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JP5422192B2 - シールド電線のシールド処理構造 - Google Patents

シールド電線のシールド処理構造 Download PDF

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Description

本発明は、シールド電線のシールド処理構造に関する。
図5及び図6を参照しながら、例えば下記特許文献1に開示された従来のシールド電線のシールド処理構造について説明する。
引用符号1はシールド電線、2はアース線、3は樹脂チップ、4は超音波溶着機、5はアンビル、6は超音波溶着ホーン、7は樹脂チップ設置用開口部8を有するシールド処理用治具をそれぞれ示している。
先ず、図5に示す如く超音波溶着ホーン6の下面に形成された凹部、及びアンビル5の上面に形成された凹部に、上下一対の樹脂チップ3、3をそれぞれセットする。また、シールド処理用治具7の一対の電線挿入溝9、9にシールド電線1を挿入する。
次に、シールド処理用治具7のアース線挿入溝10にアース線2を挿入し、アース線2の先端が基準凹部11に当接する位置まで挿入する。これにより、アース線2は、シールド電線1の上面にほぼ接触し、且つ、シールド電線1に交差した状態で配置される。
次に、アース線2の先端が樹脂チップ3、3より突出しない程度にアース線2を所定寸法だけ引き戻すとともに、アンビル5を上方に、超音波溶着ホーン6を下方にそれぞれ移動させ、上下一対の樹脂チップ3、3を互いの接合面3a、3aで突き合わせる。すると、上下の樹脂チップ3、3がシールド電線1及びアース線2の重なり合う部分を挟み込み、シールド電線1がシールド電線用円弧溝3b、3bに、アース線2がアース線用円弧溝3c、3cにそれぞれ嵌り込む。
次に、超音波溶着ホーン6とアンビル5との間に圧縮力を作用させつつ超音波振動を加えると、シールド電線1の絶縁外皮1dとアース線2の絶縁外皮2bとが振動エネルギーによる発熱によって溶融飛散され、アース線2の芯線2aとシールド電線1の編組線1cとが接触状態となる。また、一対の樹脂チップ3、3の接合面3a、3aの各接触部分や、一対の樹脂チップ3、3の各円弧溝3b、3bの内周面とシールド電線1の絶縁外皮1dとの接触部分や、アース線2の絶縁外皮2bと一対の樹脂チップ3、3との接触部分が振動エネルギーによる発熱によって溶融し、この溶融部分が超音波加振終了後に固化する。これにより、一対の樹脂チップ3、3、シールド電線1、及びアース線2がそれぞれ互いに固定された状態になり(図6参照)、一連のシールド処理が完了する。
尚、図中の引用符号1bはシールド電線1の絶縁内皮、引用符号1aはシールド電線1の芯線1aを示している。
特開2005−28431号公報
ところで、上記従来技術にあっては、シールド電線1及びアース線2を重なり合う状態にし、この後に上下の樹脂チップ3、3で挟み込んでから超音波加振によりアース線2の芯線2aとシールド電線1の編組線1cとを接触させることから、図6に示す如く、編組線1cの半周分に芯線2aが接触するような状態になる。編組線1cは、実際には非常に細い素線を編み込んでなるものであり、また、上記の如く半周分が接触箇所になることから、編組線1cと芯線2aとの接触箇所は意外と少なく、このため溶着ハイトHの公差を厳しく管理しなければならないという問題点を有している。何故ならば、溶着ハイトHの公差が大きくなればなるほど、芯線2aが編組線1cに接触しなくなる可能性が高くなるからである。溶着ハイトHの公差が大きくなり、編組線1cと芯線2aとの接触箇所が減ると、接続抵抗が上昇してしまうことになる。
溶着ハイトHの公差を厳しく管理するのと同様、上下の樹脂チップ3、3の寸法公差も厳しく管理されている。これは上下の樹脂チップ3、3の寸法の変化によって編組線1cと芯線2aとの接触箇所が減り、接続抵抗が上昇してしまう虞があるからである。従って、管理が厳しくなると寸法NG品の増加が懸念されるとともに、廃棄樹脂チップによる地球環境への影響も懸念されるようになる。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所を増やすことが可能な、また、溶着ハイト公差や樹脂チップ公差を広く設定することが可能な、シールド電線のシールド処理構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明のシールド電線のシールド処理構造は、芯線と絶縁内皮と編組と絶縁外皮とを有するシールド電線に対し交差するように芯線及び絶縁外皮を有するアース線を重ねることにより形成する重ねた部分を上下の樹脂チップで挟み込んだ後、該上下の樹脂チップを外側から加圧した状態で超音波加振をし、これにより前記シールド電線の絶縁外皮及び前記アース線の絶縁外皮を溶融除去するとともに、前記シールド電線の編組と前記アース線の芯線とを導通させる、シールド電線のシールド処理構造において、
前記重ねた部分を、
前記シールド電線に前記アース線を重ねて形成する第1の重ね部分と、前記アース線の端末から所定の長さとなる位置で曲げて折り返すことにより、前記アース線に折り返し部を形成し、該折り返し部を前記シールド電線に対して交差させ、該シールド電線に前記アース線を重ねて形成する第2の重ねた部分と、によって形成し、
前記第1の重ねた部分の前記アース線の芯線と、前記第2の重ねた部分の前記アース線の芯線とのそれぞれを、前記シールド電線の編組の半周分に接触するように形成したものであり、
前記上下の樹脂チップにおける各接合面に、
前記シールド電線が嵌り込む一対のシールド電線用円弧溝と、
前記アース線が嵌り込む一対のアース線用円弧溝と、
前記一対のアース線用円弧溝よりも内側の位置で、前記アース線を保持する一対のアース線保持突起とが形成されており、
前記重ねた部分を前記上下の樹脂チップで挟み込んだ際に、前記一対のアース線保持突起のうちの一方で、前記アース線の折り返し部の曲げ部分を保持し、前記一対のアース線保持突起のうちの他方で、折り返し部における前記アース線の前記端末を保持することを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、アース線に折り返し部を形成することにより、シールド電線に対しアース線の交差する数が増える。すなわち、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所が増える。接触箇所が増えると、接続抵抗を安定させる領域が増えることに繋がることから、溶着ハイト公差や樹脂チップ公差を広く設定することが可能になる。
このような特徴を有する本発明によれば、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所が多くなる。すなわち、曲げ部分がアース線保持突起部の手前では、アース線がシールド電線に対し完全に交差した状態にならないからである。ところで、曲げ部分がアース線保持突起部を越えるようでは、樹脂チップからのはみ出しとなって他部品とのショートを引き起こす虞を有することから、本発明のように曲げ部分をアース線保持用突起部に配置することは好適である。
このような特徴を有する本発明によれば、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所が最も多くなる。すなわち、アース線端末がアース線保持突起部の手前では、端末側がシールド電線に対し完全に交差した状態にならないからである。ところで、アース線端末がアース線保持突起部を越えるようでは、樹脂チップからのはみ出しとなって他部品とのショートを引き起こす虞を有することから、本発明のようにアース線端末をアース線保持用突起部に配置することは好適である。
本発明のシールド電線のシールド処理構造に関連して、アース線折り返し治具の特徴を挙げると、アース線折り返し治具は、「アース線の端末から所定の長さとなる位置で前記アース線を略L字状に曲げるための部分、又は略L字状から更に略Z字状に曲げるための部分となる第一曲げ部と、該第一曲げ部により曲げた前記アース線を更に曲げて該アース線に折り返し部を形成するための部分となる第二曲げ部とを有する」ことを特徴にすることができる。
このような特徴を有するアース線折り返し治具によれば、第一曲げ部と第二曲げ部とを用いることにより、アース線に折り返し部を形成することができる。尚、180°曲げた状態の折り返し部の形成に関しては、図面を参照しながら後述する。
請求項1に記載された本発明によれば、アース線に折り返し部を形成することにより、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所を従来よりも増やすことができる。例えば、1回折り返しをして折り返し部をアース線に形成した場合には、従来の2倍の接触箇所にすることができる。接触箇所を従来よりも増やすことができれば、溶着ハイト公差や樹脂チップ公差を広く設定することもできる。従って、本発明によれば、より良いシールド処理構造を提供することができるという効果を奏する。
請求項に記載された本発明によれば、折り返し部の曲げ部分をアース線保持用突起部に配置することにより、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所を多くすることができるという効果を奏する。
請求項に記載された本発明によれば、アース線端末をアース線保持用突起部に配置することにより、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所を多くすることができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら説明する。図1は本発明のシールド電線のシールド処理構造の一実施の形態を示す分解斜視図である。また、図2は本発明の要部を示す図であり、図2(a)はシールド電線にアース線の折り返し部を重ねた状態を示す平面図、図2(b)はシールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所が増えた状態を示す平面図である。尚、従来例と基本的に同じ構成部材や同じ部分には同一の符号を付すものとする。
図1において、シールド電線1は、芯線1aと、この芯線1aの外周を覆う合成樹脂製の絶縁内皮1bと、絶縁内皮1bの外周を覆う編組線1cと、編組線1cの外周を覆う合成樹脂製の絶縁外皮1dとを備えて構成されている(尚、シールド電線は、編組線の内側に2本の芯線とこの各芯線をそれぞれ被覆する絶縁内皮とを備える構成のものも知られている。芯線が2本となるシールド電線を用いても良いものとする)。
一方、アース線2は、芯線2aと、この芯線2aの外周を覆う合成樹脂製の絶縁外皮2bとを備えて構成されている。アース線2は、折り返し部21を形成したものが用いられている。折り返し部21は、図1に示す状態が超音波加振前の状態となっている。これに対して、図2に示す折り返し部21は、シールド処理完了後の状態になっている。
折り返し部21は、アース線2の端末26から所定の長さとなる位置で曲げて折り返すことにより形成されている。後述するが、アース線2は、折り返し部21によってシールド電線1との重ねた部分22を形成することができるようになっている。折り返し部21は、例えばアース線折り返し治具23又は31を用いて形成されるようになっている(図3及び図4を参照しながら後述する)。
図1及び図2において、上下の樹脂チップ3、3は、互いの接合面3a、3aで位置決めをすることができるように形成されている。また、突き合わせすることができるように形成されている。上下の樹脂チップ3、3の各接合面3aには、シールド電線用円弧溝3b、3bが一対形成されている。また、各接合面3aには、アース線用円弧溝3c、3cも一対形成されている。アース線用円弧溝3c、3cよりも内側には、一対のアース線保持突起部24、24が形成されている。一対のアース線保持突起部24、24は、アース線2を挟む部分として形成されている。
超音波溶着機4は、アンビル5と、この真上に配置され、超音波振動を発生する超音波溶着ホーン6とを備えて構成されている。アンビル5及び超音波溶着ホーン6は、共に別々に上下方向に移動自在となるように設けられている。アンビル5の上面には、下の樹脂チップ3がセットされるようになっている。アンビル5は、下の樹脂チップ3の接合面3aが上方に向くように、下の樹脂チップ3を保持することができるように形成されている。
超音波溶着ホーン6の下面には、上の樹脂チップ3がセットされるようになっている。超音波溶着ホーン6は、上の樹脂チップ3の接合面3aが下方に向くように、上の樹脂チップ3を保持することができるように形成されている。
シールド処理用治具7には、上下方向に貫通する樹脂チップ設置用開口部8と、一対の電線挿入溝9、9と、アース線挿入溝10、基準凹部11とが形成されている。
次に、シールド電線1のシールド処理方法について説明する。シールド処理方法を実施することにより、シールド電線1にはシールド処理構造が形成されることになる。
超音波溶着ホーン6の下面に上の樹脂チップ3をセットするとともに、アンビル5の上面に下の樹脂チップ3をセットする。これらのセットの後に、シールド処理用治具7の一対の電線挿入溝9、9にシールド電線1を挿入する。
シールド電線1の挿入の後に、予め折り返し部21を形成したアース線2をアース線挿入溝10に挿入する。アース線2は、折り返し部21がシールド電線1の上面にほぼ接触した状態、且つ、シールド電線1に交差した状態に配置される。折り返し部21がシールド電線1に交差することにより、折り返し部21とシールド電線1との重ねた部分22が形成される。尚、折り返し部21の曲げ部分25を基準凹部11に当接させてから所定寸法だけ引き戻し、これによって上記の如くシールド電線1に交差した状態に配置することも可能である。
アース線2をアース線挿入溝10に挿入した後には、アンビル5を上方に、また、超音波溶着ホーン6を下方にそれぞれ移動させ、上下の樹脂チップ3、3の互いの接合面3a、3aを突き合わせる。すると、上下の樹脂チップ3、3が折り返し部21とシールド電線1との重ねた部分22を挟み込む。この時、シールド電線1はシールド電線用円弧溝3b、3bに嵌り込み、また、アース線2はアース線用円弧溝3cに嵌り込む。折り返し部21は、この曲げ部分25が一対のアース線保持突起部24、24の一方に配置され、端末26が他方に配置される。曲げ部分25及び端末26は、アース線保持突起部24、24から外側にはみ出さないようになっている(はみ出しがないことにより、他部品とのショートが起こることはない。アース線保持突起部24での配置が最も接触箇所が多くなる)。
上下の樹脂チップ3、3で重ねた部分22を挟み込んだ後には、アンビル5と超音波溶着ホーン6との間に圧縮力を作用させつつ超音波振動を加える。シールド電線1の絶縁外皮1dとアース線2の折り返し部21における絶縁外皮2bとが振動エネルギーによる発熱によって溶融飛散され、アース線2の芯線2aとシールド電線1の編組線1cとが接触状態となる(図2参照)。また、一対の樹脂チップ3、3の接合面3a、3aの各接触部分や、一対の樹脂チップ3、3の各円弧溝3b、3bの内周面とシールド電線1の絶縁外皮1dとの接触部分や、アース線2の絶縁外皮2bと一対の樹脂チップ3、3との接触部分が振動エネルギーによる発熱によって溶融し、この溶融部分が超音波加振終了後に固化する。これにより、一対の樹脂チップ3、3、シールド電線1、及びアース線2がそれぞれ互いに固定された状態になり、一連のシールド処理が完了する。
以上、図1及び図2を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、アース線2に折り返し部21を形成することにより、シールド電線1に対するアース線2の交差する数を増やすことができる。従って、シールド電線1の編組線1cとアース線2の芯線2aとの接触箇所を従来よりも増やすことができる(図2参照。本形態においては、従来の2倍の接触箇所にすることができる)。
本発明は、接触箇所を従来よりも増やすことができることから、従来のような厳しい寸法公差の管理を必要とせず、結果、溶着ハイト公差や樹脂チップ公差を広く設定することができる。
本発明は、上記効果を奏することから、より良いシールド処理構造であるといえる。
続いて、図3を参照しながら本発明に用いることが好適なアース線折り返し治具23の一例について説明する。図3は本発明に用いることが好適なアース線折り返し治具の一実施の形態を示す概略図であり、図3(a)はアース線折り返し治具の概略図、図3(b)はアース線を第一曲げ部に差し込んだ状態を示す断面図、図3(c)はアース線を略L字状に曲げた状態を示す断面図、図3(d)は略L字状に曲げたアース線に対して第二曲げ部を当接させる直前の状態を示す断面図、図3(e)はアース線を更に曲げてアース線に折り返し部を形成した状態を示す断面図である。
図3において、折り返し部21を形成するために、アース線折り返し治具23を用いることが好適である。アース線折り返し治具23は、図3(a)に示す如く、第一曲げ部27及び第二曲げ部28を有している。第一曲げ部27は、アース線2の端末26から所定の長さとなる位置でアース線2を略L字状に曲げるための部分として形成されている。第二曲げ部28は、第一曲げ部27により曲げたアース線2を更に曲げてアース線2に折り返し部21を形成するための部分として形成されている。
折り返し部21の形成手順について説明すると、先ず、図3(b)に示す如く台29から端末26の側が突出するようにアース線2をセットし、次に、アース線2の突出部分に第一曲げ部27を挿入する。次に、図3(c)に示す如く押さえ板30を用いながらアース線折り返し治具23を矢印P方向に移動させ、アース線2の端末26側を略L字状に曲げる。次に、第一曲げ部27を抜いて図3(d)に示す如くアース線折り返し治具23を矢印Q方向に移動させ、略L字状に曲げた部分を第二曲げ部28によって折り返しをする(180°曲げ)と、図3(e)に示す如く折り返し部21の形成が完了する。
続いて、図4を参照しながら本発明に用いることが好適なアース線折り返し治具の他の例を説明する。図4は本発明に用いることが好適なアース線折り返し治具の他の一実施の形態を示す概略図であり、図4(a)はアース線を第一曲げ部に差し込んだ状態を示す断面図、図4(b)はアース線を略L字状に曲げた状態を示す断面図、図4(c)は略L字状に曲げたアース線を更に略Z字状に曲げた状態を示す断面図、図4(d)は第二曲げ部によってアース線を更に曲げてアース線に折り返し部を形成した状態を示す断面図である。
図4(a)において、アース線折り返し治具31は、第一曲げ部32及び第二曲げ部33を有している。第一曲げ部32は、アース線2の端末26から所定の長さとなる位置でアース線2を略L字状に曲げ、そして、略L字状から更に略Z字状に曲げるための部分として形成されている。第二曲げ部33は、第一曲げ部32により曲げたアース線2を更に曲げてアース線2に折り返し部21を形成するための部分として形成されている。
折り返し部21の形成手順について説明すると、先ず、図4(a)に示す如く台29から端末26の側が突出するようにアース線2をセットし、次に、アース線2の突出部分に第一曲げ部32を挿入する。次に、図4(b)に示す如く押さえ板30を用いながらアース線折り返し治具31を矢印P方向に移動させ、アース線2の端末26側を略L字状に曲げる。次に、アース線折り返し治具31を矢印R方向に移動させ、略L字状のアース線2の端末26側を略Z字状に曲げる。次に、第一曲げ部32を抜かずにアース線折り返し治具31を矢印Q方向に移動させ、第二曲げ部33によって折り返しをする(180°曲げ)と、図4(d)に示す如く折り返し部21の形成が完了する。
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
本発明のシールド電線のシールド処理構造の一実施の形態を示す分解斜視図である。 本発明の要部を示す図であり、(a)はシールド電線にアース線の折り返し部を重ねた状態を示す平面図、(b)はシールド電線の編組線とアース線の芯線との接触箇所が増えた状態を示す平面図である。 本発明に用いることが好適なアース線折り返し治具の一実施の形態を示す概略図であり、(a)はアース線折り返し治具の概略図、(b)はアース線を第一曲げ部に差し込んだ状態を示す断面図、(b)はアース線を略L字状に曲げた状態を示す断面図、(c)は略L字状に曲げたアース線に対して第二曲げ部を当接させる直前の状態を示す断面図、(d)はアース線を更に曲げてアース線に折り返し部を形成した状態を示す断面図である。 本発明に用いることが好適なアース線折り返し治具の他の一実施の形態を示す概略図であり、(a)はアース線を第一曲げ部に差し込んだ状態を示す断面図、(b)はアース線を略L字状に曲げた状態を示す断面図、(c)は略L字状に曲げたアース線を更に略Z字状に曲げた状態を示す断面図、(d)は第二曲げ部によってアース線を更に曲げてアース線に折り返し部を形成した状態を示す断面図である。 従来例のシールド電線のシールド処理構造に係る説明図である。 従来例の超音波溶着部分の断面図である。
符号の説明
21 折り返し部
22 重ねた部分
23、31 アース線折り返し治具
24 アース線保持突起部
25 曲げ部分
26 端末
27、32 第一曲げ部
28、33 第二曲げ部

Claims (1)

  1. 芯線と絶縁内皮と編組と絶縁外皮とを有するシールド電線に対し交差するように芯線及び絶縁外皮を有するアース線を重ねることにより形成する重ねた部分を上下の樹脂チップで挟み込んだ後、該上下の樹脂チップを外側から加圧した状態で超音波加振をし、これにより前記シールド電線の絶縁外皮及び前記アース線の絶縁外皮を溶融除去するとともに、前記シールド電線の編組と前記アース線の芯線とを導通させる、シールド電線のシールド処理構造において、
    前記重ねた部分を、
    前記シールド電線に前記アース線を重ねて形成する第1の重ね部分と、前記アース線の端末から所定の長さとなる位置で曲げて折り返すことにより、前記アース線に折り返し部を形成し、該折り返し部を前記シールド電線に対して交差させ、該シールド電線に前記アース線を重ねて形成する第2の重ねた部分と、によって形成し、
    前記第1の重ねた部分の前記アース線の芯線と、前記第2の重ねた部分の前記アース線の芯線とのそれぞれを、前記シールド電線の編組の半周分に接触するように形成したものであり、
    前記上下の樹脂チップにおける各接合面に、
    前記シールド電線が嵌り込む一対のシールド電線用円弧溝と、
    前記アース線が嵌り込む一対のアース線用円弧溝と、
    前記一対のアース線用円弧溝よりも内側の位置で、前記アース線を保持する一対のアース線保持突起とが形成されており、
    前記重ねた部分を前記上下の樹脂チップで挟み込んだ際に、前記一対のアース線保持突起のうちの一方で、前記アース線の折り返し部の曲げ部分を保持し、前記一対のアース線保持突起のうちの他方で、折り返し部における前記アース線の前記端末を保持する
    ことを特徴とするシールド電線のシールド処理構造。
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