JP5564958B2 - Replaceable cutting edge grooving tool and end face grooving method - Google Patents
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Description
本発明は、刃先交換式溝入れ工具及びこれを用いた端面溝入れ加工方法に関するものである。 The present invention relates to a blade-exchange-type grooving tool and an end face grooving method using the same.
従来、金属材料等からなる被削材を回転軸線回りに回転させて、この被削材の回転軸線を中心に形成された加工穴の奥面(端面)や、被削材の外周面に形成された段部において回転軸線方向を向く端面に、切削インサートの切れ刃で溝入れ加工を施す刃先交換式溝入れ工具が知られている。例えば、図23に示す従来の刃先交換式溝入れ工具100は、軸状をなす工具本体1の先端部に、断面矩形の棒状に形成された切削インサート30が着脱自在に装着されている。切削インサート30は、棒状をなすインサート本体31の延在方向(図23における左右方向(X方向))の両端部に、一対の切れ刃32を有している。そして、これら切れ刃32のうち工具本体1の先端面から突出された一方の切れ刃32Aが、被削材Wの加工穴Hの奥面(端面)Bに溝入れ加工(内径側端面溝入れ)を施す。図23の例では、被削材Wの奥面Bは、回転軸線WOに直交するとともに加工穴Hの内周面(周面)Sに隣接して形成されており、一方の切れ刃32Aは、この内周面Sに沿うように回転軸線WOに平行にX方向に移動することにより奥面Bに対して溝入れ加工する。尚、切削インサート30は、インサート本体31の延在方向及び幅方向の中央を通るとともにこれら延在方向及び幅方向に垂直な高さ方向に延びるインサート高さ軸線C3に関して回転対称、かつ、このインサート高さ軸線C3を含み前記延在方向に直交するインサート仮想平面(不図示)に関して面対称に形成されており、工具本体1の仕様が左勝手か右勝手かに係わらず、両切れ刃32A、32Bを使用できる。
Conventionally, a work piece made of a metal material or the like is rotated around the rotation axis, and is formed on the back surface (end face) of the machining hole formed around the rotation axis of the work material or the outer peripheral surface of the work material. There is known an edge-changing grooving tool in which an end face facing the rotation axis direction in the stepped portion is grooved with a cutting blade of a cutting insert. For example, a conventional cutting edge-
また図23において、一対の切れ刃32のうち他方の切れ刃32Bは切削には供されず、一方の切れ刃32Aが摩耗や欠損等により使用に適さなくなった際に、インサート本体31の取り付け向きを延在方向に反転させることで、該切れ刃32Bが工具本体1の先端面から突出されて溝入れ加工に用いられる。
このようにして、被削材Wの加工穴Hにおける内周面Sの径方向内方に配されるとともに回転軸線WO方向を向く奥面(内径側端面)Bに対して、刃先交換式溝入れ工具100を用いた内径側端面溝入れ加工が行われている。
In FIG. 23, the
In this manner, the blade tip replaceable groove is formed on the inner surface (inner diameter side end surface) B which is arranged radially inward of the inner peripheral surface S in the processing hole H of the work material W and faces the rotation axis WO direction. Inner diameter side end face grooving using the
また図24の例では、前述の切削インサート30が、軸状をなす刃先交換式溝入れ工具105の先端部に着脱自在に装着されている。そして、工具本体1の先端面から突出された一方の切れ刃32Aが、多段円柱状に形成された被削材Wの段部Uにおいて回転軸線WO方向を向く端面Eに向けて回転軸線WOに平行にX方向に移動することにより、この端面Eに溝入れ加工(外径側端面溝入れ)を施す。この例では、被削材Wの端面Eは、回転軸線WOに直交するとともに外周面(周面)Rの小径部分に隣接して形成されており、一方の切れ刃32Aは、前記小径部分に沿うように移動することにより端面Eに対して溝入れ加工する。
In the example of FIG. 24, the above-mentioned
このようにして、被削材Wの前記小径部分における外周面Rの径方向外方に配されるとともに回転軸線WO方向を向く端面(外径側端面)Eに対して、刃先交換式溝入れ工具105を用いた外径側端面溝入れ加工が行われている。
また、このような溝入れ加工に用いられる他の切削インサートとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
In this way, the blade tip exchange-type grooving with respect to the end surface (outer diameter side end surface) E which is arranged radially outward of the outer peripheral surface R in the small diameter portion of the work material W and faces the rotation axis WO direction. Outer diameter side end face grooving using the
Moreover, what was described in
しかしながら、前述の刃先交換式溝入れ工具100、105においては、次のような課題を有していた。
切削インサート30は、そのインサート本体31の延在方向(図23、図24に示すインサート長手軸線C1)が被削材Wの回転軸線WOに対して平行であるとともに、被削材Wの周面S、Rに対して平行に延びて配置されており、一対の切れ刃32は、周面S、Rからの距離が互いに同一とされている。このような切削インサート30の配置状態で、一方の切れ刃32Aが被削材Wの周面S、Rから離間されて端面B、Eに溝入れ加工する際には特に問題はないが、切れ刃32Aが被削材Wの周面S、Rに沿って移動しつつ端面B、Eに対して溝入れ加工する場合には、他方の切れ刃32Bが周面S、Rに接触して傷付けてしまう。尚、図23、図24に示すように、被削材Wにおいて最も工具本体1の基端側に位置する端面Fから加工穴Hの端面B又は段部Uの端面Eまでの深さd1と、他方の切れ刃32Bから端面B、Eまでの距離L3との関係が、d1<L3である場合には接触は無いが、d1≧L3となると接触することから、被削材Wの形状が制限される上、加工中に前記距離L3が縮小されていき前述の接触が生じることが考えられる。このような接触が生じると、被削材Wの加工精度が確保できないばかりか、未使用の他方の切れ刃32Bが傷んでしまうことになる。詳しくは、図25、図26に示すように、他方の切れ刃32Bにおいて被削材Wの周面S、R側に位置するコーナー部43Cが、周面S、Rに接触する。このため、図23及び図24のような被削材Wの周面S、Rに沿った端面溝入れはできなかった。
However, the above-mentioned blade edge
In the
前述の接触を防止するため、特許文献1に記載された切削インサートにおいては、該切削インサートを前記インサート高さ軸線に関して回転対称に形成する一方で、前記インサート仮想平面に関して面対称には形成しておらず、インサート本体が全体に捩れたように形成されている。これにより、切削インサートを工具本体に装着した際に、他方の切れ刃における周面S(R)側のコーナー部が、一方の切れ刃における周面S(R)側のコーナー部よりも該周面S(R)から離間されるようにしている。しかしながら、この場合、工具本体の仕様に合わせて、左勝手用及び右勝手用の切削インサートをそれぞれ用意しなければならず、部品点数が増加して管理が煩雑となる。
In order to prevent the aforementioned contact, in the cutting insert described in
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、切削インサートの部品点数を増加させることなく、被削材の周面に沿って端面溝入れ加工する場合であっても加工精度を十分に確保できる刃先交換式溝入れ工具及び端面溝入れ加工方法を提供することを目的としている。 The present invention has been made in view of such circumstances, and even when end face grooving is performed along the peripheral surface of the work material without increasing the number of parts of the cutting insert, the processing accuracy is improved. It is an object of the present invention to provide a blade replacement type grooving tool and an end face grooving method capable of sufficiently ensuring the above.
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、回転軸線を中心に回転する被削材の端面に向けて切れ刃を突出させた切削インサートと、軸状をなし、先端部に前記切削インサートが着脱自在に装着される工具本体と、を有し、前記切れ刃で前記端面に溝入れ加工する刃先交換式溝入れ工具であって、前記切削インサートは、棒状をなすインサート本体の延在方向の両端部における該インサート本体の上面に一対の切れ刃を備え、前記インサート本体の延在方向の中央及び該延在方向に直交する幅方向の中央を通りこれら延在方向及び幅方向に直交するインサート高さ軸線に関して回転対称、かつ、前記インサート高さ軸線を含み前記延在方向に垂直なインサート仮想平面に関して面対称に形成され、前記切れ刃は、前記インサート本体の延在方向の端縁に形成されて前記幅方向に沿って延びる正面切れ刃と、この正面切れ刃の両端に配置されて前記幅方向にそれぞれ突出する一対のコーナー部と、前記コーナー部から前記延在方向に沿って該インサート本体の中央側に向かうに従い漸次互いの間隔を狭めるようにそれぞれ延びる一対の側面切れ刃とを有し、前記工具本体は、前記切削インサートを該工具本体の側方を向く一側面に沿うように配置しているとともに、前記一対の切れ刃のうち一方の切れ刃を前記先端部の先端面から先端側へ向けて溝入れ方向に突出させており、前記工具本体の中心軸線は、前記先端部を通り前記溝入れ方向に延びており、前記幅方向のうち、前記一対のコーナー部における前記工具本体の中心軸線から離間する方向に位置する一方のコーナー部から他方のコーナー部に向かう方向を他方の幅方向として、前記切削インサートは、前記一対の切れ刃のうち他方の切れ刃における前記他方の幅方向とは反対側に位置する一方のコーナー部が、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部よりも前記他方の幅方向側に配置されており、前記他方の切れ刃における前記他方のコーナー部よりも前記工具本体の中心軸線から離間する方向に位置する前記一方のコーナー部が、前記一方の切れ刃における前記他方のコーナー部よりも前記中心軸線から離間する方向に位置する前記一方のコーナー部に対して、前記中心軸線に近づく方向に配置されていることを特徴とする。
また本発明は、回転軸線を中心に回転する被削材の端面に向けて切れ刃を突出させた切削インサートと、軸状をなし、先端部に前記切削インサートが着脱自在に装着される工具本体と、を有する刃先交換式溝入れ工具を用いて、前記切れ刃で前記被削材の端面に溝入れ加工する端面溝入れ加工方法であって、前記切削インサートは、棒状をなすインサート本体の延在方向の両端部における該インサート本体の上面に一対の切れ刃を備え、前記インサート本体の延在方向の中央及び該延在方向に直交する幅方向の中央を通りこれら延在方向及び幅方向に直交するインサート高さ軸線に関して回転対称、かつ、前記インサート高さ軸線を含み前記延在方向に垂直なインサート仮想平面に関して面対称に形成され、前記切れ刃は、前記インサート本体の延在方向の端縁に形成されて前記幅方向に沿って延びる正面切れ刃と、この正面切れ刃の両端に配置されて前記幅方向にそれぞれ突出する一対のコーナー部と、前記コーナー部から前記延在方向に沿って該インサート本体の中央側に向かうに従い漸次互いの間隔を狭めるようにそれぞれ延びる一対の側面切れ刃とを有し、前記切削インサートを、前記一対の切れ刃のうち一方の切れ刃を溝入れ方向に突出させて前記工具本体に装着して、該一方の切れ刃を前記溝入れ方向に沿って移動させることにより前記端面に対して溝入れ加工するときに、前記幅方向のうち、前記一対のコーナー部における一方のコーナー部から他方のコーナー部に向かう方向を他方の幅方向として、前記一対の切れ刃のうち他方の切れ刃における前記他方の幅方向とは反対側に位置する一方のコーナー部を、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部よりも前記他方の幅方向側に配置し、被削材のうち、前記端面に隣接して前記回転軸線方向に立ち上がるとともに前記回転軸線回りに沿って形成された周面に対して、前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部を、前記一方の切れ刃における前記周面に沿って前記端面に切り込む前記一方のコーナー部よりも離間して配置することを特徴とする。
In order to achieve the above object, the present invention proposes the following means.
That is, the present invention relates to a cutting insert having a cutting edge protruding toward an end face of a work material that rotates about a rotation axis, and a tool body that has a shaft shape and is detachably attached to the tip portion. And a cutting edge replaceable grooving tool for grooving the end face with the cutting edge, wherein the cutting insert is an upper surface of the insert body at both ends in the extending direction of the rod-shaped insert body. A pair of cutting edges, and rotationally symmetric with respect to the insert height axis passing through the center in the extending direction of the insert body and the center in the width direction orthogonal to the extending direction, and orthogonal to the extending direction and the width direction, and The insert blade is formed in plane symmetry with respect to an imaginary virtual plane including the insert height axis and perpendicular to the extending direction, and the cutting edge is formed at an end edge of the insert body in the extending direction. A front cutting edge extending along the width direction, a pair of corner portions disposed at both ends of the front cutting edge and projecting in the width direction, and a center of the insert body along the extending direction from the corner portion A pair of side cutting edges extending so as to gradually narrow each other toward the side, and the tool body is arranged so that the cutting insert is along one side faced to the side of the tool body. And one of the pair of cutting blades protrudes in the grooving direction from the tip surface of the tip portion toward the tip side, and the center axis of the tool body passes through the tip portion and passes through the tip portion. It extends grooving direction, of the width direction, toward the other corner portion from one corner portions located in a direction away from the central axis of the tool body in the pair of corner portions With the direction as the other width direction, the cutting insert has one corner portion located on the side opposite to the other width direction in the other cutting edge of the pair of cutting edges, The one corner portion is disposed on the other width direction side than the one corner portion, and the one corner portion located in a direction away from the central axis of the tool body than the other corner portion of the other cutting edge The one corner portion positioned in a direction away from the central axis rather than the other corner portion of the one cutting edge is arranged in a direction approaching the central axis .
The present invention also provides a cutting insert having a cutting edge protruding toward an end face of a work material that rotates about a rotation axis, and a tool body that has a shaft shape and is detachably attached to the tip portion. And an edge face grooving method for grooving the end face of the work material with the cutting edge using a cutting edge exchange grooving tool, wherein the cutting insert is an extension of a rod-shaped insert body. A pair of cutting blades are provided on the upper surface of the insert main body at both ends in the existing direction, passing through the center in the extending direction of the insert main body and the center in the width direction orthogonal to the extending direction in the extending direction and the width direction. The insert blade is formed rotationally symmetric with respect to an orthogonal insert height axis, and symmetrical with respect to an insert virtual plane that includes the insert height axis and is perpendicular to the extending direction. A front cutting edge that is formed at an edge in the extending direction of the front edge and extends along the width direction, a pair of corner portions that are arranged at both ends of the front cutting edge and project in the width direction, and the corner portion. and a pair of side cutting edges progressively extending respectively so as to narrow the distance therebetween toward the central side of the insert body along the extending direction, the cutting insert, one of the previous SL pair of cutting edges of and attached to the tool body the cutting edge to protrude grooving direction, when processed grooving to the end face by moving along one of the cutting edges the said grooving direction, a width of direction, the direction toward the other corner portion from the corner portion of the hand that put the pair of corner portions as the other width direction, the other in the width direction of the other of the cutting edges of the pair of cutting edges The axis of rotation one of the corner portions located on the opposite side, the place the widthwise side of the other than one of the corner portions at one of the cutting edge, of the workpiece, adjacent said end surface The one corner portion of the other cutting edge is cut into the end surface along the peripheral surface of the one cutting edge with respect to the peripheral surface that rises in the direction and is formed along the rotation axis. It is characterized by being arranged away from one corner portion .
本発明に係る刃先交換式溝入れ工具及び端面溝入れ加工方法によれば、切削インサートは、他方の切れ刃において前記他方の幅方向とは反対側に位置する一方のコーナー部が、一方の切れ刃において前記反対側に位置する一方のコーナー部に対して、前記他方の幅方向側に配置されている。これにより、例えば、被削材の回転軸線を中心に形成された円柱穴状の加工穴の内周面に沿って該加工穴の奥面(端面)に溝入れ加工(内径側端面溝入れ)する場合に、下記のような作用効果を奏する。すなわち、例えば、切削インサートの一方の切れ刃における一方のコーナー部を被削材の内周面に当接させるように近接配置し、この切削インサートを該内周面に沿って溝入れ方向に移動させ溝入れ加工するときに、他方の切れ刃における一方のコーナー部がこの内周面から離間されて、このコーナー部が該内周面に接触して傷付けてしまうようなことが確実に防止される。また、例えば、多段円柱状をなす被削材の段部において、回転軸線に平行な外周面を有する小径部分に沿って該被削材の端面に溝入れ加工(外径側端面溝入れ)する場合に、前述と同様の作用効果が得られる。すなわち、例えば、切削インサートの一方の切れ刃における一方のコーナー部を被削材の前記小径部分の外周面に当接させるように近接配置し、この切削インサートを該小径部分に沿って溝入れ方向に移動させ溝入れ加工するときに、他方の切れ刃における一方のコーナー部が小径部分から離間されて、このコーナー部が該小径部分に接触して傷付けてしまうようなことが防止される。
また、前述した接触によって、未使用の他方の切れ刃が傷んでしまうようなことが防止される。
According to the cutting edge-replaceable grooving tool and the end face grooving method according to the present invention, the cutting insert has one corner located on the side opposite to the other width direction in the other cutting edge, It arrange | positions in the said other width direction side with respect to one corner part located in the said opposite side in a blade. Thereby, for example, grooving (inner diameter side end face grooving) in the back surface (end face) of the processed hole along the inner peripheral surface of the cylindrical hole-shaped processed hole formed around the rotation axis of the work material When it does, there exist the following effects. That is, for example, one corner portion of one cutting edge of the cutting insert is disposed close to the inner peripheral surface of the work material, and the cutting insert is moved in the grooving direction along the inner peripheral surface. When grooving, one corner portion of the other cutting edge is separated from the inner peripheral surface, and this corner portion is reliably prevented from coming into contact with and scratching the inner peripheral surface. The Further, for example, in the step portion of the work material having a multistage cylindrical shape, grooving processing (outer diameter side end face grooving) is performed on the end surface of the work material along the small diameter portion having the outer peripheral surface parallel to the rotation axis. In this case, the same effect as described above can be obtained. That is, for example, one corner portion of one cutting edge of the cutting insert is disposed close to the outer peripheral surface of the small-diameter portion of the work material, and the cutting insert is grooved along the small-diameter portion. When the grooving process is performed by moving to one, the corner portion of the other cutting edge is separated from the small diameter portion, and the corner portion is prevented from coming into contact with the small diameter portion and being damaged.
Further, the above-described contact prevents the other unused cutting edge from being damaged.
また、図23、図24で説明した被削材Wの端面B、Eの深さd1に係わらず他方の切れ刃の一方のコーナー部が被削材の周面から離間されて、このコーナー部が該周面に接触して傷付けてしまうようなことが確実に防止される。 Further, regardless of the depths d1 of the end faces B and E of the work material W described in FIGS. 23 and 24, one corner portion of the other cutting edge is separated from the peripheral surface of the work material, and this corner portion. Is reliably prevented from coming into contact with the peripheral surface and being damaged.
また、各切れ刃がそれぞれ備える一対の側面切れ刃は、インサート本体の延在方向の外側から中央側へ向かうに従い漸次互いの間隔を狭めるように傾斜して形成されているので、溝壁の加工精度が確保される。すなわち、切削インサートの工具本体に対する装着姿勢が前述のように設定されても、一方の切れ刃において被削材の周面側とは反対側(つまり前記他方の幅方向側)に配置された側面切れ刃が、被削材に形成された溝の前記反対側における溝壁の開口端縁に接触するようなことがない。 In addition, since the pair of side surface cutting blades provided in each cutting edge are formed to be inclined so as to gradually narrow each other from the outside in the extending direction of the insert body toward the center side, the processing of the groove wall Accuracy is ensured. That is, even if the mounting posture of the cutting insert with respect to the tool body is set as described above, the side surface disposed on the side opposite to the peripheral surface side of the work material (that is, the other width direction side) in one of the cutting edges The cutting edge does not come into contact with the opening edge of the groove wall on the opposite side of the groove formed in the work material.
また、本発明に係る刃先交換式溝入れ工具において、前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記インサート本体の延在方向の中央を通り前記幅方向に沿うインサート幅軸線と前記回転軸線とのなす角度θ1が、90°<θ1≦95°に設定されることとしてもよい。
また、本発明に係る端面溝入れ加工方法において、前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記インサート本体の延在方向の中央を通り前記幅方向に沿うインサート幅軸線と前記回転軸線とのなす角度θ1を、90°<θ1≦95°に設定することとしてもよい。
Further, in the cutting edge-replaceable grooving tool according to the present invention, the cutting insert is oriented in a direction orthogonal to a tool virtual plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting edge and the rotation axis. , The angle θ1 formed by the insert width axis along the width direction passing through the center in the extending direction of the insert body and the rotation axis may be set to 90 ° <θ1 ≦ 95 °.
Moreover, in the end surface grooving method according to the present invention, the cutting insert is oriented from a direction orthogonal to a tool virtual plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting edge and the rotation axis. As seen, the angle θ1 formed by the insert width axis along the width direction passing through the center in the extending direction of the insert body and the rotation axis may be set to 90 ° <θ1 ≦ 95 °.
本発明に係る刃先交換式溝入れ工具及び端面溝入れ加工方法によれば、例えば、被削材の前記周面が回転軸線に平行に形成される場合に、インサート本体の延在方向が被削材の周面に対して傾斜する角度は、インサート幅軸線と回転軸線とのなす角度θ1から90°を引いた値(つまりθ1−90°)に近似した値となる。すなわち、切削インサートは、インサート本体の延在方向を被削材の前記周面に対して僅かに傾斜させつつも略平行として工具本体に装着される。従って、前述のように他方の切れ刃の一方のコーナー部を該周面から確実に離間してこの周面の加工精度を確保しつつも、被削材の端面に形成する溝における溝底の加工精度を確保できる。詳しくは、角度θ1が前述の範囲内に設定されることによって、溝入れされた被削材の溝底が回転軸線に略垂直に形成されることから、該溝底の加工精度が高められている。 According to the cutting edge-replaceable grooving tool and the end surface grooving method according to the present invention, for example, when the peripheral surface of the work material is formed parallel to the rotation axis, the extending direction of the insert body is the work surface. The angle inclined with respect to the circumferential surface of the material is a value approximate to a value obtained by subtracting 90 ° from the angle θ1 formed by the insert width axis and the rotation axis (that is, θ1-90 °). That is, the cutting insert is mounted on the tool body so that the extending direction of the insert body is slightly parallel to the peripheral surface of the work material while being substantially parallel. Therefore, as described above, one corner portion of the other cutting edge is surely separated from the peripheral surface to ensure the processing accuracy of the peripheral surface, while the groove bottom of the groove formed on the end surface of the work material is Processing accuracy can be secured. Specifically, by setting the angle θ1 within the aforementioned range, the groove bottom of the grooved work material is formed substantially perpendicular to the rotation axis, so that the machining accuracy of the groove bottom is increased. Yes.
また、本発明に係る刃先交換式溝入れ工具において、前記端面は、被削材に形成された加工穴における前記工具本体の基端側を向く奥面であり、前記一方の切れ刃は、この奥面に対して内径側端面溝入れ加工することとしてもよい。
また、本発明に係る端面溝入れ加工方法において、被削材の前記周面は、該被削材に形成された加工穴における前記回転軸線に直交する径方向の内側を向く内周面であり、前記端面は、前記加工穴における前記工具本体の基端側を向く奥面であり、前記一方の切れ刃により、この奥面に対して内径側端面溝入れ加工することとしてもよい。
Further, in the cutting edge replaceable grooving tool according to the present invention, the end surface is a back surface facing the base end side of the tool body in a machining hole formed in the work material, and the one cutting edge is It is good also as carrying out an inner diameter side end surface grooving process with respect to a back surface.
Further, in the end surface grooving method according to the present invention, the peripheral surface of the work material is an inner peripheral surface facing inward in the radial direction perpendicular to the rotation axis in the processing hole formed in the work material. The end surface is a back surface facing the base end side of the tool body in the processing hole, and the inner surface of the inner surface may be grooved with respect to the back surface by the one cutting edge.
本発明に係る刃先交換式溝入れ工具及び端面溝入れ加工方法によれば、被削材に形成されて例えば円柱穴状をなす加工穴の奥面に隣接して、回転軸線に平行な内周面が形成されている場合であっても、溝入れする奥面の位置に係わらず、精度の高い内径側端面溝入れが行える。 According to the cutting edge-replaceable grooving tool and the end surface grooving method according to the present invention, the inner circumference parallel to the rotation axis is adjacent to the inner surface of the machining hole formed in the work material and having a cylindrical hole shape, for example. Even if the surface is formed, the inner diameter side end face grooving can be performed with high accuracy regardless of the position of the inner surface to be grooved.
また、本発明に係る刃先交換式溝入れ工具において、前記端面は、被削材の外周面に形成された段部における前記工具本体の基端側を向く端面であり、前記一方の切れ刃は、この端面に対して外径側端面溝入れ加工することとしてもよい。
また、本発明に係る端面溝入れ加工方法において、被削材の前記周面は、該被削材における前記回転軸線に直交する径方向の外側を向く外周面であり、前記端面は、前記外周面に形成された段部における前記工具本体の基端側を向く端面であり、前記一方の切れ刃により、この端面に対して外径側端面溝入れ加工することとしてもよい。
Further, in the cutting edge replaceable grooving tool according to the present invention, the end surface is an end surface facing the base end side of the tool body in a step formed on the outer peripheral surface of the work material, and the one cutting edge is The outer diameter side end face grooving may be performed on the end face.
Further, in the end surface grooving method according to the present invention, the peripheral surface of the work material is an outer peripheral surface facing a radially outer side perpendicular to the rotation axis of the work material, and the end surface is the outer periphery. The step portion formed on the surface is an end surface facing the base end side of the tool main body, and the outer diameter side end surface grooving process may be performed on the end surface with the one cutting edge.
本発明に係る刃先交換式溝入れ工具及び端面溝入れ加工方法によれば、例えば、多段円柱状をなす被削材の段部において工具本体の基端側を向く端面に隣接して、回転軸線に平行な外周面を有する小径部分が形成されている場合であっても、溝入れする端面の位置に係わらず、精度の高い外径側端面溝入れが行える。 According to the cutting edge-replaceable grooving tool and the end face grooving method according to the present invention, for example, in the stepped portion of the work material having a multistage cylindrical shape, the rotation axis is adjacent to the end face facing the base end side of the tool body. Even when a small-diameter portion having an outer peripheral surface parallel to is formed, the outer-diameter side end face grooving can be performed with high accuracy regardless of the position of the end face to be grooved.
また、本発明に係る刃先交換式溝入れ工具において、前記コーナー部は、凸曲線状の第1コーナー刃を有していることとしてもよい。 Moreover, the cutting edge exchange-type grooving tool which concerns on this invention WHEREIN: The said corner part is good also as having the 1st corner blade of a convex curve shape.
本発明に係る刃先交換式溝入れ工具によれば、切れ刃のコーナー部は、凸曲線状の第1コーナー刃を有しているので、該コーナー部における刃先欠損等が防止される。 According to the cutting edge exchange-type grooving tool according to the present invention, the corner portion of the cutting edge has the first curved corner portion having a convex curve, so that the cutting edge is not damaged at the corner portion.
また、本発明に係る刃先交換式溝入れ工具において、前記コーナー部は、前記第1コーナー刃における前記インサート本体の延在方向の中央側の端部と前記側面切れ刃とを繋ぐ直線状の第2コーナー刃を有し、前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記第2コーナー刃は、被削材の前記回転軸線に対して平行となるように延びていることとしてもよい。
また、本発明に係る端面溝入れ加工方向において、前記コーナー部は、凸曲線状の第1コーナー刃と、前記第1コーナー刃における前記インサート本体の延在方向の中央側の端部と前記側面切れ刃とを繋ぐ直線状の第2コーナー刃とを有し、前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記第2コーナー刃を、被削材の前記回転軸線に対して平行となるように延ばして配置することとしてもよい。
Further, in the cutting edge replaceable grooving tool according to the present invention, the corner portion is a linear first connecting the end portion on the center side in the extending direction of the insert body in the first corner blade and the side face cutting blade. The second insert has two corner blades, and the cutting insert is viewed from a direction orthogonal to a virtual virtual plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting blade and the rotation axis. The corner blade may extend so as to be parallel to the rotation axis of the work material.
Further, in the end face grooving direction according to the present invention, the corner portion includes a convex-curved first corner blade, an end portion on the center side in the extending direction of the insert body in the first corner blade, and the side surface. A linear second corner blade connecting the cutting edge, and the cutting insert on a tool virtual plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting edge and the rotation axis The second corner blade may be extended and arranged so as to be parallel to the rotation axis of the work material when viewed from the orthogonal direction.
本発明に係る刃先交換式溝入れ工具及び端面溝入れ加工方法によれば、切れ刃のコーナー部には、第1コーナー刃におけるインサート本体の延在方向に沿う中央側の端部と側面切れ刃とを繋ぐ第2コーナー刃が、被削材の回転軸線に対して平行となるように延びているので、一方の切れ刃の正面切れ刃及び第1コーナー刃が切削した被削材の溝壁をこの第2コーナー刃がさらうことになり、該溝壁の仕上げ精度が高められる。
また、本発明に係る刃先交換式溝入れ工具において、前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離が、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも小さいこととしてもよい。
また、本発明に係る端面溝入れ加工方法において、前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離を、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも小さくすることとしてもよい。
また、本発明に係る刃先交換式溝入れ工具において、前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離が、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも大きいこととしてもよい。
また、本発明に係る端面溝入れ加工方法において、前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離を、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも大きくすることとしてもよい。
According to the cutting edge-replaceable grooving tool and the end face grooving method according to the present invention, the corner portion of the cutting edge includes an end portion on the center side along the extending direction of the insert body in the first corner blade and a side cutting blade. Since the 2nd corner blade which connects is extended so that it may become parallel to the axis of rotation of a work material, the groove wall of the work material which the front face cut edge of one of the cut blades and the 1st corner blade cut This second corner blade is exposed, and the finishing accuracy of the groove wall is improved.
Further, in the edge-changing grooving tool according to the present invention, the distance from the one corner portion of the other cutting edge to the rotation axis is from the one corner portion of the one cutting edge to the rotation axis. It may be smaller than the distance.
Further, in the end face grooving method according to the present invention, the distance from the one corner portion of the other cutting edge to the rotation axis is determined from the one corner portion of the one cutting edge to the rotation axis. It may be smaller than the distance.
Further, in the edge-changing grooving tool according to the present invention, the distance from the one corner portion of the other cutting edge to the rotation axis is from the one corner portion of the one cutting edge to the rotation axis. It may be larger than the distance.
Further, in the end face grooving method according to the present invention, the distance from the one corner portion of the other cutting edge to the rotation axis is determined from the one corner portion of the one cutting edge to the rotation axis. It may be larger than the distance.
本発明に係る刃先交換式溝入れ工具及び端面溝入れ加工方法によれば、切削インサートの部品点数を増加させることなく、被削材の周面に沿って端面溝入れ加工する場合であっても加工精度を十分に確保できる。 According to the cutting edge replaceable grooving tool and the end face grooving method according to the present invention, even when the end face grooving is performed along the peripheral surface of the work material without increasing the number of parts of the cutting insert. Sufficient machining accuracy can be secured.
(第1実施形態)
図1〜図10は、本発明の第1の実施形態に係る刃先交換式溝入れ工具10、及び、この刃先交換式溝入れ工具10に用いられる切削インサート30を示している。本実施形態に係る刃先交換式溝入れ工具10は、軸状に形成され、その中心軸線TOに直交する断面が略円形をなす工具本体1と、この工具本体1の中心軸線TOに沿う先端側の端部(先端部)3に着脱自在に装着されて該工具本体1の先端面1Aから先端側へ向けて切れ刃32を突出させる切削インサート30とを有している。
(First embodiment)
1 to 10 show a cutting edge
本実施形態の刃先交換式溝入れ工具10は、略円筒状の被削材Wに内径側端面溝入れ加工を行うものである。被削材Wにおいて円柱穴状をなす加工穴Hには、該被削材Wの回転軸線WO側を向くとともにこの回転軸線WOに平行な内周面(周面)Sが形成されている。この内周面Sは、加工穴Hの最奥部に位置して回転軸線WOに直交する円形状の平面からなる奥面(端面)Bに隣接している。刃先交換式溝入れ工具10は、工具本体1の中心軸線TOを被削材Wの回転軸線WOに対して略平行に配置した状態で、回転軸線WOを中心に回転方向WTに回転する被削材Wにおいて該回転軸線WOを中心に形成された加工穴Hに工具本体1の先端部3を挿入して、内周面Sに沿うように切れ刃32を移動させ、該加工穴Hの奥面Bを切削する。尚、本実施形態では、方向を示す符号X、Y、Zを一部の図中に用いる。ここで、符号X、Yは水平方向をそれぞれ示しており、詳しくは、X方向が被削材Wの回転軸線WOに平行な水平方向を示し、Y方向が回転軸線WOに垂直な水平方向を示している。また、符号Zは鉛直方向を示している。
The cutting edge exchange-
工具本体1は、鋼材等から形成されており、その中心軸線TOに沿う先端部3以外の中央部及び基端部が略一定の外径をなしてシャンク部2とされている。工具本体1の外周面においてシャンク部2に位置する領域には、中心軸線TOを上下(Z方向)に挟むとともに該中心軸線TOに平行に延びる帯状の平面からなり、互いに背向するように配置された上面2A、下面2Bが形成されている。この刃先交換式溝入れ工具10は、これら上面2A、下面2Bによって回り止めされた状態でシャンク部2が保持されることにより、不図示の工作機械に固定支持される。尚、本実施形態では、中心軸線TOがX方向に延びており、上面2A、下面2BがX−Y水平面内に配置されている。以下の説明においては、工具本体1の先端側(図2における左右方向(X方向)の左側)を一方側、基端側(図2におけるX方向の右側)を他方側と呼ぶことがある。
The
工具本体1の先端部3は、図2の平面視において概略台形状をなしており、その先端面1Aから先端側へ突出して上顎部6及び下顎部7が形成されている。先端部3の上顎部6と下顎部7とは、互いに上下方向(Z方向)に対向配置されているとともに、先端面1Aにおいて、回転軸線WOに垂直な方向(図2におけるY方向)のうち一側(図2における下側)の端部に形成されている。また、図3に示すように、先端部3の上面3Aはシャンク部2の上面2Aよりも一段窪まされるように形成されている。また、工具本体1の先端部3における下面3Bは、シャンク部2における下面2Bに面一とされている。
The
また工具本体1は、その先端部3において側方(図2におけるY方向)を向く両側面のうち、前記一側を向く一側面3Cが、シャンク部2において前記一側を向く側面(一側面)2Cに面一に連なっているとともに、上顎部6及び下顎部7の前記一側を向く側面を形成している。先端部3の一側面3C及びシャンク部2の一側面2CにおけるZ方向の中央部分は、上面2A、下面2Bに垂直とされて中心軸線TOに沿って延びる帯状の平面に形成されている。
Further, the
また、先端部3には、前記両側面のうち他側(図2における上側)を向くとともに、一側面3Cに背向するように配置された他側面3Dが形成されている。先端部3の他側面3Dは、工具本体1の基端側から先端側へ向かうに従い漸次前記一側へ向かうように傾斜してテーパ状に形成されている。また、他側面3Dの基端部は、シャンク部2において前記他側を向く断面凸曲線状の側面(他側面)2Dに連なっている。尚、前述した工具本体1のシャンク部2及び先端部3の形状は一例であり、本実施形態に限定されるものではない。例えば、一側面3C、2Cの形状は、前述した平面に限定されるものではなく、それ以外の曲面状や凹凸形状等であっても構わない。また、一側面3Cと2Cとは面一に連なっていなくてもよく、例えば図2の平面視において、シャンク部2の一側面2Cが先端部3の一側面3Cに対して図示するY方向の下側に突出したりY方向の上側に窪んだりして形成されていてもよい。
In addition, the
図3の側面視において、上顎部6は略三角形状をなし、上顎部6の上面は基端側から先端側へ向かうに従い漸次下面3B側へ向けて傾斜して形成されている。また、図4の正面視において、下顎部7は、その回転軸線WO側を向く面が断面凹曲線状をなし、回転軸線WOとは反対側を向く面が断面凸曲線状をなしていて、全体に略弓状に形成されている。図4に示すように、下顎部7の肉厚は、上面3A側から下面3B側へ向かうに従い漸次薄肉となるように形成されている。詳しくは、この正面視において、下顎部7はシャンク部2の一側面2C及び先端部3の一側面3CにおけるZ方向の下側部分に対応するように配されているとともに、上側から下側へ向かうに従い漸次他側面3D側へ向かって湾曲して形成されている。また、図3の側面視において、下顎部7は略矩形状をなし、上顎部6よりも工具本体1の先端側へ向けて突出されている。
In the side view of FIG. 3, the
また、これら上顎部6と下顎部7との間には隙間が設けられており、切削インサート30が着脱自在に装着されるインサート取付座4とされている。工具本体1は、このインサート取付座4に切削インサート30を装着して、該切削インサート30を該工具本体1の側方を向く一側面3C、2Cに沿うように配置している。詳しくは、切削インサート30は、図2の平面視において、工具本体1の先端部3の一側面3Cに開口されたインサート取付座4に装着されたときに、中心軸線TOに対して略平行に延在し、後述する切れ刃32Bのコーナー部43Cを該一側面3CからY方向の下側に向けて僅かに突出させた状態で、該一側面3Cに沿うように配置されている。
In addition, a gap is provided between the
インサート取付座4は、略直方体穴状をなしており、先端部3の一側面3C側に位置しているとともにX方向に沿って延びている。インサート取付座4は、その先端部及び中央部が、上顎部6と下顎部7との間に位置しているとともにY方向の両側に開口されている。また、インサート取付座4の先端部は、X方向のうち先端側を向く方向(後述する溝入れ方向XA)にも開口されている。また、インサート取付座4の基端部は、上面3Aと下面3Bとの間に位置しているとともに一側面3Cに開口されている。図3の側面視において、インサート取付座4は、工具本体1の中心軸線TOに平行に延びて形成されている。また、インサート取付座4の基端部には、工具本体1の先端側を向く段部4Aが形成されている。
The
また、インサート取付座4の基端側には、該インサート取付座4よりも幅狭のスリット状をなし、先端面1A、一側面3C及び他側面3Dに開口する締め付け部8が形成されている。締め付け部8は、先端部3の上面3A、下面3Bに平行に形成されている。
Further, on the base end side of the
また、インサート取付座4において上下に向かい合う天壁面4B及び底壁面4Cは、図4、図7に示すように、先端面1A側から見てそれぞれ凸V字状に形成されている。また、図3に示すように、締め付け部8は、インサート取付座4に対して天壁面4Dと底壁面4Eとの間隔が狭く形成されている。締め付け部8の天壁面4Dには、先端部3の上面3Aに開口するとともにクランプネジ5が挿通される貫通孔5Aが形成されている。また、締め付け部8の底壁面4Eには、貫通孔5Aに同軸とされて内周面に雌ねじ加工が施されたねじ穴(不図示)が形成されている。
Further, the
また、この刃先交換式溝入れ工具10に装着される切削インサート30は、超硬合金等の硬質材料からなり、図3に示すように、棒状をなすインサート本体31の延在方向(図3の左右方向(X方向))の両端部における該インサート本体31の上面(図3においてZ方向の上側を向く面)に一対の切れ刃32を備える、所謂ドッグボーン型の切削インサートである。
Further, the cutting
ここで、図5〜図7等に示す符号C1は、インサート本体31の延在方向に沿うインサート長手軸線を示しており、このインサート長手軸線C1は、インサート本体31において前記延在方向に直交する幅方向の中央を通るとともに、一対の切れ刃32における後述する正面切れ刃41、41の中央をそれぞれ通って延びている。また、符号C2は、インサート本体31の幅方向に沿うインサート幅軸線を示しており、該インサート幅軸線C2は、インサート長手軸線C1に沿うインサート本体31の中央(図中に二重丸で示す部位)を通り、該インサート長手軸線C1に直交するとともに正面切れ刃41に平行に延びている。また、符号C3は、インサート本体31の高さ方向に沿うインサート高さ軸線を示しており、該インサート高さ軸線C3は、インサート本体31の前記中央を通り、インサート長手軸線C1及びインサート幅軸線C2にそれぞれ直交する向きに延びている。
Here, reference sign C1 shown in FIG. 5 to FIG. 7 shows an insert longitudinal axis along the extending direction of the
また、切削インサート30は、インサート長手軸線C1に沿うインサート本体31の中央を通るとともに該インサート長手軸線C1に垂直なインサート仮想平面VS1に関して対称(すなわち面対称)に形成されている。また、この切削インサート30は、インサート長手軸線C1及びインサート高さ軸線C3を含み、インサート本体31の上面(図4において上下方向(Z方向)の上方を向く面)及び下面(図4においてZ方向の下方を向く面)の各中央を通るインサート仮想平面VS2に関しても対称(面対称)に形成されている。すなわち、この切削インサート30は、インサート高さ軸線C3に関して回転対称に形成されている。尚、切削インサート30は、インサート仮想平面VS2に関して面対称に形成されていなくても構わない。
The cutting
また、図5、図7に示すように、切削インサート30は、インサート本体31の上面における前記延在方向の中央部、及び、下面が、インサート長手軸線C1に直交する断面でそれぞれ凹V字状に形成されている。このようなインサート本体31の形状により、切削インサート30がインサート取付座4の先端側に開口する部位において天壁面4B及び底壁面4Cに摺接するように案内され、前記一方側から前記他方側へと挿入される。
As shown in FIGS. 5 and 7, the cutting
図3に示すように、インサート取付座4に挿入された切削インサート30は、インサート本体31の前記他方側の端面が段部4Aに突き当てられて位置決めされる。この状態で、クランプネジ5を締め付けることにより、締め付け部8の天壁面4Dが底壁面4Eへ向けて弾性変形しつつ近づくとともに、インサート取付座4の天壁面4Bが底壁面4Cへ向けて弾性変形しつつ近づいていく。このように、天壁面4D、4Bと底壁面4E、4Cとの間隔が狭められて、切削インサート30が工具本体1の先端部3に固定支持される。
As shown in FIG. 3, the cutting
また、インサート本体31の上面においてインサート長手軸線C1方向に沿う両端部には、一対の切れ刃32が配置されている。図6に示すように、切れ刃32は、インサート本体31の延在方向の端縁に形成されて該延在方向に直交する幅方向(図6における左右方向)に延びる直線状の正面切れ刃41と、この正面切れ刃41の両端に配置されて前記幅方向にそれぞれ突出する一対のコーナー部43と、これらコーナー部43から前記延在方向に沿って該インサート本体31の中央側(内側)に向かうに従い漸次互いの間隔を狭めるようにそれぞれ直線状に延びる一対の側面切れ刃42とを有している。
In addition, a pair of cutting
詳しくは、一対の側面切れ刃42は、インサート本体31の延在方向の外側から中央側へ向かうに従い漸次幅方向の外側から中央側(内側)へ向かうように傾斜して形成されており、所謂バックテーパが与えられている。
Specifically, the pair of side
また、インサート本体31の上面における前記両端部は、前記中央部よりも一段後退させられてそれぞれ略四角形状をなしており、一対のすくい面33とされている。すくい面33は、その外周縁のうち前記延在方向の中央側以外の三方が正面切れ刃41及び一対の側面切れ刃42とされている。
Further, the both end portions on the upper surface of the insert
また、図5において、インサート本体31の外面のうち上面と下面とを繋ぐ周面には、正面切れ刃41に連なる正面逃げ面51と、一対の側面切れ刃42にそれぞれ連なる一対の側面逃げ面52とが形成されている。正面逃げ面51は、正面切れ刃41から下面側へ向かうに従い漸次インサート本体31の外面から後退するように傾斜して形成されている。また、側面逃げ面52は、側面切れ刃42から下面側へ向かうに従い漸次インサート本体31の外面から後退するように傾斜して形成されている。尚、以下の説明では、インサート本体31において正面逃げ面51が形成された面を切削インサート30の正面、インサート本体31において側面逃げ面52が形成された面を切削インサート30の側面と呼ぶ。
Further, in FIG. 5, the peripheral surface connecting the upper surface and the lower surface of the outer surface of the
切削インサート30が工具本体1のインサート取付座4に装着されると、図2に示すように、一対の切れ刃32のうち前記一方側(図2におけるX方向の左側)に切れ刃32Aが配置され、前記他方側(図2におけるX方向の右側)に切れ刃32Bが配置される。そして、一方の切れ刃32Aが、工具本体1の先端部3における先端面1Aから先端側へ向けて突出されるとともに被削材Wの奥面Bに対向配置され、該奥面Bに溝入れ加工を施すようになっている。詳しくは、工具本体1は、一対の切れ刃32のうち一方の切れ刃32Aを、先端部3の先端面1Aから前記X方向のうち符号XAで示される溝入れ方向へ向けて突出させて、切削インサート30を装着している。
When the cutting
また、図2、図4〜図7に符号C2Aで示す向きは、インサート本体31の幅方向(インサート幅軸線C2方向)のうち、一対のコーナー部43A、43B(43C、43D)において工具本体1の一側面2C、3C側に位置するとともに被削材Wの内周面S側に位置する一方のコーナー部43A(43C)から、工具本体1の他側面2D、3D側に位置するとともに内周面S側とは反対側に位置する他方のコーナー部43B(43D)に向かう方向である他方の幅方向を示している。図4、図7の正面視に示すように、切削インサート30のインサート幅軸線C2は、被削材Wの径方向に沿うように回転軸線WOに垂直に延びている。また、一方の切れ刃32Aの正面切れ刃41はインサート幅軸線C2に平行であるとともに、この正面視において回転軸線WOに垂直とされている。またこれにより、一方の切れ刃32Aにおいて正面切れ刃41の両端に位置するコーナー部43Aとコーナー部43Bとが、互いに回転方向WTに沿う同一位置に配置されている。
2 and 4 to 7, the direction indicated by C2A is the
ここで、図3、図4に符号VS3で示すものは、切れ刃32Aのコーナー部43A、43B及び回転軸線WOを含む工具仮想平面を表している。尚、この工具仮想平面VS3は、切れ刃32Aにおける一対のコーナー部43A、43Bのうち少なくともいずれかのコーナー部43及び回転軸線WOを含み形成されていればよく、本実施形態のように両コーナー部43A、43Bを含むものに限定されない。すなわち、図4、図7の正面視において、切削インサート30のインサート幅軸線C2及び切れ刃32Aの正面切れ刃41が、前記他方の幅方向C2Aに向かって内周面Sから離間するに従い漸次回転方向WTの前方側又は後方側へ向けて傾斜しているとともに、シャンク部2の上面2A、下面2Bに対して傾斜して形成されていても構わない。本実施形態においては、工具仮想平面VS3がX−Y水平面内に配置されている。
Here, what is indicated by reference sign VS3 in FIGS. 3 and 4 represents a tool virtual plane including the
尚、図8は前述した正面切れ刃41の傾斜を説明する本実施形態の変形例であって、図示の例では、切れ刃32Aの正面切れ刃41が前記他方の幅方向C2Aに向かって内周面Sから離間するに従い漸次回転方向WTの後方側へ向けて傾斜している。この例では、工具仮想平面VS3は、切れ刃32Aにおける一方のコーナー部43A及び回転軸線WOを含み形成される。
FIG. 8 shows a modification of the present embodiment for explaining the inclination of the
また、図2及び図3に符号C1Aで示す向きは、インサート本体31の延在方向(インサート長手軸線C1方向)のうち、一対の切れ刃32A、32Bにおける他方の切れ刃32Bから一方の切れ刃32Aに向かう方向である一方の延在方向を示している。図3の側面視に示すように、本実施形態の切削インサート30は、インサート本体31の前記一方の延在方向C1A(インサート長手軸線C1)が、工具仮想平面VS3に平行に延びている。
2 and 3, the direction indicated by the reference symbol C1A is one cutting edge from the
詳しくは、図3に示すように、工具本体1の一側面3C側から見て、切れ刃32Bの正面切れ刃41が、工具仮想平面VS3内に配置されているとともに、インサート長手軸線C1が工具仮想平面VS3内に含まれている。尚、前述の説明では、切削インサート30のインサート長手軸線C1が工具仮想平面VS3に対して平行であることとしたが、これに限定されるものではなく、インサート長手軸線C1が工具仮想平面VS3に対して傾斜していてもよい。
Specifically, as shown in FIG. 3, the
図9、図10は、前述したインサート長手軸線C1の傾斜を説明する本実施形態の変形例を示している。図9及び図10においては、工具本体1を一側面3C側から見て、インサート長手軸線C1は、前記一方の延在方向C1Aへ向かうに従い漸次工具仮想平面VS3に接近するように傾斜されている。詳しくは、図9の例では、インサート長手軸線C1は、前記一方の延在方向C1Aへ向かうに従い漸次インサート本体31の上面側(図9における上下方向(Z方向)の上側)から下面側(図9におけるZ方向の下側)へ向けて工具仮想平面VS3に接近するように延びている。またこれにより、切れ刃32Bの正面切れ刃41が、工具仮想平面VS3に対してインサート本体31の上面側(図9におけるZ方向の上側)へ向けて離間されている。また、図10の例では、インサート長手軸線C1は、前記一方の延在方向C1Aへ向かうに従い漸次インサート本体31の下面側(図10における上下方向(Z方向)の下側)から上面側(図10におけるZ方向の上側)へ向けて工具仮想平面VS3に接近するように延びている。またこれにより、切れ刃32Bの正面切れ刃41が、工具仮想平面VS3に対してインサート本体31の下面側(図10におけるZ方向の下側)へ向けて離間されている。そして、図9及び図10の側面視において、インサート長手軸線C1と工具仮想平面VS3とのなす角度θ3は、0°<θ3≦10°の範囲内にそれぞれ設定されている。図9、図10では、このθ3が例えば3°程度に設定されている。
9 and 10 show a modification of the present embodiment for explaining the inclination of the insert longitudinal axis C1 described above. 9 and 10, when the
また、図2は、切削インサート30を工具仮想平面VS3に直交する向きから見た上面図であり、この切削インサート30は、インサート幅軸線C2と回転軸線WOとのなす角度θ1が、90°<θ1≦95°の範囲内に設定されて、インサート取付座4に装着されている。尚、前記角度θ1は、90.5°≦θ1≦93°の範囲内に設定されることがより望ましい。本実施形態においては、前記θ1が91°程度に設定されている。
FIG. 2 is a top view of the cutting
そして、図2、図6に示すように、工具仮想平面VS3に直交するとともにすくい面33に対向する向きから見て、この切削インサート30は、他方の切れ刃32Bにおける前記他方の幅方向C2Aとは反対側に位置するコーナー部43Cが、一方の切れ刃32Aにおける前記反対側に位置するコーナー部43Aよりも前記他方の幅方向C2A側に配置されている。すなわち、一方の切れ刃32Aにおける工具本体1の一側面3C側(図6における右側)に位置するコーナー部43Aは、他方の切れ刃32Bにおける一側面3C側に位置するコーナー部43Cよりも一側面3C側に配置されている。本実施形態では、切れ刃32Bにおいて内周面S側に位置するコーナー部43Cが、切れ刃32Aにおいて内周面S側に位置するコーナー部43Aに対して、内周面Sから離間されている。
As shown in FIGS. 2 and 6, when viewed from the direction orthogonal to the tool virtual plane VS3 and facing the
本実施形態においては、前述の構成を有する工具本体1の切削インサート30が、一方の切れ刃32Aのコーナー部43Aを被削材Wの内周面Sに当接させるように近接配置した状態で、該内周面Sに沿って被削材Wの回転軸線WO方向へ向け溝入れ方向XAに移動して、切れ刃32Aが工具本体1の基端側を向く奥面Bに対して溝入れ加工する。
In the present embodiment, the cutting
以上説明したように、本実施形態に係る刃先交換式溝入れ工具10及びこれを用いた端面溝入れ加工方法によれば、切削インサート30は、他方の切れ刃32Bにおいて前記他方の幅方向C2Aとは反対側に位置する一方のコーナー部43Cが、一方の切れ刃32Aにおいて前記反対側に位置する一方のコーナー部43Aに対して、前記他方の幅方向C2A側に配置されている。これにより、本実施形態のように、被削材Wの回転軸線WOを中心に形成された円柱穴状の加工穴Hの内周面Sに沿って該加工穴Hの奥面Bに溝入れ加工(内径側端面溝入れ)を行う場合に、下記のような作用効果を奏する。
As described above, according to the cutting edge
すなわち、切削インサート30の一方の切れ刃32Aにおける一方のコーナー部43Aを被削材Wの内周面Sに当接させるように近接配置し、この切削インサート30を該内周面Sに沿って溝入れ方向XAに移動させ溝入れ加工するときに、他方の切れ刃32Bにおける一方のコーナー部43Cがこの内周面Sから離間されて、このコーナー部43Cが該内周面Sに接触して傷付けてしまうようなことが確実に防止される。また、この接触によって、未使用の他方の切れ刃32Bが傷んでしまうようなことが防止される。
That is, one
また、図2に示す被削材Wの奥面Bの深さd1に係わらず他方の切れ刃32Bの一方のコーナー部43Cが被削材Wの内周面Sから離間されて、このコーナー部43Cが該内周面Sに接触して傷付けてしまうようなことが確実に防止される。
Further, regardless of the depth d1 of the back surface B of the work material W shown in FIG. 2, one
また、各切れ刃32A、32Bがそれぞれ備える一対の側面切れ刃42、42は、インサート本体31の延在方向の外側から中央側へ向かうに従い漸次互いの間隔を狭めるように傾斜して形成されているので、加工された溝における溝壁の加工精度が確保される。すなわち、切削インサート30の工具本体1に対する装着姿勢が前述のように設定されても、一方の切れ刃32Aにおいて被削材Wの内周面S側とは反対側(すなわち前記他方の幅方向C2A側)に配置された側面切れ刃42が、被削材Wに形成された溝の前記反対側の溝壁の開口端縁に接触するようなことがない。
Further, the pair of side
また、切削インサート30を工具仮想平面VS3に直交する向きから見て、インサート本体31の幅方向に沿うインサート幅軸線C2と被削材Wの回転軸線WOとのなす角度θ1が、90°<θ1≦95°の範囲内に設定されている。本実施形態では、被削材Wの内周面Sが回転軸線WOに平行に形成されていることから、前述の設定に伴って、インサート本体31のインサート長手軸線C1が内周面Sに対して傾斜する角度は、前記θ1から90°を引いた値(つまりθ1−90°)に近似した値となる。すなわち、切削インサート30は、インサート本体31の延在方向(インサート長手軸線C1)を被削材Wの内周面Sに対して僅かに傾斜させつつも略平行として工具本体1に装着される。従って、前述のように他方の切れ刃32Bのコーナー部43Cを該内周面Sから確実に離間してこの内周面Sの加工精度を確保しつつも、被削材Wの奥面Bに形成する溝の溝底Dの加工精度を確保できる。詳しくは、角度θ1が前述の範囲内に設定されることによって、溝入れされた被削材Wの溝底Dが回転軸線WOに略垂直に形成されることから、該溝底Dの加工精度が高められている。
Further, when the cutting
尚、角度θ1が90.5°≦θ1≦93°に設定された場合には、前述の作用効果がより確実に得られる。すなわち、角度θ1が90.5°以上に設定されることにより、切れ刃32Bのコーナー部43Cが内周面Sからより確実に離間される。また、角度θ1が93°以下に設定されることにより、回転軸線WOに対して溝底Dがより垂直に形成されて、加工精度が向上する。
In addition, when the angle θ1 is set to 90.5 ° ≦ θ1 ≦ 93 °, the above-described effects can be obtained more reliably. That is, the
詳しくは、角度θ1が90.5°以上に設定された場合、側面視における工具仮想平面VS3に対する切れ刃32Bの位置(図3に示す工具仮想平面VS3内、図9に示す上側、又は、図10に示す下側)や、正面視における工具仮想平面VS3に対する切れ刃32Aの正面切れ刃41の傾斜の状態(図7に示す傾斜なし、又は、図8に示す傾斜あり)に係わらず、切れ刃32Bのコーナー部43Cが切れ刃32Aのコーナー部43Aに対して前記他方の幅方向C2A側に位置することになるとともに、内周面Sから確実に離間される。
Specifically, when the angle θ1 is set to 90.5 ° or more, the position of the
尚、図9の例においては、切削インサート30のインサート長手軸線C1が、前記一方の延在方向C1Aに向かうに従い漸次工具仮想平面VS3に接近するように傾斜しているとともに、インサート本体31の下面側へ向かい延びている。すなわち、工具仮想平面VS3に対して切削インサート30の切れ刃32Bがインサート本体31の上面側へ向けて離間されている。これにより、一方の切れ刃32Aのくさび角β(図9においてすくい面33と正面逃げ面51とのなす角度)を比較的大きく設定できることから、被削材Wに溝入れ加工する一方の切れ刃32Aの刃先強度が十分に確保される。また、図10の例においては、切削インサート30のインサート長手軸線C1が、前記一方の延在方向C1Aに向かうに従い漸次工具仮想平面VS3に接近するように傾斜しているとともに、インサート本体31の上面側へ向かい延びている。すなわち、工具仮想平面VS3に対して切削インサート30の切れ刃32Bがインサート本体31の下面側へ向けて離間されている。これにより、一方の切れ刃32Aが被削材Wの奥面Bに対して鋭く切り込むことになり、切れ味を十分に高めることができる。
In the example of FIG. 9, the insert longitudinal axis C <b> 1 of the cutting
このように、前述した刃先交換式溝入れ工具10を用いた内径側端面溝入れ加工においては、被削材Wに形成されて円柱穴状をなす加工穴Hの奥面Bに隣接して、回転軸線WOに平行な内周面Sが形成されていても、溝入れする奥面Bの位置に係わらず、精度の高い内径側端面溝入れが行えるのである。
Thus, in the inner diameter side end face grooving process using the above-described blade edge exchange
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る刃先交換式溝入れ工具20について、図11〜図20を参照して説明する。尚、前述の実施形態と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(Second Embodiment)
Next, a cutting edge exchange
本実施形態の刃先交換式溝入れ工具20は、略円柱状の被削材Wに外径側端面溝入れ加工を行うものである。詳しくは、被削材Wは多段円柱状をなしており、その大径部分と小径部分との間に段部Uを有している。被削材Wの段部Uには、前記小径部分の外周面Rに隣接するとともに回転軸線WOに直交する円環面からなる端面Eが形成されている。
The cutting edge exchange-
この刃先交換式溝入れ工具20は、軸状に形成され、断面が略矩形をなす工具本体1と、この工具本体1の先端部3に着脱自在に装着されて該工具本体1の先端面1Aから先端側の溝入れ方向XAへ向けて切れ刃32Aを突出させる前述の切削インサート30とを有している。刃先交換式溝入れ工具20は、工具本体1の延在する方向(図示するX方向)を被削材Wの回転軸線WOに対して略平行に配置した状態で、回転軸線WOを中心に回転方向WTに回転する被削材Wの段部Uに工具本体1の先端部3を向け、該段部Uの前記小径部分における外周面Rに沿うように切れ刃32Aを移動させ、端面Eを切削する。
The cutting edge-
刃先交換式溝入れ工具20は、刃先交換式溝入れ工具10と同様に、切削インサート30のインサート長手軸線C1が工具本体1の延在方向に沿うように延びている。またその一方で、図12に示すように、刃先交換式溝入れ工具20においては、工具本体1の側方(Y方向)を向く両側面のうち一側面3C(2C)と他側面3D(2D)との互いの配置が前述の刃先交換式溝入れ工具10とは異なっている。
As with the blade-
刃先交換式溝入れ工具20の工具本体1は、その先端部3以外の中央部及び基端部が略直方体状をなしてシャンク部2とされている。シャンク部2の一側面2C及び他側面2Dは、矩形平面状にそれぞれ形成されている。この刃先交換式溝入れ工具20は、シャンク部2が回り止めされた状態で保持されることにより、図14に2点鎖線で示す工作機械Mに固定支持される。詳しくは、刃先交換式溝入れ工具20は、工具本体1のシャンク部2における少なくとも下面2B及び他側面2Dを工作機械Mの取付凹部mに当接した状態で、該工作機械Mに支持されている。
The tool
また、先端部3の一側面3Cにおいて上顎部6に対応する部分は、上面3Aから下面3Bへ向かうに従い漸次他側面3D側へ向かうように断面凹曲線状に湾曲して形成されている。また、上顎部6において他側面3D側を向く側面は、上面3Aから下面3Bへ向かうに従い漸次他側面3D側へ向かうように断面凸曲線状に湾曲して形成されている。また、先端部3の一側面3Cにおいて下顎部7に対応する部分は、上面3Aから下面3Bへ向かうに従い漸次一側面3C側へ向かうように断面凹曲線状に湾曲して形成されている。また、下顎部7において他側面3D側を向く側面は、上面3Aから下面3Bへ向かうに従い漸次一側面3C側へ向かうように断面凸曲線状に湾曲して形成されている。図14の正面視において、上顎部6及び下顎部7は全体として略弓状に形成されている。
In addition, a portion corresponding to the
そして、切削インサート30は、工具本体1の先端部3において前記一側面3Cに沿うように配置されている。また、図12、図15及び図16に示すように、切削インサート30の一方のコーナー部43A(43C)は、工具本体1の一側面2C、3C側に位置するとともに被削材Wの前記小径部分の外周面Rに対向するように配置されている。この刃先交換式溝入れ工具20においては、一方のコーナー部43A(43C)から他方のコーナー部43B(43D)へ向かう他方の幅方向C2Aが、前述の刃先交換式溝入れ工具10とは反対を向くように設定されている。
And the cutting
また、図17の正面視において、切削インサート30のインサート幅軸線C2及び一方の切れ刃32Aの正面切れ刃41は、被削材Wの径方向に沿うように回転軸線WOに垂直に延びて、工具仮想平面VS3内に含まれている。すなわち、この切削インサート30は、切れ刃32Aにおいて正面切れ刃41の両端に位置するコーナー部43Aとコーナー部43Bとが、互いに回転方向WTに沿う同一位置に配置されている。
In addition, in the front view of FIG. 17, the insert width axis C2 of the cutting
尚、図18は本実施形態の変形例であって、図示の例では、切削インサート30のインサート幅軸線C2及び切れ刃32Aの正面切れ刃41が前記他方の幅方向C2Aに向かって前記小径部分の外周面Rから離間するに従い漸次回転方向WTの前方側へ向けて傾斜している。この例では、工具仮想平面VS3は、切れ刃32Aにおける他方のコーナー部43B及び回転軸線WOを含み形成される。
FIG. 18 shows a modification of the present embodiment. In the illustrated example, the insert width axis C2 of the cutting
また、図13に示すように、本実施形態においても前述の実施形態と同様に、他方の切れ刃32Bから一方の切れ刃32Aに向かう方向である一方の延在方向C1A(インサート長手軸線C1)が、工具仮想平面VS3に平行に延びている。詳しくは、図13の側面視において、切れ刃32Bの正面切れ刃41が、工具仮想平面VS3内に配置されているとともに、インサート長手軸線C1が工具仮想平面VS3内に含まれている。尚、インサート長手軸線C1が工具仮想平面VS3に対して傾斜していてもよい。
As shown in FIG. 13, in this embodiment as well, in the same manner as in the previous embodiment, one extending direction C1A (insert longitudinal axis C1) that is a direction from the
図19、図20は、前述したインサート長手軸線C1の傾斜を説明する本実施形態の変形例を示している。図19及び図20においては、工具本体1を一側面3C側から見て、インサート長手軸線C1は、前記一方の延在方向C1Aへ向かうに従い漸次工具仮想平面VS3に接近するように傾斜されている。詳しくは、図19の例では、インサート長手軸線C1は、前記一方の延在方向C1Aへ向かうに従い漸次インサート本体31の上面側(図19における左右方向(Z方向)の右側)から下面側(図19におけるZ方向の左側)へ向けて工具仮想平面VS3に接近するように延びている。またこれにより、切れ刃32Bの正面切れ刃41が、工具仮想平面VS3に対してインサート本体31の上面側(図19におけるZ方向の右側)へ向けて離間されている。また、図20の例では、インサート長手軸線C1は、前記一方の延在方向C1Aへ向かうに従い漸次インサート本体31の下面側(図20における左右方向(Z方向)の左側)から上面側(図20におけるZ方向の右側)へ向けて工具仮想平面VS3に接近するように延びている。またこれにより、切れ刃32Bの正面切れ刃41が、工具仮想平面VS3に対してインサート本体31の下面側(図20におけるZ方向の左側)へ向けて離間されている。そして、図19及び図20の側面視において、インサート長手軸線C1と工具仮想平面VS3とのなす角度θ3は、0°<θ3≦10°の範囲内にそれぞれ設定されている。図19、図20では、このθ3が例えば3°程度に設定されている。
19 and 20 show a modification of the present embodiment for explaining the inclination of the insert longitudinal axis C1 described above. 19 and 20, when the
また、図12は、切削インサート30を工具仮想平面VS3に直交する向きから見た上面図であり、この切削インサート30は、インサート幅軸線C2と回転軸線WOとのなす角度θ1が、90°<θ1≦95°の範囲内に設定されて、インサート取付座4に装着されている。尚、前記角度θ1は、90.5°≦θ1≦93°の範囲内に設定されることがより望ましい。本実施形態においては、前記θ1が91°程度に設定されている。
FIG. 12 is a top view of the cutting
そして、図12、図16に示すように、工具仮想平面VS3に直交するとともにすくい面33に対向する向きから見て、この切削インサート30は、他方の切れ刃32Bにおける前記他方の幅方向C2Aとは反対側に位置するコーナー部43Cが、一方の切れ刃32Aにおける前記反対側に位置するコーナー部43Aよりも前記他方の幅方向C2A側に配置されている。すなわち、一方の切れ刃32Aにおける工具本体1の一側面3C側(図16における左側)に位置するコーナー部43Aは、他方の切れ刃32Bにおける一側面3C側に位置するコーナー部43Cよりも一側面3C側に配置されている。本実施形態では、切れ刃32Bにおいて外周面R側に位置するコーナー部43Cが、切れ刃32Aにおいて外周面R側に位置するコーナー部43Aに対して、外周面Rから離間されている。
Then, as shown in FIGS. 12 and 16, when viewed from the direction orthogonal to the tool virtual plane VS3 and facing the
本実施形態においては、前述の構成を有する工具本体1の切削インサート30が、一方の切れ刃32Aのコーナー部43Aを被削材Wの前記小径部分の外周面Rに当接させるように近接配置した状態で、該外周面Rに沿って被削材Wの回転軸線WO方向へ向け溝入れ方向XAに移動して、切れ刃32Aが工具本体1の基端側を向く端面Eに対して溝入れ加工する。
In the present embodiment, the cutting
本実施形態に係る刃先交換式溝入れ工具20によれば、多段円柱状をなす被削材Wの段部Uにおいて、回転軸線WOに平行な外周面Rを有する小径部分に沿って該被削材Wの端面Eに溝入れ加工(外径側端面溝入れ)する場合に、前述の実施形態と同様の作用効果を奏する。すなわち、切削インサート30の切れ刃32Aが溝入れする被削材Wの端面Eの位置に係わらず、切れ刃32Bのコーナー部43Cが外周面Rから離間されて、このコーナー部43Cが該外周面Rに接触して傷付けてしまうようなことが確実に防止されるとともに、精度の高い外径側端面溝入れが行えるのである。
According to the cutting edge replacement
尚、図18の変形例に示すように、切削インサート30のインサート幅軸線C2及び切れ刃32Aの正面切れ刃41が、前記他方の幅方向C2Aに向かって外周面Rから離間するに従い漸次回転方向WTの前方側へ向けて傾斜して形成された場合には、一方の切れ刃32Aが切削して生じた切屑が外周面Rとは反対側の段部Uの外側(径方向外方)へ向かうため、切屑が該外周面Rを傷付けることが防止されるとともに、排出性が向上する。一方、図示しないが、切削インサート30のインサート幅軸線C2及び切れ刃32Aの正面切れ刃41が、前記他方の幅方向C2Aに向かって外周面Rから離間するに従い漸次回転方向WTの後方側へ向けて傾斜して形成された場合には、切削加工時に一方の切れ刃32Aが受ける切削抵抗の分力は、図14における工具本体1の他側面2Dを工作機械Mに押し付けるように作用する。これにより、切削時の刃先交換式溝入れ工具20の工作機械Mに対する位置が安定するとともに、精度の高い切削加工が安定して行える。
As shown in the modified example of FIG. 18, the insert width axis C2 of the cutting
また、図19の変形例に示すように、切削インサート30のインサート長手軸線C1が、前記一方の延在方向C1Aに向かうに従い漸次工具仮想平面VS3に接近するように傾斜してインサート本体31の下面側へ向かい延びており、工具仮想平面VS3に対して切削インサート30の切れ刃32Bがインサート本体31の上面側へ向けて離間された場合、一方の切れ刃32Aのくさび角βを比較的大きく設定でき、被削材Wに溝入れ加工する一方の切れ刃32Aの刃先強度が十分に確保される。また、図20の変形例に示すように、切削インサート30のインサート長手軸線C1が、前記一方の延在方向C1Aに向かうに従い漸次工具仮想平面VS3に接近するように傾斜してインサート本体31の上面側へ向かい延びており、工具仮想平面VS3に対して切削インサート30の切れ刃32Bがインサート本体31の下面側へ向けて離間された場合、一方の切れ刃32Aが被削材Wの端面Eに対して鋭く切り込むことになり、切れ味を十分に高めることができる。
Further, as shown in the modification of FIG. 19, the lower surface of the
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、前述した実施形態では、工具本体1の先端部3にインサート取付座4が形成されていることとしたが、これに限定されるものではなく、先端部3に着脱可能なヘッド部が装着されているとともに、このヘッド部にインサート取付座4が形成されていることとしてもよい。この場合、インサート取付座4は前記ヘッド部の一側面に開口し形成されるとともに、切削インサート30は、前記一側面に沿うように配置される。また、前述した工具本体1の形状は、前述の実施形態で説明したものに限定されない。
In addition, this invention is not limited to the above-mentioned embodiment, A various change can be added in the range which does not deviate from the meaning of this invention.
For example, in the above-described embodiment, the
また、切れ刃32の一対のコーナー部43は、前述の実施形態において説明した形状に限定されるものではない。図21及び図22は、コーナー部43の変形例を示している。図21においては、コーナー部43は、凸曲線状をなし、正面切れ刃41及び側面切れ刃42を滑らかに繋ぐ第1コーナー刃44を有している。そして、一方の切れ刃32Aにおけるコーナー部43Aは、このコーナー部43Aに隣接する正面切れ刃41の延長線VL1と第1コーナー刃44におけるインサート本体31の幅方向の外縁部から延長線VL1に向けて延ばした垂線VL2との交点Pを、前記工具仮想平面VS3上に配置している。また図示しないが、コーナー部43Bは、このコーナー部43Bに隣接する正面切れ刃41の延長線と該コーナー部43Bの第1コーナー刃44におけるインサート本体31の幅方向の外縁部から前記延長線に向けて延ばした垂線との交点を、前記工具仮想平面VS3上に配置している。この場合、各コーナー部43における刃先欠損等が防止される。
Further, the pair of
また図22においては、コーナー部43は、第1コーナー刃44と、該第1コーナー刃44におけるインサート本体31の延在方向に沿う中央側(図22における上方側)の端部と側面切れ刃42とを繋ぐ直線状の第2コーナー刃45とを有している。切削インサート30を工具仮想平面VS3に直交する向きから見て、第2コーナー刃45は、被削材Wの回転軸線WOに対して平行となるように延びているとともに、内周面S(外周面R)に対して平行に延びて形成されている。この場合、一方の切れ刃32Aの正面切れ刃41及び第1コーナー刃44が切削した被削材Wの溝壁をこの第2コーナー刃45がさらうことになり、該溝壁の仕上げ精度が高められる。
In FIG. 22, the
また、前述の実施形態では、切削インサート30の切れ刃32Aが、被削材Wの周面S、Rに沿って端面B、Eに溝入れ加工することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、被削材Wの周面S、Rから離間した端面B、E部分を溝入れ加工することとしても構わない。本発明の実施形態によれば、被削材Wの周面S、Rに隣接した端面B、E部分又は離間した端面B、E部分のいずれを溝入れする場合であっても、高精度の切削加工を行うことができる。
In the above-described embodiment, the
1 工具本体
1A 先端面
2C、3C 一側面
3 先端部
10、20 刃先交換式溝入れ工具
30 切削インサート
31 インサート本体
32 切れ刃
32A 一方の切れ刃
32B 他方の切れ刃
41 正面切れ刃
42 側面切れ刃
43 コーナー部
43A 一方の切れ刃において他方の幅方向C2Aとは反対側に位置する一方のコーナー部
43B 一方の切れ刃において他方の幅方向C2A側に位置する他方のコーナー部
43C 他方の切れ刃において他方の幅方向C2Aとは反対側に位置する一方のコーナー部
43D 他方の切れ刃において他方の幅方向C2A側に位置する他方のコーナー部
44 第1コーナー刃
45 第2コーナー刃
B 奥面(端面)
C1 インサート長手軸線(インサート本体の延在方向)
C2 インサート幅軸線(インサート本体の幅方向)
C2A インサート本体の幅方向のうち、一方のコーナー部から他方のコーナー部に向かう方向である、他方の幅方向
C3 インサート高さ軸線(インサート本体の高さ方向)
E 端面
H 加工穴
R 被削材の外周面(周面)
S 内周面(周面)
TO 工具本体の中心軸線
U 段部
VS1 インサート仮想平面
VS3 工具仮想平面
W 被削材
WO 被削材の回転軸線
XA 溝入れ方向
θ1 インサート幅軸線と被削材の回転軸線とのなす角度
DESCRIPTION OF
C1 insert longitudinal axis (extending direction of the insert body)
C2 Insert width axis (width direction of the insert body)
C2A Of the width direction of the insert body, the other width direction is the direction from one corner portion toward the other corner portion. C3 Insert height axis (height direction of the insert body)
E End face H Machining hole R Outer peripheral surface (peripheral surface) of work material
S Inner peripheral surface (peripheral surface)
TO Center axis U of tool body Stepped portion VS1 Insert virtual plane VS3 Tool virtual plane W Work material WO Rotation axis of work material XA Groove direction θ1 Angle formed by insert width axis and rotation axis of work material
Claims (15)
前記切削インサートは、棒状をなすインサート本体の延在方向の両端部における該インサート本体の上面に一対の切れ刃を備え、前記インサート本体の延在方向の中央及び該延在方向に直交する幅方向の中央を通りこれら延在方向及び幅方向に直交するインサート高さ軸線に関して回転対称、かつ、前記インサート高さ軸線を含み前記延在方向に垂直なインサート仮想平面に関して面対称に形成され、
前記切れ刃は、前記インサート本体の延在方向の端縁に形成されて前記幅方向に沿って延びる正面切れ刃と、この正面切れ刃の両端に配置されて前記幅方向にそれぞれ突出する一対のコーナー部と、前記コーナー部から前記延在方向に沿って該インサート本体の中央側に向かうに従い漸次互いの間隔を狭めるようにそれぞれ延びる一対の側面切れ刃とを有し、
前記工具本体は、前記切削インサートを該工具本体の側方を向く一側面に沿うように配置しているとともに、前記一対の切れ刃のうち一方の切れ刃を前記先端部の先端面から先端側へ向けて溝入れ方向に突出させており、
前記工具本体の中心軸線は、前記先端部を通り前記溝入れ方向に延びており、
前記幅方向のうち、前記一対のコーナー部における前記工具本体の中心軸線から離間する方向に位置する一方のコーナー部から他方のコーナー部に向かう方向を他方の幅方向として、前記切削インサートは、前記一対の切れ刃のうち他方の切れ刃における前記他方の幅方向とは反対側に位置する一方のコーナー部が、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部よりも前記他方の幅方向側に配置されており、
前記他方の切れ刃における前記他方のコーナー部よりも前記工具本体の中心軸線から離間する方向に位置する前記一方のコーナー部が、前記一方の切れ刃における前記他方のコーナー部よりも前記中心軸線から離間する方向に位置する前記一方のコーナー部に対して、前記中心軸線に近づく方向に配置されていることを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 A cutting insert having a cutting edge projecting toward an end surface of a work material that rotates about a rotation axis, and a tool body that has a shaft shape, and the cutting insert is detachably attached to a tip portion. , A cutting edge replaceable grooving tool for grooving the end face with the cutting edge,
The cutting insert includes a pair of cutting edges on the upper surface of the insert body at both ends in the extending direction of the rod-shaped insert body, and the width direction perpendicular to the center of the insert body and the extending direction Are formed rotationally symmetric with respect to the insert height axis perpendicular to the extending direction and the width direction through the center of the insert, and plane symmetric with respect to the insert virtual plane that includes the insert height axis and is perpendicular to the extending direction.
The cutting edge is formed at an edge of the insert body in the extending direction and extends along the width direction, and a pair of cutting edges disposed at both ends of the front cutting edge and projecting in the width direction. A corner portion, and a pair of side cutting edges each extending so as to gradually narrow the distance from each other toward the center side of the insert body along the extending direction from the corner portion,
The tool body has the cutting insert arranged along one side surface facing the side of the tool body, and one cutting edge of the pair of cutting edges is disposed on the tip side from the tip surface of the tip portion. Protruding in the grooving direction toward
The center axis of the tool body extends in the grooving direction through the tip.
Among the width directions, a direction from one corner portion positioned in a direction away from the center axis of the tool body in the pair of corner portions to the other corner portion is defined as the other width direction, and the cutting insert is Of the pair of cutting edges, one corner portion located on the opposite side to the other width direction of the other cutting edge is disposed on the other width direction side than the one corner portion of the one cutting edge. Has been
The one corner portion located in a direction away from the central axis of the tool body from the other corner portion of the other cutting edge is closer to the central axis than the other corner portion of the one cutting edge. An edge-replaceable grooving tool, characterized in that it is arranged in a direction approaching the central axis with respect to the one corner portion located in the separating direction .
前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記インサート本体の延在方向の中央を通り前記幅方向に沿うインサート幅軸線と前記回転軸線とのなす角度θ1が、90°<θ1≦95°に設定されることを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 It is a blade exchange type grooving tool according to claim 1,
When the cutting insert is viewed from a direction orthogonal to a tool virtual plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting edge and the rotation axis, the center in the extending direction of the insert body is defined. An angle θ1 formed by the insert width axis along the width direction and the rotation axis is set to 90 ° <θ1 ≦ 95 °, wherein the blade edge exchange type grooving tool is characterized.
前記端面は、被削材に形成された加工穴における前記工具本体の基端側を向く奥面であり、
前記一方の切れ刃は、この奥面に対して内径側端面溝入れ加工することを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 It is a blade exchange type grooving tool according to claim 1 or 2,
The end surface is a back surface facing the base end side of the tool body in a processing hole formed in the work material,
The one of the cutting edges is subjected to an inner diameter side end face grooving process with respect to the inner surface.
前記端面は、被削材の外周面に形成された段部における前記工具本体の基端側を向く端面であり、
前記一方の切れ刃は、この端面に対して外径側端面溝入れ加工することを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 It is a blade exchange type grooving tool according to claim 1 or 2,
The end surface is an end surface facing the base end side of the tool body in a step portion formed on the outer peripheral surface of the work material;
The one of the cutting edges is an edge diameter side end grooving process with respect to the end face.
前記コーナー部は、凸曲線状の第1コーナー刃を有していることを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 It is a cutting edge exchange-type grooving tool as described in any one of Claims 1-4,
The corner portion has a convex-curved first corner blade, wherein the cutting edge exchange type grooving tool is provided.
前記コーナー部は、前記第1コーナー刃における前記インサート本体の延在方向の中央側の端部と前記側面切れ刃とを繋ぐ直線状の第2コーナー刃を有し、
前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記第2コーナー刃は、被削材の前記回転軸線に対して平行となるように延びていることを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 The cutting edge exchange type grooving tool according to claim 5,
The corner portion has a linear second corner blade that connects the end portion on the center side in the extending direction of the insert body in the first corner blade and the side surface cutting blade,
When the cutting insert is viewed from a direction orthogonal to a virtual tool plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting edge and the rotation axis, the second corner blade is a work material. The blade-tip-replaceable grooving tool that extends so as to be parallel to the rotation axis of the blade.
前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離が、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも小さいことを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 The cutting edge replaceable groove characterized in that a distance from the one corner portion of the other cutting edge to the rotation axis is smaller than a distance from the one corner portion of the one cutting edge to the rotation axis. Insert tool.
前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離が、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも大きいことを特徴とする刃先交換式溝入れ工具。 The cutting edge replaceable groove characterized in that a distance from the one corner portion of the other cutting edge to the rotation axis is larger than a distance from the one corner portion of the one cutting edge to the rotation axis. Insert tool.
前記切削インサートは、棒状をなすインサート本体の延在方向の両端部における該インサート本体の上面に一対の切れ刃を備え、前記インサート本体の延在方向の中央及び該延在方向に直交する幅方向の中央を通りこれら延在方向及び幅方向に直交するインサート高さ軸線に関して回転対称、かつ、前記インサート高さ軸線を含み前記延在方向に垂直なインサート仮想平面に関して面対称に形成され、
前記切れ刃は、前記インサート本体の延在方向の端縁に形成されて前記幅方向に沿って延びる正面切れ刃と、この正面切れ刃の両端に配置されて前記幅方向にそれぞれ突出する一対のコーナー部と、前記コーナー部から前記延在方向に沿って該インサート本体の中央側に向かうに従い漸次互いの間隔を狭めるようにそれぞれ延びる一対の側面切れ刃とを有し、
前記切削インサートを、前記一対の切れ刃のうち一方の切れ刃を溝入れ方向に突出させて前記工具本体に装着して、該一方の切れ刃を前記溝入れ方向に沿って移動させることにより前記端面に対して溝入れ加工するときに、
前記幅方向のうち、前記一対のコーナー部における一方のコーナー部から他方のコーナー部に向かう方向を他方の幅方向として、前記一対の切れ刃のうち他方の切れ刃における前記他方の幅方向とは反対側に位置する一方のコーナー部を、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部よりも前記他方の幅方向側に配置し、
被削材のうち、前記端面に隣接して前記回転軸線方向に立ち上がるとともに前記回転軸線回りに沿って形成された周面に対して、前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部を、前記一方の切れ刃における前記周面に沿って前記端面に切り込む前記一方のコーナー部よりも離間して配置することを特徴とする端面溝入れ加工方法。 A cutting edge having a cutting insert having a cutting edge projecting toward an end face of a work material that rotates about a rotation axis, and a tool body that has an axial shape and the cutting insert is detachably attached to a tip portion Using an exchange-type grooving tool, an end face grooving method for grooving the end face of the work material with the cutting edge,
The cutting insert includes a pair of cutting edges on the upper surface of the insert body at both ends in the extending direction of the rod-shaped insert body, and the width direction perpendicular to the center of the insert body and the extending direction Are formed rotationally symmetric with respect to the insert height axis perpendicular to the extending direction and the width direction through the center of the insert, and plane symmetric with respect to the insert virtual plane that includes the insert height axis and is perpendicular to the extending direction.
The cutting edge is formed at an edge of the insert body in the extending direction and extends along the width direction, and a pair of cutting edges disposed at both ends of the front cutting edge and projecting in the width direction. A corner portion, and a pair of side cutting edges each extending so as to gradually narrow the distance from each other toward the center side of the insert body along the extending direction from the corner portion,
The cutting insert, before SL and attached to a pair of said tool body one cutting edge is projected in the grooving direction of the cutting edge, by moving along one of the cutting edges the said grooving direction When grooving the end face,
Among the width direction, the direction from the corner portion of the hand that put the pair of corner portions on the other of the corner portions as the other width direction, wherein the width of the other in the other of the cutting edge of the pair of cutting edges One corner portion located on the opposite side of the direction is disposed on the other width direction side of the one corner portion on the other cutting edge ,
Among the work materials, the one corner portion of the other cutting edge is set to the one side with respect to a peripheral surface that rises in the direction of the rotation axis adjacent to the end surface and is formed around the rotation axis. An end face grooving method characterized in that the end face grooving method is arranged apart from the one corner portion cut into the end face along the peripheral surface of the cutting edge.
前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記インサート本体の延在方向の中央を通り前記幅方向に沿うインサート幅軸線と前記回転軸線とのなす角度θ1を、90°<θ1≦95°に設定することを特徴とする端面溝入れ加工方法。 When the cutting insert is viewed from a direction orthogonal to a tool virtual plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting edge and the rotation axis, the center in the extending direction of the insert body is defined. An end face grooving method characterized in that an angle θ1 formed by the insert width axis along the width direction and the rotation axis is set to 90 ° <θ1 ≦ 95 °.
被削材の前記周面は、該被削材に形成された加工穴における前記回転軸線に直交する径方向の内側を向く内周面であり、 The peripheral surface of the work material is an inner peripheral surface that faces the inner side in the radial direction perpendicular to the rotation axis in the machining hole formed in the work material,
前記端面は、前記加工穴における前記工具本体の基端側を向く奥面であり、 The end surface is a back surface facing the base end side of the tool body in the processing hole,
前記一方の切れ刃により、この奥面に対して内径側端面溝入れ加工することを特徴とする端面溝入れ加工方法。 An end face grooving method characterized in that an inner diameter side end face grooving process is performed on the inner surface with the one cutting edge.
被削材の前記周面は、該被削材における前記回転軸線に直交する径方向の外側を向く外周面であり、 The peripheral surface of the work material is an outer peripheral surface facing outward in the radial direction perpendicular to the rotation axis of the work material,
前記端面は、前記外周面に形成された段部における前記工具本体の基端側を向く端面であり、 The end surface is an end surface facing the proximal end side of the tool body in the step portion formed on the outer peripheral surface,
前記一方の切れ刃により、この端面に対して外径側端面溝入れ加工することを特徴とする端面溝入れ加工方法。 An end face grooving method characterized in that an outer diameter side end face grooving process is performed on the end face by the one cutting edge.
前記コーナー部は、凸曲線状の第1コーナー刃と、前記第1コーナー刃における前記インサート本体の延在方向の中央側の端部と前記側面切れ刃とを繋ぐ直線状の第2コーナー刃とを有し、 The corner portion includes a convex-curved first corner blade, and a linear second corner blade that connects the end portion of the first corner blade in the extending direction of the insert main body and the side cutting blade. Have
前記切削インサートを、前記一方の切れ刃における一対のコーナー部のうち少なくともいずれかのコーナー部及び前記回転軸線を含む工具仮想平面に直交する向きから見て、前記第2コーナー刃を、被削材の前記回転軸線に対して平行となるように延ばして配置することを特徴とする端面溝入れ加工方法。 When the cutting insert is viewed from a direction perpendicular to a virtual virtual plane including at least one of the pair of corner portions of the one cutting edge and the rotation axis, the second corner blade is cut into the work material. An end face grooving method, wherein the end face grooving method is arranged so as to be parallel to the rotation axis.
前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離を、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも小さくすることを特徴とする端面溝入れ加工方法。 End face grooving characterized in that a distance from the one corner portion of the other cutting edge to the rotation axis is smaller than a distance from the one corner portion of the one cutting edge to the rotation axis. Processing method.
前記他方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離を、前記一方の切れ刃における前記一方のコーナー部から前記回転軸線までの距離よりも大きくすることを特徴とする端面溝入れ加工方法。 End face grooving characterized in that a distance from the one corner portion to the rotation axis in the other cutting edge is larger than a distance from the one corner portion to the rotation axis in the one cutting edge. Processing method.
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