JP5552828B2 - 工作機械用荷重測定装置 - Google Patents
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Description
このうちのハウジングは回転しない。
又、前記回転軸は、それぞれが予圧を付与された複数の転がり軸受により、前記ハウジングの内側に回転自在に支持されている。
又、前記切削工具(加工工具)は、前記回転軸の先端部に、この回転軸と同心に支持固定されたもので、複数の切削部(加工部)を円周方向に関して等間隔に設けている。
又、前記エンコーダは、前記回転軸の一部に支持固定されたもので、この回転軸と同心の被検出面を有する。
又、前記センサユニットは、少なくとも1個のセンサ組立体を備えたもので、前記被検出面に検出部を対向させた状態で前記ハウジングに、直接又は他の部材を介して支持されている。
又、前記エンコーダの被検出面は、円周方向の一部に、特性が円周方向に関して隣り合う部分と異なる複数組の被検出部を、それぞれ測定すべき荷重の作用方向に関して傾斜した状態で、円周方向に関して等間隔に設けている。
又、前記演算器は、前記センサユニットの出力信号を処理するもので、このセンサユニットの出力信号の位相に関する情報に基づいて、前記回転軸に作用する変動する荷重の平均値を求める。
更に、本発明の工作機械用荷重測定装置では、荷重の変動に基づく誤差成分を除去する為に、前記切削工具(加工工具)に設けられた切削部(加工部)の数mを、前記エンコーダの被検出面に存在する被検出部の組数nで除した数m/nが、整数ではない値になる様にすると共に、前記演算器は、円周方向に連続して設けられた複数の被検出部を利用して連続して求めた複数の荷重の測定値の平均値を求める。
そして、前記被検出部を、このエンコーダの被検出面の幅方向に形成された、前記センサユニットを構成する前記センサ組立体の検出部との距離が残部と異なる除肉部若しくは突条部である距離変化部とし、この距離変化部の少なくとも一部を、測定すべき荷重の作用方向に対して傾斜した形状とする。
又、前記センサ組立体を、前記被検出面と前記検出部とが対向する方向に着磁された永久磁石と、この永久磁石の着磁方向両端面のうちでこの被検出面と対向する端面に配置されたホール素子、磁気抵抗素子等の磁気検出素子と、この磁気検出素子が検出する磁束密度の変化を表す信号を出力するICとを備えたものとする。
更に、前記演算器を、前記センサ組立体の出力信号に基づいて、前記回転軸に作用する荷重を求めるものとする。
この様な請求項3に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記エンコーダを円筒状に造られたものとして、このエンコーダを前記回転軸に外嵌固定する。そして、前記被検出面を、このエンコーダの外周面とする。又、前記距離変化部を、この外周面に形成された複数の凹溝若しくは突条とする。これら各凹溝若しくは各突条は、前記エンコーダの軸方向に対する傾斜方向が互いに異なる1対の凹溝若しくは突条をこのエンコーダの回転方向に隣り合わせて対としたものであり、単一のセンサ組立体の検出部がこれら各凹溝若しくは各突条に対向しており、前記1対の凹溝若しくは突条を1組とする被検出部の組数をnとする。
即ち、複数の切削部を備えた切削工具を回転軸の先端部に結合固定した状態で被加工物の加工を行うと、この切削工具を介してこの回転軸に加わる荷重は細かく変動する。工作機械の回転軸の送り速度等を制御するには、この細かく変動する値ではなく、平均値を求める必要がある。前記切削工具の切削部の数mがエンコーダの被検出面に設けた被検出部の組数nの整数倍の場合には、前述した様に、前記平均値中に、前記変動に基づく誤差成分δが入り込み易く、入り込んだ場合には、これを除去できない。
図1〜6は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。工作機械のハウジング(主軸頭)11の内径側に主軸12を、多列転がり軸受ユニット13により回転自在に支持すると共に、電動モータ14により、前記主軸12を回転駆動自在としている。前記多列転がり軸受ユニット13を構成する複数個の転がり軸受15a〜15dのうち、先端寄りに配置した2個の転がり軸受15a、15bと、基端寄りに配置した2個の転がり軸受15c、15dとには、互いに逆向きの接触角を付与すると共に、これら各転がり軸受15a〜15dに、予圧を付与している。そして、前記主軸12を前記ハウジング11に対して、ラジアル荷重及び両方向のスラスト荷重を支承する状態で、がたつきなく、回転自在に支持している。前記工作機械の運転時には、前記主軸12の先端部(図1の左端部)に、テーパコーン等の結合治具を介してこの主軸12と同心に結合固定した、エンドミル、ドリル等の切削工具16を、高速で回転しつつ被加工物に押し付け、この被加工物に、切削等の加工を施す。この様にして加工を施す際に、前記主軸12には、この被加工物に前記切削工具16を押し付ける事の反作用として、各方向の荷重が加わる。図1に示した構造では、このうち、前記主軸12の軸方向に一致する、アキシアル方向の荷重を求められる様にしている。
この為に本例の場合には、前述した理由により、極端に処理速度が速い高価なCPUを使用しなくても、複数の切削部22、22を円周方向に関して等間隔に設けた前記切削工具16を先端部に結合固定した、前記主軸12に加わるアキシアル荷重の平均値を、精度良く測定できる。
図7〜11は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合も、上述した実施の形態の第1例の場合と同様に、主軸12の軸方向に一致する、アキシアル方向の荷重を求められる様にしている。この為に本例の場合には、前記主軸13の中間部先端寄り部分で、多列転がり軸受ユニット13(全体構成に就いては前述の図1参照)を構成する転がり軸受15b、15c同士の間に、図8に示す様なエンコーダ4bを外嵌固定すると共に、ハウジング11に、センサユニット17aを支持固定している。このうちのエンコーダ4bは、鋼等の磁性金属により全体を円筒状としたもので、被検出面であるこのエンコーダ4bの外周面に、前記センサユニット17aの検出部を、径方向に近接対向させている。そして、このセンサユニット17aの出力信号中に含まれる、位相に関する情報に基づいて、前記主軸13に作用するアキシアル荷重を求める様に構成している。
これら両センサ組立体6a、6bはそれぞれ、図10、11に示す様に、1個の永久磁石18aと、1対のホール素子24a、24bと、IC25とを備える。
このうちの永久磁石18aは、前記エンコーダ4bの外周面と前記センサユニット17aの検出部とが対向する方向である、このエンコーダ4bの径方向に着磁されている。本例の場合には、図10に示す様に、前記両センサ組立体6a、6bに組み込む永久磁石18a、18aの着磁方向を互いに同じ(前記エンコーダ4bの径方向に関して内側をN極、外側をS極)としている。
この為に本例の場合も、前述した実施の形態の第1例と同様に、極端に処理速度が速い高価なCPUを使用しなくても、前記主軸12に加わる荷重の平均値を、精度良く測定できる。
2 ハブ
3 転動体
4、4a、4b エンコーダ
5 カバー
6a、6b、6c センサ組立体
7 透孔
8 柱部
9 第一特性変化部
10 第二特性変化部
11 ハウジング
12 主軸
13 多列転がり軸受ユニット
14 電動モータ
15a、15b、15c、15d 転がり軸受
16 切削工具
17、17a センサユニット
18、18a 永久磁石
19、19a ホルダ
20 被検出用特性変化組み合わせ部
21a、21b 凹溝
22 切削部
23 凹溝
24a、24b ホール素子
25 IC
Claims (4)
- 回転しないハウジングと、
それぞれが予圧を付与された複数の転がり軸受により、このハウジングの内側に回転自在に支持された回転軸と、
この回転軸の先端部にこの回転軸と同心に支持固定された、複数の切削部を円周方向に関して等間隔に設けた切削工具と、
前記回転軸の一部に支持固定された、この回転軸と同心の被検出面を有するエンコーダと、
この被検出面に検出部を対向させた状態で前記ハウジングに、直接又は他の部材を介して支持された少なくとも1個のセンサ組立体と、
このセンサ組立体の出力信号を処理する演算器とを備え、
前記エンコーダの被検出面は、円周方向の一部に、特性が円周方向に関して隣り合う部分と異なる複数組の被検出部を、それぞれ測定すべき荷重の作用方向に関して傾斜した状態で、円周方向に関して等間隔に設けられており、
前記演算器は、前記センサ組立体の出力信号の位相に関する情報に基づいて、前記回転軸に作用する変動する荷重の平均値を求める工作機械用荷重測定装置であって、
荷重の変動に基づく誤差成分の影響を除去する為に、前記切削工具に設けられた切削部の数mを、前記エンコーダの被検出面に存在する被検出部の組数nで除した数m/nが、整数ではない値になる様にすると共に、前記演算器は、円周方向に連続して設けられた複数の被検出部を利用して連続して求めた複数の荷重の測定値の平均値を求める
事を特徴とする工作機械用荷重測定装置。 - エンコーダが磁性材製であり、被検出部が、このエンコーダの被検出面の幅方向に形成された、センサ組立体の検出部との距離が残部と異なる除肉部若しくは突条部である距離変化部であって、この距離変化部は、少なくとも一部が、測定すべき荷重の作用方向に対して傾斜した形状を有するものであり、
前記センサ組立体は、前記被検出面と前記検出部とが対向する方向に着磁された永久磁石と、この永久磁石の着磁方向両端面のうちでこの被検出面と対向する端面に配置された磁気検出素子と、この磁気検出素子が検出する磁束密度の変化を表す信号を出力するICとを備えたものであり、
演算器は、前記センサ組立体の出力信号に基づいて回転軸に作用する荷重を求める、請求項1に記載した工作機械用荷重測定装置。 - 単一のセンサ組立体を備えており、このセンサ組立体は、エンコーダの回転に伴う距離変化部の通過に伴って出力信号を変化させるものであり、回転軸に加わる荷重に伴う前記センサ組立体と前記エンコーダとの相対変位に伴って、1周期の間で前記出力信号が変化するタイミングがずれるものであり、荷重を求める為に使用する位相に関する情報が、前記出力信号の1周期に対する上記タイミングの比である、請求項2に記載した工作機械用荷重測定装置。
- エンコーダが円筒状に造られたものであって回転軸に外嵌固定されており、被検出面がこのエンコーダの外周面であり、距離変化部が、この外周面に形成された複数の凹溝若しくは突条であって、これら各凹溝若しくは突条は、このエンコーダの軸方向に対する傾斜方向が互いに異なる1対の凹溝若しくは突条をこのエンコーダの回転方向に隣り合わせて対としたものであり、単一のセンサ組立体の検出部がこれら各凹溝若しくは各突条に対向しており、前記1対の凹溝若しくは突条を1組とする被検出部の組数がnである、請求項3に記載した工作機械用荷重測定装置。
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