JP5552074B2 - 熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Description
このような本発明の第1の態様として、
ベンゾオキサジンおよびトリスフェノールメタンを含有し、
ベンゾオキサジンとトリスフェノールメタンとの合計量に対して、
ベンゾオキサジン:50〜99質量%、およびトリスフェノールメタン:50〜1質量%を含有する熱硬化性樹脂組成物を提供する。
ベンゾオキサジンは、ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサジン環(以下、単に「オキサジン環」と表記することもある)を有する化合物である。
ベンゾオキサジンは、アミン類、フェノール類、ホルムアルデヒド類の縮合物であり、通常、これら反応原料のフェノール類、アミン類の置換基、種類などによって生成するベンゾオキサジンの化学構造が決まる。下記に基本的な合成スキームを示す。
また、アニリン、アニリンにアルキル基、アルコキシ基、ハロゲンなどが置換されたものなどの1級アミンも用いられる。これらのうちでは、アニリンが安価で好ましい。
ビスフェールは、具体的にビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、などが挙げられる。
これらの中では、安価なフェノール、クレゾール、ビスフェノールAが好ましい。
オキサジン環を少なくとも2つ有するベンゾオキサジンは、ジアミン類、フェノール類およびホルムアルデヒド類を反応させる方法、ビスフェノール類、1級アミンおよびホルムアルデヒド類を反応させる方法などにより製造することができる。
また、3個のフェノールの水酸基の結合位置は特に限定されないが、製造の容易性から安価なトリスフェノールメタンとして、水酸基の1つはフェニル環のメチン結合位に対しo-位に存在するものが好ましい。
本発明で用いるトリスフェノールメタンには、このような混合物も含むことができる。
このような量でノボラック樹脂を含むと、硬化速度と硬化物耐熱性の両方に優れた熱硬化性樹脂組成物が得られるからである。
このような量でシリカを含むと、機械的強度と耐熱性の両方に優れた熱硬化性樹脂組成物が得られるからである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
加熱終了後、予め、90℃に加熱したフェノールを99g挿入し、更に110℃に加熱して3時間反応させた。その後、170℃に昇温して溶媒のトルエンを減圧蒸留し、ベンゾオキサジン220gを得た。
得られたベンゾオキサジンを粉砕機で微粉にした。
攪拌装置、温度計、還流装置、不活性ガス導入管、オイルバスを備えた1リットルの反応容器(セパラブルフラスコ)にフェノール(和光純薬製)659g(6.87mol)、サリチルアルデヒド61g(0.5mol)、p-トルエンスルホン酸1.4g(0.009mol)を仕込んだ。
不活性ガス導入管から窒素をバブリングさせながら、105℃に昇温して6時間反応させた。反応終了後、温度を80℃まで下げて、炭酸水素ナトリウム2gを添加し、触媒を中和した。
次いで、蒸留装置を取り付けて、反応温度を170℃まで昇温させ、未反応のフェノールを除去した後、真空ポンプで20torrに減圧して、1時間減圧蒸留した。蒸留終了後、反応温度を150℃まで下げて、反応生成物を溶融した状態で取り出し、冷却・固化させた後、粉砕して230gのトリスフェノールメタンを得た。
得られたトリスフェノールメタンを粉砕機で微粉にした。
上記で得られたベンゾオキサジン9g、トリスフェノールメタン1gをミキサーで混合した。混合物を、アルミ製カップに入れて200℃に加熱し、溶融させてステンレス製スプーンを用いて十分に混練して均一化して熱硬化性樹脂組成物を得た。
<硬化試験>
次いで、上記組成物を硬化温度250℃に加熱し、硬化時間を様々に変えて硬化サンプルを作成した。各サンプルのDSC測定を行なって、発熱ピークの面積から発熱量を測定した。所定硬化時間における硬化率を、1式より算出した。硬化率と硬化時間の関係を図1に示す。
合成例1で得られたベンゾオキサジン単独(トリスフェノールメタンを添加せず)で実施例1と同様の硬化試験を行った。結果を図1に示す。
実施例1において、混合比を、ベンゾオキサジン6g、トリスフェノールメタン4gに変えた以外は、同様の硬化試験を行った。結果を図1に示す。
実施例1において、混合比を、ベンゾオキサジン9.7g、トリスフェノールメタン0.3gに変えた以外は、同様の硬化試験を行った。結果を図1に示す。
4,4’−オキシジアニリン105gの代わりに、4,4’−ジアミノジフェニルメタン105gを用いた以外は、合成例1と同様にしてベンゾオキサジンを得た。
実施例1において、ベンゾオキサジンを合成例3で得られたものに代えた以外は、同様の硬化試験を行った。結果を図2に示す。
合成例3で得られたベンゾオキサジン単独で実施例1と同様の硬化試験を行った。結果を図2に示す。
実施例1と同様に作成したベンゾオキサジンとトリスフェノールの混合物9g、ノボラック樹脂(群栄化学製PSM−4261)1gをミキサーで混合した。混合物をアルミ製カップに入れて200℃に加熱して溶融させ、ステンレス製スプーンを用いて十分に混練して均一化した。実施例1と同様の硬化試験を行った。結果を図3に示す。
熱硬化性樹脂組成物9gに代えて合成例1で得られたベンゾオキサジンサジン9gを、ノボラック樹脂と混合した以外は実施例5と同様にして熱硬化性組成物の方法で混練して均一化した。実施例1と同様の硬化試験を行った。結果を図3に示す。
実施例1と同様に作成したベンゾオキサジンとトリスフェノールの混合物5g、シリカ粉5gをミキサーで混合した。この混合物をアルミ製カップに入れて、200℃に加熱して溶融させ、ステンレス製スプーンを用いて十分に混練して均一化した。実施例1と同様の硬化試験を行った。結果を図4に示す。
合成例1で得られたベンゾオキサジン5g、シリカ粉5gを実施例6と同様の方法で混練して均一化した。実施例1と同様の硬化試験を行った。図4に示した。
Claims (4)
- ベンゾオキサジンおよびトリスフェノールメタンを含有し、
前記ベンゾオキサジンと前記トリスフェノールメタンとの合計量に対して、
前記ベンゾオキサジン:50〜99質量%、および、前記トリスフェノールメタン:50〜1質量%を含有する熱硬化性樹脂組成物。 - さらに、ノボラック樹脂を、熱硬化性樹脂組成物全量100質量%に対し0.1〜30質量%含有する請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- さらに、シリカを、熱硬化性樹脂組成物全量100質量%に対し1〜90質量%含有する請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物が熱硬化してなる樹脂硬化物。
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