JP5434728B2 - プログラム、制御器及びボイラシステム - Google Patents
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Description
請求項1に記載の発明は、複数の段階的な燃焼位置を有するボイラを備えたボイラ群を制御するためのプログラムであって、前記ボイラは、運転対象とされる運転対象ボイラと運転対象外とされる運転対象外ボイラのいずれかに設定されるとともに、前記運転対象ボイラと前記運転対象外ボイラの間で設定変更が可能とされ、前記運転対象ボイラと運転対象外ボイラの間での設定変更が実行された場合に、前記設定変更されたボイラを給蒸移行過程に移行するように構成されていることを特徴とする。
第1状態:低燃焼位置にあり、給蒸していないが圧力を保持している状態
第2状態:低燃焼を解除後、パージ又はパイロット燃焼状態となり、給蒸していないが圧力を保持している状態
第3状態:燃焼停止位置から低燃焼位置に移行して水を加熱しているが圧力を保持していない状態(無圧状態)
第4状態:パージ又はパイロット燃焼状態であるが圧力を保持していない状態(無圧状態)
なお、第4状態には、第2状態から圧力低下して無圧状態となった場合と、燃焼停止位置においてパージ又はパイロット燃焼状態となり、無圧状態である場合を含む。
給蒸移行過程のうち、圧力保持状態にある第1状態、第2状態から第1燃焼位置への移行は、移行時間を短くするうえで好適である。
なお、連続パイロット燃焼状態とは、ガス焚きボイラにおいて、燃焼信号が出力されるとすぐに着火することができるように、未燃ガスが缶内に滞留させないために行なうパイロットバーナの連続燃焼状態をいう。
なお、微風パージとは、油焚きボイラにおいて、燃焼信号が出力されるとすぐに着火することができるように、未燃ガスが缶内に滞留させないために送風機回転数を減少させて微風量で送風状態を維持することをいう。
また、移行時間とは、他の燃焼位置又は燃焼停止位置への移行を指示する信号が出力されてから、指示された他の燃焼位置又は燃焼停止位置に移行して所定の蒸発量となるまでの時間をいう。
図1は、本発明に係るボイラシステムの一実施形態を示す図であり、符号1はボイラシステムを示している。
この実施形態において、ボイラ群2は、例えば、第1ボイラ21、第2ボイラ22、第3ボイラ23、第4ボイラ24、第5ボイラ25を備え、5台の蒸気ボイラから構成されている。
(1)第1状態:低燃焼位置にあり、給蒸していないが圧力を保持している状態
(2)第2状態:低燃焼を解除後、連続パイロット燃焼状態となり、給蒸していないが圧力を保持している状態
(3)第3状態:燃焼停止位置から低燃焼位置に移行して水を加熱しているが圧力は保持していない状態(無圧状態)
(4)第4状態:連続パイロット燃焼状態であるが圧力は保持していない状態(無圧状態)
また、各ボイラ21、・・・、25は、燃焼停止位置から給蒸移行過程(第1状態)への移行、又は上位の燃焼位置から給蒸移行過程(第1状態)への移行が可能とされている。
また、上位の燃焼位置から給蒸移行過程に移行する場合、第1燃焼位置よりも上位の燃焼位置から給蒸移行過程に移行するように構成してもよい。
出力部46は、各ボイラ21、・・・、25と信号線14により接続され、演算部43から出力された制御信号を各ボイラ21、・・・、25に出力するようになっている。
第1のデータベース45Aは、圧力信号(mV)と圧力(Pa)との関係を示すデータテーブルが数値データとして格納されており、演算部43は、第1のデータベース45Aを参照して、圧力センサ7からの圧力信号(mV)に基づいてスチームヘッダ6内の圧力(Pa)を算出するようになっている。
なお、プログラムにおける、圧力センサ7の圧力信号に基づく燃焼位置又は燃焼停止位置の移行については、上述のように周知の燃焼位置制御技術によるものとし、説明を省略する。
(1)まず、ボイラ群2の要求負荷と対応する必要蒸発量JN、ボイラ群2の各ボイラ21、・・・、25の燃焼指示が出されている蒸発量を合計した総蒸発量JR、第1燃焼位置から給蒸移行状態に移行(L→P)され有圧である場合の給蒸移行可能な蒸発量JK1、燃焼停止位置から給蒸移行状態に移行(S→P)され有圧である場合の給蒸移行可能な蒸発量JK2に、それぞれ初期値(=0)を設定する(S1)。
(2)ボイラ群2が運転中かどうかを判断する(S2)。
ボイラ群2が運転中の場合にはS3に移行し、運転が停止している場合にはプログラムを終了する。
(3)演算部43は、例えば、図示しないカウンタからの信号に基づいて、優先順位を変更するタイミングであるかどうかを判断する(S3)。
優先順位を変更するタイミングである場合にはS4に移行し、優先順位を変更するタイミングでない場合にはS6に移行する。
(4)演算部43は、予め設定された手順(例えば、ローテーション等)に基づき、優先順位を変更する(S4)。
(5)演算部43は、運転対象外から運転対象に設定変更されたボイラを、給蒸移行過程に移行する信号を出力し、S6に移行する(S5)。
(6)演算部43は、運転対象外から運転対象に設定変更された後に給蒸移行過程(S→P)とされたボイラの中に、新たに有圧となったボイラがあるかどうかを判断する(S6)。
新たに有圧となったボイラがある場合にはS7に移行し、新たに有圧となったボイラがない場合にはS9に移行する。
(7)演算部43は、入力部41を介して入力される各ボイラ21、・・・、25内の圧力に基づいて、燃焼停止位置から給蒸移行状態に移行(S→P)され有圧である場合の給蒸移行可能な蒸発量JK2を算出する(S7)。
(8)演算部43は、
第1燃焼位置から給蒸移行状態に移行(L→P)され有圧である場合の給蒸移行可能な蒸発量JK1 ≧ 燃焼停止位置から給蒸移行状態に移行(S→P)され有圧である場合の給蒸移行可能な蒸発量JK2
が、維持される範囲で、運転対象から運転対象外に設定変更された後、第1燃焼位置から給蒸移行過程に移行されたボイラを、燃焼停止位置に移行する信号を出力する(S8)。
(9)演算部43は、入力部41を介して取得した圧力センサ7の圧力信号に基づいて、必要蒸発量JNを算出する(S9)。
(10)演算部43は、S9において算出した必要蒸発量JNを、メモリ42に格納された必要蒸発量JNと比較して、必要蒸発量JNに所定値以上の変動があるかどうかを判断する(S10)。また、S9において算出した必要蒸発量JNをメモリ42に格納する。
必要蒸発量JNに所定以上の変動がある場合はS11に移行し、ない場合はS2に移行する。ここで、必要蒸発量JNに係る所定量は、任意に設定可能であり、例えば、100(kg/h)とされている。
(11)演算部43は、必要蒸発量JNの変動が、増加かどうかを判断する(S11)。
必要蒸発量JNの変動が、増加である場合はS12に移行し、増加ではなく減少である場合はS22に移行する。
(12)演算部43は、必要蒸発量JNとボイラ群2の総蒸発量JRとを比較する(S12)。
必要蒸発量JN>総蒸発量JRである場合はS13に移行し、必要蒸発量JN≦総蒸発量JRである場合はS2に移行する。
(13)演算部43は、演算部43は、運転対象外から運転対象に設定変更されたボイラの中に、給蒸可能(有圧)なボイラがあるかどうかを判断する(S13)。
給蒸可能なボイラがある場合にはS14に移行し、給蒸可能なボイラがない場合にはS18に移行する。
(14)演算部43は、各ボイラ21、・・・、25を上位の燃焼位置に移行した場合に、ボイラ群2が、必要蒸発量JN≦総蒸発量JRを満足するための最小限の給蒸可能な蒸発量を得るために必要なボイラを、優先順位に従ってリストアップする(S14)。
(15)S14においてリストアップしたボイラを給蒸(第1燃焼位置に移行)する信号を出力する(S15)。
(16)演算部43は、入力部41を介して取得した各ボイラ21、・・・、25の圧力からS15において第1燃焼位置に移行する信号を出力したボイラの給蒸可能な蒸発量を減算して、燃焼停止位置から給蒸移行状態に移行(S→P)され有圧である場合の給蒸移行可能な蒸発量JK2を新たに算出する(S16)。
(17)演算部43は、必要蒸発量JNと、S15において第1燃焼位置に移行する信号を出力したボイラの給蒸可能な蒸発量を加算して得たボイラ群2の給蒸後の総蒸発量JRとを比較する(S17)。
必要蒸発量JN≦総蒸発量JRである場合はS21に移行し、必要蒸発量JN>総蒸発量JRである場合はS18に移行する。
(18)演算部43は、上位に移行可能な燃焼位置の有無を判断する(S18)。
上位に移行可能な燃焼位置がある場合にはS19に移行し、上位に移行可能な燃焼位置がない場合にはS2に移行する。
(19)演算部43は、必要蒸発量JN≦総蒸発量JRを満足するための最小限の差分蒸発量を得るために必要な燃焼位置を、優先順位に従ってリストアップする(S19)。
(20)S19においてリストアップしたボイラを上位の燃焼位置に移行する信号を出力する(S20)。
(21)演算部43は、上位の燃焼位置に移行する信号を出力した後のボイラ群2の総蒸発量JRを算出する(S21)。
(22)演算部43は、必要蒸発量JN≦総蒸発量JRを満足しているかどうかを判断する(S22)。
必要蒸発量JN≦総蒸発量JRを満足していない場合にはS23に移行し、満足している場合はS2に移行する。
(23)演算部43は、必要蒸発量JN≦総蒸発量JRを満足し、燃焼を解除して下位に移行させることが可能な燃焼位置の有無を判断する(S23)。
燃焼を解除して下位に移行させることが可能な燃焼位置がある場合にはS24に移行し、存在しない場合はS2に移行する。
(24)演算部43は、燃焼解除可能とされ、優先順位が最下位の燃焼位置を、優先順位に従って選択する(S24)。
(25)演算部43は、S24において選択した燃焼位置が、運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラに係るものであるかどうかを判断する(S25)。
運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラに係るものでない場合にはS26に移行し、運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラに係るものである場合にはS28に移行する。
(26)演算部43は、S24において選択した燃焼位置に燃焼を解除する信号を出力する(S26)。
(27)演算部43は、S26において燃焼解除した後、又はS28において給蒸移行過程に移行(L→P)する信号を出力した後のボイラ群2の総蒸発量JRを算出し、S22に移行する(S27)。
(28)演算部43は、S24において選択したボイラを給蒸移行過程の第1状態(L→P)に移行する信号を出力する(S28)。
(29)演算部43は、第1燃焼位置から給蒸移行状態に移行(L→P)され有圧である場合の給蒸移行可能な蒸発量JK1を算出して、S27に移行する(S29)。
上記(2)から(29)を繰り返して実行する。
図4は、プログラムを用いてボイラ群2を制御する場合の各ボイラ21、・・・、25の状態を示す概略図であり、四角枠は各ボイラ21、・・・、25の第1燃焼位置、第2燃焼位置の燃焼状態を、各枠内に示した数値は、各燃焼位置における第1差分蒸発量及び第2差分蒸発量を示している。
また、「(予備缶)」と記載されたボイラは、運転対象外ボイラであることを表している。
また、各ボイラ21、・・・、25を表す枠の上側に記載した( )内の数字は、各ボイラ21、・・・、25の優先順位を示している。
ここで、便宜のため、必要蒸発量=JN2000(kg/h)、総蒸発量=JR2000(kg/h)とし、必要蒸発量JNと総蒸発量JRは等しいものとする。
(2)次に、ボイラ群2が運転中とされて、優先順位変更タイミングになったものとする。
演算部43は、ボイラ群2が運転中であることを判断(S2)してS3に移行し、S3を実行することにより優先順位変更タイミングであると判断し、S4に移行する。次に、優先順位を変更する信号を出力(S4)して、S5に移行する。
その結果、図4(B)に示すように、各ボイラ21、・・・、25の優先順位が、第5ボイラ25から第1ボイラ21の順番に入れ換わるとともに、第1ボイラ21が運転対象外ボイラ、第2ボイラ22から第5ボイラ25が運転対象ボイラとなる。
(3)演算部43は、運転対象外から運転対象に設定変更された第5ボイラ25を、給蒸移行過程(S→P)に移行する信号を出力し、S6に移行する(S5)。
その結果、図4(C)に示すように、各ボイラ25が燃焼開始し、燃焼停止位置から給蒸移行過程の第1状態に移行する。
(4)次に、演算部43は、各ボイラ21、・・・、25から入力部41を介して入力された信号に基づき、既に運転対象外から運転対象に設定変更された後に給蒸移行過程にあるボイラが存在する場合に、この給蒸移行過程にあるボイラのなかに、ボイラ内の圧力が設定圧力まで上昇して新たに給蒸可能となったボイラがあるかどうか判断する(S6)。
その結果、図4(C)に示すように、ボイラ群2に、運転対象外から運転対象に設定変更され、給蒸移行過程に移行(S→P)された後に有圧に到達したボイラは存在しないので、演算部43は、S9に移行する(S6)。
(5)演算部43は、S9において必要蒸発量JNを算出し、メモリ42に格納された必要蒸発量JN(=2000(kg/h))と比較して、必要蒸発量JNに所定値(例えば、例えば、100(kg/h))以上の変動があるかどうか判断する(S10)。
その結果、演算部43は、必要蒸発量JNに変動がないものと判断(S10)し、S2に移行する。
(6)次いで、演算部43は、S2、S3、S6を実行する。
このとき、ボイラ群2は、優先順位変更タイミングにはなく、給蒸移行過程にあるボイラは存在しないが、ボイラ群2における要求負荷が、例えば、1400(kg/h)に減少したものとする。その結果、演算部43は、S6を実行した後に、S9に移行する(S6)。
(7)演算部43は、S9において必要蒸発量JNを算出し、メモリ42に格納された必要蒸発量JN(=2000(kg/h))と比較して、必要蒸発量JNに所定値以上の変動があると判断(S10)し、S11に移行する。
(8)演算部43は、必要蒸発量JNの変動が、減少と判断(S11)してS22に移行する。
(9)演算部43は、S22、S23を実行して、必要蒸発量JN(=1400(kg/h)≦総蒸発量JR(=2000(kg/h)を満足しつつ、燃焼を解除して下位に移行させることが可能な燃焼位置の有無を判断する(S23)。
必要蒸発量JN≦総蒸発量JRを満足しつつ、燃焼を解除して下位に移行させることが可能な燃焼位置として第1ボイラ21の第1燃焼位置、第2ボイラ22の第1燃焼位置、第3ボイラ23の第1燃焼位置があると判断(S23)し、S24に移行する。
(10)演算部43は、燃焼解除可能とされ、優先順位が最下位の燃焼位置として、優先順位に従って、第1ボイラ21の第1燃焼位置(600(kg/h))を選択する(S24)。
(11)演算部43は、S23において選択した第1ボイラ21の第1燃焼位置が、運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラに係るものであることを判断する(S25)し、S28に移行する。
(12)演算部43は、S24において選択した第1ボイラ21を給蒸移行過程の第1状態(L→P)に移行する信号を出力する(S28)。
(13)演算部43は、第1燃焼位置から給蒸移行過程に移行されて有圧である第1ボイラ21の給蒸可能な蒸発量JK1(=500(kg/h))を算出して、S27に移行する(S29)。
(14)演算部43は、燃焼解除した後、又は給蒸移行過程に移行(L→P)する信号を出力した後のボイラ群2の総蒸発量JRを算出し、S22に移行する(S27)。
ここで、ボイラ群2の総蒸発量JRは1400(kg/h)である。
(15)演算部43は、必要蒸発量JN(=1400(kg/h))≦総蒸発量JR(=1400(kg/h))を満足しているかどうかを判断する(S22)。
必要蒸発量JN≦総蒸発量JRを満足しているので、S2に移行する。
その結果、図4(D)に示すように、第1ボイラ21が第1燃焼位置から給蒸移行過程の第1状態に移行(L→P)する。
なお、図4(D)では、第5ボイラ25は有圧ではなく、設定圧未満であるものとする。
(16)次いで、演算部43は、S2、S3を実行する。
このとき、ボイラ群2は、優先順位変更タイミングにはなく、ボイラ群2における要求負荷は、1400(kg/h)に維持されたものとし、S3を実行した後にS6に移行する。
(17)ここで、給蒸移行過程にある第5ボイラ25の圧力が、給蒸移行過程における第1状態の設定圧力まで上昇して有圧になったものとする。
演算部43は、運転対象外から運転対象に設定変更された後に給蒸移行過程とされた第5ボイラ25が、新たに有圧となったと判断(S6)し、S7に移行する。
(18)演算部43は、入力部41を介して入力される各ボイラ21、・・・、25内の圧力に基づいて、燃焼停止位置から給蒸移行過程に移行された第5ボイラ25の給蒸可能な蒸発量JK2(=600(kg/h))を算出する(S7)。
(19)演算部43は、第1ボイラ21の給蒸移行可能な蒸発量JK1(=1000(kg/h)) ≧ 第5ボイラ25の給蒸移行可能な蒸発量JK2(=600(kg/h))が維持される範囲で、運転対象から運転対象外に設定変更された後、第1燃焼位置から給蒸移行過程に移行された第1ボイラ21に、燃焼停止位置に移行する信号(P→S)を出力する(S8)。
その結果、図4(E)に示すように、第1ボイラ21が給蒸移行過程の第1状態から燃焼停止位置に移行(P→S)する。
また、給蒸移行過程に移行された運転対象外ボイラを、運転対象ボイラが給蒸可能となった場合に燃焼停止位置に移行するので、運転対象外ボイラをスムースに燃焼停止位置に移行することができる。
その結果、運転対象外ボイラと運転対象ボイラの間での切り換えをスムースに行なうことができる。
例えば、上記実施の形態においては、ボイラシステム1を構成するボイラ群2が、5台の三位置制御ボイラから構成される場合について説明したが、ボイラ群2を形成するボイラの構成、及びボイラの台数は任意に設定可能であり、例えば、四位置制御ボイラや、それ以上の燃焼位置を有するボイラを用いてもよいし、燃焼位置数や、蒸発量等の構成が異なるボイラを組み合わせてボイラ群を構成してもよいことはいうまでもない。
また、ボイラ群2を構成するボイラの一部が、故障、修理等により計画停止されている場合に稼動可能な一部のボイラを対象として燃焼制御してもよい。
また、運転対象外ボイラが給蒸移行過程に移行される移行後の状態と、運転対象ボイラが給蒸移行過程に移行される移行後の状態を、異なる状態に設定してもよい。
すなわち、上記実施の形態においては、運転対象外から設定変更された運転対象ボイラが給蒸移行過程に移行後、必要蒸発量JNが減少した場合に、運転対象から設定変更された運転対象外ボイラが給蒸移行過程に移行する例について説明したが、運転対象から設定変更された運転対象外ボイラを、必要蒸発量JNが減少していない状況や、総蒸発量JRが必要蒸発量JNを下廻る状況で、給蒸移行過程に移行してもよい。
また、上記必要蒸発量JNが減少した場合に、運転対象から設定変更された運転対象外ボイラを燃焼停止位置に移行するように構成してもよい。
また、必要蒸発量JNと総蒸発量JRに代えて、例えば、圧力等、蒸発量に対応する他の物理量に基づいてボイラ群2を制御してもよい。
かかる構成により、運転対象から設定変更された運転対象外ボイラを短時間で給蒸移行過程(有圧)にして負荷追従性を向上することができる。
2 ボイラ群
4 制御部(制御器)
21、22、23、24、25 ボイラ
Claims (10)
- 複数の段階的な燃焼位置を有するボイラを備えたボイラ群を制御するプログラムであって、
前記ボイラは、
運転対象とされる運転対象ボイラと運転対象外とされる運転対象外ボイラのいずれかに設定されるとともに、前記運転対象ボイラと前記運転対象外ボイラの間で設定変更が可能とされ、
前記運転対象ボイラと運転対象外ボイラの間での設定変更が実行された場合に、
前記設定変更されたボイラを給蒸移行過程に移行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1に記載のプログラムであって、
前記ボイラ群は予め設定した優先順位に基づいて制御され、前記優先順位の変更にともなって前記設定変更を実行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1又は請求項2に記載のプログラムであって、
前記設定変更されたボイラを給蒸移行過程に移行する場合に、前記ボイラ群における要求負荷と対応する蒸発量を確保するように、給蒸移行過程に移行するボイラを選択するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプログラムであって、
運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラを、給蒸移行過程に移行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプログラムであって、
運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラのうち燃焼しているボイラを、前記ボイラ群における要求負荷の減少にともなって給蒸移行過程に移行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項4又は請求項5に記載のプログラムであって、
運転対象から運転対象外に設定変更された後、要求負荷の減少にともない給蒸移行過程に移行したボイラがある場合は、
前記ボイラ群における要求負荷の増加にともなって蒸発量を増加する際に、
前記給蒸移行過程にあるボイラを上位の燃焼位置に移行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプログラムであって、
運転対象外から運転対象に設定変更されたボイラを、給蒸移行過程に移行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプログラムであって、
運転対象外から運転対象に設定変更されたボイラが給蒸移行過程に移行されるとともに運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラが給蒸移行過程に移行されている場合において、前記運転対象外から運転対象に設定変更されたボイラが給蒸可能となった場合は、前記運転対象から運転対象外に設定変更されたボイラを燃焼停止位置に移行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプログラムを備えることを特徴とする制御器。
- 請求項9に記載の制御器を備えることを特徴とするボイラシステム。
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