JP5414373B2 - 光アクセス網、光通信方法および光加入者装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光アクセス網の構成例を示すブロック図である。ここでは、「背景技術」の欄でも説明したように、GE-PONあるいはG-PONにおける構成例を説明する。この光アクセス網は、複数の光加入者装置1−1〜1−Nと、この複数の光加入者装置1−1〜1−Nを、パワースプリッタ3を用いて、共通の光伝送路である光ファイバ4を介して収容する収容局装置2とを有する。各光加入者装置1−1〜1−Nがフレームを送信するタイミングは、収容局装置2で制御される。収容局装置2は、TDMシステムを制御するための制御フレームを下り信号に含めて伝送し、各光加入者装置1−1〜1−Nは、その制御フレームをモニタすることで、自分の送信タイミングを知ることができる。
図2は、図1に示す光アクセス網内の光加入者装置1−1〜1−Nの構成例を光加入者装置1として示すブロック図である。この光加入者装置1は、光源11、分波器12、変調器13、サーキュレータ14、受信器15および遮断器16を備える。
図3は、図1に示す光アクセス網内の光加入者装置1−1〜1−Nの別の構成例を光加入者装置1として示すブロック図である。この光加入者装置1は、遮断器が半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)17により構成されることが、図2に示す構成例と異なる。また、半導体光増幅器17の駆動信号としては、Disable信号ではなく、この光加入者装置1が送信時間であることを示すイネーブル(Enable)信号を用いる。すなわち、半導体光増幅器17の駆動電流を、Enable信号によって変調する。駆動電流が流れないとき、半導体光増幅器17は、変調器13から出力される光信号を完全に吸収する。すなわち、Enable信号がオフのとき、変調器13の出力を遮断することができる。半導体光増幅器17を変調器13の入力側に配置し、変調器13に入力される光源11の出力を遮断する構成とすることもできる。
図4は、図1に示す光アクセス網内の光加入者装置1−1〜1−Nのさらに別の構成例を光加入者装置1として示すブロック図である。この光加入者装置1は、変調器および遮断器が同じ半導体光増幅器18により構成されることが、図2および図3にそれぞれ示す構成例と大きく異なる。半導体光増幅器18の駆動電流を送信信号によって変調することで、半導体光増幅器18に、変調器および遮断器の双方の機能をもたせることができる。ここで、送信信号は、データ信号をスイッチ19に入力し、Enable信号のオフからオン(Disable信号のオンからオフ)に従って、スイッチ19をオフからオンにして得られる信号である。半導体光増幅器18を駆動するポートが、データ信号ポートとバイアスポートとに分かれている場合には、それぞれに、データ信号とEnable信号を入力する。
図5は、図1に示す光アクセス網内の光加入者装置1−1〜1−Nのさらに別の構成例を光加入者装置1として示すブロック図である。この光加入者装置1は、光源と変調器とが、データ信号により直接変調されてFSK(Frequency Shift Keying)信号を生成する光源20により構成されることが、図3に示す構成例と異なる。FSK信号を生成する光源20としては、たとえば分布帰還型レーザダイオード(DFB-LD:Distributed Feedback Laser-diode)を用いることができる。
以上説明した第1の実施の形態では、光加入者装置1、1−1〜1−Nが、下り信号についてはコヒーレント光検波方式により受信し、一方、上り信号については、自分の送信タイミング以外は、光源11、20からの光が外に出ないように遮断する。これにより、下り信号を常時モニタしつつ、他の光加入者装置が出力する上り信号の性能を劣化させることなく、高感度に下り信号を受信することができる。また、半導体光増幅器17、18、21の駆動電流を変調することで、遮断器を別途設けることなしに、その機能を半導体光増幅器17、18、19にもたせることができる。さらに、光源20をデータ信号により直接変調することによりFSK信号を生成すれば、変調器を別途設けることなしに、その機能を光源20にもたせることができる。
本発明は、WDM技術を光アクセス網に適用したWDM−PONで実施することもできる。そのような実施の形態について説明する前に、WDM−PONについて説明する。
WDM技術をアクセスネット網に適用したWDM-PONについても、さまざまな研究機関で検討されているWDM−PONでは、1加入者に1波長を割り当てることにより、電気回路を高速化することなく、加入者当たりのサービス帯域を増大することができる。
図11は、図9に示す光アクセス網内の光加入者装置61−1〜61−Nに代えて用いられる光加入者装置61のブロック構成図である。この光加入者装置61は、図6に示す送信器41、受信器42、波長可変フィルタ43、合分波器44に代えて、光源81、分波器12、変調器13、サーキュレータ14、受信器15および遮断器16を備える。受信器15と、図6に示す検出器45および制御回路46とが、光源81の出力する波長を掃引し、受信器15の受信出力から未使用の受信波長を検出する手段を構成し、図6に示す制御回路46が、検出された未使用の受信波長を光源81の出力する波長として設定するとともに、遮断器16による遮断を解除する手段を構成する。遮断器16を変調器13の入力側に配置し、変調器13に入力される光源11の出力を遮断する構成とすることもできる。
光加入者装置61による未使用波長の検出について説明する。未使用波長の検出は、図6に示す制御回路46からの出力制御信号により遮断器16を動作させ、変調器13の入力または出力を遮断した状態で行う。そして、制御回路46の波長設定信号により、光源81の出力する波長を掃引する。この光源81の出力の一部が分波器12により分波され、受信器15に供給される。受信器15は、下り信号をコヒーレント光検波する。この受信器15の出力を図6に示す検出器45に送り、光パワーを測定することで、未使用波長を検出することができる。受信波長が決定されると送信波長も同時に決定されるので、図6に示す波長掃引信号は必要ない。送受信の波長が決定すると、図6に示す制御回路46は、波長設定信号により、光源81の出力波長を決定された送信波長に固定する。制御回路46はまた、出力制御信号により、遮断器16による遮断を解除する。
送受信波長決定後は、光源81の出力する波長は、図6に示す制御回路46からの波長設定信号により、特定の値に固定される。光源81は、その固定された波長(特定波長)で、連続して光を出力する。分波器12は、光源11の出力の一部を分波する。変調器13は、光源81の出力をデータ信号により変調する。サーキュレータ14は、変調器13の出力する上り信号を収容局装置2に向けて伝送すると共に、光終端装置32から伝送される下り信号を、受信器15に出力する。受信器15は、下り信号を、分波器12により分波された光源11の出力の一部を用いて、コヒーレント光検波する。波長設定後は、光加入者装置61ごとに使用波長が異なるので、遮断器16を動作させる必要はない。遮断器16としては、アッテネーション量が十分取れるアッテネータを用いることができる。
図12は、図9に示す光アクセス網内の光加入者装置61−1〜61−Nに代えて用いられる別の光加入者装置61のブロック構成図である。この光加入者装置61は、遮断器が半導体光増幅器17により構成されることが、図11に示す構成例と異なる。また、半導体光増幅器17を駆動する出力制御信号のオン・オフは、アッテネータを用いる場合は逆になる。半導体光増幅器17を変調器13の入力側に配置し、変調器13に入力される光源11の出力を遮断する構成とすることもできる。
図13は、図9に示す光アクセス網内の光加入者装置61−1〜61−Nに代えて用いられるさらに別の光加入者装置61のブロック構成図である。この光加入者装置61は、変調器および遮断器が同じ半導体光増幅器18により構成されることが、図11および図12にそれぞれ示す構成例と大きく異なる。半導体光増幅器18の駆動電流を送信信号によって変調することで、半導体光増幅器18に、変調器および遮断器の双方の機能をもたせることができる。ここで、送信信号は、データ信号と図6に示す制御回路46からの出力制御信号をスイッチ19に入力し、遮断を行う場合はスイッチ19をオフ、遮断を解除する場合はスイッチ19をオンして得られる信号である。半導体光増幅器18を駆動するポートが、データ信号ポートとバイアスポートとに分かれている場合には、それぞれに、データ信号と出力制御信号を入力する。
図14は、図9に示す光アクセス網内の光加入者装置61−1〜61−Nに代えて用いられるさらに別の光加入者装置61のブロック構成図である。この光加入者装置61は、光源と変調器とが、データ信号により変調された波長設定信号によりFSK信号を生成する光源82により構成されることが、図13に示す構成例と異なる。FSK信号を生成する光源82としては、たとえば分布帰還型レーザダイオードを用いることができる。ただし、FSK変調による光スペクトルの拡がりが大きいと、受信された下り信号の性能が劣化するため、変調指数が最小のMSKを用いることが望ましい。
以上説明した第2の実施の形態によれば、WDM−PONでコヒーレント光検波方式を用いる構成において、光加入者装置61が未使用波長を検出するために、その光加入者装置61内の光源81または82の発光波長を掃引しても、他の光加入者装置が出力する上り信号の性能を劣化させることがない。また、半導体光増幅器17、18、21の駆動電流を変調することで、遮断器を別途設けることなしに、その機能を半導体光増幅器17、18、19にもたせることができる。さらに、光源82をデータ信号により直接変調することによりFSK信号を生成すれば、変調器を別途設けることなしに、その機能を光源82にもたせることができる。
2 収容局装置
3、33、63 パワースプリッタ
4、34、64 光ファイバ
11、20、71−1〜71−N、81、82 光源
12、72−1〜72−N、76 分波器
13、73−1〜73−N 変調器
14、 サーキュレータ
15 受信器
16 遮断器
17、18、21 半導体光増幅器
32、62 光終端装置(収容局装置)
41 送信器
42 受信器
43 波長可変フィルタ
44 合分波器
45 検出器
46 制御回路
51 波長合分波器
52−1〜52−N 光加入者線装置
74 合波器
Claims (6)
- 複数の光加入者装置と、この複数の光加入者装置を共通の光伝送路を介して収容する収容局装置とを有する光アクセス網において、
上記複数の光加入者装置はそれぞれ、
連続して特定波長の光を出力する光源と、
この光源の出力の一部を用いてコヒーレント光検波により光信号を受信する受信器と、
上記光源の出力をデータ信号により変調する変調器と、
上記共通の光伝送路で他の光加入者装置の光信号に干渉しないように、上記変調器の入力または出力を遮断する遮断器と
を有し、
上記複数の光加入者装置には、それぞれの信号が上記共通の光伝送路上で波長多重されるように互いに異なる波長が割り当てられ、
上記複数の光加入者装置の少なくとも一部には、
上記遮断器により上記変調器の入力または出力を遮断した状態で上記光源の出力する波長を掃引し、上記受信器の受信出力から未使用の受信波長を検出する手段と、
検出された未使用の受信波長を前記光源の出力する波長として設定するとともに、上記遮断器による遮断を解除する手段と
を有する
ことを特徴とする光アクセス網。 - 複数の光加入者装置と、この複数の光加入者装置を収容する収容局装置とが、共通の光伝送路を介して通信を行う光アクセス網の光通信方法において、
上記複数の光加入者装置はそれぞれ、
連続して特定波長の光を出力する光源の出力の一部を用いてコヒーレント光検波により光信号を受信器で受信し、
上記光源の出力をデータ信号により変調器で変調し、
上記共通の光伝送路で他の光加入者装置の光信号に干渉しないように、遮断器により上記変調器の入力または出力を必要に応じて遮断し、
上記複数の光加入者装置には、それぞれの信号が上記共通の光伝送路上で波長多重されるように互いに異なる波長が割り当てられ、
上記複数の光加入者装置の少なくとも一部は、
上記遮断器により上記変調器の入力または出力を遮断した状態で上記光源の出力する波長を掃引して、上記受信器の受信出力から未使用の受信波長を検出し、
検出された未使用の受信波長を上記光源の出力する波長として設定するとともに、上記遮断器による遮断を解除する
ことを特徴とする光通信方法。 - 複数の加入者が共通の光伝送路を介して収容局に接続される光アクセス網の上記複数の加入者にそれぞれ配置される光加入者装置において、
連続して特定波長の光を出力する光源と、
この光源の出力の一部を用いてコヒーレント光検波により光信号を受信する受信器と、
上記光源の出力をデータ信号により変調する変調器と、
上記変調器の入力または出力を遮断する遮断器と
を有し、
上記光源は、出力波長が可変の光源であり、
上記遮断器により上記変調器の入力または出力を遮断した状態で上記光源の出力する波長を掃引し、上記受信器の受信出力から未使用の受信波長を検出する手段と、
検出された未使用の受信波長を上記光源の出力する波長として設定するとともに、上記遮断器による遮断を解除する手段と
を有する
ことを特徴とする光加入者装置。 - 請求項3記載の光加入者装置において、前記遮断器が、半導体光増幅器により構成された、ことを特徴とする光加入者装置。
- 請求項3または4記載の光加入者装置において、前記遮断器と前記変調器とが、同じ半導体増幅器により構成された、ことを特徴とする光加入者装置。
- 複数の加入者が共通の光伝送路を介して収容局に接続される光アクセス網の上記複数の加入者にそれぞれ配置される光加入者装置において、
データ信号により直接変調されてFSK信号を生成する可変長光源と、
この可変長光源の出力の一部を用いてコヒーレント光検波により光信号を受信する受信器と、
上記可変長光源の出力を遮断する遮断器と
を有し、
上記遮断器により上記可変長光源の出力を遮断した状態で上記可変長光源の出力する波長を掃引し、上記受信器の受信出力から未使用の受信波長を検出する手段と、
検出された未使用の受信波長を上記可変長光源の出力する波長として設定するとともに、上記遮断器による遮断を解除する手段と
を有する
ことを特徴とする光加入者装置。
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