける受信装置を用いることができる。
上記本発明によれば、少なくとも次のような効果ないし利点が得られる。
即ち、MIMO多重伝送から非MIMO多重伝送(MIMOダイバーシチ伝送など)に伝送モードが切り替わった場合のように、送信装置と受信装置との間の伝送ストリーム数が変化(減少)した場合でも、伝送ストリーム間でデータブロック識別の競合が生じることがないため、データブロックの送信装置の誤再送及び受信装置での誤合成を回避することができる。したがって、送信装置と受信装置との間で正常な通信(ストリーム伝送)を継続することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るMIMO伝送システムの構成を示すブロック図である。 図1に示すMIMO伝送システムにおけるプロセス番号付加方法を説明すべくプロセス番号の一例を併せて示すブロック図である。 図1に示すMIMO伝送システムにおける再送処理動作を説明するための図である。 図1に示すMIMO伝送システムにおける送信装置の動作を説明するフローチャートである。 図1に示すMIMO伝送システムにおけるACK/NACKの返信方法(ケース1)を説明するための図である。 図1に示すMIMO伝送システムにおける受信装置の動作(ケース1)を説明するフローチャートである。 図1に示すMIMO伝送システムにおけるACK/NACKの返信方法(ケース2)を説明するための図である。 図1に示すMIMO伝送システムにおける受信装置の動作(ケース2)を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るMIMO伝送システムの構成をプロセス番号の一例を併せて示すブロック図である。 図9に示すMIMO伝送システムにおける他のプロセス番号付加方法を説明すべくプロセス番号の一例を併せて示すブロック図である。 図9に示すMIMO伝送システムにおける再送処理動作を説明するための図である。 図9に示すMIMO伝送システムにおける送信装置の動作を説明するフローチャートである。 図9に示すMIMO伝送システムにおける受信装置の動作(ケース1)を説明するフローチャートである。 図9に示すMIMO伝送システムにおける受信装置の動作(ケース2)を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るMIMO伝送システムにおける再送処理動作を説明するための図である。 第3実施形態に係るMIMO伝送切り替え方法を説明するための図である。 本発明の第4実施形態に係るMIMO伝送切り替え方法を説明するための図である。 第4実施形態に係るMIMO伝送システムにおける再送処理動作を説明するための図である。 MIMO伝送システムの概要図である。 図19に示すMIMO伝送システムにおける送信装置及び受信装置の構成例を示すブロック図である。 図20に示すMIMO伝送システムにおける送信装置の動作を説明するフローチャートである。 図20に示すMIMO伝送システムにおける受信装置の動作を説明するフローチャートである。 図20に示すMIMO伝送システムにおける再送合成処理を説明するための図である。 図20に示すMIMO伝送システムにおける送信装置および受信装置がPARCに対応している場合のN-channel Stop-and-Wait ARQの様子を示す図である。 図20に示すMIMO伝送システムにおけるパイロット信号付加例を示す図である。 MIMO伝送システムのセル構成例を示すブロック図である。 PARCにおいてMIMO多重伝送からMIMOダイバーシチ伝送に切り替わった場合の動作例を説明するための図である。 従来技術の課題を説明するための図である。 従来技術の課題を説明するための図である。 従来技術の課題を説明するための図である。 従来技術の課題を説明するための図である。 従来技術の課題を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
〔A〕第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態に係るMIMO伝送システムの構成を示すブロック図で、この図1に示すMIMO伝送システムは、複数の送信アンテナ(アンテナ系列)Tx#1,Tx#2,…,Tx#nを有する、少なくとも1台の送信装置1と、複数の受信アンテナ(アンテナ系列)Rx#1,Rx#2,…,Rx#nを有する、少なくとも1台の受信装置2とをそなえて構成される。なお、送信装置1は、例えば、基地局装置の送信系として適用でき、受信装置2は、移動局装置の受信系として適用することができる。また、本例では、送信アンテナ数と受信アンテナ数とを同数(n)としているが、異なっていてもよい。
そして、送信装置1は、その要部に着目すると、例えば、ストリーム分離部11と、送信ストリーム毎のCRC付加部12,符号化部13及びHARQ送信処理部14と、送信部15と、再送制御部16と、プロセス番号付加部17とをそなえて構成され、受信装置2は、その要部に着目すると、例えば、信号分離・合成部21と、受信ストリーム毎のHARQ受信処理部22及びCRC演算部23と、ACK/NACK判定部24と、ストリーム合成部25と、プロセス番号振分部26とをそなえて構成されている。なお、この図1においても、ATRは送信装置1の受信アンテナ、ATTは受信装置2の送信アンテナをそれぞれ表しており、説明の便宜上、確認応答(ACK/NACK信号)は、受信装置2の送信アンテナATTから1ストリームで送信されて送信装置1の受信アンテナATRにて受信されることを前提とする。
ここで、送信装置1において、ストリーム分離部11は、送信データ信号を各アンテナ系列Tx#iの送信ストリームに分離するものであり、CRC付加部12は、それぞれ、前記送信ストリームに誤り検出のためのCRC符号を付加するものであり、符号化部13は、それぞれ、当該CRC符号の付加された送信ストリームをターボ符号や等の所要の誤り訂正符号に符号化するものである。
HARQ送信処理部14は、それぞれ、送信ストリームをプロセス番号毎にHARQ処理(ブロック化)して送信部15へ転送するとともに、そのHARQブロック(プロセス)を再送制御に備えて一時的に図示しないメモリに保持しておくものであり、送信部15は、各HARQ送信処理部14から入力されるプロセスについて、所要の変調方式(例えば、QPSKや16QAM、64QAM等)による変調や、DA変換、無線周波数(RF)信号への周波数変換(アップコンバート)等を含む所要の無線送信処理を施して、いずれかの送信アンテナTx#iから受信装置2へ送信するものである。
再送制御部16は、受信アンテナATRで受信された受信装置2からのACK/NACK信号により再送の要否を判断し、再送が必要であれば再送すべきアンテナ系列Tx#i及びプロセスを特定して、再送対象のアンテナ系列Tx#iに対応するHARQ送信処理部14の前記メモリから保持している該当プロセスを読み出して送信部15へ転送するよう制御するものである。なお、再送すべきアンテナ系列Tx#i及びプロセスは、後述するように、例えば、既述のACK/NACK信号のタイミング調整、あるいは、ACK/NACK信号に対するプロセス番号の明示によって特定可能となる。
そして、プロセス番号付加部17は、各HARQ送信処理部14でのHARQブロック(データブロック)毎にプロセス番号を付加するもので、本例では、(アンテナ識別子)+(番号)というフォーマットを有する情報をプロセス番号としてHARQ送信処理部14に与えることにより、各アンテナ系列Tx#i間(各送信ストリーム間)で競合(重複)しない情報、つまりは送信ストリーム識別子を送信ストリームに付随させるようになっている。例えば図2に概念的に示すように、アンテナ系列Tx#1の送信ストリームに付随されるプロセス番号はビット列表現で“0...00xxx”、アンテナ系列Tx#2の送信ストリームに付随されるプロセス番号は“0...01yyy”、アンテナ系列Tx#nの送信ストリームに付随されるプロセス番号は“1...11zzz”とすることができる(ただし、x、y、zはそれぞれ0または1)。送信装置1は、このような独自のプロセス番号を付加して受信装置2に送信ストリームを受信装置2へ伝送する。
つまり、HARQ送信処理部14は、それぞれ、複数のストリーム毎に、プロセス番号(データブロック識別情報)をプロセス(データブロック)に付随させるデータブロック識別情報付加手段としての機能を果たし、プロセス番号付加部17は、前記プロセスに付随させるプロセス番号が各ストリーム間で競合しないようHARQ送信処理部14を制御する制御手段としての機能を果たしており、さらに、当該プロセス番号付加部17は、ストリームの送信アンテナTx#iについてのアンテナ識別子を含む情報を、当該ストリームのプロセスに付随させるプロセス番号としてHARQ送信処理部14に与えるアンテナ識別子生成部としての機能も兼ね備えていることになる。
一方、受信装置2において、信号分離・合成部21は、各送信アンテナTx#i(i=1〜n)から送信され空間多重されて各受信アンテナRx#iで受信された信号を、プロセス振分部26からの制御に基づき、プロセス別に分離してMIMOダイバーシチ時にはダイバーシチ合成処理を行なうことができるものであり、HARQ受信処理部22は、この信号分離・合成部21により得られた受信ストリーム(プロセス)を再送合成処理に備えてプロセス番号とともに記憶するとともに、記憶したプロセスと、送信装置1からの同じプロセス番号の再送プロセスとを合成するものである。
つまり、上記の信号分離・合成部21は、送信装置1がストリーム毎に、ストリーム間で競合しないプロセス番号(アンテナ識別子を含む番号情報)を付随させて送信したプロセスを受信する受信手段としての機能を果たし、HARQ受信処理部22は、この受信手段としての信号分離・合成部21で受信した受信プロセスに付随されたプロセス番号に基づいて、同じプロセスを付随された既受信プロセスと再送プロセスとを再送合成処理する再送合成手段としての機能を果たすことになる。
CRC演算部23は、それぞれ、HARQ受信処理部22により得られた受信ストリームについてCRC演算を施すことによりエラーチェックを行なうものでり、ACK/NACK判定部24は、そのCRC演算結果に基づいて確認応答信号を生成して送信アンテナATTから送信装置1へ送信(フィードバック)するもので、具体的には、CRC演算結果が正常(OK)を示す場合にACK信号を、異常(NG)を示す場合にNACK信号を生成して送信装置1へフィードバックするようになっている。
ただし、本例のACK/NACK判定部24は、後述するように、確認応答信号(ACK/NACK信号)に前記プロセス番号情報の一部(アンテナ識別子)又は全部(プロセス番号)を付加して送信装置1へ送信することができる。つまり、本例のACK/NACK判定部24は、受信プロセスについての再送要求(NACK信号)にアンテナ識別子又はプロセス番号を付加して送信装置1へ送信する再送要求送信手段としての機能を果たす。
ストリーム合成部25は、各CRC演算部23によるCRC演算結果がOKとなったストリームを合成して受信データとして出力するものである。
そして、プロセス振分部26は、受信プロセスのプロセス番号を識別して、そのプロセス番号に基づいて、当該受信プロセスを各HARQ受信処理部22のいずれかに振り分けて入力するよう信号分離・合成部21での信号分離及び合成処理を制御するものである。なお、当該プロセス番号識別のために、プロセス振分部26には、プロセス番号付加部17で用いるプロセス番号及びその付加方法に関する情報が図示しないメモリ等に予め記憶しておき、送信装置1と受信装置2とでプロセス番号の付加方法を共有しておく。
以下、上述のごとく構成された本実施形態のMIMO伝送システムの動作について、図3〜図8を併用して説明する。
まず、送信装置1では、送信データがストリーム分離部11にて各アンテナ系列Tx#iの送信ストリームに分離され、それぞれ、対応するCRC付加部12にて、CRC符号が付加された上で、符号化部13にて、ターボ符号や等の所要の誤り訂正符号に符号化されてHARQ送信処理部14に入力される。
HARQ送信処理部14では、それぞれ、符号化部13から入力された送信ストリームをHARQ処理(ブロック化)して、図2に示したように、プロセス番号付加部17の制御の下、プロセス番号を付随させ、そのHARQブロック(プロセス)を再送制御に備えて保持しておくとともに、送信部15へ転送する。
これにより、送信部15は、各HARQ送信処理部14から入力されるプロセスについて、既述の無線送信処理を施して、いずれかの送信アンテナTx#iから受信装置2へ送信する。図3にその様子を概念的に示す。この図3は、送受のアンテナ系列がそれぞれn=2である場合について示しており、アンテナ系列Tx#1,Tx#2の「アンテナ識別子」をそれぞれ“0”,“1”、HARQブロックの「番号」を0,1,2,…とし、アンテナ系列Tx#1から送信するプロセスには、「0-0」,「0-1」,「0-2」,…というプロセス番号が順次付随され、アンテナ系列Tx#2から送信するプロセスには、「1-0」,「1-1」,「1-2」,…というプロセス番号が順次付随されて受信装置2へ送信される(図3の紙面下方向へ向かう実線矢印参照)様子が示されている。
なお、送信装置1は、MIMO多重伝送からMIMOダイバーシチ伝送への切り替え(以下、伝送モード切替ということがある)が発生(図3の符号500参照)した場合のように使用アンテナ系列数が減少した後でも、上記と同様にしてプロセス番号付加部17による上記プロセス番号の付随方法を維持してストリーム送信を行なう。ここで、主アンテナ系列Tx#i以外のストリーム送信が終了した場合、前記アンテナ識別子は省略してプロセスの送受信を行なってもよい。ただし、「主アンテナ系列」とは、伝送モード切替前後で使用が維持されるアンテナ系列を意味し(以下、同じ)、図3の例ではアンテナ系列Tx#2である。
かかるオプションを含む送信装置1の動作フローチャートを図4に示す。即ち、送信装置1は、プロセス番号付加部17で上述のごとくプロセス番号を付随させてストリーム送信を行ないつつ(ステップS11)、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生したか否かを再送制御部16で監視、判断し(ステップS12)、伝送モード切替が未発生であれば(ステップS12でnoであれば)、再送制御部16は、そのままプロセス番号を付加したストリーム送信を継続するようプロセス番号付加部17及びHARQ送信処理部14を制御する。
これに対し、伝送モード切替が発生していれば(ステップS12でyesであれば)、再送制御部16は、さらに、主アンテナ系列Tx#i以外に送信すべきデータ(プロセス)が存在しないか否かを判定し(ステップS13)、存在すれば(ステップS13でnoであれば)、上記ステップS11と同様にしてプロセス番号付加部17によりプロセス番号を付随させてストリーム送信を行なうようプロセス番号付加部17及びHARQ送信処理部14を制御する(ステップS14)。
一方、主アンテナ系列Tx#i以外に送信すべきデータ(プロセス)が存在しなければ(ステップS13でyesであれば)、再送制御部16は、前記プロセス番号の要素である前記アンテナ識別子を省略したプロセス番号を付随させてストリーム送信を行なうようプロセス番号付加部17及びHARQ送信処理部14を制御する(ステップS15)。
一方、受信装置2では、各受信アンテナRx#iで受信された信号が、信号分離・合成部21にて、プロセス振分部26からの制御に従ってプロセス別に分離されて各HARQ受信処理部22のいずれかへ振り分けられる。
HARQ受信処理部22では、それぞれ、この信号分離・合成部21からの受信プロセスを再送合成処理に備えてプロセス番号とともに記憶しておき、記憶したプロセスと、送信装置1から再送されてくる同じプロセス番号の再送プロセスとを合成する(再送プロセスがない場合は、受信プロセスがそのまま出力される)。
次いで、HARQ受信処理部22から出力された受信プロセスは、対応するCRC演算部23にて、CRC演算を施され、その演算結果に応じた確認応答信号(ACK信号又はNACK信号)がACK/NACK判定部24にて生成され、これが送信アンテナATT経由で送信装置1へフィードバックされる(図3の紙面上方向へ向かう矢印参照)。ただし、ACK/NACK判定部24は、当該確認応答信号にアンテナ識別子又はプロセス番号を含める。
なお、上記CRC演算結果が正常であったプロセスについてはストリーム合成部25にて他の受信ストリームのプロセスと合成されて、正常に受信できたデータとして出力され、CRC演算結果が異常であったプロセスについてはストリーム合成部25には入力されずに破棄される。
さらに、送信装置1では、受信装置2から確認応答信号としてACK信号を受信すれば新規プロセスを送信すべく、NACK信号を受信すれば受信装置2で異常となったプロセスを再送すべく、プロセス番号付加部17及びHARQ送信処理部14を制御する。なお、新規/再送すべきプロセスは、受信した確認応答信号に含まれるアンテナ識別子又はプロセス番号を基に特定される。
これにより、HARQ送信処理部14は、プロセス再送時にも、前回送信時と同じプロセス番号のプロセスを再送し、受信装置2は、プロセス振分部26による受信プロセス番号の識別、受信プロセスの振分制御によって、MIMO多重伝送からMIMOダイバーシチ伝送やMIMOシングル伝送等の非MIMO多重伝送に切り替わった時のように送信ストリーム数(送信アンテナ数)が変動したとしても、HARQ受信処理部22にて正しいプロセスの合成を行なうことが可能となる。
例えば図3中に符号500で示すタイミングでMIMOダイバーシチ伝送への切り替えが発生して送信アンテナ数が2→1(アンテナ系列Tx#2のみ)に減少した場合を考えると、受信装置2は、当該切り替え以後に送信装置2から、どのプロセス番号の再送プロセスを受信しても(図3の紙面下方向に向かう二重矢印参照)、プロセス振分部26によって正しいプロセスの振り分けを行なって正しいプロセスの合成、即ち、同じプロセス番号どうしのプロセスの合成を行なうことができる。即ち、合成の整合性の崩壊を防ぐことができる(前記課題1を解決することができる)。
また、ACK/NACKの返信方法を以下のケース1,2に示すように工夫することにより、前記課題2、即ち、送信装置1において、プロセスの誤再送が生じ、本来再送すべきプロセスは再送できないという課題も解決することができる。
(ケース1)ACK/NACK信号をタイミング調整により受信する場合(図5,図6)
図5に本ケース1での図3相当の概念図を示す。この図5に示すように、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生(符号500参照)した後でも、受信装置2は、各アンテナ系列のアンテナ識別子を利用(付加)して確認応答信号(ACK/NACK信号)の返信を行なう。ここで、アンテナ識別子を「利用」するという意味は、明示的にアンテナ識別子を付加してACK/NACK信号を返信するのではなく、例えば、主アンテナ系列が1つに決まっていても、送信装置は各アンテナ系列のACK/NACK信号の周波数帯を受信装置に指示し、受信装置はその周波数帯を利用してACK/NACKを返信するという意味である。よって、送信装置がACK/NACK信号を受信すると、その周波数帯を分析し、どのアンテナ系列に対するACK/NACKか識別することができる。一方、アンテナ識別子を「付加」するという意味は、まさに図5に示したように、明示的にACK/NACK信号にアンテナ識別子を付加する、という意味である。
例えば図5において、伝送モード切替発生後に送信装置1のアンテナ系列Tx#1(主アンテナ系列はTx#2)から送信されたプロセス「0-2」に着目すると、受信装置2は、当該プロセス「0-2」に対する応答確認信号として当該受信プロセス「0-2」の番号要素(一部)であるアンテナ識別子「0」を付加した信号をACK/NACK判定部24で生成して送信装置1へ返信する。
これにより、送信装置1は、受信装置2との間で少なくとも送信プロセスに対する確認応答信号の返信タイミングに関して同期がとれている(つまり、送信装置1が確認応答信号を受信装置2との間のタイミング調整により受信する)ことを前提として、再送制御部16にて、上記確認応答信号がプロセス「0-2」に対するものであると認識することができ、プロセス「1-2」を誤再送することなく、プロセス「0-2」を主アンテナ系列Tx#2から正しく再送することが可能となる。
なお、送信装置1が、前述したごとくアンテナ識別子を省略してプロセスの送受信を行なうようになった場合(つまり、主アンテナ系列Tx#2以外のプロセスが全て伝送できた場合)、確認応答の返信はアンテナ識別子を省略して送信しても、タイミング調整が行なわれているため、送信装置1は、どのプロセスについての確認応答信号であるかを識別することができる。
図6に本ケース1での受信装置2の動作フローチャートを示す。
即ち、受信装置2は、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生したか否かを監視、判断し(ステップS21)、伝送モード切替が発生していなければ(ステップS21でnoであれば)、ACK/NACK判定部24により、受信プロセスの番号要素であるアンテナ識別子を付加した確認応答信号を生成して送信装置1へ返信する。また、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS22)。
一方、伝送モード切替が発生した場合(ステップS21でyesの場合)、受信装置2は、プロセス振分部26により、受信プロセスの分離(プロセス番号の識別)を行ない(ステップS23)、アンテナ識別子が付随されているか否かを判定する(ステップS24)。その結果、アンテナ識別子が付随されていれば(ステップS24でyesであれば)、受信装置2は、上記ステップS22の場合と同様に、受信プロセスの番号要素であるアンテナ識別子を付加した確認応答信号を生成して送信装置1へ返信するとともに、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS25)。
これに対し、アンテナ識別子が付加されていない場合(ステップS24でnoの場合)、受信装置2は、タイミング調整が行なわれているため、確認応答の返信はアンテナ識別子を省略して送信装置1へ返信するとともに、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS26)。
このように、本ケース1では、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生して、各アンテナ系列Tx#i(Rx#i)間で各送信プロセスを識別する必要がある限り、確認応答信号に受信プロセス番号の情報要素であるアンテナ識別子のみを付加してその情報量を最小限に抑制しつつ送信装置1へ返信し、主アンテナ系列Tx#2以外のプロセスが全て伝送できて、各アンテナ系列Tx#i(Rx#i)間で各送信プロセスを識別する必要がなくなれば、当該アンテナ識別子の付随を省略するので、送信装置1と受信装置2との間の無線リソースの有効利用を図ることができる。
(ケース2)ACK/NACK信号を、プロセス番号を明示的に付加して返信する場合(図7,図8)
図7に本ケースでの図3,図5に相当する概念図を示す。この図7に示すように、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生(符号500参照)した後でも、送信装置と受信装置との間でタイミング調整が取れていないため、受信装置2は、プロセス番号を明示的に付加してACK/NACKを返信する。
例えば、本ケース2でも、図7において、伝送モード切替発生後に送信装置1のアンテナ系列Tx#1(主アンテナ系列はTx#2)から送信されたプロセス「0-2」に着目すると、受信装置2は、当該プロセス「0-2」に対する確認応答信号として当該受信プロセス「0-2」のプロセス番号を付加した信号をACK/NACK判定部24で生成して送信装置1へ返信する。
これにより、送信装置1は、受信装置2との間で送信プロセスに対する確認応答信号の返信タイミングに関して同期がとれているかいないかに関わらず、再送制御部16にて、上記確認応答信号がどのアンテナ系列Tx#iのどのプロセスに対する返信(本例では、プロセス「0-2」に対する返信)かを識別することができ、プロセス「1-2」を誤再送することなく、プロセス「0-2」を主アンテナ系列Tx#2から正しく再送することが可能となる。
図8に本ケース2での受信装置2の動作フローチャートを示す。
即ち、受信装置2は、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生したか否かを監視、判断し(ステップS31)、伝送モード切替が発生していなければ(ステップS31でnoであれば)、ACK/NACK判定部24により、受信プロセス番号を付加した確認応答信号を生成して送信装置1へ返信する。また、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS32)。
一方、伝送モード切替が発生した場合(ステップS31でyesの場合)、受信装置2は、プロセス振分部26により、受信プロセスの分離(プロセス番号の識別)を行ない(ステップS33)、アンテナ識別子が付随されているか否かを判定する(ステップS34)。その結果、アンテナ識別子が付随されていれば(ステップS34でyesであれば)、受信装置2は、上記ステップS32の場合と同様に、受信プロセス番号を付加して確認応答信号を送信装置1へ返信するとともに、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS35)。
これに対し、アンテナ識別子が付随されていない場合(ステップS34でnoの場合)、つまり、送信装置1が、主アンテナ系列Tx#i以外のプロセスが全て伝送できて、アンテナ識別子を省略してプロセスの送受信を行なうようになった場合、受信装置2は、アンテナ識別子の付加を省略できるので、アンテナ識別子を付加せずに、主アンテナ系列Tx#2の番号(アンテナ識別子を省略した従来方式と同様のプロセス番号)を利用して確認応答信号を送信装置1へ返信するとともに、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS36)。
このように、本ケース2では、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生して、各アンテナ系列Tx#i(Rx#i)間で各送信プロセスを識別する必要がある限り、確認応答信号に受信プロセス番号を付加して送信装置1へ返信するので、受信装置2との間で送信プロセスに対する確認応答信号の返信タイミングに関して同期がとれていない場合であっても、送信装置1において再送すべきプロセスを正しく識別することができ、再送プロセスの誤再送を確実に抑制することができる。
また、本ケース2においても、主アンテナ系列Tx#2以外のプロセスが全て伝送できて、各アンテナ系列Tx#i(Rx#i)間で送信アンテナを識別する必要がなくなれば、当該送信アンテナの付加を省略するので、送信装置1と受信装置2との間の無線リソースの有効利用を図ることもできる。
〔B〕第2実施形態の説明
図9は本発明の第2実施形態に係るMIMO伝送システムの構成を示す図2相当のブロック図で、この図9に示すMIMO伝送システム(送信装置1及び受信装置2)は、図1及び図2に示した構成に比して、既述のプロセス番号付加部17及びプロセス振分部26に代えて、プロセス番号付加部17A及びプロセス振分部26Aをそなえて構成されている点が異なる。なお、その他の構成は図1及び図2により前述したものと同一若しくは同様であり、図9では図2と同様に、送信装置1の構成要素の一部(ストリーム分離部11,CRC演算部12及び符号化部13)、並びに、受信装置2の構成要素の一部(CRC演算部22及びストリーム合成部25)の図示はそれぞれ省略している。
ここで、本例のプロセス番号付加部17Aは、HARQ送信処理部14において得られるHARQブロック(プロセス)に対して、プロセス番号をすべてのアンテナ系列Tx#i間で競合しないように独立して付加するもので、例えば、下記の(1)又は(2)に示す付加方法が考えられる。
(1)図9に示すように、アンテナ系列Tx#1からアンテナ系列Tx#nまで昇順(降順でもよい)に付加してゆき、最後のアンテナ系列Tx#nのストリームに対するプロセス番号まで決定すると、再び最初のアンテナ系列Tx#1から昇順にプロセス番号を付加してゆく方法。つまり、すべてのアンテナ系列Tx#iに対して繰り返し一連のプロセス番号を付加する方法。例えば、アンテナ系列Tx#1についてのプロセス番号はビット列で表現すると“...00000”となり、アンテナ系列Tx#nについてのプロセス番号は“...00111”となり、さらにアンテナ系列Tx#1の続くプロセス番号は“...01000”、アンテナ系列Tx#nの続くプロセス番号は“...01111”となる。
(2)図10に示すように、アンテナ系列Tx#i毎に独立した(競合しない)一連のプロセス番号を昇順(降順でもよい)で付加してゆく方法。例えば、アンテナ系列Tx#1のプロセス番号は“...00000〜...00111”、アンテナ系列Tx#2のプロセス番号は“...01000〜...01111”、アンテナ系列Tx#3のプロセス番号は“...10000〜...11111”となる。
つまり、本例のプロセス番号付加部(制御手段)17Aは、第1実施形態と同様のストリーム間で競合しないプロセス番号の付加制御を実現すべく、一連の番号情報をストリーム毎にグループ分けし、当該ストリーム毎に、対応グループ内の番号情報を送信プロセスに付加すべきプロセス番号(データブロック識別情報)としてHARQ送信処理部14に与えるグループ別番号生成部としての機能を兼ね備えていることになる。
なお、上記(1)及び(2)のいずれの場合も第1実施形態と同様の課題を回避するために、送信装置1と受信装置2とでプロセス番号の付加方法を共有しておく必要がある。
即ち、当該プロセス番号識別のために、受信装置2のプロセス振分部26Aには、プロセス番号付加部17Aで用いるプロセス番号及びその付加方法に関する情報を図示しないメモリ等に予め記憶しておき、送信装置1と受信装置2との間でプロセス番号の付加方法を共有しておく。これにより、プロセス振分部26Aは、受信プロセスのプロセス番号を識別して、そのプロセス番号に基づいて、当該受信プロセスを各HARQ受信処理部22のいずれかに振り分けて入力するよう信号分離・合成部21での信号分離及び合成処理を制御することができる。
以下、上述のごとく構成された本実施形態のMIMO伝送システムの動作について、図11〜図14を併用して説明する。
まず、送信装置1では、送信データがストリーム分離部11にて各アンテナ系列Tx#iの送信ストリームに分離され、それぞれ、対応するCRC付加部12にて、CRC符号が付加された上で、符号化部13にて、ターボ符号等の所要の誤り訂正符号に符号化されてHARQ送信処理部14に入力される。
HARQ送信処理部14では、それぞれ、符号化部13から入力された送信ストリームをHARQ処理(ブロック化)して、図9又は図10に示したように、プロセス番号付加部17Aから与えられる、アンテナ系列Tx#i間で競合しないプロセス番号を付加し(図12のステップS41)、そのHARQブロック(プロセス)を再送制御に備えて保持しておくとともに、送信部15へ転送する。
これにより、送信部15は、各HARQ送信処理部14から入力されるプロセスについて、既述の無線送信処理を施して、いずれかの送信アンテナTx#iから受信装置2へ送信する。図11にその様子を概念的に示す。この図11は、第1実施形態の図3に相当する図で、送受のアンテナ系列がそれぞれn=2である場合で、かつ、図9に示した付加方法を適用した場合について示しており、アンテナ系列Tx#1から送信するプロセスには、「0」,「2」,「4」,…という偶数プロセス番号が順次付加され、アンテナ系列Tx#2から送信するプロセスには、アンテナ系列Tx#1についてのプロセス番号と独立して(競合しないように)、「1」,「3」,「5」,…という奇数プロセス番号が順次付加されて受信装置2へ送信される(図9の紙面下方向へ向かう実線矢印参照)様子が示されている。
なお、本実施形態においても、送信装置1は、伝送モード切替が発生(図11の符号500参照)した場合のように使用アンテナ系列数が減少した後でも、上記と同様にしてプロセス番号付加部17Aによる上記プロセス番号の付加方法を維持してストリーム送信を行なう。
受信装置2では、例えば図11の場合、プロセス「4」及びプロセス「5」が受信され、プロセス振分部26Aにより、それぞれのプロセス番号が識別されて、正しいアンテナ系列Rx#iに振り分けることができる。したがって、伝送モード切替が発生したとしても、HARQ受信処理部22にて、正しいプロセスの合成、即ち、同じプロセス番号どうしのプロセスの合成を行なうことができる。即ち、合成の整合性の崩壊を防ぐことができる(前記課題1を解決することができる)。
また、本実施形態においても、ACK/NACKの返信方法を、第1実施形態と同様に、以下のケース1,2に示すように工夫することにより、前記課題2、即ち、送信装置1において、プロセスの誤再送が生じ、本来再送すべきプロセスは再送できないという課題も解決することができる。
(ケース1)ACK/NACK信号をタイミング調整により受信する場合(図13)
受信装置2は、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生(図11の符号500参照)した後でも、第1実施形態1のように、各アンテナ系列のアンテナ識別子を利用(付加)して確認応答信号(ACK/NACK)の返信を行なう。ここで、アンテナ識別子を「利用」する、および「付加する」という意味は、第1実施形態と同様の意味である。
なお、MIMOダイバーシチに切り替わった後、第1実施形態では、アンテナ識別子が付加されないプロセス番号が受信装置で受信されると、主アンテナ系列からのみプロセスが送信されようになったことを意味した。しかし、第2実施例では、受信されるプロセス番号にアンテナ識別子は付加されていないため、ある程度時間(T)が経過すれば、送信装置1は、主アンテナ系列(図11の場合ではアンテナ系列Tx#2)からのみプロセスを送信するようになったとする。よって、T時間経過後、受信装置2は、確認応答の返信はアンテナ識別子を省略でき、主アンテナ系列のタイミング情報のみを利用して確認応答信号を送信装置1に返信することができる。
本ケース1での受信装置2の動作フローチャートを図13に示す。
この図13に示すように、受信装置2は、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生したか否かを監視、判断し(ステップS51)、伝送モード切替が発生していなければ(ステップS51でnoであれば)、ACK/NACK判定部24により、アンテナ識別子を利用(付加)した確認応答信号を生成して送信装置1へ返信する。また、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS52)。
一方、伝送モード切替が発生した場合(ステップS51でyesの場合)、受信装置2は、プロセス振分部26Aにより、受信プロセスの分離(プロセス番号の識別)を行ない(ステップS53)、T時間が経過しているか否かを判定する(ステップS54)。その結果、T時間が経過していなければ(ステップS54でnoであれば)、受信装置2は、上記ステップS52の場合と同様に、アンテナ識別子を利用(付加)した確認応答信号を生成して送信装置1へ返信するとともに、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS55)。
これに対し、T時間が経過していれば(ステップS54でyesの場合)、受信装置2は、主アンテナ系列のタイミング情報を利用して確認応答信号を送信装置1へ返信するとともに、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS56)。
このように、本ケース1においても、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生して、各アンテナ系列Tx#i(Rx#i)間で各送信プロセスを識別する必要がある限り、各アンテナ識別子を利用(付加)して確認応答信号を送信装置1返信し、主アンテナ系列Tx#2以外のプロセスが全て伝送できて、各アンテナ系列Tx#i(Rx#i)間で各送信プロセスを識別する必要がなくなれば、主アンテナ系列のタイミング情報のみを利用して確認応答が返信できるので、送信装置1と受信装置2との間の無線リソースの有効利用を図ることができる。
(ケース2)ACK/NACK信号を、プロセス番号を明示的に付加して返信する場合(図14)
受信装置2は、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生(図11の符号500参照)した後でも、プロセス番号を明示的に付加してACK/NACKを返信する。例えば図11において、伝送モード切替発生後に送信装置1のアンテナ系列Tx#1(主アンテナ系列はTx#2)から送信されたプロセス「4」に着目すると、受信装置2は、当該プロセス「4」に対する応答確認信号として当該受信プロセス「4」のプロセス番号を付加した信号をACK/NACK判定部24で生成して送信装置1へ返信する。
これにより、送信装置1は、再送制御部16にて、上記確認応答信号がどのアンテナ系列Tx#iのどのプロセスに対する返信(本例では、プロセス「4」に対する返信)かを識別することができ、プロセス「5」を誤再送することなく、プロセス「4」を主アンテナ系列Tx#2から正しく再送することが可能となる。
なお、本ケース2においても、伝送モード切替の発生後、ある程度時間(T)が経過すれば、送信装置1は、主アンテナ系列からのみプロセスを送信するが、T時間経過後、送信装置2は、プロセス番号を省略してプロセスを送信することはできない。本ケース2においては、伝送モード切替の発生後、ある程度時間(T)が経過し、送信装置が主アンテナ系列からのみプロセスを送信するようになっても、ケース1とは異なりタイミング同期が取れていないので、プロセス番号は付加して確認応答を返信する必要がある。
図14に本ケース2での受信装置2の動作フローチャートを示す。
即ち、受信装置2は、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生したか否かを監視、判断し(ステップS61)、伝送モード切替が発生していなければ(ステップS61でnoであれば)、ACK/NACK判定部24により、受信プロセス番号を付加した確認応答信号を生成して送信装置1へ返信する。また、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS62)。
一方、伝送モード切替が発生した場合(ステップS61でyesの場合)、受信装置2は、プロセス振分部26Aにより、受信プロセスの分離(プロセス番号の識別)を行ない(ステップS63)、T時間が経過したか否かに関わらず、受信プロセス番号を付加した確認応答信号を生成して送信装置1へ返信するとともに、当該確認応答信号がNACK信号の場合には、HARQ受信処理部22にて、再送合成に備えて受信プロセスを保持しておく(ステップS66)。
このように、本ケース2では、伝送モード切替(MIMOダイバーシチ伝送への変更)が発生して、各アンテナ系列Tx#i(Rx#i)間で各送信プロセスを識別する必要がある限り、確認応答信号に受信プロセス番号を付加して送信装置1へ返信するので、受信装置2との間で送信プロセスに対する確認応答信号の返信タイミングに関して同期がとれていない場合であっても、送信装置1において再送すべきプロセスを正しく識別することができ、再送プロセスの誤再送を確実に抑制することができる。
〔C〕第3実施形態の説明
上述した第1及び第2実施形態では、プロセス番号の付加方法を各アンテナ系列間で競合しないように付加することにより、MIMO多重伝送から非MIMO多重伝送に切り替わった場合でも、正しいプロセスの合成、プロセスの誤再送を防止して、ストリームの伝送を途切れることなく継続できることについて示したが、本実施形態では、プロセス番号をアンテナ系列毎に独立して送信ストリームに付加する従来のPARCやプリコーディングにおいても、ストリーム伝送を途切れさせずに通信を継続する手法について示す。
本実施形態では、そもそも伝送モード切替発生の際に、主アンテナ系列以外のアンテナ系列にプロセスが残留することが原因で誤再送が生じることに着目した。そこで、誤再送を防止するために、MIMO多重伝送から例えばMIMOダイバーシチ伝送に切り替わる際に、主アンテナ系列以外のアンテナ系列に残留するプロセス(未送信プロセス)量に応じて当該切り替え(ストリーム数の減少制御)のタイミングを遅延する(例えば、残留プロセスの伝送が全て終わった後に、当該切り替えを実施する)。
図15に、この方法を適用した場合の送信装置1及び受信装置2間の通信の様子を示す。図5や図7、図11では、MIMO多重伝送エリア302(図26参照)から非MIMO多重伝送エリア(MIMOダイバーシチエリア)301,303への受信装置2の移動が検出されると、送信装置1において即座にMIMOダイバーシチ伝送への切り替えを実施していた(符号500参照)。
これに対して、図15では、符号600で示すタイミングで上記移動(エリア変化)が検出されても、その時点ではアンテナ系列Tx#1に残留プロセス「2」が存在するため、送信装置1は、MIMO多重伝送を継続し、実際に、MIMO多重伝送からMIMOダイバーシチ伝送に切り替えるのは、残留プロセス「2」の伝送が終了した後(例えば符号700で示すタイミング)である。これにより、第1実施形態や第2実施形態のように、特別なプロセス番号付加方法を適用しなくても、より簡易な制御で、モード切替発生時のストリーム伝送を途切れさせずに通信を継続することが可能となる。
ただし、この方法では、残留プロセス「2」の再送が成功するまでMIMOダイバーシチに切り替えができないことになる。そこで、例えば図16に示すように、MIMOダイバーシチ伝送の切り替え閾値(無線品質に関する閾値A)とは別に、プロセスが残留していてもMIMOダイバーシチに切り替えるための閾値(無線品質に関する閾値B<A)を設ける。そして、送信装置1は、受信装置(移動局)2の無線品質が閾値Aと閾値Bとの間の場合、残留プロセスがあればMIMO多重伝送を継続し、無線品質が閾値Bを下回れば、残留データの有無に関わらず、MIMOダイバーシチ伝送に切り替える。
なお、以上の機能は、例えば既述の再送制御部16の一機能として実装することができるし、個別の制御部(伝送モード切替タイミング制御部)として実装することもできる。また、受信装置2の無線品質は、例えば、受信装置2で測定したSIRやCQI等の受信品質情報を送信装置1にフィードバックする等の既知の方法を利用して送信装置1に把握させることができる(以下、同じ)。
〔D〕第4実施形態の説明
ここでは、上述した第3実施形態と同様に、プロセス番号をアンテナ系列毎に独立して送信ストリームに付加する従来のPARCにおいても、ストリーム伝送を途切れることなく継続する別の手法を示す。
本実施形態4においても、第3実施形態と同様に、伝送モード切替発生の際に主アンテナ系列以外のアンテナ系列にプロセスが残留していることが原因で誤再送が生じることに着目している。即ち、MIMO多重伝送から非MIMO多重伝送(MIMOダイバーシチ伝送)へのモード切替の際、受信装置2の無線品質は切り替えの閾値(閾値A)よりも大きいが、別の閾値(閾値C)よりも小さく(つまり、閾値C>閾値A>閾値B)、かつ、主アンテナ系列以外のアンテナ系列に送信データ(プロセス)が無い場合、送信装置1は、無線品質が閾値A以下になることを待つことなく、その時点以降にMIMOダイバーシチ伝送に切り替える。
図17に、上記閾値A,Cの設定例を示す。また、図18に、本例の方法を適用した場合の送信装置1及び受信装置2間の通信の様子を示す。
図18では、MIMO多重伝送エリアから非MIMO多重伝送エリア(MIMOダイバーシチエリア)への受信装置2の移動が検出(符号600参照)された後、アンテナ系列Tx#1のプロセス「2」に対するNACK信号(点線矢印610参照)を送信装置1が受信したためプロセス「2」の再送が生じ、その再送プロセスに対するACK信号(実線矢印620参照)が送信装置1に返信された直後に、アンテナ系列Tx#1の残留プロセスが全て送信されている様子を示している。送信装置1は、このように残留プロセスが無くなった時点以降で受信装置2の無線品質が閾値Aと閾値Cとの間にあれば、符号700で示すタイミングで、MIMOダイバーシチ伝送に即座に切り替えることができる。
なお、以上の機能も、例えば既述の再送制御部16の一機能として実装することができるし、個別の制御部(伝送モード切替タイミング制御部)として実装することもできる。また、上述した閾値A、閾値B、閾値Cは、閾値C>閾値A>閾値Bの関係を満たす限り、同時に設定してもよい。
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数のデータブロックをデータチャネルを介して伝送しうるMIMO(Multi Input Multi Output)伝送における無線通信システムにおいて、
該送信装置は、
前記データチャネルと異なる制御チャネルにて、プロセス番号を該受信装置へ送信し、
該受信装置は、
MIMOダイバーシチ伝送時に、受信した前記プロセス番号に基づき、受信した前記データブロックをHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理する、ことを特徴とする、無線通信システムにおける伝送制御方法。
(付記2)
複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数のデータブロックをデータチャネルを介して伝送しうるMIMO(Multi Input Multi Output)伝送における無線通信システムにおいて、
該送信装置は、
前記データチャネルと異なる制御チャネルにて、プロセス番号を該受信装置へ送信し、
該受信装置は、
MIMOダイバーシチ伝送時に、受信した前記プロセス番号に基づく、前記複数の送信アンテナ各々からのデータブロック間で競合しないようなプロセス番号でなく、受信した前記プロセス番号に基づいて、受信した前記データブロックをHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理する、ことを特徴とする、無線通信システムにおける伝送制御方法。
(付記3)
複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数のデータブロックをデータチャネルを介して伝送しうるMIMO(Multi Input Multi Output)伝送における無線通信システムで前記データチャネルと異なる制御チャネルにて、プロセス番号を該送信装置から受信する前記受信装置において、
MIMOダイバーシチ伝送時に、受信した前記プロセス番号に基づき、受信した前記データブロックをHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理する、ことを特徴とする、受信装置。
(付記4)
複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数のデータブロックをデータチャネルを介して伝送しうるMIMO(Multi Input Multi Output)伝送における無線通信システムで前記データチャネルと異なる制御チャネルにて、プロセス番号を該送信装置から受信する前記受信装置において、
MIMOダイバーシチ伝送時に、受信した前記プロセス番号に基づく、前記複数の送信アンテナ各々からのデータブロック間で競合しないようなプロセス番号でなく、受信した前記プロセス番号に基づいて、受信した前記データブロックをHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理する、ことを特徴とする、受信装置。
以上詳述したように、本発明によれば、無線通信システムにおいて、送信装置と受信装置との間の伝送ストリーム数が変化(減少)した場合でも、再送合成対象のデータブロックの整合性を維持して、通信を正常に継続することが可能となるので、無線通信技術分野において極めて有用である。
1 送信装置(基地局)
11 ストリーム分離部
12 CRC付加部
13 符号化部
14 HARQ送信処理部(データブロック識別情報付加手段)
15 送信部
16 再送制御部
17,17A プロセス番号付加部(制御手段:アンテナ識別子生成部、グループ別番号生成部)
2 受信装置(移動局)
21 信号分離・合成部(受信手段)
22 HARQ受信処理部(再送合成手段)
23 CRC演算部
24 ACK/NACK判定部(再送要求送信手段)
25 ストリーム合成部25
26,26A プロセス番号振分部
Tx#1,Tx#2,…,Tx#n 送信アンテナ(アンテナ系列)
Rx#1,Rx#2,…,Rx#n 受信アンテナ(アンテナ系列)
ATT 送信アンテナ
ATR 受信アンテナ

Claims (6)

  1. 複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける伝送制御方法において、
    該送信装置は、
    前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、
    前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記データブロックに対応し、且つ、前記ストリームデータの系列の識別を行なわない規則に従ったプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、
    該受信装置は、
    該送信装置からの受信データブロックに付随する前記プロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理することを特徴とする、無線通信システムにおける伝送制御方法。
  2. 複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該送信装置であって、
    前記ストリームデータ毎に、プロセス番号を前記データブロックに付随させるデータブロック識別情報付随手段と、
    前記プロセス番号を付随させたデータブロックを該受信装置へ送信する送信手段と、
    前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従うよう該データブロック識別情報付随手段を制御し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記データブロックに対応し、且つ、前記ストリームデータの系列の識別を行なわない規則に従うよう該データブロック識別情報付随手段を制御する制御手段と、
    前記プロセス番号を付加された、前記データブロックについての再送要求を該受信装置から受信すると、当該プロセス番号により識別されるデータブロックを該受信装置へ再送する再送制御手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムにおける送信装置。
  3. 複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該受信装置であって、
    前記MIMO多重伝送を行なう場合、該送信装置が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、該送信装置が、前記データブロックに対応し、且つ、前記ストリームデータの系列の識別を行なわない規則に従ったプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信する受信手段と、
    該受信手段で受信した受信データブロックに付随するプロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理する再送合成手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムにおける受信装置。
  4. 複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける伝送制御方法において、
    該送信装置は、
    前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、
    前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記規則には従わずに、前記データブロックに対応するプロセス番号を付随させて当該データブロックを該受信装置へ送信し、
    該受信装置は、
    該送信装置からの受信データブロックに付随する前記プロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理することを特徴とする、無線通信システムにおける伝送制御方法。
  5. 複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該送信装置であって、
    前記ストリームデータ毎に、プロセス番号を前記データブロックに付随させるデータブロック識別情報付随手段と、
    前記プロセス番号を付随させたデータブロックを該受信装置へ送信する送信手段と、
    前記MIMO多重伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従うよう該データブロック識別情報付随手段を制御し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、前記データブロックに付随させる前記プロセス番号が、前記規則には従わずに、前記データブロックに対応するよう該データブロック識別情報付随手段を制御する制御手段と、
    前記プロセス番号を付加された、前記データブロックについての再送要求を該受信装置から受信すると、当該プロセス番号により識別されるデータブロックを該受信装置へ再送する再送制御手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムにおける送信装置。
  6. 複数の送信アンテナを有する送信装置から受信装置へ複数の系列のストリームデータを伝送するMIMO(Multi Input Multi Output)多重伝送を行なう処理と、該MIMO多重伝送から切り替えて該送信装置から該受信装置へ1つの系列のストリームデータを伝送するMIMOダイバーシチ伝送を行なう処理と、該伝送時に系列毎にデータブロック単位で再送制御するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)処理と、を行なう、無線通信システムにおける該受信装置であって、
    前記MIMO多重伝送を行なう場合、該送信装置が、前記データブロックに対応し、前記ストリームデータ間で競合せず、且つ、前記ストリームデータの系列の識別をオフセット値によって行なう規則に従ったプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信し、前記MIMOダイバーシチ伝送を行なう場合、該送信装置が、前記規則には従わずに、前記データブロックに対応するプロセス番号を付随させて送信したデータブロックを受信する受信手段と、
    該受信手段で受信した受信データブロックに付随するプロセス番号に基づいて、同じプロセス番号が付随する既受信データブロックと再送データブロックとを再送合成処理する再送合成手段とをそなえたことを特徴とする、無線通信システムにおける受信装置。
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