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JP5560720B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置 Download PDF

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JP5560720B2
JP5560720B2 JP2010003686A JP2010003686A JP5560720B2 JP 5560720 B2 JP5560720 B2 JP 5560720B2 JP 2010003686 A JP2010003686 A JP 2010003686A JP 2010003686 A JP2010003686 A JP 2010003686A JP 5560720 B2 JP5560720 B2 JP 5560720B2
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    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
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    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17596Ink pumps, ink valves

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  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、噴射ヘッドから液体を噴射する技術に関する。
いわゆるインクジェットプリンターでは、微細な噴射ノズルから、正確な分量のインク
を正確な位置に噴射することによって、高画質の画像を印刷することが可能である。また
、この技術を利用して、インクの代わりに各種の液体を基板に向けて噴射すれば、電極や
、センサー、バイオチップなどを製造することも可能である。
このような技術では、液体を噴射しない間は、噴射ノズルをキャップで覆うことにより
、液体中の成分が蒸発あるいは揮発して液体の性状が劣化することを抑制する。それでも
液体の性状が劣化してしまった場合には、噴射ノズルをキャップで覆った状態で、キャッ
プに接続された吸引ポンプを作動させることで性状の劣化した液体を噴射ノズルから吸引
することが行われる。
また、噴射ノズルをキャップで覆うに際しては、吸引ポンプを作動させても負圧が漏れ
ないようにするために、キャップは、噴射ノズルが設けられた面(ノズル面)に十分な力
で押しつけられている。更には、剛性の異なる2種類のキャップを用意しておき、噴射ノ
ズルを覆うだけの場合には剛性の低いキャップを使用し、液体の吸引も行う場合には剛性
の高いキャップを使用することで、液体の吸引時に生ずる負圧によってキャップのシール
(ノズル面に当接する部分)が内倒れして負圧が漏れることを防止する技術も提案されて
いる(特許文献1)。
特開2007−290264号公報
しかし、上述した従来技術では、負圧が漏れないように強い力でキャップをノズル面に
押しつけているために、キャップがへたってしまい、却って負圧が漏れやすくなる場合が
あるという問題があった。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題に対応してなされたものであり、ノズル
面にキャップを押し付ける力によってキャップがへたってしまうことを抑制可能な技術の
提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の流体噴射装置は次の構成を採用した。すなわち、液体を噴射可能な噴射ヘッドと、前記噴射ヘッドに当接可能なキャップ部と、前記噴射ヘッドに当接した前記キャップ部の内部を吸引可能に接続される第1チューブと、前記キャップ部を前記噴射ヘッドに対して昇降させる第1カムと、前記第1チューブを前記第1カムとの間に這わせて配置させる第1押当て部と、を備え、前記噴射ヘッドに当接した前記キャップ部の内部を吸引する場合、前記第1カムは、該吸引しない場合よりも大きな押圧力で前記キャップ部を前記噴射ヘッドに当接させるとともに、前記第1カムと前記第1押当て部との間の前記第1チューブを閉状態から開状態に切り替えるように回転することを要旨とする。
このような本発明の液体噴射装置においては、液体を噴射しない間は、キャップ部を噴
射ヘッドに当接させて噴射ノズルの周囲に閉空間を形成することで、噴射ヘッド内の液体
の性状が劣化することを抑制する。また、噴射ヘッド内の液体の性状が劣化した場合には
、噴射ノズルの周囲の閉空間に負圧を導入することで、劣化した液体を噴射ノズルから吸
い出すことができる。そして、閉空間に負圧を導入する場合には、負圧を導入しない場合
よりも大きな押圧力でキャップ部を噴射ヘッドに当接させるようになっている。
こうすれば、負圧を導入しない間は、キャップ部の噴射ヘッドに対する押圧力を小さく
することができるので、キャップの「へたり」を抑制することができる。また、負圧を導
入する際には、大きな押圧力でキャップ部を当接させることができるので、閉空間に導入
された負圧が漏れることもない。更に、キャップ部を噴射ヘッドに当接させている時間の
中で、閉空間に負圧を導入している時間は比較的短く、それ以外のほとんどの時間は単に
噴射ヘッドにキャップ部を当接させただけの状態となっている。従って、負圧を導入する
場合にだけ大きな押圧力でキャップ部を当接させることとすれば、キャップ部を噴射ヘッ
ドに当接中のほとんどの時間はキャップ部の押圧力を小さくしておくことができるので、
キャップ部の「へたり」を大幅に抑制することが可能となる。
また、上述した本発明の液体噴射装置のキャップ部は、キャップと、噴射ヘッドに当接
する押圧力をキャップに付与する弾性部材と、弾性部材を介してキャップを保持するキャ
ップホルダーなどによって構成することとしてもよい。そして、キャップホルダーを駆動
することでキャップを噴射ヘッドに当接させるとともに、キャップが噴射ヘッドに当接し
た状態でのキャップとキャップホルダーとの位置関係を異ならせることで、噴射ヘッドに
対する押圧力を変更することとしてもよい。
こうすれば、キャップは弾性部材によって噴射ヘッドに押し付けられるので、安定した
押圧力でキャップを噴射ヘッドに当接させることができる。また、キャップが噴射ヘッド
に当接した状態でのキャップとキャップホルダーとの位置関係によって弾性部材の変形量
を変更することで、噴射ヘッドに対する押圧力を変更することも可能となる。
また、上述した本発明の液体噴射装置の負圧導入手段は、負圧ポンプと、負圧ポンプで
発生させた負圧を閉空間に導く負圧通路と、負圧通路を開閉する開閉部などによって構成
することとしてもよい。そして、キャップとキャップホルダーとの位置関係を異ならせる
ことで噴射ヘッドをキャップに当接させる押圧力を大きくする動作に連動して、負圧通路
の開閉部を開放させることとしてもよい。
このように、キャップの押圧力を大きくする動作に連動して負圧通路を開放することと
すれば、押圧力を切り替える動作を行うだけで、開閉部の開閉状態を適切に切り替えるこ
とができる。従って、たとえ複数のキャップが設けられていたとしても、押圧力を大きく
しないキャップについては負圧を導入しないまま、押圧力を大きくしたキャップにだけ負
圧を導入する制御を簡単に実行することが可能となる。
インクジェットプリンターを例に用いて本実施例の液体噴射装置の大まかな構成を示した説明図である。 本実施例のメンテナンス機構に設けられた昇降機構の大まかな構造を示した説明図である。 本実施例のメンテナンス機構が噴射ヘッドのメンテナンス動作を行う様子を示した説明図である。 第1変形例のメンテナンス機構の大まかな構造を示した説明図である。 第1変形例のメンテナンス機構が噴射ヘッドのメンテナンス動作を行う様子を示した説明図である。 第2変形例のメンテナンス機構の構成を示した斜視図である。 第2変形例のメンテナンス機構が噴射ヘッドのメンテナンス動作を行う様子を示した説明図である。 第3変形例の昇降機構を示した説明図である。 第3変形例の昇降機構の動作を示した説明図である。 ラインプリンターに昇降機構を適用した第4変形例を示した説明図である。 第4変形例の昇降機構に搭載されているカムの形状を示した説明図である。 第4変形例の昇降機構を作動させた際のカムのリフト量の変化を示した説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施
例を説明する。
A.装置構成:
B.本実施例の昇降機構:
C.変形例:
C−1.第1変形例
C−2.第2変形例
C−3.第3変形例
C−4.第4変形例
A.装置構成 :
図1は、いわゆるインクジェットプリンターを例に用いて本実施例の液体噴射装置の大
まかな構成を示した説明図である。図示されているように、インクジェットプリンター1
0は、主走査方向に往復動しながら印刷媒体2上にインクドットを形成するキャリッジ2
0と、キャリッジ20を往復動させる駆動機構30と、印刷媒体2の紙送りを行うための
紙送りローラー40などから構成されている。また、キャリッジ20が主走査する端部に
設けられた非印刷領域(ホームポジションと呼ばれることがある)には、インクが適切に
噴射可能なようにメンテナンスを行うメンテナンス機構100が設けられている。
キャリッジ20には、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローイン
クをそれぞれ収容したインクカートリッジ26や、これらのインクカートリッジ26が装
着されるキャリッジケース22などが設けられ、キャリッジケース22の底面側には、イ
ンク滴を噴射するための噴射ヘッド24が設けられている。噴射ヘッド24の底面には、
複数の噴射ノズルがインクの色ごとに設けられており、インクカートリッジ26内のイン
クが噴射ヘッド24に供給されると、正確な分量だけ噴射ノズルから印刷媒体2にインク
が噴射されるようになっている。尚、噴射ヘッド24の底面側で、インクを噴射する複数
の噴射ノズルが設けられた面を「ノズル面」と呼ぶことがあるものとする。
また、インクを噴射していない間は、噴射ヘッド24のノズル面に設けられた噴射ノズ
ルからインクの揮発成分が蒸発するなどしてインクの性状が劣化してしまう。そこで、メ
ンテナンス機構100には、ゴム製材料で形成されたキャップ110が設けられており、
インクを噴射しない間は、噴射ヘッド24をメンテナンス機構100の位置まで移動させ
、ノズル面にキャップ110を当接させる動作(キャッピング動作)を行うことによって
、インクの性状が劣化することを抑制するようになっている。尚、本実施例では、上述し
たように、噴射ヘッド24のノズル面にインクの色ごとにノズル列が設けられていること
と対応して、メンテナンス機構100にも4つのキャップ110が設けられている。
また、後述するように、メンテナンス機構100に設けられたキャップ110は、吸引
チューブを介して吸引ポンプに接続されており、印刷が長時間行われずに放置されるなど
して、仮に噴射ヘッド24内のインクの性状が劣化してしまった場合にも、キャップ11
0をノズル面に当接させた状態で、吸引ポンプを作動させることで、性状が劣化したイン
クを吸引する動作(クリーニング動作)を行うことができるようになっている。更に、紙
送りローラー40は、図示しない駆動モーターやギア機構によって駆動されて、印刷媒体
2を副走査方向に所定量ずつ紙送りすることが可能となっている。
ここで、メンテナンス機構100に設けられたキャップ110は、キャッピング動作時
あるいはクリーニング動作時には噴射ヘッド24に当接されるが、通常時は噴射ヘッド2
4に干渉しない位置に退避している。このことに対応して、メンテナンス機構100には
、退避状態にあるキャップ110を上昇させて噴射ヘッド24に当接させる昇降機構が設
けられている。
また、前述したように、キャップ110は、単にノズル面に当接されるだけでなく、ノ
ズル面に当接させたまま、吸引ポンプを作動させて噴射ノズルからインクを吸い出す場合
にも使用される。そこで、吸引ポンプを作動させても負圧が漏れないように、キャップ1
10はノズル面に十分な力で押しつけられている。しかし、これでは、長い間にキャップ
110がへたってしまい、却って負圧が漏れやすくなってしまう虞がある。そこで、本実
施例のインクジェットプリンター10に搭載されたメンテナンス機構100では、キャッ
プ110の「へたり」を可能な限り抑えるべく、次のような昇降機構を採用している。
B.本実施例の昇降機構 :
図2は、本実施例のメンテナンス機構100に設けられた昇降機構120の大まかな構
造を示した説明図である。尚、本実施例のメンテナンス機構100には、前述したように
、インクの種類毎に複数の噴射ノズルが設けられており、それら複数の噴射ノズル毎にキ
ャップ110が設けられている(図1を参照)。このことに伴ってそれぞれのキャップ1
10毎に昇降機構120が設けられているが、図が複雑となることを避けるため、図2で
は、代表として、1つのキャップ110と、そのキャップ110を昇降させる昇降機構1
20のみが示されている。
図2(a)に示されているように、昇降機構120は、キャップ110の下方に設けら
れた基板プレート121や、基板プレート121上に設けられてキャップ110を下方か
ら支えるバネ122、基板プレート121を上下動させるカム123、基板プレート12
1の上下動をガイドするガイドポール124、カム123やガイドポール124が取り付
けられたベース125などから構成されている。ガイドポール136はベース125の上
面側に立設されており、基板プレート121を摺動可能な状態で貫通している。また、カ
ム123は、回転可能な軸に固定されており、軸ごとカム123を回転させることにより
、ガイドポール124でガイドしながら基板プレート121を上下に摺動させることがで
きる。その結果、キャップ110をバネ122で支えた状態で上下動させることが可能と
なっている。
尚、キャップ110は、吸引チューブ131や、インクを吸引する吸引ポンプ132を
介して、廃インクタンク133へと接続されており、また、キャップ110と吸引ポンプ
132と間には、開閉弁134が設けられている。従って、インクを吸引するキャップ1
10の開閉弁134を開放するとともに、インクを吸引しないキャップ110の開閉弁1
34を閉鎖して、この状態で吸引ポンプ132を作動させれば、開閉弁134を開放した
キャップ110にのみ負圧を作用させてインクを吸引することが可能となる。
図2(b)には、昇降機構120に設けられたカム123の形状が示されている。図示
されているように、カム123には、中心からの半径が「ra」に設定された「a領域」
と、中心からの半径が「rb」に設定された「b領域」と、半径が「rc」に設定された
「c領域」とが設けられている。また、各領域の間には、中心からの距離が滑らかに変化
する遷移領域が設けられている。このため、カム123が「a領域」で基板プレート12
1に当接している状態から、「b領域」で当接する角度までカム123を回転させること
で、基板プレート121を押し上げることができる。更に、「c領域」で当接する角度ま
でカム123を回転させると、基板プレート121を、更に押し上げることができる。結
局、カム123を回転させることで、基板プレート121を、最も低い位置、中間の位置
、最も高い位置の3段階に切り替えることができるようになっている。
図3は、本実施例のメンテナンス機構100が噴射ヘッド24のメンテナンス動作を行
う様子を示した説明図である。前述したように、キャッピング動作あるいはクリーニング
動作を行う際には、噴射ヘッド24をメンテナンス機構100の位置(すなわちホームポ
ジション)まで移動させる。このとき、図3(a)に示されているように、メンテナンス
機構100のカム123は、図2(b)に示した「a領域」で基板プレート121に当接
した状態となっており、基板プレート121の高さは最も低い位置となっている。従って
、基板プレート121上のバネ122に支えられたキャップ110の高さについても最も
低い位置となっており、この状態では噴射ヘッド24とキャップ110とが当接すること
はない。
続いて、カム123を回転させて、カム123が基板プレート121に当接する位置を
「a領域」から「c領域」へと移動させていく。こうすると、基板プレート121はカム
123によって押し上げられていき、これに伴って基板プレート121上のキャップ11
0も上昇していく。この途中で、キャップ110は噴射ヘッド24のノズル面に当接する
が、その後も基板プレート121が上昇し続けることによって、キャップ110と基板プ
レート121との間に設けられたバネ122が圧縮されていく。その結果、図3(b)に
示されるように、最終的にカム123が「c領域」の部分で基板プレート121に当接し
た状態では、バネ122が最も圧縮された状態となる。このため、バネ122の反発力に
よってキャップ110がノズル面に強く押しつけられるので、吸引ポンプ132を作動さ
せても負圧が漏れることはない。従って、たとえ性状が劣化して増粘したインクであって
も、確実に吸引することが可能となる。
こうしてインクを吸引する動作(クリーニング動作)を終了したら、開放中の開閉弁1
34を閉鎖して吸引ポンプ132を停止させた後にカム123を回転させて、カム123
が基板プレート121に「c領域」で当接する状態から、「b領域」で当接する状態へと
変化させていく。こうすると、キャップ110はノズル面に当接された状態のまま、基板
プレート121が少しずつ降下していき、バネ122の圧縮量が徐々に小さくなっていく
。そして、図3(c)に示されるように、カム123が「b領域」で基板プレート121
に当接した状態になると、バネ122が少しだけ圧縮された状態でキャップ110がノズ
ル面に当接されることとなる。その結果、バネ122の反発力によってキャップ110が
ノズル面に弱い力で押しつけられた状態で、ノズル面をキャッピングする動作(キャッピ
ング動作)を行うことが可能となる。
尚、上述した例では、クリーニング動作に続いてキャッピング動作を行う場合について
説明をしたが、もちろんクリーニング動作を行わずに、直接キャッピング動作を行うこと
も可能である。こうする場合には、図3(a)に示したように、カム123の「a領域」
が基板プレート121に当接した状態からカム123を回転させて、基板プレート121
とカム123とが当接する位置を直接「b領域」に移動させればよい。
こうしてノズル面をキャッピングしたら、印刷を開始するまでの間は、図3(c)に示
された状態を維持したまま噴射ヘッド24が保管される。従って、噴射ヘッド24の噴射
ノズルからインクの揮発成分が蒸発するなどしてインクの性状が劣化することを抑制でき
る。そして、この状態から再び印刷を開始する場合には、カム123を回転させて、基板
プレート121に当接する位置を「b領域」から「a領域」へと移動させる。すると、基
板プレート121が更に降下して、図3(a)に示すように、キャップ110がノズル面
から離間する。その結果、噴射ヘッド24をホームポジションから印刷領域へと移動させ
て、再び印刷を開始することが可能となる。
以上に説明したように、本実施例の昇降機構120では、クリーニング動作時にはキャ
ップ110をノズル面に強い力で押しつけることができる一方で、キャッピング動作時に
は、クリーニング動作時に比べて弱い力で押しつけることができる。この様にキャップ1
10の押し付け力を切り替えることで、キャップ110の「へたり」を大幅に抑制するこ
とが可能となる。これは次の理由による。先ず、インクを吸引している時間は比較的短く
、ほとんどの時間はノズル面にキャップ110を当接させただけの状態となっている。そ
して、インクを吸引しないのであれば、キャップ110をノズル面に強い力で押し付けて
おく必要はない。すなわち、インクを吸引する時だけ強い力でキャップ110を押し付け
ることとすれば、ほとんどの時間は、弱い力でキャップ110を押し付けておくだけでよ
い。その結果、キャップ110の「へたり」を抑制することができる。そして、インクを
吸引する時にだけ強い力でノズル面に押し付けてやれば、キャップ110がへたっていな
いので、十分な気密性を確保して、確実にインクを吸い出すことが可能となる。
また、本実施例のメンテナンス機構100のように、各色のインクに対応するキャップ
110ごとに昇降機構120を設けておくこととすれば、インクを吸引するキャップ11
0のみをノズル面に強く押しつけ、インクを吸引しないキャップ110はノズル面に弱く
押しつけておくこともできる。こうすれば、吸引の頻度が少ないインクのキャップ110
については、吸引の頻度の多いインクのキャップ110と比較して、キャップ110にか
かる負荷を軽減することができるので、キャップ110の「へたり」を更に抑制すること
が可能となる。
C.変形例 :
上述した実施例には、いくつかの変形例が考えられる。以下では、これらの変形例につ
いて簡単に説明する。
C−1.第1変形例 :
前述した実施例では、キャップ110と吸引ポンプ132との間に開閉弁134を設け
ることで、キャップ110に負圧が作用する状態と作用しない状態とを切り替えるものと
して説明した。しかし、こうした開閉弁134を設ける代わりに、以下のようにして、負
圧が作用する状態と作用しない状態とを切り替えることとしてもよい。
図4は、第1変形例のメンテナンス機構100の大まかな構造を示した説明図である。
図示されているように、第1変形例のメンテナンス機構100は、前述した実施例のメン
テナンス機構100とほとんど同じ構成となっているが、前述した開閉弁134(図2(
a)を参照)が設けられておらず、代わりにカム123の下方に半円筒状の押当て部材1
40が設けられている。この押当て部材140は、カム123を回転させたときに、前述
したカム123の「c領域」(図2(b)を参照)が、押当て部材140の内壁との間に
僅かな隙間を空けて通過するような位置に配置されている。また、押当て部材140の内
壁部分で、カム123の「c領域」が通過する位置には、キャップ110から吸引ポンプ
132へと接続する吸引チューブ131が這うように配置されている。こうした押当て部
材140をメンテナンス機構100に設けておくことで、前述したように、昇降機構12
0によってキャップ110を噴射ヘッド24に押し付ける動作を行うと同時に、キャップ
110と吸引ポンプ132との接続状態を適切に切り替えることができる。以下ではこの
点について詳しく説明する。
図5は、第1変形例のメンテナンス機構100が噴射ヘッド24のメンテナンス動作を
行う様子を示した説明図である。図5(a)には、キャップ110を噴射ヘッド24のノ
ズル面に当接しない状態(以下、開放状態と呼ぶ)が示されており、図5(b)には、キ
ャップ110をノズル面に弱い力で押しつけている状態(以下、保管状態と呼ぶ)が示さ
れている。また、図5(c)には、インクを吸引するために、キャップ110をノズル面
に強い力で押しつけている状態(以下、吸引状態と呼ぶ)が示されている。
図5(a)に示されるように、開放状態では、カム123の「c領域」が下方(すなわ
ち押当て部材140が設けられている方向)を向いており、吸引チューブ131は、カム
123の「c領域」と、押当て部材140の内壁部分とによって押しつぶされた状態とな
っている。また、図5(b)に示されるように、保管状態においても、カム123の「c
領域」が下方を向いているため、吸引チューブ131は押しつぶされた状態となる。この
ように、吸引チューブ131が押しつぶされてキャップ110と吸引ポンプ132との接
続が断たれた状態では、吸引ポンプ132を作動させても噴射ノズルに負圧が作用するこ
とはない。
一方で、図5(c)に示されるように、吸引状態では、カム123の「c領域」が上方
(すなわち押当て部材140が設けられている方向とは逆方向)を向いている。このため
、図5(a)あるいは図5(b)に示したように、カム123の「c領域」と押当て部材
140の内壁部分とによって押しつぶされていた吸引チューブ131が開放されて、吸引
ポンプ132を作動させることで噴射ノズルに負圧が作用させることが可能な状態となる
。ここで、前述したように、メンテナンス機構100には、インクの色ごとにキャップ1
10が設けられているので(図1を参照)、インクを吸引するキャップ110のみを吸引
状態(図5(c)の状態)とし、その他のキャップ110については保管状態(図5(b
)の状態)としておけば、吸引ポンプ132を作動させるだけで所望のインクを選択的に
吸引することができる。このため、たとえインクの種類が多くなっても、それらのインク
を選択的に吸引するための制御を簡略化することが可能となる。
尚、上述した第1変形例のメンテナンス機構100では、カム123が吸引チューブ1
31の開閉を直接行うものと説明したが、こうした方法に限らず、例えば、カム123の
回転に付随して生ずる機械的な運動(例えば、基板プレート121の昇降運動)を利用し
て、吸引チューブ131の開閉を行うこととしてもよい。その一例としては次のような方
法が考えられる。すなわち、基板プレート121の位置によって吸引チューブ131を押
しつぶすか否かを切り替えることが可能な押しつぶし機構を設けておく。そして、この押
しつぶし機構は、基板プレート121の位置が低い状態(すなわち開放状態、あるいは保
管状態)では吸引チューブ131を押しつぶし、また、基板プレート121の位置が高い
状態(すなわち吸引状態)では吸引チューブ131を押しつぶさないような構成としてお
く。こうした押しつぶし機構を用いた方法によっても、メンテナンス機構100の状態に
応じて、吸引チューブ131の開閉を適切に行うことが可能である。
C−2.第2変形例 :
前述した第1変形例のメンテナンス機構100では、カム123の下方に押当て部材1
40を設けておき、吸引チューブ131を押しつぶすことで、キャップ110と吸引ポン
プ132との接続状態を切り替えるものと説明した。更に、メンテナンス機構100に以
下のような構成を追加することで、キャップ110内に外気を導く動作(大気開放動作)
を実行可能としてもよい。
図6は、第2変形例のメンテナンス機構100の構成を示した斜視図である。図6(a
)に示されているように、第2変形例のメンテナンス機構100は、カム123(以下で
は第1カム123と呼ぶ)の奥に、第2カム142が設けられており、第1カム123と
第2カム142とが同一の軸に固定されている。また、押当て部材140(以下では第1
押当て部材140と呼ぶ)の奥で、上述した第2カム142の下方の位置には、第2押当
て部材144が設けられている。
また、図6(b)には第1カム123および第1押当て部材140の形状が示されてお
り、図6(c)には第2カム142と第2押当て部材144の形状が示されている。図6
(c)に示されているように、第2カム142は、図6(b)に示した第1カム123と
は異なり、カムの一部のみが突出した一般的なカム形状となっている。また、図6(c)
に示されているように、第2カム142の下方に設けられた第2押当て部材144は略半
円筒状の形状をしているが、図6(b)に示した第1押当て部材140とは異なり、一端
側(図の紙面上では左端側)が少し短い形状となっている。この第2押当て部材144は
、第2カム142を回転させたときに、第2カム142の突出した部分が、第2押当て部
材144の内壁との間に僅かな隙間を空けて通過する位置に配置されており、第2カム1
42の突出部分が通過する位置には、キャップ110から導かれた大気開放チューブ13
5が這うように配置されている。こうした第2カム142および第2押当て部材144を
メンテナンス機構100に設けておくこととすれば、以下に説明するように、メンテナン
ス動作を行いながらに、適切なタイミングでキャップ110内を大気に開放することが可
能となる。
図7は、第2変形例のメンテナンス機構100が噴射ヘッド24のメンテナンス動作を
行う様子を示した説明図である。図7(a)には、開放状態が示されており、図7(b)
には、保管状態が示されており、図7(c)には、吸引状態が示されている。また、図7
(d)には、図7(c)に示した吸引状態でインクの吸引を行った後に、キャップ110
内に残存するインクを排出する状態(空吸引状態)が示されている。尚、図7では、メン
テナンス機構100の手前側に位置する第1カム123や吸引チューブ131、第1押当
て部材140などは実線で示されており、メンテナンス機構100の奥に位置する第2カ
ム142や大気開放チューブ135、第2押当て部材144については破線で示されてい
る。
図7(a)に示されるように、メンテナンス機構100の開放状態では、第1カム12
3と第1押当て部材とによって吸引チューブ131が押しつぶされている。このとき、第
2カム142の突出部分は上方(すなわち第2押当て部材144とは逆方向)を向いてお
り、第2カム142によって大気開放チューブ135が押しつぶされることはない。この
状態から、第1カム123を回転させてメンテナンス機構100を保管状態へと変化させ
る。前述したように、第1カム123と第2カム142とは同じ軸に固定されているから
、第1カム123とともに第2カム142も回転する。すると、図7(b)に示されるよ
うに、第1カム123と第1押当て部材とによってて吸引チューブ131が押しつぶされ
るとともに、第2カム142が下方(すなわち第2押当て部材144の方向)を向いて、
第2カム142と第2押当て部材144とによって、大気開放チューブ135が押しつぶ
された状態となる。このように、保管状態では大気開放チューブ135が押しつぶされる
ので、キャップ110内に外気が導かれることがなく、噴射ノズルからインクの揮発成分
が蒸発することを抑制することができる。
更に、第1カム123(および第2カム142)を回転させて吸引状態にすると、図7
(c)に示されるように、吸引チューブ131は開放された状態となるが、大気開放チュ
ーブ135は未だ第2カム142によって押しつぶされたままとなっている。従って、こ
の状態で吸引ポンプ132を作動させれば、負圧が漏れないので、噴射ノズルからインク
を吸引することができる。そして、インクの吸引を終了したら、吸引ポンプ132を作動
させたまま、第1カム123(および第2カム142)を少しだけ回転させて、図7(d
)に示されるように、第2カム142の突出部分を上方に向ける。こうすると、大気開放
チューブ135も開放状態となって、空吸引(キャップ110内に外気を導きながらキャ
ップ110内のインクを吸引する動作)を行うことが可能となる。そして、空吸引によっ
てキャップ110内のインクを排出したら、吸引ポンプ132を停止させて第1カム12
3(および第2カム142)を回転させれば、再びメンテナンス機構100を開放状態(
図7(a)の状態)に戻すことができる。
以上のように、第2変形例のメンテナンス機構100では、吸引ポンプ132を作動さ
せたまま、第1カム123(および第2カム142)の回転位置を少し変えるだけで、吸
引状態と空吸引状態とを切り替えることができる。従って、インクの空吸引を行う際に、
大気開放チューブ135の開閉を別途行う必要がなくなるので、インクの吸引にかかる制
御を簡略化することが可能となる。
また、第2変形例のメンテナンス機構100に設けられた第2押当て部材144は、前
述したように、一端側(図の紙面上で左端側)が少しだけ短い形状となっているので(図
6(b)を参照)、この位置では、第2カム142が大気開放チューブ135を押しつぶ
すことがない。このため、図7(b)の保管状態から、図7(a)の開放状態に移る際に
、大気開放チューブ135が開いてキャップ110内に大気が開放されてから、キャップ
110がノズル面から離間するようになっている。このため、保管状態からキャップ11
0を引きはがす際にキャップ110内に負圧が発生しても、負圧を逃してからキャップ1
10を引きはがすこと可能となっている。
C−3.第3変形例 :
前述した実施例、第1変形例、および第2変形例の昇降機構120では、キャップ11
0を噴射ヘッド24のノズル面に当接させた後、更に基板プレート121を上昇させてバ
ネ122を圧縮していくことで、キャップ110押し付け力を大きくしていた。しかし、
以下のような昇降機構を採用することで、キャップ110をノズル面に当接した直後から
押し付け力が異なるようにすることも可能である。
図8は、第3変形例の昇降機構を示した説明図である。図示されているように、第3変
形例の昇降機構は、大きくは、上部ユニット150と、下部ユニット160とから構成さ
れている。上部ユニット150は、基板プレート121の位置を高低の2段階に切り替え
る第1カム軸152と、キャップ110やバネ122、基板プレート121、第1カム軸
152を収容するボックス部材154などから構成されている。ボックス部材154の上
面(すなわちキャップ110の上方の面)は開放しており、ボックス部材154の上面付
近には、キャップ110から水平に延伸した取手が引っかかるように形成されたフック部
156が設けられている。
下部ユニット160は、上部ユニット150のボックス部材154を上下動させる第2
カム軸162と、ボックス部材154の上下動をガイドするガイドポール164と、第2
カム軸162とガイドポール164が設けられたベース166などから構成されている。
ガイドポール164は、ベース166に対して摺動可能に立設されており、第2カム軸1
62を回転させることで、ボックス部材154の位置を高低を2段階に切り替えることが
可能となっている。
図9は、第3変形例の昇降機構の動作を示した説明図である。図9(a)に示されてい
るように、キャップ110を噴射ヘッド24のノズル面に当接しない状態(すなわち開放
状態)では、第1カム軸152によって基板プレート121が低い位置に切り替えられて
おり、また、第2カム軸162によってボックス部材154も低い位置に切り替えられて
いる。このとき、キャップ110は、基板プレート121に設けられたバネ122によっ
て押し上げられて、フック部156に弱く押しつけられた状態となっている。
この状態から、噴射ヘッド24のキャッピングを行う場合には、第2カム軸162を回
転させてボックス部材154を高い位置に切り替える。すると、図9(b)に示されるよ
うに、キャップ110がノズル面に当接する。この時、それまでフック部156に押し付
けられていたキャップ110がノズル面に押されてフック部156から浮き上がった状態
となる。その結果、キャップ110は、フック部156に押し付けられていた力よりも少
しだけ強い力で、ノズル面に押し付けられることとなる。
また、図9(a)に示した状態(開放状態)からインクの吸引を行う場合には、先ず始
めに、第1カム軸152を回転させて基板プレート121を上昇させる。その結果、図9
(c)に示されるように、キャップ110は基板プレート121に設けられたバネ122
によってフック部156に強い力で押し付けられた状態となる。この状態から、今度は第
2カム軸162を回転させてボックス部材154を持ち上げていくと、フック部156に
強い力で押し付けられたままキャップ110が上昇していく。そして、図9(d)に示さ
れるように、キャップ110がノズル面に当接すると、キャップ110がフック部156
から浮き上がった状態となり、その結果、それまでフック部156に押し付けられていた
力よりも更に強い力でノズル面に押し付けられることとなる。
以上のような昇降機構をメンテナンス機構100に設けておけば、インクの吸引を行う
場合、キャップ110が噴射ヘッド24のノズル面に当接する直前まではキャップ110
とノズル面とが接触しないようにすることができる。こうすれば、上述した図8(b)の
保管状態と比較して、キャップ110がノズル面に当接したときの押しつけ力を強くする
ことを可能としながら、キャップ110がノズル面に当接することによって変形する量を
ほとんど同じとすることができる。その結果、インクの吸引時におけるキャップ110の
「へたり」を、より効果的に抑制することが可能となる。
C−4.第4変形例 :
前述した実施例、第1変形例、第2変形例、および第3変形例では、キャップ110を
噴射ヘッド24に押し付ける力を切り替え可能な昇降機構120を、いわゆるシングルヘ
ッドのインクジェットプリンター10に適用するものとして説明した。しかし、こうした
昇降機構120は、以下に示すように、複数の噴射ヘッド24が列状に配置されたインク
ジェットプリンター(いわゆるラインプリンター)にも適用することができる。
図10は、ラインプリンターに昇降機構120を適用した第4変形例を示した説明図で
ある。尚、図10では、第4変形例のラインプリンター(インクジェットプリンター10
)の印刷領域を上方から見たときの様子が示されている。図示されているように、第4変
形例のラインプリンターでは、印刷媒体2の搬送方向と直交する方向に、略矩形形状をし
た噴射ヘッド24が6つ設けられており、6つの噴射ヘッド24は、3つずつ二列に並べ
られて、互いの列の噴射ヘッド32が互い違いとなるように配列されている。そして、各
噴射ヘッド24の下方には、噴射ヘッド24に当接されるキャップ110(図示は省略)
が設けられており、これらのキャップ110の下方には、キャップ110を昇降させるた
めの昇降機構120が設けられている。
また、これらの昇降機構120には、図2(a)に示したように、基板プレート121
を上下動させるカム170が設けられているが、これらのカム170は、噴射ヘッド24
が設けられた列ごとに、同一の軸によって固定されている。すなわち、1つの軸に3つの
カム170a、170b、170cが設けられていることとなる。ここで、第4変形例の
昇降機構120では、図10に示した3つの位置(位置a、位置b、位置c)ごとに昇降
機構120に搭載するカム170a、170b、170cの形状が少しずつ異なっている
。このため、以下に説明するように、特定の領域のキャップ110のみを噴射ヘッド24
のノズル面に強く押しつけることができるようになっている。
図11は、第4変形例の昇降機構120に搭載されているカム170a、170b、1
70cの形状を示した説明図である。図11(a)には、上述した図10の位置aの昇降
機構120に設けられたカム170aの形状が示されており、図11(b)には、位置b
に設けられたカム170bの形状が、図11(c)には、位置cに設けられたカム170
cの形状が示されている。図示されているように、各位置に設けられたカム170a、1
70b、170cは、何れも略扇形に形成されているが、扇形状の一部に突出した部分(
図中で斜線を付した部分)が設けられており、この突出部分は、カム170aと、カム1
70bと、カム170cとで少しずつずらして設けられている。
図12は、第4変形例の昇降機構120を作動させた際に、カム170a、170b、
170cが昇降機構120の基板プレート121を持ち上げたことによる基板プレート1
21の移動量(以下、リフト量と呼ぶ)の変化を示した説明図である。また、図12では
、カム170a、170b、170cのリフト量が変化することに伴って、カム170a
、170b、170cのメンテナンス機構100が開放状態、保管状態、吸引状態の何れ
かに切り替わる様子が示されている。
図11を用いて前述したように、略扇形状のカム170a、170b、170cは、図
中で斜線を付した突出部分以外はほとんど同じ形状となっており、すべてのカム170a
、170b、170cがベース円(カムの中心からの半径が最も小さい部分)で基板プレ
ート121に接している状態では、図12の左端に示されているように、すべてのカム1
70a、170b、170cのリフト量が最も小さな状態となる。このとき、全てのメン
テナンス機構100は開放状態となっている。
この状態から、3つのカム170a、170b、170cが設けられた軸を回転してい
くと、やがてカム170aの突出部分(すなわちカム170の中心からの半径が最も大き
い部分)が基板プレート121に接した状態となり、このときカム170bおよびカム1
70cは、扇形状の部分(すなわち、カム170の中心からの半径が中間の大きさとなる
部分)で基板プレート121に接した状態となる。従って、カム170aが設けられたメ
ンテナンス機構100のキャップ110のみが噴射ヘッド24のノズル面に強く押しつけ
られて吸引状態となり、カム170b、カム170cのメンテナンス機構100のキャッ
プ110はノズル面に弱く押しつけられて保管状態となる。
また、この状態からカム170a、170b、170cを回転していくと、突出部分で
基板プレート121に接していたカム170aがカム170cとともに扇形状の部分で基
板プレート121に接した状態となり、代わってカム170bが突出部分で基板プレート
121に接した状態となる。これにより、カム170bのメンテナンス機構100のみが
吸引状態となり、カム170a、カム170cのメンテナンス機構100は保管状態とな
る。更に、カム170a、170b、170cを回転していくと、カム170cが突出部
分で基板プレート121に接した状態となり、カム170aおよびカム170bは扇形状
の部分で基板プレート121に接した状態となることで、カム170cのメンテナンス機
構100のみが吸引状態となり、カム170a、カム170bのメンテナンス機構100
は保管状態となる。
そして、上述したように、カム170cのメンテナンス機構100のみが吸引状態とな
り、カム170a、カム170bのメンテナンス機構100は保管状態となっている状態
から、更に、カム170a、170b、170cを回転させると、すべてのカム170a
、170b、170cが扇形状の部分で基板プレート121に接する状態となる。この状
態では、全てのメンテナンス機構100が保管状態となる。そして、最終的にはすべての
カム170a、170b、170cがベース円の部分で基板プレート121に接する状態
とすることで、再び全てのメンテナンス機構100が開放状態となる。
以上に説明した第4変形例の昇降機構120によれば、カム170a、170b、17
0cが設けられた軸を回転させることで、インクの吸引を行うメンテナンス機構100の
キャップ110のみを噴射ヘッド24のノズル面に強く押しつけてインクを吸引できる。
また、インクの吸引を行わないメンテナンス機構100のキャップ110についてはノズ
ル面に弱く押しつけておくことができるので、キャップ110の「へたり」を軽減するこ
とが可能となる。
また、第4変形例の昇降機構120によれば、インクの吸引を行うキャップ110のみ
を噴射ヘッド24のノズル面に強く押しつけることができるので、噴射ヘッド24にかか
る負荷を抑えることができ、噴射ヘッド24の剛性をそれほど高くしておく必要がない。
その結果、より剛性の低い噴射ヘッド24を採用することで、噴射ヘッド24を軽量化す
ることも可能となる。
以上、本実施例の液体噴射装置としてのインクジェットプリンター10について説明し
たが、本発明は上記の実施例あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上述したメンテナン
ス機構に設けられた昇降機構では、何れもカムを利用して基板プレートを上下動させるも
のと説明したが、基板プレートを上下動させる方法はカムによらなくてもよく、モーター
などの駆動力を用いて基板プレートを上下動させることとしてもよい。
24…噴射ヘッド、 100…メンテナンス機構、 110…キャップ、
120…昇降機構、 121…基板プレート、 122…バネ、
123…第1カム、 131…吸引チューブ、 132…吸引ポンプ、
134…開閉弁、 135…大気開放チューブ、 140…第1押当て部材、
142…第2カム、 144…第2押当て部材、 152…第1カム軸、
154…ボックス部材、 162…第2カム軸、 170a…カムa
170b…カムb、 170c…カムc

Claims (3)

  1. 液体を噴射可能な噴射ヘッドと、
    前記噴射ヘッドに当接可能なキャップ部と、
    前記噴射ヘッドに当接した前記キャップ部の内部を吸引可能に接続される第1チューブと、
    前記キャップ部を前記噴射ヘッドに対して昇降させる第1カムと、
    前記第1チューブを前記第1カムとの間に這わせて配置させる第1押当て部と、
    を備え、
    前記噴射ヘッドに当接した前記キャップ部の内部を吸引する場合、前記第1カムは、該吸引しない場合よりも大きな押圧力で前記キャップ部を前記噴射ヘッドに当接させるとともに、前記第1カムと前記第1押当て部との間の前記第1チューブを閉状態から開状態に切り替えるように回転することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置であって、
    前記噴射ヘッドに当接した前記キャップ部の内部を大気に開放可能な第2チューブと、
    前記第2チューブを間に這わせて配置させる第2カムと第2押当て部と、をさらに備え、
    前記第2カムは、前記第1カムと同軸上に設けられており、
    前記噴射ヘッドに当接した前記キャップ部の内部を吸引する場合、前記第2カムは、前記第2カムと前記第2押当て部との間で前記第2チューブを閉状態から開状態に切り替え可能に回転することを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の液体噴射装置であって、
    前記第1カムは、少なくとも、
    前記噴射ヘッドと前記キャップ部とが非当接状態で、前記第1チューブが閉状態である第1状態と、
    前記噴射ヘッドと前記キャップ部とが当接状態で、前記第1チューブが閉状態である第2状態と、
    前記噴射ヘッドと前記キャップ部とが前記第2状態よりも強い当接状態で、前記第1チューブが開状態である第3状態と、を実現可能であることを特徴とする液体噴射装置。
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