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JP5542563B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明に係る実施形態は加熱調理器に関する。
外郭としての外箱および加熱室を区画する内箱の底面間の隙間に電気部品を収容して、外箱の底面中央部もしくは底面後部に配置した空気取入口から冷却用の空気を取り込んで電気部品を冷却する加熱調理器が知られている。
特開2006−177593号公報 特開2009−8297号公報
近年、加熱調理器は、その設置場所を極力有効に活用できるよう、背面や側面を設置場所の壁面に当接させて設置可能なものが好まれる。
このように加熱調理器の側面や背面を設置場所の壁面に当接させて設置する場合、加熱調理器を構成するマグネトロンやインバータ回路、制御回路板などの電気部品を適宜に冷却する必要が生じる。
ところが、外箱の底面中央部もしくは底面後部に配置した空気取入口から冷却用の空気を取り込んで電気部品を冷却する加熱調理器では、背面や側面を設置場所の壁面に当接させて設置すると、外箱と設置場所の壁面との間に熱気が滞留し、この滞留した熱気を空気取入口から取り込んでしまって電気部品を適切に冷却できない。
そこで、本発明は、背面や側面を設置場所の壁面に当接させて設置しても、新鮮な空気を取り込んで電気部品を冷却可能な加熱調理器を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る加熱調理器は、底面前縁部に開口された空気取入口を有し正面が開放された矩形状の外箱と、前記外箱に収容されるとともに正面が開放された加熱室を区画する矩形状の内箱と、前記外箱および前記内箱の底面間の隙間に収容されて左右のいずれか一方に配置されて前記加熱室内へマイクロ波を照射する加熱部と、前記加熱部の前側または後側に配置されて前記加熱部の周囲に前記隙間の前方から後方へ向かう冷却風を発生させる第一ファンと、前記底面間の隙間に収容されて左右のいずれか他方に配置されて前記加熱部に電力を供給するインバータ回路板と、前記インバータ回路板の前側または後側に配置されて前記インバータ回路板の周囲に前記隙間の前方から後方へ向かう冷却風を発生させる第二ファンと、前記インバータ回路板を覆い前記インバータ回路板を冷却した冷却風を前記外箱および前記内箱の左右いずれか他方側の側面間の隙間へ導くダクトと、前記側面間の隙間に配置されて前記加熱室内を照らす照明装置と、前記側面間の隙間に配置されて前記加熱室内の温度を検知する温度センサと、前記ダクトに接続されて前記側面間の隙間を上方へ延びるとともに前記照明装置および前記温度センサを覆う第二ダクトと、を備えたことを特徴とする。
本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した正面図。 本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した底面図。 本発明の実施形態に係る加熱調理器から底板を取り除いて示した底面図。 図3のIV−IVにおいて本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した断面図。 図3のV−Vにおいて本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した断面図。 本発明の実施形態に係る加熱調理器の熱風ファンおよびモータを示した断面図。 本発明の実施形態に係る加熱調理器の設置状態における冷却風の循環状況を示した側面図。
以下、本発明に係る加熱調理器の実施の形態について、図1から図7を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る加熱調理器1は、前面が開放された矩形状の外箱3と、外箱3に収容されるとともに正面が開放された加熱室5を区画する矩形状の内箱6と、外箱3および内箱6の前面を塞いで上下に開閉自在な加熱室5の扉7と、を備える。
扉7は、前面上部に設けられた手掛部8と、前面下部に設けられた複数の操作部9および操作部9に併設された表示部11からなる操作パネル12と、を備える。
操作部9は、加熱調理器1の調理メニュー、加熱継続時間(調理時間)、調理時の加熱室5の温度(調理温度)などの加熱条件を設定するためのものである。また、操作部9は、主電源スイッチ13を備える。
表示部11は、選択された調理メニュー、設定された調理時間および調理温度などの加熱条件や調理機能を表示するためのものである。
図2は、本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した底面図である。
図2に示すように、加熱調理器1は、外箱3の底面を構成する底板15を備え、外箱3の底面前縁部(すなわち、底板15の前縁部)に開口された空気取入口16を有する。空気取入口16は、底板15の略全幅に渡り形成された少なくとも1つの開口であり、本実施形態においては、スリット状の複数の開口から構成された開口群である。
図3は、本発明の実施形態に係る加熱調理器から底板を取り除いて示した底面図である。
図3に示すように、本実施形態に係る加熱調理器1は、外箱3および内箱6の底面間の隙間17に収容されて左右のいずれか一方(ここでは右側)に配置されて加熱室5内へマイクロ波を照射するマグネトロン18(加熱部)と、マグネトロン18の前側または後側(ここでは前側)に配置されてマグネトロン18の周囲に隙間17の前方から後方へ向かう冷却風(図3中、実線矢W1)を発生させるマグネトロン用ファン19(第一ファン)と、底面間の隙間17に収容されて左右のいずれか他方(ここでは左側)に配置されてマグネトロン18に電力を供給するインバータ回路板21と、インバータ回路板21の前側または後側に配置されてインバータ回路板21の周囲に隙間17の前方から後方へ向かう冷却風(図3中、実線矢W2)を発生させるインバータ回路用ファン22(第二ファン)と、インバータ回路板21を覆いインバータ回路板21を冷却した冷却風を外箱3および内箱6の左右いずれか他方側(ここでは左側)の側面間の隙間25へ導く底部ダクト26(ダクト)と、底部ダクト26と内箱6との間に設けられた断熱材27と、を備える。
底部ダクト26は、側面間の隙間25に配置された側部ダクト28(第二ダクト)に連通された連通口29と、側面間の隙間25に直接的に冷却風を送る開口31と、を有する。
断熱材27は、加熱室5からインバータ回路板21に伝わる熱を遮断する。
加熱調理器1は、マグネトロン18を発振させて加熱室5内にマイクロ波を照射し、加熱室5内の被加熱物をマイクロ波加熱して食品調理を行う。このとき、マグネトロン18に電力を供給するインバータ回路板21の電子部品(図示省略)、例えばIGBT(図示省略)などがスイッチング損失により発熱し、さらにマグネトロン18自体が発振損失により発熱する。そこで、加熱調理器1は、主にマグネトロン18を冷却するマグネトロン用ファン19と、主にインバータ回路板21を冷却するインバータ回路用ファン22を備え、それぞれの装置の発熱による温度上昇を抑制する。
また、加熱調理器1は、底面間の隙間17に収容されてマグネトロン用ファン19およびインバータ回路用ファン22よりも前側かつ空気取入口16近傍に配置された制御回路板33を備える。制御回路板33は、操作部9の主電源スイッチ13をONすることによって電源が供給されて起動する制御回路(図示省略)を備える。この制御回路は、表示部11の表示制御、メモリ(図示省略)に記憶された調理メニューのプログラムに基づくマグネトロン18の駆動制御を行う。
制御回路板33は、表示部11の表示制御やマグネトロン18の駆動制御などの制御を行うことによって発熱する。そこで、加熱調理器1は、底板15の前縁部に開口された空気取入口16から空気を取り込み、この空気をマグネトロン用ファン19またはインバータ回路用ファン22に吸い込ませる過程で、空気取入口16とファン19、22との間に配置された制御回路板33を冷却する。
図4は、図3のIV−IVにおいて本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した断面図である。
図4に示すように、本実施形態に係る加熱調理器1は、外箱3および内箱6の左右いずれか他方側(ここでは左側)の側面間の隙間25に配置されて加熱室5内を照らす照明装置35と、側面間の隙間25に配置されて加熱室5内の温度を検知する温度センサ36と、底部ダクト26に接続されて側面間の隙間25を上方へ延びるとともに照明装置35および温度センサ36を覆う側部ダクト28と、を備える。
照明装置35は、被加熱物の状況を確認できるように加熱室5内を照らすものであり、加熱室5に照射されるマイクロ波の影響を受けないようにパンチング孔(図示省略)を介して側面間の隙間25に配置される。
温度センサ36は、加熱室5内の全体を検出領域とする赤外線センサからなるものである。温度センサ36が出力する温度信号は、加熱室5内の被加熱物の表面温度の高低に応じて変化する。温度センサ36は、制御回路板33に電気的に接続される。
照明装置35は発光によって発熱し、温度センサ36は加熱室5内の熱によって加熱される。そこで、加熱調理器1は、底部ダクト26からインバータ回路板21を冷却した冷却風(図4中、実線矢W3)を側部ダクト28を通じて照明装置35および温度センサ36に送り込み、これらを冷却する。
また、加熱調理器1は、側面間の隙間25に配置されて扉7の開閉を規制するロック機構38を備える。ロック機構38は、加熱室5内を加熱時に使用者による不注意な開閉を防ぐために扉7を閉じた状態で開閉を規制する。また、ロック機構38は、扉7の開閉状態を検出するマイクロスイッチ(図示省略)を備える。
そして、加熱調理器1は、底部ダクト26の開口31から側面間の隙間25に送り込まれた冷却風(図4中、実線矢W4)によってロック機構38(より詳しくは、マイクロスイッチ)を冷却する。
図5は、図3のV−Vにおいて本発明の実施形態に係る加熱調理器を示した断面図である。
図5に示すように、本実施形態に係る加熱調理器1は、加熱室5内に設けられた熱風ファン41と、加熱室5内に設けられて熱風ファン41の周囲に配置されたヒータ42と、外箱3および内箱6の背面間の隙間45に収容されて熱風ファン41を駆動させるモータ46と、を備える。熱風ファン41は、内箱6の背面近傍に配置された遠心ファンである。
熱風ファン41およびヒータ42は、内箱6の背面を外箱3側へ突出させた凸部48に収容され、加熱室5に収容される被加熱物の邪魔にならない。他方、モータ46は、内箱6の背面を外向きに突出させた凸部49に収容される。
加熱調理器1は、ヒータ42を加熱し、熱風ファン41を回転させることによって加熱室5内に熱風を循環させて電熱加熱によりグリル調理やオーブン調理を行う。このとき、モータ46自体が発熱する。
一方、加熱調理器1の外箱3、より詳しくは底板15は、前端部に凹没状の段差部15aを有する。空気取入口16は、段差部15aを構成するそれぞれの面に開口されて加熱調理器1の前面下方から底面間の隙間17に空気を取り込む。マグネトロン用ファン19は、空気取入口16から隙間17に空気を取り込まれた空気でマグネトロン18を冷却し、このマグネトロンを冷却した空気をさらに背面間の隙間45に導く。
そして、加熱調理器1は、マグネトロン18を冷却した冷却風を背面間の隙間45に導いてモータ46を冷却する。
また、加熱調理器1は、外箱3の背面上部に設けられた排気カバー51を備える。
空気取入口16から取り込まれて制御回路板33、マグネトロン18、インバータ回路板21、ロック機構38、照明装置35、温度センサ36およびモータ46を冷却した空気は、背面間の隙間45で合流し、外箱3の背面上部に開口された排気口53を通って外箱3と内箱6との隙間から吐き出される。
排気カバー51は、排気口53を覆うとともに外箱3の天面よりも上方に突出された吹出口を有し、外箱3と内箱6との隙間から吐き出された空気を外箱3の天面に沿わせて加熱調理器1の前面側へと向かわせる。
図6は、本発明の実施形態に係る加熱調理器の熱風ファンおよびモータを示した断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る加熱調理器1は、内箱6の背面に加熱室5側へ突出させた円錐台形状の凸部55と、凸部55の略中心に駆動軸46aを配置させたモータ46と、駆動軸46aに回転一体に固定されて凸部55に収容されたモータ用ファン56と、を備える。
加熱室5内に配置された熱風ファン41は、凸部55の突出高さと略同等の回転軸方向厚さを有する。
加熱調理器1は、マグネトロン18を冷却した冷却風を背面間の隙間45に導いてモータ46を冷却すると同時に、熱風ファン41とともに回転するモータ用ファン56によってモータ46を冷却する。
図7は、本発明の実施形態に係る加熱調理器の設置状態における冷却風の循環状況を示した側面図である。
図7に示した本実施形態に係る加熱調理器1は、その側面や背面を設置場所の壁面Tに当接させて配置される。この設置状態で加熱調理器1を運転(マイクロ波加熱による食品調理または電熱加熱によるグリル調理運転やオーブン調理運転)させると、図7中の実線矢および破線矢のように、底部の前縁近傍に配置された空気取込口から空気を取り入れて外箱3と内箱6との隙間を適宜に流動させて背面上部に設けられた排気カバー51から外箱3の天面に沿わせて加熱調理器1の前面側へと排気する。
一般に、温められた空気は、冷たい空気よりも比重がく上昇するので、加熱調理器1は、比較的に低温な雰囲気である正面下方または底面前方の空気を取り込み、制御回路板33、マグネトロン18、インバータ回路板21、ロック機構38、照明装置35、温度センサ36およびモータ46といった電気部品を冷却し、冷却によって暖められた空気を加熱調理器1の上方、特に前上方へと排気する。すなわち、本実施形態に係る加熱調理器1によれば、一旦冷却に用いられ暖められた空気が正面下方または底面前方の空気に混ざり合うことが抑制され、熱がこもらない。
また、本実施形態に係る加熱調理器1によれば、インバータ回路板21を底部ダクト26で覆うことによってマグネトロン18とは独立した冷却が可能になり、熱設計上の自由度が向上する。
さらに、本実施形態に係る加熱調理器1によれば、一般に熱的制約条件の厳しい(使用可能な温度範囲が狭い)半導体素子を多数有する制御回路板33を他の電子部品に影響されることなく確実に冷却できる。
さらにまた、本実施形態に係る加熱調理器1によれば、側部ダクト28によって照明装置35および温度センサ36へ冷却風を確実に導いて冷却できるとともに、照明装置35および温度センサ36周囲の圧力を高めて加熱室5から流れ込む熱気の影響を低減できる。
また、本実施形態に係る加熱調理器1によれば、マイクロ波加熱による食品調理運転の際はマグネトロン用ファン19をマグネトロン18の冷却に使用し、電熱加熱によるグリル調理運転やオーブン調理運転の際は、マグネトロン用ファン19をモータ46の冷却に使用できる。
さらに、本実施形態に係る加熱調理器1によれば、排気風を外箱3の天面に沿わせて排気するので、外箱3の天面が著しく高温になることが抑制できる。
したがって、本発明の実施形態に係る加熱調理器1によれば、背面や側面を設置場所の壁面に当接させて設置しても、新鮮な空気を取り込んで電気部品を冷却できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 加熱調理器
3 外箱
5 加熱室
6 内箱
7 扉
8 手掛部
9 操作部
11 表示部
12 操作パネル
13 主電源スイッチ
15 底板
15a 段差部
16 空気取入口
17 隙間
18 マグネトロン
19 マグネトロン用ファン
21 インバータ回路板
22 インバータ回路用ファン
25 隙間
26 底部ダクト
27 断熱材
28 側部ダクト
29 連通口
31 開口
33 制御回路板
35 照明装置
36 温度センサ
38 ロック機構
41 熱風ファン
42 ヒータ
45 隙間
46 モータ
46a 駆動軸
48 凸部
49 凸部
51 排気カバー
53 排気口
55 凸部
56 モータ用ファン

Claims (4)

  1. 底面前縁部に開口された空気取入口を有し正面が開放された矩形状の外箱と、
    前記外箱に収容されるとともに正面が開放された加熱室を区画する矩形状の内箱と、
    前記外箱および前記内箱の底面間の隙間に収容されて左右のいずれか一方に配置されて前記加熱室内へマイクロ波を照射する加熱部と、
    前記加熱部の前側または後側に配置されて前記加熱部の周囲に前記隙間の前方から後方へ向かう冷却風を発生させる第一ファンと、
    前記底面間の隙間に収容されて左右のいずれか他方に配置されて前記加熱部に電力を供給するインバータ回路板と、
    前記インバータ回路板の前側または後側に配置されて前記インバータ回路板の周囲に前記隙間の前方から後方へ向かう冷却風を発生させる第二ファンと、
    前記インバータ回路板を覆い前記インバータ回路板を冷却した冷却風を前記外箱および前記内箱の左右いずれか他方側の側面間の隙間へ導くダクトと、
    前記側面間の隙間に配置されて前記加熱室内を照らす照明装置と、
    前記側面間の隙間に配置されて前記加熱室内の温度を検知する温度センサと、
    前記ダクトに接続されて前記側面間の隙間を上方へ延びるとともに前記照明装置および前記温度センサを覆う第二ダクトと、を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記加熱室内に設けられた熱風ファンと、
    前記外箱および前記内箱の背面間の隙間に収容されて前記熱風ファンを駆動させるモータと、を備え、
    前記加熱部を冷却した冷却風を前記背面間の隙間に導いて前記モータを冷却させることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記底面間の隙間に収容されて前記第一ファンおよび前記第二ファンよりも前側かつ前記空気取入口近傍に配置された制御回路板を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 前記外箱の底面を構成する底板を備え、
    前記空気取入口は、前記底板の略全幅に渡り形成された少なくとも1つの開口であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の加熱調理器。
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