JP5564780B2 - ノンコートエアバッグ用織物 - Google Patents
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Description
総繊度が200〜700dtex、単繊維繊度が1.0〜2.0dtex、単繊維数が100本以上であるポリアミドマルチフィラメント糸を用いて織物を製織し、120〜180℃で熱セットすることを特徴とする前記ノンコートエアバッグ用織物の製造方法である。
CF1=(Dw×0.9)1/2×Nw+(Df×0.9)1/2×Nf
次に、本発明のエアバッグ用基布を構成する好ましい形態であるポリアミドマルチフィラメント糸の製造方法と、エアバッグ用基布を製造する方法について説明する。
従来の横吹出し冷却設備を用いて総繊度200〜700dtex、単繊維繊度1〜2dtexのポリアミドマルチフィラメント糸を製造しようとした場合は、紡出部での糸揺れが激しくなりすぎ、単繊維同士の接触を抑えることができなかったのに対し、前記した方法では、マルチフィラメント糸固化前の冷却風の風速を小さくしても冷却風と紡出マルチフィラメント糸との距離が近いため、冷却不足とはならず、かつエアがぶつかりあって下降気流を形成し、冷却風の水平方向速度成分を大きく低下させることができるため、糸揺れを抑えながら製糸可能になるものと推察される。
[測定方法]
(1)総繊度:JIS L1013(1999) 8.3.1 A法により、所定荷重0.045cN/dtexで正量繊度を測定して総繊度とした。
沸騰水収縮率=[(L0−L1)/L0]×100(%)
(6)毛羽評価:得られた繊維パッケージを500m/分の速度で巻き返し、巻き返し中のマルチフィラメント糸から2mm離れた箇所にヘバーライン社製レーザー式毛羽検知機“フライテックV”を設置し、検知された毛羽総数を10万mあたりの個数に換算して表示した。
VU=[50(V0+2V50+V100)+100(V100+V200)+150(V200+V300)]/2/350
VL=[150(V400+V500)+100(V500+V600)+・・・]/2/(L−350)
なお、・・・は600mm以降で最大測定点まで同様に計算して足しあわせることを意味する。
JIS L 1096:1999 8.5に則り、試料の異なる5か所について厚さ測定機を用いて、23.5kPaの加圧下、厚さを落ち着かせるために10秒間待った後に厚さを測定し、平均値を算出した。
JIS L 1096:1999 8.6.1に基づき測定した。
試料を平らな台上に置き、不自然なしわや張力を除いて、異なる5か所について2.54cmの区間のタテ糸およびヨコ糸の本数を数え、それぞれの平均値を算出した。
JIS L 1096:1999 8.4.2に則り、20cm×20cmの試験片を3枚採取し、それぞれの質量(g)を量り、その平均値を1m2当たりの質量(g/m2)で表した。
JIS K 6404−3 6.試験方法B(ストリップ法)に則り、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて、試験片を5枚ずつ採取し、幅の両側から糸を取り除いて幅30mmとし、定速緊張型の試験機にて、つかみ間隔150mm、引張速度200mm/minで試験片が切断するまで引っ張り、切断に至るまでの最大荷重を測定し、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて平均値を算出した。
JIS K 6404−3 6.試験方法B(ストリップ法)に則り、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて、試験片を5枚ずつ採取し、幅の両側から糸を取り除いて幅30mmとし、これら試験片の中央部に100mm間隔の標線を付け、定速緊張型の試験機にて、つかみ間隔150mm、引張速度200mm/minで試験片が切断するまで引っ張り、切断に至るときの標線間の距離を読み取り、下記式によって、破断伸度を算出し、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて平均値を算出した。
E=[(L−100)/100]×100
ここに、E:破断伸度(%)、
L:切断時の標線間の距離(mm)。
JIS K 6404−4 6.試験方法B(シングルタング法)に準じ、長辺200mm、短辺76mmの試験片をタテ、ヨコ、両方にそれぞれ5個の試験片を採取し、試験片の短辺の中央に辺と直角に75mmの切込みを入れ、定速緊張型の試験機にてつかみ間隔75mm、引張速度200mm/minで試験片が引ききるまで引裂き、その時の引裂き荷重を測定した。得られた引裂き荷重のチャート記録線より、最初のピークを除いた極大点の中から大きい順に3点選び、その平均値をとった。最後にタテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて、平均値を算出した。
JIS L 1096:1999 8.27.1 A法(フラジール形法)に準じて、試験差圧19.6kPaで試験したときの通気量を測定した。試料の異なる5か所から約20cm×20cmの試験片を採取し、口径100mmの円筒の一端に試験片を取り付け、取り付け箇所から空気の漏れが無いように固定し、レギュレーターを用いて試験差圧19.6kPaに調整し、そのときに試験片を通過する空気量を流量計で計測し、5枚の試験片についての平均値を算出した。
資料の異なる5か所から約20cm×20cmの試験片を採取し、120±2℃に温度調節した乾燥機中に、該試験片に張力がかからないようにして、400時間熱処理を施した。その後、該試験片を乾燥機から取り出し、20±2℃、65±5%RH雰囲気下で24時間放置後、初期通気度と同じ方法で通気度を測定し、5枚の試験片についての平均値を算出した。
金井工機(株)製チェックマスター(登録商標)(形式:CM−200FR)を用い、織機稼動中に経糸ビームとバックローラーの中央部分において、タテ糸一本当たりに加わる張力を測定した。
タテ糸が開口した状態で織機を停止させ、バックローラーと綜絞との間(バックローラーと綜絖との間にガイドロールを配している場合には、ガイドロールと綜絞との間)において、上側にあるタテ糸一本あたりに加わる張力を上記(9)で用いたのと同様の張力測定機にて、上糸の張力として測定した。また同様にして、下側にあるタテ糸一本あたりに加わる張力を下糸の張力として測定した。
(タテ糸・ヨコ糸)
液相重合で得られたナイロン66チップに酸化防止剤として酢酸銅の5重量%水溶液を添加して混合し、ポリマ重量に対し、銅として68ppm添加吸着させた。次に沃化カリウムの50重量%水溶液および臭化カリウムの20重量%水溶液をポリマチップ100重量部に対してそれぞれカリウムとして0.1重量部となるよう添加吸着させ、バッチ式固相重合装置を用いて固相重合させて硫酸相対粘度が3.8のナイロン66ペレットを得た。得られたナイロン66ペレットをエクストルーダへ供給し、計量ポンプにより総繊度が表1のマルチフィラメント糸を2本得るように吐出量を調節して紡糸口金に配し、295℃で溶融紡糸した。ここで、硫酸相対粘度は試料2.5gを96%濃硫酸25ccに溶解し、25℃恒温槽の一定温度下において、オストワルド粘度計を用いて測定した値である。各紡糸口金は、表1に示す単繊維数のマルチフィラメント糸を2糸条得ることのできる数、即ち表1に示す単繊維数の2倍の吐出孔が直径0.22mmで4つの同心円上に配置され、最外周の吐出孔群を同心円状に結んだときの直径は、加熱筒および冷却筒の内径より14mm小さいものを用いた。口金直下には300℃に加熱した100mmの加熱筒を設け、表1の冷却風吹出し長さを有する円筒状の環状冷却装置を用いて、20℃の冷却風を冷却筒内と大気圧との差圧が表1の値となるように加圧して送風し、紡出マルチフィラメント糸を冷却固化せしめた。冷却筒の冷却風吹出部を構成する筒体としては、厚さ4.6mmで濾過精度40μmの孔を有するフェノール樹脂含浸セルロースリボンを螺旋状に巻き付け筒状に成形した富士フィルター製“フジボン”を用いた。また、冷却筒の冷却風吹出部の上端から350mmの位置に、筒内上下での冷却風の速度を変更させるようにドーナツ状で開口率22.7%のパンチングプレートを配置した。冷却固化されたマルチフィラメント糸には、次に平滑剤等を有する非水系油剤を付与し、紡糸引き取りローラに捲回し、紡出マルチフィラメント糸を引き取った。引き続き、連続してマルチフィラメント糸を延伸・熱処理ゾーンに供給し、直接紡糸延伸法によりナイロン66マルチフィラメント糸を製造した。この際、最も回転速度の大きい延伸ローラの回転速度(以下、延伸速度)を3600m/分の一定速度とし、引取速度と延伸速度比で表される総合延伸倍率が表1に示される値となるように引き取りローラの回転速度を調節した。
冷却筒内の上部側および下部側平均風速測定値を含む繊維製造条件と得られたナイロン66マルチフィラメント糸の特性を表1に示す。
上記タテ糸・ヨコ糸を用い、タテ糸の織密度が56本/2.54cm、ヨコ糸の織密度が63本/2.54cmの織物を製織した。
次いでこの織物に、引き続きピンテンター乾燥機を用いて幅入れ率0%、オーバーフィード率0%の寸法規制の下で160℃にて1分間の熱セット加工を施した。
(タテ糸・ヨコ糸)
1500mmの長さを有する横吹出し冷却装置から30m/分の冷却風を均一に吹き出させることによって、総繊度350dtexで単繊維数が136本のマルチフィラメント糸を延伸速度が3200m/分で2糸条得ることができるようにした。紡糸口金は、吐出孔間隔の最小値が7.5mmとなるように配列したものを用いて、表1の条件でナイロン66マルチフィラメント糸の製造をした以外は実施例1と同様にして行った。
実施例1と同様の製織および熱セット加工を施した。
(タテ糸・ヨコ糸)
実施例1で用いたのと同様のものをタテ糸・ヨコ糸とした。
上記タテ糸・ヨコ糸を用い、実施例1と同様の製織条件で、タテ糸の織密度が56本/2.54cm、ヨコ糸の織密度が63本/2.54cmの織物を製織した。
次いでこの織物に、引き続きピンテンター乾燥機を用いて幅入れ率0%、オーバーフィード率0%の寸法規制の下で100℃にて1分間の熱セット加工を施した。
Claims (3)
- 総繊度が200〜700dtex、単繊維繊度が1.0〜2.0dtex、単繊維数が100本以上であるポリアミドマルチフィラメント糸からなるエアバッグ用織物であって、該織物の初期通気度は試験差圧19.6kPaで測定した時に0.50L/cm2/min以下であり、かつ該織物を120℃の環境下で400時間熱老化処理を施した後の通気度が該初期通気度に対して150%以下であることを特徴とするノンコートエアバッグ用織物。
- 前記熱老化処理を施した後の通気度が0.50L/cm2/min以下であることを特徴とする請求項1記載のノンコートエアバッグ用織物。
- 総繊度が200〜700dtex、単繊維繊度が1.0〜2.0dtex、単繊維数が100本以上であるポリアミドマルチフィラメント糸を用いて織物を製織し、120〜180℃で熱セットすることを特徴とする請求項1または2記載のノンコートエアバッグ用織物の製造方法。
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