以下、本発明の第1の実施の形態の構成を図1ないし図6を参照して説明する。
図6において、11はいわゆるキャニスタ型の電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、吸込風路体(風路形成体)である管部12と、この管部12が着脱可能に接続される掃除機本体13とを有している。
管部12は、掃除機本体13に接続される接続管部15と、この接続管部15の先端側に連通する可撓性を有するホース体16と、このホース体16の先端側に設けられた手元操作部17と、この手元操作部17の先端側に着脱可能に接続される延長管18と、この延長管18の先端側、あるいはホース体16の先端側に選択的に着脱可能に接続される吸込口体としての床ブラシ19とを備えている。
手元操作部17には、把持部21がホース体16側へと突出し、この把持部21には、操作用の設定ボタン22が複数設けられている。
また、掃除機本体13は、図1、図2および図5に示すように、本体ケース25と、この本体ケース25に対して上下方向に回動可能に連結された蓋体26とを備えている。さらに、この掃除機本体13には、集塵部としての集塵装置である集塵カップ27が着脱可能に取り付けられる。
本体ケース25は、中空状のケース本体部31と、このケース本体部31の前部下側から前方へと突出する集塵部着脱部としての有底円筒状のカップ取付部32とを一体に有している。
ケース本体部31の内部には、電動送風機34を収容する送風機室35が下側に区画されており、この送風機室35の上方に、この送風機室35からの排気風の一部を、図示しない排気孔を介してケース本体部31(本体ケース25)の外部へと導くための排気風路36が区画されている。この排気風路36の内部には、電動送風機34の駆動を制御する制御手段37が配置されている。また、ケース本体部31の両側部には、大径の走行輪39(一方のみ図示)が回転自在に取り付けられている。さらに、このケース本体部31の前部には、カップ取付部32の後部を区画する壁部41が形成されており、この壁部41には、光源42,42が左右幅方向に離間された状態で前方に向けてそれぞれ配置されている。また、この壁部41の上方には、上下方向に沿って形成された風路部43を介して送風機室35へと連通する通気口44が上方に向けて左右幅方向に横長に開口形成されている。さらに、このケース本体部31の内部には、電動送風機34および制御手段37などに給電するための、例えば(二次)電池などの電源部が収容されている。そして、このケース本体部31の前部の壁部41の両側には、送風機室35からの排気の一部をケース本体部31(本体ケース25)の外部へと排気する排気開口45(一方のみ図示)がスリット状に形成されて前方に向けて開口形成されている。
各光源42は、例えばLEDなどであり、例えば基板47に実装され、この基板47とともに壁部41の背面側すなわち後側にねじなどの固定部材48により固定されている。また、各光源42および基板47には、配線部材であるリード線49により電源側および図示しない点灯制御手段としての点灯回路側へと電気的に接続されている。さらに、各光源42は、壁部41に形成された露出開口部50にそれぞれ臨み、これら露出開口部50から前方に向けて、光、ここでは可視光および紫外光を照射可能に構成されている。なお、以下、特に断らない限り、単に光と言った場合には、可視光および紫外光を含むものとする。
点灯回路は、例えば電源部を介して給電されており、各光源42の点灯および消灯を制御するものである。ここでは、例えば点灯回路は、電動送風機34の駆動時に各光源42を点灯可能とし、電動送風機34の停止時、あるいは電動送風機34の停止後所定時間(例えば5分程度)経過したときに、各光源42を消灯させるものとする。なお、この点灯回路は、例えば制御手段37に一体的に設けられていてもよいし、基板47上に構成されていてもよい。
また、電動送風機34は、前側に吸込側、後側に排気側を向けた状態で送風機室35に収容されている。この電動送風機34は、任意の構成によりケース本体部31に対して弾性的に支持されており、ここでは、例えば前部がシール部材としての弾性部材である円筒状の前部モータクッション52により送風機室35(ケース本体部31)に対して弾性的に支持され、後部が支持部材としての後部モータクッション53により送風機室35(ケース本体部31)に対して弾性的に支持されている。そして、この電動送風機34は、吸込側が前部モータクッション52により風路部43に対して気密に接続されている。
制御手段37は、例えばマイコンなどを実装した回路基板であり、設定ボタン22により設定された動作モードで電動送風機34を駆動/停止させるように構成されている。また、この制御手段37は、排気風路36を通過する排気風によって冷却されるように構成されている。
また、カップ取付部32は、円形平面状の底部55と、この底部55の周囲を壁状に囲む下部集塵部保持壁部としての下側周壁部56とを一体に有している。さらに、このカップ取付部32の底部55の下側には、小径の旋回輪57が旋回可能に取り付けられている。したがって、この旋回輪57と走行輪39とにより、掃除機本体13(本体ケース25)が被掃除面上を走行可能となっている。
蓋体26は、カップ取付部32との間で集塵カップ27を上下から挟持して保持固定するものであり、カップ取付部32と上下方向に略対称に対をなすように有蓋円筒状に形成されており、ケース本体部31の通気口44の後方上側の位置に回動可能に軸支されている。この蓋体26は、円形状の蓋体本体部61と、この蓋体本体部61の周囲を壁状に囲む上部集塵部保持壁部としての上側周壁部62とを一体に有している。
蓋体本体部61は、集塵カップ27側に臨む下壁部64と、蓋体26の上側の外郭をなす上壁部65とにより上下に二重構造となっており、これら下壁部64と上壁部65との間に、連通風路66が区画されている。また、下壁部64には、連通風路66に連通する連通開口67と通気開口68とがそれぞれ下方に向けて開口形成されている。
連通開口67は、通気開口68に対して前方に位置し、この通気開口68よりも大きく形成されている。また、この連通開口67は、周縁部全体に沿って集塵部シール部材である前部シールパッキン71が取り付けられており、蓋体26を下方に回動させた状態でこの前部シールパッキン71が集塵カップ27の上部に圧接されることにより、連通開口67が集塵カップ27に対して気密に接続されるように構成されている。
また、通気開口68は、左右幅方向に横長に形成されており、周縁部全体に沿って連通シール部材である後部シールパッキン73が取り付けられている。このため、この通気開口68は、蓋体26を下方に回動させた状態で後部シールパッキン73がケース本体部31の通気口44の周縁部に圧接されることにより、通気開口68が通気口44、すなわち電動送風機34の吸込側に対して気密に接続されるように構成されている。
上側周壁部62の前部には、管部12の接続管部15が気密に接続される本体吸込口75を備えた円筒状の接続部76が前方に向けて突出して形成されている。本体吸込口75は、上側周壁部62の後部へと貫通して形成されており、この後部に蓋体シール部材としての接続シールパッキン77が取り付けられている。このため、この本体吸込口75は、蓋体26を下方に回動させた状態でカップ取付部32に取り付けた集塵カップ27の前部に接続シールパッキン77が圧接されることにより、本体吸込口75が集塵カップ27に対して気密に接続されるように構成されている。また、接続部76には、接続管部15を着脱可能にするための図示しない接続機構であるクランプ部、および、管部12側と掃除機本体13側とを電気的に接続するための図示しない端子部などが配置されている。
そして、集塵カップ27は、含塵空気を内部で旋回させて塵埃を遠心分離する、いわゆるサイクロン集塵装置であり、図1ないし図6に示すように、円筒状の集塵部本体としての透視部であるカップ本体部81と、このカップ本体部81の上端に着脱可能に取り付けられた(遠心)分離部としての風向制御部であるサイクロン分離部82と、このカップ本体部81の前部に突出する把持用のハンドル部83と、カップ本体部81の下端に回動可能に軸支された底蓋84とを備えている。そして、この集塵カップ27は、掃除機本体13のカップ取付部32に取り付けられて蓋体26との間で上下から挟持固定されることにより電動送風機34の吸込側に連通する。
カップ本体部81は、サイクロン分離部82により遠心分離された塵埃を内方に収容するもので、透明、あるいは半透明の部材である合成樹脂などにより、カップ取付部32および蓋体26のそれぞれの内部に嵌合する円筒形状に形成されている。また、このカップ本体部81は、集塵カップ27をカップ取付部32に載置し蓋体26との間で上下から挟持した状態で、外面(外周面)の一部が周壁部56,62間から掃除機本体13の外部に露出するように構成されている。換言すれば、これら周壁部56,62の間において、集塵カップ27のカップ本体部81の外面(外周面)の一部が外方から目視可能となっている。さらに、このカップ本体部81の外面(外周面)には、少なくとも周壁部56,62間から外部に露出する部分、ここでは全体に金属薄膜などが施されており、このカップ本体部81全体がハーフミラー(マジックミラー)となっている。すなわち、このカップ本体部81は、内側と外側との相対的に暗い側から相対的に明るい側を目視できるように構成されている。また、このカップ本体部81の内面(内周面)、すなわち内方に収容する塵埃に臨む部分の全体には、光触媒、例えば酸化チタン(二酸化チタン)などが透明な層状に塗装されて施されている。さらに、このカップ本体部81の外周面の後部、すなわちハンドル部83と反対側の位置は、集塵カップ27を掃除機本体13(本体ケース25)のカップ取付部32に取り付けた状態で、ケース本体部31の壁部41の前側に対向している。そして、このカップ本体部81の内部には、導光部材86が取り付けられている。
この導光部材86は、例えば光ファイバなどの線状部材であり、円形ループ状に湾曲され、カップ本体部81内に円形ループ状に区画された、例えば透明、あるいは半透明の区画室88の内部に沿って収容されている。この区画室88の両端部は、それぞれカップ本体部81の後部に左右幅方向に離間されて開口した開口部88a,88aとなっており、これら開口部88a,88aの内部には、導光部材86の両端部が、塵埃あるいは水分などの区画室88内への侵入防止用の塵埃シール部材としての筒状の開口部パッキン89,89を介して固定されている。したがって、導光部材86の両端部は、これら開口部88a,88aを介して集塵カップ27(カップ本体部81)の後部から露出しており、集塵カップ27をカップ取付部32に取り付けた状態で、壁部41に配置された光源42,42に対向する。したがって、この導光部材86は、光源42,42により両端部から光が照射された状態で、この照射された光を外周面から外部へと照射するように構成されている。すなわち、これら導光部材86と光源42,42とにより、区画室88を介してカップ本体部81の内面(内周面)へと光を照射する、換言すればカップ本体部81の内方からこのカップ本体部81の内面(内周面)に向けて光を照射する照射部91が構成されている。
サイクロン分離部82は、外面(外周面)を区画する略円筒状の分離外壁部93と、この分離外壁部93の上側を覆う上面部94と、分離外壁部93の下側を覆う下面部95と、これら分離外壁部93、上面部94および下面部95の内部に形成された隔壁部96とを一体的に備えている。
上面部94には、サイクロン分離部82の内部に連通する吸込口97を有する筒部としての突出部98が前部に形成されているとともに、円形状の通気開口部99が略中央部に開口形成されている。この通気開口部99の上方には、二次フィルタである複数のフィルタ101,102を保持した格子状のフィルタ枠103が、通気開口部99を覆って、着脱可能に配置されている。
吸込口97は、前方に向けて開口形成されており、集塵カップ27を掃除機本体13に取り付けた状態(集塵カップ27をカップ取付部32に載置し蓋体26とカップ取付部32とにより集塵カップ27を上下から挟持した状態)で、蓋体26の本体吸込口75の後側(下流側)に、接続シールパッキン77を介して気密に接続されるように構成されている。
突出部98は、集塵カップ27を掃除機本体13に取り付けた状態(集塵カップ27をカップ取付部32に載置し蓋体26とカップ取付部32とにより集塵カップ27を上下から挟持した状態)で、蓋体26の本体吸込口75の後部両側にリブ状に突出形成された規制部104,104間に両側部が挟持固定されるように構成されている。
フィルタ枠103は、集塵カップ27を掃除機本体13に取り付けた状態(集塵カップ27をカップ取付部32に載置し蓋体26とカップ取付部32とにより集塵カップ27を上下から挟持した状態)で、上面側の周縁部に前部シールパッキン71が圧接されることにより、連通開口67に対して気密に接続されるように構成されている。
また、下面部95には、サイクロン分離部82の内部とカップ本体部81の内部とを連通する流出口105が前側寄りの位置に開口形成されているとともに、サイクロン分離部82の内部とカップ本体部81の内部とを連通する円形状の流入口106が通気開口部99と略同軸に略中央部に開口形成されている。
流入口106は、平面視で区画室88の内周側に位置する大きさに形成されている。換言すれば、導光部材86は、平面視で流入口106の周囲に沿ってループ状に配置されている。また、この流入口106には、一次フィルタであるメッシュ状のフィルタ107が取り付けられている。
隔壁部96は、通気開口部99および流入口106の前方に、これら通気開口部99および流入口106と同軸状に形成された円弧状の旋回部96aと、吸込口97から旋回部96aの外周に亘って形成された導風部96bとを有している。
そして、サイクロン分離部82は、矢印A(図4)に示すように、吸込口97から導風部96bおよび旋回部96aの外周側を介して分離外壁部93の内周側に沿って含塵空気を旋回させるとともに、この旋回させた含塵空気をさらに流出口105を介してカップ本体部81(図1)の内部へと流出させてこのカップ本体部81の内周面に沿って旋回させ、かつ、このカップ本体部81内での旋回により塵埃を遠心分離(サイクロン分離)した空気を、流入口106、通気開口部99およびフィルタ101,102へと、すなわち下側から上側へと通過させるように構成されている。
また、ハンドル部83は、カップ本体部81の上端近傍から下方へと折り返して形成されており、下端部が、下側周壁部56の前部に突設された保持部111に上側から挿入されて嵌着可能となっている。また、このハンドル部83には、底蓋84を係脱する図示しない係脱機構を操作するための操作スイッチ112が上端部に取り付けられている。
底蓋84は、集塵カップ27の底部をなすものであり、カップ本体部81の内方に収容された塵埃を廃棄可能となるようにカップ本体部81の下端を開閉可能に構成されている。
次に、上記第1の実施の形態の作用を説明する。
掃除の際には、まず、集塵カップ27を掃除機本体13に取り付ける。
集塵カップ27は、予め、カップ本体部81の上部にサイクロン分離部82を取り付け、このサイクロン分離部82の上部にフィルタ枠103を取り付け、かつ、底蓋84を係脱機構により係止してカップ本体部81の下端を閉塞した状態としておく。
そして、この集塵カップ27をカップ取付部32の底部55上に載置し、ハンドル部83の下端を保持部111に挿入固定して、蓋体26を下方へと回動させることにより、この蓋体26とカップ取付部32とにより集塵カップ27を上下から挟持する。このとき、集塵カップ27の突出部98の両側部が、蓋体26の規制部104,104間に挟持固定される。すなわち、集塵カップ27は、ハンドル部83の保持部111への固定、および、突出部98の規制部104,104間での固定により、左右幅方向(周方向)に回り止めされた状態で固定される。
この状態で、本体吸込口75と吸込口97とが接続シールパッキン77を介して気密に接続され、連通開口67とフィルタ枠103(通気開口部99)とが前部シールパッキン71を介して気密に接続され、通気開口68と通気口44とが後部シールパッキン73気密に接続される。すなわち、本体吸込口75から、吸込口97、サイクロン分離部82、流出口105、流入口106、通気開口部99、フィルタ枠103、連通開口67、連通風路66、通気開口68、通気口44および風路部43を介して、電動送風機34の吸込側へと連通する風路Wが形成される。
使用者は、本体吸込口75に管部12の接続管部15を連通接続し、把持部21を把持し、所望の動作モードに対応した設定ボタン22を操作する。この結果、制御手段37が、この設定ボタン22の操作により設定された動作モードで電動送風機34を駆動させる。
このとき、点灯回路が各光源42を点灯(オン)させる。この結果、各光源42から照射された光が各開口部88aを介して導光部材86の両端からこの導光部材86の内部へと導入されることにより、導光部材86の外周面から光が出射する。したがって、導光部材86、すなわち照射部91から区画室88を介してカップ本体部81の内面(内周面)へと光が照射される。このため、集塵カップ27の内方が、この集塵カップ27の外方、すなわち掃除機本体13の外方に対して相対的に明るくなり、導光部材86(照射部91)によりカップ本体部81の内面(内周面)に向けて照射された光(可視光)の一部がカップ本体部81の内方から外方へと通過することで、カップ本体部81を構成するハーフミラーの作用により、集塵カップ27の内方が周壁部56,62の間の位置にて外方から目視可能となる。
この電動送風機34の駆動による負圧は、上記風路W内を順次上流側へと作用する。
そして、使用者は、床ブラシ19を被掃除面上で前後に走行させることなどにより、電動送風機34の負圧の作用で塵埃を空気とともに吸い込む。
この含塵空気は、床ブラシ19から延長管18、ホース体16および接続管部15を介して、本体吸込口75および吸込口97から集塵カップ27のサイクロン分離部82内へと吸い込まれる。
このサイクロン分離部82では、矢印A(図4)に示すように、吸込口97から導風部96bおよび旋回部96aの外周側を介して分離外壁部93の内周側に沿って含塵空気を旋回させた後、この含塵空気を、流出口105を介してカップ本体部81の内部へと流入させ、このカップ本体部81の内周面に沿って旋回させる。
この結果、比較的重量が大きい塵埃(粗塵)がカップ本体部81内で含塵空気から遠心分離され、このカップ本体部81内に収容される。このとき、照射部91から照射された光(可視光)によって集塵カップ27の内方がカップ本体部81の外方から目視可能となっていることにより、この集塵カップ27に収容された塵埃が外方から目視される。
さらに、粗塵が遠心分離された空気は、流入口106を通過する際に、微細な塵埃(細塵)がフィルタ107に捕集され、さらに、通気開口部99を通過してフィルタ101,102を通過する際に、フィルタ107で捕集できなかった塵埃(微細塵)が捕集される。
この後、空気は連通開口67から連通風路66、通気開口68、通気口44および風路部43を介して電動送風機34の吸込側へと吸い込まれ、この電動送風機34の内部を冷却しつつこの電動送風機34を通過して排気風となり、この排気風の一部が、排気風路36を介して制御手段37を冷却しつつ排気孔から掃除機本体13(本体ケース25)の外部へと排気され、この排気風の他部が、排気開口45からを介して掃除機本体13(本体ケース25)の外部へと排気される。
掃除が終了すると、使用者が設定ボタン22を操作することにより、制御手段37が電動送風機34を停止させる。点灯回路は、この電動送風機34の停止時、あるいはこの停止から所定時間経過した後に、各光源42を消灯(オフ)させる。すなわち、照射部91からの光が集塵カップ27のカップ本体部81に対して非照射状態となる。このため、集塵カップ27の内方が外方に対して相対的に暗くなることにより、カップ本体部81を構成するハーフミラーの作用により、集塵カップ27の内方がカップ本体部81の外方から目視できなくなる。したがって、集塵カップ27の内方に収容された塵埃も、外方から目視できなくなる。
そして、塵埃を廃棄する際には、蓋体26を上方へと回動させ、ハンドル部83を把持して集塵カップ27を掃除機本体13(カップ取付部32)から上方へと取り外す。
この後、ごみ箱などの上に運んだ集塵カップ27のハンドル部83の操作スイッチ112を操作すると、底蓋84がカップ本体部81の下端を開き、このカップ本体部81の内方に収容された塵埃(粗塵)がごみ箱などに落下廃棄される。なお、フィルタ107に捕集した塵埃(細塵)は、適宜除去するとともに、フィルタ101,102に捕集した塵埃(微細塵)は、フィルタ枠103をサイクロン分離部82から取り外して適宜除去する。
上述したように、上記第1の実施の形態では、ハーフミラーにより形成したカップ本体部81の内面(内周面)への照射部91からの光(可視光)の照射と非照射(各光源42の点灯(オン)と消灯(オフ))とを切り換えて集塵カップ27の内方に収容した塵埃のカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方からの可視と不可視とを切り換える構成とした。
このため、照射部91からカップ本体部81の内面(内周面)へと光(可視光)を照射した場合には、カップ本体部81(集塵カップ27)の内方が外方に対して相対的に明るくなるので、カップ本体部81を構成するハーフミラーの作用によって集塵カップ27の内方に収容した塵埃を外方から目視でき、照射部91からカップ本体部81の内面(内周面)へと光(可視光)を照射しない場合には、カップ本体部81(集塵カップ27)の内方が外方に対して相対的に暗くなるので、カップ本体部81を構成するハーフミラーの作用によって集塵カップ27の内方に収容した塵埃を外方から目視できなくなる。
このように、照射部91からカップ本体部81の内面(内周面)への光(可視光)の照射と非照射とを切り換えるだけで、集塵カップ27の内方に収容した塵埃を必要時にのみカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方から目視させることが可能となる。
具体的に、例えば電動送風機34の駆動時にカップ本体部81の内面(内周面)に対して照射部91から光(可視光)を照射し、電動送風機34の停止時にカップ本体部81の内面(内周面)に対して照射部91から光(可視光)を非照射とする場合には、電動送風機34を駆動している間だけ集塵カップ27の内方に収容された塵埃をカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方から目視できる。このため、電動送風機34を駆動している間、すなわち掃除中には使用者が集塵カップ27の中に溜まっていく塵埃をカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方から目視できるので、掃除の達成感を得ることができ、電動送風機34を停止している間、すなわち非掃除時には集塵カップ27の内方に収容された塵埃をカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方から目視できないので、例えば集塵カップ27の内方に塵埃を収容したままの状態でも、電気掃除機11を部屋などに置いても清潔感を損なうことがない。
また、例えば電動送風機34の駆動時にカップ本体部81に対して照射部91から光(可視光)を照射し、電動送風機34の停止後所定時間が経過するとカップ本体部81に対して照射部91から光(可視光)を非照射とする場合には、電動送風機34を停止させても所定時間の間は集塵カップ27の内方に収容された塵埃を集塵カップ27(掃除機本体13)の外方から目視できる。このため、電動送風機34を駆動している間、すなわち掃除中には使用者が集塵カップ27の内方に溜まっていく塵埃を集塵カップ27(掃除機本体13)の外方から目視できるので、掃除の達成感を得ることができ、電動送風機34を停止してから所定時間の間は、集塵カップ27の内方に収容された塵埃を外方から目視してその廃棄のタイミング、すなわち廃棄の要否を容易に確認できる。さらに、電動送風機34の停止から所定時間が経過したとき、すなわち非掃除時には集塵カップ27の内方に収容された塵埃を集塵カップ27(掃除機本体13)の外方から目視できないので、例えば集塵カップ27の内方に塵埃を収容したままの状態でも、電気掃除機11を部屋などに置いても清潔感を損なうことがない。
また、照射部91を、集塵カップ27の外部に配置した各光源42からの光をカップ本体部81の内方へと導光部材86によって導く構成とすることにより、集塵カップ27に電線、接点、あるいは光源などの電気的な部材を配置することなく照射部91を構成できるので、例えば集塵カップ27を水洗いして付着した塵埃を除去することなども可能になり、集塵カップ27の衛生性を向上できるとともに、集塵カップ27の構成を簡略化できる。
さらに、内方に塵埃を収容する集塵カップ27の一部をなすカップ本体部81をハーフミラーで形成し、このカップ本体部81の内面に光触媒を施して、照射部91(各光源42)から、カップ本体部81の内面(内周面)へと紫外光を照射可能とすることにより、この紫外光が照射された光触媒の酸化作用によって、カップ本体部81の内面(内周面)に付着した塵埃を除去できるので、集塵カップ27の内方に収容された塵埃を、外方からカップ本体部81を介してより目視しやすくできるとともに、集塵カップ27の内部を除菌および脱臭でき、衛生性をより向上できる。
次に、第2の実施の形態を図7を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態の電源部に代えて、ケース本体部31の内部に、電動送風機34および制御手段37などへと給電するための電源コード115を出し入れ可能に巻回した図示しないコードリール装置を回動可能に収容したものである。
電源コード115は、ケース本体部31の後部に形成された図示しないコード導出口を介してこのケース本体部31(本体ケース25)の外部へと先端側が導出されており、図示しないコンセントなどを介して電源である商用交流電源に電気的に接続可能となっている。
また、点灯回路は、電源コード115を商用交流電源に電気的に接続した状態で各光源42を点灯(オン)、すなわち照射部91を照射状態とするとともに、電源コード115を商用交流電源から取り外した状態で各光源42を消灯(オフ)、すなわち照射部91を非照射状態とするように構成されている。
したがって、掃除の際に使用者が電源コード115を図示しないコンセントなどに電気的に接続すると、点灯回路が各光源42を点灯(オン)させる、すなわち照射部91からカップ本体部81へ光(可視光)を照射することで、カップ本体部81を構成するハーフミラーの作用により、集塵カップ27の内方が周壁部56,62の間の位置にてカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方から目視可能となる。
また、掃除が終了した後、使用者が電源コード115を図示しないコンセントなどから取り外すと、点灯回路が各光源42を消灯(オフ)させる、すなわち、照射部91からカップ本体部81へ光(可視光)を照射しない(非照射とする)ことで、カップ本体部81を構成するハーフミラーの作用により、集塵カップ27の内方がカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方から目視できなくなる。
このように、上記第2の実施の形態では、電源コード115を電源(商用交流電源)から取り外した状態で各光源42が消灯される、すなわち、電源コード115を電源(商用交流電源)から取り外した状態で照射部91がカップ本体部81に対して光(可視光)を非照射とすることにより、非掃除時には、電源コード115を電源(商用交流電源)から取り外すだけで、集塵カップ27の内方に収容された塵埃を外方から目視できなくできる。
また、電源コード115を電源(商用交流電源)に接続した状態で各光源42が点灯される、すなわち、電源コード115を電源(商用交流電源)に接続した状態で照射部91がカップ本体部81に対して光(可視光)を照射することにより、電源コード115を電源(商用交流電源)に接続している間は、集塵カップ27に収容した塵埃を廃棄するタイミング、すなわち廃棄の要否を、使用者が集塵カップ27の内方に収容された塵埃を外方から目視することで容易に確認できる。
次に、第3の実施の形態を図8を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態は、上記各実施の形態において、掃除機本体13のカップ取付部32の底部55上に、集塵カップ27のカップ本体部32(掃除機本体13)への着脱を検出するための着脱検出手段としての例えば常開のスイッチ117が配置されているものである。
このスイッチ117は、例えばカップ取付部32(掃除機本体13)に集塵カップ27を取り付けた状態で、この集塵カップ27の重量によって閉成される、あるいは、カップ取付部32(掃除機本体13)に集塵カップ27を取り付けて蓋体26とカップ取付部32とにより集塵カップ27を上下から挟持した状態で閉成されることで、集塵カップ27の掃除機本体13への取り付けを検出可能となっている。また、このスイッチ117は、例えば点灯回路に電気的に接続されており、閉成された状態、すなわち集塵カップ27を掃除機本体13に取り付けた状態では、点灯回路の駆動、すなわち各光源42の点灯(オン)を許可し、開成された状態、すなわち集塵カップ27を掃除機本体13に対して取り外した状態では、点灯回路の駆動、すなわち各光源42の点灯(オン)を許可しないように構成されている。
そして、掃除の際に、集塵カップ27を掃除機本体13(カップ取付部32)に取り付けた状態、すなわち、集塵カップ27をカップ取付部32の底部55上に載置し、ハンドル部83の下端を保持部111に挿入固定して、蓋体26を下方へと回動させ、この蓋体26とカップ取付部32とにより集塵カップ27を上下から挟持した状態では、スイッチ117が閉成され、各光源42が点灯(オン)可能な状態、換言すれば、各光源42の点灯が許可された状態となる。
この状態で、各光源42は、例えば電動送風機34の駆動時(上記第1の実施の形態)、あるいは電源コード115を商用交流電源に電気的に接続したとき(上記第2の実施の形態)など、他の任意の条件に応じて点灯回路により点灯され、照射部91からカップ本体部81の内面(内周面)へと光が照射される。
また、集塵カップ27を掃除機本体13(カップ取付部32)から取り外した状態では、スイッチ117が例えば開成されることにより、点灯回路が他の条件に拘らず各光源42を強制的に消灯(オフ)させ、照射部91からの光(可視光)を集塵カップ27のカップ本体部81に対して非照射状態とすることにより、カップ本体部81を構成するハーフミラーの作用により、集塵カップ27の内方がカップ本体部81(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方から目視できなくなる。
このように、集塵カップ27を掃除機本体13から取り外した状態では、照射部91からの光(可視光)の照射は不要となるので、上記第3の実施の形態では、集塵カップ27を掃除機本体13から取り外した状態で各光源42が消灯する、すなわち、集塵カップ27を掃除機本体13から取り外した状態で照射部91がカップ本体部81に対して光(可視光)を非照射とすることにより、不要時の照射部91(各光源42)の動作を停止させて、省エネルギ化できる。
次に、第4の実施の形態を図9を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第4の実施の形態は、上記各実施の形態において、集塵カップ27のカップ本体部81が、透明、あるいは半透明の合成樹脂などの部材により形成され、掃除機本体13が、集塵カップ27のカップ本体部81の外面(外周面)に臨む円弧壁状の透視部119を下側周壁部56から壁部41に亘って備えたものである。
すなわち、集塵カップ27は、掃除機本体13から取り外した状態では、カップ本体部81を介して外方から内方を目視可能となっている。
また、透視部119は、例えば透明、あるいは半透明の合成樹脂などの部材により形成された外側ケースであり、カップ取付部32の下側周壁部56から上方へと突出している。さらに、この透視部119は、カップ取付部32に集塵カップ27を取り付けた状態で、カップ本体部81が周壁部56,62間で掃除機本体13の外方に露出しないように、すなわちカップ本体部81の外周を覆うように構成されている。換言すれば、この透視部119は、集塵カップ27を掃除機本体13(カップ取付部32)に取り付けた状態でカップ本体部81の外面(外周面)に対向している。すなわち、この透視部119は、集塵カップ27を掃除機本体13(カップ取付部32)に取り付けた状態で集塵カップ27の塵埃を収容する位置に臨んでいる。また、この透視部119の外面(外周面)には、全体に金属薄膜などが施されており、この透視部119全体がハーフミラー(マジックミラー)となっている。すなわち、この透視部119は、内側と外側との相対的に暗い側から相対的に明るい側を目視できるように構成されている。
そして、掃除の際に、集塵カップ27を掃除機本体13に取り付けるときには、集塵カップ27を透視部119の内部にてカップ取付部32の底部55上に載置し、ハンドル部83の下端を透視部119の外部にて保持部111に挿入固定して、蓋体26を下方へと回動させることにより、この蓋体26とカップ取付部32とにより集塵カップ27を上下から挟持することで、集塵カップ27のカップ本体部81が透視部119の内面(内周面)に臨む位置で集塵カップ27が掃除機本体13に固定される。この状態で、集塵カップ27の側面が透視部119により覆われ、集塵カップ27が掃除機本体13の外部に露出していない。
各光源42を点灯回路により点灯させたときには、これら光源42の点灯により照射された光が各開口部88aを介して導光部材86の両端からこの導光部材86の内部へと導入されることにより、導光部材86の外周面から光が出射する。したがって、導光部材86、すなわち照射部91から区画室88およびカップ本体部81を介して透視部119の内面(内周面)へと光(可視光)が照射される。このため、透視部119の内方が、この透視部119の外方、すなわち掃除機本体13の外方に対して相対的に明るくなり、導光部材86(照射部91)により透視部119の内面(内周面)に向けて照射された光(可視光)の一部が透視部119の内方から外方へと通過することで、透視部119を構成するハーフミラーの作用により、集塵カップ27の内方が周壁部56,62の間の位置にて、透視部119およびカップ本体部81を介して外方から目視可能となる。
また、例えば各光源42を点灯回路により消灯させたときには、透視部119の内方がこの透視部119の外方、すなわち掃除機本体13の外方に対して相対的に暗くなることにより、透視部119を構成するハーフミラーの作用により、集塵カップ27の内方が透視部119の外方から目視できなくなる。したがって、集塵カップ27の内方に収容された塵埃も、外方から目視できなくなる。
このように、上記第4の実施の形態では、ハーフミラーにより形成した透視部119の内面(内周面)への照射部91からの光(可視光)の照射と非照射(各光源42の点灯(オン)と消灯(オフ))とを切り換えて集塵カップ27の内方に収容した塵埃の透視部119(集塵カップ27(掃除機本体13))の外方からの可視と不可視とを切り換えるなど、上記各実施の形態と同様の構成を有することにより、各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、集塵カップ27は、カップ本体部81が透明、あるいは半透明に形成されているので、掃除機本体13から集塵カップ27を取り外したときには、内方に収容された塵埃を使用者が目視でき、例えば使用者が塵埃量を確認しながら塵埃を廃棄することが可能になるなど、使い勝手が良好になる。
なお、上記第4の実施の形態において、導光部材86は、集塵カップ27の外方でかつ透視部119の内方に配置してもよい。この場合には、集塵カップ27の構成を簡略化でき、従来から用いられている集塵カップ27の設計を変更することなくそのまま適用できるとともに、各光源42を掃除機本体13(ケース本体部31)に内蔵することもできる。
また、上記各実施の形態において、光源42から照射する光としては、少なくとも可視光を含むものであれば、紫外光を含まなくてもよい。
そして、掃除機本体13などの細部は、上記構成に限定されるものではない。
さらに、電気掃除機11としては、例えば床ブラシ19を掃除機本体13の下部に接続したアップライト型、あるいはハンディ型など任意のものを用いることができる。