JP5552664B1 - 銅合金鋳物の製造方法及びその方法に用いられるブリケット - Google Patents
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Abstract
【課題】 切削屑を使用し、高品質の銅合金鋳物を作業性よく低コストで製造できる銅合金鋳物の製造方法の提供。
【解決手段】 熔湯5を熔製する過程において、銅合金の切削屑1に銅よりも融点が低い合金成分2を包含し圧縮固化させたブリケット3を、熔湯5中に沈めて熔解することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 熔湯5を熔製する過程において、銅合金の切削屑1に銅よりも融点が低い合金成分2を包含し圧縮固化させたブリケット3を、熔湯5中に沈めて熔解することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、銅合金鋳物の製造方法と、その方法に用いられるブリケット、及び銅合金鋳物に関する。
従来の黄銅等の鋳物においては、切削性や湯流れ性を向上するために鉛を添加しており、水につけたときに鉛が溶け出し、人体や環境に悪影響を及ぼす問題があった。そこで、鉛を添加する代わりに、亜鉛、アルミ、ビスマス等を添加することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
中小の鋳物工場においては、予め所定の配合に調整されたインゴットを購入し、熔解・鋳造を行うことは少なく、湯口・堰等のリターン材に、銅合金スクラップ(プレス残材、配管材料等)、鋳物の表面を旋盤で削ったときに生じた切削屑(ダライ粉、ザライ粉ともいう)、不足している成分(純金属等)を配合すること(鋳造前の熔解で組成を調整すること)によって熔製を行っている。例えば、黄銅(Cu−Zn系)鋳造品の場合、500kgを熔解するには、約100kgのリターン材、約200kgの切削屑(油を除く正味の黄銅分)、約200kgの黄銅系スクラップ、約20kg程度の純亜鉛、約1kgの純アルミスクラップを用いている。熔解は、基本的に融点の高いものから順に炉に投入し熔解させる。以下に、銅合金鋳物の鋳造手順を示す。
(1)炉を余熱
(2)リターン材+スクラップを熔解
(3)切削屑を熔解
(4)浮遊する酸化物除去
(5)亜鉛、アルミ、ビスマス等の合金成分を投入
(6)鋳造温度まで昇温
(7)脱ガス、除滓
(8)成分確認
(9)出湯し、鋳造
(1)炉を余熱
(2)リターン材+スクラップを熔解
(3)切削屑を熔解
(4)浮遊する酸化物除去
(5)亜鉛、アルミ、ビスマス等の合金成分を投入
(6)鋳造温度まで昇温
(7)脱ガス、除滓
(8)成分確認
(9)出湯し、鋳造
図7は上記の工程のうち(3)の切削屑を炉で熔解する工程を示しており、図中の1は切削屑、4は坩堝、5は熔湯、6は重油バーナ、7は集塵機をそれぞれ示している。切削屑1を熔解する際には、炉の加熱を停止し、集塵機7を止めた状態で行うが、切削屑1に付着している切削油が熱分解あるいは燃焼して煙や炎が発生し、著しく作業性が悪く危険であった。また、切削屑1は低比重のため熔湯5の表面に浮き、また切削屑1は常温に近いため熔湯表面5aが凝固して棚状になり、その棚状になって浮いている部分を、温度の高い坩堝4底部に鉄の棒で押し、熔湯5を撹拌しながら熔解しなければならず、この作業が危険でありかつ手間のかかるものであった。また切削屑1は、熱伝導性が悪く熔解するまでに時間を要するほか、表面積が大きいために完全に熔融するまでの間に酸化による金属分の消耗が多いなどの問題がある。また上述のように熔湯5を鉄の棒などで撹拌することに伴い、酸化物が熔湯5中に巻き込まれ、後の除滓工程でも除去できず、鋳造欠陥の原因となる。このため、黄銅系材料の鋳造を行う大半の業者は、黄銅系材料の切削屑を自社で再熔解することを行わず、低価格でリサイクル業者に売却していた。
また、(4)の亜鉛、アルミ、ビスマス等の合金成分を投入する工程においては、これらの成分は銅よりも融点が低く且つ酸化しやすいため、熔解した亜鉛等が熔湯中の酸素と反応し急激に昇華(気化)し、熔湯が周囲に飛散する危険がある上に、投入した亜鉛等は酸化等により1割程度ロスするので、その分を見越して多めに亜鉛等を投入する必要があること、酸化物を低減・除去するためにフラックスを使用することにより、コストが増大していた。
本発明は以上に述べた実情に鑑み、切削屑を使用し、高品質の銅合金鋳物を作業性よく低コストで製造できる銅合金鋳物の製造方法と、この方法に用いられるブリケット、及び鉛の害が生じない低コストで高品質の銅合金鋳物の提供を目的とする。
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による銅合金鋳物の製造方法は、熔湯を熔製する過程において、銅合金の切削屑に銅よりも融点が低い合金成分を包含し圧縮固化させたブリケットを、熔湯中に沈めて熔解することを特徴とする。銅よりも融点が低い合金成分としては、亜鉛、ビスマス、アルミ等が挙げられる。なお、熔製とは、目的の組成になるように材料を配合して熔解し適温で保持し、健全な鋳物を製造するため熔湯中のガス及び非金属介在物を除去するほか、必要に応じて結晶粒微細化材等を添加・均一分散化の処理を行うことをいう。
請求項2記載の発明によるブリケットは、銅合金の切削屑に銅よりも融点が低い合金成分を包含し圧縮固化させたことを特徴とする。銅よりも融点が低い合金成分としては、亜鉛、ビスマス、アルミ等が挙げられる。これら合金成分は、ブリケットの中心部に包含させることが好ましい。
本発明による銅合金鋳物は、亜鉛とビスマスとアルミを含有する鉛フリーの銅合金鋳物であって、亜鉛とビスマスとアルミは、少なくともその一部を銅合金の切削屑よりなるブリケットの内部に包含させ、これを熔湯中に沈めて熔解することにより添加したことを特徴とする。ビスマスの含有量は、0.4〜0.8wt%が好ましいが、この範囲に限定されない。アルミの含有量は、0.3〜0.7wt%が好ましいが、この範囲に限定されない。鉛フリーとは、鉛を特に添加していないことを意味し、不純物のレベルで鉛を含むものであってもよい。
請求項1記載の発明による銅合金鋳物の製造方法は、熔湯を熔製する過程において、銅合金の切削屑に銅よりも融点が低い合金成分を包含し圧縮固化させたブリケットを、熔湯中に沈めて熔解することにより、切削屑に含まれる油分の大半が予め除去されるため、油分の熱分解によるガス発生が少ない上、切削屑のままの状態と比較して表面積が小さく密度が高いために熱伝導が良好となり、尚且つこれを湯面よりも温度の高い炉底部で空気に触れないで熔解するため、短時間で溶解させることができると共に、酸化を著しく低減できる。また、銅よりも融点が低い亜鉛等の合金成分は、切削屑のブリケット中に包含されているため、先に熔解する切削屑に残存する油分が熔湯中で熱分解することにより銅の脱酸に寄与すると共に、切削屑の熔解潜熱により温度が幾分低下した熔湯中で徐々に熔解することとなるので、従来更合わせ(純金属のみから組成を調整する方法)を行う場合に亜鉛等を直接銅のみからなる熔湯中に添加する場合に頻発した、熔湯中の酸素による亜鉛の酸化、及び生成した亜鉛酸化物の急激な昇華による熔湯の飛散を防止できる。以上に述べたように本発明の方法によれば、熔湯を熔製する際の作業性が大きく改善し、切削屑を使用できること、銅よりも融点が低い合金元素の酸化による損失が少ないこと、酸化を抑制できることでフラックスの使用量を著しく低減できることにより、コストを削減することができる。また、酸化物巻き込みによる鋳造欠陥の発生を低減できるため、鋳物の品質も向上できる。
請求項2記載の発明によるブリケットは、銅合金の切削屑に銅よりも融点が低い合金成分を包含し圧縮固化させたので、切削屑に含まれる油分の大半が予め除去されるため、油分の熱分解によるガス発生が少ない上、切削屑のままの状態と比較して表面積が小さく密度が高いために熱伝導が良好となり、尚且つこれを湯面よりも温度の高い炉底部で空気に触れないで熔解させることで、短時間で溶解させることができると共に、酸化を著しく低減できる。また、銅よりも融点が低い亜鉛等の合金成分は、切削屑のブリケット中に包含されているため、先に熔解する切削屑に残存する油分が熔湯中で熱分解することにより銅の脱酸に寄与すると共に、切削屑の熔解潜熱により温度が幾分低下した熔湯中で徐々に熔解することとなるので、従来更合わせ(純金属のみから組成を調整する方法)を行う場合に亜鉛等を直接銅のみからなる熔湯中に添加する場合に頻発した、熔湯中の酸素による亜鉛の酸化、及び生成した亜鉛酸化物の急激な昇華による熔湯の飛散を防止できる。
本発明による銅合金鋳物は、鉛を含有しないので鉛による害を防ぐことができ、鉛の代わりにビスマスを含有することで、鉛を含有するものと同等の快削性が得られる。さらに、ビスマスと共にアルミを含有することで、湯流れ性がより一層向上すると共に、鋳肌を良好にする効果がある。また、亜鉛とビスマスとアルミを添加するにあたり、少なくともその一部を銅合金の切削屑よりなるブリケットの内部に包含させ、これを熔湯中に沈めて熔解することで、亜鉛とビスマスとアルミの酸化を防ぐことができ、高品質の銅合金鋳物を低コストで提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の銅合金鋳物の製造方法は、熔湯を熔製する過程において、銅合金の切削屑に銅よりも融点が低い合金成分を包含し圧縮固化させたブリケットを、熔湯中に沈めて熔解することに特徴がある。
図1はブリケットの作り方を示しており、円筒形のシリンダーの中に銅合金鋳物の切削屑1を詰め、その切削屑1の中心部に位置するように、銅よりも融点の低い合金成分2、例えば亜鉛、ビスマス、アルミ等を入れる。その後、油圧ピストンにより圧力を加えることで、図2に示すような形のブリケット3に成形する。加える圧力は、銅合金の耐力(100〜200N/mm2、材料により異なる)を超える圧力とする。このように、切削屑1を圧縮固化してブリケット3とすることで、切削屑1に含まれる油分や水溶性切削油由来の水分が搾り出され、また切削屑のままと比較して表面積が小さく密度が大きくなるため、熱伝導性が良好となり、熔解しやすくなる。
図1はブリケットの作り方を示しており、円筒形のシリンダーの中に銅合金鋳物の切削屑1を詰め、その切削屑1の中心部に位置するように、銅よりも融点の低い合金成分2、例えば亜鉛、ビスマス、アルミ等を入れる。その後、油圧ピストンにより圧力を加えることで、図2に示すような形のブリケット3に成形する。加える圧力は、銅合金の耐力(100〜200N/mm2、材料により異なる)を超える圧力とする。このように、切削屑1を圧縮固化してブリケット3とすることで、切削屑1に含まれる油分や水溶性切削油由来の水分が搾り出され、また切削屑のままと比較して表面積が小さく密度が大きくなるため、熱伝導性が良好となり、熔解しやすくなる。
このようにして製作したブリケット3は、図3に示すように、坩堝4の中の熔湯5中にホスホライザー8を使用して沈め、空気に触れない状態で熔解させる。これによりブリケット3の周囲の切削屑1の部分は、酸化することなく速やかに熔解し、油分や水溶性切削油由来の水分がある程度搾り出されているため、投入時に煙や炎が発生することを防止できる。また、ブリケット3中心部に包含された亜鉛等の合金成分2は、先に熔解する切削屑1に残存する油分が熔湯中で熱分解することにより銅の脱酸に寄与すると共に、切削屑1の熔解潜熱により温度が幾分低下した熔湯5中で徐々に熔解することとなるので、従来亜鉛等を直接熔湯中に添加する場合に頻発した、熔湯中の酸素による亜鉛の酸化、及び生成した亜鉛酸化物の急激な昇華による熔湯5の飛散を防止できる。
本発明の方法により実際に黄銅製の鋳物を製作した例を以下に述べる。炉(坩堝)を加熱し、黄銅よりなる湯口、堰などのリターン材150kgと、黄銅のスクラップ150kgを炉に投入して熔解した。その熔湯に、予め製作しておいたブリケットをホスホライザーを用いて沈めて熔解した。ブリケットは、黄銅製鋳物の切削屑200kgに対して、亜鉛22kg、アルミ0.7〜0.8kg、ビスマス4〜5kgを包含させたもので、ブリケット1個が約5kgとなるように40等分し、圧縮固化させたものを用いた。
上記以外の工程は従来の製造方法と同じで、浮遊する酸化物の除去、脱ガス、除滓処理を適宜行い、成分確認を行った後、鋳型に出湯して鋳造した。鋳造した鋳物の成分を分析した結果を表1に示す。
上記以外の工程は従来の製造方法と同じで、浮遊する酸化物の除去、脱ガス、除滓処理を適宜行い、成分確認を行った後、鋳型に出湯して鋳造した。鋳造した鋳物の成分を分析した結果を表1に示す。
また、本発明の方法による鋳物と従来の方法による鋳物とで引張試験片と硬度測定試験片をそれぞれ製作し、引張強さ、伸び、硬度を測定した。測定結果を表2に示す。図4は各引張試験片(JISに規定する4号試験片)の写真であり、図5は各硬度測定試験片の写真である。
表2より明らかなように、本発明によるものは従来の方法によるものと比較して、引張強さと伸びが大幅に向上していることが分かる。このことは、図4の写真で本発明による鋳物の試験片が伸びて絞られ細くなっているのに対して、従来の方法によるものはほとんど伸びずに破断していることからも明らかである。硬度は、本発明によるものと従来の方法によるものとで違いは無かったが、図5に示すように、従来の方法によるものは表面にまで達する酸化物巻き込みによる欠陥9があったのに対し、本発明によるものではそのような欠陥は見られなかった。
図6(a)は本発明によるビスマスとアルミを含有する鉛フリーの銅合金鋳物を旋盤で切削したときの切削屑の写真であり、図6(b)は比較例として従来方法による鉛・ビスマスを含まない銅合金鋳物を旋盤で切削したときの切削屑の写真である。この写真より明らかなように、比較例の切削屑は螺旋状にカールして長くなっているのに対し、本発明のものは切削屑が短くなっており、切削性が良いことが分かる。
次に、銅合金の熔湯中にアルミをそのまま投入して熔解させる場合と、切削屑のブリケット中にアルミを包含し、これを熔湯中に沈めて熔解させる場合とで、熔湯中に溶けているアルミの量がどのように変化するかを、以下のような実験で検証した。
まず、460kgの熔湯に0.85kgのアルミをそのままの状態で投入し熔解させた。次に、0.982kgのアルミを40kgの切削屑のブリケット中に包含させたものを熔湯中に沈めて熔解させた。アルミを投入する前と、アルミをそのまま投入した後と、アルミを切削屑のブリケットに包含させたものを投入した後とに、熔湯をそれぞれ少しずつ汲み取って鋳塊を作り、それぞれの鋳塊に含まれるアルミの量を分析した。分析結果を表3に示す。
まず、460kgの熔湯に0.85kgのアルミをそのままの状態で投入し熔解させた。次に、0.982kgのアルミを40kgの切削屑のブリケット中に包含させたものを熔湯中に沈めて熔解させた。アルミを投入する前と、アルミをそのまま投入した後と、アルミを切削屑のブリケットに包含させたものを投入した後とに、熔湯をそれぞれ少しずつ汲み取って鋳塊を作り、それぞれの鋳塊に含まれるアルミの量を分析した。分析結果を表3に示す。
表3に示すように、アルミをそのまま投入したときには歩留が約60%であったのに対して、アルミを切削屑のブリケットに包含して投入したときには、歩留が約95%と大きく向上した。この結果より明らかなように、切削屑のブリケット中にアルミを包含して熔解することで、酸化しやすいアルミを歩留良く熔解させることができる。
ここではアルミについて述べたが、亜鉛やビスマス等の他の成分についても同じことが言える。
ここではアルミについて述べたが、亜鉛やビスマス等の他の成分についても同じことが言える。
以上に述べたように、切削屑を圧縮固化してブリケットとし、熔湯中に沈めて熔解させたことで、投入時のガスや炎の発生を防ぐことができると共に、酸化を防止しつつ速やかに熔解させることができた。また、亜鉛等の低融点の添加元素について、熔解時の酸化等による損失が少ないので、従来の熔解法では狙った含有量の10〜70%増を投入し熔解する必要があったのに対し、本発明の方法では約2.5〜5%増で十分であることを確認した。ガスや酸化物の発生を抑えられるため、フラックスの使用量が著しく低減した。さらに、従来の方法によれば、酸化物巻き込みによる割れ等の鋳造欠陥の発生率が25%程度あったのに対して、本発明の方法によれば酸化物巻き込みによる割れ等の鋳造欠陥の発生率をほぼ0%に低減することができた。また、鉛を添加する代わりにビスマスを添加することで、鉛が溶け出して人体に悪影響を及ぼすことを防ぎつつ、良好な湯流れ性、快削性を得ることができる。さらにアルミを添加することで、湯流れ性がより一層向上すると共に、鋳肌を良好にする効果がある。
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。切削屑のブリケット中に包含させる合金成分は、亜鉛、ビスマス、アルミのうちの一つだけでもよいし、複数であってもよい。また、亜鉛、ビスマス、アルミ以外の合金成分をブリケットに包含させてもよい。本発明は、あらゆる銅合金に適用することができ、黄銅に限らず、青銅、白銅等に用いることもできる。本発明の銅合金鋳物は、銅器、仏具をはじめとして、あらゆる鋳物に適用することができる。
1 切削屑
2 銅よりも融点の低い合金成分
3 ブリケット
4 坩堝
5 熔湯
2 銅よりも融点の低い合金成分
3 ブリケット
4 坩堝
5 熔湯
Claims (2)
- 熔湯を熔製する過程において、銅合金の切削屑に銅よりも融点が低い合金成分を包含し圧縮固化させたブリケットを、熔湯中に沈めて熔解することを特徴とする銅合金鋳物の製造方法。
- 銅合金の切削屑に銅よりも融点が低い合金成分を包含し圧縮固化させたことを特徴とするブリケット。
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JP2013047120A JP5552664B1 (ja) | 2013-03-08 | 2013-03-08 | 銅合金鋳物の製造方法及びその方法に用いられるブリケット |
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